JPH053686B2 - - Google Patents

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JPH053686B2
JPH053686B2 JP59088780A JP8878084A JPH053686B2 JP H053686 B2 JPH053686 B2 JP H053686B2 JP 59088780 A JP59088780 A JP 59088780A JP 8878084 A JP8878084 A JP 8878084A JP H053686 B2 JPH053686 B2 JP H053686B2
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は透明導電膜基板として特定のフエノキ
シエーテル型架橋重合体を用いた透明導電膜に関
し、さらに詳しくは前記基板と通常金属または金
属酸化物から形成される導電層との密着性を改善
し、その後の種々の加工を安定して行なうことの
できる透明導電膜に関する。 透明導電膜とは、透明フイルムの片面又は両面
に導電層を形成したものであつて、上記フイルム
は透明導電膜基板と呼ばれている。 通常、液晶表示パネル、エレクトロルミネツセ
ンス表示パネルなどの表示パネル用として前記透
明導電膜が用いられており、従来より導電膜基板
として、ガラスや石英のような耐熱性材料が知ら
れているが、これらは可撓性がなく連続生産がで
きない、打ち抜き、切り抜きなどの加工性が悪
い、耐衝撃性が小さい、重いなどの欠点を有して
いる。また、近年薄型化表示パネルの開発が望ま
れ、従来のガラス基板を用いたパネルでは、ガラ
スの厚さに限界があり対応できなかつた。このよ
うなガラス基板の欠点を解消するために、パネル
基板として高分子フイルムを使用することが試み
られている。たとえばポリカーボネートフイル
ム、ポリエチレンテレフタレートフイルム、ポリ
スチレンフイルム、ポリメチルメタクリレートフ
イルム、セルロース系フイルムなどがあるが、そ
れらは非施光性、耐熱性、可撓性、耐薬品性およ
びヤング率のいずれかが劣つており、実用的でな
かつた。そこで上記性質の全ての面で良好なもの
として、最近フエノキシエーテル型架橋重合体が
開発された。 ところが、該重合体フイルムを表示パネル基板
等に用いるために、フイルム上に直接透明導電層
を直接形成させた場合、透明導電層と該重合体フ
イルム間の密着性が十分に確保できず、透明導電
膜形成後の工程において次のような透明導電層の
切れ、ハクリなどの問題が生じることが判明し
た。 (1) 表示文字パターン形成のため薬品処理する
と、透明導電層がハクリする。 (2) 液晶表示パネルの場合、液晶を配向させるた
めに透明導電膜表面を一方向にこすると透明導
電層が切れ、導通がなくなる。 (3) 透明導電膜を曲げると導電層が切れる。 そこで本発明者らは上記問題を解決するため鋭
意研究努力した結果、遂に本発明を完成するに到
つた。すなわち本発明は、一般式 (式中R1〜R6はそれぞれ水素または炭素数1〜
3の低級アルキル基、R7は炭素数2〜4の低級
アルキレン基、mは0〜3の整数、nは20〜300
の整数である。) で示されるフエノキシエーテル型重合体における
活性水素部分がイソシアナト基を有する化合物と
架橋反応してなるフエノキシエーテル型架橋重合
体から形成される非施光性フイルムの片面または
両面に、硬化性高分子被膜を形成し、さらにその
上に、透明導電層を形成したことを特徴とする透
明導電膜である。 上記一般式において、R1〜R6で示される炭素
数1〜3の低級アルキル基としては、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル等の飽和低級アル
キル基が例示され、R7で示される炭素数2〜4
の低級アルキレン基、としては、エチレン、プロ
ピレン、トリメチレン、ブチレンが示される。上
記の如く示されるフエノキシエーテル型重合体は
それ自身公知の重合体で、一般式 (式中R1〜R7及びmは前と同じ意味)で示され
るビスフエノールA又はその類縁化合物に、エピ
クロルヒドリンを縮合させて得られる。 本発明においては上記のフエノキシエーテル型
重合体の活性水素部分、具体的には水酸基の水素
部分にイソシアナト基を有する化合物を架橋反応
させた架橋重合体として利用する。このイソシア
ナト基を有する化合物(以下架橋剤という)とし
ては、具体的にはトリレンジイソシアネート、m
−フエニレンジイソシアネート、p−フエニレン
ジイソシアネート、4,4′−ジフエニルメタンジ
イソシアネート等のポリイソシアネートおよびそ
れらの多価アルコール付加体;フエノールブロツ
クドトリレンジイソシアネート等のブロツクドポ
リイソシアネートが挙げられ、架橋反応は成膜中
または成膜後に行なわれ、溶媒として、その種類
や濃度について制限はないが、代表的なものを例
示すると、1,4−ジオキサン、ジメチルホルム
アミド、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラ
ン、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、
ブチルカルビトールアセテート、ブチルセロソル
ブ、ジメチルスルホキシド、メシチルオキシド、
トルエン、ブタノール等が挙げられる。又重合体
等の濃度は1〜80重量%が好ましい。なお上記重
合体や架橋剤を上記溶媒に溶解するに当つて、加
温〜加熱の条件は架橋剤の失活を招かない程度に
制御すべきである。 上記架橋反応は好ましくは溶媒の大部分が蒸発
除去された後の時期であり、通常は成膜時に採用
する乾燥条件によつて進行する。もし乾燥条件程
度では十分な架橋反応が進行しないというのであ
れば、必要に応じ架橋剤の特性に応じた熱処理を
行なうことが推奨される。例えば架橋剤としてフ
エノールとトリレンジイソシアネートとの反応生
成物を用いる場合は、少なくとも140℃×5秒以
上の熱処理を付加することが必要である。 なお本発明において上記フエノキシエーテル型
重合体と架橋剤との反応率は75〜98%が好ましく
特に80〜95%が望ましい。反応率が75%未満では
充分に硬化しないので好ましくなく、また98%を
越えると、該フイルム表面に硬化性高分子被膜を
形成しても、導電層との密着性があまり向上しな
いので好ましくない。これは架橋剤であるイソシ
アナト基を有する化合物のイソシアナト基が多少
反応せずに残り、そのイソシアナト基と硬化性高
分子とが反応するものと考えられる。 本発明において非施光性とは、該フイルムを互
いに直交する一対の偏光フイルムの間に配置した
場合において、該フイルムを回転させても直交す
る偏光フイルムの明るさ・色相のいずれもが変化
しない性質を意味し、レターデーシヨン値(R
値)が100mμ以下、好ましくは30mμ以下であ
れば非施光性を示す。なおR値とは、フイルムの
厚さdと、該フイルムに対して垂直方向の2つの
屈折率の差の絶対値|n1−n2|との積で表わされ
る。 R=d|n1−n2| 但しn1は任意方向の屈折率、n2はn1方向と直交
する方向の屈折率である。 次に本発明非施光性フイルムを得るため、上記
の様な重合体を成膜するに当つては、公知方法或
は今後開発される方法から任意の方法を採用され
るが、非施光性、透明性、表面均一性等を満足さ
せる為には、キヤステイング法が好適である。尚
非施光性については、実用上問題とならない程度
であれば若干の施光性を有することは不問とな
る。 こうして成膜されるフイルムの厚さは、該フイ
ルムを適用する物によつて異なるが4μ〜2mmの
範囲が良い。即ち4μ未満では成膜後の作業性、
加工性及び膜強度の点で難があり、他方2mm超で
は、成膜時の残留歪が大きくなり表面均一性とい
う点で問題を生じる。 次に上記非施光性フイルムの片面又は両面に硬
化性高分子被膜層を設ける。本発明に適用される
硬化性高分子としては、熱硬化性、紫外線硬化
性、放射線硬化性などの高分子をいい、たとえば
キシレン樹脂、メラミン樹脂、スルホンアミド樹
脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、あるいはカツプリ
ング剤として汎用されている有機金属化合物など
がある。 具体的にはキシレン樹脂としては、キシレン・
ホルムアルデヒド樹脂、ポリエーテル型キシレ
ン・ホルムアルデヒド樹脂など、不飽和ポリエス
テル樹脂としては、無水フタル酸、イソフタル酸
などの飽和二塩基酸、無水マレイン酸、フマル酸
などの不飽和二塩基酸、エチレングリコール、プ
ロピレングリコールなどのグリコール類およびス
チレン、ビニルトルエン、酢酸ビニルなどの重合
性単量体から合成されるものが使用される。アル
キド樹脂としては、純アルキド樹脂のほかに、フ
エノール樹脂変性、ロジン変性、スチレン化変
性、ウレタン化変性などの各種変性アルキド樹脂
があげられ、メラミン樹脂としては、メラミン・
ホルムアルデヒド樹脂のほかに、メチル化メラミ
ンあるいはブチル化メラミンとホルムアルデヒド
との重合体、置換グアナミン・アルデヒド縮合物
などがあげられる。エポキシ樹脂としては、ビス
フエノールAとエピクロルヒドリンから製造され
る汎用エポキシ樹脂、フエノールノボラツク型、
クレゾールノボラツク型などの特殊エポキシ樹
脂、ウレタン、ポリエステルエラストマーなどで
変性されたエラストマー変性エポキシ樹脂などが
あり、ポリアミドアミン、ポリアミン、酸無水物
などの硬化剤や触媒によつて硬化される。ウレタ
ン樹脂としては、ポリエステルあるいはポリエー
テルをイソシアネート化合物で架橋させたものが
あげられる。また有機金属化合物としては、Si、
Ti、Zrなどの第4族金属元素の化合物であり、
下記一般式()に示される。 Rn−M−X4-o () M:Si、Ti、Zrなどの第4族金属元素 R:アルキル基、フエニル基、あるいは元素とし
てN、S、O、Pなどを含む不活性炭化水素基 X:アルコキシ基、ハロゲン基、有機酸ケトンキ
レートなどの易反応性基 n:0〜4 さらに具体的には、テトラメチルシリケート、
テトラブチルシリケートなどのテトラアルキルシ
リケート、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、フエニルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シランなどのトリアルキルシリケート、及び各々
のジ、モノアルキルシリケートなどが使用され
る。 また、有機チタン化合物としては、テトラオク
チルチタネート、テトライソプロピルチタネート
などのテトラアルキルチタネート、イソプロポキ
シトリイソステアロイルチアネート、イソプロポ
キシイソステアロイルジアクリルチタネートなど
のモルアルコキシチタネート、ビス(ジオクチル
バイロホスフエート)オキシアセテートチタネー
ト、ビス(ジオクチルバイロホスフエート)エチ
レンチタネートなどのリン含有チタネート、及び
各々のジ、トリアルキルチタネートなどが使用さ
れる。同様に、有機ジルコニウム化合物において
も有効である。 前記樹脂のうちで密着性向上に特に効果がある
ものは、該硬化性高分子の硬化後の表面高度が非
施光性フイルムの表面硬化にくらべて大きいもの
であり、このような樹脂としてはエポキシ樹脂、
有機金属化合物などがあげられる。これらの硬化
性高分子被膜層が、柔軟な非施光性フイルムと堅
固な透明導電層との間に存在することにより、機
械的、熱的衝撃などの物理的衝撃、薬品に浸漬し
たときなどの化学的衝撃に対して緩衝層として働
くことにより密着性が向上する。なお、該硬化性
高分子の硬化後の表面硬度が非施光性フイルムに
くらべて小さいものを使用した場合でも、充分実
用に耐える密着性が得られる。これらの硬化性高
分子は必要に応じて単独または二種以上の硬化性
高分子と混合してもよく、更に必要に応じて硬化
触媒、接着促進剤、ぬれ性改良剤、安定剤、酸化
防止剤などの添加剤と共に溶剤にとかした組成物
として使用することも可能である。溶剤にとかし
た組成物として使用する場合、用いる溶剤は硬化
性高分子、添加剤を充分に溶解し、非施光性フイ
ルム表面に親和性を有し、塗布しやすくしかも塗
布後乾燥しやすい溶剤が好ましい。例えば、ヘキ
サン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、メ
チルシクロヘキサン、トルエン、ベンゼン、キシ
レン、オクテン、ノネン、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノー
ル、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノ
ール、フエノール、クレゾール、エチルエーテ
ル、プロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、アセトン、シクロヘキサノン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル
アセテート、ブチルアセテート、エチルプロピオ
ネート、メチルベンゾエート、氷酢酸、クロロホ
ルム、四塩化炭素、トリクレン、トリクロルエタ
ン、クロルベンゼン、ジブロモエタン、メチルセ
ロソルブ、セロソルブセロソルブアセテートなど
の炭化水素系、アルコール系、エーテル系、エス
テル系、カルボン酸系およびハロゲン置換炭化水
素系などの有機溶剤があげられる。これらの有機
溶剤は、1種または必要に応じて2種以上を混合
して用いられる。また、調整濃度に関しての制限
は一切存在しないが、塗工のしやすさから0.5〜
80%が好ましい。 非施光性フイルム上への硬化性高分子被膜の形
成法は通常公知の方法が用いられる。たとえば、
ドクターナイフ、バーコーター、グラビアロー
ル、コーター、カーテンコーター、ナイフコータ
ー、スピナーなどの塗工機械を用いる塗布法、ス
プレー法、浸漬法などの方法が用いられる。該硬
化性高分子被膜の厚さは特に限定しないが、
0.01μから50μの範囲が好ましい。0.01μ以下では
連続的な膜が生成しないため該高分子被膜の効果
が十分でなく、50μ以上では非施光性フイルムの
可撓性が失われたり、表面にクラツクが入つたり
するので好ましくない。塗布された硬化性高分子
膜は、乾燥、硬化せしめる必要があるが、この工
程を熱硬化で行う場合は、基板として使用する非
施光性フイルムおよび硬化性高分子の耐熱温度以
下で硬化させる必要がある。 前記乾燥又は熱処理条件は、50〜200℃の温度
で、10秒間〜10時間程度であり、作業性、生産性
の点から80〜150℃の温度で1分間〜2時間程度
が特に好ましい。 硬化性高分子被膜の上に形成させる透明導電層
の例としては、金属(Au、Pd、Rh、Sn、In、
Ti等)の薄膜、前記金属の酸化物、たとえば酸
化インジウム、酸化スズなど、またはこれらの混
合物の薄膜、あるいはこれらの二種以上の組合せ
による積層された薄膜などがあげられる。これら
の薄膜の形成方法としては、真空蒸着法、スパツ
タリング法、イオンプレーテイング法、金属溶射
法、金属メツキ法、金属アルコラートを用いた加
水分解法などが採用される。これらのうち、薄膜
が形成できること、均一層が形成できること、及
び基板となる非施光性フイルムに比較的熱がかか
らないことの3点を満足するものとしては、真空
蒸着法、とスパツタリング法が推奨される。該導
電層は透明性や導電性等の要求特性に応じた膜厚
とするが、通常は100Å以上、安定な導電性を与
えるためには500Å以上とすることが望まれる。 こうして形成された透明導電膜は、耐熱性、可
撓性、導電性、透明性等の各項目において良好な
特性を発揮し、導電層形成後の工程における導電
層のハクリ、切れ等のトラブルの少ない透明導電
膜を製造することが可能となつた。 以下実施例をあげて本発明を詳述する。なお、
実施例中の部は重量部を意味する。又、測定項目
の詳細は次のとうりである。 可視光透過率……波長500nmの光に対する透過
率 密着性……クロスカツトテスト JIS K5400−1979 耐摩擦性……100g/cm2荷重(摩擦子ガーゼ)下
100回摩擦後の抵抗変化を、テスト前の表面抵
抗値に対する倍率で表わす。 可撓性……MIT耐折試験機130°10回繰返し後の抵
抗変化を、テスト前の表面抵抗値に対する倍率
で表わす。 R値……偏光顕微鏡を備えたセナルモンコンペン
セーター(日本地科学社製)を用い、ナトリウ
ムランプを光源として測定した。 耐アルカリ性……10%NaOH水溶液に室温で30
分間浸漬後の抵抗変化を、テスト前の表面抵抗
値に対する倍率で表わす。 表面硬度……非施光性フイルム上に、硬化性高分
子被膜をコーテイング後、乾燥・硬化させたフ
イルム表面の鉛筆硬度 参考例 1 ジオキサン(100部)にフエノキシ樹脂(ユニ
オンカーバイド社製Bakelite Phenoxy Resin15
部)、フエノールとトリレンジイソシアネートと
の反応生成物(9部)を加え、室温で撹拌し溶解
した。この溶液をガラス板上に流延し、80℃の雰
囲気中に3時間放置し、架橋反応率約91%で、厚
さ約100μの均一で透明なフイルムを得た。この
フイルムを90℃の熱風下に30分間放置した後、更
に無緊張下150℃の雰囲気で15分間熱処理し、透
明なフイルムを得た。このフイルムを巾10mm長さ
30mmに切り出し、両端を押し曲げると折れること
なく互いに接触した。またこのフイルムは、ジオ
キサンに不溶であつた。このフイルムを互いに直
交する一対の偏光フイルムの間に配置し、回転し
ても直交する偏光フイルムの明るさ、色相のいず
れも変化せず、R値は5mμであり、非施光性で
あることが確認された。 実施例 1 参考例1で得られた非施光性フイルムにイソプ
ロピルアルコール洗浄を施した後、N−β(アミ
ノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン(信越化学製、KBM603 5部)、トルエン
(95部)からなる溶液をバーコーダーで塗布し、
180℃、5分間加熱して硬化させた。得られた硬
化性高分子被膜層の厚さは約700Åであつた。該
硬化性高分子被膜の上に、酸化インジウム(95
部)、酸化スズ(5部)からなる混合酸化物の透
明導電層を500Åスパツタリング法により形成し、
透明導電膜を得た。得られたフイルムの特性を表
1に記す。 実施例 2 参考例1で得られた非施光性フイルムにイソプ
ロピルアルコール洗浄を施した後、テトラブチル
チタネート(Ti(OC4O94日本曹達製TBT−1002
部)、ビニルトリエトキシシラン(CH2=CHSi
(OC2H53信越化学製、KBE1003、3部)、トル
エン(95部)からなる溶液をアプリケーターで塗
布し、140℃、15分間加熱して硬化させた。得ら
れた硬化性高分子被膜層の厚さは約900Åであつ
た。次に実施例1と同様にして、透明導電層を
500Åスパツタリング法により形成し透明導電膜
を得た。得られたフイルムの特性を表1に併記
す。 実施例 3 エポキシ樹脂(シエル化学社製、エピコート
1001、10部)を酢酸エチル(90部)に溶解させた
溶液に、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン(信越化学製、KBM403、5部)、硬化剤
(BF3−ピペリジン、1部)を混合し塗布液液と
し、一方参考例1で得られた非施光性フイルムに
イソプロピルアルコール洗浄を施した後、上記塗
布液をアプリケーターで塗布し、140℃、15分間
加熱して硬化させた。得られた硬化性高分子被膜
の厚さは約1300Åであつた。次に実施例2と同様
にして、透明導電層を1200Åスパツタリング法に
より形成し、透明導電膜を得た。得られたフイル
ムの特性を表1に併記す。 比較例 1 参考例1で得られた非施光性フイルムにイソプ
ロピルアルコール洗浄を施した後、140℃、15分
間加熱して乾燥させた。次に実施例1と同様にし
て、透明導電層を500Åスパツタリング法により
形成し、透明導電膜を得た。得られたフイルムの
特性を表1に併記す。(表中、×印は抵抗が著しく
増加し、事実上絶縁体になつたことを示す。)
【表】 以上のように本発明により得られた透明導電膜
は、表1から明らかなように、硬化性高分子被膜
の形成により、透明導電膜に要求される特性を十
分満足し、実用に耐える透明導電膜であることが
判る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中R1〜R6はそれぞれ水素または炭素数1〜
    3の低級アルキル基、R7は炭素数2〜4の低級
    アルキレン基、mは0〜3の整数、nは20〜300
    の整数である。) で示されるフエノキシエーテル型重合体における
    活性水素部分がイソシアナト基を有する化合物と
    架橋反応してなるフエノキシエーテル型架橋重合
    体から形成される非施光性フイルムの片面または
    両面に、硬化性高分子被膜を形成し、さらにその
    上に、透明導電層を形成したことを特徴とする透
    明導電膜。 2 フエノキシエーテル型重合体とイソシアナト
    基を有する化合物との架橋反応率が75〜98%であ
    る特許請求の範囲第1項記載の透明導電膜。 3 硬化性高分子被膜がエポキシ樹脂または有機
    金属化合物から形成されている特許請求の範囲第
    1項記載の透明導電膜。
JP59088780A 1984-05-02 1984-05-02 透明導電膜 Granted JPS60232612A (ja)

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