JPH09234817A - 積層フィルム - Google Patents

積層フィルム

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JPH09234817A
JPH09234817A JP8105144A JP10514496A JPH09234817A JP H09234817 A JPH09234817 A JP H09234817A JP 8105144 A JP8105144 A JP 8105144A JP 10514496 A JP10514496 A JP 10514496A JP H09234817 A JPH09234817 A JP H09234817A
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layer
laminated film
resin
film
gas barrier
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JP8105144A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Fujishima
博行 藤島
Satoshi Igarashi
聡 五十嵐
Yuuji Tamura
優次 田村
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐スクラッチ性や、酸、アルカリ、および有
機溶剤に対する耐溶剤性が付与された、さらに湿熱耐久
密着性に優れた、湿度に依存しないガスバリア性能を有
する積層フィルム。 【解決手段】 プラスチックフィルム少なくとも片面に
金属酸化物層が設けられた積層フィルムにおいて、金属
酸化物層上に特定の有機ケイ素化合物の加水分解により
生成された重合体からなる中間層を介して、アクリルイ
ソシアネートを含有した放射線硬化樹脂からなる保護層
が積層されていることを特徴とする積層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装材料や液晶表
示パネル等の表示パネル材料に使用されている高ガスバ
リア性の積層フィルムに関するものである。さらに詳し
くはガスバリア層に金属酸化物膜を用いた積層フィルム
に関する。
【0002】
【従来の技術】耐透気性、及び耐水蒸気透過性(以後
“ガスバリア性”と総称する)を改善した積層フィルム
が特開昭49−41469号公報や、特開昭61−41
122号公報、特開平3−9323号公報等に記載され
ている。特開昭61−41122号公報、特開平3−9
323号公報等には、ガスバリア性を付与するためのガ
スバリア層としてポリビニルアルコール系樹脂を積層し
たものが開示されている。また、特開昭49−4146
9公報等には、ガスバリア層として金属酸化物を設けた
積層フィルムが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガスバ
リア層としてポリビニルアルコール系樹脂のみを積層し
た積層フィルムでは、50%RH以下の低湿度でのガス
バリア性には優れているものの、それよりも高い湿度例
えば90%RHでのガスバリア性に劣るという欠点があ
る。また、ポリビニルアルコール系樹脂層が最外層に設
けられた場合、水系溶液に容易に侵されるという問題も
ある。この他、有機系のガスバリア層材料として、ポリ
アクリロニトリルやポリ塩化ビニリデン等があるが、取
り扱い性、環境問題の観点から好まれない。
【0004】一方、ガスバリア層として金属酸化物を設
けた積層フィルムでは、湿度にほとんど依存しないガス
バリア性が得られるが、この様な金属酸化物、特に生産
性が良好で好適に使用される酸化ケイ素が最外層にある
場合、酸、およびアルカリ水溶液で容易に浸食してしま
うという欠点がある。あるいはスクラッチ等の傷によっ
て性能が損なわれるという欠点がある。また、酸化ケイ
素層は膜厚を厚くすると機械特性すなわち、わずかな屈
曲でガスバリア性が低下するため、通常その膜厚は10
0nm程度とされる。このような薄い膜では基板フィル
ムとして有機溶剤に侵されやすいプラスチックフィルム
を用いた場合、積層フィルム自体が容易に浸食してしま
う。
【0005】上記の通り、金属酸化物のガスバリア層は
有機系のガスバリア層と比較して、そのガスバリア能が
湿度に依存しないという特長を有している。この積層フ
ィルムを用いた様々な応用において、この特長を最大限
に利用するためには、スクラッチ等による傷つきの防
止、及び前記のような酸、アルカリ、有機溶剤に耐え得
る溶剤性を付与する必要がある。
【0006】例えば、スクラッチにより膜に傷が生じた
り、悪い場合には膜が割れてしまうと、作業性の低下、
ガスバリア性の劣化、透明性の低下につながってしま
う。また、食品、産業資材用の包装材料用途では、たと
えそれが優れたガスバリア能を保持していても、積層フ
ィルム自体の耐酸、アルカリ性に問題が存在すると内容
物や積層フィルムが使われる環境のpHにより、包装材
料の使用範囲が著しく限定されてしまう。さらに、高度
なガスバリア能が要求されている液晶表示パネル等の表
示パネルの透明電極用途にこの積層フィルムを採用する
ためには、液晶セル作製工程での有機溶剤洗浄や、配向
膜形成時に必要な有機溶剤に対する高い耐有機溶剤性が
要求される。このように従来のガスバリア性の積層フィ
ルムに耐スクラッチ、耐溶剤性を付与させる必要があ
る。
【0007】ところで、積層フィルムに耐スクラッチ、
耐溶剤性を付与する方法としては、保護層を設ける方法
が最も簡潔な方法であるが、この場合、期待通りの効果
を得るにはフィルム各層間の密着性が重要な必要特性と
なる。特に過酷な使用条件を有する、例えば液晶表示パ
ネル等の表示パネルの透明電極用途等では、高温高湿度
雰囲気下での耐久性に優れた密着性(以後“湿熱耐久密
着性”と総称する)が要求される。
【0008】本発明は以上のような要求に鑑みてなされ
たものであり、耐スクラッチ性や、酸、アルカリ、およ
び有機溶剤に対する耐溶剤性が付与された、さらに湿熱
耐久密着性に優れた、湿度に依存しないガスバリア性能
を有する積層フィルムを第1の目的とし、液晶表示パネ
ル等の表示パネルの透明電極用途の基板に用いることが
できる、光学特性に優れ、且つ高度のガスバリア性と耐
溶剤性を有する信頼性の高いプラスチックフィルムを基
板とした積層フィルムを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、プラスチック
フィルムの少なくとも片面に金属酸化物層を設けた積層
フィルムにおいて、金属酸化物層上に下記一般式(1)
の有機ケイ素化合物の加水分解により生成された重合体
からなる中間層を介して、アクリルイソシアネートを含
有した放射線硬化樹脂からなる保護層が積層されている
ことを特徴とする積層フィルムである。
【0010】
【化3】
【0011】なお、上式において、R1 は水素原子、フ
ェニル基、炭素原子数1〜4のアルキル基または下記一
般式(2)で表される基を、R2 は水素原子または炭素
原子数1〜4のアルキル基を、R3 およびR4 はそれぞ
れ独立に炭素原子数1〜4のアルキル基を、yは1〜1
2の整数を、wは0または1〜2の整数を、zは1〜3
の整数をそれぞれ表し、w+z=3である。
【0012】
【化4】
【0013】この式(2)において、xは1〜12の整
数を、R5 、R6 はそれぞれ独立に水素原子、または炭
素原子数1〜4のアルキル基である。
【0014】なお、上記本発明の積層フィルムにおい
て、プラスチックフィルムを光学等方性の透明プラスチ
ックフィルムとし、放射線硬化樹脂層が積層された面と
は反対面上にガスバリア層、耐溶剤層を設け、さらに少
なくともどちらか一方の最外層に透明導電層を設けるこ
とにより、液晶表示パネル用の透明電極等に好適な光学
特性に優れ、且つ高度のガスバリア性と耐溶剤性を有す
る透明導電性の積層フィルムを作製することができる。
【0015】以下、本発明の詳細を説明する。本発明で
用いられるプラスチックフィルムは特に限定されるもの
ではないが、作製された積層フィルムの使用目的、環境
における種々の要求特性、または生産コスト等のバラン
スによって決定される。得られる積層フィルムは高いガ
スバリア性が要求されている包装材料や、特に液晶表示
パネル等の表示パネルの透明電極用途となる透明導電フ
ィルムとして用いられる。包装材料用途の場合のプラス
チックフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−α−オレフィン共重合体等のポリオレフ
ィン、これらポリオレフィンを不飽和エチレン性カルボ
ン酸等で変性して得られる変性ポリオレフィン、ポリ塩
化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリアセター
ル、ポリカーボネート、ポリエステル等の各種樹脂が挙
げられる。
【0016】また、液晶表示パネル用透明電極用途の場
合のプラスチックフィルムとしては、後述するように透
明性、平滑性、平面性等の要求特性が高く、かなり材料
が限定される。そのような要求を満たす材料としてはポ
リカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホ
ン、ポリスルホン等の非晶性高分子材料が挙げられる
が、光学特性、熱特性の点から、ポリカーボネートまた
はポリアリレートが特に好ましく用いられる。
【0017】本発明のガスバリア層として用いる金属酸
化物層は、その材料としては酸化ケイ素、酸化アルミニ
ウム、酸化マグネシウム等が挙げられ、公知のスパッタ
法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマC
VD法等により製造できる。生産性、光学特性、表面平
滑性、機械特性、膜応力、ガスバリア性等の点から、膜
厚は5〜100nmの範囲が好ましく、材料として平均
組成を化学式SiOxで表した時のXが1.5〜2の酸
化ケイ素が好ましい。膜厚が5nm以下では作製した膜
のピンホールが多くガスバリア性が十分でなくなる。ま
た、膜厚が100nmよりも厚いと屈曲時に容易に膜が
割れてしまうということが多発してしまい、作業性の低
下、ガスバリア性の劣化、透明性の低下の原因となる。
酸化ケイ素を用いる場合、透明性の観点から化学式Si
OxのXが1.5未満では例え5nm程度の膜厚でも透
明性が悪く、波長が400nmでの光透過率の高いもの
が得られにくく、また機械特性も低下するので、Xは
1.5以上が好ましい。液晶表示パネル等の光学用途で
は、透明性は波長550nmでの光透過率が80%以
上、かつ、ヘイズ値が1%以下であることが好ましい。
【0018】ここで、光透過率は市販の可視分光光度計
を用いて測定した、平行光線での透過率であり、ヘイズ
値は日本電色製COH−300Aを用いて測定したとき
の値である。SiOxのXの値は、X線光電子分光法、
X線マイクロ分光法、オージェ電子分光法、ラザフォー
ド後方散乱法等の公知の技術により測定できる。
【0019】ガスバリア性は、酸素と水蒸気の透過性を
測定することによって評価し、酸素透過度が10cc/
(平方メートル・日・atm)以下、ならびに水蒸気透
過度が10g/(平方メートル・日・atm)以下の場
合にガスバリア性が良好と判断する。
【0020】次に、この様な金属酸化物層の上に設け
る、耐スクラッチ性、耐溶剤性を改良する保護層につい
て説明する。一般に積層フィルムにおいて、耐スクラッ
チ性や、耐酸、アルカリ性は勿論のこと、有機溶剤に対
しても高い耐溶剤性を付与させる方法としては、フェノ
キシ系、エポキシ系等の熱硬化樹脂や放射線硬化樹脂等
の有機樹脂を湿式コーティング法を用いて積層する方法
がある。
【0021】しかしながら、コーティング液塗工時に金
属酸化物上で極度に弾いてしまうものも多く、たとえ弾
きのない良好な膜を形成できても初期密着性が全くない
ものや、初期には良好な密着性を示すものであっても、
耐久試験特に60℃、90%RHで100時間、さらに
厳しくは250時間の湿熱耐久性試験後には安定した密
着性が得られない、悪い場合には自然に剥離して積層膜
が浮いてくるものさえあることがわかった。使用する目
的、環境に応じて積層フィルムに要求される耐久密着性
は種々異なるが、耐久性に対する要求は強まっており、
例えば、夏場の車内等、過酷な条件での使用環境を強い
られる液晶表示パネル用電極用途では、60℃、90%
RHの環境下で250時間程度の湿熱耐久密着性が要求
される。
【0022】我々はこの金属酸化物上における有機樹脂
層の密着性について、湿熱耐久試験後も良好に密着させ
るという観点で鋭意検討した結果、少なくとも金属酸化
物層の直上に下記一般式(1)の有機ケイ素化合物の加
水分解により生成された重合体からなる中間層を設け、
その上に、アクリルイソシアネートを含有した放射線硬
化樹脂からなる保護層をコーティング法を用いて積層す
ることにより、良好な湿熱耐久密着性が得られることを
見いだした。
【0023】
【化5】
【0024】なお、上式において、R1 は水素原子、フ
ェニル基、炭素原子数1〜4のアルキル基または下記一
般式(2)で表される基を、R2 は水素原子または炭素
原子数1〜4のアルキル基を、R3 およびR4 はそれぞ
れ独立に炭素原子数1〜4のアルキル基を、yは1〜1
2の整数を、wは0または1〜2の整数を、zは1〜3
の整数をそれぞれ表し、w+z=3である。
【0025】
【化6】
【0026】この式(2)において、xは1〜12の整
数を、R5 、R6 はそれぞれ独立に水素原子、または炭
素原子数1〜4のアルキル基である。
【0027】中間層の膜厚は10〜100nm、より好
ましくは20〜50nmである。10nmよりも薄い場
合、連続した薄膜層が得られにくく、また、100nm
よりも厚い場合、光学的に透明性が低下してしまう上、
密着性評価試験の時に膜自体の脆性破壊が発生し、密着
性向上効果が逆に悪くなる。
【0028】また、保護層の放射線硬化樹脂に混合され
るアクリルイソシアネートの含有量は、5〜20重量%
の範囲が好ましい。この含有量が5重量%未満のとき
は、60℃、90%RHの雰囲気下での湿熱耐久密着性
が低下し、充分なものを得るのが難しくなる。逆に含有
量が20重量%を越えた場合は充分な湿熱耐久密着性が
得られるものの、今度は耐アルカリ性が低下する。な
お、放射線硬化樹脂の代わりに、フェノキシ樹脂、エポ
キシ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いた場合も充分な湿熱耐
久密着性を確保することが困難であった。
【0029】放射線硬化樹脂は、熱硬化樹脂の場合に良
好な耐溶剤性を発現させるために必要な後熱処理を行う
必要がなく、生産性の面からも好適である。 ここで用
いられる放射線硬化樹脂とは電子線、紫外線等の放射線
の照射により硬化する樹脂であれば限定されず、公知の
紫外線硬化樹脂等が適用できる。具体的には分子あるい
は単位構造内にアクリロイル基、メタクロイル基、ビニ
ル基等の不飽和二重結合を含む樹脂等が挙げられる。こ
れらの中でも、特に硬化速度が速いという点と硬化後さ
らには耐久試験後でも透明性を示すという点で、1分子
中にアクリル基を2つ以上有する脂肪族系の多官能アク
リル樹脂を、硬化後の固形分濃度で少なくとも50重量
%以上有するアクリル系の放射線硬化樹脂が好ましい。
この中でも、繰り返し単位が3以上のエーテル縮合体
で、下記一般式(3)で示される環状エーテル部を有す
るアクリル系の放射線硬化樹脂が好ましい。
【0030】
【化7】
【0031】このようなアクリル系放射線硬化樹脂を紫
外線で硬化する場合には、公知の反応開始剤を適量添加
することで達成できる。かかる反応開始剤としては、例
えば、ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−
{4−(メチルチオ)フェニル}−2−モルフォリノプ
ロパン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
等のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンジルジ
メチルケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェノ
ン、ベンゾイル安息香酸等のベンゾフェノン系化合物、
チオキサンソン、2、4−ジクロロチオキサンソン等の
チオキサンソン系化合物等が挙げられる。また、より一
層硬化性を向上するために、トリエタノールアミン、メ
チルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸
エチル等の公知の反応開始助剤を適量添加することも効
果的である。
【0032】また、放射線硬化樹脂に含ませるアクリル
イソシアネートとは、下記一般式(4)で示される、同
一分子中に放射線に活性なアクリル基と、アミノ基、水
酸基等の反応性官能基に対して反応活性なイソシアネー
ト基を含有している化合物である。
【0033】
【化8】
【0034】ここで、式(4)中のRは特に限定されな
いが、構造的にも単純なアルキル基、アルキルオキシ基
のものが一般にアクリルイソシアネートとして各材料に
使用されている。これらの内、それぞれ充分な湿熱耐久
密着性を発現させるアクリルイソシアネート量を添加し
たときに、放射線硬化樹脂の硬化速度を低下させないと
いう理由より、炭素原子数が、アルキル基では6、アル
キルオキシ基では4以下のものが本発明では特に好まし
く用いられる。
【0035】以上の本発明により、耐スクラッチ性や、
酸、アルカリ、および有機溶剤に対する耐溶剤性が付与
された、さらに湿熱耐久密着性に優れた、湿度に依存し
ないガスバリア性能を有する積層フィルムが得られる。
前述したように、この積層フィルムの用途としては、包
装材料や、液晶表示パネル等の表示パネルの透明電極用
途となる透明導電フィルム等があるが、光学特性、耐有
機溶剤性等の観点から、特に液晶表示パネル用透明電極
用途として好ましく用いられる。
【0036】液晶表示パネル用透明電極用途として用い
るためには、上記積層フィルムのプラスチックフィルム
にかなりの制約が発生する。すなわち、液晶表示パネル
用透明電極に用いる場合には、プラスチックフィルム
に、高い平滑性、平面性、透明性が必要とされる。すな
わち、プラスチックフィルム自体の透明性が低い場合
や、複屈折がある場合も、表示の着色、コントラストの
低下等、ディスプレーの表示品位を低下させることにな
る。また、平滑性、平面性が低い場合、液晶層のギャッ
プが均一でなくなる上、液晶配向にムラが生じたり、プ
ラスチックフィルム自体も光学的なムラが発生するため
に、表示ムラが生じる上、均一な電圧透過率特性を示さ
なくなる。
【0037】上述の問題のない平滑性、平面性、透明性
を有するプラスチックフィルムは、ポリカーボネート等
の非晶性透明樹脂を溶剤に溶解し、溶液流延法によって
製膜することによって得られる。具体的には、膜厚が7
0〜200μmで、リターデーション値が20nm以
下、かつ、遅相軸のばらつきが±15度以下の光学等方
性を有し、表面粗さがRaで数nm程度以下という平滑
性の優れた表面をもつプラスチックフィルムを得ること
ができる。
【0038】なお、ここで述べるリターデーション値は
公知の複屈折の差Δnと膜厚dの積Δn・dであり、可
視光線の範囲のある波長での測定値であることが必要で
あり、一般的に高分子は屈折率の波長分散特性を有して
いるので、代表値として、590nmの測定値とする。
また遅相軸のばらつき角度は同一の波長で測定するが、
リターデーション値および遅相軸の角度はよく知られて
いる複屈折率測定装置で測定することができる。本発明
では、日本分光製の多波長複屈折率測定装置M−150
を用いた。
【0039】また、表面粗さのRaは、本発明では、位
相シフト干渉法を測定原理に用いているWYKO社(W
YKO CORPORATION)製TOPO−3Dを
用い、40倍の倍率でフィルム表面上の辺の長さが25
6μmの正方形の面を1μmの間隔で測定したときに得
られる中心線平均粗さRaである。
【0040】こうして得られた光学等方性のプラスチッ
クフィルムを用いて、前述の積層フィルムを作製し、さ
らに液晶表示パネル用透明電極用途として必要な機能層
を積層することにより、該用途に好適な透明導電性の積
層フィルムを得ることができる。すなわち、前述の積層
フィルムの放射線硬化樹脂からなる保護層の積層面とは
反対面上にガスバリア層、耐溶剤層を必要に応じてアン
カー層を介して設け、その少なくともどちらか一方の最
外層に透明導電層を設けることにより目的の透明導電性
の積層フィルムを作製することができる。
【0041】ここで、ガスバリア層としては、低湿度で
のガスバリア性に優れた有機バリア層、具体的に公知の
ポリビニルアルコール樹脂が好ましく適用される。そし
て、このアンカー層として、フェノキシ樹脂がポリカー
ボネートフィルム等との接着性の面で好ましく用いられ
る。耐溶剤層としては、前述の保護層に用いた放射線硬
化樹脂も適用できるが、その他フェノキシ樹脂、エポキ
シ樹脂等の熱硬化性樹脂も適用できる。透明導電層には
各種の金属、金属酸化物の透明な薄膜が適用できるが、
ITO膜として周知のインジューム・錫酸化物が透明
性、導電性、膜の機械特性等の面から好ましく適用でき
る。以下、本発明の実施例を説明する。
【0042】
【発明の実施の形態】以下の各実施例、比較例記載の各
種試験の評価は以下の要領にて行った。耐溶剤性の評価
は耐有機溶剤性、耐アルカリ水溶液性、耐酸水溶液性で
ある。この評価は、この積層フィルムの主用途の一つと
なり得るものの中で最も条件の厳しいと思われる液晶表
示パネル用電極基板の評価に従って、以下のように行っ
た。
【0043】耐有機溶剤性については、液晶配向膜前駆
材料の溶剤では代表的なN−メチルピロリドンを放射線
硬化樹脂の保護層の形成された側のサンプル面に数滴滴
下し、50℃で3分放置後の白濁、膨潤、溶解等の外観
の変化を目視にて観察することによって行い、変化が確
認されない場合に耐溶剤性を有すると評価した。
【0044】耐アルカリ水溶液性については、透明電極
層をパターンニング後に透明電極層上に形成されたレジ
スト膜を溶解する際に用いられる3.5重量%NaOH
水溶液にサンプルを25℃で10分間浸漬し、その後流
水にて充分洗浄を行った後に乾燥させ、外観を目視にて
観察することによって行い、変化が確認されない場合に
耐溶剤性を有すると評価した。
【0045】耐酸水溶液性については、透明電極層をパ
ターンニングする際に用いるエッチング液(35重量%
塩化第2鉄水溶液、35重量%塩酸、水を1:1:10
の重量割合で混合したもの)に25℃で10分間浸漬
し、その後流水にて充分洗浄を行った後に乾燥させ、外
観を目視にて観察することによって行い、変化が確認さ
れない場合に耐溶剤性を有すると評価した。
【0046】湿熱耐久密着性は、サンプルを60℃、9
0%RHの雰囲気下に放置し、各経時時間毎の密着性を
調べることにより評価した。なお、密着性はJIS規格
K5400に従って、碁盤目テスト(碁盤目テープ法)
を行い、剥がれの生じていない升目の残存率を調べ、残
存率100%の時に密着性が良好であると評価した。
【0047】ガスバリア性は、酸素と水蒸気の透過性を
測定することによって評価した。酸素透過度はモダンコ
ントロールズ社(MODERN CONTROLS,I
NC.)社製オキシトラン2/20MLを用い、30
℃、50%RHの低湿度環境下と30℃、90%RHの
高湿度下で測定した。また、水蒸気透過度はモダンコン
トロールズ社製パーマトランW1Aを用い、40℃、9
0%RHの加湿条件下で測定した。
【0048】耐スクラッチ性は、#0000のスチール
ウールに1平方センチメートルあたり0.1kgの荷重
をかけて積層フィルム表面を10往復した後の、スチー
ルウール往復方向の1センチメートル幅あたりの傷の発
生本数を調べ、5本/cm以内であれば耐スクラッチ性
が良好と評価した。以下本発明の実施例、比較例を説明
する。なお、実施例および比較例記載中に部とあるのは
重量部を意味する。
【0049】〔実施例1〕膜厚125μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(帝人(株)製HSL)の片
面に、金属酸化物層としてSiO小片を6.7mPaの
真空中で加熱蒸着し、厚さ50nmのSiOx層を形成
した。このときXはおよそ1.7であった。次にこの金
属酸化物層の上に下記の式(5)で表される化合物の加
水分解により生成した、平均5量体会合物である有機ケ
イ素化合物を1.4部、ブタノール48.6部、イソプ
ロパノール50部混合した溶液を、バーコーターでコー
ティングし、120℃で1分間乾燥して、中間層を形成
した。中間層の乾燥後の膜厚は50nmであった。
【0050】
【化9】
【0051】さらにこの上に保護層の放射線硬化樹脂層
を以下のように設けた。放射線硬化樹脂層は、アクリル
イソシアネートを含有した紫外線硬化樹脂として、主剤
としてポリペンタエリスリトールのアクリル酸エステル
82部とアクリルイソシアネート(岡村製油(株)製)
5部、反応性希釈剤としてテトラヒドロフルフリルアク
リレート(共栄化学(株)製THF−A)12部、およ
び光反応開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン(チバガイギー(株)製イルガキュア18
4)6部、レベリング剤としてシリコンオイル(東レ・
ダウコーニングシリコン(株)製SH28PA)0.1
部を混合した溶液を用い、この溶液をマイヤーバーを用
いて中間層上にコーティングした後、160W/cmの
高圧水銀灯を用いて約700mJ/cm2 の積算光量に
て紫外線硬化することで形成した。得られた保護層の膜
厚は4μmであった。
【0052】この積層フィルムの酸素透過度は30℃、
50%RHで3cc/(平方メートル・日・atm)、
30℃、90%RHで3cc/(平方メートル・日・a
tm)であった。水蒸気透過度は40℃、90%RHで
3g/(平方メートル・日・atm)であった。耐溶剤
性を評価したところ、フィルムには何ら変化は観られな
かった。また、湿熱耐久密着性試験では500時間経過
後でも外観上の変化もなく、各層間の剥離は全く観られ
なかった。さらに、耐スクラッチ性も良好であった。こ
のように、得られた積層フィルムは、高ガスバリア性、
耐スクラッチ性、耐溶剤性を保持し、かつ高温、高湿度
条件下での湿熱耐久密着性に優れたものであった。
【0053】〔実施例2〕実施例1において、保護層の
紫外線硬化樹脂のアクリルイソシアネートの添加量を2
3部としたこと以外は、実施例1と全く同様にして、同
構成の積層フィルムを作製した。この積層フィルムのガ
スバリア性、耐溶剤性、湿熱耐久密着性及び耐スクラッ
チ性を評価を行った。結果は、いずれの特性も実施例1
とほぼ同じの良好なものであった。
【0054】〔実施例3〕ビスフェノール成分がビスフ
ェノールAのみからなる平均分子量37,000のポリ
カーボネート樹脂を用いて溶液流延法により以下のよう
にポリカーボネートフィルムを製膜した。
【0055】該ポリカーボネート樹脂を溶媒のメチレン
クロライドに濃度20重量%に溶解し、得られた溶液を
ダイコーティング法により厚さ175μmのポリエステ
ルフィルム上に流延して製膜した。乾燥工程で残留溶媒
濃度を13重量%になるまで蒸発除去した後に、ポリエ
ステルフィルムからポリカーボネートフィルムを剥離し
た。得られたポリカーボネートフィルムを温度120℃
の乾燥炉中で、縦横の張力をバランスさせながら、残留
溶媒濃度が0.08重量%になるまで乾燥した。得られ
たポリカーボネートフィルムは、厚みが102μmで、
表面性に優れ、590nmにおけるリターデーション値
が軸方向で8±2nm、遅相軸のばらつきはMD方向を
中心に±8度以内であった。
【0056】このポリカーボネートフィルムの片面に実
施例1と同様にして実施例1と同じ金属酸化物層および
放射線硬化樹脂層を設け、実施例1と同じ積層構成の片
面積層の積層フィルムを作成した。
【0057】更に、この得られた片面積層の積層フィル
ムの上述の放射線硬化樹脂層の積層面とは反対側の面上
に、アンカーコート層、ガスバリア層、耐溶剤層を以下
のように積層した。アンカーコート層は、フェノキシ系
硬化樹脂層とした。具体的にはフェノキシ樹脂(東都化
成(株)製フェノトートYP−50)20部に溶媒のメ
チルエチルケトン50部、2−エトキシエチルアセテー
ト30部を混合した後、これに硬化剤のイソシアネート
成分として武田薬品工業(株)製A3(固形分濃度75
重量%)20部を混合した溶液を積層フィルムの前記面
上にマイヤーバーを用いてコーティングし、130℃で
5分熱処理して膜厚2μmのアンカーコート層を形成し
た。
【0058】ガスバリア層はポリビニルアルコール系樹
脂層とした。具体的にはポリビニルアルコール((株)
クラレ製PVA−117)10部と水90部を加熱混合
したものを用い、該アンカーコート層上にマイヤーバー
を用いてコーティングし、130℃で30分の熱処理を
して膜厚5μmのガスバリア層を形成した。
【0059】耐溶剤層はフェノキシ系硬化樹脂層とし
た。具体的にはフェノキシ樹脂(東都化成(株)製フェ
ノトートYP−50)40部に溶媒のメチルエチルケト
ン40部、2−エトキシエチルアセテート20部を混合
した後、これに硬化剤のイソシアネート成分として武田
薬品工業(株)製A3(固形分濃度75重量%)40部
を混合した溶液を用い、該ガスバリア層上にマイヤーバ
ーを用いてコーティングし、80℃で5分、次いで13
0℃で15分の熱処理をして膜厚8μmの耐溶剤層を形
成した。
【0060】さらに、以上で得られた両面積層の積層フ
ィルムの放射線硬化樹脂層上に透明導電層としてインジ
ウム−錫酸化物膜を以下のようにスパッタリング法によ
り形成した。スパッタリングターゲットには、組成が重
量比でインジウム:錫=90:10、充填密度が90%
のインジウム−錫酸化物ターゲットを用いた。そして、
連続スパッタ装置に上記の両面積層の積層フィルムをセ
ットし、1.3mPaの圧力まで排気した後、Ar: O
2 =98.5: 1.5の体積混合比の混合ガスを導入
し、雰囲気圧力を0.27Paにした。そしてフィルム
温度を50℃に設定し、投入電力密度1W/cm2 でD
Cスパッタリングを行い、膜厚130nmのインジウム
−錫酸化物膜を形成した。
【0061】その結果得られた透明導電層のインジウム
−錫酸化物膜は、結晶粒の存在割合が後述する面積比で
0%であり、非結晶性であった。また、表面電気抵抗値
が40Ω/□であった。ここで、インジウム−錫酸化物
膜の結晶性、非結晶性は以下のように定義している。す
なわち、成膜したインジウム−錫酸化物膜の表面を透過
型電子顕微鏡で観察した時に、非晶質の表面に高々10
0nm程度の大きさの微結晶粒が点在しているのが観察
されるが、所定の単位面積表面におけるこの微結晶粒の
占める面積割合が20%以下の場合を非結晶性と定義す
る。また表面電気抵抗のΩ/□は、周知の通り単位正方
形の対向辺に電極を配置して測定した測定値である。
【0062】以上で得られた透明導電フィルムのガスバ
リア性、耐溶剤性等の諸特性を評価した。この透明導電
フィルムの酸素透過度は30℃、50%RHで0・01
cc/(平方メートル・日・atm)、30℃、90%
RHで3cc/(平方メートル・日・atm)であっ
た。水蒸気透過度は40℃、90%RHで3g/(平方
メートル・日・atm)であった。耐溶剤性を評価した
ところ、透明導電フィルムには何ら変化は観られなかっ
た。また、湿熱耐久密着性試験では500時間経過後で
も外観上の変化もなく、各層間の剥離は全く観られなか
った。さらに、耐スクラッチ性も良好であった。以上、
本発明の積層構成の積層フィルムを基板フィルムに用い
ることにより、高温、高湿度条件下での耐久密着性、ガ
スバリア性に優れ、耐溶剤性も十分な金属酸化物層を有
する透明導電フィルムが得られることが確認された。
【0063】〔比較例1〕実施例1において、有機ケイ
素化合物の中間層を省略した以外は実施例1と同じ構成
の積層フィルムを作製した。この積層フィルムの各層間
の密着性を評価したところ、SiOx層と紫外線硬化樹
脂の保護層との層間で容易に剥離が生じた。結果として
密着性に劣った積層フィルムであった。
【0064】〔比較例2〕実施例1において、保護層の
紫外線硬化樹脂にアクリルイソシアネートを添加しない
こと以外は実施例1と同様にして、同構成の積層フィル
ムを作製した。この積層フィルムの各層間の密着性を評
価したところ、有機ケイ素化合物の中間層と紫外線硬化
樹脂の保護層との層間で容易に剥離が生じた。結果とし
て密着性に劣った積層フィルムであった。
【0065】〔比較例3〕実施例1において、保護層に
放射線硬化樹脂層に代えて下記の熱硬化エポキシ樹脂層
を用いた以外は、実施例1と同様にして同じ構成の積層
フィルムを作製した。熱硬化エポキシ樹脂層は、クレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製EO
CN−104S)100部、メチルイソブチルケトン1
00部の混合溶液に、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸
74部、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン5部を均一に混合した溶液をマイヤーバーを用いて
中間層上にコーティングし、100℃で3分、次いで1
35℃で60分熱処理することによって、作製した。得
られた積層フィルムの各層間の密着性を評価したとこ
ろ、有機ケイ素化合物の中間層と熱硬化エポキシ樹脂層
の保護層との層間で容易に剥離が生じた。結果として密
着性に劣った積層フィルムであった。
【0066】〔比較例4〕実施例1において、保護層の
紫外線硬化樹脂のアクリルイソシアネートの添加量を3
部としたこと以外は実施例1と同様にして、同構成の積
層フィルムを作製した。この積層フィルムについて湿熱
耐久密着性試験を行ったところ、100時間経過後にS
iOx 層と紫外線硬化樹脂の保護層との層間で剥離が生
じた。結果として密着性に劣った積層フィルムであっ
た。
【0067】〔比較例5〕実施例1において、保護層の
紫外線硬化樹脂のアクリルイソシアネートの添加量を3
0部としたこと以外は実施例1と同様にして、同構成の
積層フィルムを作製した。この積層フィルムの耐溶剤性
を評価したところ、耐アルカリ性試験において紫外線硬
化樹脂の保護層に若干の白化が生じた。結果として耐溶
剤性に劣った積層フィルムであった。
【0068】
【発明の効果】本発明により、湿熱雰囲気においても高
度な耐久密着性、ガスバリア性を有した、耐スクラッチ
性、耐溶剤性に優れた積層フィルムが得られる。この本
発明の積層フィルムは、勿論そのままで包装材料等の用
途へ適用できるものであるが、これを基板フィルムに用
いて必要な機能層を積層することにより、高度の耐久
性、ガスバリア性、耐溶剤性を有し、光学特性も十分な
機能性フィルムが得られ、特にこれら特性に対する要求
の厳しい液晶表示パネル等の透明電極用途にも適用でき
る、信頼性の高い透明導電フィルムをも実現するもので
ある。このように、本発明は工業上大きな効果を奏する
ものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルムの少なくとも片面
    に金属酸化物層を設けた積層フィルムにおいて、金属酸
    化物層上に下記一般式(1)の有機ケイ素化合物の加水
    分解により生成された重合体からなるアンカーコートを
    介して、アクリルイソシアネートを含有した放射線硬化
    樹脂からなる保護層が積層されていることを特徴とする
    積層フィルム。 【化1】 (式中、R1 は水素原子、フェニル基、炭素原子数1〜
    4のアルキル基または下記一般式(2)で表される基
    を、R2 は水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル
    基を、R3 およびR4 はそれぞれ独立に炭素原子数1〜
    4のアルキル基を、yは1〜12の整数を、wは0また
    は1〜2の整数を、zは1〜3の整数をそれぞれ表し、
    w+z=3である。 【化2】 ここで上式のxは1〜12の整数を、R5 、R6 はそれ
    ぞれ独立に水素原子、または炭素原子数1〜4のアルキ
    ル基である。)
  2. 【請求項2】 前記放射線硬化樹脂が、1分子中にアク
    リル基を2つ以上有する脂肪族系の多官能アクリル樹脂
    を、樹脂分の50重量%以上有するアクリル系の放射線
    硬化樹脂である請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 【請求項3】 前記放射線硬化樹脂組成中のアクリルイ
    ソシアネートの含有量が、樹脂分に対して5〜20重量
    %の範囲である請求項1または請求項2に記載の積層フ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 前記プラスチックフィルムが光学等方性
    の透明なプラスチックフィルムであり、該プラスチック
    フィルムの放射線硬化樹脂の保護層が積層された面とは
    反対面上にガスバリア層、耐溶剤層が積層され、さらに
    少なくともどちらか一方の最外層に透明導電層が設けら
    れた請求項1から請求項3のいずれかに記載の積層フィ
    ルム。
  5. 【請求項5】 前記ガスバリア層が有機樹脂層である請
    求項4に記載の積層フィルム。
  6. 【請求項6】 前記ガスバリア層がポリビニルアルコー
    ル樹脂からなり、そのプラスチックフィルムとの間にフ
    ェノキシ系硬化樹脂からなるアンカーコート層が設けら
    れている請求項5に記載の積層フィルム。
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