JP2799440B2 - カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

カラー写真感光材料の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー写真感光材料の
処理方法に関するものであり、更に詳しくは、トータル
処理を超迅速に行えるハロゲン化銀カラー写真感光材料
の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラー写真感光材料の写真処理に
おいては、仕上がり納期の短縮化やラボ作業の軽減化に
伴い、処理時間が短縮されることが所望されていた。各
処理工程の時間を短縮する方法としては、処理温度の上
昇や補充量増加が一般的な方法であるが、その他、攪拌
を強化する方法、あるいは各種促進剤を添加する方法が
数多く提案されてきた。
【0003】なかでも、発色現像の迅速化及び/又は補
充量の低減を目的として、従来広く用いられてきた臭化
銀系乳剤もしくは沃化銀系乳剤に代えて塩化銀含有率の
高い、いわゆる高塩化銀乳剤を含有するカラー写真感光
材料を用いる方法が、例えば国際公開WO87−045
34号等に記載されている。このように高塩化銀乳剤の
使用や現像処理液の工夫によって、従来の塩臭化銀乳剤
の系における3分30秒現像(例えば富士写真フイルム
株式会社製カラー処理CP−20)から45秒現像(例
えば富士写真フイルム株式会社製カラー処理CP−40
FASなどトータル処理時間4分)に短縮されたが、他
のカラー方式(例えば静電転写方式、熱転写方式、イン
クジェット方式)のトータル処理時間と比べれば未だ満
足の行くレベルとは言い難い。
【0004】そのため、高画質のカラープリントが安価
に得られるハロゲン化銀カラー発色方式を用いて、トー
タルの処理時間が大幅に短縮された超迅速処理のための
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理開発が望まれて
いる。かかるトータルの処理時間を短縮する技術とし
て、高塩化銀乳剤を実質的にベンジルアルコールを含有
しない発色現像液で処理することにより、発色現像処理
時間を25秒以下、更に該現像処理時間、漂白定着処理
時間及び水洗及び/又は安定化処理時間の全処理工程を
合計2分以内とする方法が特開平1−196044号公
報に開示されている。
【0005】しかしながら、このような現像処理の短縮
のみならずトータルな迅速処理の実現を図ろうとする
と、上記技術のみではステインの増大を抑制しきれず、
白地が汚染されるという実用上重大な問題があることが
明白となった。おそらく現像処理時間の短縮に伴い感光
材料中における余分な着色物質(染料等)の残存量が増
え、更にその後の処理時間の短縮により更にかかる物質
の洗い出し効果が不充分となるため、これがステインと
なって現れるものと推察される。この傾向は、特に最近
の要望である低補充化を実現すると更に顕著になる。
【0006】一方、ステインを防止する技術として水洗
及び/又は安定化処理における処理液を逆浸透処理する
技術が知られており、特開昭60−241053号、同
62−254151号公報等に記載されている。更に、
特願平2−8495号明細書には迅速処理系で逆浸透膜
による水洗及び/又は安定化処理水の処理が開示されて
いる。水洗水及び/又は安定液を逆浸透することにより
該処理液中の不要成分(特に定着及び漂白定着成分)が
除去され、感光材料に与える悪影響を低減しているもの
と思われる。
【0007】一方、現像、漂白および定着過程の迅速化
も種々検討されており、特願平2−40940などにも
開示されている。ところが、自動現像処理機を迅速化、
小型化する場合の問題点として各槽間の移動時間(移槽
時の空中時間と呼ぶ)が非常に大きな問題としてあげら
れる。これらの対策として特開平2−240651号、
同2−242249号、同2−267549号および同
3−78709号などの技術が開示されており、水洗部
間や定着能を有する槽から水洗槽への移槽時の空中時間
の減少に効果が上がっている。ただし、現像槽は他槽の
液と混合した場合に写真性能が変化し、特に定着液成分
が混合した際は主に溶解物理現像のために写真画質に大
きな支障となる。このために、現像槽の次槽を漂白機能
だけにすることも、特に迅速化を目指す処理ではマイナ
スであり従来実施に及んでいない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、超迅
速処理が可能で高画質の写真性能を発現するハロゲン化
銀カラー写真感光材料の処理を行うことである。上述し
たごとく、超迅速化や小型化を目指した処理機では、移
槽の空中時間が障害になっていた。この移槽時の空中時
間は、実質的には各処理が実行されない過程による時間
のロスが直接的に問題であるが、その他搬送経路が複雑
になること、蒸発酸化などを防ぐための密閉化手段が複
雑になるなど多くの問題を抱えていた。移槽時の空中時
間をなるべく短かくすることで全体の処理時間を短かく
することができ、その極限である空中時間の零のために
液中で移槽する手段が考えられる。
【0009】この液中で移槽する手段は、両槽間の仕切
壁を感光材料が通るために、液もれの少ないシール手段
を用いても両槽の処理液がわずかに混合し、写真性能に
悪影響を及ぼす。水洗槽相互間では処理液が水洗水であ
るため、わずかな量の混合では写真性能に影響しないの
で、水洗槽相互間についてはこの液中で移槽する手段を
適用しても問題はない。
【0010】しかしながら、感光材料のトータルな現像
処理時間を短縮化するために、ハロゲン化銀カラー写真
感光材料の現像処理の発色現像と漂白定着過程にこの液
中で移槽する手段を適用すると、ステインが発生するな
どの問題を生じるため、前記の手段を感光材料の処理の
あらゆる工程間に適用することができなかった。本発明
の課題は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理にお
いて、発色現像工程と漂白工程、漂白工程と定着工程
の間で液中で移槽できるようにして、迅速な処理のため
に移槽時の空中時間を短縮し、あるいは零とし、かつ高
画質な写真性能がえられる処理方法を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、液中での移槽
手段を発色現像槽と漂白定着槽との間に適用した場合の
問題は、漂白定着液の定着剤が発色現像槽の発色現像液
に混入するためであり、それにより発色現像槽の次に漂
白槽を置けば、漂白液が定着剤を含まないために前記の
問題を生ぜず、しかも漂白工程と定着工程の別槽化で懸
念された全体の処理時間の増加は生じないことが解明さ
れることにより達成されたものである。
【0012】すなわち、本発明に係る上記課題は次に記
載する手段によって解決された。 (1)ハロゲン化銀カラー写真感光材料を露光後、横方
向に並置された複数の処理槽に送って現像処理する処理
方法において、塩化銀を95モル%以上含有する高塩化
銀乳剤を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を発色
現像工程、漂白工程、定着工程に移送して処理するとと
もに、そのさい少なくとも工程間の前記カラー写真感
光材料の搬送が、工程の区域を区画する隔壁を通し
て、かつ処理液中に浸漬された状態で移槽されることを
特徴とするカラー写真感光材料の処理方法。
【0013】なお、前記(1)のカラー写真感光材料の
処理方法では、迅速処理を目的とすることから、トータ
ルの現像処理時間である発色現像工程の開始から乾燥工
程の終了までの時間が120秒以内であるようにするの
が好ましい。さらに、そのさい迅速処理に適するよう
に、カラー写真感光材料としては塗設されているゼラチ
ン量が7.1g/m2 以下であるものを用いると、乳剤
層などの塗布層が薄いために迅速処理できるので、この
ようなものを用いるのが好ましい。
【0014】また、前記()のカラー写真感光材料の
処理方法を行うための装置としては、迅速処理でありな
がら十分な現像処理を行えるようにするために、処理槽
としては容量が4リットル以下のものを用い、前記感光
材料の搬送速度が1.2cm/秒以下であるように条件
設定すると、処理槽が新しい補充液で多く満たされ、か
つ感光材料をよく処理できるので好ましい。
【0015】本発明では感光材料の空中時間を零にする
ため、少なくとも発色現像槽と漂白槽との間は1枚の仕
切壁のような隔壁で区画されることが必要で、このため
感光材料は処理装置を水平方向に移動して処理される。
本発明において、液中で移槽する手段を取るのは、感光
材料の処理の中、少なくとも発色現像工程と漂白工程と
の間であるが、それ以外の漂白工程と定着工程との間、
定着工程と水洗工程との間、水洗工程の各段階の間、あ
るいは必要により付加される水洗工程又は安定化工程に
つながる間の少なくとも一つ、特にこれらの全部につい
てこの液中で移槽する手段を取ると感光材料の処理時間
がさらに短縮される。この液中で移槽する手段によらな
い場合は、従来通り空中を通って移槽される手段によ
る。
【0016】なお本明細書において、移槽が空中の場合
は、各槽の処理時間とは、各槽に浸漬された時点から次
槽または次過程(乾燥過程など)にはいる前までをさ
す。また液中での移槽のばあいは、該槽中浸漬されてい
る時間をさす。本発明の効果は超迅速処理において特に
顕著である。迅速処理においては全処理時間が150秒
好ましくは120秒以下さらに好ましくは70秒以下が
好ましい形態である。具体的に説明すると、例えば10
0秒処理では、従来方法による場合、現像20秒、漂白
定着20秒、水洗30秒および乾燥30秒などの時間が
考えられるが、小型の処理機では感材の搬送速度が10
mm/sec程度であり、移槽のために液面から20m
mあげ、水平方向に20mm移動させると仮定すると、
移槽の空中時間は6秒必要である。このため現像過程や
漂白定着過程は実質の処理時間は14秒となる。現実に
は高さ20mmでは攪拌中の液面の乱れを考慮すると安
全な領域ではないし、本発明者がいくつかの市販されて
いる小型のミニラボを調査したところでは、この空中時
間比率は60〜70%の領域であった。1槽の時間を減
少させていっても、空中搬送部分は液の混合防止などの
観点から必要最低長さは決定されてくるので、迅速化を
実施すればするほど実質の処理に関与しない空中時間比
率が増大し、実質の処理時間が減少していく。空中時間
比率が70%とすると、20秒の処理時間は実質14秒
となり、これに代えて本発明の液中での移槽する手段を
用いると現像過程だけでも6秒の短縮となり、トータル
処理時間が70秒では9%の時間短縮となる。本発明者
は、本発明の要件を満たす処理方法においては、漂白過
程と定着過程を分離しても実質時間で各8秒(従来方法
では漂白定着過程が20秒で、そのうち空中時間が6秒
の時)であることを見出し、漂白定着時の空中時間を考
慮すれば20%の時間短縮になる。
【0017】さらに漂白および定着過程は、本来の脱銀
とはべつに現像主薬、染料および増感色素などを除去す
る機能を結果的に期待されており、超迅速系にすると現
像時間が短いために、前記のうち染料と増感色素は現像
過程での除去割合が低下し、後過程である漂白および定
着過程での除去がより重要になってくる。これらの各成
分は除去されやすいpHなどの環境条件が異なるため、
漂白定着での全成分の効率的な除去は困難であるが、漂
白と定着を別過程とすることにより、効率的な除去を促
進することができるという付加的な効果まで現れる。具
体的には、漂白液のpHを低く設定し(例えばpH5以
下、好ましくはpH3〜5)、現像主薬を速やかに除去
するなどの手段を取ることが可能である。さらに処理後
の感材の膜pHが低いと発色したシアン色素がロイコ体
となり最大画像濃度が低下する故障が生じるが、漂白槽
と分離した定着槽では、該定着槽のpHを上げること
(例えばpH7以上、好ましくはpH7〜8)により処
理後の膜pHを好適な範囲に制御することも可能であ
る。
【0018】本発明において、液中で移槽する手段を適
用する工程における槽間の感光材料の搬送は処理液中に
浸漬された状態で行われるが、特に液中を感材に密接し
て通過するゴムブレードやシャッター機能を有するロー
ラーが好ましい。具体的には、特願平2−155667
号に開示されているような軟質樹脂などの弾性材料が用
いられる。弾性材料としてはヤング率で5×105 N/
2 以下のいわゆるゴム素材を使用できるが、天然ゴム
および合成ゴムでは、ジエン系(ブタジエンゴム、イソ
プレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニト
リル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム)、オレフィ
ン系(イソブチレン−イソプレンゴム、エチレンプロピ
レン・コポリマー、エチレン−プロピレン−ジエン・タ
ーポリマー、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル・コポリマー)、多
硫化物系(ポリアルキレン、スルフィド)、有機ケイ素
化合物系(シリコンゴム)、フッ素化合物系(ポリ(ク
ロル・トリフルオロエチレン)、フッ化ビニリデン−6
フッ化プロピレン・コポリマー)、ウレタン系(ウレタ
ンゴム)、エーテル系(プロピレノキシドゴム、エピク
ロルヒドリンゴム)および、ビニル系(アクリル酸エス
テル−アクリロニトリル・コポリマー、アクリル酸エス
テル−2−クロルエチルビニルエーテル・コポリマー)
などの素材が使用可能である。特に好ましい弾性材料は
ウレタン系であり、なかでも硬度が50から80度のも
のが特に好ましい。
【0019】さらに、液中移槽のさい前記のブレードを
使用すると、各処理液の持ち出し量が従来タイプの空中
移槽のものにくらべ少なくすることができる。これは液
中の移槽では液のリークに対して使用素材や使用法(圧
力、形状など)に対策が取られているためと思われる
が、このために現像主薬や漂白剤および定着剤などの処
理液成分の除去が促進されるメリットもあることがわか
った。
【0020】さらに全槽とも液中の搬送では、処理時間
の短縮がさらに大幅に実現でき、迅速化の大きな要因と
なる。本発明の処理方法に使用する感光材料に用いるハ
ロゲン化銀は、迅速処理の目的上、高塩化銀乳剤を用い
るものであって、実質的に沃化銀を含まない塩化銀含有
率が好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは98
モル%以上の塩臭化銀あるいは塩化銀(「高塩化銀」と
いう)である。特に、本発明の最大の課題は処理の迅速
化を実現することであり、現像過程は30秒以下で本発
明の効果が顕著に現れる。この性能は実質的な塩化銀乳
剤によってはじめてもたらせるものである。さらに本発
明の目的、つまり超迅速処理を可能にすること、をより
意味のあるものにするために、感光材料のゼラチン量は
少ないほうが良い。具体的には7.1g/m2 以下のゼ
ラチン量が好ましく、さらに好ましくは、6.5g/m
2以下であり、この範囲で特に本発明の効果は大きく現
れ好ましい。
【0021】本発明の使用できる感光材料と処理を含む
画像形成システムは、通常使用されている感光材料に適
用でき、例えば、カラーネガ、カラー反転およびカラー
ペーパーなどのカラー写真感光材料の処理に使用するこ
とが可能である。そのなかで例えば、迅速性をいかして
カラープリントの処理に使用できるが、迅速化をより望
まれるインテリジェントカラーハードコピーの用途に使
用することができる。特に、インテリジェントカラーハ
ードコピーの態様としては、レーザー(例えば半導体レ
ーザーなど)あるいは発光ダイオードなどの高密度光を
もちいて走査露光する態様が好ましい。
【0022】本発明に係わる感光材料には、画像のシャ
ープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧
州特許EP0,337,490A2号明細書の第27〜
76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(なかでも
オキソノール系染料)を該感光材料の680nmに於け
る化学反射濃度が0.70以上になるように添加した
り、支持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類
(例えばトリメチロールエタン)等で表面処理された酸
化チタンを12重量%以上(より好ましくは14重量%
以上)含有させるのが好ましい。
【0023】また、本発明に用いる感光材料には、カプ
ラーと共に欧州特許EP0,277,589A2号明細
書に記載のような色像保存性改良化合物を使用するのが
好ましい。特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好
ましい。即ち、発色現像処理後に残存する芳香族アミン
系現像主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質
的に無色の化合物を生成する化合物および/または発色
現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現像主薬の酸
化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無
色の化合物を生成する化合物を同時または単独に用いる
ことが、例えば処理後の保存における膜中残存発色現像
主薬ないしその酸化体とカプラーの反応による発色色素
生成によるステイン発生その他の副作用を防止する上で
好ましい。
【0024】また、本発明に用いる感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号公報に
記載のような防黴剤を添加するのが好ましい。また、本
発明に用いる感光材料に用いられる支持体としては、デ
ィスプレイ用に白色ポリエステル系支持体または白色顔
料を含む層がハロゲン化銀乳剤層を有する側の支持体上
に設けられた支持体を用いてもよい。更に鮮鋭性を改良
するために、アンチハレーション層を支持体のハロゲン
化銀乳剤層塗布側または裏面に塗設するのが好ましい。
特に反射光でも透過光でもディスプレイが観賞できるよ
うに、支持体の透過濃度を0.35〜0.8の範囲に設
定するのが好ましい。
【0025】本発明に用いる感光材料は可視光で露光さ
れても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低
照度露光でも高照度短時間露光でもよく、特に後者の場
合には一画素当たりの露光時間が10-4秒より短いレー
ザー走査露光方式が好ましい。露光済みの感光材料は発
色現像処理が施されるが、迅速処理の目的から発色現像
の後、漂白処理及び定着処理するのが好ましい。
【0026】本発明に用いる感光材料に適用されるハロ
ゲン化銀乳剤やその他の剤(添加剤など)および写真構
成層(層配置など)、並びにこの感光材料を処理するた
めに適用される処理法や処理用添加剤としては、下記の
特許公報、特に欧州特許EP0,355,660A2号
(特願平1−107011号)明細書に記載されている
ものが好ましく用いられる。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【0032】また、シアンカプラーとして、特開平2−
33144号公報に記載のジフェニルイミダゾール系シ
アンカプラーの他に、欧州特許EP0,333,185
A2号明細書に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアン
カプラー(なかでも具体例として列挙されたカプラー
(42)の4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当
量化したものや、カプラー(6)や(9)が特に好まし
い)や特開昭64−32260号公報に記載された環状
活性メチレン系シアンカプラー(なかでも具体例として
列挙されたカプラー例3、8、34が特に好ましい)の
使用も好ましい。
【0033】本発明では、現像液として、カラー発色現
像液を用いる。本発明に使用される発色現像液中には、
公知の芳香族第1級アミン発色現像主薬を含有する。好
ましい例はp−フェニレンジアミン誘導体であり、代表
例を以下に示すがこれらに限定されるものではない。 D−1 N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン D−2 4−アミノ−N,N−ジエチル−3−メチルア
ニリン D−3 4−アミノ−N−(β−ヒドロキシエチル)−
N−メチルアニリン D−4 4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキ
シエチル)アニリン D−5 4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキ
シエチル)−3−メチルアニリン D−6 4−アミノ−N−エチル−N−(3−ヒドロキ
シプロピル)−3−メチルアニリン D−7 4−アミノ−N−エチル−N−(4−ヒドロキ
シブチル)−3−メチルアニリン D−8 4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタンス
ルホンアミドエチル)−3−メチルアニリン D−9 4−アミノ−N,N−ジエチル−3−(β−ヒ
ドロキシエチル)アニリン D−10 4−アミノ−N−エチル−N−(β−メトキ
シエチル)−3−メチル−アニリン D−11 4−アミノ−N−(β−エトキシエチル)−
N−エチル−3−メチルアニリン D−12 4−アミノ−N−(3−カルバモイルプロピ
ル)−N−n−プロピル−3−メチルアニリン D−13 4−アミノ−N−(4−カルバモイルブチ
ル)−N−n−プロピル−3−メチルアニリン D−14 N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−
3−ヒドロキシピロリジン D−15 N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−
3−(ヒドロキシメチル)ピロリジン D−16 N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−
3−ピロリジンカルボキサミド 上記p−フェニレンジアミン誘導体のうち特に好ましく
は例示化合物D−5,D−6,D−7,D−8及びD−
12である。また、これらのp−フェニレンジアミン誘
導体と硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、ナフタレンジスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸などの塩であってもよ
い。該芳香族第1級アミン現像主薬の使用量は現像液1
リットル当たり好ましくは0.002モル〜0.2モ
ル、更に好ましくは0.005モル〜0.15モル、更
に好ましくは0.01モル〜0.15モルである。
【0034】本発明の実施にあたっては、実質的にベン
ジルアルコールを含有しない現像液を使用することが好
ましい。ここで実質的に含有しないとは、好ましくは2
ミリリットル/リットル以下、更に好ましくは0.5ミ
リリットル/リットル以下のベンジルアルコール濃度で
あり、最も好ましくは、ベンジルアルコールを全く含有
しないことである。
【0035】本発明に用いられる現像液は、亜硫酸イオ
ンを実質的に含有しないことがより好ましい。亜硫酸イ
オンは、現像主薬の保恒剤としての機能と同時に、ハロ
ゲン化銀溶解作用及び現像主薬酸化体と反応し、色素形
成効率を低下させる作用を有する。このような作用が、
連続処理に伴う写真特性の変動の増大の原因の1つと推
定される。ここで実質的に含有しないとは、好ましくは
3.0×10-3モル/リットル以下の亜硫酸イオン濃度
であり、最も好ましくは亜硫酸イオンを全く含有しない
ことである。但し、本発明においては、使用液に調液す
る前に現像主薬が濃縮されている処理剤キットの酸化防
止に用いられるごく少量の亜硫酸イオンは除外される。
【0036】本発明に用いられる現像液は亜硫酸イオン
を実質的に含有しないことが好ましいが、さらにヒドロ
キシルアミンを実質的に含有しないことがより好まし
い。これは、ヒドロキシルアミンが現像液の保恒剤とし
ての機能と同時に自身が銀現像活性を持ち、ヒドロキシ
ルアミンの濃度の変動が写真特性に大きく影響すると考
えられるためである。ここでいうヒドロキシルアミンを
実質的に含有しないとは、好ましくは5.0×10-3
ル/リットル以下のヒドロキシルアミン濃度であり、最
も好ましくはヒドロキシルアミンを全く含有しないこと
である。
【0037】本発明に用いられる現像液は、前記ヒドロ
キシルアミンや亜硫酸イオンに替えて有機保恒剤を含有
することがより好ましい。ここで有機保恒剤とは、カラ
ー写真感光材料の処理液へ添加することで、芳香族第一
級アミン発色現像主薬の劣化速度を減じる有機化合物全
般を指す。即ち、発色現像主薬の空気などによる酸化を
防止する機能を有する有機化合物類であるが、中でも、
ヒドロキシルアミン誘導体(ヒドロキシルアミンを除
く。以下同様)、ヒドロキサム酸類、ヒドラジン類、ヒ
ドラジド類、フェノール類、α−ヒドロキシケトン類、
α−アミノケトン類、糖類、モノアミン類、ジアミン
類、ポリアミン類、四級アンモニウム塩類、ニトロキシ
ラジカル類、アルコール類、オキシム類、ジアミド化合
物類、縮環式アミン類などが特に有効な有機保恒剤であ
る。これらは、特開昭63−4235号、同63−30
845号、同63−21647号、同63−44655
号、同63−53551号、同63−43140号、同
63−56654号、同63−58346号、同63−
43138号、同63−146041号、同63−44
657号、同63−44656号、米国特許第3,61
5,503号、同2,494,903号、特開昭52−
143020号、特公昭48−30496号などの各公
報又は明細書に開示されている。
【0038】その他保恒剤として、特開昭57−441
48号及び同57−53749号公報に記載の各種金属
塩類、特開昭59−180588号公報に記載のサリチ
ル酸類、特開昭54−3532号公報記載のアルカノー
ルアミン類、特開昭56−94349号公報に記載のポ
リエチレンイミン類、米国特許第3,746,544号
明細書等に記載の芳香族ポリヒドロキシ化合物等を必要
に応じて含有しても良い。特にトリエタノールアミンの
ようなアルカノールアミン類、ジエチルヒドロキシルア
ミンのようなジアルキルヒドロキシルアミン、ヒドラジ
ン誘導体あるいは芳香族ポリヒドロキシ化合物の添加が
好ましい。
【0039】前記の有機保恒剤のなかでもヒドロキシル
アミン誘導体やヒドラジン誘導体(ヒドラジン類やヒド
ラジド類)が特に好ましく、その詳細については、特開
平1−97953号、同1−186939号、同1−1
86940号、同1−187557号及び特願平1−2
97659号公報などに記載されている。また前記のヒ
ドロキシルアミン誘導体またはヒドラジン誘導体とアミ
ン類を併用して使用することが、カラー現像液の安定性
の向上、しいては連続処理時の安定性向上の点でより好
ましい。
【0040】前記のアミン類としては、特開昭63−2
39447号公報に記載されたような環状アミン類や特
開昭63−128340号公報に記載されたようなアミ
ン類やその他特開平1−186939号や同1−187
557号公報に記載されたようなアミン類が挙げられ
る。本発明においてカラー現像液中に塩素イオンを3.
5×10-2〜1.5×10-1モル/リットル含有するこ
とが好ましい。特に好ましくは、4×10-2〜1×10
-1モル/リットルである。塩素イオン濃度が1.5×1
-1モル/リットルより多いと、現像を遅らせるという
欠点を有し、迅速で最大濃度が高いという本発明の目的
を達成する上で好ましくない。また、3.5×10-2
ル/リットル未満では、カブリを防止する上で好ましく
ない。
【0041】本発明において、カラー現像液中の臭素イ
オンが1.0×10-3モル/リットル以下であることが
好ましい。より好ましくは、5×10-4モル/リットル
以下である。臭素イオン濃度が1×10-3モル/リット
ルより多い場合、現像を遅らせ、最大濃度及び感度が低
下する。ここで塩素イオン及び臭素イオンは現像液中に
直接添加されてもよく、現像処理中に感光材料から現像
液に溶出してもよい。
【0042】カラー現像液に直接添加される場合、塩素
イオン供給物質として、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、塩化アンモニウム、塩化リチウム、塩化ニッケル、
塩化マグネシウム、塩化マンガン、塩化カルシウム、塩
化カドミウムが挙げられるが、そのうち好ましいものは
塩化ナトリウム、塩化カリウムである。また、現像液中
に添加されている螢光増白剤から供給されてもよい。
【0043】臭素イオンの供給物質として、臭化ナトリ
ウム、臭化カリウム、臭化アンモニウム、臭化リチウ
ム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化マンガ
ン、臭化ニッケル、臭化カドミウム、臭化セリウム、臭
化タリウムが挙げられるが、そのうち好ましいものは臭
化カリウム、臭化ナトリウムである。現像処理中に感光
材料から溶出する場合、塩素イオンや臭素イオンは共に
乳剤から供給されてもよく、乳剤以外から供給されても
良い。
【0044】本発明に使用されるカラー現像液は、好ま
しくはpH9〜12、より好ましくは9〜11.0であ
り、そのカラー現像液には、その他に既知の現像液成分
の化合物を含ませることができる。上記pHを保持する
ためには、各種緩衝剤を用いるのが好ましい。緩衝剤と
しては、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒ
ドロキシ安息香酸塩、グリシル塩、N,N−ジメチルグ
リシン塩、ロイシン塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、
3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン塩、アラニン
塩、アミノ酪酸塩、2−アミノ−2−メチル−1,3−
プロパンジオール塩、バリン塩、プロリン塩、トリスヒ
ドロキシアミノメタン塩、リシン塩などを用いることが
できる。特に炭酸塩、リン酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキ
シ安息香酸塩は、溶解性、pH9.0以上の高pH領域
での緩衝能に優れ、カラー現像液に添加しても写真性能
面への悪影響(カブリなど)がなく、安価であるといっ
た利点を有し、これらの緩衝剤を用いることが特に好ま
しい。
【0045】これらの緩衝剤の具体例しとては、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カ
リウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン
酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウ
ム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、
四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム
(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カ
リウム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウ
ム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−
2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル
酸カリウム)などを挙げることができる。しかしながら
本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
【0046】該緩衝剤のカラー現像液への添加量は、
0.1モル/リットル以上であることが好ましく、特に
0.1モル/リットル〜0.4モル/リットルであるこ
とが特に好ましい。その他、カラー現像液中にはカルシ
ウムやマグネシウムの沈澱防止剤として、あるいはカラ
ー現像液の安定性向上のために、各種キレート剤を用い
ることができる。例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレン
トリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,
N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,
N,N′,N′−テトラメチレンスルホン酸、トランス
シロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパ
ン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレ
ンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、2−ホスホ
ノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキ
シエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N′−ビス
(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,
N′−ジ酢酸、カテコール−3,4,6−トリスルホン
酸及びカテコール−3,5−ジスルホン酸等が挙げられ
る。
【0047】これらのキレート剤は必要に応じて2種以
上併用しても良い。これらのキレート剤の添加量はカラ
ー現像液中の金属イオンを封鎖するのに充分な量であれ
ば良い。例えば1リットル当り0.1g〜10g程度で
ある。カラー現像液には、必要により任意の現像促進剤
を添加できる。現像促進剤としては、特公昭37−16
088号、同37−5987号、同38−7826号、
同44−12380号、同45−9019号及び米国特
許第3,813,247号等の各公報又は明細書に表わ
されるチオエーテル系化合物、特開昭52−49829
号及び同50−15554号公報に表わされるp−フェ
ニレンジアミン系化合物、特開昭50−137726
号、特公昭44−30074号、特開昭56−1568
26号及び同52−43429号公報等に表わされる4
級アンモニウム塩類、米国特許第2,494,903
号、同3,128,182号、同4,230,796
号、同3,253,919号、特公昭41−11431
号、米国特許第2,482,546号、同2,596,
926号及び同3,582,346号等の各公報又は明
細書に記載のアミン系化合物、特公昭37−16088
号、同42−25201号、米国特許第3,128,1
83号、特公昭41−11431号、同42−2388
3号及び米国特許第3,532,501号等の各公報又
は明細書に表わされるポリアルキレンオキサイド、その
他1−フェニル−3−ピラゾリドン類、イミダゾール
類、等を必要に応じて添加することができる。
【0048】本発明においては、必要に応じて、任意の
カブリ防止剤を添加できる。カブリ防止剤としては、塩
化ナトリウム、臭化カリウム、沃化カリウムの如きアル
カリ金属ハロゲン化物及び有機カブリ防止剤が使用でき
る。有機カブリ防止剤としては、例えばベンゾトリアゾ
ール、6−ニトロベンズイミダゾール、5−ニトロイソ
インダゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニ
トロベンゾトリアゾール、5−クロロ−ベンゾトリアゾ
ール、2−チアゾリル−ベンズイミダゾール、2−チア
ゾリルメチル−ベンズイミダゾール、インダゾール、ヒ
ドロキシアザインドリジン、アデニンの如き含窒素ヘテ
ロ環化合物を代表例としてあげることができる。
【0049】本発明に適用されうる発色現像液には、螢
光増白剤を含有するのが好ましい。螢光増白剤として
は、4,4′−ジアミノ−2,2′−ジスルホスチルベ
ン系化合物が好ましい。添加量は0〜5g/リットル好
ましくは0.1〜4g/リットルである。又、必要に応
じてアルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、脂肪族
カルボン酸、芳香族カルボン酸等の各種界面活性剤を添
加しても良い。
【0050】本発明に適用されうるカラー現像液の処理
温度は30〜50℃好ましくは35〜50℃である。処
理時間は5秒〜45秒、好ましくは5秒〜30秒、更に
好ましくは5〜15秒である。補充量は少ない方が好ま
しいが、感光材料1m2 当たり20〜600mlが適当
であり、好ましくは30〜100mlである。以下に本
発明に適用されうる漂白液及び定着液を説明する。
【0051】漂白液において用いられる漂白剤として
は、いかなる漂白剤も用いることができるが、特に鉄
(III)の有機錯塩(例えばエチレンジアミン四酢酸、ジ
エチレントリアミン五酢酸などのアミノポリカルボン酸
類、アミノポリホスホン酸、ホスホノカルボン酸および
有機ホスホン酸などの錯塩)もしくはクエン酸、酒石
酸、リンゴ酸などの有機酸;過硫酸塩;過酸化水素など
が好ましい。
【0052】これらのうち、鉄(III)の有機錯塩は迅速
処理と環境汚染防止の観点から特に好ましい。鉄(III)
の有機錯塩を形成するために有用なアミノポリカルボン
酸、アミノポリホスホン酸、もしくは有機ホスホン酸ま
たはそれらの塩を列挙すると、エチレンジアミン四酢
酸、ジエチレントリアミン五酢酸、1,3−ジアミノプ
ロパン四酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、ニトリロ三
酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ二
酢酸、イミノ二酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢
酸、などを挙げることができる。これらの化合物はナト
リウム、カリウム、リチウム又はアンモニウム塩のいず
れでも良い。これらの化合物の中で、エチレンジアミン
四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサン
ジアミン四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、メ
チルイミノ二酢酸の鉄(III)錯塩が漂白力が高いことか
ら好ましい。これらの第2鉄イオン錯塩は錯塩の形で使
用しても良いし、第2鉄塩、例えば硫酸第2鉄、塩化第
2鉄、硝酸第2鉄、硫酸第2鉄アンモニウム、燐酸第2
鉄などとアミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン
酸、ホスホノカルボン酸などのキレート剤とを用いて溶
液中で第2鉄イオン錯塩を形成させてもよい。また、キ
レート剤を第2鉄イオン錯塩を形成する以上に過剰に用
いてもよい。鉄錯塩のなかでもアミノポリカルボン酸鉄
錯体が好ましく、その添加量は0.01〜1.0モル/
リットル、好ましくは0.05〜0.50モル/リット
ル、更に好ましくは0.10〜0.50モル/リット
ル、更に好ましくは0.15〜0.40モル/リットル
である。
【0053】漂白液には、漂白促進剤として種々の化合
物を用いることができる。例えば、米国特許第3,89
3,858号明細書、ドイツ特許第1,290,812
号明細書、特開昭53−95630号公報、リサーチデ
ィスクロージャー第17129号(1978年7月号)
に記載のメルカプト基またはジスルフィド結合を有する
化合物や、特公昭45−8506号、特開昭52−20
832号、同53−32735号、米国特許3,70
6,561号等に記載のチオ尿素系化合物、あるいは沃
素、臭素イオン等のハロゲン化物が漂白力に優れる点で
好ましい。
【0054】その他、本発明に適用されうる漂白液に
は、臭化物(例えば、臭化カリウム、臭化ナトリウム、
臭化アンモニウム)または塩化物(例えば、塩化カリウ
ム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム)または沃化物
(例えば、沃化アンモニウム)等の再ハロゲン化剤を含
むことができる。所望に応じ硼砂、メタ硼酸ナトリウ
ム、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、亜燐酸、燐酸、燐酸ナトリウム、クエン酸、クエ
ン酸ナトリウム、酒石酸などのpH緩衝能を有する1種
類以上の無機酸、有機酸およびこれらのアルカリ金属ま
たはアンモニウム塩または、硝酸アンモニウム、グアニ
ジンなどの腐蝕防止剤などを添加することができる。
【0055】定着液に使用される定着剤は、公知の定着
剤、即ちチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウムな
どのチオ硫酸塩;チオシアン酸ナトリウム、チオシアン
酸アンモニウムなどのチオシアン酸塩;エチレンビスチ
オグリコール酸、3,6−ジチア−1,8−オクタンジ
オールなどのチオエーテル化合物およびチオ尿素類など
の水溶性のハロゲン化銀溶解剤であり、これらを1種あ
るいは2種以上混合して使用することができる。さら
に、特願平3−236764号に記載されているチオエ
ーテル系、メソイオン系およびイミダゾール系の化合物
も使用可能である。本発明においては、チオ硫酸塩特に
チオ硫酸アンモニウム塩の使用およびメソイオン系化合
物の使用が好ましい。1リットルあたりの定着剤の量
は、0.3〜2モルが好ましく、更に好ましくは0.5
〜1.0モルの範囲である。
【0056】本発明における漂白液のpH領域は8以下
であり、2〜7が好ましく、3〜7が特に好ましい。p
Hがこれより低いと液の劣化及びシアン色素のロイコ化
が促進され、逆にpHがこれより高いと脱銀が遅れ、ス
テインが発生し易くなる。本発明に使用される定着液の
pH領域は、3〜8が好ましく、更には4〜7が特に好
ましい。pHがこれより低いと脱銀性は向上するが、液
の劣化及びシアン色素のロイコ化が促進される。逆にp
Hがこれより高いと脱銀が遅れ、かつステインが発生し
易くなる。
【0057】pHを調整するためには、必要に応じて塩
酸、硫酸、硝酸、重炭酸塩、アンモニア、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等を添加することができる。また、漂白および/又は定
着液には、その他各種の螢光増白剤や消泡剤或いは界面
活性剤、ポリビニルピロリドン、メタノール等の有機溶
媒を含有させることができる。
【0058】定着液は、保恒剤として亜硫酸塩(例え
ば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモ
ニウム、など)、重亜硫酸塩(例えば、重亜硫酸アンモ
ニウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、な
ど)、メタ重亜硫酸塩(例えば、メタ重亜硫酸カリウ
ム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸アンモニウ
ム、など)等の亜硫酸イオン放出化合物を含有するのが
好ましい。これらの化合物は亜硫酸イオンに換算して約
0.02〜1.0モル/リットル含有させることが好ま
しく、更に好ましくは0.04〜0.6モル/リットル
である。
【0059】保恒剤としては、亜硫酸塩の添加が一般的
であるが、その他アスコルビン酸やカルボニル重亜硫酸
付加物、スルフィン酸類あるいはカルボニル化合物等を
添加しても良い。更には緩衝剤、螢光増白剤、キレート
剤、消泡剤、防カビ剤等を所望に応じて添加しても良
い。
【0060】本発明の漂白および/または定着液の処理
時間はそれぞれ5秒〜30秒、好ましくは5秒〜15秒
である。処理温度は25℃〜60℃、好ましくは30℃
〜50℃である。補充量は感光材料1m2 当たり20m
l〜250ml、好ましくは30ml〜100mlであ
る。保恒剤として亜硫酸塩(例えば、亜硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、など)、重
亜硫酸塩(例えば、重亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナ
トリウム、重亜硫酸カリウム、など)、メタ重亜硫酸塩
(例えば、メタ重亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリ
ウム、メタ重亜硫酸アンモニウム、など)等の亜硫酸イ
オン放出化合物を含有するのが好ましい。これらの化合
物は亜硫酸イオンに換算して約0.02〜1.0モル/
リットル含有させることが好ましく、更に好ましくは
0.04〜0.6モル/リットルである。
【0061】定着の脱銀処理後、水洗及び/又は安定化
処理をするのが一般的である。水洗工程での水洗水量
は、感光材料の特性(例えばカプラー等使用素材によ
る)や用途、水洗水温、水洗タンクの数(段数)、その
他種々の条件によって広範囲に設定し得る。通常多段向
流方式における段数は2〜6が好ましく、特に2〜5が
好ましい。
【0062】多段向流方式によれば、水洗水量を大巾に
減少でき、例えば感光材料1m2 当たり500ミリリッ
トル以下が可能であるが、タンク内での水の滞留時間増
加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感光
材料に付着する等の問題が生じる。この様な問題の解決
策として、特開昭62−288838号公報に記載のカ
ルシウム、マグネシウムを低減させる方法を、極めて有
効に用いることができる。また、特開昭57−8542
号公報に記載イソチアゾロン化合物やサイアベンダゾー
ル類、同61−120145号公報に記載の塩素化イソ
シアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、特開昭61
−267761号公報に記載のベンゾトリアゾール、銅
イオン、その他堀口博著「防菌防黴の化学」(1986
年)三共出版、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防
黴技術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学会
編「防菌防黴剤事典」(1986年)、に記載の殺菌剤
を用いることもできる。
【0063】更に、水洗水には、水切り剤として界面活
性剤や、硬水軟化剤としてEDTAに代表されるキレー
ト剤を用いることができる。以上の水洗工程に続くか、
又は水洗工程を経ずに直接安定液で処理することも出来
る。安定液には、画像安定化機能を有する化合物が添加
され、例えばホルマリンに代表されるアルデヒド化合物
や、色素安定化に適した膜pHに調製するための緩衝剤
や、アンモニウム化合物があげられる。又、液中でのバ
クテリアの繁殖防止や処理後の感光材料に防黴性を付与
するため、前記した各種殺菌剤や防黴剤を用いることが
できる。
【0064】更に、界面活性剤、螢光増白剤、硬膜剤を
加えることもできる。本発明の感光材料の処理におい
て、安定化が水洗工程を経ることなく直接行われる場
合、特開昭57−8543号、同58−14834号、
同60−220345号公報等に記載の公知の方法を、
すべて用いることができる。その他、1−ヒドロキシエ
チリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミン四
メチレンホスホン酸等のキレート剤、マグネシウムやビ
スマス化合物を用いることも好ましい態様である。
【0065】脱銀処理後に用いられる水洗液または安定
化液としていわゆるリンス液も同様に用いられる。水洗
工程又は安定化工程の好ましいpHは4〜10であり、
更に好ましくは5〜8である。温度は感光材料の用途・
特性等で種々設定し得るが、一般には20℃〜50℃、
好ましくは25℃〜45℃である。時間は任意に設定で
きるが短い方が処理時間の低減の見地から望ましい。好
ましくは10秒〜60秒、更に好ましくは15秒〜45
秒である。補充量は、少ない方がランニングコスト、排
出量減、取扱い性等の観点で好ましい。
【0066】具体的な好ましい補充量は、感光材料単位
面積あたり前浴からの持込み量の0.5〜50倍、好ま
しくは3倍〜40倍である。または感光材料1m2 当た
り500ml以下、好ましくは300ml以下、さらに
好ましくは100ml以下である。また補充は連続的に
行っても間欠的に行ってもよい。水洗及び/又は安定化
工程に用いた液は、更に、前工程に用いることもでき
る。この例として多段向流方式によって削減して水洗水
のオーバーフローを、その前浴の定着浴に流入させ、定
着浴には濃縮液を補充して、廃液量を減らすことが挙げ
られる。
【0067】本発明は安定な超迅速処理をめざしたもの
であり、現像過程の開始時点から乾燥過程の終了までの
好ましい処理時間は、120秒以内である。さらに好ま
しくは、90秒以内である。
【0068】
【実施態様】以下、添付図面を参照して本発明の一実施
態様を説明する。ただし本発明は本実施態様のみに限定
されない。図1は本発明が適用された銀塩写真式カラー
ペーパー処理機である。本処理機はポジ原稿に基づいて
露光されたウェブ状カラーペーパーを現像、漂白、定
着、水洗した後に乾燥して、カラーペーパー上に画像を
形成するものである。本処理機により処理されるカラー
ペーパー(以下、感光材料という)は、好ましくは95
モル%以上の塩化銀を含有するハロゲン化銀乳剤を支持
体上に少なくとも1層有するカラー写真感光材料であ
り、芳香族第1級アミン発色現像主薬を含有する発色現
像液により発色現像される。本発明と比較のために、本
発明の処理機に対応する従来技術の処理機を図2に示
す。また、本発明と対照のために、現像槽の隣りに漂白
定着槽を設けた処理機を図2に示す。
【0069】処理機本体10には現像槽12、漂白槽1
3、定着槽14、水洗槽16a〜16c、水切り部1
7、乾燥部18が連続して設けられ、露光後の感光材料
20は、現像、漂白、定着、水洗後に乾燥部18におい
て乾燥されて本体10から搬出される。なお、比較例の
図2及び図3では、漂白槽13、定着槽14の代りに漂
白定着槽15が設けられている。
【0070】現像槽12、漂白槽13、定着槽14(あ
るいは漂白定着槽15)、水洗槽16a〜16c、水切
り部17、乾燥部18には、感光材料20を挟持して各
処理部を搬送する搬送ローラ対21が設けられている。
また、水切り部17及び乾燥部18における搬送ローラ
対21は、感光材料20上の水滴をスクイズ、吸収等に
より除去する機能を有する除水ローラを兼ねている。感
光材料20は搬送ローラ対21により乳剤面を下にして
挟持搬送されながら処理液に所定時間浸漬されることに
より発色現像処理される。
【0071】水洗槽16a〜16cは3槽配置され、各
槽はカスケード配管されており、最後段槽16cから最
前段槽16aに向かって順次水洗水の清浄度が低くなっ
ている。水洗槽には逆浸透膜(RO膜)装置26が備え
てあり、ポンプ25により最終前槽(第2水洗槽)16
b内の水が逆浸透膜装置26へ圧送され、逆浸透膜装置
26を透過した清浄な透過水は最終水洗槽(第3水洗
槽)16cへ供給され、逆浸透膜装置26を透過しなか
った濃縮水は最終前槽(第2水洗槽)16bへ供給され
る。
【0072】図1に示す処理機概略図の構成において、
各槽の下方に処理液噴出部材26または28が設けら
れ、感材20に向けて処理液が高速で噴出され、感材の
表面で処理液の噴流(ジェット流)が生じるようになっ
ている。噴出部材22は、直径0.5mmの噴出孔をロ
ーラーの軸方向に沿って5mm間隔で設けたパイプから
なり、噴流ノズルから10mm離れて設けられる。この
ときの噴出量は、便宜上毎分の噴出量(10リットル)
を感材の幅(20cm)で除した値で表し、この値が
0.5リットル/cm・分である。感光材料20の表面
で処理液の噴流が生じることにより、感光材料20の表
面に常に新鮮な処理液膜が生じ、迅速かつ良好な処理が
行われる。
【0073】乾燥部18の下方には温風を送るファン
(図示しない)が設けられており、ファンにより発生し
た温風はスリット24を通って乾燥部18へ供給され、
感光材料20から1cm離れた位置で幅方向に1cmご
とに設けたノズルから、5〜20m/秒の風速で感光材
料20に送風されて感光材料20を乾燥させる。図1の
処理装置において感光材料20を一つの処理槽から隣り
の処理槽へ液中で移槽させるさいには、例えば現像槽1
2と漂白槽13との間にブレード31を示したように、
適当なシャッター手段を用いて処理液が相互に混合しな
いようにする。そのシャッター手段を図4〜5に例示す
る。図4においては、両槽間の槽壁32に設けたスリッ
ト33の上下にブレード31,31を設け、それらの間
を感光材料20が通るようにしてシャッター手段30を
構成する。また、図5においては、スリット33の下面
のみにブレード31を設け、ブレード31の上端とスリ
ット33の上面の下端32aとの間でシャッター手段3
0を構成するようにしている。
【0074】なお、図2は、現像槽の隣りに漂白定着槽
を設けた比較例1の処理装置の概略構成図を示し、ま
た、図3は、従来からの感光材料を空中に出して移槽す
る形式の処理装置の概略構成図を示す。図1〜5の処理
装置は、いずれもローラー搬送式の自動現像機であっ
て、ローラー搬送式は、ブレードに感光材料かあるいは
ガイドフイルムが通っていて、感光材料が来ないときに
はガイドフイルムがその代りに通るようになっていて、
いつでも感光材料が処理できるようになっている。
【0075】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 (感光材料1の作製)ポリエチレンで両面ラミネートし
た紙支持体表面にコロナ放電処理を施した後、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗層を
設け、更に種々の写真構成層を塗布して以下に示す層構
成の多層カラー印画紙(感光材料1)を作製した。塗布
液は下記のように調製した。
【0076】第五層塗布液調製 シアンカプラー(ExC)32.0g、色像安定剤(C
pd−2)3.0g、色像安定剤(Cpd−4)2.0
g、色像安定剤(Cpd−6)18.0g、色像安定剤
(Cpd−7)40.0gおよび色像安定剤(Cpd−
8)5.0gに、酢酸エチル50.0ccおよび溶媒
(Solv−6)14.0gを加え溶解し、この溶液を
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム8ccを含む2
0%ゼラチン水溶液500ccに添加した後、超音波ホ
モジナイザーにて乳化分散させて乳化分散物を調製し
た。一方、塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.
58μmの大サイズ乳剤と、0.45μmの小サイズ乳
剤との1:4混合物(Agモル比)。粒子サイズ分布の
変動係数は0.09と0.11、各サイズ乳剤とも臭化
銀0.6モル%を粒子表面の一部に局在含有させた)が
調製された。この乳剤には下記に示す赤感性増感色素E
が銀1モル当たり大サイズ乳剤に対しては、0.9×1
-4モル加え、また小サイズ乳剤に対しては、1.1×
10-4モル添加されている。また、この乳剤の化学熟成
は硫黄増感剤と金増感剤が添加して行われた。前記の乳
化分散物とこの赤感性塩臭化銀乳剤とを混合溶解し、以
下に示す組成となるように第五層塗布液を調製した。
【0077】第一層から第四層、第六層および第七層用
の塗布液も第五層塗布液と同様の方法で調製した。各層
のゼラチン硬化剤としては、1−オキシ−3,5−ジク
ロロ−s−トリアジンナトリウム塩を用いた。また、各
層にCpd−10とCpd−11をそれぞれ全量が2
5.0mg/m2 と50.0mg/m2 となるように添
加した。
【0078】すなわち、青感乳剤層には増感色素Aおよ
び増感色素Bをハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては各々2.0×10-4モルまた小サイズ乳剤
に対しては各々2.5×10-4モルを、
【0079】
【化1】
【0080】緑感乳剤層には増感色素Cをハロゲン化銀
1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては4.0×10-4
モル、小サイズ乳剤に対しては5.6×10-4モルおよ
び、増感色素Dをハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ
乳剤に対しては7.0×10-5モル、小サイズ乳剤に対
しては1.0×10-5モルを、
【0081】
【化2】
【0082】赤感乳剤層には増感色素Eをハロゲン化銀
1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては0.9×10-4
モル、小サイズ乳剤に対しては1.1×10-4モルをそ
れぞれ添加した。
【0083】
【化3】
【0084】更に、下記の化合物Hをハロゲン化銀1モ
ル当たり2.6×10-3モルを添加した。
【0085】
【化4】
【0086】また青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性
乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−
5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1
モル当たり8.5×10-5モル、7.7×10-4モル、
2.5×10-4モル添加した。また、青感性乳剤層と緑
感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化
銀1モル当たり、1×10-4モルと2×10-4モル添加
した。また、イラジエーション防止のために乳剤層に下
記の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加した。
【0087】
【化5】
【0088】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2 )を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換
算塗布量を表す。 支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(TiO2 )と青
味染料(群青)を含む〕
【0089】 第一層(青感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.88μmの大サイズ乳剤と0.7 0μmの小サイズ乳剤との3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変 動係数はそれぞれ0.88と0.10、各サイズ乳剤とも臭化銀0.3モル %を粒子表面の一部に局在含有させた。) 0.25 ゼラチン 1.07 イエローカプラー(ExY) 0.62 色像安定剤(Cpd−1) 0.19 溶媒(Solv−3) 0.18 溶媒(Solv−7) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.06
【0090】 第二層(混色防止層) ゼラチン 1.25 混色防止剤(Cpd−5) 0.08 溶媒(Solv−1) 0.16 溶媒(Solv−4) 0.08
【0091】 第三層(緑感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.55μmの大サイズ乳剤と、0. 39μmの小サイズ乳剤との1:3混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動 係数はそれぞれ0.10と0.08、各サイズ乳剤ともAgBr0.8モル%を 粒子表面の一部に局在含有させた) 0.12 ゼラチン 1.24 マゼンタカプラー(ExM) 0.17 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−3) 0.16 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.02 溶媒(Solv−2) 0.40
【0092】 第四層(紫外線吸収層) ゼラチン 1.42 紫外線吸収剤(UV−1) 0.47 混色防止剤(Cpd−5) 0.05 遥拝(Solv−5) 0.24
【0093】 第五層(赤感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.58μmの大サイズ乳剤と、0. 45μmの小サイズ乳剤との1:4混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動 係数は0.09と0.11、各サイズ乳剤ともAgBr0.6モル%を粒子表面 の一部に局在含有させた) 0.20 ゼラチン 0.91 シアンカプラー(ExC) 0.35 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−6) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.40 色像安定剤(Cpd−8) 0.05 溶媒(Solv−6) 0.14
【0094】 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.48 紫外線吸収剤(UV−1) 0.16 混色防止剤(Cpd−5) 0.02 溶媒(Solv−5) 0.08
【0095】 第七層(保護層) ゼラチン 1.12 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(変性度17%) 0.17 流動パラフィン 0.03 上記各層中の化合物の具体的な内容を以下に示す。
【0096】
【化6】
【0097】
【化7】
【0098】
【化8】
【0099】
【化9】
【0100】
【化10】
【0101】
【化11】
【0102】
【化12】
【0103】(感光材料の処理)感光材料1に感光計
(富士写真フイルム株式会社製FW型、光源の色温度は
3200°K)を使用し、センシトメトリー用3色分解
フィルターの階調露光を与えた。この時の露光は、0.
1秒の露光時間で、250CMSの露光量になるように
行った。
【0104】露光の終了した試料の処理は、本発明の実
施態様である図1に示す構成の処理装置の水洗層3層を
同じ形で5槽にしたものを使用した。感光材料の搬送速
度は0.9cm/secで実施した。 処理工程 温度 時間 補充液 * タンク容量 発色現像 40℃ 25秒 73ml 3.0リットル 漂白 40℃ 10秒 60ml 3.0リットル 定着 40℃ 10秒 60ml 3.0リットル リンス 40℃ 4秒 ── 1.7リットル リンス 40℃ 4秒 ── 1.7リットル リンス 40℃ 4秒 ── 1.7リットル リンス 40℃ 4秒 ── 1.7リットル リンス 40℃ 4秒 60ml 1.7リットル 乾燥 70〜80℃ 15秒 トータル時間 80秒 *補充量は感光材料1m2 あたりの量で表す。
【0105】また、各タンクは試料表面に垂直に噴水流
を吹きつける、所謂ジェット攪拌を用い、リンス→
への5タンク向流方式とした。逆浸透膜は、ダイセル化
学工業製スパイラル型ROモジュールエレメントDRA
−80(有効膜面積1.1m2 、ポリサルホン系複合
膜)を使用し、これを同社製プラスチック耐圧ベッセル
PV−0321型に装てんした。
【0106】逆浸透膜の設置は図1及び図2に示した如
くとし、逆浸透膜へはポンプを用いて送液圧力6kg/
cm2 、送液流量1.5リットル/minの条件にて、
第4リンスタンクの水を圧送し、透過水は第5リンスタ
ンクに供給、濃縮水は第4リンスタンクに戻した。第5
タンクへの透過水の量は、180〜340ml/min
であった。
【0107】各処理液の組成は以下の通りである。 発色現像液 タンク液 補充液 水 700ml 700ml トリイソプロピルナフタレン(β) 0.1g 0.1g スルホン酸ナトリウム エチレンジアミン四酢酸塩 3.0g 3.0g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6− 0.5g 0.5g ジスルホン酸2ナトリウム塩 トリエタノールアミン 12.0g 12.0g 塩化カリウム 6.5g 臭化カリウム 0.03g 炭酸カリウム 27.0g 27.0g 螢光増白剤 1.3g 3.9g (ホワイテックス4KB(住友化学製)) 亜硫酸ナトリウム 0.1g 0.1g ジナトリウム−N,N−ビス 10.0g 13.0g (スルホナートエチル)ヒドロキシルアミン N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミド 5.6g 13.0g エチル−3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.15 11.00 漂白液 タンク液 補充液 水 800ml 400ml 塩化アンモニウム 42.3g 82.0g プロピレンジアミン五酢酸鉄(III) アンモニウム・2水塩 55.6g 111.5g プロピレンジアミン五酢酸 6.2g 12.0g 酢酸(50%) 116ml 230ml 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 3.50 3.10 定着液 タンク液 補充液 水 600ml 400ml 亜硫酸アンモニウム・1水塩 57.0g 114.0g チオ硫酸アンモニウム(70%) 100ml 220ml エチレンジアミン四酢酸 37.5g 75.0g 酢酸 18.0g 36.0g を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 6.00 6.50 リンス液 (タンク液と補充液は同じ) イオン交換水(カルシウム、マグネシウネは各々3pp
m以下) 1日あたり感光材料40m2 の処理を実施した。各処理
槽の温度調節は1日あたり10時間行い残りの時間は特
に保温も冷却も行わなかった。各処理日には、予め測定
してあった蒸発量を水を加えることで補正した。この処
理を30日間続けた。
【0108】この処理においては、トータル処理時間8
0秒で充分最大濃度がでており、本発明の効果が大きい
事がわかる。さらに現像液中に、次槽である漂白液を現
像液1リットルあたり0.3ml混合し写真性能をテス
トしたが、写真性能の変化はなかった。 比較例1 実施例1で使用した図1の装置の代わりに、図2の装置
を水洗槽を5槽に改造したものを用いた。図2の装置
は、図1の装置が漂白槽13及び定着槽14を有するの
に対し、それらに代えて漂白定着槽15を設置したもの
である。その処理工程における処理時間及び漂白定着液
の処方を以下に示す。
【0109】 処理工程 温度 時間 補充液 * タンク容量 発色現像 40℃ 25秒 73ml 3.0リットル 漂白定着 40℃ 20秒 60ml 3.0リットル リンス 40℃ 4秒 1.7リットル リンス 40℃ 4秒 1.7リットル リンス 40℃ 4秒 1.7リットル リンス 40℃ 4秒 1.7リットル リンス 40℃ 4秒 60ml 1.7リットル 乾燥 70〜80℃ 15秒 (トータル80秒) *補充量は感光材料1m2 あたりの量で表す。漂白定着液 タンク液 補充液 水 400ml 400ml チオ硫酸アンモニウム(70%) 110ml 220ml エチレンジアミン四酢酸 1.5ml 3.0ml 亜硫酸アンモニウム・1水塩 19.4g 38.80g 臭化アンモニウム 25g 50g 酢酸(90%) 6.57g 13.13g エチレンジアミン四酢酸鉄(III) 73g 143g アンモニウム・2水塩 硝酸(67%) 18.29g 36.58g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 5.00 4.80 比較例2 比較例2として、実施態様の図3の装置の水洗槽を実施
例1と同様に5槽としたものを用いて本発明の効果を調
べた。変更した処理条件を以下に示す。
【0110】処理工程 時間 処理A 処理B 発色現像 25秒 40秒 漂白定着 20秒 32秒 リンス 4秒 8秒 リンス 4秒 8秒 リンス 4秒 8秒 リンス 4秒 8秒 リンス 4秒 8秒 乾燥 15秒 15秒 トータル時間 80秒 119秒 図3の処理機で実測したところ、現像槽と漂白定着槽の
空中時間比率は38%、水洗槽では60%であった。こ
の空中時間は、小型化を目的にした場合に、ローラーの
配置などの点および液の混合の点から必要な時間であっ
た。処理Aは実施例1と同時間での処理であり、空中時
間分の処理時間が短縮化される。また処理Bは液中の時
間を比較例1と同じにしたものである。
【0111】処理した試料(各々実施例1、比較例1、
比較例2−Aおよび2−Bとする)の黄色、マゼンタ色
およびシアン色の最大濃度を測定した。結果を表6に示
す。
【0112】
【表6】
【0113】表6の結果から明らかなように、本発明の
試料は、80秒処理でも充分に濃度が出ており、迅速な
処理でも優れた写真性能が得られる事かわかる。比較例
2−Aは得られた濃度が低くこの時間では高画質の写真
性能が得られず、空中時間分の処理時間の延長(39
秒)が必要であることがわかる。また、上記の比較例2
で、現像槽と漂白定着槽の間のみ液中で移槽した場合に
は96秒の処理時間が必要であり同画質の写真性を得る
には19%もの時間延長が必要であり、本発明の効果が
大きいことがわかる。
【0114】一方、比較例1について、実施例1と同様
に、現像液中に、次槽の処理液である漂白液を現像液1
リットルあたり0.3ml混合し写真性能をテストした
ところ、写真性が変化し、本発明の実施例1が迅速でか
つ安定な処理が実現出来ていることがわかった。さらに
処理した試料(実施例1、比較例1及び比較例2)を6
0℃70%の条件のもとに14日放置した。放置前後の
黄色濃度の差を湿熱によるステインとし結果を表7に示
す。
【0115】
【表7】
【0116】表7より本発明の試料が高画質の写真性能
を維持していることがわかる。また本発明の中でも、実
施例1のように漂白と定着過程を分けたものが、漂白槽
での現像主薬の除去を促進できるためか、湿熱によるス
テインの増加が小さいことがわかる。 実施例2 比較例1で使用した感光材料1のかわりに以下に記載し
た感光材料2を使用し、実施例1と同じテストを行っ
た。 (乳剤aの調製)石灰処理ゼラチンの3%水溶液に塩化
ナトリウム3.3gを加え、N,N′−ジメチルイミダ
ゾリジン−2−チオン(2%水溶液)を3.2ml添加
した。この水溶液に硝酸銀を0.2モル含む水溶液と、
塩化ナトリウム0.2モルおよび三塩化ロジウム15μ
gを含む水溶液とを激しく攪拌しながら56℃で添加、
混合した。続いて、硝酸銀を0.780モル含む水溶液
と、塩化ナトリウム0.780モル及びフェロシアン化
カリウム4.2mgを含む水溶液とを激しく攪拌しなが
ら56℃で添加、混合した。硝酸銀水溶液とハロゲン化
アルカリ水溶液の添加が終了した5分後にさらに硝酸銀
を0.020モル含む水溶液と、臭化カリウム0.01
5モル、塩化ナトリウム0.005モルおよびヘキサク
ロロイリジウム(IV)酸カリウム0.8mgを含む水溶
液とを激しく攪拌しながら40℃で添加、混合した。そ
の後、イソブテンマレイン酸1−ナトリウム塩の共重合
体を添加して沈降水洗を行ない脱塩を施した。さらに、
石灰処理ゼラチン90.0gを加え、乳剤のpH、pA
gをそれぞれ6.2、6.5に調製した。更に硫黄増感
剤(トリエチルチオ尿素)1×10-5mol/molA
gと塩化金酸1×10-5mol/molAgと核酸0.
2g/molAgを加え、50℃にて最適に化学増感を
行なった。
【0117】得られた塩臭化銀乳剤(a)について、電
子顕微鏡写真から粒子の形状、粒子サイズおよび粒子サ
イズ分布を求めた。これらのハロゲン化銀粒子はいずれ
も立方体であり、粒子サイズは0.52μm変動係数は
0.08であった。粒子サイズは粒子の投影面積と等価
な円の直径の平均値を以て表し、粒子サイズ分布は粒子
サイズの標準偏差を平均粒子サイズで割った値を用い
た。
【0118】次いで、ハロゲン化銀結晶からのX線回折
を測定することにより、乳剤粒子のハロゲン組成を決定
した。単色化されたCukα線を線源とし(200)面
からの回折角度を詳細に測定した。ハロゲン組成が均一
な結晶からの回折線は単一なピークを与えるのに対し、
組成の異なる局在相を有する結晶からの回折線はそれら
の組成に対応した複数のピークを与える。測定されたピ
ークの回折角度から格子定数を算出することで、結晶を
構成するハロゲン化銀のハロゲン組成を決定することが
できる。この塩臭化銀乳剤(a)の測定結果は、塩化銀
100%の主ピークの他に塩化銀70%(臭化銀30
%)に中心を持ち塩化銀60%(臭化銀40%)の辺り
まで裾をひいたブロードな回折パターンを観察すること
ができた。 (感光材料2の作成)ポリエチレンで両面ラミネートし
た紙支持体表面にコロナ放電処理を施したのち、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗り
層を設け、さらに種々の写真構成層を塗布して以下に示
す層構成の多層カラー印画紙を作製した。塗布液は下記
のようにして調製した。
【0119】第一層塗布液調製 イエローカプラー(ExY)19.1gおよび色像安定
剤(Cpd−1)4.4g及び色像安定剤(Cpd−
7)0.7gに酢酸エチル27.2ccおよび溶媒(S
olv−3)および(Solv−7)をそれぞれ4.1
g加え溶解し、この溶液を10%ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム8ccを含む10%ゼラチン水溶液1
85ccに乳化分散させて乳化分散物を調製した。一方
塩臭化銀乳剤(a)に下記に示す赤感性増感色素(Dy
e−1)を添加した乳剤を調製した。前記の乳化分散物
とこの乳剤とを混合溶解し、以下に示す組成となるよう
に第一層塗布液を調製した。
【0120】第二層から第七層用の塗布液も第一層塗布
液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤とし
ては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジン
ナトリウム塩を用いた。また、各層にCpd−10とC
pd−11をそれぞれ全量が25.0mg/m2 と5
0.0mg/m2 となるように添加した。各層の分光増
感色素として下記のものを用いた。
【0121】
【化13】
【0122】
【化14】
【0123】
【化15】
【0124】またイエロー発色乳剤層、マゼンタ発色乳
剤層、シアン発色乳剤層に対し、1−(5−メチルウレ
イドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールをそれぞ
れハロゲン化銀1モル当たり8.0×10-4添加した。
イラジエーション防止の為に乳剤層に下記の染料を追加
した。
【0125】
【化16】
【0126】
【化17】
【0127】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2 )を表す。ハロゲン化銀乳剤は、銀
換算塗布量を表す。 支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(TiO2 )と青
味染料(群青)を含む〕
【0128】 第一層(赤外感光性イエロー発色層) 前記塩臭化銀乳剤(乳剤a) 0.30 ゼラチン 1.22 イエローカプラー(ExY) 0.82 色像安定剤(Cpd−1) 0.19 溶媒(Solv−3) 0.18 溶媒(Solv−7) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.06
【0129】 第二層(混色防止層) ゼラチン 0.64 混色防止剤(Cpd−5) 0.10 溶媒(Solv−1) 0.16 溶媒(Solv−4) 0.08
【0130】 第三層(赤外感光性マゼンタ発色層) 前記塩臭化銀乳剤(乳剤a) 0.12 ゼラチン 1.28 マゼンタカプラー(ExM) 0.23 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−3) 0.16 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.02 溶媒(Solv−2) 0.40
【0131】 第四層(紫外線吸収層) ゼラチン 1.41 紫外線吸収剤(UV−1) 0.47 混色防止剤(Cpd−5) 0.05 溶媒(Solv−5) 0.24
【0132】 第五層(赤外感光性シアン発色層) 前記塩臭化銀乳剤(乳剤a) 0.23 ゼラチン 1.04 シアンカプラー(ExC) 0.32 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−6) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.40 色像安定剤(Cpd−8) 0.05 溶媒(Solv−6) 0.14
【0133】 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.48 紫外線吸収剤(UV−1) 0.16 混色防止剤(Cpd−5) 0.02 溶媒(Solv−5) 0.08
【0134】 第七層(保護層) ゼラチン 1.10 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(変性度17%) 0.17 流動パラフィン 0.03 上記各層中の化合物の具体的な内容は実施例1で用いた
化合物と同一であり、同じ記号の化合物は同一の化合物
を表わす。
【0135】半導体レーザーAlGaInP(発振波
長、約670nm)、GaAlAs(発振波長、約75
0nm)、GaAlAs(発振波長、約830nm)を
用いた。レーザー光はそれぞれ回転多面体により、走査
方向に対して垂直方向に移動するカラー印画紙上に、順
次走査露光できるような装置である。この装置を用い
て、光量を変化させて感光材料の濃度(D)と光量
(E)との関係D−logEを求めた。半導体レーザー
の光量は、半導体レーザーへの通電時間を変えることで
光量を変調するパルス幅変調方式と通電量を変えること
で光量を変調する強度変調方式とを組合せて露光量を制
御した。この走査露光は400dpiで行いこの時の画
素当たりの平均露光時間は約10-7秒である。
【0136】その他の処理方法は実施例1と同じに処理
をした。この感光材料2を使用した場合も本発明の迅速
で高画質の写真性能が得られることがわかった。 実施例3 感光材料1および2に下記の部分のみを変更した感光材
料3および4を作成し、実施例1と同じテストをおこな
った。
【0137】 感光材料3 感光材料4 第1層のゼラチン塗布量 0.90 0.90 第2層のゼラチン塗布量 1.10 1.10 第3層のゼラチン塗布量 1.10 1.10 第4層のゼラチン塗布量 1.25 1.25 第5層のゼラチン塗布量 0.91 0.91 第6層のゼラチン塗布量 0.48 0.48 第7層のゼラチン塗布量 1.12 1.12 感光材料を薄層化した場合にも、本発明はさらに効果が
あることがあり、迅速処理適性や画像の湿熱によるステ
イン増加が改良された。 実施例4 実施例1と同じ処理機をタンク容量を6リットルとして
作成した。この結果感材の搬送速度も1.8cm/se
cで処理時間は実施例1の処理時間と同じであった。本
発明の効果は確認されたが、タンク容量が大きくなった
分迅速化と小型化の改良程度は小さいことがわかった。 実施例5 実施例2の定着液処方でチオ硫酸アンモニウムの代わり
に等モルの下記化合物とする以外同じ処理をおこなっ
た。
【0138】
【化18】
【0139】これらの化合物を使用しても迅速化処理に
おいても高画質の写真性能が得られ本発明の効果が確認
できた。
【0140】
【発明の効果】本発明では、写真感光材料の現像処理に
さいして写真感光材料を液中で移槽するため、移槽する
さいに無駄に空中にある時間がなくなり、処理時間が短
縮されて迅速な処理が行われる。しかも、現像槽の隣り
に漂白槽を置くため、現像液に定着液が混入することが
なく、得られる画像の写真特性が良くなり、高画質の画
像がえられる。
【0141】また、本発明では、処理槽間を感光材料が
移動するときに、槽壁上の空気中を通過することがな
く、空中時間率を実質的にゼロとすることができるた
め、現像処理後の画像安定性を改良することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施態様であるハロゲン化銀
カラー写真感光材料処理機の概略構成図である。
【図2】図2は、現像槽の隣りに漂白定着槽を設けた比
較例1のカラー写真感光材料の処理機の概略構成図であ
る。
【図3】図3は、従来のカラー写真感光材料の処理装置
の概略構成図である。
【図4】図4は、本発明における液中での移槽を行うた
めに用いるブレードの1例である。
【図5】図5は、本発明における液中での移槽を行うた
めに用いるブレード他の1例である。
【符号の説明】
10 処理機本体 12 現像槽 13 漂白槽 14 定着槽 15 漂白定着槽 16 水洗槽 17 水切り部 18 乾燥部 20 感光材料 21 搬送ローラー対 22 噴流吹き出しノズル 23 噴流吹き出しノズル+搬送ガイド 24 スリット 25 ポンプ 26 逆浸透膜装置 30 シャッター手段 31 ブレード 32 槽壁 33 スリット

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料を露光
    後、横方向に並置された複数の処理槽に送って現像処理
    する処理方法において、塩化銀を95モル%以上含有す
    る高塩化銀乳剤を有するハロゲン化銀カラー写真感光材
    料を発色現像工程、漂白工程、定着工程に移送して処理
    するとともに、そのさい少なくとも工程間の前記カラ
    ー写真感光材料の搬送が、工程の区域を区画する隔壁
    を通して、かつ処理液中に浸漬された状態で移槽される
    ことを特徴とするカラー写真感光材料の処理方法。
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