JP2722425B2 - 感光材料処理装置 - Google Patents

感光材料処理装置

Info

Publication number
JP2722425B2
JP2722425B2 JP3308476A JP30847691A JP2722425B2 JP 2722425 B2 JP2722425 B2 JP 2722425B2 JP 3308476 A JP3308476 A JP 3308476A JP 30847691 A JP30847691 A JP 30847691A JP 2722425 B2 JP2722425 B2 JP 2722425B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processing
liquid
photosensitive material
flow
passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3308476A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05273720A (ja
Inventor
研 河田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP3308476A priority Critical patent/JP2722425B2/ja
Publication of JPH05273720A publication Critical patent/JPH05273720A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2722425B2 publication Critical patent/JP2722425B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photographic Processing Devices Using Wet Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀感光材料
(以下、単に「感光材料」または「感材」という)を処
理する感光材料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】黒白感光材料は、露光後、黒白現像、定
着、水洗等の工程で処理され、カラー感光材料は、露光
後、発色現像、脱銀、水洗、安定化等の工程により処理
される。黒白現像には黒白現像液、定着には定着液、発
色現像には発色(カラー)現像液、脱銀処理には漂白
液、漂白定着液、定着液、水洗には水道水またはイオン
交換水、安定化処理には安定液がそれぞれ使用される。
各処理液は通常30〜40℃に温度調節され、感光材料
はこれらの処理液中に浸漬され処理される。このような
処理は、通常、自動現像機等の処理装置によって行なわ
れている。
【0003】このような場合、近年、環境保全、資源節
減が要望されてきており、各処理液にて処理液の使用量
を減少させることが望まれている。一方、ミニラボとよ
ばれる小規模用処理システムの開発により、感光材料は
写真店等の店頭でも処理されるようになってきているた
め、装置の小型化が望まれている。
【0004】上記実状に鑑みて、本出願人は、先に、狭
幅の通路で連結された複数の処理室を有し、感光材料を
各処理室内に順次通過させ、各処理室内の処理液と接触
させて処理する感光材料処理装置を提案している(特願
平1−25132号、同1−27034号、同1−90
422号、同1−248950号、同2−54641
号、同2−155667号、特願平2−223766号
等)。これらのものでは、装置を小型にすることがで
き、処理効率が向上することから処理液の使用量を少な
くすることができるという効果を得ている。
【0005】このように、処理効率が向上するのは、各
処理室が狭幅の通路で連結されているので、各処理室間
で処理液同士の混合が少なく、処理液の供給方向に従
い、各処理室内の処理液の液組成または濃度に勾配が形
成され、これが維持されるからである。さらに、本発明
者らは、前記各処理室間の液組成や、濃度の勾配を確実
にして、処理効率をより一層向上するために、処理室間
の液流を遮断するブレードを通路内に設けたものを提案
している(特願平2−155667号)。ブレードの材
質としては、軟質樹脂等の弾性材料が用いられる。
【0006】一方、上記処理装置には、前記複数の処理
室を、ラックを処理槽内へ収納することにより形成する
方式のものがある。この形式のものでは、各処理室を区
画するラックの構成部材と、処理槽内壁との間にシール
部材等が介挿され、ラックの収納によって各処理室間の
処理液の流通ができる限り阻止できるように構成され
る。このような構成は、ブレードの装着と相まって、処
理室の液密性を向上させ、各処理室間の液組成や、濃度
の勾配をより確実にして、処理効率をさらに一層向上す
るためには好ましい。
【0007】ところで、水洗槽を例に取ると、水洗水に
よる水洗性能を維持するために、水洗槽には新鮮な補充
液(水洗水)が供給される。そして、その補充液は感光
材料の移動方向と逆の方向へ流れるように(カウンター
フロー)感光材料搬出部側に供給される。ここで、上記
のような液密性の高いブレードを設けた場合には、感光
材料が対ブレードの間を通過する際に、ブレード間に生
ずる隙間を介して、補充液を流通させる。従って補充液
の流通はすべてのブレードを感光材料が通過して、各ブ
レードに隙間が生じているときにのみ可能となる。この
様な作用は片ブレードの場合も同様である。
【0008】このため、例えば搬送方向長さの短い感光
材料を処理するときは、すべてのブレードを同時に通過
することができないので、補充液の液流通が生じないと
いった問題があり、またすべてのブレードが通過できる
程度の長さを有する感光材料であっても、すべてのブレ
ードを同時に通過する時間が短いため、補充液の流通時
間が短くなり、十分な各処理室への液補充がなされない
といった問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
課題を解決し、随時必要な補充液の流通が可能な感光材
料処理装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)の本発明によって達成される。
【0011】(1)狭幅通路と、前記狭幅の通路で順次
連結された複数の処理室とによって形成され、処理液が
充填される処理空間と、前記処理室にハロゲン化銀感光
材料を順次通過させる搬送手段と、処理液を供給する供
給口と、前記供液口より下方に設けられ、オーバーフロ
ーによって処理液を排出する排液口と、前記通路内には
処理液の流通を遮断するブレードとを有する感光材料処
理装置において、前記ブレードが設けられた通路の他
に、前記各処理室間に設けれ、処理液が流通する流路
と、前記流路に設けられ、各処理室毎の液面を規定し、
オーバーフローによって流通する流通部とを有し、前記
各液面は、前記給液口と前記排液口の間に落差をもって
設けられ、前記給液口から前記排液口へ液流が通過する
順に低く設定されており、前記流路への処理室流出口
は、処理室の下方に設けられ、前記流路からの処理室流
入口は、処理室の上方に設けられていることを特徴とす
る感光材料処理装置。
【0012】
【作用】本発明の感光材料処理装置は、処理槽内に複数
の処理室が形成され、該処理室は狭幅の通路で順次連結
されているので、各処理室間において、処理液の供給方
向に従い、処理液の液組成勾配(濃度勾配)が維持さ
れ、よって感材の処理効率が向上する。この際、通路に
ブレード、好ましくは対向する少なくとも一対のブレー
ドを設置しているので、各処理室での処理液の液組成勾
配は飛躍的にかつ長期間に亘って維持されることにな
る。すなわち、感材の通過時には、ブレードが感材両面
又は片面に接触し、感材に付着した液を拭い取る効果
(以下、スクイズ効果という)を生じ、感材による前の
処理室から後の処理室への液の持ち込み量が少なくな
る。また、感材の通過時には、液流通は感材側端に生じ
るブレード間の微小間隙(感材厚さ程度)を介して行わ
れる。そして、感材の非通過時には、対向するブレード
同士が密着するので、通路の液流通はほとんどない。
【0013】ここで処理液を補充すると、供給口に直接
連通している1番目の処理室の液面が上昇し、流入部か
らオーバーフローによって次の2番目の処理室へ処理液
が流れ込み、該2番目の処理室の液面が上昇する。この
作用が各処理室間で繰り返される。最後に、最後の処理
室の液面が上昇し、排液口からオーバーフローにより処
理液が排出される。ここでオーバーフローとは、液面の
上昇によって、処理液がこぼれ出ることにより、処理液
の流通が生ずることをいう。
【0014】以上の作用によって各処理室間の液流通を
遮断するとともに、処理液の補充時には処理液の流通が
可能となる。
【0015】
【実施例】以下本発明の感光材料処理装置を、添付図面
に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。図1は、
本発明の感光材料処理装置を水洗処理装置に適用した場
合の構成例を示す断面側面図、図2は、図1中のII−II
線での断面図、図3は、図1中のIII −III 線での断面
図である。これら図に示すように、本発明の感光材料処
理装置1は、所定の容積を有する縦長の処理槽2を有す
る。この処理槽2内には、ラック3が着脱自在に装填さ
れる。このラック3は、側板31、32を有し、これら
の側板間には数個のブロック状の部材(以下、ブロック
体という)4が設置されている。
【0016】これらのブロック体4は、例えば、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキサイド
(PPO)、ABS樹脂、フェノール樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂等のプラスチック、アルミナ
等のセラミックスまたはステンレス、チタン、ハステロ
イ等の各種金属等の硬質材料で構成されている。特に、
成形性に優れ、軽量で、十分な強度を有するという点か
ら、ポリプロピレン、PPO、ABS樹脂等のプラスチ
ックスで構成されているのが好ましい。
【0017】また、図示の例ではブロック体4は中実部
材となっているが、中空部材(例えばブロー成形により
製造される)として構成してもよい。
【0018】このようなブロック体4により、感光材料
Sを水洗処理するための空間である5つの処理室6A、
6B、6C、6Dおよび6Eが形成される。
【0019】これら各処理室6A〜6Eには、処理液と
して水洗水Wが満たされている。
【0020】図示の構成において、処理室一室当たりの
容積は100〜2000ml程度とすればよい。
【0021】また、上下に隣接する処理室6Aと6B、
6Bと6C、6Cと6Dおよび6Dと6Eとの間には、
両処理室を連結する狭幅の通路71、72、73および
74が形成されている。
【0022】また、処理室6Aおよび6Eの上部には、
それぞれ感光材料Sを搬入および搬出するための同様の
通路75および76が形成されている。これらの通路7
1〜76の幅(有効スリット幅)は、感光材料Sの厚さ
の5〜40倍程度の0.5〜5mm程度とするのが好まし
い。
【0023】このような幅とすることによって、感光材
料Sは支障なく搬送される。
【0024】また、図示の構成において、処理室間の通
路の長さは10〜200mm、好ましくは20〜60mm程
度とするのがよい。
【0025】通路71〜74の各々には、図示のよう
に、一対のブレード15が設置されている。
【0026】この1対のブレード15は、感光材料Sの
非通過時にその先端部同士が密着するように支持部材9
に固着されており、図4に示されるように、支持部材9
はブロック体4に着脱自在に取り付けられる。
【0027】支持部材9は、直方体形状となっており、
その内部には、長手方向に向けて貫通するスリット部9
0が形成されている。ブレード15は、図5に示される
ように、該スリット部90の対向面90a、90bに各
々取り付けられている。
【0028】支持部材9は、取付部材91a、91b
と、側部材94a、94bとから構成されている。ブレ
ード15を各取り付けた取付部材91a、91bを、ブ
レード15を対向せしめて配置し、取付部材91a、9
1bの端部に前記側部材94a、94bを固定して、支
持部材9が組み立てられる。そして、取付部材91a、
91bの間に前記スリット部90が形成され、該スリッ
ト部90には感光材料Sが通過する。
【0029】支持部材9の側面には、ブロック体4への
嵌入時の液流遮断を確実にするためのシール部材96
が、設けられている。取付部材91a、91bや側部材
94a、94bは、例えばダブルインジェクション射出
成形やインサート成形により、ブレード15やシール部
材96と一体的に成形してよく、別個に形成したのち組
合せてもよい。なお、支持部材9の材質はブロック体4
の材質と同様であってよい。また、ブレード15とシー
ル部材96の材質は、水洗水に悪影響を及ぼさないもの
であればよく、例えば天然ゴム、クロロプレンゴム、ニ
トリルゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、イソプレンゴ
ム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレ
ンプロピレンゴム、シリコンゴム等の各種ゴム、軟質ポ
リ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオ
ノマー樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等の軟質樹脂
等の弾性材料が挙げられ、また、ラバロン、サーモラ
ン、エラストラン、ハイトレル、サンプレーンなどのエ
ラストマーを用いることもできる。
【0030】支持部材9の組み立て方には、上記の他、
種々の構造が可能である。このように、支持部材9内の
スリット部90にブレードを取り付けて一体化すると、
ブレード交換はきわめて容易となり、ブレード対の位置
あわせ等も必要としなくなるなどの利点が生じる。支持
部材9の処理槽2側接触面は、処理槽2の側壁に沿った
傾斜面となっており、ラック3の処理槽2への挿入によ
って、処理槽2の内壁より嵌入方向へ外力が加わるよう
になっている。
【0031】従って、支持部材9のブロック体4への嵌
入が不十分であっても、ラック3の装着とともに支持部
材9の嵌入保持が確実となる。
【0032】そして、スリット部90内のブレード15
は感光材料Sの通過時には、感光材料Sの進入によって
先端部が押し広げられるような構成となっている。
【0033】図5には、支持部材9のスリット部90の
拡大図が示されている。
【0034】図5に示すように、ブレード15は、上記
の支持部材9に取り付けられる基部と先端に向かって厚
さが漸減する先端部を有するものから構成され、2枚の
組み合わせで用いられる。また、ブレード15は、基部
から先端部へ向けてその厚さがほぼ同一のものであって
もよい。
【0035】感光材料Sの表面に対するブレード15の
平均傾斜角度は一般に10〜70°程度とするのがよ
く、特に20〜45°程度とするのが好ましい。
【0036】また、ブレード15の基部から先端へ至る
長さは、通路の有効スリット幅(w)以上の長さとすれ
ばよいが、一般にはこの2〜20倍の10〜50mmとす
るのが好ましく、特に好ましくは3〜10倍の15〜2
5mmとするのがよい。
【0037】そして、対向して設置した1対のブレード
15における感材の非通過時でのブレード15の先端部
同士の重なり部分の長さは、1〜10mm程度、特に2〜
5mm程度とするのがよい。
【0038】また、ブレード15の先端部の厚さは、ブ
レード15の長さの1/100以上あるいは0.5mm以
上とすればよく、特に、1〜1.5mmとすればよい。
【0039】ブレード15同士の接触面圧は、0.00
1〜0.1kg/cm2程度、特に0.005〜0.02kg/c
m2程度とするのが好ましい。
【0040】以上のような条件とすることにより、感光
材料Sの非通過時におけるブレード15の先端部同士の
密着性が確保され、水洗水Wの流通を有効に遮断するこ
とができる。また、感光材料Sの通過時の水洗水Wの流
通もごくわずかなものとなる。
【0041】なお、通常、ブレード15同士の密着力
は、ブレードの弾性力により与えられているが、ブレー
ド15の先端部内に磁性材料を配合し(例えば、ゴム磁
石のようなもの)、先端部同士が磁力により吸引される
ようにして密着力を与え、または高めることも可能であ
る。
【0042】また、感光材料Sがブレード15と摺動し
ても、乳剤面のキズ付き等の悪影響はほとんど生じない
が、これが無視できない場合、または、摺動抵抗の減少
を図る場合には、ブレード15の内側面に平滑化処理を
施し、または内側面にシリコーン、テフロン等の潤滑剤
をコーティングする等の表面処理を施すことで対応すれ
ばよい。
【0043】なお、図示の例では、ブレード15は、各
支持部材9内に1対づつ設置されているが、1つの支持
部材9に対し、2対以上のブレード15を設置してもよ
い。この場合には、ブレード15による遮蔽効果やスク
イズ効果がより大きくなる。
【0044】また、ブレード15は、対をなすものに限
らず、1片のブレード15として設けてもよい。この場
合には、感材の乳剤層がブレード15と接触するように
感光材料Sを搬送するのが好ましい。
【0045】本発明の感光材料処理装置は、ブレード1
5に代わる他の構成の通路遮蔽手段を設けてもよい。
【0046】ここで、支持部材9に対するラック3側の
取付構造について説明する。図1および図4に示される
ように、各処理室6A〜6E間に配置されているブロッ
ク体4内に、前記支持部材9を嵌入する収容部41が形
成されている。収容部41は、図に示されるように、ラ
ック3の外側に向けて形成され、上下面には通路71が
臨んでいる。ここに支持部材9が嵌入されると、支持部
材9のスリット部90が通路71に対応する位置で固定
される。また、この際、支持部材9の側面に設けられて
いるシール部材96は、前記収容部41の内壁および処
理槽2の側壁と接触して、処理室6Aと処理室6B間の
水洗水Wの流れを遮断する。
【0047】支持部材9は、収容部41に嵌入した後ラ
ック3を処理槽2内へ挿入することにより、処理槽2の
側壁とラック3との間で位置決めされて固定される。
【0048】従って、支持部材9の取付構造は、ラック
3を処理槽2より取り出すだけで、容易に支持部材9の
(ブレード15の)交換ができる構造となっている。
【0049】なお、以上の例では、ブロック体4内に支
持部材9が嵌入係止される結果、ブロック体4にも設け
られた通路71と、支持部材9のスリット部90が連通
するような構造となっているが、この他、ブロック体4
に支持部材9が取り付けられたとき、支持部材9の長手
方向の一方あるいは両方の面が処理室6A〜6Eの内壁
として機能するように構成してもよい。
【0050】さらに、以上のブレード15を有する支持
部材9は、ブレード15が劣化したのち、支持部材9ご
と新しいものと交換すればよいので、オペレータ等の操
作はきわめて容易となるが、場合によっては、既に述べ
たように、ブレード15を取りかえて再使用してもよ
い。
【0051】図1および図2に示すように、処理室6
A、6B、6Dおよび6Eの中央部付近には、それぞれ
1対の搬送ローラ8が設置され、処理室6Cには、3対
の搬送ローラ8が設置されている。また、通路75の感
光材料入口付近および通路76の感光材料出口付近に
も、それぞれ1対の搬送ローラ8が設置されている。
【0052】これらの各搬送ローラ8は、その回転軸8
1にて側板31、32に軸支されており、ローラ対の双
方が駆動回転し、ローラ間に感光材料Sを挟持して感光
材料Sを搬送するようになっている。
【0053】搬送ローラ8の駆動機構は、図2に示すよ
うに、図中垂直方向に延在する主軸82の所定箇所に固
定されたベベルギア83と、各搬送ローラ8の回転軸8
1の一端部に固定されたベベルギア84とが噛合し、モ
ータ等の駆動源(図示せず)の作動で主軸82を所定方
向に回転することにより、ローラ対のうちの一方の搬送
ローラ8が回転するようになっている。そして、各搬送
ローラ8の回転軸81の他端部には、ギア85が固定さ
れ、このギア85の噛合により、ローラ対の一方のロー
ラ8の回転が他方のローラ8に伝達されるようになって
いる。
【0054】各搬送ローラ8の構成材料は、耐久性、水
洗水Wに対する耐薬品性を有するものであるのが好まし
く、例えば、ネオプレン、EPTゴム等の各種ゴム、サ
ンプレーン、サーモラン、ハイトレル等のエラストマ
ー、硬質塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、
ABS樹脂、PPO、ナイロン、ポリアセタール(PO
M)、フェノール樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PP
S)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルエ
ーテルケトン(PEEK)、テフロン等の各種樹脂、ア
ルミナ等のセラミックス、ステンレス、チタン、ハステ
ロイ等の耐食性を有する金属類、またはこれらを組み合
わせたものを挙げることができる。
【0055】処理室6A、6B、6Dおよび6E内の搬
送ローラ8と通路71〜74との間には、感光材料Sを
案内するためのガイド10aが設置されている。
【0056】このガイド10aは、対をなす板状の部材
で構成され、感光材料Sが通過しうる間隔を隔てて対面
設置されている。
【0057】また、処理室6Cの搬送ローラ8間には、
円弧状に湾曲し、この湾曲部に沿って感光材料Sの方向
を転換する反転ガイド10bが設置されている。
【0058】これらのガイド10aおよび10bは、例
えば成型プラスチックや金属の板で構成されている。ま
た、ガイド10a、10bにはガイドを貫通する開口
(図示せず)がほぼ均一に形成されているのが好まし
い。これにより水洗水Wの流通が可能となり、処理室内
での液の循環が促進されるため、水洗効率が向上する。
【0059】このようなガイド10a、10b、前記搬
送ローラ8およびその駆動系により感光材料Sの搬送手
段が構成される。
【0060】なお、ガイド10a、10bは、感光材料
Sの搬送性に支障をきたさない限り、搬送経路に沿って
部分的に設けてもよく、また、設置しなくてもよい。
【0061】処理室6Eの上方には、一端が開放し、他
端が通路76へ連通する給液口11がブロック体4を貫
通して形成されている。また、処理室6Aの上方には、
一端が開放し、他端が通路75へ連通する排液口12が
ブロック体4を貫通して形成されている。
【0062】一方、処理槽2には、その側壁を貫通して
処理槽内面に開放する給液管13および排液管14が設
置されている。そして、ラック3を処理槽2に装填した
状態で給液口11と給液管13、排液口12と排液管1
4がそれぞれ接続される。
【0063】給液管13は、水洗水Wを供給(補充)す
るためのものであり、排液管14は、オーバーフロー等
により処理後の疲労した水洗水Wのオーバーフロー液O
Fを排出するためのものである。
【0064】ラック3には、側板31、32と直交する
板状の仕切部材17が設置されている。図6に示すよう
に、この仕切部材17は、図中左側の斜線で示す第1領
域18と図中右側の交差斜線で示す第2領域19とを仕
切り、両領域における水洗水Wの流通を遮断するための
ものである。
【0065】第1領域18は、感光材料Sが最初に通過
する処理室6Aを含む領域であり、図示の例では2番目
に通過する処理室6Bをも含んでいる。
【0066】第2領域19は、感光材料Sが最後に通過
する処理室6Eを含む領域であり、図示の例では最後か
ら2番目に通過する処理6Dをも含んでいる。
【0067】図2に示すように、仕切部材17の両端部
171、172は、テーパ(図中下方へ向って幅が漸減
する)が形成され、一方、これに対応する処理槽2の両
側壁の21、22も同角度のテーパ状となっている。こ
れにより、ラック3を処理槽2内へ挿入した際、仕切部
材17の端部171、172が処理槽2の側壁21、2
2の内面に係合し、第1領域18と第2領域19とを区
画する。このとき、係合部分は、ラック3の自重により
密着し、水洗水Wの流通を実質的に阻止する。なお、こ
の係合部となる端部171、172には、弾性材料から
なるシール部材が設置されており、水洗水Wの遮断性が
高められている。仕切部材17の端部171、172お
よび処理槽2の側壁21、22のテーパ角度は特に限定
されないが、好ましくは、鉛直方向に対し、1〜10°
程度とされる。
【0068】なお、仕切部材17の構成材料も、前記ブ
ロック体4と同様のものが使用可能であり、また仕切部
材17と各ブロック体4や側板31、32とは別部材を
接合したものであっても一体的に形成されたものであっ
てもよい。
【0069】また、側板31および32の外側であっ
て、ラック3の高さ方向の所定位置には、側板31、3
2および仕切部材17とそれぞれ直交する隔壁20が設
置されている。前記主軸82は、この隔壁20を貫通
し、支持されている。隔壁20の設置位置は、通路71
〜74のある高さ位置またはその近傍とするのが好まし
い。
【0070】この隔壁20は、側板31と側壁21との
間および側板32と側壁22との間における縦方向の水
洗水Wの流通を阻止する。なお、隔壁20が処理槽2の
側壁21、22等と接触する端部には、仕切部材17と
同様にシール部材が設置され、水洗水Wの遮断性が高め
られている。仕切部材17と隔壁20の成形方法は支持
部材9と同様であってよく、シール部材と一体成形し、
あるいは別個に形成したのち、シール部材を端面に埋設
してもよい。さらに、隔壁20の主軸82貫通部にも、
隔壁20との間にシール部材が介挿され、該貫通部にお
ける水洗水Wの流通が阻止されている。また、側板3
1、32の端辺には、シール部材60が設けられ、処理
槽2の内壁との間に介在して水洗水Wの流通が遮断され
ている。
【0071】これにより、各処理室6A〜6E内の水洗
水Wが側板31および32の外方を経て混合することを
防止することができる。
【0072】以上のように、隔壁20や仕切部材17を
設けることによって、各処理室6A、6B、6D、6E
の側板31、32の外側には、仕切空間61A〜61
E、62A〜62Eが形成される。該一方の仕切空間6
1A〜61Eには、前記主軸82が挿通し、他方の仕切
空間62A〜62Eには、前記ブレード15の設けられ
ている通路71〜76とは別個に、流路63が接続され
ている。以下図2、図3および図7〜図9に基いて、こ
れらの構成について説明する。
【0073】図2、図3および図7に示されているよう
に、各仕切空間62A〜62Eには、2つの流通口64
1、642が形成され、その各流通口641、642に
は、仕切空間の間の液流通を可能にする流路63が接続
されている。前記流通口641からは水洗水Wが流出
し、流通口642からは水洗水Wが流入する。そして、
前記、流路63は上下方向に設置され、水洗水Wが上方
へ流れる上昇流路631と、水洗水Wが下方へ流れる下
降流路632とを有しており、上昇流路631は流通口
641に接続され、下降流路632は流通口642に各
々接続されている。
【0074】そして、隣接する仕切空間に接続された上
昇流路631と下降流路632は、各々の上端に設けら
れ、処理槽の外部に解放されている。流通部633によ
ってつながっている。
【0075】流通部633内において、上昇流路631
の上端縁65が、処理室内の水洗水Wの液面を規定す
る。この上端縁65で規定された液面が上昇すると、水
洗水Wがあふれて隣接する仕切空間62の下降流路63
2に流れ込む(オーバーフロー)。
【0076】このような流路63は、各仕切空間62に
流通口64を介して接続されている。流路63につい
て、供給される水洗水Wが流れる順に説明すると、仕切
空間62Eに対応する処理槽2の内壁には、流通口64
1Eが穿設され、その外側には上昇流路631Eの下側
部が接続されている。上昇流路631Eの上端部は流通
部633となっており、前記上昇流路631Eに平行し
て設けられている下降流路632Dが、接続されてい
る。下降流路632Dの下端部は、処理槽2に穿設され
ている流通口642Dに接続され、この流通口642D
から水洗水Wが仕切空間62Dに流入する。
【0077】仕切空間62Dに対応する処理槽2の内壁
には、前記流通口642Dの他に流通口641Dが穿設
され、その外側には上昇流路631Dの下側部が接続さ
れている。上昇流路631Dの上端部は流通部633と
なっており、前記上昇流路631Eに平行して設けられ
ている下降流路632Cが、接続されている。下降流路
632Cの下端部は、処理槽2に穿設されている流通口
642Cに接続され、この流通口642Dから水洗水W
が仕切空間62Cに流入する。
【0078】仕切空間62Cに対応する処理槽2の内壁
には、前記流通口642Cの他に流通口641Eが穿設
され、その外側には上昇流路631Cの下側部が接続さ
れている。上昇流路631Cの上端部は流通部633と
なっており、前記上昇流路631Cに平行して設けられ
ている下降流路632Bが、接続されている。下降流路
632Bの下端部は、処理槽2に穿設されている流通口
642Bに接続され、この流通口642Bから水洗水W
が仕切空間62Bに流入する。
【0079】仕切空間62Bに対応する処理槽2の内壁
には、前記流通口642Bの他に流通口641Bが穿設
され、その外側には上昇流路631Bの下側部が接続さ
れている。上昇流路631Bの上端部は流通部633と
なっており、前記上昇流路631Dに平行して設けられ
ている下降流路632Aが、接続されている。下降流路
632Aの下端部は、処理槽2に穿設されている流通口
642Aに接続され、この流通口642Aから水洗水W
が仕切空間62Aに流入する。
【0080】一方、各仕切空間62A、62B、62
C、62D、62E内において、処理室6A、6B、6
C、6D、6Eとの間には、流通口641、642に対
応する流通孔621、622が穿設されている。そし
て、仕切空間62B、62D内では、それぞれ対応する
流通口641および流通孔621と、流通口642およ
び流通孔622との間に、仕切板23が設けられ、仕切
空間62C内では、仕切部材17が介挿されている。こ
のような構成とすることによって、流路63を介して流
通する水洗水Wの流れは、常に処理室6A〜6E内を通
過することとなり、補充液への変換効率が向上する。上
記構成によれば、感光材料Sの搬送の有無や搬送長さの
長短にかかわりなく、任意に処理液の補充が可能とな
る。
【0081】以上のように構成された水洗水Wの流通構
造において、各処理室の液面は、排液口12および各流
通部633によって規定される。つまり処理室6A内の
水洗水Wの液面は、排液口12よりオーバーフローによ
り排出されることから、排液口12によって規定され
る。処理室6B、6C、6D、6Eの液面は、各上昇流
路631E、631D、631C、631Bの上端縁6
5E、65D、65C、65Bによって、各々規定され
る。そして、これらの液面は図7〜図9に示されている
ように給液口11の高さHo から、排液口12の高さH
a の間に位置し、水洗水の流れる順に、高さHe 、H
d 、Hc 、Hb を低く設定している。
【0082】この様に設定することによって、処理室6
A〜6E内の水洗水Wは、各々次の処理室へオーバーフ
ローによって流れ込むことができ、オーバーフローによ
る液流通が終了すると、流通部633での液流通は完全
に遮断される。上記構造によって、機構的、又は電気的
な液流通を規制する手段を設けることなく、確実かつ円
滑に、処理液の流通と、遮断を確保することが可能とな
り、機構的又は電気的なトラブルも生じない。
【0083】以上説明したように、ラック3と処理槽2
との間には、各処理室間の液流通を阻止するためにシー
ル材が設けられているため、ラック3を処理槽2から離
脱する際には処理室内に負圧が発生し、ラック3を離脱
しにくいといった問題が生ずるが、流路63によって各
処理室内の圧力差がなくなり、ラック3の離脱が容易と
なる。
【0084】さらに、各流路63は、処理槽2の外側に
解放され、かつ、各処理室に直接接続されているので、
各処理室内の水洗液Wを個別に抜き取って交換すること
も可能である。
【0085】以上説明した流路63は、感光材料Sの搬
送方向に対して両側面に設けられたものであり、処理槽
2を搬送方向に連結する際には、装置全体をコンパクト
にすることができる。また処理槽2の正面側と背面側
(図1中、処理槽2の両側)に流路63を設けた構造と
してもよい。この場合には流通口641、642が直接
処理室6内に臨むこととなり、処理室6内の液交換効率
が向上する。
【0086】次に、感光材料処理装置1の使用法および
動作について説明する。
【0087】感光材料Sの処理を開始するに際して、給
液口13から水洗水Wが供給され、処理室6A〜6Eお
よび狭幅の通路71〜74には水洗水Wが満たされる。
【0088】このとき、前述したように、感光材料Sの
非通過時にはブレード15は水洗水Wの流通を遮断する
ように構成されているため、水洗水Wの供給に際して主
に前記流路63を介して水洗水は流通する。
【0089】水洗水Wの流通は、給液口11から、感光
材料S搬送用の通路を経て、処理室6E内に流入し、さ
らに流通孔622から、仕切空間62Eへ流入する。そ
して、仕切空間62Eに入った水洗水Wは、流通口64
1Eを通って、上昇流路631E内を上昇し、流通部6
33において、上端縁65Eから、下降流路632B内
へオーバーフローにより流れ込む。
【0090】下降流路632B内の水洗水Wは、流通口
642Dを経て仕切空間62Dへ、仕切空間62D内か
ら流通孔621を経て、処理室6D内へ、処理室6D内
から流通孔622を経て仕切空間62Dへ、仕切空間6
2Dから流通口641Dを経て、上昇流路631Dへ流
れ込む。上昇流路631B内を上昇した水洗水Wは、上
端の流通部633で上昇流路63内の上端縁65Dから
下降流路632Cへオーバフローにより流れ込む。
【0091】下降流路632C内の水洗水Wは、流通口
642Cを経て仕切空間62Cへ、仕切空間62C内か
ら流通孔622を経て、処理室6C内へ、処理室6C内
から流通孔621と経て仕切空間62Cへ、仕切空間6
2Cから流通口641Cを経て、上昇流路631Cへ流
れ込む。上昇流路631C内を上昇した水洗水Wは、上
端の流通部633で上昇流路631Cの上端縁65Cか
ら下降流路632Bへオーバフローにより流れ込む。
【0092】下降流路632B内の水洗水Wは、流通口
642Bを経て仕切空間62Bへ、仕切空間62B内か
ら流通孔622を経て、処理室6B内へ、処理室6B内
から流通孔621と経て仕切空間62Bへ、仕切空間6
2Bから流通口641Bを経て、上昇流路631Bへ流
れ込む。上昇流路63B内を上昇した水洗水Wは、上端
の流通部633で上昇流路631Bの上端縁65Bから
下降流路632Aへオーバフローにより流れ込む。
【0093】下降流路632A内の水洗水Wは、流通口
642Aを経て仕切空間62Aへ、仕切空間62Aから
流通孔622を経て処理室6Aへ流入する。
【0094】処理室6A内の水洗水Wは、流通孔622
からの水洗水の流入によって、液面が上昇し、排液口1
2からオーバーフローによって水洗水Wが排出OFされ
る。
【0095】各々の処理室6A〜6Dに流入する水洗水
Wは、給液口11から補充される液量をほぼ同量であっ
て処理室6Aから排出される液量もほぼ同量である。
【0096】また、上記水洗水Wの流れは、上記順序で
ほぼ同時に行なわれる。
【0097】一方、感光材料Sは、図中矢印で示すよう
に、処理室6A、6B、6C、6D、6Eの順に搬送さ
れる。従って、水洗水Wの流れ方向は、感光材料Sの搬
送方向と逆方向(カウンターフロー)である。これによ
っても水洗効率は向上する。そして、処理が終了し、感
光材料Sが処理室6Eの上方の通路76外へ搬出される
と、これと同時に水洗水Wの補充は停止される。
【0098】このような場合、感光材料Sに付着した薬
剤の前浴からの持ち込み等に起因する各処理室6A〜6
Eにおける水洗水Wの汚れの度合は、ブレード15のス
クイズ効果により、前の処理室から後の処理室への持ち
込みが極めて少なくなることから、またブレード15の
液の遮断性が極めて大きいことから、さらには上記のよ
うにカウンターフローで水洗水Wが供給されることか
ら、処理室6Aで大きく、処理室6B、6C、6D、6
Eと次第に小さくなり、そして、このような各処理室6
A〜6Eにおける液組成勾配は極めて良好に維持され
る。
【0099】従って、水洗効率が格段と向上し、補充量
を大幅に減少することができる。この補充量は、感光材
料Sの幅や厚さ、さらには搬送速度等によって規定され
る。厚さ0.24mmのカラーペーパーの処理を例にすれ
ば、下記表1に示すようなものとなる。
【0100】
【表1】
【0101】ブレード15の作用による処理室の濃度勾
配やスクイズ効果によって表1に例示される補充量は、
従来に比べて30〜80%程度の補充量であり、このよ
うな、少ない補充量としても水洗不良などによるステイ
ンの発生は全くない。
【0102】さらに、感光材料Sの非通過時(非処理
時)には、ブレード15によって隣接処理室間での水洗
水Wの流通が遮断され、また流路63での液流通も確実
にたたれるため、水洗水Wの混合はほとんど生じること
はない。この結果、処理を長期にわたり休止し、その後
再開するような場合においても、直ちに効率のよい水洗
処理を行なうことができる。
【0103】上記における補充のタイミングや補充量の
制御は、公知の制御方式および手段を用いて行なえばよ
い。
【0104】一方、処理槽2からラック3を引上げて離
脱させる場合には、既述のように各通路71〜76には
ブレード15が設けられているため、処理液の流通はほ
とんど生じない。このため、ラック3離脱の際、まず最
下部の処理室6C内の容積が増えることによって負圧が
生ずるが、既に述べたように、流通路は外部と連通して
いるため、負圧は防止され、ラック3の離脱は容易にで
きる。
【0105】以上では、本発明の感光材料処理装置を水
洗処理装置に適用した例を挙げて説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、種々の処理に適用する
ことができる。
【0106】なお、感材中の不要物質を洗い出す機能を
有する処理(例えば、安定、定着、調整、反転等)につ
いては前記水洗処理装置と同様の構成とすればよい。
【0107】本発明の感光材料処理装置では、機能の異
なる2種以上の処理液をそれぞれ異なる処理室から供給
して処理することも可能である。本発明の感光材料処理
装置は、上記の他、現像処理や、漂白、定着、漂白定着
の単独処理等、種々の処理に適用することができ、この
とき、液の給排液管等を適宜選択することにより処理液
の流れを変えて使用することができる。
【0108】一般に、現像液、漂白液、漂白定着液、定
着液のような感材中のハロゲン化銀等と反応する化合物
を含む処理液では、前記水洗水と異なり、処理液の流れ
は、感光材料Sの搬送方向と同方向(パラレルフロー)
となるようにするのが処理効率の向上にとって好まし
い。なお、定着機能を有する処理液については、前述し
たように、感材中の不要物質の洗い出し効果もあるた
め、処理液の流れを感光材料Sの搬送方向と逆方向(カ
ウンターフロー)としてもよい。
【0109】本発明において用いる水洗水、安定液、黒
白現像液、発色現像液、漂白液、定着液、漂白定着液、
停止液、調整液、反転液等の種々の処理液は、公知のい
ずれのものであってもよく、これら処理液の詳細につい
ては、日本写真学会編「写真工学の基礎」コロナ社刊
(昭和54年)P299「第4章現像処理」等の記載を
参照することができる。
【0110】本発明の感光材料処理装置において、処理
対象とされる感光材料の種類は特に限定されず、カラー
および黒白感光材料のいずれであってもよい。例えば、
カラーネガフィルム、カラー反転フィルム、カラーポジ
フィルム、カラー印画紙、カラー反転印画紙、製版用写
真感光材料、X線写真感光材料、黒白ネガフィルム、黒
白印画紙、マイクロ用感光材料等が挙げられる。
【0111】本発明の感光材料処理装置は、例えば、自
動現像機、携帯型ネガ現像機、湿式の複写機、プリンタ
ープロセッサー、ビデオプリンタープロセッサー、写真
プリント作成コインマシーン、検版用カラーペーパー処
理機等の各種感光材料処理装置に適用することができ
る。
【0112】以上、本発明の構成例を例示して説明した
が、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0113】
【発明の効果】本発明の感光材料処理装置によれば、各
処理室間に処理液の液組成勾配が形成され、しかも、こ
の液組成勾配が維持され、かつ、常時補充液の必要な液
流通を確保できるといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光材料処理装置の一構成例を示す断
面側面図である。
【図2】図1中のII−II線での断面図である。
【図3】図1中のIII −III 線での断面図である。
【図4】支持部材の取付構造を示すラックの部分斜視図
である。
【図5】ブレードの構成例を拡大して示す断面側面図で
ある。
【図6】本発明の感光材料処理装置における第1領域お
よび第2領域を示す模式図である。
【図7】流路を示す感光材料処理装置の側面図である。
【図8】流路の上端縁によって規定された各処理室の液
面の高さを示す、部分拡大側面図である。
【図9】処理液が満たされた流通部の状態を示す部分拡
大斜視図である。
【符号の説明】
1 感光材料処理装置 2 処理槽 21、22 側壁 3 ラック 31、32 側板 4 ブロック体 6A〜6E 処理室 60 シール部材 61A〜61E 仕切空間 62A〜62E 仕切空間 621、622 流通孔 63 流路 631 上昇流路 632 下降流路 633 流通部 641 流通口 642 流通口 65B〜E 上端縁 71〜76 通路 8 搬送ローラ 81 回転軸 82 主軸 83、84 ベベルギア 85 ギア 9 支持部材 90 スリット部 91a、91b 取付部材 94a、94b 側部材 95 突出部 96 シール部材 10a ガイド 10b 反転ガイド 11 給液口 12 排液口 13 給液管 14 排液管 15 ブレード 17 仕切部材 171、172 端部 18 第1領域 19 第2領域 20 隔壁 23 仕切板 S 感光材料 W 水洗水 OF オーバーフロー液 Ho 液面高さ Ha 液面高さ Hb 液面高さ Hc 液面高さ Hd 液面高さ He 液面高さ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 狭幅通路と、前記狭幅の通路で順次連結
    された複数の処理室とによって形成され、処理液が充填
    される処理空間と、 前記処理室にハロゲン化銀感光材料を順次通過させる搬
    送手段と、 処理液を供給する供給口と、 前記供液口より下方に設けられ、オーバーフローによっ
    て処理液を排出する排液口と、 前記通路内には処理液の流通を遮断するブレードとを有
    する感光材料処理装置において、 前記ブレードが設けられた通路の他に、前記各処理室間
    に設けれ、処理液が流通する流路と、 前記流路に設けられ、各処理室毎の液面を規定し、オー
    バーフローによって流通する流通部とを有し、 前記各液面は、前記給液口と前記排液口の間に落差をも
    って設けられ、前記給液口から前記排液口へ液流が通過
    する順に低く設定されており、 前記流路への処理室流出口は、処理室の下方に設けら
    れ、 前記流路からの処理室流入口は、処理室の上方に設けら
    れていることを特徴とする感光材料処理装置。
JP3308476A 1991-10-28 1991-10-28 感光材料処理装置 Expired - Lifetime JP2722425B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3308476A JP2722425B2 (ja) 1991-10-28 1991-10-28 感光材料処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3308476A JP2722425B2 (ja) 1991-10-28 1991-10-28 感光材料処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05273720A JPH05273720A (ja) 1993-10-22
JP2722425B2 true JP2722425B2 (ja) 1998-03-04

Family

ID=17981482

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3308476A Expired - Lifetime JP2722425B2 (ja) 1991-10-28 1991-10-28 感光材料処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2722425B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0815839A (ja) * 1994-06-24 1996-01-19 Molnar Sa 写真処理装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2731942B2 (ja) * 1989-04-10 1998-03-25 富士写真フイルム株式会社 感光材料の処理方法
JPH03177839A (ja) * 1989-12-07 1991-08-01 Fuji Photo Film Co Ltd 感光材料水洗装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05273720A (ja) 1993-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4980714A (en) Photosensitive material processing apparatus
JP2722425B2 (ja) 感光材料処理装置
JP2696762B2 (ja) 感光材料処理装置
JP2648986B2 (ja) 感光材料処理装置
JP4359410B2 (ja) 感光材料処理装置
JP2762422B2 (ja) 感光材料処理装置
JP2813842B2 (ja) 感光材料処理装置
JP2741549B2 (ja) 感光材料処理装置
JP2673969B2 (ja) 感光材料処理装置
JP2648986C (ja)
JPH04104147A (ja) 感光材料処理装置
JPH04101139A (ja) 感光材料処理装置
JPH04151148A (ja) 感光材料処理装置
JP2722427B2 (ja) ブレード組立体および感光材料処理装置
JP2722426B2 (ja) 感光材料処理装置
JP2681539B2 (ja) 感光材料処理装置および処理方法
JP2731975B2 (ja) 撮影用感光材料の処理方法
JPH01267648A (ja) 感光材料処理装置および感光材料処理方法
JP2696759B2 (ja) 補充制御方法
JPH0486659A (ja) 感光材料処理装置
JP2696760B2 (ja) ブレード対および感光材料処理装置
JPH0915807A (ja) 感光材料処理装置
JPH0527402A (ja) 感光材料処理装置
JPH04269745A (ja) 感光材料処理装置
JPH04107452A (ja) 感光材料処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071128

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081128

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091128

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091128

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101128

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term