JPH0538852U - 面実装コイル部品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 巻線端末を引っ張りながら蓋体に設けた外部
接続端子に絡げても該端子が折曲することがなく、複数
の外部接続端子を並設した場合、端子間隔が変わること
がなく、更に外部接続端子の外部接続部の機械的強度が
増加した面実装コイル部品を得る。 【構成】 盤体４に外部接続端子７の一端近傍を埋め込
み、一端部を盤体４の上面に突出しその付け根から直角
に折り曲げて上面と平行に導出して絡げ部９とし、他端
部を盤体４の側面から絡げ部９と平行に且つこれより長
く導出して外部接続部１０とする。盤体４上に配置し
た、磁性コア２に巻線３を巻装したコイル１の巻線端末
１１を絡げ部９に絡げ、絡げ部９と外部接続部１０の付
け根を半田１２で一体にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えばチップ型コモンモードチョークコイルのような面実装コイル 部品に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の面実装コイル部品には、例えば図５に示すように、直方体の盤体ａの上 面に形成された円形の凹部ｂに、環状磁性コアｃに巻線ｄが巻装されたコイルｅ を装着し、巻線ｄの端末ｅを前記凹部ｂから側面に開口する溝ｆに挿通した後、 前記側面に植設した外部接続端子ｇの根元の絡げ部ｈに端末ｅを引っ張った状態 で絡げ、絡げ部から外部接続端子ｇの先端までを溶融半田ｉに浸積して絡げ部分 を半田付けしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のコイル部品において、巻線端末を引っ張った状態で外部接続端子ｇの周 りに絡げるので、外部接続端子の軸芯方向と直交する方向に応力が加わり、その ため、外部接続端子が根元付近で折曲することがある。したがって、本来、平行 に導出すべき一対の外部接続端子ｇ，ｇの端末の間隔が変り、面実装する時、修 正しなければならず、修正しないと配線基板の導体部と正しく接続することがで きないという課題があった。 本考案は、従来のこのような課題を解決することをその目的としたものである 。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の目的を達成するために、磁性コアに巻線を巻装したコイルを 装着する盤体に外部接続端子を設け、該外部接続端子に前記巻線の端末を絡げて 成る面実装コイル部品において、前記外部接続端子は、前記盤体の側面から導出 された外部接続部と前記盤体から該外部接続部の付け根部分と略平行に導出され た巻線端末絡げ部とから成り、該巻線端末絡げ部に前記巻線の端末を絡げ、該巻 線絡げ部と前記外部接続部の付け根部分とを半田で一体にしたことを特徴とする 。

【０００５】

【作用】

外部接続端子の外部接続部と巻線端末絡げ部はいずれも盤体から別個に導出さ れるので、巻線の端末を引っ張りながら前記絡げ部に絡げてこれに応力が加わり 、絡げ部が曲がってとしても、外部接続部には何等応力が加わらないので曲るこ とがない。そして、外部接続部の付け根部分と絡げ部とは半田で一体になるので 、外部接続部の付け根部分の機械的強度が増して曲りにくく、一対の外部接続端 子を並設した場合には、一対の外部接続端子の間隔が変動しにくくなる。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面につき説明する。 図１はコモンモードチョークコイルに適用された本考案の一実施例を示す。 同図において、１は環状磁性コア２に一対の巻線３，３を巻装したコモンモード チョークコイルで、これは、図２に明示するような絶縁性盤体４に配置される。 該盤体４は、直方体をなし、その上面に円形の収納孔５が形成され、その中央に 環状磁性コア２の中央孔に嵌合する柱体６を有する。７は外部接続端子で、その 一端近傍が盤体４に埋め込まれ、盤体４の上面の切欠部８から突出された一端は 付け根から直角に折曲されて盤体４の上面と平行に導出されて巻線端末絡げ部９ となっており、他端部は盤体４の側面から盤体４の上面と平行に絡げ部９より相 当長く導出されて外部接続部１０となっている。この外部接続端子７は、盤体４ の対向する両側面にそれぞれ一対、平行に配設されている。 前記コモンモードチョークコイル１を盤体４の収納孔５に配置した後、図３に 示すように、巻線端末１１を巻線端末絡げ部９に絡げる。そしてこの絡げ部９と 外部接続部１０の付け根部分とを溶融半田に浸積して半田１２で一体にする。

【０００７】 上記実施例では、外部接続端子７の外部接続部１０を盤体４の側面から導出し たので、面実装するために、外部接続部１０は、その先端部が盤体４の底面から 下側に位置するように折曲形成される。

【０００８】 図４に示す実施例においては、外部接続端子７の外部接続部１０は、盤体４の 底面から突出して盤体４の上面と平行に導出されており、この構成によれば、外 部接続部１０を成形する必要がない。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は、上述のように構成されているので、巻線端末を引っ張りながら外部 接続端子に絡げても外部接続端子は折曲することがなく、複数個並設されている 場合にはその端子間隔が変わることがないという効果を有する。また絡げ部と外 部接続部の付け根部分を半田で一体にしたため外部接続部は機械的強度が増し、 折曲しにくくなる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例の正面図

【図２】 上記実施例の盤体部の斜視図

【図３】 半田付け前の上記実施例の正面図

【図４】 本考案の他の実施例の盤体部の斜視図

【図５】 従来の面実装コイル部品の斜視図

【符号の説明】

１ コモンモードチョークコイル ２ 環状磁性
コア ３ 巻線 ４ 絶縁性盤
体 ７ 外部接続端子 ９ 巻線端末
絡げ部 １０ 外部接続部 １１ 巻線端
末 １２ 半田

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 磁性コアに巻線を巻装したコイルを装着
   する盤体に外部接続端子を設け、該外部接続端子に前記
   巻線の端末を絡げて成る面実装コイル部品において、前
   記外部接続端子は、前記盤体の側面から導出された外部
   接続部と前記盤体から該外部接続部の付け根部分と略平
   行に導出された巻線端末絡げ部とから成り、該巻線端末
   絡げ部に前記巻線の端末を絡げ、該巻線絡げ部と前記外
   部接続部の付け根部分とを半田で一体にしたこと特徴と
   する面実装コイル部品。