JP2731942B2 - 感光材料の処理方法 - Google Patents

感光材料の処理方法

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JP2731942B2 JP1090422A JP9042289A JP2731942B2 JP 2731942 B2 JP2731942 B2 JP 2731942B2 JP 1090422 A JP1090422 A JP 1090422A JP 9042289 A JP9042289 A JP 9042289A JP 2731942 B2 JP2731942 B2 JP 2731942B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、ハロゲン化銀感光材料を湿式処理する感光
材料の処理方法に関する。
<従来の技術> 一般に、湿式処理において、露光後のハロゲン化銀感
光材料(以下、単に感光材料という)は、その処理工程
に従って、現像、定着(または漂白・定着)、水洗等の
処理が施されている。
このような処理は、通常、自動現像機等により、現像
液、定着液等を入れた各処理槽間を順次搬送することに
よって行われている。
そして、このような処理に際しても、近年、環境保
全、資源節減が要望されており、処理液、特に現像液の
節減が課題となっている。
現像液を節減するには、現像効率を上げることが必要
であり、実際、所定量の現像液を入れた現像槽を複数用
いて処理すれば現像効率が上がることが知られている。
このようなことから、少量の現像液で現像可能な方法
として、いわゆる多段向流方式(段数2〜9)等が適用
されている。
<発明が解決しようとする課題> しかし、上記のような方法では、複数の処理槽を並設
するため、装置が大型化して広い設置スペースが必要と
なり、また、現像液の消費量(補充量)の低減化におい
ても十分とはいえない。
本発明は、このような従来技術の欠点に鑑みてなされ
たもので、その目的は、用いられる装置が小型で設置ス
ペースが少なく、処理液の補充量の低減を図ることがで
きる感光材料の処理方法を提供することにある。
<課題を解決するための手段> このような目的は、以下の本発明により達成される。
即ち、本発明は、露光後のハロゲン化銀感光材料を湿
式処理する感光材料の処理方法であって、 処理路に沿って狭幅の通路で連結された複数の処理室
を設け、 この狭幅の通路に区画部材を設け、 各処理室内に処理液を満し、 前記感光部材が通過しないときには前記区画部材によ
り処理室間の流通がほとんどなく、 前記感光材料が通過しようとするときには、前記区画
部材が感光材料を通過可能とし、 処理室の少なくとも1つには処理液の給液口を設け、 処理室の少なくとも1つには処理液の排液口を設け、 前記感光材料を大気と接触することなく前記各処理室
を順次通過させることを特徴とするハロゲン化銀感光材
料の処理方法である。
また、前記各処理室において、それぞれ組成の異なる
処理液にて処理する感光材料の処理方法であるのが好ま
しい。
<作用> このような構成の本発明によれば、感光材料を、複数
に区画された処理室にて大気と接触することなく処理す
ることにより、処理の効率が上る。よって、写真性を良
好に保ちつつ、処理液の消費量(補充量)の低減が図れ
る。
<具体的構成> 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
第1図には、参考例としてのハロゲン化銀感光材料の
処理方法を実施する際に用いられる処理槽の構成例が示
される。
第1図に示される処理槽は、いわゆるスリット型処理
槽と呼ばれるもので、横断面がスリット状の処理路15を
有し、この処理路15は区画部材141により長手方向に沿
って複数の処理室60Aに区画され、各処理室内に処理液1
0が入れられた状態で感光材料Sを順次搬送して処理を
行うものである。
このような構成の処理槽を用いることにより、処理液
10の使用液量を少なくすることができる。
第1図に示される処理槽は、くし型の上蓋56を吊下げ
た蓋41をハウジング55の上方開口部に配置した構成とさ
れている。蓋41の上面中央部には把手43が設けられてい
る。
上蓋56は、ほぼ垂直に配置された例えば樹脂製の複数
の上蓋材12より構成され、これらの上下端部の結合部に
感光材料送り用のリール16〜20が配置されている。
ハウジング55の内部には、上蓋材12と組合わさって処
理路15を形成する槽壁材14が配置されている。従って、
上蓋材12と槽壁材14とにより、波型に連続するスリット
状の処理路15が形成され、その上方および下方の湾曲部
に感光材料送り用のリール16〜20がそれぞれ配置される
ことになる。
本発明において、感光材料Sの通過部分であるスリッ
ト状の処理路15の間隙距離は0.2〜50mm、好ましくは0.4
〜10mmのものとすればよい。
このような間隙距離とすることにより、感光材料と処
理路またはリールとの間等のデッドスペースが少なくな
り、また感光材料にもキズもつきにくくなり、支障なく
搬送される。
また、リール間の長さと、例えばリール16とリール17
との間の処理路15の長さは5cm以上、好ましくは10cm以
上とするのがよい。
処理槽の外部には、感光材料Sを処理路15の入口部に
搬入するための感光材料搬入側リール24と、処理路15の
出口部から搬出するための感光材料搬出側リール26とが
設置されている。
処理路15には、処理10が液面レベルLまで満たされて
おり、感光部材Sの処理時には、新鮮は処理液(以下、
補充液という)が供給される。
この補充液の供給は、処理液の種類によって異なる
が、例えば現像液、定着液、漂白液または漂白・定着液
の場合、処理路15の感光材料入側から行われるのが好ま
しい。
第1図に示す構成例では、補充液を吐出する給液口36
が処理路15上部の感光材料入側(リール24の下方)に設
置され、一方、感光材料出側にはオーバーフローにより
処理液10を排出する排出口35が液面レベルLの位置に配
置されている。これにより、給液口36から供給された補
充液はU字状の処理路15内を感光材料Sの搬送方向と同
方向に流れ(パラレルフロー)、補充量とほぼ同量の劣
化した処理液が廃液口35から排出される。
このように、処理液(特に現像液)をパラレルフロー
とすることにより、感光材料Sの感度が向上するという
利点がある。
なお、本発明では、給液口36および排液口35は、処理
路15における各処理室60Aのいずれに設置してもよく、
また、2以上の処理室から補充液を供給または排出して
もよい。
このような処理路15には、処理路15を複数の処理室60
Aに区画する区画部材141が設置されている。
第2a図は、第1図に示す区画部材141を拡大して示す
断面正面図である。
同図に示すように、区画部材141は、実質的に変形し
ないフランジ部241と、先端へ向って厚さが漸減し、感
光材料Sの進入によって容易に変形可能な薄肉部242と
で構成されている。
このような一対の区画部材141は、それぞれ上蓋材12
および槽壁材14に対向するように設置される。即ち、上
蓋材12および槽壁材14のそれぞれ処理路15側に形成され
た凹部120および140内に、各区画部材141のフランジ部2
41が例えばボルト245等の固定具により取り付けられて
いる。薄肉部242の先端部同士は密着しており、これに
より区画部材141の図中上方および下方の処理路15を複
数の処理室60Aに分離している。
このような区画部材141は、感光材料Sの通過を容易
に可能とし、かつ、処理液10の逆流を防止するのに好適
な構成となっている。
区画部材141の構成材料は、例えばNR、IR、SBR、BR、
CR、NBR、NIR、NBIRのようなジエン系ゴム、IIR、EPM、
EPDM、U、Q、CM等の非ジエン系ゴム、さらにフッ素ゴ
ム、シリコーンゴム、ウレタゴム等の各種ゴム、サーモ
ラン、ラバロン、ハイトレル等のエラストマー、ポリエ
チレン、シリコーン樹脂、テフロン等の軟質樹脂等、ま
たはこれらのうち2以上を組み合せたものが挙げられ、
そのなかでも、特に、耐久性、処理液Qに対する耐薬品
性(変形、膨張、強度低下等を生じない)を有するとい
う点で、ネオプレンゴム、シリコーンゴム、ブタジエン
ゴム、ネオプレン−ブタジエンゴム、またはテフロン、
ナイロン、ポリエチレン等の軟質樹脂等が好ましい。
区画部材141は、第3図の下部に示すように、感光材
料Sの非通過時(処理液の補充なし)には、薄肉部242
の先端部同士が密着し、これにより処理路15を遮蔽し、
隣接する処理室間での処理液10の流通を遮断する。
なお、通常、薄肉部242同士の密着力は、薄肉部の弾
性力により与えられているが、薄肉部242内に磁性材料
を配合し(例えば、ゴム磁石のようなもの)、薄肉部同
士を吸引させて密着力を与え、または高めることも可能
である。
このような区画部材141によれば、感光材料Sの非搬
送時には薄肉部242の先端同士が密着し、搬送時には感
光材料Sの進入によって薄肉部242が押し広げられ、感
光材料Sの通過が可能となる。
このような区画部材141を設けることにより、感光材
料Sの非処理時には、隣接する処理室間での処理液の流
通がほとんどなく、また処理時にては、わずかな流通し
かないため、さらには、処理の間に、感光材料が大気中
に露出せず、空気との接触がないため、処理効率が向上
し、処理液の使用量(補充量)を低減することができ
る。
ここで、「流通がほとんどない」あるいは「遮蔽す
る」とは、処理室間での処理液の移動量が実質的に無視
できるほど小さいことを意味し、例えば処理液の移動量
が2ml/分以下であるような場合をいう。
また、「わずかな流通しかない」とは、処理室間の処
理液の移動(好ましくは感光材料の搬送方向と同方向の
移動)量が補充液の供給量と同量程度であることを意味
し、例えば処理液の移動量が1〜20ml/分であるように
することが好ましい。
このように処理効率が向上するのは、処理路15の長手
方向に沿って処理液に、液組成勾配が確実に形成され、
維持されるからである。即ち、給液口36のある処理室60
A内の処理液が最も新鮮であり、以後の処理室において
順次劣化の度合が高まり、排液口35のある処理室内の処
理液が最も劣化したものとなる。
第2b図は、区画部材の他の構成例を示す拡大断面正面
図である。同図に示すように、区画部材99は、上蓋材12
および槽壁材14の壁面にそれぞれ対向するように固着さ
れた一対のローラ載置台93、94と、各ローラ載置台93、
94の上部の傾斜面上に転動可能に載置された一対のロー
ラ91、92とで構成されたものである。
この区画部材99によれば、第2b図の下部に示すよう
に、感光材料Sの非通過時には、一対のローラ91、92は
自重により傾斜面を下り、その外周面同士が当接、密着
する。これにより、処理路15を遮断し、隣接する処理室
604間での処理液10の流通がほとんどなくなる。
第2b図の上部に示すように、処理時において、感光材
料Sが区画部材99を通過する際には、両ローラ91、92が
傾斜面を昇り、感光材料Sが両ローラ間に進入し、ロー
ラを回転させつつ図中矢印方向に通過する。
感光材料Sが区画部材99を通過した後は、区画部材99
は第2b図の下部に示す元の状態に復帰し、ローラ91、92
の外周面同士が当接、密着して、再び処理液10の流通を
遮断する。
このような区画部材99においても、前述と同様の作
用、効果が生じる。
ローラ91、92の構成材料は、耐久性、処理液10に対す
る耐薬品性を有し、かつ処理液を変質させて現像特性等
に悪影響を及ぼさないものであるのが好ましく、例え
ば、ネオプレン、ブタジエン、ネオプレン−ブタジエン
等の各種天然ゴム、合成ゴム、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ABS樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリ
フェニレンオキサイド、ポリエステル、硬質塩化ビニ
ル、フェノール樹脂等の各種樹脂、アルミナ等のセラミ
ックス、ステンレス、チタン、ハステロイ等の耐食性を
有する金属類、またはこれらを組み合わせたものを挙げ
ることができる。
また、ローラ91、92の外周面に次のような各種処理を
施してもよい。例えば、ローラの円筒面にテフロン、ナ
イロン、弗素樹脂等の表面塗工処理を施すことができ、
また、ローラの円筒面が金属で構成されている場合に
は、電解研磨、電解メッキ等の平滑化処理、円筒面がセ
ラミックスで構成されている場合には、弗素処理等を施
すことができる。
なお、ローラ91、92同士の接合は、自重による傾斜面
の降下によるものに限られず、バネ等の付勢手段(図示
せず)によりローラ同士を押圧する構成としてもよい。
また、図示の例では、ローラ91、92は感光材料Sの通
過により移動する構成となっているが、両ローラを移動
させる駆動手段(図示せず)を設け、その移動により感
光材料の通過部分の開閉を行なう構成としてもよい。
なお、このような区画部材141または99は、処理路15
の長手方向に、例えば10〜80cm間隔で設置するのがよ
い。
また、区画部材の構成は、上述したものに限定されな
いことは言うまでもない。
なお、本発明における処理槽には、補充槽、撹拌手段
循環手段(いずれも図示せず)等が適宜設置されていて
もよい。
また、ハウジング55内には、処理液の温度を一定に保
つための温水が充填されている。
このような構成の装置において、感光材料Sは、例え
ばリーダーテープの索引によりリール24を経て処理液が
満たされた処理路15内に搬入され、各リール16〜20を経
て処理路に形成された各処理室60Aを順次通過して処理
され、処理路15を出た後、リール26を経て次工程へ送ら
れてゆく。
この場合、感光材料Sは、処理路を通過している間に
大気、特に開放大気と接触しない。
これにより、次のような利点がある。
1)処理槽間のクロスオーバーにかかる時間が省略さ
れ、実質の処理時間が確保される。
2)漂白・定着槽においてアンモニアガス等の写真にと
って有害なガス(現像カブリの原因となる)が発生する
が、この有害ガスの放散を抑制するとともに、複数の現
像槽を並設する場合に比べ、有害ガスと感光材料とが接
触するチャンスが減少し、現像カブリ等を防止すること
ができる。
3)大気中にある感光材料が現像液中に入るときに空気
を巻き込み、現像液の酸化を生じる。
特に複数の現像槽を並設する場合、現像槽間をクロス
オーバーする際に現像液で濡れた感光材料が大気と接触
して表面にCO2ガスを吸着し、このCO2ガスが現像液中に
混入することによりpHを低下させる。本発明ではこのよ
うなことが防止されるため、現像液の補充量を低減する
ことができる。
第3図には、参考例としての処理槽の他の構成が示さ
れる。同図に示す処理槽は、ハウジング2内が、主ロー
ラ4、区画部材5等により複数の処理室6A〜6Kに区画さ
れ、各処理室内に処理液10を充填し、感光材料をこれら
の処理室6A〜6Kに順次通過させて処理を行うものであ
る。
このような構成の処理槽を用いることにより、処理液
の使用液量を少なくすることができる。
第3図に示されるように、ハウジング2の上方には、
感光材料Sを処理液10に搬入する搬入ローラ45および処
理越の感光材料Sを搬出する搬出ローラ47が設置されて
いる。
処理槽のハウジング2内には、感光材料Sを搬送する
ための主ローラ4が、所定の間隔で多段に配置されてい
る。これらの主ローラ4の一部または全部は任意の駆動
手段(図示せず)により駆動回転するローラである。
各主ローラ4間には、区画部材5が設置されている。
この区画部材5は、その両端部がそれぞれ上側および下
側の主ローラ4に接触し、ハウジング2内の空間を左右
に分割している。
このような主ローラ4、区画部材5およびハウジング
2の内壁により処理室6A〜6Kが規定される。
1つのハウジング2における処理室6の数は、例え
ば、3〜19個程度であり、また、1つの処理室6の体積
は、前記と同様とすればよい。
区画部材5は、回転する主ローラ4と摺動しつつ左右
の処理室の境界となるものであるため、その構成材料
は、耐久性、処理液10に対して変形、膨張、強度低下等
を生じることがなく、かつ処理液を変質させて写真特性
に悪影響を及ぼさないものであるのが好ましい。また、
区画部材5の少なくとも両先端部はシール効果を得るた
めに弾性材料で構成されているのが好ましい。このよう
な点から、区画部材5は、各種ゴム、各種軟質樹脂のよ
うなエラストマーで構成されているのがよい。
最下段の主ローラ4の下部には、下降してきた感光材
料Sを反転し、上昇させる反転ガイド30、30が設置され
ている。また、両反転ガイド30、30間には、主ローラ4
との間で感光材料Sを挾持するガイドローラ31が設置さ
れている。
各処理室6内のハウジング2の内壁には、感光材料S
を案内するガイド7が設置されている。
このガイド7の上部と主ローラ4との間に、感光材料
Sが通過する感材通過ゲート8が形成されている。
また、第4図に示されるように、ガイド7の案内面70
1は、感光材料Sを次の感材通過ゲート7へ導くような
テーパが形成されている。そして、ガイド7の上端に
は、後述するフリーローラ9を載置する傾斜面702が形
成されている。
感材通過ゲート8には、このゲートを開閉するシャッ
ター手段としてのフリーローラ9が設置されている。こ
のフリーローラ9は、感材通過ゲート8の幅より大きい
径を有し、ガイド上端の傾斜面702上を自由に転動する
ことができる。
感光材料Sの非通過時には、フリーローラ9はその自
重により傾斜面702を下り、主ローラ4に当接しつつ回
転し(第4図中の実線)、これにより感材通過ゲート8
は閉止状態となる。一方、感光材料Sの搬送時には、感
光材料Sの進行によりフリーローラ9は傾斜面702を昇
り、主ローラ4との間で感光材料Sを挾持しつつ回転し
(第4図中の点線)、これにより感光材料Sの通過が可
能となる。
なお、バネ等の付勢手段(図示せず)によりフリーロ
ーラ9を主ローラ4へ押圧する構成としてもよい。
また、フーリーローラ9は、感材通過ゲート8に完全
に液密に閉止するものではなく、特に、感光材料Sの通
過時には感材通過ゲート8を処理液10が若干流れる程度
のものでもよい。主ローラ4およびフリーローラ9の構
成材料は、耐久性、処理液10に対して変形、膨張、強度
低下等を生じることがなく、かつ処理液10を変質させて
写真特性等に悪影響をを及ぼさないものであるのが好ま
しく、例えば、上述した各種ゴム、各種樹脂、セラミッ
クス、耐食性を有する金属(ステンレス、チタン、ハス
テロイ等)、またはこれらの組合わせを挙げることがで
きる。
また上記ローラの円筒面には各種表面処理を施しても
よい。
なお、図示の例では、フリーローラ9は感光材料Sの
通過により移動する構成となっているが、フリーローラ
9を移動させる駆動手段(図示せず)を設け、その移動
により感材通過ゲート8の開閉を行なう構成としてもよ
い。
本発明におけるシャッター手段は、上記フリーローラ
9によるものに限らず、これに代わる開閉部材(例え
ば、可動片、弾性体によるスキージー等)によるもの、
またはこの開閉部材と上記のようなフリーローラとを組
み合わせたもの等、いかなるもおでもよい。また、シャ
ッター手段は、例えばラビリンスのように、感材通過ゲ
ートを感光部材は通過するが、処理液の通過は抑制され
るような任意の構造のものが可能である。
ハウジング2の上部に位置する処理室6Aおよび6K内の
処理液液面付近には、処理液10を供給および排出する給
液口23、および排液口22が設置されている。
なお、前記と同様、給液口23および排液口22の設置位
置や設置数は、図示の場合に限定されない。
このような構成の装置において、感光材料Sは、搬入
ローラ45により処理槽の処理液10中に搬入され、各処理
室6A〜6Kを順次搬送されて処理された後、搬出ローラ47
によって搬出される。そして、感光材料Sが処理室6Aか
ら6Kを通過する間に、大気との接触はない。
なお、処理液は、パラレルフローとすることが好まし
い。
第5図および第6図には、本発明の実施に用いる処理
槽の構成が示される。
これらの図に示される処理槽は、構内にラック3が挿
入されており、ラック3の側板32、33間にはブロック体
40、50が設置されている。
ブロック体40は、ブロック体50の内側に挿入するよう
になっており、この挿入状態で、感光材料Sを処理する
ための空間である5つの処理室65A、65B、65C、65D、65
Eが形成される。また、隣接する処理室65Aと65B、65Bと
65C、65Cと65Dおよび65Dと65Eとの間には、両処理室を
連結する狭幅の通路71、72、73および74が形成される。
さらに、処理室65Aおよび処理室65Eの上部には、それぞ
れ感光材料Sを搬入および搬出するための同様の通路75
および76が形成される。
ブロック体40、50は、図示の例では中実となっている
が、これに限定されるものではなく、中空であってもよ
く、樹脂等で構成すればよい。
これらの通路71〜76の幅(間隙距離)は、感光材料S
の厚さの5〜40倍程度とするのが好ましい。
このような通路幅とすることによって、感光材料Sは
支障なく搬送される。
また、搬送性をさらに向上するために、通路71〜76の
内壁面には、撥水化処理等を施してもよい。
処理室65A、65B、65D、65Eの中央部付近には、それぞ
れ1対の搬送ローラ85が設置され、最下部にある処理室
65Cには、3対の搬送ローラ85が設置されている。
また、通路75の感光材料入口付近には感光材料Sを処
理液10に搬入する搬入ローラ82が、そして通路76の感光
材料出口付近には感光材料Sを搬出する搬出ローラ83
が、それぞれ設置されている。
これらの搬入ローラ82、搬出ローラ83および各搬送ロ
ーラ85は、ブロック体40またはブロック体50に軸支され
ており、ローラ対のいずれか一方または双方が駆動回転
し、ローラ間に感光材料を挟持して感光材料Sを搬送す
るようになっている。
第6図に示されるように、搬送ローラ85の駆動機構
は、図中垂直方向に軸支された主軸802の所定箇所に固
定されたベベルギア803と、各搬送ローラ85の回転軸801
の一端部に固定されたベベルギア804とが噛合し、モー
タ等の駆動原(図示せず)の作動で主軸802を所定方向
に回転することにより、各搬送ローラ85が回転するよう
になっている。
この場合、搬入ローラ82の回転軸801aは主軸802とず
れた位置にあるので、主軸802に固定されたギア805を含
む歯車列を介して主軸802と平行に支持された従動軸806
を設け、この従動軸806に固定されたベベルギア803と、
回転軸801aの一端部に固定されたツベルギア804とを噛
合させて回転軸801aを回転させる。さらに、回転軸801a
には、ベベルギア804の内側にギア807が固定され、この
ギア807と他方の搬入ローラ82の回転軸801bの一端部に
固定されたギア808とを噛合させることにより両搬送ロ
ーラ8が同時に駆動回転する。
各処理室内の搬送ローラ85では、一方のローラを駆動
回転させ、両ローラの両面同士が接触することによって
他方のローラを従動回転させる構成となっている。な
お、両ローラをギアで連結し、双方のローラを駆動回転
する構成としてもよい。
このようなローラの構成材料は、耐久性、水洗処理液
に対して変形、膨張、強度低下等を生じないものであれ
ばよく、前記のローラと同様のものとすればよい。
処理室65A、65B、65D、65Eの搬送ローラ85の上下近傍
には、感光材料Sを案内するための対をなすサイド95が
設置されている。また、処理室65Cの搬送ローラ85間に
は、円弧状に湾曲し、この湾曲部に沿って感光材料Sの
方向を転換する反転ガイド96が設置されている。
これらのガイド95、96は、例えば成型プラスチックや
金属の板で構成され、ガイドを貫通する開口90がほぼ均
一に形成されている。
この開口90の存在により処理液10が流通し、循環が促
進され、処理効率が高まる。
処理室65Eおよび処理室65Aの上部液面付近に、処理液
を供給および排出する給液口13および排液口11がそれぞ
れ設置されている。
なお、前記と同様、給液口13および排液口11の設置位
置や設置数は、図示の場合に限定されない。
各処理室65A〜65Eの通路71〜76との接続部分には、感
光材料Sの非通過時にこの部分を遮蔽(封止)しうる遮
蔽手段としての弁53a、53bが設置されている。この弁53
a、53bは、第6図に示されるように、いずれも両端が縮
径(円錐状の)ローラ状となっているが、その構成は弁
53aと弁53bとで異なっている。
弁53aは、その比重が処理液10よりも小さいため、浮
力により浮上し、各処理室65A〜65Eの上部を遮蔽するも
のでありる。これに対し、弁54bは、その比重が処理液1
0よりも大きいため沈降し、各処理室65A、65B、65D、65
Eの下部を遮蔽するものである。
弁53aおよび弁53bの比重の調整は、それらの構成材料
の選択により行うことができる。例えば、弁53aおよび
弁53bを中実ローラとする場合、弁53aの構成材料とし
て、発泡ポリプロピレン、発泡ポリフェニレンオキサイ
ド(PPO)、発泡ABS等を用い、弁13bの構成材料とし
て、硬質塩化ビニル、ABS樹脂、PPO等を用いればよい。
また、弁53aが、処理液10より比重が大きい材料で構
成されていたとしても、図示のように弁53aを中空ロー
ラとすることにより浮力を与えることができる。
また、弁53bについても、必要により金属等の芯材を
入れる(図示せず)ことにより、弁53b全体の比重を増
大させることができる。
なお、通路71〜76の遮蔽性を向上するという観点から
は、弁53aおよび弁53bを、シリコーンゴムやその他の各
種エラストマー等の弾性体で構成し、またはこれらの材
料で弁53a、53bのローラ周面を被覆しておくのが好まし
い。
このような弁53a、53bは、感光材料Sの非通過時には
通路71〜76の出入口を遮蔽しているが、遮光材料Sが通
過する際には、感光材料Sに押圧されてブロック体40、
50に形成された傾斜面54a、54bに沿って転動し、感光材
料Sの通過が可能となる。そして、感光材料Sが通過し
た後は、弁53a、53bが元にもどり、再び通路71〜76の出
入口を遮蔽する。
なお、各処理室65A〜65Eにおける遮蔽手段の構成は、
図示のようなものに限定されず、種々の態様であってよ
い。
このような構成の装置において、感光材料Sは、搬入
ローラ82により処理槽の処理液10中に搬入され、搬送ロ
ーラ85により各処理室65A〜65Eを順次搬送させて処理さ
れた後、搬出ローラ83によって搬出される。そして、感
光材料Sが処理室65Aから65Eを通過する間に、大気との
接触はない。
なお、処理液は、パラレルフローとすることが好まし
い。
この他、処理室内および処理室外を循環する処理液の
循環路および液流形成手段を設置し、これにより各処理
室内の処理液10を感光材料Sの膜面と平行で搬送方向と
直交する方向に流すような構成とすることもできる。
このように液流を形成することによって、処理室間で
の処理液の移動量を少なくし、処理室における濃度勾配
を維持し、処理効率を向上することが可能となる。
また、このような液流を形成する処理室は一部であっ
てもよい。
なお、このような液流の流速は20〜20,000ml/分程度
とする。
本発明における複数の処理室に区画された処理槽は、
図示のものに限定されず感光材料が大気と接触すること
なく処理できるものであれば、いかなるものでもよい。
本発明の感光材料の処理方法により処理される感光材
料の種類は特に限定されず、カラーおよび白黒のいずれ
の感光材料であってもよい。
例えばカラーネガフィルム、カラー反転フィルム、カ
ラー印画紙、カラーポジフィルム、カラー反転印画紙、
製版用写真感光材料、X線写真感光材料、黒白ネガフィ
ルム、黒白印画紙、マイクロ用感光材料等の各種感光材
料等が挙げられる。
また、処理液の具体例としては、次のようなものが挙
げられる。
カラー現像液は、一般に発色現像主薬を含むアルカリ
性水溶液から構成される。
発色現像主薬としては、一級芳香族アミン現像剤、例
えばフィニレンジアミン類(例えば4−アミノ−N,N−
ジエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N,N−ジ
エチルアニリン、4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒ
ドロキシエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N
−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メ
チル−4−アミノ−N−エチル−N−β−メタンスルホ
ンアミドエチルアニリン、4−アミノ−3−メチル−N
−エチル−N−β−メトキシエチルアニリン等)を用い
ることができる。
発色現像液としては、上記のほか、pH緩衝剤、現像抑
制剤ないしカブリ防止剤等を含むことができる。
また必要に応じて、硬水軟化剤、保恒剤、有機溶剤、
現像促進剤、色素形成カプラー、競争カプラー、かぶせ
ら剤、補助現像薬、粘性付与剤、ポリカルボン酸系キレ
ート剤、酸化防止剤、アルカリ剤、溶解助剤、界面活性
剤、消泡剤等を含んでいてもよい。
黒白現像液としては、ジヒドロキシベンゼン類(例え
ばハイドロキノン)、3−ピラゾリドン類(例えば1−
フェニル−3−ピラゾリドン)、アミノフェノール類
(例えばN−メチル−p−アミノフェノール)等の現像
主薬を単独あるいは組合わせて用いることができる。
定着液としては、ハロゲン化銀に対して定着作用のあ
る化合物(定着剤)としてはチオ硫酸アンモニウム、チ
オ硫酸ナトリウム(ハイポ)、ハロゲン化アンモニウ
ム、チオ尿素、チオエーテル等を含むものが挙げられ
る。
漂白液としては、漂白剤として、ポリカルボン酸の鉄
塩、赤血塩、ブロメート化合物、コバルトヘキサミン等
を含むものが挙げられる。これらのうちフェリシアン化
カリ、エチレンジアミン四酢酸鉄(III)ナトリウムお
よびエチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウムは
特に有用である。また、上記漂白剤および定着剤の双方
を含む漂白・定着液とすることもできる。
定着液(漂白・定着液)には、定着剤の他に、通常、
亜硫酸ナトリウム等の保恒剤、酸剤、緩衝剤、硬膜剤な
どの定着助剤を含有させることができる。
また、漂白液(漂白・定着液)には、米国特許第3,04
2,520合、同第3,241,966号、特公昭45−8506号、特公昭
45−8636号などに記載の漂白促進剤、特開昭53−65732
号に記載のチオール化合物の他、種々の添加剤を加える
こともできる。
<実施例> 以下、本発明を具体的実施例について説明する。
[実施例1] ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体の上に、
以下に示す層構成の多層印画紙を作製した。塗布液は下
記のようにして調製した。
(第一層塗布液調製) イエローカプラー(ExY−1)および(ExY−2)各々
10.2g、9.1gおよび色像安定剤(Cpd−1)4.4gに酢酸エ
チル27.2ccおよび高沸点溶媒(solv−1)7.7cc(8.0
g)を加え溶解し、この溶液を10%ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム8ccを含む10%ゼラチン水溶液185cc
に乳化分散させた。この乳化分散物と乳剤EM1およびEM2
とを混合溶解し、以下の組成になるようゼラチン濃度を
調節し第一層塗布液を調製した。第二層から第七層用の
塗布液も第一層塗布液と同様の方法で調製した。各層の
ゼラチン硬化剤としては1−オキシ−3,5−ジクロロ−
s−トリアジンナトリウム塩を用いた。
また、増粘剤としては(Cpd−2)を用いた。
(層構成) 以下に各層の組成を示す。数字は塗布量(g/m2)を表
わす。ハロゲン化銀乳剤は銀換算塗布量を表わす。
支持体 ポリエチレンラミネート紙 [第一層側のポリエチレンに白色顔料(TiO2と青味染
料を含む。] 第一層(青感層) 増感色素(ExS−1)で分光増感された単分散塩臭化
銀乳剤(EM1) …0.13 増感色素(ExS−1)で分光増感された単分散塩臭化
乳剤(EM2) …0.13 ゼラチン …1.86 イエローカプラー(ExY−1) …0.44 イエローカプラー(ExY−2) …0.39 色像安定剤(Cpd−1) …0.19 溶媒(Solv−1) …0.35 第二層(混色防止層) ゼラチン …0.99 混色防止剤(Cpd−3) …0.08 第三層(緑感層) 増感色素(ExS−2、3)で分光増感された単分散塩
臭化銀乳剤(EM3) …0.05 増感色素(ExS−2、3)で分光増感された単分散塩
臭化銀乳剤(EM4) …0.11 ゼラチン …1.80 マゼンタカプラー(ExM−1) …0.39 色像安定剤(Cpd−4) …0.20 色像安定剤(Cpd−5) …0.02 色像安定剤(Cpd−6) …0.03 溶媒(Solv−2) …0.12 溶媒(Solv−3) …0.25 第四層(紫外線吸収層) ゼラチン …1.60 紫外線吸収剤(Cpd−7/Cpd−8/Cpd−9=3/2/6:重量
比) …0.70 混色防止剤(Cpd−10) …0.05 溶媒(Solv−4) …0.27 第五層(赤感層) 増感色素(ExS−4、5)で分光増感された単分散塩
臭化銀乳剤(EM5) …0.07 増感色素(ExS−4、5)で分光増感された単分散塩
臭化銀乳剤(EM6) …0.16 ゼラチン …0.92 シアンカプラー(ExC−1) …0.32 色像安定剤(Cpd−8/Cpd−9/Cpd−12=3/4/2:重量
比) …0.17 分散用ポリマー(Cpd−11) …0.28 溶媒(Solv−2) …0.20 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン …0.54 紫外線吸収剤(Cpd−7/Cpd−9/Cpd−12=1/5/3:重量
比) …0.21 溶媒(Solv−2) …0.08 第七層(保護層) ゼラチン …1.33 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(変性
度17%) …0.17 流動パラフィン …0.03 また、この時、イラジエーション防止用染料として
は、(Cpd−13、Cpd−14)を用いた。
さらに各層には、乳化分散剤、塗布助剤として、アル
カノールB(Dunpont社製)、アルキルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、コハク酸エステルおよびMagefacx F−
120(大日本インキ社製)を用いた。ハロゲン化銀の安
定化剤として、(Cpd−15、16)を用いた。
使用した乳剤の詳細は以下の通りである。
使用した化合物の構造式を次に示す。
Solv−1 ジブチルフタレート Solv−2 トリクレジルホスフェート Solv−3 トリオクチルホスフェート Solv−4 トリノニルホスフェート 上記の感光材料を像様露光後、下記処理工程にてカラ
ー現像の連続処理(ランニングテスト)を行った。
各処理液の組成は、以下の通りである。
リンス液 イオン交換水(カルシウム、マグネシウム各々3ppm以
下) (処理方法A) 富士写真フイルム社製カラーペーパー自現機であるガ
イド付ロールプロセッサーFPRP−115の改造機(現像層
内の液量60)を用いてランニング現像処理を行った。
ランニング条件は、1日10時間温調し、1日1回感光
材料0.2m2の処理を行い、これを2ケ月間続行した。
なお、現像液の補充量は290ml/m2とした。
(処理方法B) 処理方法Aにおいて、カラー現像液の補充量を25%増
加(363ml/m2)して同様に2ケ月間ランニングを続行し
た。
(処理方法C) 上記FPRP−115改造機をさらに改造し、現像層のみを
第5図および第6図に示す構造としてものを用いた。
現像層における処理室の数は5室であり、各処理室の
容積は300mlとした。
また、現像液の補充は、感材入側から3番目の処理室
(第3処理室)へ行った。
(処理方法D) 処理方法Cにおいて、現像液の補充を感材入側から1
番目の処理室(第1処理室)とし、また補充量を20%減
少(232ml/m2)させた。
処理方法A〜Dについて2ケ月後に得られた写真性能
(新液との比較)を下記表1に示す。
表中、写真性能の代表特性として、GLの感度をΔlog
Eで表わす。
表1に示されるように、本発明の処理方法CおよびD
によれば、現像液の補充量を増すことなく高い写真性能
を維持することができた。
また、処理方法Dでは、補充液の供給を所定位置の処
理室に行うことにより、補充量をさらに低減しても写真
性能を維持できることが確認された。
[参考例1] (処理方法E) 現像層をスリット型処理層とし、その処理路に第2a図
に示す構造の区画部材(シリコーンゴム製)を設けたも
のを用いた以外は前記処理方法Cと同様とした。
現像槽における処理路の寸法は、厚さ3mm、幅150mm、
全長3.4mであり、処理室の数は10室、各処理室の容積は
150mlとした。
また、現像液の補充は、感材入側から2番目の処理室
(第2処理室)へ行い、その補充量は、232ml/m2とし
た。
(処理方法F) 現像液の補充量を203ml/m2とした以外は処理方法Eと
同様とした。
これらの処理方法について、得られた結果を前記と同
様、下記表2に示す。
本発明の処理方法EおよびFによれば現像液の補充量
が少なく、かつ写真性能も良好に維持されている。
[参考例2] (処理方法G) 現像については前記処理方法Fを実行し、漂白・定着
液のテストを行った。
漂白・定着槽内の液量は20で、1日10時間温調し、
1日1回感光材料0.2m2の処理を行い、処理の都度漂白
・定着液を補充してこれを2ケ月間続行した。
なお、漂白・定着液の補充量は、200ml/m2とした。
(処理方法H) 前記処理方法Gにおいて、漂白・定着槽を第3図に示
す構造としたものを用いた。
漂白・定着槽における処理室の数は11室、各処理室の
容積は140mlとした。
また、漂白・定着液の補充は、第3処理室へ行い、そ
の補充は、160ml/m2とした。
(処理方法I) 前記処理方法Gにおいて、漂白・定着槽をスリット型
処理槽とし、その処理路に第2b図に示す構造の区画部材
を設けたものを用いた。
漂白・定着槽における処理路の寸法は、厚さ3mm、幅1
50mm、全長2mであり、処理室の数は8室、各処理室の容
積は110mlとした。
また、漂白・定着液の補充は、第1処理室へ行い、そ
の補充量は、144ml/m2とした。
処理方法、G、HおよびIにおけるテスト結果は次の
通りである。
処理方法Gでは、2ケ月後、漂白・定着槽中に多量の
沈澱物が発生し、処理済み感光材料に漂白カブリ様のス
テインが発生した。
これに対し、処理方法HおよびIでは、いずれも沈澱
物の発生はなく、しかもステインの発生もなかった。
<発明の効果> 以上述べたように、本発明の感光材料の処理方法によ
れば、処理効率の向上が図れ、処理液の補充量の低減が
可能となり、また、この処理方法の実施に用いられる処
理装置の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、参考例の処理槽の構成を示す断面正面図であ
る。 第2a図および第2b図は、それぞれ第1図中に示される区
画部材の構成を拡大して示す断面正面図である。 第3図は、参考例の処理槽の他の構成を示す断面正面図
である。 第4図は、第3図に示される処理槽の感光材料通過ゲー
ト付近を拡大して示す断面正面図である。 第5図は、本発明の実施に用いられる処理槽の構成例を
示す断面正面図である。 第6図は、第5図中のII−II線での断面図である。 符号の説明 2、55……ハウジング 3……ラック 4……主ローラ 5、99、141……区画部材 41……蓋 43……把手 56……上蓋 6A〜6K、60A、65A〜65E……処理室 7……ガイド 701……案内面 702……傾斜面 8……感材通過ゲート 9……フリーローラ 10……処理液 12……上蓋材 14……槽壁材 15……処理路 16〜20、24、26……リール 22、35、11……排液口 23、36、13……給液口 30……反転ガイド 31……ガイドローラ 40、50……ブロック体 53a、53b……弁 71〜76……通路 45、82……搬入ローラ 47、83……搬出ローラ 85……搬送ローラ 90……開口 95、96……ガイド 801、801a、801b……回転軸 802……主軸 803、804……ベベルギア 805、807……ギア 806……従動軸 91、92……ローラ 93、94……ローラ載置台 120、140……凹部 241……フランジ部 242……薄肉部 245……ボルト S……感光材料

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】露光後のハロゲン化銀感光材料を湿式処理
    する感光材料の処理方法であって、 処理路に沿って狭幅の通路で連結された複数の処理室を
    設け、 この狭幅の通路に区画部材を設け、 各処理室内に処理液を満し、 前記感光材料が通過しないときには前記区画部材により
    処理室間の流通がほとんどなく、 前記感光材料が通過しようとするときには、前記区画部
    材が感光材料を通過可能とし、 処理室の少なくとも1つには処理液の給液口を設け、 処理室の少なくとも1つには処理液の排液口を設け、 前記感光材料を大気と接触することなく前記各処理室を
    順次通過させることを特徴とするハロゲン化銀感光材料
    の処理方法。
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