JP2681539B2 - 感光材料処理装置および処理方法 - Google Patents

感光材料処理装置および処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、露光後のハロゲン化銀感光材料(以下、感
光材料、感材と略す場合がある)を処理する感光材料処
理装置および処理方法に関する。
<従来の技術> 黒白感光材料は、露光後、黒白現像、定着、水洗等の
工程で処理され、カラー感光材料は、露光後、発色現
像、脱銀、水洗、安定化等の工程により処理される。
黒白現像には黒白現像液、定着には定着液、発色現像
には発色(カラー)現像液、脱銀処理には漂白液、漂白
定着液、定着液、水洗には水道水またはイオン交換水、
安定化処理には安定液がそれぞれ使用される。
各処理液は通常30〜40℃に温度調節され、感光材料は
これらの処理液中に浸漬され処理される。
このような処理は、通常、自動現像機等の処理装置に
よって行なわれている。
このような場合、近年、環境保全、資源節減が要望さ
れてきており、各処理液にて処理液の使用量を減少させ
ることが望まれている。
一方、ミニラボとよばれる小規模用処理システムの開
発により、感光材料は写真店等の店頭でも処理されるよ
うになってきているため、装置の小型化が望まれてい
る。
このような実状から、本出願人は、先に、「ブロック
状の部材により形成され、狭幅の通路で順次連結された
複数の洗浄室と、 前記各洗浄室内を順次通過するよう感光材料を搬送す
る搬送手段とを有することを特徴とする感光材料処理装
置」 を提案している(特開平2−205846号)。
また、このような感光材料処理装置において、洗浄
(水洗)以外の現像、脱銀等の処理に適用したものも提
案している(特開平2−267549号)。
このものでは、装置を小型にすることができ、処理効
率が向上することから処理液の使用量を少なくすること
ができるという効果を得ている。
しかし、これらの装置は、確かに従来のものに比べて
上記の利点は得られるものの、同一槽内の各処理室に満
たされる処理液は、少なくとも同一機能を有する処理液
であり、同一槽で複数の処理を施すことはできなかっ
た。
このようなことから、本出願人は、さらに、前記の感
光材料処理装置において、感光材料が最初に通過する処
理室および最後に通過する処理室以外の位置に、少なく
とも1つの排液口を設けたものを提案している(特開平
3−39960号)。
このものでは、排液口の設置位置や数等を変えること
により、複数の処理を同一槽内で施すことが可能とな
る。このため、処理液の使用量を減少させ、装置を小型
にするという効果がさらに大きくなる。
ところで、カラー感光材料の処理において、発色現像
ののちに施される脱銀処理は、重量な処理工程であり、
特にカラーネガフィルム等の撮影用のカラー感光材料で
は、脱銀されにくいことから、漂白→定着、漂白→漂白
定着→定着など複数の処理浴を用いるのが通常である。
このため、従来、この処理浴の種類等に応じて、複数
の処理槽を用いる必要があり、装置の小型化等の点で最
大のネックとなっていた。
したがって、先の特願平1−99855号明細書に記載さ
れた装置を複数の処理浴を用いる脱銀処理に適用するこ
とは、きわめて有効であり、本出願人は、先に、その旨
の提案を行なっている(特開平2−310557号、同3−75
746号等)。
さらに、本出願人は、前記構成の各感光材料処理装置
において、処理効率をさらに向上させる目的で、各狭幅
の通路にブレード対を設置したものを提案している(特
開平4−46338号等)。
上記の脱銀処理に使用される漂白液には、酸化剤であ
る漂白剤が含有される。
漂白剤としては、アミノポリカルボン酸、アミノポリ
ホスホン酸あるいはそれらの塩などの第二鉄錯体が挙げ
られ、代表的には、エチレンジアミン四酢酸第二鉄錯塩
が汎用されており、このほか高い酸化力を有するものと
しては1,3−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄錯塩などが
挙げられる。
この漂白工程では、発色現像工程で生じた銀が上記の
ような漂白剤の作用により酸化される反応が起き、これ
に伴って酸化剤である漂白剤が還元されることとなる。
したがって、漂白液では感光材料が処理されるにつれ
て漂白力(酸化力)が低下することとなる。
この酸化力の低下は、特に、多量の感光材料が処理さ
れた場合に著しい。
この漂白剤の酸化力を回復するために、従来のタンク
型の処理槽では、例えば、漂白液に空気ばっ気を行って
液の酸化還元電位を上昇させるという方法が採用されて
いる。
しかしながら、前記の装置に、このような方法をその
まま採用することはできない。
一方、定着液には、漂白剤によって酸化された銀を溶
解する定着剤が含有されている。
この定着液は、感光材料の未処理時、経時により保恒
剤や定着剤が空気酸化を受けやすくなり、酸化によりこ
れらの薬剤が分解して硫化物が生じ、感材表面を汚染す
るなどの硫化トラブルを引き起こす。
さらには定着不良が生じる。
このような問題は、前記の装置では、従来型の処理槽
に比べて、処理液と空気との接触面積が小さいことから
改善されるが、それでもなお、全く解消されるわけでは
なく、特に、感材の処理量が少ない閑散処理などにおい
て、特に問題となる。
このような問題を解消するために、従来と同様に、定
着液の補充量を増す方法が考えられるが、これでは、補
充量を低減させることができるという前記の装置の利点
が損なわれてしまう。
そして、上記の問題は、前記の装置に適用される漂白
剤ないし定着剤を含む処理液に共通の問題である。
<発明が解決しようとする課題> 本発明の目的は、漂白剤を含む処理液および定着剤を
含む処理液の処理性能の維持管理が容易で、処理効率が
向上し、補充量を低減でき、良好な写真特性を与える感
光材料の処理装置および処理方法を提供することにあ
る。
<課題を解決するための手段> このような目的は、下記(1)〜(3)の本発明によ
って達成される。
(1)処理槽内に狭幅の通路で順次連結された複数の処
理室を有する連続処理路を有し、この連続処理路の異な
る位置に2個以上の給液口を有し、かつこの連続処理路
の中間部に排液口を有し、 前記給液口のうち、前段に位置する第1給液口から漂
白剤を含む第1の処理液を供給し、後段に位置する第2
給液口から定着剤を含む第2の処理液を供給し、前記排
液口から排液し、前記連続処理路内に処理液を満たし、 露光後、現像したのちのハロゲン化銀感光材料を前記
処理室に順次搬送して処理するように構成された感光材
料処理装置であって、 前記漂白剤を含む第1の処理液を満たした前記の処理
室に配設した陽極と、 前記定着剤を含む第2の処理液を満たした後段の処理
室に配設した陰極と、 前記陽極および前記陰極に通電する手段とを有するこ
とを特徴とする感光材料処理装置。
(2)前記狭幅の通路に、処理室間の処理液の流通を遮
断する遮蔽手段を有する上記(1)に記載の感光材料処
理装置。
(3)上記(1)または(2)に記載の感光材料処理装
置を用い、前記第1給液口から漂白剤を含む第1の処理
液を供給し、前記第2給液口から定着剤を含む第2の処
理液を供給し、前記排液口から排液し、前記陽極および
前記陰極に通電し、露光後、現像したのちのハロゲン化
銀感光材料を処理することを特徴とする感光材料処理方
法。
<作用> 本発明では、複数の処理室が狭幅の通路で順次連結さ
れて配置された連続処理路内に、この連続処理路の前段
の第1給液口から漂白剤を含む第1の処理液を、また後
段の第2給液口から定着剤を含む第2の処理液を、それ
ぞれ供給しつつ、前記連続処理路の中間部に配置した排
液口から排液する。この結果、前記連続処理路におい
て、例えば、第1処理室には前記第1の処理液が、また
最終処理室には前記第2の処理液が満たされる。
そして、本発明では、前記第1の処理液が満たされた
第1処理室内に陽極を、また前記第2の処理液が満たさ
れた最終処理室内に陰極を、それぞれ配設し、両極に通
電しながら、感材を処理する。
このため第1の処理液中では、感材の処理によって一
旦還元状態にある漂白材が再び酸化される反応が起こ
り、漂白力が回復する。
これによって、復色不良の発生や漂白不良の発生が防
止される。
一方、定着剤を含む第2の処理液中では、処理の休止
中などに空気酸化された定着剤や保恒剤等が電極面で還
元される反応が起こり、定着力が回復する。
これによって、定着不良の発生が防止される。また、
酸化物の生成が防止される。
したがって、これらの処理液では、処理性能の維持管
理が容易となり、補充量を低減することができる。
また、前記連続処理路には、前記のような処理液の供
給法によって、前段の処理室には、第1の処理液を主体
とする処理液、後段の処理室には、第2の処理液を主体
とする処理液、また排液口付近の中段の処理室には、第
1の処理液と第2の処理液とが混合した処理液が満たさ
れることになる。
したがって、第1の処理液を漂白液、第2の処理液を
定着液とした場合などにおいて、同一処理槽内で漂白→
漂白定着→定着の工程を含む処理を行なうことができ
る。
このような脱銀処理における処理液は、前記のような
通電により、間接的に、いずれも処理性能維持の向上を
図ることができる。
このようなことから処理効率を向上させることがで
き、また装置の小型化を図ることができる。
特に、処理効率は、狭幅の通路に液の流通を遮断する
遮断手段、特にブレード対を設置することによってさら
に向上する。
<具体的構成> 以下、本発明の具体的構成について説明する。
第1図〜第3図には、漂白剤を含む第1の処理液とし
て漂白液を用い、定着剤を含む第2の処理液として定着
液を用い、脱銀処理を施す本発明の感光材料処理装置の
一構成例が示されている。
また、このものは、本発明の処理方法を実施するもの
である。
この場合、第1図は、感光材料処理装置の断面側面
図、第2図は、第1図中のII−II線での断面図、第3図
は、第1図中のIII−III線での断面図である。これらの
図に示すように、本発明の感光材料処理装置1は、所定
の容積を有する縦長の処理槽2を有する。この処理槽2
内には、ラック3が着脱自在に装填される。このラック
3は、側板31、32を有し、これらの側板間には数個のブ
ロック状の部材(以下、ブロック体という)4が設置さ
れている。
これらのブロック体4は、例えば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ABS
樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂等のプラスチック、アルミナ等のセラミックスま
たはステンレス、チタニウム等の各種金属等の硬質材料
で構成されている。特に、成形性に優れ、軽量で、十分
な強度を有するという点から、ポリプロピレン、PPO、A
BS樹脂等のプラスチックスで構成されているのが好まし
い。
また、図示の例ではブロック体4は中実部材となって
いるが、中空部材(例えばブロー成形により製造され
る)として構成してもよい。
このようなブロック体4により、感光材料Sを脱銀処
理するための空間である5つの処理室6A、6B、6C、6Dお
よび6Eが形成される。
これら各処理室6A〜6Eには、後述のように、処理液10
0が満たされている。
処理液100は、脱銀能を有する処理液、具体的には漂
白液、漂白定着液、定着液等をまとめていうものとす
る。
図示の構成において、処理室一室当たりの容積は20〜
3000ml程度とすればよい。
また、上下に隣接する処理室6Aと6B、6Bと6C、6Cと6D
および6Dと6Eとの間には、両処理室を連結する狭幅の通
路71、72、73および74が形成される。
また、処理室6Aおよび6Eの上部には、それぞれ感光材
料Sを搬入および搬出するための同様の通路75および76
が形成される。これらの通路71〜76の幅(有効スリット
巾)は、感光材料Sの厚さの5〜40倍程度の0.5〜5mm程
度とするのが好ましい。
このような幅とすることによって、感光材料Sは支障
なく搬送される。
また、図示の構成において、処理室間の通路の長さは
10〜200mm、好ましくは20〜60mm程度とするのがよい。
このように処理室6A〜6Eおよび通路71〜76によって、
連続処理路が形成される。
通路71〜74の各々には、図示のように、1対のブレー
ド15が設置されている。
この1対のブレード15は、感光材料Sの非通過時にて
その先端部同志が接触して密着するようにしてブロック
体4に取り付けられる。そして、感光材料Sの通過時に
は、感光材料Sの進入によって先端部が押し広げられる
ような構成となっている。
第4a図には、第1図における処理路71部分の拡大図が
示されている。
第4a図に示すように、ブレード15は、ブロック体4に
取り付けられる基部と先端に向かって厚さが漸減する先
端部を有するものから構成され、2枚の組み合わせで用
いられる。また、ブレード15は、第4b図に示すように、
基部と先端部とが同一厚さのものであってもよい。
このときの感光材料Sの表面に対するブレード15の先
端部の平均傾斜角度は一般に30〜60゜程度とするのがよ
く、特に30〜45゜程度とするのが好ましい。
また、ブロック体4の取り付けブロックである基部を
含むブレード15の全体の長さは、通路の有効スリット巾
(w)以上の長さとすればよいが、一般にはこの2〜20
倍の10〜50mmとするのが好ましく、特に好ましくは3〜
10倍の15〜25mmとするのがよい。
そして、対向して配置した1対のブレード15における
感材の非通過時でのブレード15の先端部同時の重なり
は、1〜10mm程度、特に2〜5mm程度とするのがよい。
また、厚さは、ブレード15の長さの1/100以上あるい
は0.5mm以上とすればよく、一般には0.7〜2mm、特には
1〜1.5mmとすればよい。
このような条件とすることにより、感光材料Sの非通
過時におけるブレード15の先端部同志の密着性が確保さ
れ、処理液100の流通を有効に遮断することができる。
また、感光材料Sの通過時の処理液100の流通もごくわ
ずかなものとすることができ、後述のように、漂白液、
定着液のように機能の異なる処理液、さらに厳密には組
成の異なる処理液を用いた複数の処理が可能となる。
ブレード15の材質は、例えば天然ゴム、クロロプレン
ゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、イソプ
レンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、
エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム等の各種ゴ
ム、軟質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、アイオノマー樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂な
どの軟質プラスチック等の弾性材料であって処理液100
に悪影響を及ぼさないものであれば特に制限はないが、
特にシリコーンゴムであることが好ましい。
なお、ブレード15は、後述のような通電による処理室
6A内の処理液100と処理室6E内の処理液100との導通を、
処理中にて処理液100が定常的に流れる前の段階や、未
処理時においても阻害するものではい。
第1図および第2図に示すように、処理室6A、6B、6D
および6Eの中央部付近には、それぞれ1対の搬送ローラ
8が設置され、処理室6Cには、3対の搬送ローラ8が設
置されている。また、通路75の感光材料入口付近および
通路76の感光材料出口付近にも、それぞれ1対の搬送ロ
ーラ8が設置されている。
これらの各搬送ローラ8は、その回転軸81にて画板3
1、32に軸支されており、ローラ対の双方が駆動回転
し、ローラ間に感光材料Sを挟持して感光材料Sを搬送
するようになっている。
搬送ローラ8の駆動機構は、第2図に示すように、図
中垂直方向に延在する主軸82の所定箇所に固定されたベ
ベルギア83と、各搬送ローラ8の回転軸81の一端部に固
定されたベベルギア84とが噛合し、モータ等の駆動源
(図示せず)の作動で主軸82を所定方向に回転すること
により、ローラ対のうちの一方の搬送ローラ8が回転す
るようになっている。そして、各搬送ローラ8の回転軸
81の他端部には、ギア85が固定され、このギア85の噛合
により、ローラ対の一方のローラ8の回転が他方のロー
ラ8に伝達されるようになっている。
各搬送ローラ8の構成材料は、耐久性、処理液100に
対する耐薬品性を有するものであるのが好ましく、例え
ば、ネオプレン、EPTゴム等の各種ゴム、サンプレー
ン、サーモラン、ハイトレル等のエラストマー、硬質塩
化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ABS樹脂、P
PO、ナイロン、ポリアセタール(POM)、フェノール樹
脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテル
スルホン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEE
K)、テスロン等の各種樹脂、アルミナ等のセラミック
ス、ステンレス、チタン、ハステロイ等の耐食性を有す
る金属類、またはこれらを組み合わせたものを挙げるこ
とができる。
処理室6A、6B、6Dおよび6E内の搬送ローラ8と通路71
〜74との間には、感光材料Sを案内するためのガイド9
が設置されている。
このガイド9は、対をなす板状の部材で構成され、感
光材料Sが通過しうる間隔を隔てて対面設置されてい
る。
また、処理室6Cの搬送ローラ8間には、円弧状に湾曲
し、この湾曲部に沿って感光材料Sの方向を転換する反
転ガイド10が設置されている。
これらのガイド9およば10は、例えば成型プラスチッ
クや金属の板で構成されている。また、ガイド9、10に
はガイドを貫通する開口(図示せず)がほぼ均一に形成
されているのが好ましい。これにより処理液100の流通
が可能となり、循環が促進されるため、処理効率が向上
する。
このようなガイド9、10、前記搬送ローラ8およびそ
の駆動系により感光材料Sの搬送手段が構成される。
処理室6A〜6Eのうち、感光材料Sが最初に通過する第
1処理室6Aには、処理室6A内の処理液100に浸漬される
形で陽極51が配設されている。一方、感光材料Sが最後
に通過する最終処理室6Eには、処理室6E内の処理液100
に浸漬される形で陰極53が配設されている。
この場合の陽極51の材質は、加えた電圧により溶解し
ない材質でかつ電気伝導体であればよく、具体的には炭
素(黒鉛)、二酸化鉛、白金、金、チタン鋼が挙げら
れ、場合によってはステンレス鋼を用いてもよい。一
方、陰極53の材質は、長時間の使用に耐えうる電気伝導
体または半導体であればいずれでもよいが、特にステン
レスが好ましい。
両極の形状は、槽内に設置しやすい板状か網目入りの
板状または突起付きの板状が好ましい。
大きさは、処理室容積により適宜選択すればく、板状
のものを用いるときは、例えば、巾(感材巾の方向)35
〜500mm、長さ(感材の搬送方向)20〜500mm、厚さ0.1
〜20mmのものとすればよい。
また、上記両極51、53は、通電されるように構成され
ている。この通電条件については後述する。
なお、処理液中には導電性物質が含有されていること
が多く、さらに処理される感材材料そのものも導電性を
有するが、本発明では電極部材としてこれら以外のもの
を新たに設置するものである。
連続処理路の前段である処理室6Aの上方には、一端が
開放し、他端が通路75へ連通する給液路11がブロック体
4を貫通して形成されている。また、連続処理路の後段
である処理室6Eの上方にも、一端が開放し、他端が通路
76へ連通する給液路12がブロック体4を貫通して形成さ
れている。
一方、処理槽2には、その側壁を貫通して処理槽内面
に開放する給液管13および14が設置されている。そし
て、ラック3を処理槽2に装填した状態で給液路11と給
液管13、給液路12と給液管14がそれぞれ接続される。
給液管13は、漂白液R1を供給するためのものでおり、
給液管14は、定着液R2を供給するためのものである。
そして、連続処理路のほぼ中間部の処理室6Cには、排
液管16が設置されており、排液管16には液面レベルL1
保持する位置となるように、オーバーフロー液OF1を排
出する開口が設けられている。
処理室6Cには、漂白液と定着液とが混合し、実質的に
漂白定着液となった処理液100が収納されるため、排液
管16はこの処理液100のオーバーフロー液OF1を排出する
ことになる。
ラック3には、板状の仕切部材17が設置されている。
第5図に示すように、この仕切部材17は、図中左側の斜
線で示す第1領域18と図中右側の交差斜線で示す第2領
域19とを仕切り、両領域における処理液100の流通を遮
断するためのものである。
第1領域18は、感光材料Sが最初に通過する処理室6A
を含む領域であり、図示の例では2番目に通過する処理
室6Bをも含んでいる。
第2領域19は、感光材料Sが最後に通過する処理室6E
を含む領域であり、図示の例では最後から2番目に通過
する処理室6Dをも含んでいる。
第2図に示すように、仕切部材17の両端部171、172
は、テーパ(図中下方へ向って幅が漸減する)が形成さ
れ、一方、これに対応する処理槽2の両側壁の21、22も
同角度のテーパ状となっている。これにより、ラック3
を処理槽2内へ挿入した際、仕切部材17の端部171、172
が処理槽2の側壁21、22の内面に係合し、第1領域18と
第2領域19とを区画する。このとき、係合部分は、ラッ
ク3の自重により密着し、処理液100の流通を実質的に
阻止する。
なお、この係合部、例えば端部171、172に、弾性材料
によるパッキンのようなシール部材が設置すれば、水洗
水Wの遮断性がより向上するので好ましい。
仕切部材17の端部171、172および処理槽2の側壁21、
22のテーパ角度は特に限定されないが、好ましくは、鉛
直方向に対し、2〜10゜程度とされる。
なお、仕切部材17の構成材料も、前記ブロック体4と
同様のものが使用可能であり、また仕切部材17と各ブロ
ック体4や側板31、32とは別部材を接合したものであっ
ても一体的に形成されたものであってもよい。
また、側板31および32の外側であって、ラック3の高
さ方向の所定位置には、側板31、32および仕切部材17と
それぞれ直交する平板20が設置されている。前記主軸82
は、この平板20を貫通し、支持されている。
平板20の設置位置は、通路71〜74のある高さ位置また
はその近傍とするのが好ましい。
この平板20は、側板31と側壁21との間および側板32と
側壁22との間における縦方向の処理液の流通を阻止す
る。これにより、各処理室6A〜6E内の処理液が側板31お
よび32の外方を経て混合することを防止することができ
る。
次に、上記構成の感光材料処理装置1の使用法および
動作について説明する。
感光材料Sの処理を開始するに際して、給液口13から
漂白液R1が、一方給液口14から定着液R2がそれぞれ供給
される。
このとき、前述のように、感光材料Sの非通過時には
ブレード15は処理液100の流通を遮断するように構成さ
れるため、各処理液の供給に際して感光材料Sにかわる
シール状のものを搬送する供給を円滑に行なうことが好
ましい。また、各処理室6A〜6Eにそれぞれ給液口を設け
て各処理液を供給するようにしてもよい。
このようないずれかの方法により、処理室6Aおよび6B
には漂白液が、また処理室6Eおよび6Dには定着法が、そ
れぞれ満たされる。また、処理室6Cは、漂着定着液が満
たされる。このとき、処理室6Cに満たされる漂白定着液
は、処理室6Cに直接供給する方法を採用する場合、漂白
液と定着液とを用いて所定割合で混合して調製したもの
であってよい。
このように、各処理室6A〜6Eに処理液100が満たされ
た状態で、感光材料Sが処理室6A上方の通路75内の処理
液100に搬入されて、脱銀処理が開始される。
このように脱銀処理が開始されると同時に、給液管13
および14から、それぞれ、漂白液R1および定着液R2の供
給(補充)が開始される。
上記のように感光材料Sの処理の開始と同時に漂白液
R1および定着液R2の補充を開始するのは、ブレード15に
よる処理液100の遮断効果が大であるため、感光材料S
をブレード15に進入させることによって始めて、処理液
100が実質的に流通するからである。
したがって、厳密には、感光材料Sの先端が少なくと
も第1処理室6Aの下方の通路71に設置されたブレード15
に達するまで、補充された漂白液R1は流通しない。一
方、定着液R2は、感光材料Sの先端が最終処理室6Eの下
方の通路74に設置されたブレード15に達するまで流通し
ない。しかしながら、本発明では、通常より補充の回数
を多くして、1回当たりの補充液量を少量としてるた
め、液が流通しなくても、給液管13あるいは14から逆流
するようなことはなく、わずかに液面が上昇する程度
で、何ら支障はない。
そして、処理中、この補充は続行され、排液管16から
オーバーフロー液OF1が排出される。
また、上記において、感光材料Sの処理の開始と同時
に、あるいは所定の時間を経た後、あるいは、処理開始
より前に、両極51、53に通電が開始される。
この場合の通電は、0.05〜70V、好ましくは0.2〜5Vの
電圧を印加し、電流密度が0.02〜50mA/cm2、好ましくは
0.2〜2mA/cm2となるように行なえばよい。
このように通電することによって、第1処理室6A内の
漂白液では、感光材料Sの処理によって還元状態にある
漂白剤が、再び酸化されることになり、酸化力が回復す
る。
また、最終処理室6E内の定着液では、処理の休止中な
どに空気酸化された保恒剤や定着剤が還元されることに
なり、定着力の劣化が防止される。
また、定着剤や保恒剤の酸化分解を防止することがで
き、硫化物が抑制される。
本発明においては、処理を開始するにあたり通電を開
始し、処理中にて通電を行なうことが好ましい。
これは、第1処理室6A内の漂白液、最終処理室6E内の
定着液ともに感光材料の処理中における処理性能を一定
に維持することができるからであり、さらに、これによ
り、他の処理室6B〜6Dにおける処理液100の処理性能も
一定に維持することができるからである。
漂白液における酸化力の低下は、感光材料の処理量が
多い(1日当たり処理する感光材料に対する補充量が処
理室一室の液量の2倍以上)とき顕著になる。また定着
液の酸化劣化は感光材料の処理量が少ない(1週間当た
り処理する感光材料に対する補充量が処理室一室の液量
の0.3倍以下)、いわゆる閑散処理のとき著しい。
したがって、感光材料の処理量が多いときは、漂白力
の低下が有効に回復され、感光材料の処理量が少ないと
きは、定着液の酸化劣化が有効に防止されることにな
り、いわゆる処理条件においても、処理液の処理性能が
好適となるような方向となる。
そして、本発明では、処理中にて、第1処理室6A内の
酸化還元電位を随時測定し、所定の電位以下になったと
きに電圧を印加するように通電のON/OFFを制御すること
が好ましい。
なお、上記の電位は、陽極電位を標準水素電極等と比
較して測定するか、酸化還元電位計により測定して求め
ればよい。
この場合、上記の電位は酸化剤によって異なるが、例
えばエチレンジアミン四酢酸第二鉄錯塩では0〜210mV
程度、1,3−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄錯塩では20
〜260mV程度である。
一方、上記のように、漂白液R1および定着液R2を供給
し、処理室6Cに設置した排液管16からオーバーフロー液
OF1を排出させることによって、特に、処理中にて、各
処理室6A〜6Eには、実質的に以下に示すような脱銀能を
有する処理液100が満たされることになる。
処理室6A…漂白液 処理室6B…わずかに漂白定着液の混じった漂白液 処理室6C…漂白定着液 処理室6D…わずかに漂白定着液の混じった定着液 処理室6E…定着液 このように、各処理室6A〜6Eにおける処理液100は、
感材の開始前とほぼ同様に収納される。そして、このよ
うな処理液100の収納が可能となるのは、前記のよう
に、処理中にて感光材料Sがブレード15部分を通過する
ことによって感材、ブレード間の微小間隙を通してわず
かな液流通が生じるからである。
このとき、漂白液の移動は感光材料Sの搬送方向と同
方向(パラレルフロー)、定着液の移動は反対方向(カ
ウンターフロー)の移動である。
このように、漂白液の流れをパラレルフローとするこ
とによって漂白効率は向上する。
また定着液の流れをカウンターフローとしているが、
漂白定着処理では、未露光未現像部分にて定着のみを進
行し、現像部分にてはまず漂白が進行した後定着が進行
するという過程を経るため、処理室6A(第1室)で実質
的な漂白処理を行ない、処理室6E(第5室)で実質的な
定着処理を行うことは処理効率の上から好ましく、むし
ろ、処理効率は向上する。
さらには、処理室6Eには実質的に定着液が満たされ
て、漂白剤成分は存在しないため、次工程である水洗処
理では水洗負荷を著しく減ずることができる。
また、前記のように、第1処理室6A内の漂白液は、酸
化力が回復された状態にあり、良好な処理性能を示す。
一方、最終処理室6E内の定着液は、定着剤等の酸化が防
止されるので、良好な処理性能を示す。また、これらの
液が流入する処理室6B〜6D内の漂白定着液等の処理液に
おいても、処理性能の維持を図ることができる。
このように、各処理室6A〜6E内の処理液100の処理性
能の維持を図ることができる結果、漂白液および定着液
の補充量を減少させることができる。
そして、処理が終了し、感光材料Sが処理室6E上方の
通路76内の処理液100から搬出されると同時に補充は停
止され、また通電も停止される。
一般に、本発明においては、上記のような処理室を含
む連続処理路で、まず少なくとも第1処理室で漂白処
理、少なくとも最終処理室で定着処理を施すことがで
き、かつ中間部の処理室で排液口を設けた処理室で漂白
定着処理を施すことができる。
そして、このような漂白、漂白定着および定着の処理
に加えて、上記以外の中間部の処理室には、漂白液に近
い漂白定着液や定着液に近い漂白定着液が収納されるこ
とも可能になることから、このような処理液による脱銀
処理も可能となる。
このように、本発明においては、少なくとも、漂白→
漂白定着→定着の工程を含む脱銀処理を施すことができ
る。
そして、このような処理において、前記のように通電
することによって、いずれの処理液でも処理性能の維持
を図ることができる。
従来、このような処理を施すには、少なくとも3浴を
必要とするが、本発明においては、一槽のみの処理槽で
効率よく行なうことができる。
さらに、複数の処理槽を用いる場合に比べて、処理槽
間のクロスオーバーに要する時間(空中時間)が不要に
なること、感光材料と大気との接触が処理中に全くない
こと、ブレードによるスクイズ効果により感材中に形成
される不要物が除去されることなどによっても処理効率
は一層向上する。
このように、脱銀の処理効率が良化するため、これに
よっても漂白液や定着液の補充量を少なくすることがで
きる。
図示例では、第1処理室6Aに陽極を設置する構成と
し、実質的に漂白液が満たされる最前段の処理室に陽極
を設置することは好ましいが、このような構成に限定さ
れることはなく、実質的印に漂白液が満たされる処理
室、場合によっては漂白剤を含む処理液である漂白定着
液が満たされる処理室に陽極を設置する構成とすればよ
い。
また、陰極についても同様であり、図示のように、最
終処理室6E、すなわち実質的に定着液が満たされる最後
段の処理室に陰極を設置することは好ましいが、実質的
に定着液が満たされる処理室、場合によっては定着剤を
含む処理液である漂白定着液が満たされる処理室に陰極
を設置する構成とすることもできる。
図示例では、通路71〜74に各々1対のブレード15を設
置する構成としたが、これに限定されることはなく、複
数対としてもよい。複数対とする場合は通常2〜5対で
あり、すべて同形状のブレードとしても、長さ等をかえ
たものを組み合わせて用いてもよい。
複数対とすることにより、スクイズ効果、液の遮断性
を向上させることができ、これによりさらに補充量を減
少させることができる。例えば、同条件で1対から2対
に増設した場合、2対のときの方が1対のときに比べて
20〜30%程度の減少となる。
上記において、処理と同時に補充するものとしたが、
比処理時に補充を行なうものとすることができる。
ただし、このような場合、相隣接する処理室間を連結
するバイパスを設けて、前段の処理室の補充量に相当す
る液量を後段の処理室に流入させればよい。
また、図示例では、処理室の数を5としているが、こ
のものに限定されるわけではなく、目的、用途に応じて
種々のものとすることができ、通常3〜30である。
以上では、各処理室での処理液の液組成を維持するた
めの遮蔽手段としてブレード対を用いるものとしてお
り、ブレード対を用いることが効果を得る上で最も好ま
しいが、これに限定されるものではない。例えば、片ブ
レードであってもよく、このものを用いるときには、狭
巾の通路を塞ぐように片ブレードを設置し、片ブレード
の一端(基部)を通路壁に固定し、他端(先端部)と通
路壁面とで形成される間隙に感光材料Sを通過させるよ
うにするなどすればよい。
また、ブレードのみならず、他の遮蔽手段を用いても
よい。具体的には、浮力を利用した弁やクランクアーム
の回動を利用した遮蔽板やスリット状の開口を有する円
柱状の回転を利用したローラ式シャッタなどであっても
よい(特開平2−205846号、特願平1−248930号等参
照)。
本発明において、第1の処理液となりうるのは、具体
的には、漂白液、漂白定着液であり、また第2の処理液
となりうるのは、定着液、漂白定着液である。
次に、脱銀処理に用いるこれらの処理液について記
す。
漂白定着液または定着液に使用される定着剤としては
チオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル系化合物、
チオ尿素類、多量の沃化物塩等をあげることができる
が、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、特にチオ硫酸ア
ンモニウムが最も広範に使用できる。また、保恒剤とし
ては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、スルフィン酸類あるいは
カルボニル重亜硫酸付加物が好ましい。
漂白液または漂白定着液において用いられる漂白剤と
しては、例えば鉄(III)、コバルト(III)、クロム
(VI)、銅(II)などの多価金属の化合物、過酸類、キ
ノン類、ニトロ化合物等が用いられる。代表的漂白剤と
してはフェノシアン化物;重クロム酸塩;鉄(III)も
しくはコバルト(III)の有機錯塩、例えばエチレンジ
アミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘ
キサンジアミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、1,3−ジ
アノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢
酸、などのアミノポリカルボン酸類もしくはクエン酸、
酒石酸、リンゴ酸などの錯塩;過硫酸塩;臭素酸塩;過
マンガン酸塩;ニトロベンゼン類などを用いることがで
きる。これらのうちエチレンジアミン四酢酸鉄(III)
錯塩を始めとするアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩
および過硫酸塩は迅速処理と環境汚染防止の観点から好
ましい。さらにアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は
漂白液においても、漂白定着液においても特に有用であ
る。これらのアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩を用
いた漂白液または漂白定着液のpHは通常5.5〜8である
が、処理の迅速化のために、さらに低いpHで処理するこ
ともできる。
漂白液、漂白定着液には、必要に応じて漂白促進剤を
使用することができる。有用な漂白促進剤の具体例は、
次の明細書に記載されている;米国特許第3,893,858
号、西独特許第1,290,812号、特開昭53−95630号、リサ
ーチ・ディスクロージャーNo.17,129号(1978年7月)
などに記載のメルカプト基またはジスフィド結合を有す
る化合物;特開昭50−140129号に記載のチアゾリジン誘
導体;米国特許第3,706,561号に記載のチオ尿素誘導
体;特開昭58−16235号に記載の沃化物塩;西独特許第
2,748,430号に記載のポリオキシエチレン化合物類;特
公昭45−8836号記載のポリアミン化合物;臭化物イオン
等が使用できる。なかでもメルカプト基またはジスルフ
ィド結合を有する化合物が促進効果が大きい観点で好ま
しく、特に米国特許第3,893,858号、西独特許第1,290,8
12号、特開昭53−95630号に記載の化合物が好ましい。
さらに、米国特許第4,552,834号に記載の化合物も好ま
しい。
これら処理液の詳細、処理条件等については特開昭63
−70857号、特開平1−190889号等の記載を詳細にする
ことができる。
本発明における感光材料は、上記のような脱銀処理を
施す種々のカラー感光材料であってよい。
例えば、カラーペーパー、カラーネガフィルム、カラ
ー反転フィルム、カラーポジフィルム、カラー反転印画
紙、製版用写真感光材料等が挙げられる。
なかでも、カラーネガフィルム等の乳剤のI含量が多
い撮影用のカラー感光材料の処理に適用することが好ま
しい。
本発明は、例えば、湿式の複写機、自動現像機、プリ
ンタープロセッサー、ビデオプリンタープロセッサ、写
真プリント作成コインマシーン、検版用カラーペーパー
処理機等の各種感光材料処理装置に適用することができ
る。
以上、本発明の構成例を例示して説明したが、本発明
は、これらに限定されるものではない。
<実施例> 以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例1 特開平1−259359号公報の実施例2に記載された試料
201のカラーネガフィルムを用い、富士写真フイルム
(株)製のカラーネガ用自現機FP230Bの改造機を使用し
て以下の処理工程に従って発色現像液の累積補充量が30
となるまで1ケ月ランニング処理した。
なお、上記自現機において、漂白槽および定着槽を用
いるかわりに、第1図〜第3図に示される感光材料処理
装置を脱銀処理槽に用いた。
上記工程に使用した発色現像液、水洗水および安定液
は、上記公報の実施例2に開示されるものであり、漂白
液および定着液は以下のものを用いた。
(定着液) 母液、補充液共通(g) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 1.7 亜硫酸ナトリウム 14.0 重亜硫酸ナトリウム 10.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液(70%重量/容量) 320.0 水を加えて 1.0 pH 7.2 なお、脱銀の処理時間の詳細は以下の通りとした。
漂 白 処理室6A 14秒 漂 白 処理室6B 14秒 漂白定着 処理室6C 14秒 定 着 処理室6D 14秒 定 着 処理室6E 14秒 (合計70秒) また、脱銀に適用した装置の仕様は以下のとおりであ
る。
(1)処理室一室当たりの容量 300ml (2)通路巾 3mm (3)処理室間の通路の長さ 30mm (4)ブレード(処理室間の通路に各1対) 厚さ:1mm(全体同一厚さ) 長さ:25mm 先端部の重なり:3mm (感材非通過時) 材質:シリコーンゴム 平均傾斜角度:ほぼ45゜ (5)感材の搬送速度 50cm/分 (6)陽極(処理室6Aに設置) 材質:カーボンシート [呉羽化学工業(株)製のクレシート] 大きさ:90mm×140mm(厚さ1mm) (7)陰極(処理室6Eに設置) 材質:モリブデン含有ステレンス鋼(SUS316相当)シー
ト [日本金属工業(株)製NTK316] 大きさ:90mm×140mm(厚さ0.5mm) (8)通電条件 0.35Vの電圧を印加し、1.5Aの電流が流れるようにし
た(電流密度0.5mA/cm2)。
電圧の印加は、感光材料の処理信号を受けて3分後に
行ない、感光材料の処理信号を1時間受けないときは印
加を停止するようにした。
まず、この装置では、処理室6A、6Bに漂白液、処理室
6Cに漂白定着液、処理室6D、6Eに定着液を満たした。漂
白定着液は、上記の漂白液と定着液とを1:3(容積比)
の割合で混合したものを用いた。
このような各処理室6A〜6Eにおける液組成は、ランニ
ング平衡時においても、大体同じであった。
このときの脱銀処理工程は以下のようになる。
このような処理を処理1Aとする。
処理1Aにおいて、処理中にて漂白液の酸化還元電位
(E Redox)を測定しE Redoxが80mV以下になったとき電
圧の印加を行なうようにした。
このような処理を処理1Bとする。
また、処理1Aにおいて、陽極および陰極を設置しない
装置を用いて脱銀処理を行なうほかは、同様に処理し
た。
このような処理を処理1Cとする。
このような処理1A〜1Cについて写真性能を調べた。
結果を表1に示す。
なお、写真性能は復色性能と脱銀不良とについて評価
して比較した。評価は、以下のように行なった。
(復色不良) センシトメトリー露光した処理済み感材を赤色光で濃
度測定し、次に漂白液から再度処理をして再度濃度測定
し、赤色の透過濃度が1.2の時の再処理による濃度上昇
で評価した。このとき、濃度上昇が0.1以上であると復
色不良発生と評価した。
表1中には、○、△、×等で示す。
○…濃度上昇0.02以下(復色不良の発生なし) △…濃度上昇0.03〜0.1未満(復色不良の発生ややあ
り) ×…濃度上昇0.1以上(復色不良あり) (脱銀不良) 蛍光X線による銀の分析により評価した。
表1中には、○、△、×等で示す。
○…残留銀量30mg/m2以下(脱銀不良の発生なし) △…残留銀量30mg/m2超〜70mg/m3未満(脱銀不良の発生
ややあり) ×…残留銀量70mg/m2以上(脱銀不良あり) なお、処理1Cで、復色不良および脱銀不良について満
足できるレベルとするには、前記と同じ基準で、漂白液
の補充量を3.5ml、定着液の補充量を13mlとする必要が
あった。このような補充量は、従来のタンク型の漂白槽
(タンク容量5)および定着槽(タンク容量10)を
用いた場合の補充量(漂白液:5ml、定着液:15ml)に比
べて、確かに低減されたものではあるが、本発明の処理
1A、1Bに比べると劣るものであることが確認された。
<発明の効果> 本発明によれば、漂白剤を含む処理液および定着剤を
含む処理液を用いて、同一の処理槽内で脱銀処理を行な
うことができるとともに、これらの処理液の処理性能の
維持管理を容易に行なうことができる。
この結果、これらの処理液の補充量を大巾に低減でき
る。また、得られる画像の写真性能も長期にわたる連続
処理においても良好なままである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の感光材料処理装置の一構成例を示す
断面側面図である。 第2図は、第1図中のII−II線での断面図である。 第3図は、第1図中のIII−III線での断面図である。 第4a図および第4b図は、それぞれ、第1図中のブレード
部分を示す断面拡大図である。 第5図は、本発明の感光材料処理装置における第1領域
および第2領域を示す模式図である。 符号の説明 1……感光材料処理装置 2……処理槽 21、22……側壁 3……ラック 31、32……側板 4……ブロック体 6A〜6E……処理室 71〜76……通路 8……搬送ローラ 81……回転軸 82……主軸 83、84……ベベルギア 85……ギア 9……ガイド 10……反転ガイド 11、12……給液路 13、14……給液管 15……ブレード 16……排液管 17……仕切部材 171、172……端部 18……第1領域 19……第2領域 20……平板 100……処理液 S……感光材料 R1……漂白液 R2……定着液 OF1……オーバーフロー液 L1……液面レベル

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理槽内に狭幅の通路で順次連結された複
    数の処理室を有する連続処理路を有し、この連続処理路
    の異なる位置に2個以上の給液口を有し、かつこの連続
    処理路の中間部に排液口を有し、 前記給液口のうち、前段に位置する第1給液口から漂白
    剤を含む第1の処理液を供給し、後段に位置する第2給
    液口から定着剤を含む第2の処理液を供給し、前記排液
    口から排液し、前記連続処理路内に処理液を満たし、 露光後、現像したのちのハロゲン化銀感光材料を前記処
    理室に順次搬送して処理するように構成された感光材料
    処理装置であって、 前記漂白剤を含む第1の処理液を満たした前段の処理室
    に配設した陽極と、 前記定着剤を含む第2の処理液を満たした後段の処理室
    に配設した陰極と、 前記陽極および前記陰極に通電する手段とを有すること
    を特徴とする感光材料処理装置。
  2. 【請求項2】前記狭幅の通路に、処理室間の処理液の流
    通を遮断する遮蔽手段を有する請求項1に記載の感光材
    料処理装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の感光材料処理装
    置を用い、前記第1給液口から漂白剤を含む第1の処理
    液を供給し、前記第2給液口から定着剤を含む第2の処
    理液を供給し、前記排液口から排液し、前記陽極および
    前記陰極に通電し、露光後、現像したのちのハロゲン化
    銀感光材料を処理することを特徴とする感光材料処理方
    法。
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