JP2704680B2 - 写真処理装置 - Google Patents

写真処理装置

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JP2704680B2
JP2704680B2 JP11531491A JP11531491A JP2704680B2 JP 2704680 B2 JP2704680 B2 JP 2704680B2 JP 11531491 A JP11531491 A JP 11531491A JP 11531491 A JP11531491 A JP 11531491A JP 2704680 B2 JP2704680 B2 JP 2704680B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀感光材料
(以下、「感光材料」、「感材」と略す場合がある。)
を処理する写真処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】黒白感光材料は、露光後、黒白現像、定
着、水洗等の工程で処理され、カラー感光材料は、露光
後、発色現像、脱銀、水洗、安定化等の工程により処理
される。黒白現像には黒白現像液、定着には定着液、発
色現像には発色(カラー)現像液、脱銀処理には漂白
液、漂白定着液、定着液、水洗には水道水またはイオン
交換水、安定化処理には安定液がそれぞれ使用される。
各処理液は通常20〜50℃に温度調節され、感光材料
はこれらの処理液中に浸漬され処理される。
【0003】このような処理工程のなかで、現像処理工
程は、写真乳剤中の露光により感光したハロゲン化銀粒
子に還元剤である現像主薬が作用してAg+ をAgに還
元する工程である。黒白写真では、このようにして銀画
像が形成され、カラー写真では、発色現像主薬の酸化体
がカプラーと反応して、銀画像に対応した色素画像が形
成される。
【0004】この現像液は、未処理時などにおいて、空
気酸化を受けることによって劣化し、現像力が低下す
る。この現像力の低下は主に保恒剤や現像主薬が酸化す
ることによると考えられる。
【0005】このような現像液の液劣化に対しては、従
来、現像液の補充量を増加させるという方法によって対
処している。しかし、補充量を増加させることは、薬剤
や水の使用量を増加させることになり、近年資源節減や
廃液量減量が環境保全等の立場から強く要望されている
こともあって、好ましくない。また、特に、発色現像主
薬は高価であり、その消費を増すことは、コスト面でも
不利となる。
【0006】さらに、カラー写真において発色現像処理
工程に引き続いて施される脱銀処理工程は、漂白工程と
定着工程とを同一浴で行なう方法や別浴で行なう方法、
あるいは漂白工程と漂白定着工程とを別浴で行なう方法
などがある。このなかで、漂白工程と定着工程とを別浴
で行なう方法は、安定した処理を行なうことができると
いう利点がある。また、漂白工程と漂白定着工程とを組
合わせ、それぞれの工程を別浴で行なう方法は、脱銀が
促進される方法として注目されている(特開昭61−7
5352号)。
【0007】これらのなかで漂白工程に使用される漂白
液には、酸化剤である漂白剤が含有される。漂白剤とし
ては、アミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン酸あ
るいはそれらの塩などの第二鉄錯体が挙げられ、代表的
には、エチレンジアミン四酢酸第二鉄錯塩が汎用されて
おり、このほか高い酸化力を有するものとしては1,3
−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄錯塩などが挙げられ
る。
【0008】この漂白工程では、発色現像工程で生じた
銀が上記のような漂白剤の作用により酸化される反応が
起き、これに伴って酸化剤である漂白剤が還元されるこ
とになる。したがって、漂白液では感光材料が処理され
るにつれて漂白力(酸化力)が低下することになる。こ
の酸化力の低下は、特に、多量の感光材料が処理された
場合に著しい。
【0009】この漂白剤の酸化力を回復するために、例
えば、漂白液に空気ばっ気を行なって液の酸化還元電位
を上昇させるという方法が採用されている。
【0010】しかしながら、このような方法を採用した
場合、液中に泡が発生し、漂白槽から液がこぼれてまわ
りを汚染したり、発泡により生じた飛沫が前槽内に入り
こみ、前槽内の処理液を汚染してしまうという問題があ
る。特に、前槽内の処理液は発色現像液であることが多
いため、発色現像液の劣化が生じ、現像力が低下するの
で問題は大きい。
【0011】一方、定着液には、漂白剤によって酸化さ
れ、再ハロゲン化されたハロゲン化銀を溶解する定着剤
が含有されている。この定着液は、感光材料の未処理
時、経時により保恒剤や定着剤が空気酸化を受けやすく
なり、酸化によりこれらの薬剤が分解して硫化物が生
じ、感材表面を汚染するなどの硫化トラブルを引き起こ
す。さらには、定着剤としてハイポを用いたときを例に
すれば、処理の最中に液中にハイポ銀が蓄積し、一定量
以上の補充を行ない、液中のハイポ銀濃度を低く抑えな
いと、定着不良(脱銀不良)が生じる。また、上記の酸
化によるトラブルは、感光材料の持ち込む漂白液の混入
によって促進される。上記の硫化トラブルや定着不良
は、黒白写真用の定着液でも同様に生じる問題である。
【0012】このような問題を解決するために、黒白写
真ないしカラー写真のいずれにおいても、従来、定着液
の補充量を増す方法が採られている。しかし、補充量を
増すことは、前記の通り、資源節減や廃液処理等の点で
好ましくない。
【0013】そして、上記の脱銀処理工程における問題
は、漂白剤ないし定着剤を含む処理液に共通の問題であ
る。
【0014】このような問題に対処するため、本出願人
は、先に、処理液の処理性能を回復し維持する方法とし
て、処理液に通電しながら処理する方法を提案している
(特願平2−5756号、同2−12860号、同2−
97242号、同2−334916号)。
【0015】この方法は、還元によって処理性能が回復
する第1の処理液と酸化によって処理性能が回復する第
2の処理液とを組合せ、両液間に塩橋等を設置して液絡
するか、これらの処理液が隣接する槽内に満たされると
きには、両液が陰イオン交換膜を介して接するようにす
るかし、第1の処理液に陰極を、また第2の処理液に陽
極を、それぞれ設置し、両極に通電して処理するもので
ある。
【0016】このときの第1の処理液となりうる処理液
は、現像液、定着液、漂白定着液、水洗液などであり、
第2の処理液となりうる処理液は、漂白液、漂白定着
液、水洗液などであり、適宜、組合わせを選択して採用
することができる。
【0017】なかでも、陰イオン交換膜を用いる方法
は、効果的であり、この方法では、処理によって蓄積す
るBr- 等のハロゲン化物イオンが、現像液や定着液か
ら移動して除去され、現像阻害や定着阻害の発生を防止
する効果も得られる。また、この方法では、処理液の使
用のみならず、別途調製した電解質溶液を使用し、この
電解質溶液が陰イオン交換膜を介して処理液に接するよ
うにし、電解質溶液に電極を浸漬し通電することもでき
る。このときの処理液は、主として、現像液や定着液で
ある。
【0018】また、漂白定着液について、本出願人は陰
イオン交換膜を用い通電する方法において、銀回収と漂
白力回復の各工程を分離して行なうことを提案している
(特願平3−63924号)。
【0019】しかし、このような方法では、陰イオン交
換膜の使用期間が増すにつれて、ハロゲン化物イオンの
除去効率が低下してしまうという欠点がある。
【0020】このような欠点に対処するために、本出願
人は、先に、陰イオン交換膜の膜抵抗の変化に応じて印
加電圧を変えるように通電し、膜電圧がある値以上にな
ったときに陰イオン交換膜を交換する旨を提案している
(特願平3−35487号)。
【0021】このように陰イオン交換膜は交換して使用
されるものである。しかし、その交換に際しては陰イオ
ン交換膜を介して収納される液同士の混合を防止するた
めに、槽内の液を全部抜きとる必要があるなど、その操
作が煩雑である。また、処理液の寿命と陰イオン交換膜
の寿命とが必ずしも一致しないことから処理液の使用上
無駄も多くなる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、陰イ
オン交換膜を用いて通電することによって処理液の処理
性能を維持することができ、かつ陰イオン交換膜を簡易
に交換することができる写真処理装置を提供することに
ある。
【0023】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(3)の本発明によって達成される。
【0024】(1) 露光されたハロゲン化銀感光材料
を処理する処理液を満たした処理タンクと、この処理タ
ンク内の処理液が連通するように設置されたサブタンク
とを有し、このサブタンク内には陰イオン交換膜が配置
されており、かつこの陰イオン交換膜を介して前記処理
液に接するように電解質を含有する電解液が満たされて
おり、前記処理液に陽極または陰極を、前記電解液にそ
の対極をそれぞれ浸漬し、前記陽極と前記陰極に通電し
て処理するように構成した写真処理装置であって、前記
処理液と電解液とを遮断する遮断手段を有し、前記処理
液および電解液を満たした状態で、前記遮断手段により
前記イオン交換膜を交換可能にしたことを特徴とする写
真処理装置。
【0025】(2) 前記処理タンクと前記サブタンク
との間に連通路を有し、この連通路には前記陰イオン交
換膜の交換時に液の流通を遮断する遮断手段が設けられ
ている上記(1)に記載の写真処理装置。
【0026】(3) 露光されたハロゲン化銀感光材料
を処理する処理液を満たした処理タンクを有し、この処
理タンク内には陰イオン交換膜を介して処理液と接する
ように電解質を含有する電解液が満たされており、前記
処理液に陽極または陰極を、前記電解液にその対極をそ
れぞれ浸漬し、前記陽極と前記陰極に通電して処理する
ように構成した写真処理装置であって、前記処理液と電
解液とを遮断する遮断手段を有し、前記処理液および電
解液を満たした状態で、前記遮断手段により前記陰イオ
ン交換膜と前記電極とが一体的に、かつ同時に交換可能
にしたことを特徴とする写真処理装置。
【0027】
【作用】本発明では、例えば発色現像処理に際し、感材
処理用の発色現像タンク内の発色現像液が連通するよう
に設置されたサブタンク内に陰イオン交換膜を配置し、
かつこの陰イオン交換膜を介して発色現像液に接するよ
うに電解質を含有する電解液を満たし、発色現像液中に
陰極を、電解液中に陽極をそれぞれ浸漬し、両極に通電
して処理する。このとき、陰イオン交換膜を介して発色
現像処理によって生成したBr- 等のハロゲン化物イオ
ンは、発色現像液から電解液に移動し、これにより処理
性能が回復する。ところが、陰イオン交換膜の使用期間
が長くなるにつれて、ハロゲン化物イオンの移動効率が
悪化し、陰イオン交換膜を交換することが必要となる。
【0028】この交換に際して、交換の対象となる陰イ
オン交換膜付近に、液の流通を遮断するように板や隔膜
を設置できる構成としているので、発色現像液と電解液
との好ましくない混合が防止され、かつタンク内の液を
抜きとるなどの操作を必要とすることがなく、簡便に陰
イオン交換膜を交換することができる。この場合の隔膜
は陰イオン交換膜とすることもでき、このときは、交換
の対象となる陰イオン交換膜を取りはずすのみですむ。
【0029】また、本発明では、発色現像タンクとサブ
タンクとの間に連通路を設け、この連通路に、バルブ等
の液の流通を遮断可能とする手段を設置し、これによっ
て液の流通を遮断して陰イオン交換膜を交換できる。こ
のため、上記同様、交換操作が簡便である。
【0030】このとき、サブタンク内の電解液は、陰イ
オン交換膜の交換時において、サブタンク内の発色現像
液と多少の混合はあるものの、発色現像タンク内におけ
る混合は阻止されるので、処理する上で、全く支障はな
い。
【0031】さらに、本発明では、特に大ラボなどの既
存の発色現像タンクをそのまま用いる時には、陰イオン
交換膜と電極とを一体的に組立てたユニットを、発色現
像タンク内に設置する。このユニットは、発色現像タン
ク内に設置した状態で電解液を収納することができる構
成とされ、陰イオン交換膜を介して電解液と発色現像液
とが接するようにし、発色現像液に陰極を、電解液に陽
極をそれぞれ浸漬しているので、陰イオン交換膜と電極
の設置が容易で、また簡易に交換することができる。
【0032】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。
【0033】図1には、本発明の写真処理装置の一構成
例が示されている。
【0034】図示の写真処理装置(以下、装置と略すこ
とがある。)1は、露光後の感光材料に発色現像を施す
ものであり、感材処理用の発色現像タンク(メインタン
ク)11とサブタンク21とを有する。発色現像タンク
11には発色現像液110が満たされており、サブタン
ク21は発色現像タンク11内の液が流通可能なように
設置されている。
【0035】また、サブタンク21内であって、メイン
タンク11との境界部には、陰イオン交換膜部(膜部)
40が設置されている。膜部40は、陰イオン交換膜A
lが配設されたものであり、必要に応じ、陰イオン交換
膜Alを交換できるように構成されている。
【0036】このような膜部40は、例えば図2に示す
ような構成のものであってよい。図2に示すように、膜
部40は、サブタンク21の槽壁21a、21bに取り
付けられてサブタンク21内に設置され、陰イオン交換
膜Al、枠45、46を有し、陰イオン交換膜Alは枠
45と枠46とのほぼ中間部に配置されている。陰イオ
ン交換膜Alは槽壁21a側の断面弧状のシール部材4
1bおよび42b、槽壁21b側の断面弧状のシール部
材41dおよび42d間に挟持されている。また、枠4
5と枠46には、シール部材41b、41d、42b、
42dとそれぞれ対をなすように同様のシール部材41
a、41c、42a、42cが設置されている。
【0037】通常は、このような状態で使用されるが、
陰イオン交換膜Alの交換時には陰イオン交換膜Alを
取りはずした状態においても液の流通が遮断されるよう
になっている。
【0038】図3には、このように液の流通が遮断され
た状態の膜部40を上方からみたときの平面図が示され
ている。図3では、2枚の遮断板43、44を陰イオン
交換膜Alの両側に設置して液の流通を遮断しており、
遮断板43がシール部材41a、41cとシール部材4
1b、41dとの間に、また遮断板44がシール部材4
2a、42cとシール部材42b、42dとの間に挟持
された状態となっている。
【0039】このときの遮断板43、44は、発色現像
液110に悪影響を及ぼさないような材質であれば特に
制限はなく、各種樹脂、耐食性を有する金属等を用いる
ことができる。
【0040】また、サブタンク21内には電解質を含有
する電解液210が満たされており、電解液210は、
膜部40の陰イオン交換膜Alを介して発色現像液11
0と接するようになっている。
【0041】さらに、メインタンク11には陰極31
が、またサブタンク21には、陽極32がそれぞれ設置
されており、これらの電極は、通電可能な構成となって
いる。
【0042】なお、この場合のサブタンク21は、ヒー
ターやセンサー等が設置される通常のサブタンクとは別
個に設置するのがよい。
【0043】このような構成において、感光材料がメイ
ンタンク11内の発色現像液110中に搬入されて処理
が開始される。
【0044】このときの通電は、処理中において行なう
ことが好ましい。すなわち、感光材料の処理開始の信号
を受けとると同時に、あるいは所定の時間を得た後とす
ればよく、処理の終了とともに通電を停止するようにす
ればよい。
【0045】この場合の通電は、電流密度が0.02〜
3A/dm2 、好ましくは0.05〜1.2A/dm2 となるよ
うに電圧を印加すればよい。印加電圧は、使用する液、
処理装置の形態、電極間距離、隔膜の性質、種類により
全く異なるが、概念的には0.05〜100V、好まし
くは0.1〜10Vとなる。また、通電時間は感材通過
時の面積、感材種などによって決定すればよい。
【0046】このような通電を行なうことにより、発色
現像液110において処理性能が回復する。発色現像液
110では、感光材料から溶出したハロゲン化物イオン
がアニオン交換膜Alを通して陽極32の方へ移動して
除去される。従って、発色現像液110をオーバーフロ
ーさせる必要がなくなり、その補充量を著しく減少させ
ることができる。しかも、発色現像主薬の酸化体は一部
陰極31で還元され、また電極反応で一部OH- が生成
するため感光材料から溶出される酸が中和される。
【0047】このように通電しながら処理するが、処理
の進行につれて陰イオン交換膜Alが劣化し、ハロゲン
化物イオンの移動効率が低下する。この時の移動効率の
低下は、特願平3−35487号に記載されるように陰
イオン交換膜の膜抵抗に基づく膜電圧の上昇などとして
検出することができる。
【0048】そして、このように陰イオン交換膜Alが
劣化したときは、膜部40にて、図3に示すように、遮
断板43、44を配置して液の流通を遮断し、この状態
で陰イオン交換膜Alを取りはずし、新たなものを配置
するようにする。
【0049】このとき、膜部40では、わずかに発色現
像液110と電解液210とが混合しうるが、このよう
な混合は処理性能上全く問題とはならない。
【0050】このように、液を収納した状態で陰イオン
交換膜を交換できるので操作が簡便である。また、この
ような操作は、通電中でも行なうことができるが、安全
のため通常は未処理時に行なうことが好ましい。
【0051】図3では、液の流通を遮断する手段として
遮断板を用いるものとしたが、これに限定されるもので
はない。例えば、隔膜を用いるものであってもよい。隔
膜には特に制限はなく、いずれのものであってもよく、
例えば多孔板、ユミクロンのような半透膜、陰イオン交
換膜等が挙げられる。また、隔膜の1つとして陰イオン
交換膜を用い、交換される陰イオン交換膜と同材質のも
ののときは、図3の遮断板43、44が設置されるいず
れかの位置に、陰イオン交換膜を配設し、もとの陰イオ
ン交換膜Alを取りはずすようにすることができる。
【0052】図1に示す構成の装置1は、発色現像処理
に用いるものとできるほか、処理液を、定着液、黒白現
像液、反転液、調整液、安定液、漂白定着液等に各々か
えて、このような処理液を用いた処理に適用することが
できる。
【0053】また、図1において、メインタンクに陽極
を設置し、サブタンクに陰極を設置するものとするとき
は、処理液を、漂白液、安定液、漂白定着液等に各々か
えて、このような処理液を用いた処理に適用することが
できる。
【0054】本発明の装置を適宜組合わせて適用した自
現機の一構成例が図4に示されている。図4に示すよう
に、自現機2は、発色現像部2A、漂白部2B、定着部
2Cおよび水洗部2Dを有し、感光材料に発色現像→漂
白→定着→水洗の各処理を施すものである。発色現像部
2Aには、図1と同構成のものが適用される。漂白部2
Bには、図1において、メインタンクである漂白タンク
12に漂白液120を満たし、サブタンク22に満たし
た電解液220と陰イオン交換膜A2を介して接するよ
うにし、漂白タンク12に陽極34を、サブタンク22
に陰極33をそれぞれ設置し、通電可能な構成としたも
のを用いている。また、定着部2Cには、図1におい
て、メインタンクである定着タンク13に定着液130
を満たして陰極35を設置し、サブタンク23に電解液
230を満たして陽極36を設置し、陰イオン交換膜A
3を介して定着液130と電解質を含有する液230と
が接するようにしたものを用いている。
【0055】図4における陰イオン交換膜A2およびA
3の部分は、それぞれ、図1の膜部40と同構成であ
り、陰イオン交換膜A2、A3は交換可能に設置されて
いる。
【0056】また、水洗部4Dには、水洗水Wを満たし
た通常の水洗タンク14が設置されている。
【0057】図4において、サブタンク21、22、2
3に、ランニング開始時にて、それぞれ満たす電解質を
含有する電解液は、電解質としてNaCl、KCl、L
iCl、NaBr、KBr、KI等のハロゲン化物、N
2 SO4 、K2 SO4 等の硫酸塩、KNO3 、NaN
3 、NH4 NO3 等の硝酸塩、Na2 CO3 、K2
3 等の炭酸塩、NH4 OH等の水酸化物などを用い、
電解質の濃度を0.1〜30%、好ましくは0.5〜2
0%として新たに調製したものとすることができる。
【0058】また、漂白部2Bのサブタンク22、定着
部2Cのサブタンク23内には、電解質を含有する電解
液として定着液の希釈液を用いてもよい。
【0059】また、ランニングを開始してからは、図4
に示すように、水洗タンク14のオーバーフローOF1
をポンプ49を介して定着部2Cのサブタンク23内に
流入し、サブタンク23のオーバーフローOF2 をポン
プ48を介して漂白部2Bのサブタンク22内に流入
し、このオーバーフローOF3 を廃棄するようにするこ
とができる。
【0060】このような流入方法を採ることによって、
漂白部2Bおよび定着部を2Cで、新たに電解液を調製
する必要がなくなり、廃液量を減少させることができ
る。
【0061】ただし、発色現像部2Aのサブタンク21
内の電解液210は、ランニングを開始した後において
も新たに調製したものを補充して用いるのがよく、ポン
プ47を介して循環させるのがよい。電解液210を新
たな調製液として用いるのは、発色現像液110による
処理は写真性能を決定するもっとも重要な因子であり、
他の処理液の混入等を防止するためであり、電解液21
0を循環させるのは、陽極まわりに電気二重層が形成さ
れ、結果としてハロゲン化物イオンの移動効率が低下す
るのを防止するためである。
【0062】また、場合によっては、いずれのサブタン
クにおいても、電解質を含有する電解液としてメインタ
ンクのオーバーフローを用いるような構成としてもよ
い。
【0063】通電は、各処理部にて図1のものと同様に
行なえばよい。このような通電により発色現像液110
では図1と同様に処理性能が回復する。また、漂白液1
20では漂白剤の酸化力が回復し、さらに、電極反応に
よってH+ が生成されるために感光材料の発色現像液1
10の持ち込みによるpH上昇が抑制される。また、定
着液130では、定着剤の定着力が回復し、ハロゲン化
物イオンが電解液230に移動して除去され、さらに
は、定着剤に由来する硫化物の生成や保恒剤の劣化が防
止される。
【0064】また、陰イオン交換膜A1〜A3を図1の
ものと同様にして簡易に交換することができる。
【0065】また、本発明を適用した自現機は図5に示
すものであってもよい。図5は槽配列を示す平面図であ
る。図5に示すように、自現機3は、発色現像部3A、
漂白部3B、リンス部3C、定着部3D、安定部3Eを
有し、感光材料に発色現像→漂白→リンス→定着→安定
→安定→安定の各処理を施すものである。
【0066】発色現像部3Aに適用される装置は、図1
の装置と本質的に変わるところはないが、通常のサブタ
ンク11Aに隣接して電解質を含有する電解液510を
満たしたサブタンク51を設置し、サブタンク11A内
の発色現像液110とサブタンク51内の電解液510
を仕切る隔壁を、陰イオン交換膜A4で構成したものと
している。この陰イオン交換膜A4は交換可能となって
おり、図1の膜部と同様の構成とされている。また、発
色現像液110は、メインタンク11とサブタンク11
Aとの間の連通窓115を通して流通可能となってお
り、陰極61はサブタンク11A内に、陽極62はサブ
タンク51内に設置された構成となっている。
【0067】また、漂白部3Bに適用される装置は、発
色現像部3Aのものと電極の配置等を除けば同様の構成
のものである。この場合、メインタンク12と連通窓1
25を通して漂白液120が流通可能となっているサブ
タンク12A内に陽極64を設置し、サブタンク12A
内の漂白液120と陰イオン交換膜A5を介して接する
ようにサブタンク52内に満たされた電解液520中に
陰極63が浸漬されている。このときの陰イオン交換膜
A5は交換可能に設けられており、図1の膜部と同様の
構成となっている。
【0068】また、リンス部3Cにはリンス液Rを満た
した通常のリンスタンク18が設置されている。
【0069】また、定着部3Dに適用される装置は、発
色現像部3Aのものと本質的に変わるところはなく、連
通窓135を通してメインタンク13とサブタンク13
Aとの間で定着液130が流通可能となっており、サブ
タンク13A内に陰極65を設置し、サブタンク13A
内の定着液130と陰イオン交換膜A6を介して接する
ようにサブタンク53内に満たされた電解液530中に
陽極66が浸漬される構成とされている。このときの陰
イオン交換膜A6は交換可能に設けられており、図1の
膜部と同様の構成となっている。
【0070】また、安定部6Eには、安定液150、1
60、170をそれぞれ満たした通常の安定タンク1
5、16、17が設置されている。
【0071】また、サブタンク51、52、53内にそ
れぞれ満たす電解質を含有する電解液510、520、
530は、図4のものと同様にすればよく、ランニング
を開始した後においては、安定タンク15のオーバーフ
ローOF4をサブタンク53に流入させ、サブタンク5
3のオーバーフローOF5をリンスタンク18に流入さ
せ、リンスタンク18のオーバーフローOF6 をサブタ
ンク52に流入させ、サブタンク52のオーバーフロー
を廃棄するようにする。これにより廃液量を減少するこ
とができ、処理性能上の問題も生じない。
【0072】図5の構成においても、通電は図4のもの
と同様に行なえばよく、図4と同様の効果が得られる。
また、陰イオン交換膜A4〜A6の交換も図1のものと
同様に簡易に行なうことができる。
【0073】以上では、陰イオン交換膜の交換時に遮断
板等により液の流通を遮断する構成の装置について説明
してきたが、本発明の装置は、メインタンクとサブタン
クとの間に連通路を設け、連通路で液の流通を遮断する
ように構成したものであってよい。
【0074】図6には、このような装置の一構成例が示
されている。図6に示す装置4は、感光材料に発色現像
処理を施すものであり、感材処理用の発色現像タンク
(メインタンク)11とサブタンク54とを有する。発
色現像タンク11には発色現像液110が満たされてお
り、サブタンク54は連通管54Aを介して発色現像タ
ンク11内の液が流通可能なように設置されている。
【0075】連通管54Aには連通路が形成されるが、
この連通路の液の流通を遮断可能とする手段としてバル
ブV1が設置されている。このバルブV1は通常の使用
状態では開とされる。
【0076】また、サブタンク54内には陰イオン交換
膜A7が配設されており、この陰イオン交換膜A7を介
して発色現像液110と接するように電解質を含有する
電解液540が収納されている。そして、サブタンク5
4中の発色現像液110中には陰極67が、電解液54
0中には陽極68がそれぞれ浸漬されている。これら両
極は通電可能な構成となっている。また、サブタンク5
4内の発色現像液540が収納される側にはヒーター1
01やセンサー102が設置されており、通常のサブタ
ンクを兼用するものとなっている。
【0077】また、発色現像液110を均一にするため
に、サブタンク54とメインタンク11との間の循環路
にはポンプ91が設置されている。
【0078】また、サブタンク54には、電解質を含有
する電解液540を循環させ均一にし、かつ陽極のまわ
りの電気二重層の形成を防止するためにポンプ92が設
置されている。
【0079】この装置4においても、通電条件等は図1
のものと同様とすればよく、同様の効果が得られる。ま
た、電解質を含有する電解液540も前記と同様とすれ
ばよい。
【0080】そして、陰イオン交換膜A7を通してのハ
ロゲン化物イオンの移動効率が低下し、このものを交換
する時は、バルブV1を閉として連通管54Aの連通路
の液の流通を遮断し、陰イオン交換膜A7を取りはずし
て新しいものと交換するようにする。
【0081】このとき、サブタンク54内で発色現像液
110と電解液540との間に多少の混合は生じるが、
メインタンク11内の発色現像液110には影響はな
い。また、ポンプ91によってメインタンク11内に混
合液が持ち込まれても処理性能上全く支障のない程度の
量である。
【0082】交換は、図1のもの同様、通電中において
も、感材の処理中においてもそのまま行なうこともで
き、作業が簡便である。
【0083】さらに、図6の装置4において、定電流通
電を行なう時、液面が低下すると、電圧が変化するの
で、これを検知して液面レベルを管理することができ、
液面レベルセンサーのかわりとすることができる。
【0084】このような構成の装置は、電極の設置等を
かえて種々の処理に適用することができる。例えば、図
6の構成では定着液等に適用でき、一方陰極と陽極の配
置を反対にした時は漂白液等に適用できる。
【0085】また、漂白定着液とする時は、図7に示す
構成とすればよい。図7に示す装置5は、漂白定着処理
を行なうものであり、メインタンク20には漂白定着液
200が満たされている。また、バルブV2、連通管5
5A、陰イオン交換膜A8、ヒーター101、センサー
102の設置については、図6のものと同様である。
【0086】陰イオン交換膜A8を介して漂白定着液2
00と接するようにサブタンク55内には漂白定着液5
50が満たされている。そして、サブタンク55内の漂
白定着液200中には陽極70が、漂白定着液550中
には陰極69がそれぞれ浸漬されている。
【0087】漂白定着液550は、ポンプ93を介して
メインタンク20の排出液が導入されたものであるが、
ランニング開始時にあっては、漂白定着液の新液を満た
せばよい。そして、陰極69側のサブタンク55のオー
バーフローOF7 を陽極70側のサブタンク55に流入
するようにする。
【0088】このような構成においても、通電は前記と
同様に行なえばよく、このような通電によって、陰極6
9上には銀が析出して銀回収を行なうことができ、この
ように銀を除去した後のオーバーフローOF7 を陽極7
0側に導入することによって漂白剤の酸化力を回復する
ことができる。このため、メインタンク20内の漂白定
着液200は常に処理性能が良好なものとなる。
【0089】また、陰イオン交換膜A8の交換は、図6
のものと同様に行なうことができ、操作が簡易である。
【0090】漂白定着処理に適用するものとしては、図
8に示す構成の装置6であってもよい。装置6は、図7
の構成と本質的に変わるところはなく、サブタンク56
内に陰イオン交換膜A9およびA10を配設し、陽極7
2をメインタンク20内に設置した点と、液の導入方法
が少々異なるのみである。
【0091】連通路56A、バルブV3、陰極71の設
置については、図8のものと同様である。
【0092】また、サブタンク56内の陰極71側には
漂白定着液560が満たされており、陰イオン交換膜A
9とA10とで仕切られた空間にも漂白定着液570が
満たされている。
【0093】漂白定着液570は、メインタンク20の
オーバーフローOF8 が、また漂白定着液560は、陰
イオン交換膜A9とA10とで仕切られた空間のオーバ
ーフローOF9 がそれぞれ流入されたものであるが、ラ
ンニング開始時にあっては両方とも漂白定着液の新液を
満たせばよい。また、陰極71側の漂白定着液560の
排出液は、ポンプ94を介してメインタンク20内に導
入される。
【0094】このような構成においても、通電は前記と
同様に行なえばよく、このような通電によって、陰極7
1上には銀が析出して銀回収を行なうことができ、この
ように銀を除去した後の排出液を陽極72を設置したメ
インタンク20に導入することによって漂白剤の酸化力
を回復することができる。
【0095】図8の構成は、図7の構成に比べて、銀回
収や漂白剤の酸化力回復の効率が良好である。これは、
主に、感材を処理する液に直接陽極を浸漬していること
によるためと考えられる。
【0096】また、陰イオン交換膜A9とA10の交換
は、図6、図7のものと同様に行なうことができ、操作
が簡易である。
【0097】陰極形状は、通常、板状等とされるが、図
7、図8におけるように、陰極69、71上に銀を析出
させて回収するとき、陰極69、70は、図9に示すよ
うな移動電極とすることが好ましい。このものは、可撓
製を有する材質で構成されており、ロール状に巻回され
て設置されており、順次送り出されかつ巻取られること
によって異なる箇所が液と接するように構成されてい
る。このとき、漂白定着液が導入される側から未使用部
分の陰極が送り出されるようにすることが好ましい。こ
のように、送り出すことによって、一旦還元されて陰極
上に析出した金属銀の再酸化が防止される。このとき、
陰極は通電時間の積算値に応じて回転して送り出すなど
すればよい。
【0098】なお、図6〜図8の構成において、ポンプ
91、93、94による循環量は、メインタンクの液量
の1/100〜1/2が1分で入れかわるように設定す
ることが好ましい。これにより、処理性能を回復の効果
が大となる。
【0099】本発明の装置は、陰イオン交換膜と電極と
を一体的に組立てたユニットを用いて、それをそのまま
タンク内に設置し、また交換するように構成したものと
することができる。
【0100】このような構成の装置の一構成例が図10
に示されている。図10に示すように、装置7は、発色
現像処理を行なうものであり、発色現像タンク(メイン
タンク)11およびこれと連通するサブタンク11A内
には発色現像液110が満たされている。
【0101】また、メインタンク11内には、陰イオン
交換膜A11と陰極81と陽極82とが一体的に組立て
られたユニット50が設置されている。
【0102】ユニット50は、図11に示すように、陰
イオン交換膜A11より形成された容器500と陽極8
2と陰極81とが支持部材501に固定されたものであ
り、陽極82は容器500内に収納された状態となって
いる。容器500は、電解質を含有する電解液210が
満たされるものであり、電解液210を流入する流入口
と、これを排出する排出口とを有する。この排出口に
は、チューブ体が連結されており、図11に示すよう
に、ポンプ95を介して外部に排出される構成となって
いる。
【0103】また、陰極81付近であって、陰極81と
陰イオン交換膜A11の間にはジェットノズル10を取
り付けることが好ましい。ジェットノズル10には、ポ
ンプ96を介して発色現像液110が導入され、ノズル
孔から液が吹き出される。これにより液が攪拌され、発
色現像液110中のハロゲン化物イオンを効率良く除去
することができる。
【0104】このようなジェットノズル10は、ノズル
10の一端を中心にして90°回転するような攪拌方式
として設置することも好ましい。このように設置するこ
とによって、ハロゲン化物イオンを効率良く除去するこ
とができる。
【0105】またジェットノズル10は、メインタンク
11の循環部に至る出口付近に設置することが、陰極部
分の液循環を良好にし、結果としてハロゲン化物イオン
の除去効率を向上させることができる上で好ましい。
【0106】なお、図11においては、容器500の全
面を陰イオン交換膜A11で構成するものとしている
が、少なくとも2面を陰イオン交換膜A11で構成する
ものとすればよい。また、容器形状等は、図示の直方体
に限らず、いずれのものであってもよい。
【0107】このような構成において、陰イオン交換膜
を交換するときは、ユニットごと交換すればよく、交換
作業が容易である。
【0108】また、このようなユニットは、単に処理槽
内に設置するのみですみ、大ラボの自現機等にも簡単に
取り付けることができる。
【0109】通電は、前記と同様に行なえばよく、同様
の効果が得られる。
【0110】図11に示すようなユニット50を各処理
槽に適用した自現機の一構成例が図12に示されてい
る。
【0111】図12に示す自現機8では、感光材料に発
色現像→漂白→定着の各処理を施す発色現像部8A、漂
白部8B、定着部8Cのみが示されている。
【0112】発色現像部8Aには、図10と同構成のも
のが適用される。またメインタンク11とサブタンク1
1Aには発色現像液110が満たされており、発色現像
液110は、両タンク間でポンプ97を介して循環する
ことが好ましい。これにより発色現像液110を均一に
することができる。
【0113】漂白部8Bには、発色現像部8Aに適用し
たユニット50において陰極81と陽極82との配置を
反対にしたものを用い、メインタンク12内に設置す
る。また、メインタンク12とサブタンク12Aには漂
白液120が満たされており、漂白液120は両タンク
間でポンプ99を介して循環することが好ましい。これ
により漂白液120を均一にすることができる。
【0114】定着部8Cには、発色現像部8Aと同構成
のユニット50が適用され、メインタンク13内に設置
される。また、メインタンク13とサブタンク13Aに
は定着液130が満たされている。
【0115】これら各処理部8A、8B、8Cに用いら
れるユニット50の容器500内の電解質を含有する電
解液210、220、230は、図4におけるものと同
様とすることができるが、漂白部8B、定着部8Cにお
ける電解質を含有する電解液220、230は、ランニ
ング開始後において、図12に示すような流入方法をと
ることが好ましい。
【0116】すなわち、図12に示すように、漂白液1
20のオーバーフローOF10を定着部8Cのユニット5
0の容器500の下側に流入させる。そして、容器50
0のオーバーフローOF11を漂白部8Bの循環部に流入
させる。このとき、ポンプ99によって減圧状態となっ
ているため、このオーバーフローOF11は漂白定着部8
Bのメインタンク12中に流入される。
【0117】また、漂白液120では、一部減圧状態と
なって空気を巻き込みやすくなり、エアレーションによ
る酸化力の向上効果が得られる。
【0118】一方、漂白部8Bでは、ユニット50の容
器500の下側にポンプ98を介して定着液130の排
出液OF12を導入し、容器500のオーバーフローOF
13を定着部8Cのメインタンク13に流入させる。
【0119】このとき、電解質を含有する電解液22
0、230はランニング開始に際してそれぞれ定着液、
漂白液の各新液を用いればよく、かつこのような流入方
法を採ることによって、漂白部8B、定着部8Cでは補
充を兼ねることができ、新たに補充する液量を著しく減
少させることができる。
【0120】通電は、前記と同様に行なえばよく、各処
理液にて前記と同様の効果が得られる。また、いずれの
処理部においても陰イオン交換膜はユニットごと交換で
き、交換作業が容易である。
【0121】本発明に用いる陰極は長時間の使用に耐え
うる電気伝導体または半導体であればいずれでもよく、
例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、銀、ニッケル、
銅、亜鉛、真鍮、チタン等の金属材料が挙げられ、特に
ステンレス鋼が好ましい。陽極は不溶性の材質でかつ電
気伝導体であればよく、具体的には炭素(黒鉛)、二酸
化鉛、白金、金、チタン鋼が挙げられ、場合によっては
ステンレス鋼を用いてもよい。両極の形状は、槽内に設
置しやすい板状か網目入りの板状または突起付きの板状
が好ましい。大きさは、槽容量により適宜選択すればよ
い。
【0122】また、陰極を図4に示すような移動電極と
するときには、上記陰極材料による金属泊や金属繊維、
あるいは、炭素繊維、ガラス繊維、樹脂繊維等よりなる
織布または不織布に上記金属材料をメッキしたものなど
を用いればよく、ステンレス泊、銀メッキを施した不織
布などが好ましく用いられる。
【0123】本発明に用いる陰イオン交換膜は、陰イオ
ンを選択的に透過させるものであれば、いずれを用いて
もよく、市販のものをそのまま用いることができる。
【0124】このように陰イオン交換膜としては、Sele
mion AWV/AMR(旭硝子製)、Aciplex A201、A172 (旭化
成製)、Neosepta AM −1 〜3 (徳山曹達製)、Ionac
MA−3148(Ionac Chemicals 製)、Nepton AR103PZL
(Ionics製)なども用いることもできるが、特に、本発
明ではBr- 等のハロゲン化物イオンの透過を目的とす
るため、1価の陰イオンを選択的に透過させるSelmion
ASV/ASR (旭硝子製)、Neosepta AFN−7 、Neosepta A
CS(徳山曹達製)などの商品名で市販されているものを
用いることが好ましい。
【0125】なお、本発明においては、上記の陰イオン
交換膜は、陰イオンを選択的に透過させる膜を総称する
ものとし、このような意味において、孔径0.2〜20
μmの多孔性セラミックスも包含するものとする。
【0126】本発明に用いられる感光材料としては、カ
ラーおよび黒白感光材料のいずれであってもよい。この
ようなものとしては、例えばカラーペーパー、カラーネ
ガフィルム、カラー反転フィルム、カラーポジフィル
ム、カラー反転印画紙、製版用写真感光材料、X線写真
感光材料、黒白ネガフィルム、黒白印画紙、マイクロ用
感光材料等が挙げられる。
【0127】本発明に用いられる処理液の詳細、処理条
件等については、特開昭63−70857号、特開平1
−190889号、特開平2−103035号、特開平
2−103037号、特開平2−71260号、特開昭
61−267559号等の記載を参照することができ
る。
【0128】なお、本発明において、電解質を含有する
電解液として水洗水等を用いることがあるが、イオン交
換水を用いるような場合であっても、使用後には前浴の
処理液が混入することになるので、電解液として使用す
る上で何ら支障はない。したがって、水洗水は通常のも
のを用いてよく、好ましくは防菌、防ばい剤、色素溶出
剤、脱色剤等を添加したものとするのがよい。
【0129】本発明は、例えば、湿式の複写機、自動現
像機、プリンタープロセッサー、ビデオプリンタープロ
セッサー、写真プリント作成コインマシーン、検版用カ
ラーペーパー処理機等の各種処理装置に適用することが
できる。
【0130】以上、本発明の構成例を例示して説明した
が、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0131】
【発明の効果】本発明によれば、陰イオン交換膜を簡易
に交換することができる。また、処理液の処理性能を維
持することができ、補充量を低減することができ、廃液
量が減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の写真処理装置の一構成例を示す概略構
成図である。
【図2】図1における陰イオン交換膜部分を拡大して模
式的に示す斜視図である。
【図3】図2において液の流通を遮断する機構を模式的
に示す平面図である。
【図4】本発明を適用した自現機の一構成例を示す概略
構成図である。
【図5】本発明を適用した自現機の槽配例を模式的に示
す平面図である。
【図6】本発明の写真処理装置の一構成例を示す概略構
成図である。
【図7】本発明の写真処理装置の一構成例を示す概略構
成図である。
【図8】本発明の写真処理装置の一構成例を示す概略構
成図である。
【図9】本発明に用いる陰極の一構成例を模式的に示す
斜視図である。
【図10】本発明の写真処理装置の一構成例を示す概略
構成図である。
【図11】図10における陰イオン交換膜部分を拡大し
て模式的に示す斜視図である。
【図12】本発明を適用した自現機の一構成例を示す概
略構成図である。
【符号の説明】
1、4、5、6、7 写真処理装置 2、3、8 自現機 A1〜A11 陰イオン交換膜 31、33、35、61、63、65、67、69、7
1、81 陰極 32、34、36、62、64、66、68、70、7
2、82 陽極 110 発色現像液 120 漂白液 130 定着液 200 漂白定着液

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光されたハロゲン化銀感光材料を処理
    する処理液を満たした処理タンクと、この処理タンク内
    の処理液が連通するように設置されたサブタンクとを有
    し、このサブタンク内には陰イオン交換膜が配置されて
    おり、かつこの陰イオン交換膜を介して前記処理液に接
    するように電解質を含有する電解液が満たされており、
    前記処理液に陽極または陰極を、前記電解液にその対極
    をそれぞれ浸漬し、前記陽極と前記陰極に通電して処理
    するように構成した写真処理装置であって、前記処理液と電解液とを遮断する遮断手段を有し、 前記処理液および電解液を満たした状態で、前記遮断手
    段により前記イオン交換膜を交換可能にしたことを特徴
    とする写真処理装置。
  2. 【請求項2】 前記処理タンクと前記サブタンクとの間
    に連通路を有し、この連通路には前記陰イオン交換膜の
    交換時に液の流通を遮断する遮断手段が設けられている
    請求項1に記載の写真処理装置。
  3. 【請求項3】 露光されたハロゲン化銀感光材料を処理
    する処理液を満たした処理タンクを有し、この処理タン
    ク内には陰イオン交換膜を介して処理液と接するように
    電解質を含有する電解液が満たされており、前記処理液
    に陽極または陰極を、前記電解液にその対極をそれぞれ
    浸漬し、前記陽極と前記陰極に通電して処理するように
    構成した写真処理装置であって、前記処理液と電解液とを遮断する遮断手段を有し、 前記処理液および電解液を満たした状態で、前記遮断手
    段により前記陰イオン交換膜と前記電極とが一体的に、
    かつ同時に交換可能にしたことを特徴とする写真処理装
    置。
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