JPH0527401A - 感光材料処理装置 - Google Patents

感光材料処理装置

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JPH0527401A
JPH0527401A JP20736891A JP20736891A JPH0527401A JP H0527401 A JPH0527401 A JP H0527401A JP 20736891 A JP20736891 A JP 20736891A JP 20736891 A JP20736891 A JP 20736891A JP H0527401 A JPH0527401 A JP H0527401A
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JP
Japan
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tank
solution
bleaching
fixing
water
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JP20736891A
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English (en)
Inventor
Takashi Nakamura
敬 中村
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 漂白処理の後、直ちに定着処理するような工
程において、陰イオン交換膜を用いて通電することによ
って漂白液および定着液の処理性能を維持し、かつ定着
液の処理性能の維持を効率よく行なう。 【構成】 漂白液120と定着液130とを陰イオン交
換膜を介して接するように漂白槽12および定着槽13
に満たし、漂白液120に陽極32、定着液130に陰
極31をそれぞれ浸漬し、両極は通電可能な構成とされ
る。そして、漂白槽12と定着槽13との隔壁47に、
感材搬送用の連通路400を形成し、感材入側と出側に
それぞれ1対のブレードを設置し、ブレード対で仕切ら
れる空間に水を収納した水接触手段40を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀感光材料
(以下、「感光材料」、「感材」と略す場合がある。)
を処理する感光材料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】黒白感光材料は、露光後、黒白現像、定
着、水洗等の工程で処理され、カラー感光材料は、露光
後、発色現像、脱銀、水洗、安定化等の工程により処理
される。黒白現像には黒白現像液、定着には定着液、発
色現像には発色(カラー)現像液、脱銀処理には漂白
液、漂白定着液、定着液、水洗には水道水またはイオン
交換水、安定化処理には安定液がそれぞれ使用される。
各処理液は通常20〜50℃に温度調節され、感光材料
はこれらの処理液中に浸漬され処理される。
【0003】カラー写真において発色現像処理工程に引
き続いて施される脱銀処理工程は、漂白工程と定着工程
とを同一浴で行なう方法や別浴で行なう方法、あるいは
漂白工程と漂白定着工程とを別浴で行なう方法などがあ
る。このなかで、漂白工程と定着工程とを別浴で行なう
方法は、安定した処理を行なうことができるという利点
がある。
【0004】これらのなかで漂白工程に使用される漂白
液には、酸化剤である漂白剤が含有される。漂白剤とし
ては、アミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン酸あ
るいはそれらの塩などの第二鉄錯体が挙げられ、代表的
には、エチレンジアミン四酢酸第二鉄錯塩が汎用されて
おり、このほか高い酸化力を有するものとしては1,3
−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄錯塩などが挙げられ
る。
【0005】この漂白工程では、発色現像工程で生じた
銀が上記のような漂白剤の作用により酸化される反応が
起き、これに伴って酸化剤である漂白剤が還元されるこ
とになる。したがって、漂白液では感光材料が処理され
るにつれて漂白力(酸化力)が低下することになる。こ
の酸化力の低下は、特に、多量の感光材料が処理された
場合に著しい。
【0006】この漂白剤の酸化力を回復するために、例
えば、漂白液に空気ばっ気を行なって液の酸化還元電位
を上昇させるという方法が採用されている(特開昭62
−251747号等)。
【0007】しかしながら、このような方法を採用した
場合、液中に泡が発生し、漂白槽から液がこぼれてまわ
りを汚染したり、発泡により生じた飛沫が前槽内に入り
こみ、前槽内の処理液を汚染してしまうという問題があ
る。特に、前槽内の処理液は発色現像液であることが多
いため、発色現像液の劣化が生じ、現像力が低下するの
で問題は大きい。
【0008】一方、定着液には、漂白剤によって酸化さ
れた銀を溶解する定着剤が含有されている。この定着液
は、感光材料の未処理時、経時により保恒剤や定着剤が
空気酸化を受けやすくなり、酸化によりこれらの薬剤が
分解して硫化物が生じ、感材表面を汚染するなどの硫化
トラブルを引き起こす。さらには、定着剤としてハイポ
を用いたときを例にすれば、処理の最中に液中にハイポ
銀が蓄積し、一定量以上の補充を行ない、液中のハイポ
銀濃度を低く抑えないと、定着不良(脱銀不良)が生じ
る。また、上記の酸化によるトラブルは、感光材料の持
ち込む漂白液の混入によって促進される。
【0009】このような問題を解決するために、従来、
定着液の補充量を増す方法が採られている。しかし、補
充量を増すことは、前記の通り、資源節減や廃液処理等
の点で好ましくない。
【0010】このような問題に対処するために、本出願
人は、先に漂白液および定着液の処理性能を回復し維持
する方法として、両液が陰イオン交換膜を介して接する
ようにし、漂白液に陽極を、定着液に陰極を、それぞれ
浸漬し、両極に通電して処理する方法を提案している
(特願平2−334916号等)。このような通電によ
り、陽極側では漂白剤の酸化力が回復し、陰極側では酸
化されかかった定着剤が再生され、定着剤の空気酸化に
よる劣化が防止される。また、定着液では、処理によっ
て蓄積するBr- 等のハロゲンイオンが定着液から移動
して除去され、定着阻害の発生を防止する効果も得られ
る。そして、漂白液では、逆にハロゲンイオンが定着液
から移動してくるため、再ハロゲン化剤を加えなくても
漂白力が向上する。
【0011】ところで、漂白工程と定着工程とを別浴で
行なう方法の中で、漂白処理の後直ちに定着処理する方
法は、処理時間の短縮等から好ましく用いられている。
【0012】しかし、このような処理において、漂白液
および定着液の処理性能を回復するために、上記の陰イ
オン交換膜を用いて通電を行なう方法を適用すると、特
に定着液では処理性能回復の効率が悪くなるという問題
が生じてしまう。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、漂白
処理の後、直ちに定着処理するような工程において、陰
イオン交換膜を用いて通電することによって漂白液およ
び定着液の処理性能を維持することができ、かつ定着液
の処理性能の維持を効率よく行なうことができる感光材
料処理装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(7)の本発明により達成される。
【0015】(1) 発色現像液を満たした現像槽と、
漂白液を満たした漂白槽と、定着液を満たした定着槽
と、水洗液を満たした水洗槽とを有し、露光後のハロゲ
ン化銀感光材料を漂白槽から定着槽に搬送して処理する
感光材料処理装置において、前記漂白液および定着液
は、陰イオン交換膜を介して、漂白液と定着液とが、接
するように漂白槽および定着槽にそれぞれ満たされてお
り、前記漂白液には陽極が、前記定着液には陰極がそれ
ぞれ浸漬されて、かつ前記陽極および陰極はそれぞれ通
電可能な構成となっており、さらに、前記漂白槽から前
記定着槽に至るハロゲン化銀感光材料の搬送路に、ハロ
ゲン化銀感光材料が水と接触するように構成された水接
触手段を有することを特徴とする感光材料処理装置。
【0016】(2) 発色現像液を満たした現像槽と、
漂白液を満たした漂白槽と、定着液を満たした定着槽
と、水洗液を満たした水洗槽とを有し、露光後のハロゲ
ン化銀感光材料を漂白槽から定着槽に搬送して処理する
感光材料処理装置において、前記漂白槽および定着槽内
の漂白液および定着液は、それぞれ水溶液と陰イオン交
換膜を介して接しており、前記漂白液に陽極を、前記水
溶液に陰極をそれぞれ浸漬して通電可能な構成とし、前
記定着液に陰極を、前記水溶液に陽極をそれぞれ浸漬し
て通電可能な構成とし、さらに、前記漂白槽から前記定
着槽に至るハロゲン化銀感光材料の搬送路に、ハロゲン
化銀感光材料が水と接触するように構成された水接触手
段を有することを特徴とする感光材料処理装置。
【0017】(3) 前記水接触手段は、前記漂白槽と
前記定着槽との隔壁に形成されたハロゲン化銀感光材料
搬送用の連通路のハロゲン化銀感光材料入側に設置され
たブレードと、ハロゲン化銀感光材料出側に設置された
ブレードとで形成される空間に、水を収納したものであ
る上記(1)または(2)に記載の感光材料処理装置。
【0018】(4) 前記水接触手段は、前記漂白槽と
前記定着槽との間に介在させた水接触槽である上記
(1)または(2)に記載の感光材料処理装置。
【0019】(5) 前記水接触手段には前記水洗槽の
処理後の水洗液および/または前記定着槽の処理後の定
着液の少なくとも一部が導入される上記(1)ないし
(4)のいずれかに記載の感光材料処理装置。
【0020】(6) 発色現像液を満たした現像槽と、
漂白液を満たした漂白槽と、定着液を満たした定着槽
と、水洗液を満たした水洗槽とを有し、露光後のハロゲ
ン化銀感光材料を漂白槽から定着槽に搬送して処理する
感光材料処理装置において、前記漂白液および前記定着
液は、それぞれ陰イオン交換膜を介して、1つまたは複
数の槽に収納された水溶液と接しており、前記ハロゲン
化銀感光材料は搬送されて、前記槽中の少なくとも1つ
の槽内の水溶液と接触するように構成されており、前記
漂白液に陽極を、前記定着液に陰極をそれぞれ浸漬し、
前記1つまたは複数の槽内の水溶液には前記陽極または
前記陰極と対をなすように陽極および陰極を浸漬し、前
記電極対にそれぞれ通電するように構成したことを特徴
とする感光材料処理装置。
【0021】(7) 前記ハロゲン化銀感光材料が接触
する水溶液には処理後の水溶液および/または定着液の
少なくとも一部が導入される上記(6)に記載の感光材
料処理装置。
【0022】
【作用】本発明では、例えば、漂白液と定着液とを陰イ
オン交換膜を介して接触させ、漂白液に陽極、定着液に
陰極をそれぞれ浸漬し、これらの処理液の処理性能の維
持を図りながら感光材料を処理する。このとき、漂白槽
から定着槽に至る感光材料の搬送経路途中において、感
光材料に水を接触させているので、漂白液成分が感光材
料によって定着槽に持ち込まれるのを防止することがで
きる。このため、定着液を通電により再生する時の効率
が良化する。すなわち、定着槽に酸化剤である漂白剤が
持ち込まれたり、例えば漂白剤として第二鉄錯体を用い
た場合など漂白処理に起因して生成するフリーの第二鉄
イオンが持ち込まれたりすると、陰極上で第二鉄イオン
が第一鉄イオンに還元される反応が生じて、定着液から
処理によって生成した銀錯塩を陰極上に析出させて除去
する効率、および定着剤や保恒剤の酸化劣化を回復する
効率が低下するが、上記のように、感光材料に水を接触
させているので、これを防止することができる。
【0023】このときの水は、例えば、漂白槽と定着槽
との隔壁に形成された感光材料搬送用の連通路の感材入
側と感材出側とにそれぞれ設置した少なくとも一対のブ
レードで形成される空間に収納して使用すればよく、水
の使用量も少なくてすむ。また、漂白槽と定着槽との間
に水接触槽を介在させこれに水洗槽のオーバーフロー等
による排出液を導入して使用してもよく、これにより水
の使用量を節減することができる。
【0024】さらに、水のみならず、定着槽のオーバー
フロー等による排出液を漂白槽と定着槽との間に設けた
槽に導入し、この処理後の定着液に感光材料を接触させ
ても、同様の効果が得られる。このとき、処理後の定着
液を再使用していることから、処理液の使用量も節減で
きる。
【0025】なお、通電に際しては、漂白液と定着液と
を陰イオン交換膜で隔てるほか、塩橋で液絡することも
できる。しかし、イオン交換膜を用いない時には、塩橋
では液抵抗が大きく、消費電力が大きくなり、通電装置
の大きさにも対応できず、さらにはコストアップを招
き、また塩橋の寿命が短く、その交換の手間等のメンテ
ナンスにも苦労する。そして、塩橋では、定着液からの
ハロゲンイオン除去の作用が発揮されないので、処理能
力の再生や補充量を減少させる効果が低い。
【0026】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。
【0027】図1には、本発明の感光材料処理装置の一
構成例が示されている。
【0028】図1に示すように、感光材料処理装置1
は、発色現像液110を満たした発色現像槽11、漂白
液120を満たした漂白槽12、定着液130を満たし
た定着槽13、水洗水Wをそれぞれ満たした第1水洗槽
14、第2水洗槽15、安定液160を満たした安定槽
16を有し、例えば、カラーネガフィルムなどの感光材
料Sを各処理槽間に搬送させて、発色現像→漂白→定着
→水洗→水洗→安定化の各処理を施すものである。この
場合、第1水洗槽14および第2水洗槽15において
は、第2水洗槽15から水洗水Wを補充して第2水洗槽
15のオーバーフローが排出される構成の、いわゆる多
段向流方式が採用されている。これにより水洗効率が向
上する。
【0029】また、漂白槽12には陽極32が、定着槽
13には陰極31がそれぞれ設置されており、漂白液1
20と定着液130とは陰イオン交換膜を介して接する
ように漂白槽12および定着槽13にそれぞれ満たされ
ている。
【0030】実際、陰極31、陽極32および陰イオン
交換膜Alが設置されるのは、図2に示すように、漂白
槽12のサブタンク12Bと定着槽13のサブタンク1
3Bである。図2は、漂白槽12、定着槽13の槽配列
等を模式的に示す平面図である。
【0031】図2に示すように、サブタンク12Bは、
漂白槽12の感材処理用のメインタンク12A内の漂白
液120とサブタンク12B内の漂白液120とが連通
するように設置されており、サブタンク13Bは、定着
槽13の感材処理用のメインタンク13A内の定着液1
30とサブタンク13B内の定着液130とが連通する
ように設置されている。そして、サブタンク12Bと1
3Bとの隔壁は陰イオン交換膜Alで構成されており、
サブタンク12Bには陽極32が、サブタンク13Bに
は陰極31が通電可能な構成で設置されている。
【0032】また、図1に示すように、漂白槽12と定
着槽13との隔壁47に形成された感材搬送用の連通路
400には、水接触手段40が設置されている。
【0033】水接触手段40は、図3に示す構成のもの
である。
【0034】図3に示すように、水接触手段40は、漂
白液120から搬出された感光材料Sを定着液130内
に搬入する連通路400に形成されたものである。
【0035】そして、連通路の400の感光材料Sの入
口付近には、この入口をふさぐように、第1ブレード対
45が設置されている。
【0036】この第1ブレード対45におけるブレード
は、実質的に変形しないフランジ部と、先端へ向って厚
さが漸減し、感光材料Sの進入によって容易に変形可能
な薄肉部(先端部)とで構成されている。
【0037】そして、第1ブレード対45は、そのフラ
ンジ部にて、連通路400の入口の対向する両縁部にそ
れぞれ取り付けられている。
【0038】一方、連通路400の感光材料Sの出口付
近には、この出口をふさぐように、第2ブレード対46
が設置されている。
【0039】この第2ブレード対46も、第1ブレード
対45と同様の構成であり、連通路400の内部の対向
面にそれぞれ取り付けられている。
【0040】第1ブレード対45と第2ブレード対46
の間の連通路400内には、水Wが満たされている。
【0041】また、第1ブレード対45および第2ブレ
ード対46間の連通路400内の下方には給液口41、
上方には排液口42がそれぞれ設置されている。
【0042】このような第1ブレード対45および第2
ブレード対46は、例えば、天然ゴムやシリコーンゴム
等の種々の弾性材料(エラストマー)で構成すればよ
い。
【0043】また、第1ブレード対45の薄肉部同士の
接触面圧は、0.01〜0.1kg/cm2程度、特に0.0
2〜0.05kg/cm2程度とするのが好ましく、第2ブレ
ード対46の薄肉部同士の接触面圧は、0.001〜
0.1kg/cm2程度、特に0.005〜0.05kg/cm2
度とするのが好ましい。この場合、第1ブレード対45
の薄肉部同士の接触面圧は、第2ブレード対46の薄肉
部同士の接触面圧に比べて大きい値に設定するのが好ま
しい。
【0044】また、感光材料Sの非通過時における薄肉
部同士の接触面の感光材料進行方向の長さは、0.5〜
10mm程度、特に1〜5mm程度とするのが好ましく、薄
肉部同士の感光材料進行方向の長さは、0.5〜20mm
程度、特に1〜10mm程度とするのが好ましい。
【0045】感光材料Sの表面に対する第1ブレード対
45の薄肉部の平均傾斜角度は、30〜60°程度、特
に40〜55°程度とするのが好ましく、感光材料Sの
表面に対する第2ブレード対46の薄肉部の平均傾斜角
度は、30〜60°程度、特に40〜55°程度とする
のが好ましい。
【0046】なお、連通路400の第1ブレード対45
および第2ブレード対46間における容積は5〜100
ml程度である。
【0047】このようなブレード対を適用した装置の構
成については、本出願人による特願平2−167752
号に記載されている。
【0048】図1の構成において、感光材料Sの処理の
開始とともに、漂白液120と定着液130とに通電が
開始される。
【0049】このときの通電は、処理中において行なう
ことが好ましい。すなわち、感光材料Sの処理開始の信
号を受けとると同時に、あるいは所定の時間を経た後と
すればよく、処理の終了とともに通電を停止するように
すればよい。
【0050】この場合の通電は、電流密度が0.05〜
30mA/cm2、好ましくは0.2〜2mA/cm2となるように
電圧を印加すればよい。印加電圧は、使用する液、処理
装置の形態、電極間距離、隔膜の性質、種類により全く
異なるが、概念的には0.05〜100V、好ましくは
0.1〜10Vとなる。
【0051】このような通電を行なうことにより、漂白
液120、定着液130において各処理液の処理性能が
回復する。漂白液120では、漂白剤の酸化力が回復
し、定着液130では定着剤の定着力が回復する。ま
た、定着液130では、定着剤に由来する硫化物の生成
や保恒剤の劣化が防止される。また、陰イオン交換膜A
lを介して定着液130中のハロゲンイオンが移動し、
定着液130からハロゲンイオンが除去されるととも
に、漂白液120にはハロゲンイオンが補充される。こ
れにより、定着液130ではハロゲンイオンが除去され
ることによる処理性能の回復の効果が得られる。
【0052】一方、漂白液120では再ハロゲン化剤の
添加の必要がなくなる。
【0053】この場合、図示のように水接触手段40が
設置されているため、感光材料Sによる漂白液120の
定着液130への持ち込みが少なくなる。これにより、
定着液130においてFe3+がFe2+に還元される好ま
しくない反応が陰極31上で起こるのが抑制されて電流
効率が向上し、定着液130の処理性能回復の効率が良
化する。
【0054】そして、図2に示す構成の水接触手段40
では、単に感光材料Sが水Wに接触することによって感
光材料Sに担持された漂白液成分が除去されるばかりで
なく、第1および第2ブレード対45、46によるスク
イズ効果が得られる。すなわち、第1ブレード対45に
よっては、水Wに対する漂白液120の持ち込みが少な
くなり、また第2ブレード対46によっては、水Wの感
光材料Sによる定着液130への持ち込みが少なくな
る。この結果、定着液130に対する漂白液120の持
ち込みが極めて少なくなり、電流効率の向上の効果が大
きくなる。
【0055】なお、これらのブレード対45、46は、
極めて密着性が良好で、これらより水Wがもれることは
なく、また容積も小さいことから新鮮な水ないし水洗水
を使用してもその使用量はさほどのものではない。また
クロスオーバー部分を利用しているため、装置の小型化
を阻害することはない。
【0056】なお、上記の水接触手段40内に満たす水
Wは新鮮な水ないし水洗水のみならず、水洗処理におけ
る水洗槽の排出液を導入するようにしてもよい。また、
場合によっては、定着処理における定着槽の排出液を導
入するようにしてもよい。
【0057】このような構成を適用することにより、定
着液の補充量を従来より50〜95%、また水接触させ
ない場合に比べて30〜90%減少させることができ
る。
【0058】上記において、水接触手段40は、漂白槽
12と定着槽13との隔壁47のうち大気中に存在する
部分に設置するものとしたが、漂白液120または定着
液130に接触している液中の部分に設けるものとして
もよい。
【0059】このようなものとしては図4に示すものが
ある。
【0060】図4に示す水接触手段50は、図3に示す
ものと液中に設置されていることを除けば、同構成のも
のである。このものによっても、図3に示すものと同様
の効果が得られる。さらには、漂白槽12から定着槽1
3に至るクロスオーバー部分にて空気と接触することが
ないため良好な写真性能を得る上でも好ましい。
【0061】なお、図示例ではブレード対を用いる構成
としており、ブレード対を用いる方が好ましいが、場合
によっては片ブレードを用いてもよい。
【0062】以上においては、ブレードを用いた水接触
手段としたが、このようなものに限定されることはな
く、水Wを満たした水接触槽を設け、これにおいて感光
材料Sに水Wを接触させるようにしてもよい。
【0063】このようなものとしては、例えば図5に示
す構成のものが挙げられる。図5では、図1における発
色現像槽11および安定槽16を省略した形で示してい
る。
【0064】図5に示すように、このものでは、漂白槽
12と定着槽13との間に2槽の水接触槽51および5
2が設置されている。そして、漂白槽12と水接触槽5
1との間の隔壁は陰イオン交換膜A2で構成されてお
り、定着槽13と水接触槽52との間の隔壁は陰イオン
交換膜A3で構成されている。
【0065】また、漂白槽12には陽極32が、水接触
槽51には陰極33が配置されて通電可能な構成となっ
ている。さらに、定着槽13には陰極31が、水接触槽
52には陽極34が配置されており、両極は通電可能な
構成となっている。
【0066】水接触槽51、52に満たされる水Wは、
第1水洗槽14のオーバーフローを利用するように構成
されており、水接触槽52に第1水洗槽14のオーバー
フローが導入され、水接触槽52のオーバーフローが水
接触槽51に導入されるような構成となっている。この
ような水Wの導入方法を採ることによって、オーバーフ
ローを利用することから水の使用量を節減するという効
果が得られる。さらに、第1水洗槽14内の水洗水Wに
は感光材料Sによって持ち込まれた定着液成分が存在
し、これが導入されることになるので、処理性能上好ま
しい。
【0067】また、このような構成の水接触槽51、5
2を設置することによっては、前記の水接触手段と同様
に、Fe3+が定着液130に持ち込まれて電流効率が低
下するのを防止する効果が得られる。さらに、通電によ
る漂白液120、定着液130における処理性能の回復
は前記と同様である。ただし、定着液130から除去さ
れたハロゲンイオンが移動して漂白液120に含有され
ることはない。しかし、水接触槽51および52の隔壁
を陰イオン交換膜で構成すれば、図1のものと同様に、
定着液130から漂白液120へハロゲンイオンが移動
する効果が得られる。
【0068】また、水接触槽51に陰極33を配設し、
水接触槽52に陽極34を設置し、この順に感光材料S
を搬送させることによっては、漂白液120が定着液1
30に持ち込まれる可能性は著しく低くなり、電流効率
が向上する効果が得られる。
【0069】また、水接触槽は、図6の構成において用
いられるものであってもよい。図6は、図1におけるよ
うな発色現像槽11および安定槽16を除く槽配列等を
模式的に示す平面図である。
【0070】図6に示すように、水接触槽53は、漂白
槽12と定着槽13との間に設置され、水接触槽53と
漂白槽12との隔壁は陰イオン交換膜A4で構成されて
いる。また、水接触槽53は、メインタンク53Aと、
定着槽13にも隣接する形で設置されたサブタンク53
Bとを有し、定着槽13と水接触槽53のサブタンク5
3Bとの隔壁は陰イオン交換膜A5で構成されている。
そして、漂白槽12には陽極32が、水接触槽53のメ
インタンク53Aには陰極35がそれぞれ配設されて通
電可能な構成となっている。また、定着槽13には陰極
31が、水接触槽53のサブタンク53Bには陽極36
が配設されて通電可能な構成となっている。
【0071】水接触槽53のメインタンク53Aには、
第1水洗槽14のオーバーフローが導入されるようにな
っており、さらにそのオーバーフローはサブタンク53
Bに導入されて、そこから排出されるようになってい
る。
【0072】図6に示す構成においても、図5等に示す
ものと同様の効果が得られる。
【0073】さらに、メインタンク53Aでは、水Wか
ら銀を陰極35上に析出させて除去することができ、こ
れをサブタンク53Bに流入しているため、定着剤が含
有されていても酸化分解を受けて化学的酸素要求量(C
OD)が減少し、廃液とするのに適したものとなる。
【0074】なお、水接触槽53におけるメインタンク
53Aとサブタンク53Bとは、オーバーフロー等を除
いて液の流通がないものである。
【0075】本発明において、水接触槽に対する水の流
入方法や電極の設置方法は、図6のものに限定されるわ
けではなく、図7に示すものであってもよい。図7は、
図1におけるような発色現像槽11および安定槽16を
除く槽配列等を模式的に示す平面図である。
【0076】このものにおいて、図7に示すように、水
接触槽54は、メインタンク、サブタンクを明示してい
ない点を除けば、図6に示す水接触槽53と同位置に設
置されている。
【0077】そして、漂白槽12には陽極32が、水接
触槽54には陰極35がそれぞれ配設されて通電可能な
構成となっている。また、第1水洗槽14は、メインタ
ンク14Aと、定着槽13にも隣接する形で設置された
サブタンク14Bとを有し、定着槽13と水洗槽14の
サブタンク14Bとの隔壁は陰イオン交換膜A6で構成
されている。そして、定着槽13には陰極31が、第1
水洗槽14のサブタンク14Bには陽極38がそれぞれ
配設されて通電可能な構成となっている。そして、第1
水洗槽14のメインタンク14Aのオーバーフローがサ
ブタンク14Bに導入され、このサブタンク14Bのオ
ーバーフローが水接触槽54に導入されて、ここから排
出されるように構成されている。
【0078】このものにおいても、図5等に示すものと
同様の効果が得られる。なお、図5〜図7の構成におい
て、水接触槽に最初に満たす水は、水洗水に2%の定着
液を混合した液とすればよい。
【0079】このような水接触槽を介在させることによ
り、定着液の補充量を従来より50〜95%、また水接
触させない場合に比べて30〜90%減少させることが
できる。
【0080】また、本発明では、定着処理する前に感光
材料Sに水を接触させるかわりに、処理後の定着液を利
用して感光材料Sにこれを接触させるようにしてもよ
い。
【0081】このようなものとしては、図8に示す構成
ものが挙げられる。
【0082】図8は、図1におけるような発色現像槽1
1および安定槽16を除く槽配列等を模式的に示す平面
図である。
【0083】図8に示すものは、槽55に陰極37を配
設し、定着槽13のオーバーフローを槽55に導入し、
この槽55内の定着液130に感光材料Sを接触させる
点と、第1水洗槽14のサブタンク14Bから水洗水W
を排出する点を除けば、図7に示すものとその構成にお
いて変わるところはない。
【0084】このものにおいても、図5等に示すものと
同様の効果が得られる。
【0085】なお、槽55に最初に満たす液は、定着液
の1〜5%水溶液とすればよい。
【0086】このような槽を介在させることにより、定
着液の補充量を従来より50〜95%、または槽を介在
させない場合に比べて30〜90%減少させることがで
きる。
【0087】本発明においては、図示例に限らず、種々
の構成を採ることができる。例えば、水接触手段は、ブ
レードを利用したものと槽とを併用するものとしてもよ
い。また、以上において、陰イオン交換膜を介して漂白
液や定着液と接触し、かつ電極が設置される水溶液は、
水洗水や定着液を利用したものとしているが、感光材料
を通過させず、単に電極等を設置する目的のみに用いる
ときの水溶液は、これらに限定されず、新たに調製した
電解質溶液であってもよい。
【0088】電解質溶液に用いる電解質としては、特に
制限はないが、NaCl、KCl、LiCl、NaB
r、KBr、KI等のハロゲン化物、Na2SO4 、K2
SO4 等の硫酸塩、KNO3 、NaNO3 、NH4
3 等の硝酸塩、Na2 CO3、K2 CO3 等の炭酸塩
などを用いることが好ましい。
【0089】このときの電解質溶液における電解質の濃
度は、0.1〜30%、好ましくは0.5〜20%とす
ればよい。
【0090】本発明に用いられる感光材料は、カラー感
光材料であり、このようなものとしては、前記のものも
含め、例えばカラーペーパー、カラーネガフィルム、カ
ラー反転フィルム、カラーポジフィルム、カラー反転印
画紙、製版用写真感光材料等が挙げられる。
【0091】そして、このような感光材料を用いて、漂
白処理後、直ちに定着処理するような工程を施す場合の
いずれにおいても本発明を通用することができる。
【0092】本発明に用いる陰イオン交換膜は、陰イオ
ンを選択的に透過させるものであれば、いずれを用いて
もよく、市販のものをそのまま用いることができる。
【0093】このように陰イオン交換膜としては、Sele
mion AMV/AMR、Selemion ASV/ASR (旭硝子製)、Aciple
x A201、A172 (旭化成製)、Neosepta AM-1 〜3 、Neos
eptaAFN-7、Neosepta ACS (徳山曹達製)、Ionac MA-31
48 (Ionac Chemicals製)、Nepton AR103PZL(Ionics
製)などの商品名で市販されているものを用いることが
できる。
【0094】なお、本発明においては、上記の陰イオン
交換膜は、陰イオンを選択的に透過させる膜を総称する
ものとし、このような意味において、孔径0.2〜20
μmの多孔性セラミックスも包含するものとする。
【0095】本発明に用いる陰極は長時間の使用に耐え
うる電気伝導体または半導体であればいずれでもよい
が、特にステンレス鋼が好ましい。陽極は不溶性の材質
でかつ電気伝導体であればよく、具体的には炭素(黒
鉛)、二酸化鉛、白金、金、チタン鋼が挙げられ、場合
によってはステンレス鋼を用いてもよい。両極の形状
は、槽内に設置しやすい板状か網目入りの板状または突
起付きの板状が好ましい。大きさは、槽容量により適宜
選択すればよい。
【0096】本発明における漂白液に用いられる漂白剤
としては、例えば鉄(III) 、コバルト(III) 、クロム(V
I)、銅(II)などの多価金属の化合物、過酸類、キノン
類、ニトロ化合物等が用いられる。代表的な漂白剤とし
てはフェリシアン化物;重クロム酸塩;鉄(III) もしく
はコバルト(III) の有機錯塩、例えばエチレンジアミン
四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサン
ジアミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、1,3−ジアミ
ノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸
などのアミノポリカルボン酸類もしくはクエン酸、酒石
酸、リンゴ酸などの錯塩;過硫酸塩;臭素酸塩;過マン
ガン酸塩;ニトロベンゼン類などを用いることができ
る。これらのうちエチレンジアミン四酢酸鉄(III) 錯塩
を始めとするアミノポリカルボン酸鉄(III) 錯塩および
過硫酸塩は迅速処理と環境汚染防止の観点から好まし
い。さらにアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は特に有
用である。これらのアミノポリカルボン酸鉄(III) 錯塩
を用いた漂白液のpHは通常5.5〜8であるが、処理
の迅速化のために、さらに低いpHで処理することもで
きる。
【0097】漂白液には、必要に応じて漂白促進剤を使
用することができる。
【0098】有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書
に記載されている;米国特許第3,893,858号、
西独特許第1,290,812号、特開昭53−956
30号、リサーチ・ディスクロージャーNo. 17,12
9号(1978年7月)などに記載のメルカプト基また
はジスフィド結合を有する化合物;特開昭50−140
129号に記載のチアゾリジン誘導体;米国特許第3,
706,561号に記載のチオ尿素誘導体;特開昭58
−16235号に記載の沃化物塩;西独特許第2,74
8,430号に記載のポリオキシエチレン化合物類;特
公昭45−8836号に記載のポリアミン化合物;臭化
物イオン等が使用できる。なかでもメルカプト基または
ジスルフィド結合を有する化合物が促進効果が大きい観
点で好ましく、特に米国特許第3,893,858号、
西独特許第1,290,812号、特開昭53−956
30号に記載の化合物が好ましい。さらに、米国特許第
4,552,834号に記載の化合物も好ましい。
【0099】本発明において、定着液に使用される定着
剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル
系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩等をあげること
ができるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、特にチ
オ硫酸アンモニウムが最も広範に使用できる。また、保
恒剤としては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、スルフィン酸類
あるいはカルボニル重亜硫酸付加物が好ましい。
【0100】本発明における水洗水は、前工程での残留
処理薬剤を除去する機能を有するものであり、このほか
水洗液、リンス液とよばれるものを水接触槽に導入して
使用することができる。
【0101】カラー感光材料の処理の詳細については、
これらの処理液の組成等も含めて、特開昭63−708
57号、特開平1−106050号、特開平1−190
889号等の記載を参照することができる。
【0102】本発明は、例えば、湿式の複写機、自動現
像機、プリンタープロセッサー、ビデオプリンタープロ
セッサー、写真プリント作成コインマシーン、検版用カ
ラーペーパー処理機等の各種処理装置に適用することが
できる。
【0103】以上、本発明の構成例を例示して説明した
が、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0104】
【発明の効果】本発明によれば、漂白処理の後、直ちに
定着処理するような工程において陰イオン交換膜を用い
て通電することによって漂白液および定着液の処理性能
を維持することができ、しかも、この場合、定着液の処
理性能の維持を効率よく行なうことが可能となる。
【0105】本発明者は、上記効果を確認するために種
々の実験を行なった。以下に、その一例を示す。
【0106】実験例1 特開平1−259359号公報の実施例2の試料201
のカラーネガフィルム(塗布銀量:7.2g/m2)を用い
て、これを露光した後、シネ式自動現像機を用いて、表
1に示す処理工程に従い、一日の処理量を4m2とし、3
ケ月間ランニング処理を行なった。
【0107】
【表1】
【0108】表1に示す処理工程に用いた発色現像液お
よび安定液は、上記公報実施例2に記載されるものを用
い、漂白液は表2に示すもの、定着液は表3に示すもの
をそれぞれ用いた。また水洗水は以下のものを用いた。
【0109】
【表2】
【0110】
【表3】
【0111】水洗水(母液、補充液共通) 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR120B)とOH型アニオ
ン交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充填し
た混床式カラムに通水してカルシウムおよびマグネシウ
ムイオン濃度を3mg/l以下に処理し、続いて二塩化イソ
シアヌール酸ナトリウム20mg/lと硫酸ナトリウム1.
5g/l を添加した。この液のpHは6.5〜7.5の範
囲にあった。
【0112】これを処理1Aとする。
【0113】処理1Aにおいて、自現機を、水接触手段
を設けないものとするほかは図1と同構成のものに準じ
た改造機にかえて処理するほかは、同様に処理した。こ
のとき、定着槽に設置する陰極としては、モリブデン含
有ステンレス鋼(SUS316相当)シート[日本金属
工業(株)製NTK316:大きさ15cm×100cm
(肉厚1mm巾)]を、漂白槽に設置する陽極としてカー
ボンシート[呉羽化学工業(株)製のクレシート:大き
さ15cm×100cm(肉厚1mm巾)]を、それぞれ用い
た。
【0114】また、陰イオン交換膜は、Neosepta AM -
3 (徳山曹達製)を用いた。
【0115】通電条件は、10Vの電圧を印加し、1.
5Aの電流が流れるようにした(電流密度0.7mA/c
m2)。
【0116】なお、電圧の印加は、感光材料の処理信号
を受けて1分後に行ない、感光材料の処理信号を20分
間受けないときは印加を停止するようにした。
【0117】これを処理1Bとする。
【0118】処理1A、処理1Bにおいて、感光材料に
よる漂白液の定着槽内への持込量は、感光材料1m2当た
り48mlである。
【0119】処理1Aにおいて、自現機を図1に示す構
成に準じた改造機にかえて処理した。電極、陰イオン交
換膜等は処理1Bにおけるものと同様にし、水接触手段
におけるブレードは、表4に示すものとした。
【0120】
【表4】
【0121】この時の水接触時間は、6秒とし、ブレー
ド対間に満たす水は水洗水を用いた。その容量は30ml
であり、補充量は20ml/m2とした。
【0122】これを処理1Cとする。
【0123】処理1A、1B、1Cについて、3ケ月ラ
ンニング後においても良好な定着性能を示す定着液の補
充量を検討した。処理1Aでは、表1に示すように感材
35mm巾1m 当たり30mlであり、処理1Bではこれを
12mlに減少させることができた。また、処理1Cで
は、さらに9mlに減少させることができた。このことに
より、本発明の処理1Cでは効率よく定着液の処理性能
維持が行なわれることがわかる。
【0124】実験例2 実験例1の処理1Aにおいて、自現機を、漂白槽、定着
槽および水洗槽の構成を図6に準じたものにかえるほか
は同様にして処理した。電極、陰イオン交換膜等は実験
例1と同様のものを用いた。また、水接触槽の容量は5
000mlとし、第1水洗槽のオーバーフローをすべて導
入するものとし、最初に満たす水は定着液の5%水溶液
とした。
【0125】これを処理2Cとする。
【0126】処理2Cでは、定着液の補充量を9mlとし
て良好な定着性能が得られることがわかった。
【0127】実験例3 実験例1の処理1Aにおいて、自現機を、漂白槽、定着
槽および水洗槽の構成を図8に準じたものにかえるほか
は同様にして処理した。電極、陰イオン交換膜等は実験
例1と同様のものを用いた。また、定着液を導入する槽
の容量は5000mlとし、定着液のオーバーフローをす
べて導入するものとし、最初に満たす液は定着液の5%
水溶液とした。
【0128】これを処理2Cとする。
【0129】処理2Cでは、定着液の補充量を9mlとし
て良好な定着性能が得られることがわかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光材料処理装置の一構成例を示す概
略構成図である。
【図2】図1における漂白槽および定着槽部分の槽配列
等を模式的に示す平面図である。
【図3】図1における水接触手段の部分を拡大して示す
概略構成図である。
【図4】水接触手段の他の構成例を部分的に拡大して示
す概略構成図である。
【図5】本発明の感光材料処理装置における漂白槽、定
着槽および水洗槽部分を示す概略構成図である。
【図6】本発明の感光材料処理装置における漂白槽、定
着槽および水洗槽部分の槽配列等を模式的に示す平面図
である。
【図7】本発明の感光材料処理装置における漂白槽、定
着槽および水洗槽部分の槽配列等を模式的に示す平面図
である。
【図8】本発明の感光材料処理装置における漂白槽、定
着槽および水洗槽部分の槽配列等を模式的に示す平面図
である。
【符号の説明】
1 感光材料処理装置 12 漂白槽 13 定着槽 14、15 水洗槽 40、50 水接触手段 51〜54 水接触槽 55 槽 A1〜A6 陰イオン交換膜 31、33、35、37 陰極 32、34、36、38、陽極 120 漂白液 130 定着液 W 水、水洗水

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発色現像液を満たした現像槽と、漂白液
    を満たした漂白槽と、定着液を満たした定着槽と、水洗
    液を満たした水洗槽とを有し、 露光後のハロゲン化銀感光材料を漂白槽から定着槽に搬
    送して処理する感光材料処理装置において、 前記漂白液および定着液は、陰イオン交換膜を介して、
    漂白液と定着液とが、接するように漂白槽および定着槽
    にそれぞれ満たされており、 前記漂白液には陽極が、前記定着液には陰極がそれぞれ
    浸漬されて、かつ前記陽極および陰極はそれぞれ通電可
    能な構成となっており、 さらに、前記漂白槽から前記定着槽に至るハロゲン化銀
    感光材料の搬送路に、ハロゲン化銀感光材料が水と接触
    するように構成された水接触手段を有することを特徴と
    する感光材料処理装置。
  2. 【請求項2】 発色現像液を満たした現像槽と、漂白液
    を満たした漂白槽と、定着液を満たした定着槽と、水洗
    液を満たした水洗槽とを有し、 露光後のハロゲン化銀感光材料を漂白槽から定着槽に搬
    送して処理する感光材料処理装置において、 前記漂白槽および定着槽内の漂白液および定着液は、そ
    れぞれ水溶液と陰イオン交換膜を介して接しており、 前記漂白液に陽極を、前記水溶液に陰極をそれぞれ浸漬
    して通電可能な構成とし、前記定着液に陰極を、前記水
    溶液に陽極をそれぞれ浸漬して通電可能な構成とし、 さらに、前記漂白槽から前記定着槽に至るハロゲン化銀
    感光材料の搬送路に、ハロゲン化銀感光材料が水と接触
    するように構成された水接触手段を有することを特徴と
    する感光材料処理装置。
  3. 【請求項3】 前記水接触手段は、前記漂白槽と前記定
    着槽との隔壁に形成されたハロゲン化銀感光材料搬送用
    の連通路のハロゲン化銀感光材料入側に設置されたブレ
    ードと、ハロゲン化銀感光材料出側に設置されたブレー
    ドとで形成される空間に、水を収納したものである請求
    項1または2に記載の感光材料処理装置。
  4. 【請求項4】 前記水接触手段は、前記漂白槽と前記定
    着槽との間に介在させた水接触槽である請求項1または
    2に記載の感光材料処理装置。
  5. 【請求項5】 前記水接触手段には前記水洗槽の処理後
    の水洗液および/または前記定着槽の処理後の定着液の
    少なくとも一部が導入される請求項1ないし4のいずれ
    かに記載の感光材料処理装置。
  6. 【請求項6】 発色現像液を満たした現像槽と、漂白液
    を満たした漂白槽と、定着液を満たした定着槽と、水洗
    液を満たした水洗槽とを有し、 露光後のハロゲン化銀感光材料を漂白槽から定着槽に搬
    送して処理する感光材料処理装置において、 前記漂白液および前記定着液は、それぞれ陰イオン交換
    膜を介して、1つまたは複数の槽に収納された水溶液と
    接しており、 前記ハロゲン化銀感光材料は搬送されて、前記槽中の少
    なくとも1つの槽内の水溶液と接触するように構成され
    ており、 前記漂白液に陽極を、前記定着液に陰極をそれぞれ浸漬
    し、前記1つまたは複数の槽内の水溶液には前記陽極ま
    たは前記陰極と対をなすように陽極および陰極を浸漬
    し、 前記電極対にそれぞれ通電するように構成したことを特
    徴とする感光材料処理装置。
  7. 【請求項7】 前記ハロゲン化銀感光材料が接触する水
    溶液には処理後の水溶液および/または定着液の少なく
    とも一部が導入される請求項6に記載の感光材料処理装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20190072166A1 (en) * 2015-10-23 2019-03-07 Honda Motor Co., Ltd. Rotating body, power transmission device using same, and rotating body production method

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US20190072166A1 (en) * 2015-10-23 2019-03-07 Honda Motor Co., Ltd. Rotating body, power transmission device using same, and rotating body production method

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