JPH05333513A - 感光材料処理装置 - Google Patents

感光材料処理装置

Info

Publication number
JPH05333513A
JPH05333513A JP4163388A JP16338892A JPH05333513A JP H05333513 A JPH05333513 A JP H05333513A JP 4163388 A JP4163388 A JP 4163388A JP 16338892 A JP16338892 A JP 16338892A JP H05333513 A JPH05333513 A JP H05333513A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solution
energization
tank
processing
developing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4163388A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Nakamura
敬 中村
Hirohisa Ogawa
裕久 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP4163388A priority Critical patent/JPH05333513A/ja
Priority to US08/060,059 priority patent/US5424799A/en
Publication of JPH05333513A publication Critical patent/JPH05333513A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03DAPPARATUS FOR PROCESSING EXPOSED PHOTOGRAPHIC MATERIALS; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03D13/00Processing apparatus or accessories therefor, not covered by groups G11B3/00 - G11B11/00
    • G03D13/007Processing control, e.g. test strip, timing devices
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03DAPPARATUS FOR PROCESSING EXPOSED PHOTOGRAPHIC MATERIALS; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03D3/00Liquid processing apparatus involving immersion; Washing apparatus involving immersion
    • G03D3/02Details of liquid circulation
    • G03D3/06Liquid supply; Liquid circulation outside tanks
    • G03D3/065Liquid supply; Liquid circulation outside tanks replenishment or recovery apparatus

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)
  • Photographic Processing Devices Using Wet Methods (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型で廃液が少ない感光材料処理装置を提
供。 【構成】 現像槽2と連通して設置され補充液が補充さ
れる補助槽8を用いて現像液に対して通電処理を行う。
現像液はハロゲン化銀と反応して酸化体となり電子を与
えることにより還元体に戻る現像主薬を含んでいる。補
助槽8は陰イオン交換膜12で仕切られており、陰イオ
ン交換膜12の両側の室にそれぞれ陰極14、陽極16
が設置されている。両電極14、16に通電するように
なっており、使用時間Tに応じて通電効率ηを判断して
通電時間tを制御する。 【効果】 従来の処理装置をわずかに改造するだけで、
処理装置が大型化せずに処理液を再生することができ、
廃液を低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料の現像処理装置における現像槽に電極を設置して現
像液に通電することにより前記現像液の処理能力を回復
する写真感光材料処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばハロゲン化銀黒白写真感光材料の
湿式処理は、例えば現像、定着、水洗などの各処理工程
からなっており、また各工程の間に必要により水洗工程
などが挿入される。これらの現像、定着などにはそれぞ
れ現像液、定着液が使用されるが、前記感光材料を処理
するに伴い、前記現像液中の現像主薬が酸化されること
により消耗しかつハロゲンイオンが蓄積し、あるいは定
着液中には定着作用により銀イオン、ハロゲンイオンが
蓄積し、それらの処理能力が低下する。そこで、各処理
液にその処理液の組成に近い組成をもち必要な成分を含
有する補充液をそれぞれ供給して、それらの処理能力が
低下しないように維持されることが行われている。
【0003】しかし、各液にその処理能力が低下しない
程度に補充液を供給すると、ほぼその供給量に近い量の
オーバーフロー液が排出され、この液が廃液となる。廃
液は通常海中深くに投棄され、地球環境の汚染をできる
だけ少なくしている。ところが、近年、地球環境を保護
しようとする考えが高まり、写真処理廃液の海洋投棄が
見直されつつある。海洋投棄の代わりに写真処理廃液を
焼却する方法もあるが、炭酸ガスの発生により別な地球
環境汚染を招く結果となる。したがって、これらの方法
に代わる廃液の無害化技術と、廃液の少量化技術が要望
されている。
【0004】無害化技術としては、生物処理による活性
汚泥法や湿式酸化法などがある。しかし、これらは処理
装置が大きいので廃液を回収して一括集中処理する必要
がある。また、少量化技術としては、低補充システム、
オンサイト液再生システム(自動現像機と処理液再生装
置が一体化されている装置)、オンサイト廃液処理シス
テム(自動現像機と廃液処理装置が一体化されている装
置)などが知られている。しかしこれらは大手の処理ラ
ボに対してのみ有効な技術である。
【0005】一方、写真処理は技術の進歩により大ラボ
レベル、中ラボレベル、小ラボレベル、更にはミニラボ
レベル、マイクロラボレベルでも処理され、写真処理の
分散化が進み、特にミニラボ、マイクロラボレベルでは
廃液の問題がクローズアップされてきた。すなわち、ミ
ニラボレベルでは自動現像機と一体で廃液処理でき難い
こと、更には交通渋滞などで廃液回収コストが急増し、
廃液処理コストが高いこと、かつ実質上廃液回収ができ
難くなっていることなど、ミニラボレベルでの処理がし
難い状況になりつつある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】廃液の低減を図るため
には補充液をできる限り少なくすればよいが、本来補充
液によって回復させられるはずの性能が回復させられな
いので、他の手段によって性能を回復する必要がある。
処理液の性能を回復させるということは、例えば現像液
では、現像処理により酸化した主薬を還元できればよ
い。感光材料の現像処理にキレート金属化合物を現像主
薬として使用した場合、キレート金属化合物は感光材料
中のハロゲン化銀を還元することにより酸化され、キレ
ート金属イオンはより高価のイオンになる。すなわち、
キレート金属イオンは現像に関与することによりイオン
価数が増える。例えば、キレート金属化合物としてキレ
ートFe(II)を用いた場合は、現像処理を行うに従っ
て、キレートFe2+がキレートFe3+となり現像液中に
はキレートFe3+が増える。
【0007】このようなキレートFe3+が増えた状態の
現像液の性能を再生するには、キレートFe3+をキレー
トFe2+に戻せばよく、例えばキレートFe3+に電子を
与えることによりキレートFe2+に再生することができ
る。そこで、液体を酸化又は還元するために通電する電
解装置が公知であり、この電解装置を現像液の再生に用
いることが考えられる。例えば、特開平3−27323
7号、同3−209471号、同3−293661号公
報に記載されている。ところが、現像槽内で疲労した現
像液を電解装置を用いて再生するには、電解装置までの
現像液の移送等の作業が面倒であり、更に配管や循環ポ
ンプ、更にはフィルターの設置等により現像処理装置か
ら電解装置へ現像液をそのまま移送するには装置の構成
が大掛かりになる。
【0008】本発明の目的は、上記問題を解消すること
にあり、空気酸化や、感光材料の現像処理により低下し
た現像液の性能を、簡単かつ小型の構成で良好に回復さ
せることができ、低補充又は無補充でも、長期間良好に
処理することができ、更に廃液も生じない感光材料処理
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る上記目的
は、下記(1)〜(7)により達成される。 (1) ハロゲン化銀と反応して酸化体となり電子を与
えることにより還元体に戻る現像主薬を含む現像液が充
填される現像槽と、前記現像槽と連通して設置され補充
液が補充される補助槽と、前記補助槽内の現像液と隔膜
を介して接する電解質溶液が充填される通電槽と、前記
補助槽内の現像液に接する陰極と、前記電解質溶液に接
する陽極と、該両極に通電する手段とを有するハロゲン
化銀写真感光材料処理装置。
【0010】(2) 前記補助槽に補充液を補充するノ
ズルが上方から液面に延び、該ノズルの補充口が斜めに
開口しているか、又は鉛直方向のスリットを有して開口
しており、開口端部が処理液面に接して前記ノズルを設
けたことを特徴とする前記(1)に記載の処理装置。
【0011】(3) ハロゲン化銀と反応して酸化体と
なり電子を与えることにより還元体に戻る現像主薬を含
む現像液が充填される現像槽と、前記現像液と隔膜を介
して接する電解質溶液が充填される通電槽と、前記現像
槽内の現像液に接する陰極と、前記電解質溶液に接する
陽極と、該両極に通電する手段と、前記隔膜の使用時間
に対する処理効率を記憶した記憶手段と前記使用時間の
取得手段と、前記処理効率と前記使用時間との積を算出
する演算手段と、前記積が一定になるように通電量を制
御する制御手段とを有する感光材料処理装置。
【0012】(4) 少なくとも一部を隔膜で仕切った
内槽と外槽とを有し、これらの一方に写真処理液を導入
し他方に電解質溶液を導入し、前記処理液及び前記電解
質溶液に接する異なる極の電極を設け、両電極に通電し
て処理液を再生する通電カートリッジを、処理装置本体
の処理液循環経路に着脱自在に設けたことを特徴とする
感光材料処理装置。 (5) 少なくとも一部を隔膜で仕切った2室を有し、
これらの一方に写真処理液を導入し他方に電解質溶液を
導入し、前記処理液及び前記電解質溶液に接する異なる
極の電極を設け、両電極に通電して処理液を再生する通
電カートリッジを、処理装置本体の処理液循環経路に設
け、いずれかの室が隔膜部分から着脱自在であることを
特徴とする感光材料処理装置。
【0013】(6) 前記カートリッジの液導入口と液
出口とが対角に位置していることを特徴とする請求項5
に記載の感光材料処理装置。 (7) 前記電極が円筒形状であることを特徴とする前
記(4)に記載の感光材料処理装置。
【0014】現像液について通電処理を行うと、処理の
休止中などに空気酸化したり、感光材料の現像処理によ
り酸化した現像主薬や保恒剤が、電極(陰極)面で電子
を与えられて還元される反応が起こり、現像力が回復す
る。これにより、十分な画像濃度が得られ、感度の低下
及び階調の軟調化を防止できる。
【0015】例えば、キレート金属化合物としてキレー
トFe(II)を用いた場合に、空気酸化や現像処理により
増えたキレートFe3+は、通電処理することにより陰極
から電子を与えられて3価のキレート鉄イオンが2価に
戻って、現像主薬であるキレートFe2+が再生されるこ
とになる。このように、現像に用いられた現像主薬が通
電処理により再生されるので、補充液を補充するための
補助槽内で常時通電を行っていれば、現像液の性能が低
下することはなく、また装置停止中の空気酸化や感光材
料の処理により低下した現像液の性能を回復させること
ができる。したがって、現像液に対しては単に蒸発や感
光材料による持ち出し(キャリーオーバー)により減っ
た分の補充だけを行えばよく、補充量は極めて少なくて
済む。しかも、従来は補充液を補充するためや、現像液
を循環するために用いていた補助槽を用いて通電処理す
ることにより、従来の装置を特に大型化することなくわ
ずかに改良するだけで現像液再生機能を具備することが
できる。
【0016】補助槽内に補充液を補充するノズルは上方
から液面に延び、ノズルの開口端部は液面に対して斜め
になっているか、鉛直方向のスリットを有する。しか
も、ノズルの開口端部は液面に接している。このノズル
から補充される補充液は、一部が開口端部から一部液面
に飛散し、一部が直接液中に補充される。液面に飛散す
る補充液は本来の補充方向であるノズルの軸方向に対す
る分力の作用によるものであり、また液中に直接補充さ
れる補充液の補充力も前記分力が減少しているので、飛
散した補充液及び液中に直接補充された補充液は共に強
烈な勢いではない。したがって、補充液の液滴が補助槽
の内壁に付着することがなく、内壁の汚れを防止するこ
とができる。更には、別槽の補助槽が隣接している場合
でも、他の補助槽へ補充液が跳ねて混入することもな
い。
【0017】また、陰イオン交換膜により現像槽を仕切
り、陰イオン交換膜の両側に電極を設置することによ
り、感光材料から溶出したBr- は陽極に集中して陽極
側の電解質溶液の性質によっては2Br- →Br2 とな
り臭素ガスが液中から空中に排出される。これを途中で
捕捉して除去すれば周囲に悪臭を放散させずにすむ。し
たがって、現像液中には、不要物質であるBr- が蓄積
されず、このような不要物質を除去するための処理液の
オーバーフローも必要なく、廃液を無くすことができ
る。
【0018】現像処理の開始時には空気酸化を受けた現
像主薬や保恒剤が還元されて再生されていることが好ま
しいので、通電処理は現像処理の開始に先立って行われ
ることが好ましい。通電処理を行うことにより酸化還元
電位も変化するから、酸化還元電位を検出することによ
り、現像処理に十分に現像液が再生したかを検知するこ
とができる。また、通電処理中に酸化還元電位を検出し
て通電量を制御することにより、適正な通電を行うこと
ができる。酸化還元電位をコントロールするには、電位
計、電圧制御手段、電流制御手段等による。
【0019】通電処理時に使用する隔膜は陰イオン又は
陽イオンのみを選択的に通過させる機能を有するもので
あるが、イオンの通過による対流で隔膜に塵埃が付着す
ることがある。隔膜はイオンが通過できるような細かい
網目状の透過孔を有するが、塵埃が隔膜に付着して透過
孔が塞がると、イオンの通過が一部遮断されるので再生
効率が低下する。この効率の低下を補うためには、通電
時間を延長したり、通電電流又は電圧を増加させたりす
ればよい。これを簡単な制御で行うために、通電効率η
の低下を使用時間Tの関数として把握し、使用時間Tに
基づいてその後の通電時間tを制御すると好ましい。
【0020】具体的には、使用時間Tの増加に従って通
電効率ηは低下するので、通電効率ηの低下を補うため
に、使用時間Tの増加に従って通電時間tも増加させ
る。通電効率ηの低下分を通電時間tで補うのであるか
ら、現像液に対する合計通電量を増加させる必要はな
く、合計通電量を増加せずに通電効率η×通電時間tが
一定になるように通電時間tを制御する。そうすると、
長期間の処理により通電効率ηが低下しても、再生処理
時の通電時間tはその分増えるので、常に一定の再生状
態を維持できる。
【0021】ここで、通電効率ηの低下状態をその都度
検出することは面倒であるから、使用時間Tに対する通
電効率ηの低下状態をあらかじめ実験的に求め、これを
ルックアップテーブルとして記憶しておき、この結果を
その都度参照すればよい。したがって、特に通電効率η
の状態を検出する手段は必要なく、使用時間Tのみを演
算して記憶する手段があればよい。処理装置の補助槽を
用いて通電処理することにより、従来の処理装置を援用
できるが、補助槽を用いなくても同様の処理は可能であ
る。例えば、従来の処理装置には、処理液循環用の配管
が補助槽とともにあるが、この配管に着脱自在な通電カ
ートリッジを構成してもよい。
【0022】このような通電カートリッジは、再生され
る処理液が導入される槽と、電解質溶液が充填される槽
とを備え、一方の槽内の処理液と他方の槽内の処理液と
が隔膜を介して接触するように構成される。そして、各
液に異なる極性の電極を接して設け、両電極に電圧を印
加することにより処理液を通電処理することができる。
このような着脱自在な通電カートリッジであると、定着
液に対して通電処理して性能を回復させたときに陰極に
析出した銀を容易に回収することができる。槽構成は、
例えば2つの槽を隔膜を介して連結したり、一方の槽を
外槽とし他方の槽を内槽として、外槽内に内槽を収容
し、内槽の一部に2液が接触可能な隔膜を設ければよ
い。
【0023】更に、通電カートリッジが隔膜を境に分割
できる構成であれば、上記のような銀の回収が更に容易
になり、清掃や点検も容易になる。銀の回収に関して
は、陰極を円筒形状にすれば表面積も広くなって回収効
率が向上し、陰極から銀を叩き落とすことも容易であ
る。なお、通電処理により陽極では臭素イオンが臭素ガ
スとなり液中から放散されるが、環境保護のためには臭
素ガスが空中に放散しないように捕捉する必要がある。
臭素ガスを多量に発生させるためには、それだけ通電量
を多くすればよいが、通電処理により現像液のpHは上
昇するので、現像液のpHも適正にコントロールするこ
とが好ましい。現像液のpHは2〜8が好ましく、更に
好ましくは3〜7であり、該液のpHがこのような範囲
にあるように、適宜酸性液又はアルカリ性液を供給す
る。
【0024】このような酸化還元電位やpHのコントロ
ールは、現像処理に用いる処理槽が低開口度又は密閉型
の方が空気による現像液の酸化が少なく長期間にわたっ
て良好な処理ができる。例えば、特開平2−84642
号、同2−68548号、同2−69744号公報に記
載の処理機を使用することができる。更に、液が少ない
ときには酸化還元電位コントロールやpHコントロール
が精度良く行える。この観点で、例えば感光材料の処理
部の断面形状が実質的にスリット状の狭路であるスリッ
ト処理に対して上記制御は好適である。
【0025】更に、現像槽は空気との接触面積ができる
だけ少ないことが好ましく、具体的には、特開平2−6
9744号、同2−84642号公報等に記載の、低開
口度又は密閉型の処理槽が好ましい。ここでいう低開口
度とは、 logK≦−1.8×10-5V−1.5 S:液面部の表面積(cm2 ) V:容積(cm3 ) K:開口度S/V(cm-1) を満足するS/Vである。
【0026】定着液について通電処理を行うと、空気酸
化を受けた定着剤や保恒剤が電極(陰極)面で還元され
る反応が起こり、硫化物の生成が防止され、かつ定着の
安定性が増す。更に、陰極では液中の銀が析出するので
定着剤が再生される。これにより、脱銀不良が防止され
る。また、場合によっては使用定着剤が少なくても済
む。定着液は黒白用でもカラー用でも再生可能である。
また、隔膜としては陰イオン交換膜を用いるのが好まし
い。現像液と電解質溶液との間に陰イオン交換膜を設け
ることにより、現像処理によって発色現像液中に蓄積し
たBr- 等のハロゲン化物イオンが陰イオン交換膜を選
択的に通過するので、発色現像液では不要なハロゲン化
物イオンの蓄積が防止され、現像阻害の発生が防止され
る。これにより、不要なハロゲン化物イオンをオーバー
フロー等により除去しなくてもよく、廃液量及び補充量
を減少させることができる。
【0027】また、定着液と電解質溶液との間に陰イオ
ン交換膜を設けることにより、定着処理によって定着液
中に蓄積したBr- 等のハロゲン化物イオンが陰イオン
交換膜を選択的に通過するので、定着液では不要なハロ
ゲン化物イオンの蓄積が防止され、定着阻害の発生が防
止される。一方、定着液からは銀が析出し、系からなく
なることにより定着剤が再生される。
【0028】本通電処理に用いられる現像液としては、
一般にキレート剤を含有させることが好ましい。これは
物質の移動による成分の沈澱を防止するためや、液の水
質(例えばカルシウムを含有しているなど)による沈澱
防止のために好ましい。更には、酸化還元を容易に起こ
す金属イオンを含有させたほうが、電極での不要な反応
を防止するためにも有効である。この場合、理論金属イ
オンキレート能が金属イオンに対して1.1モル以上で
あるキレート剤を含有させることが好ましい。前記理論
金属イオンキレート能は、好ましくは1.5モル以上で
あり、より好ましくは2.0モル以上である。つまり、
キレート剤が金属イオンに対して過剰量存在しているこ
とが好ましい。これは、金属の沈澱防止、液中のカルシ
ウムの沈澱防止、陰イオン交換膜を介して移動してくる
物質による沈澱防止のためである。
【0029】この場合、電解質液が現像液側に移動する
のは好ましくないので、使用するキレート剤は分子量が
大きいほうが好ましい。しかも金属イオンと安定なキレ
ート剤が好ましい。キレート剤の分子量としては、40
0以上、100万以内が好ましい。これは分子量が10
0万より大きいと水に溶けず、400より小さいと陰イ
オン交換膜を通過してしまうからである。キレート剤の
金属イオンとの安定性を示す安定度定数(生成定数;l
ogK)としては、2.0〜40.0が好ましい。キレ
ート剤とセットで使用できる金属としては、入手し易く
比較的安定なものとして、鉄、アルミニウム、チタニウ
ム、ニッケル、コバルトがある。また、電解質溶液を陽
極側として使用する場合には、通電によりわずかに酸を
生ずるため、アルカリ性緩衝液を加えておくほうがよ
い。逆に陰極側として使用する場合にはアルカリを生ず
るため、補充液中には酸性緩衝液を加えておくほうがよ
い。
【0030】本発明による通電処理とは、実質上、処理
槽の一部が陰イオン交換膜で仕切られ、陰イオン交換膜
を介して陰極及び陽極を設けて通電し、陰イオン交換膜
を通して不要物又は必要物を所望の側に移動させ、かつ
電極面反応により液成分の酸化又は還元を行う処理方法
である。電極反応やイオン化合物の陰イオン交換膜を通
して移動するイオンの数は、ファラデーの法則に従って
電極面に流れる電流量に比例する。この電流を起こすた
めには電圧をかけるが、電圧は適正でなければならず、
通常は0.1〜10V、好ましくは0.3〜5Vであ
る。この値より低い電圧だと電流が流れず、高ければ不
必要な電極反応が発生し、目的物に対する反応効率(電
流効率)が低下する。
【0031】したがって、定電流電源を用いれば、通電
処理は時間制御のみで適正に制御できるが、停電時や電
源を一時的に切断する場合には、設定通りに通電されな
いことになるのでこの方法は不適であり、また、このよ
うな定電流電源は高価であるので、できるだけ廉価な電
源(電池又は2次電池等)を採用するほうが好ましい。
電源として電池又は2次電池を用いるときは、電圧低下
による電流低下が起こり電流管理が難しい。この場合に
は、感光材料の所定処理量に対して電流値×時間が一定
になるように通電する必要がある。電流値×時間を測定
するには、積算電流計(アンメーター)を用いて電流値
の積算量を測定すればよい。アンメーターとしては、定
電流電源使用のときには、市販の各種電流計を用いるこ
とができ、電流計を流れた時間のみを積算すればよい。
定電流電源でないときは、市販のクーロンメーター又は
積算電流計を用いることができる。
【0032】例えば撮影用フィルム1本の処理に対して
所定クーロンの電気量を現像液に与えるように通電する
ことにより、現像液を適正に再生することができる。通
電処理の対象となる処理槽が多い自動現像装置では、通
電処理を同時に行わず時間をずらして行えば電源のコス
トが安く行える。また、陰イオン交換膜を連続使用する
と、目詰まり等により膜抵抗が上昇することがある。こ
の場合、一定電流値を流そうとすると印加電圧が上昇し
て好ましくない場合がある。このようなことを防止する
ために、膜抵抗を一定以下にしておく必要がある。逆
に、この場合、一定電圧を印加すると電流値が順次低下
する。この時にも、感光材料の所定処理量に対する電流
×時間が一定になるようにコントロールすると、通電処
理が可能となる。
【0033】以上のように通電処理は、ファラデーの法
則に従い電流量でコントロールすればよいが、場合によ
っては、現像液のバルク電位の変化を検出し、このデー
タと電流量を合体して通電量を決定してもよい。このと
きの制御手段では、ファジー判断をしてもよい。前記現
像液の酸化還元バルク電位を測定することは、既に特開
昭60−195544号、同60−195545号公報
に記載された酸化還元電位測定器を用いることができ
る。しかもこの電位は該公報に記載された制御法で検出
制御すればよい。
【0034】例えば、現像液の場合、酸化還元電位が所
定範囲内にあるように通電を制御し、酸化還元電位が設
定された上限値を上回ったら通電を中断して現像液の酸
化を中断する。通電中断中に感光材料を処理するに従い
現像液の酸化還元電位は下降して行くが、酸化還元電位
が下限値を下回ったら通電を開始して現像液を酸化して
電位を上げる。本発明では、通電は、処理前又は処理中
において行なうことが好ましく、このようにすることに
よって、処理中の現像活性の保持が可能となる。そし
て、処理の終了とともに、例えば感光材料Sの処理終了
の信号を受けたときに、通電を終了するようにしてもよ
い。
【0035】上記において現像主薬として用いる金属化
合物を構成する金属は、Ti、V、Cr、Fe等の遷移
金属であり、いくつかの異なった酸化状態をとりうる性
質を有する。したがって、現像主薬として用いる場合
は、理論的には、最高酸化状態よりも少ない酸化状態の
ものを用いて、その還元力を利用すればよいが、通常、
TiではTi3+、VではV2+、CrではCr2+、Feで
はFe2+が用いられる。なかでも、Ti3+、Fe2+など
が好ましく用いられる。
【0036】このような金属化合物は、通常の塩のみな
らず錯体であってもよい。塩としては、塩化物、臭化
物、ヨウ化物等のハロゲン化物、シュウ酸塩、硫酸塩、
酢酸塩、クエン酸塩などが挙げられ、具体的には、Ti
Cl3 、TiBr3 、TiI3、FeCl2 、FeBr
2 、VCl2 、V(SO4 )、Fe(COO)2 、Fe
SO4 、Fe(CH3 COO)2 、クエン酸鉄(II)等
を用いることができる。また、錯体はTi3+やFe2+
中心金属とするものであり、配位子としては多座配位子
であることが好ましい。このような配位子としては、具
体的には、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエ
チレントリアミン五酢酸(DTPA)等のアミノポリカ
ルボン酸ないしその塩、エチレンジアミン−N,N,
N′,N′−テトラメチレンリン酸、1,3−ジアミノ
プロパノール−N,N,N′,N′−テトラメチレンリ
ン酸等のアミノポリリン酸ないしその塩、ニトリロトリ
酢酸、シュウ酸、クエン酸等のカルボン酸類ないしその
塩、ニトリロ−N,N,N−トリメチレンりん酸、プロ
ピルアミノ−N,N−ジメチレンりん酸等のりん酸類な
いしその塩などが挙げられる。
【0037】このようななかでも、EDTAやDTPA
等を配位子とする錯体が好ましく用いられる。また、こ
のような錯体は、金属塩と配位子化合物とを添加して現
像液中で形成させることもでき、このような方法も本発
明においては好ましい。このような金属化合物の詳細に
ついては、特公昭54−41899号およびそれに引用
された文献等の記載を参照することができる。このよう
な金属化合物の現像液における含有量は、1〜100g
/リットル、好ましくは5〜50g/リットルとすれば
よい。
【0038】また、このような現像液には、pH緩衝剤
やカブリ防止剤など、種々の添加剤を含有させることが
でき、このような添加剤については、特公昭54−41
899号等に記載されている。また、現像液のpHは
0.5〜11、さらには1〜11、好ましくは2.5〜
9の範囲で用いられる。更に、本発明は通常のハイドロ
キノン型黒白現像液や、パラアミノフェノール誘導体を
用いたカラー現像液に用いてもよい。その他、定着液、
場合によっては漂白液などに用いてもよい。
【0039】本発明に用いる陰極は、長時間の使用に耐
えうる電気伝導体または半導体であればいずれでもよい
が、特にステンレスが好ましい。陽極は不溶性の材質で
かつ電気伝導体であればよく、具体的には炭素(黒
鉛)、二酸化鉛、白金、金、チタン、銅が挙げられ、場
合によってはステンレス鋼を用いてもよい。両極の形状
は、槽内に設置しやすい板状か網目入りの板状または突
起付きの板状が好ましい。大きさは、槽容量により適宜
選択すればよい。
【0040】本発明に用いる陰イオン交換膜は、陰イオ
ンを選択的に透過させるものであれば、いずれを用いて
もよく、市販のものをそのまま用いることができる。こ
の場合、陰イオン交換膜を通して移動が好ましい陰イオ
ンの価数に応じて、用いる陰イオン交換膜を選択するこ
とができる。例えば、現像液に蓄積するBr- 等のハロ
ゲン化物イオンを透過させる目的では、1価の陰イオン
のみを選択的に透過する陰イオン交換膜を用いるなどす
ればよい。
【0041】本発明において、通電を行うために通電室
を区画するのに用いる隔膜としては、陽イオン交換膜、
陰イオン交換膜、その他の透過性膜が挙げられる。これ
らのうち陰イオン交換膜が好ましく用いられるが、その
陰イオン交換膜は陰イオンを選択的に透過するものであ
れば、いずれのものを用いてもよく、市販のものをその
まま用いることができる。このような陰イオン交換膜と
しては、Selemion AWV/AMR(旭硝子
製)、Aciplex A201、A172(旭化成
製)、Neosepta AM−1〜3(徳山曹達
製)、Ionac MA−3148(Ionac Ch
emicals製)、Nepton AR103PZL
(Ionics製)なども用いることもできるが、特に
発色現像槽に通電室を設けて通電を行う場合には、Br
- 等のハロゲン化物イオンの透過をさせるため、一価の
陰イオンを選択的に透過させるSelemion AS
V/ASR(旭硝子製)、Neosepta AFN−
7、Neosepta ACS(徳山曹達製)などの商
品名で市販されているものを用いることが好ましい。
【0042】透過性膜としては、蓄電池に使われている
ユミクロン隔膜(湯浅電池製);檜垣寅雄著「ファイン
エレクトロニクスと高機能材料」(CMC社刊、198
3年)の125〜132頁に記載の固体電解質壁;多孔
性ポリマー板(例えばキサントンの多孔性フィルム又は
繊維布)、多孔性ポリエステル繊維布(例えば東レ製ウ
ェルキー);ウレタン、ポリエチエン、ポリプロピレン
等の発泡材料壁などの透過性膜が用いられる。なお、本
発明においては、上記の陰イオン交換膜は、陰イオンを
選択的に透過させる膜を総称するものとし、このような
意味において、孔径0.2〜20μmの多孔性セラミッ
クスの膜状体も包含するものとする。
【0043】通電のために用いる電極として、その一方
である陰極は、長時間の使用に耐えうる電気伝導体また
は半導体であればいずれでもよく、例えば、ステンレス
鋼、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、亜鉛、真鍮、チ
タン等の金属材料が挙げられ、特にステンレス鋼が好ま
しい。また、陽極としては、不溶性の材質でかつ電気伝
導体であればよく、具体的には炭素(黒鉛)、二酸化
鉛、白金、金、チタン鋼が挙げられ、場合によってはス
テンレス鋼を用いてもよい。両電極の形状は、槽内に設
置しやすい板状か網目入りの板状または突起付きの板状
が好ましい。大きさは、槽容量により適宜選択すればよ
い。更に、板状の電極を極めて薄く形成して可撓性を持
たせることにより、容易に巻回することができ、液中に
浸漬させたり空中に出したりする動作が容易になる。ま
た、このような構成により、液中への電極の浸漬深さを
調整して、実質的な電極面積を調整することができる。
【0044】本発明に用いる電解質溶液には制限はない
が、電解質としては、NaCl、KCl、LiCl、N
aBr、KBr、KI等のハロゲン化物、Na2
4 、K2 SO4 、等の硫酸塩、KNO3 、NaN
3 、NH4 NO3 等の硝酸塩、Na2 CO3 、K2
3 等の炭酸塩などを用いることが好ましい。このとき
の電解質溶液における電解質の濃度は、0.01〜30
%、好ましくは0.01〜20%とすればよい。このほ
か、定着液の希釈液を用いることもできる。
【0045】以上においては、電解質溶液を新たに調製
して使用するものとしたが、リンス液や通電に使用する
処理液のオーバーフロー液を電解質溶液として利用する
ものとしてもよい。リンス液そのものとして、イオン交
換水を用いるような場合であっても、使用後のリンス液
には、感光材料Sが持ち込む定着液成分である塩が混入
する。したがって、電解質溶液として用いるには何ら支
障はなく、これにより廃液量を減少させることができ
る。
【0046】上記のリンス液は、通常のものを用いてよ
く、好ましくは、防菌、防ばい剤、色素溶出剤、脱色剤
等を添加したものであればよい。また、本発明において
は、現像主薬として金属化合物を含む現像液のみなら
ず、通常の黒白現像液を用いた処理に本発明の一部を適
用してもよい。すなわち、ハイドロキノンが空気やハロ
ゲン化銀の現像の際に生ずるセミキノンなどであれば、
通電によってハイドロキノンに再生されると考えられ
る。更に、セミキノンからキノンまで酸化されたケース
では通電によって一部はハイドロキノンまで酸化される
と考えられる。さらに、黒白現像液では、亜硫酸塩保恒
剤が比較的多く含有されることに起因して、特に銀汚れ
が生じやすくなるが、陰極上に銀が析出するため、銀汚
れの発生が防止される。一方、定着液中でも陰極への銀
の析出がおこり、銀の回収が可能となる。
【0047】また、同様な考え方で反応機構の一部には
通電による再生作用があるので、本発明における感光材
料は種々の黒白およびカラー感光材料のいずれであって
もよい。例えば、黒白ネガフィルム、黒白印画紙、黒白
反転フィルム、黒白反転印画紙、黒白ポジフィルム、製
版用写真感光材料、X線写真感光材料、マイクロ用感光
材料、カラーネガフィルム、カラー反転フィルム、カラ
ー印画紙、カラーポジフィルム、カラー反転印画紙等が
挙げられる。本発明において、前記のような金属化合物
を現像主薬とするものではない、通常の黒白現像液に用
いる現像主薬は、ハイドロキノン等のハイドロキノン類
を主体とするが、良好な性能を得やすい点で、ハイドロ
キノン類と1−フェニル−3−ピラゾリドン類の組合
せ、またはハイドロキノン類とp−アミノフェノール類
との組合せがよい。また、パラアミノフェノール誘導体
によるカラー現像主薬も含めてよい。
【0048】ハイドロキノン系現像主薬は通常0.01
〜1.5モル/リットル、好ましくは0.05〜1.2
モル/リットルの量で用いられる。これに加えて、p−
アミノフェノール系現像主薬または3−ピラゾリドン系
現像主薬は通常0.0005〜0.2モル/リットル、
好ましくは0.001〜0.1モル/リットルの量で用
いられる。このような黒白現像液に用いる亜硫酸塩の保
恒剤としては亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫
酸リチウム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウ
ム、メタ重亜硫酸カリウムなどがある。亜硫酸塩は0.
2モル/リットル以上、特に0.4モル/リットル以上
が好ましい。また、上限は2.5モル/リットルまでと
するのが好ましい。
【0049】このような黒白現像液のpHは8.5から
13までの範囲のものが好ましい。さらに好ましくはp
H9から12までの範囲である。本発明において、黒白
感光材料の現像処理後の定着処理に用いる定着液は定着
剤を含む水溶液であり、pH3.8以上、好ましくは
4.2〜7.0を有する。定着剤としてはチオ硫酸ナト
リウム、チオ硫酸アンモニウムなどがあるが、定着速度
の点からチオ硫酸アンモニウムが特に好ましい。定着剤
の使用量は適宜変えることができ、一般には約0.1〜
約3モル/リットルである。
【0050】定着液には硬膜剤として作用する水溶性ア
ルミニウム塩を含んでもよく、それらには、例えば塩化
アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明ばんなどがあ
る。定着液には、酒石酸、クエン酸、グルコン酸あるい
はそれらの誘導体を単独で、あるいは2種以上用いるこ
とができる。これらの化合物は定着液1リットルにつき
0.005モル以上含むものが有効で、特に0.01〜
0.03モル/リットルが特に有効である。
【0051】定着液には所望により保恒剤(例えば、亜
硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衝剤(例えば、酢酸、硼
酸)、pH調整剤(例えば、硫酸)、硬水軟化能のある
キレート剤や特開昭62−78551号に記載の化合物
を含むことができる。黒白感光材料の処理において、定
着処理の後リンス処理が行なわれる。このリンス液は、
前工程での残留処理薬剤を除去する機能を有するもので
あり、水洗液、水洗水とほぼ同義に用いられている。
【0052】このリンス処理においては、感光材料1m
2 当り、3リットル以下の補充量とすることができ、
この場合リンス液には防黴手段を施すことが好ましい。
防黴手段としては、特開昭60−263939号に記さ
れた紫外線照射法、同60−263940号に記された
磁場を用いる方法、同61−131632号に記された
イオン交換樹脂を用いて純水にする方法、オゾンを吹き
込む方法、特開昭62−115154号、同62−15
3952号、同62−220951号、同62−209
532号、特開平1−91533号に記載の防菌剤を用
いる方法を用いることができる。
【0053】さらには、L. F. West. “Water Quality
Criteria”Photo. Sci, & Eng. Vol. 9 No.6(1965)、M.
W. Beach,“Microbiological Growths in Motion-pict
ureProcessing”SMPTE Journal Vol. 85, (1976) 、R.
O. Deegan, “Photo Processing Wash Water Biocide
s”J. Imaging Tech 10, No.6(1984)および特開昭57
−8542号、同57−58143号、同58−105
145号、同57−132146号、同58−1863
1号、同57−97530号、同57−157244号
などに記載されている防菌剤、防黴剤、界面活性剤など
を併用することもできる。
【0054】さらに、R. T. Kreiman 著、J. Image. Te
ch 10,(6)242頁(1984)に記載されたイソチアゾリン系化
合物、Research Disclosure 第205巻、No. 20526(19
81年、5月号)に記載されたイソチアゾリン系化合物、
同第228巻、No. 22845(1983年、4月号)に記載され
たイソチアゾリン系化合物、特開昭62−209532
号に記載された化合物などを防菌剤(Microbiocide)と
して併用することもできる。
【0055】その他、「防菌防黴の化学」堀口博著、三
共出版(昭和57)、「防菌防黴技術ハンドブック」日
本防菌防黴学会・博報堂(昭和61)に記載されている
ような化合物を含んでもよい。黒白感光材料の処理に
は、このほか安定液も用いられることがあるが、この黒
白感光材料の処理の詳細については、特開平1−937
37号、特開平1−250947号、特開平2−103
035号、特開平2−103037号、特開平2−71
260号、特開昭61−267559号等の記載を参照
することができる。
【0056】また、カラー感光材料の処理に用いる定着
液、リンス液も黒白感光材料におけるものと同様であ
り、このカラー感光材料の処理の詳細については、特開
昭63−70857号、特開平1−190889号、特
開平1−198754号、特開平1−106050号等
の記載を参照することができる。また、本発明により処
理できる黒白ないしカラー感光材料の詳細については、
特開平1−259359号をはじめとし、上記特許文献
等に開示されている。
【0057】
【実施態様】以下、添付図面を参照して本発明の実施態
様を説明する。図1は本発明の一実施態様である黒白写
真感光材料処理装置の現像槽を表す斜視図である。現像
槽2には、定着槽4、水洗槽が連設されている。現像槽
2は感光材料を処理するための現像液6を収容してお
り、該現像槽2に隣接して補助槽8が設けてある。補助
槽8は劣化した現像液6の性能を回復するための補充液
を補充する部分であり、補充液タンク(図示せず)から
ノズル10が延びている。補助槽8は隔膜としての陰イ
オン交換膜12により2室に仕切られており、一方の室
に現像液が、他方の室に電解質溶液が充填されている。
そして、補助槽8内の現像液に接して陰極14が、電解
質溶液に接して陽極16が設置されており、両電極1
4、16に通電するように構成されている。
【0058】補助槽8内の現像液側の室は現像槽2と連
通しており、現像槽2からパイプ18を通って流入した
現像液は、フィルタ20、ポンプ22、パイプ24を通
って現像槽2へ戻り、循環するようになっている。ま
た、電解質溶液側の室には他の処理槽、例えば定着槽又
は水洗槽からオーバーフローした処理液が流入するよう
になっており、このようなオーバーフローした処理液を
電解質溶液の補充液として用いている。電解質溶液側の
室のオーバーフロー口は現像液側の室の液面より5mm
〜100mm下方に位置している。これにより、該現像
液のオーバーフロー液を電解質溶液として流用するとき
には好都合となる。また、電解質溶液の液面が低いた
め、陰イオン交換膜12の液圧が低くなることと、絶対
液面が低いことから、電解質溶液が現像液へ混入しにく
くなる。
【0059】現像槽2から補助槽8に流入した現像液の
うち、感光材料の現像処理や空気との接触により酸化し
た現像主薬は、補助槽8内で陰極14から電子を与えら
れることにより還元されて再生される。例えば、現像主
薬としてキレートFe(II)化合物を用いた場合、キレー
トFe2+は感光材料の処理や空気との接触により酸化さ
れてキレートFe3+となっている。このキレートFe3+
は現像能力はないが、陰極14から電子を与えられるこ
とによりキレートFe2+に戻り、再び現像能力を有する
ようになる。補助槽8内の陰極14面ではFe3++e-
→Fe2+の反応が連続して起こりFe2+が再生されて行
き、性能の低下した現像液が再生されて現像液の性能が
回復する。
【0060】また、上記再生反応とともに、感光材料か
ら現像液中に溶出したBr- が陽極16に移動する。B
- は現像処理には不要な物質であり、これが現像液中
に多量に蓄積すると現像障害が発生するが、通電処理に
より現像液中から電解質溶液中に移動するので、現像液
中からBr- を除去することができ、この点でも現像液
は再生される。陽極面では2Br- →Br2 の反応が起
こり、臭素ガスが電解質溶液中から放散される。この臭
素ガスがそのまま空中に放散されると人体及び環境に対
して有害であるから、液面上で臭素ガスを捕捉すること
が好ましい。
【0061】補助槽8では通電による現像液の再生とと
もに、補充液の補充による性能回復も行われるから、補
助槽8からポンプ22により流出する現像液は極めて現
像性能に優れたものとなっている。ここで、補充液の補
充について簡単に説明すると、現像液補充液は酸化して
劣化した現像主薬を補うために主に主薬成分を含有して
おり、感光材料の処理量に応じて所定量ずつ補充され
る。
【0062】図2(a)、(b)はノズル先端部分の断
面図である。(a)と(b)で異なるのは、ノズル10
の先端の開口形状であり、(a)に示すノズル10は中
空円筒状のパイプの先端を斜めに切断してあり、(b)
に示すノズル10は中空円筒状のパイプの先端に鉛直方
法のスリット28を設けてある。各ノズル10は上方か
ら液面に延び、開口端部の一部が現像液に接して設けて
ある。
【0063】ノズル10のこのような形状及び設置位置
は、補充時に補充液や現像液が跳ねないようにするため
の構成である。ノズル10の開口端部を完全に空中に位
置させると、補充液や現像液が跳ねて補助槽の壁面に付
着したり、他の補助槽が隣接する場合には液が跳ねてこ
の補助槽に混入する原因になる。また、完全に液中に浸
漬すると、補充ポンプの形態により処理液が逆流した
り、補充液が空気と共に供給される勢いにより補充液や
現像液が跳ねて補助槽内の壁面に付着したり、混入の原
因にもなる。付着した補充液や現像液は水分の蒸発によ
り成分が析出して汚れとなったり、通電処理や補充処理
の誤動作の原因になったりする。
【0064】ところが、ノズル10の開口端部を上記の
ように現像液に一部浸漬すると、現像液中に空気が混入
して跳ねたり、また補充液が液面に強い勢いで当たるこ
ともない。すなわち、開口端部の一部が液中にあり一部
が空中にあると、空中での開口部分で補充液の一部がノ
ズル10から出ることにより、補充液の勢いが弱められ
るので、空中を経て補充される補充液や、液中に直接補
充される補充液のいずれもが勢いが弱くなり、補充液及
び現像液の液跳ねを生ずることはない。
【0065】図3は定着液の再生に用いる通電槽30の
変形例の断面図であり、(a)は(b)におけるA−A
断面図である。通電槽30は内槽32と外槽34とを備
えている。内槽32は複数の長手部材を各部材間に開口
を有するように中空円筒形状に同心に支持した構成であ
り、内槽32の周囲に陰イオン交換膜36を設けること
により内槽32内に定着液を収容することができる。外
槽34は中空円筒形であり、陰イオン交換膜36との間
に電解質溶液が充填される。そして、内槽32の周囲に
設けられた陰イオン交換膜36を介して定着液と電解質
溶液とが接している。内槽32内には取り外し可能な棒
状の陰極38が定着液に接して設置され、外槽34内に
は中空円筒状の陽極40が電解質溶液に接して設けられ
ており、両電極38、40に通電するようになってい
る。なお、内槽32の容積が外槽34の容積の1/3〜
2/3程度であると、換言すれば定着液量が電解質溶液
量の1/3〜2/3程度であると、通電効率の点で好ま
しい。
【0066】内槽32の上下には定着液の導入口42及
び排出口44が設けられ、外槽32の上下には電解質溶
液のオーバーフロー口46及び導入口48が設けられて
いる。定着液導入口42及び排出口44は定着槽と連結
され、ポンプにより定着槽と通電槽30との間で定着液
が循環するようになっている。内槽32内に導入された
定着液中の銀イオンは陰極38に析出し、定着液中の臭
素イオンは陰イオン交換膜36を通って陽極40に達す
る。したがって、陰極38が設置されている内槽32内
では、定着液から銀イオンが除去されてチオ硫酸イオン
が再生され、かつ臭素イオンが除去され定着阻害も防止
され、定着液の定着能が回復される。内槽32内におい
て性能を回復された定着液は、排出口44から定着槽に
戻り、再び定着処理に利用される。
【0067】なお、電解質溶液は常に補充する必要があ
り電解質溶液の補充液としてはどのようなものでも利用
できるが、定着槽からオーバーフローする定着廃液や、
水洗槽からオーバーフローする水洗廃液を電解質溶液と
して利用することにより、電解質溶液の補充分の廃液量
を低減することができる。
【0068】図4は通電槽50の変形例の処理槽52と
の接続図である。この通電槽50は中空直方体状の内槽
54と外槽56とを有し、内槽54は処理槽52と連結
され、ポンプ58により処理液が循環するようになって
いる。内槽54の一部には陰イオン交換膜55が設けら
れ、内槽54内の処理液に接して陽極60が、外槽56
の電解質溶液に接して陰極62が設置されている。内槽
54に陽極60、外槽56に陰極62を設置して内槽5
4内で再生可能な処理液としてはカラーネガ用漂白液、
カラーペーパー用漂白定着液が挙げられ、また、図示の
極性とは逆に内槽54に陰極、外槽56に陽極を設置し
て内槽54内で再生可能な処理液としてはカラーネガ用
現像液、カラーネガ用定着液、カラーペーパー用漂白定
着液が挙げられる。
【0069】また、カラーネガ用漂白液を内槽54で再
生する際に、外槽56の電解質溶液の補充液として定着
槽のオーバーフロー液を導入してもよい。なお、上記の
陰極と陽極と処理液との関係は、前述の通電処理構成及
び下記の通電処理構成に対しても同様に言えることであ
る。
【0070】図5は処理槽に着脱可能な通電カートリッ
ジの分解斜視図であり、陰イオン交換膜70の部分で分
割できるようになっている。陰イオン交換膜70は互い
に一面のみ開口した処理室72、74のうちの、一方の
処理室72の開口部分に設けられる。陰イオン交換膜7
0の一方の側の処理室72には処理液導入口76及び排
出口77が接続され、他方の側の処理室74には電解質
溶液導入口78及び排出口80が設けられている。前記
一方の処理室72には陰極82が設置され、他方の処理
室74には陽極84が設置されている。2つの処理室7
2、74はパッキン86を介して液密に結合された後、
固定具87で固定され、前記と同様の通電処理を行える
ようになっている。
【0071】なお、処理室72に処理液を導入するに
は、図6に示すように、導入口76と排出口77とが垂
直断面上で対角位置にあるように構成することが好まし
い。導入口76と排出口77とが対角位置にあることに
より、導入された処理液が処理室内を偏って流れること
はなく、陰イオン交換膜70の全面に接する液が滞留せ
ず常に移動している状態となり、有効に通電処理でき
る。
【0072】図7は図1に示す構成の変形例の斜視図で
あり、隣接する処理槽2、4の補充液補充用及び処理液
循環用の補助槽8が、通電槽90を共用した一体構成と
なっている。図示の例は、現像槽2と定着槽4の各補助
槽92、94と通電槽90を示す。現像槽2に対する補
助槽92は現像槽2との間で現像液が循環する構成であ
り、定着槽4に対する補助槽94は定着槽4との間で定
着液が循環する構成である。そして各補助槽92、94
内には陰極14が設置されている。両補助槽92、94
の間は2つの陰イオン交換膜12で仕切られた通電槽9
0が形成されており、通電槽90には陽極16が設置さ
れている。通電槽90には電解質溶液が充填され、また
補充もされるが、電解質溶液の補充液としては、定着槽
の後続処理槽である水洗槽のオーバーフロー水を用いる
ことが、廃液低減の意味で好ましい。
【0073】隣接する処理槽間で通電槽90を共用する
ことにより、通電槽90の数を低減でき、処理装置を大
型化することなく各処理液に対して通電処理を行い各処
理液を再生することができる。
【0074】図8は通電槽の変形例の斜視図であり、定
着液の再生用として好ましい構成である。通電槽96は
陰イオン交換膜98で仕切られ、水平断面が矩形の内室
100と外室102とが形成されている。内室100に
は円筒形状の陰極104が設置され、外室102には陰
極104に対して3方から対向する陽極106が設置さ
れている。陰極104は通電時に図示しないモータによ
り回転駆動され、円筒形の全周面が均一に陽極106に
対向するようになっている。定着液は導入口108及び
排出口110により定着槽を接続され、定着液は定着槽
と内槽100との間を循環するようになっている。
【0075】定着液に対して通電処理を行うと、脱銀処
理により定着液中に溶けていた銀イオンが陰極104か
ら電子を与えられることにより金属銀となり、陰極10
4上に析出する。したがって、円筒形状の陰極104を
回転させながら通電処理することにより、金属銀を陰極
104上に均一に析出させることができる。更に、円筒
形状の陰極104を容易に着脱可能に構成することによ
り、陰極104を通電カートリッジ96から取り外して
表面から金属銀を除去することが容易になる。陰極10
4から金属銀を除去するには、陰極104をハンマー等
により叩き、金属銀を叩き落とすことによる。陰イオン
交換膜、陽イオン交換膜等の隔膜は、通電処理の進行に
伴い目詰まりを起こして効率ηが低下する。そこで、目
詰まり等による通電効率ηの低下を、通電量を増やすこ
とにより補うことができる。
【0076】図9は通電制御の説明図であり、隔膜の機
能劣化を通電量で補正しようとするものである。通電効
率ηは使用時間Tの経過に従って低下して行くので、使
用時間Tの経過と共に、稼働日の各通電処理時の通電時
間を延長したり、通電電流や電圧を増やし、通電量を増
やして通電効率ηの低下を補うことができる。
【0077】例えば、通電時間tを延長することにより
通電効率ηの低下を補う場合について説明すると、通電
効率ηが低下した分、通電時間tを延長すれば結果とし
て一定の通電量を得ることができる。ここで、通電効率
ηの低下状態とこの低下状態を補うだけの通電時間t
を、その都度検出したり演算するのは制御が煩雑になっ
てしまう。そこで、あらかじめ隔膜の種類や、再生する
処理液、処理する感光材料等に応じた、図9に示すよう
な、隔膜の使用時間Tに対する通電効率ηの低下状態を
実験的に求めておく。通電効率ηの低下を通電時間tを
延長することで補うためには、通電効率ηと通電時間t
との積が一定になるように通電時間tを制御する。そし
て、使用時間Tと通電効率ηとの関係をルックアップテ
ーブル等として記憶しておき、この内容を各通電処理時
に参照して通電時間を制御することが好ましい。
【0078】常に一定の通電効率ηを得るためには、通
電効率ηの低下分の電気量を処理液に与えるために通電
時間tを延長するが、経時による通電効率ηの値と通電
効率ηの低下を補うための通電時間tとの積(η・t)
が一定になるように通電を制御すればよい。
【0079】図10は通電効率の低下を補正する制御の
構成図である。制御装置112は上記内容のルックアッ
プテーブル(LUT)を記憶したメモリ114、演算手
段116、タイマ118、電源120とに接続されてお
り、タイマ118により測定した使用時間Tに応じて、
メモリ114内の内容を参照して電源120の作動を制
御するようになっている。
【0080】使用時間Tが0のときは通電効率η0 は1
00%であり、このときの初期通電時間はt0 である。
メモリ114内には、初期状態の通電効率η0 と通電時
間t0 との積(η0 ・t0 )を記憶してあり、後の通電
制御ではこの値が一定になるように制御する。通電を続
けて行くうちに通電効率ηは徐々に低下する。例えば、
使用時間TがT1 となったとき、通電効率はη1 に低下
している。制御装置112では、タイマ118により測
定した使用時間T1 に基づいてメモリ114の内容を参
照して、使用時間T1 に対応する通電効率η1 を探知す
る。そして、この通電効率η1 に対してこの低下分を補
うには、通電時間をt1 に増やして通電量を補えばよ
い。通電時間t1 は、記憶してあるη0 ・t0 の値と通
電効率η1とから容易に算出できる。
【0081】使用時間T1 が更に経過してT2 になる
と、同様にメモリ114内に記憶された使用時間T2
対する通電効率η2 と、記憶してあるη0 ・t0 の値に
基づいて通電時間t2 を算出し、この通電時間t2 で通
電する。なお、使用時間Tに対する通電効率ηの低下状
態と共に、該低下を補うための通電時間tをもメモリ1
14内に記憶し、メモリ114内に記憶された使用時間
Tに対する通電時間tを参照し、この通電時間tで通電
する制御であってもよい。
【0082】更に、通電時間tの代わりに通電電流や電
圧で補正してもよく、図9の右側の縦軸に示した通電時
間tに代えて、通電電流や通電電圧を縦軸にして示した
場合も、補正線は同様な形となる。上記通電制御によれ
ば、経時により隔膜の通電効率が低下しても、通電対象
となる処理液に対する通電量は実質的に変わらず、良好
な通電状態を維持して通電処理することができ、一定の
処理液再生機能を維持することができる。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、処理補充液補充用の補
助槽を用いて通電処理を行い処理液を再生できるので、
従来からある処理装置を大型化することなく、処理液再
生機能を備えた処理装置として用いることができる。感
光材料の現像により生じた臭素イオン(不要物質)は陽
極で気化して放散されるので、現像液中には不要成分が
蓄積しない。したがって、不要成分を排出するためにオ
ーバーフローさせる必要がなく、廃液が生じない。更
に、補充液に関しては、感光材料のキャリーオーバーや
蒸発により減少した分だけを補充すればよく、極めて少
量の補充でよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光材料処理装置の現像槽部分の斜視図であ
る。
【図2】ノズル先端の断面図であり、(a)は斜めの開
口端部、(b)はスリットを有する開口端部を示す。
【図3】(a)は通電槽の横断面図、(b)は通電槽の
縦断面図である。
【図4】通電槽と処理槽との接続状態図である。
【図5】通電カートリッジの分解斜視図である。
【図6】処理室における処理液の流動状態を示す図であ
る。
【図7】感光材料処理装置の現像槽部分の変形例の斜視
図である。
【図8】通電槽の変形例の斜視図である。
【図9】使用時間に対する通電効率と通電時間との関係
を表すグラフである。
【図10】通電制御装置のブロック構成図である。
【符号の説明】
2 現像槽 4 定着槽 6 現像液 8 補助槽 10 補充ノズル 12、36、55、70、98 陰イオン交換膜 14、38、82、104 陰極 16、40、84、106 陽極 18 パイプ 20 フィルタ 22、58 ポンプ 24 パイプ 28 スリット 30、50 通電槽 32、54 内槽 34、56 外槽 72、74 室 86 パッキン 87 固定具

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀と反応して酸化体となり電
    子を与えることにより還元体に戻る現像主薬を含む現像
    液が充填される現像槽と、 前記現像槽と連通して設置され補充液が補充される補助
    槽と、 前記補助槽内の現像液と隔膜を介して接する電解質溶液
    が充填される通電槽と、 前記補助槽内の現像液に接する陰極と、 前記電解質溶液に接する陽極と、 該両極に通電する手段とを有するハロゲン化銀写真感光
    材料処理装置。
  2. 【請求項2】 前記補助槽に補充液を補充するノズルが
    上方から液面に延び、該ノズルの補充口が斜めに開口し
    ているか、又は鉛直方向のスリットを有して開口してお
    り、開口端部が処理液面に接して前記ノズルを設けたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銀と反応して酸化体となり電
    子を与えることにより還元体に戻る現像主薬を含む現像
    液が充填される現像槽と、 前記現像液と隔膜を介して接する電解質溶液が充填され
    る通電槽と、 前記現像槽内の現像液に接する陰極と、 前記電解質溶液に接する陽極と、 該両極に通電する手段と、 前記隔膜の使用時間に対する処理効率を記憶した記憶手
    段と前記使用時間の取得手段と、 前記処理効率と前記使用時間との積を算出する演算手段
    と、 前記積が一定になるように通電量を制御する制御手段と
    を有する感光材料処理装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも一部を隔膜で仕切った内槽と
    外槽とを有し、これらの一方に写真処理液を導入し他方
    に電解質溶液を導入し、前記処理液及び前記電解質溶液
    に接する異なる極の電極を設け、両電極に通電して処理
    液を再生する通電カートリッジを、処理装置本体の処理
    液循環経路に着脱自在に設けたことを特徴とする感光材
    料処理装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも一部を隔膜で仕切った2室を
    有し、これらの一方に写真処理液を導入し他方に電解質
    溶液を導入し、前記処理液及び前記電解質溶液に接する
    異なる極の電極を設け、両電極に通電して処理液を再生
    する通電カートリッジを、処理装置本体の処理液循環経
    路に設け、いずれかの室が隔膜部分から着脱自在である
    ことを特徴とする感光材料処理装置。
  6. 【請求項6】 前記カートリッジの液導入口と液出口と
    が対角に位置していることを特徴とする請求項5に記載
    の感光材料処理装置。
  7. 【請求項7】 前記電極が円筒形状であることを特徴と
    する請求項4に記載の感光材料処理装置。
JP4163388A 1992-06-01 1992-06-01 感光材料処理装置 Pending JPH05333513A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4163388A JPH05333513A (ja) 1992-06-01 1992-06-01 感光材料処理装置
US08/060,059 US5424799A (en) 1992-06-01 1993-05-13 Light-sensitive material treating apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4163388A JPH05333513A (ja) 1992-06-01 1992-06-01 感光材料処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05333513A true JPH05333513A (ja) 1993-12-17

Family

ID=15772942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4163388A Pending JPH05333513A (ja) 1992-06-01 1992-06-01 感光材料処理装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5424799A (ja)
JP (1) JPH05333513A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000352826A (ja) * 1999-06-09 2000-12-19 Fuji Photo Film Co Ltd 平版印刷用原板の現像処理方法及び現像処理装置

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3006707B2 (ja) * 1995-10-25 2000-02-07 ノーリツ鋼機株式会社 現像処理液循環制御システム
EP1037116A3 (en) * 1999-03-18 2000-11-08 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method for developing lithographic printing plate precursor, and development processing apparatus
CA2751165C (en) * 2009-02-05 2017-08-22 National Research Council Of Canada A sensor for measuring the concentration of a solvent or solute in a mixed solution system

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4217188A (en) * 1974-08-30 1980-08-12 Teijin Ltd. Method for storing developers

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000352826A (ja) * 1999-06-09 2000-12-19 Fuji Photo Film Co Ltd 平版印刷用原板の現像処理方法及び現像処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
US5424799A (en) 1995-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6120854B2 (ja)
JPH05333513A (ja) 感光材料処理装置
US5298371A (en) Method for processing a silver halide photographic light-sensitive material
US5355191A (en) Photographic processing apparatus and method
JPH05297534A (ja) 感光材料の処理装置
JPH0695328A (ja) 写真感光材料処理装置及び処理方法
JP2704680B2 (ja) 写真処理装置
JPH06242558A (ja) 感光材料現像処理方法及び処理装置
JP2652278B2 (ja) 感光材料処理装置
JPS6224257A (ja) 写真用処理機及び銀回収装置
JPH05265160A (ja) 感光材料の処理方法及び処理装置
JP2756856B2 (ja) 節水効率の優れた自動現像装置及び該装置を用いた印刷用ハロゲン化銀感光材料の処理方法
JPH06118595A (ja) 感光材料の現像処理装置及び処理方法
JP2799598B2 (ja) ハロゲン化銀白黒写真感光材料の処理方法
JPH05297532A (ja) ハロゲン化銀感光材料の処理方法
JPH04250449A (ja) 写真処理方法
JP2640177B2 (ja) 写真処理方法および処理装置
JPH0527399A (ja) 感光材料処理装置
JP2670928B2 (ja) 写真感光材料の処理方法及び処理装置
JPH05257249A (ja) 写真感光材料の処理方法
JP2880297B2 (ja) 自動現像機用水洗水の再生浄化装置および該装置を用いたハロゲン化銀黒白感光材料の処理方法
JPH07159964A (ja) ハロゲン化銀感光材料用処理液の再生装置及びハロゲン化銀感光材料用処理液の再生方法
JPH0416844A (ja) 節水効率の優れた自動現像装置
JP2896451B2 (ja) 感光材料処理装置
JPH06186718A (ja) 感光材料処理装置