JP2969605B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

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JP2969605B2 JP3275031A JP27503191A JP2969605B2 JP 2969605 B2 JP2969605 B2 JP 2969605B2 JP 3275031 A JP3275031 A JP 3275031A JP 27503191 A JP27503191 A JP 27503191A JP 2969605 B2 JP2969605 B2 JP 2969605B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料の処理方法に関し、特に、連続処理時やカラー
現像液の経時劣化に伴う写真性の変動(特に最大光学濃
度)を小さくし、同時に、処理タンクや感光材料の汚れ
を改良した処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理
方法において、処理時間の短縮化及び低公害化の目的
で、高塩化銀乳剤を用いる技術がWO87/04534
号明細書や特開昭61−70552号明細書に記載され
ている。なるほど、高塩化銀乳剤を用いた場合には、処
理時間は短縮されるが、逆にカラー現像液のpH変化や
主薬濃度の変化に対して、最大濃度の変動が大きくなる
という欠点を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】また、従来から現像液
の保恒剤として用いられていた亜硫酸塩や重亜硫酸塩は
発色濃度に影響を与えるため、極力少なくすることが好
ましいが、亜硫酸塩や重亜硫酸塩を低減するとカラー現
像主薬の酸化物であるタールが発生し易くなり、感光材
料や処理機の不所望な汚染の原因となる。更には、処理
タンク中の処理液との空気界面で現像主薬に起因する析
出物が発生し易くなり、汚れやキズ等の原因となる。従
って、このような問題点の解決が待ち望まれていた。
【0004】他方、カラー現像液に各種界面活性剤を添
加する技術としては、特開昭62−234161号や同
62−42155号に記載されている。しかしながら、
前者の界面活性剤は本発明の目的においては、効果は充
分でなく、また、後者においては、本発明の問題点には
全く言及されておらず、効果も不十分であった。またリ
サーチ・ディスクロージャー16986号には、ノニオ
ン系の界面活性剤を添加することで、増感色素の洗い出
しを促進し、残色を低減する技術が開示されているが、
本発明の問題点には全く言及されておらず、更に、本発
明の系においても効果は不十分であった。
【0005】従って、本発明の目的は、連続処理時にお
ける最大濃度の変動を小さくするとともに、不所望な処
理タンク内の汚れ(特に、気液界面での析出物の成長)
を防止することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は以下の技
術を実施することで、効果的に達成できることを、見出
した。 (1)ハロゲン化銀カラー写真感光材料を下記一般式
(1)で示される含フッ素系化合物少なくとも1種
0.01〜0.2g/リットルの濃度で含有し、かつ亜
硫酸イオンを実質的に含有しないカラー現像液を用いて
処理することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光
材料の処理方法。 一般式(1)
【0007】
【化2】
【0008】式中、Rは炭素数3〜12のパーフルオロ
アルキル基または炭素数3〜12のパーフルオロアルキ
レン基を表し、Aは2価又は3価の連結基を表す。nは
0又は1を表し、Bはアニオン性ノニオン性又はベタ
イン性水可溶性基を表す。 (2)ハロゲン化銀カラー写真感光材料が、塩化銀含有
90モル%以上の高塩化銀乳剤を少なくとも1層に含
有することを特徴とする上記第(1)項記載のハロゲン
化銀カラー写真感光材料の処理方法。 (3)カラー現像液が37℃以上で処理されることを特
徴とする上記第(1)又は第(2)項記載のハロゲン化
銀カラー写真感光材料の処理方法。
【0009】このように、本発明の如く、上記化合物を
使用することで、写真性の変動を抑制するのみならず、
処理タンク内の析出物の発生、成長を抑制しえたこと
は、全く予想外のことである。ここで、析出物とは、液
中に溶解度の点で析出ないし晶出するものではなく、カ
ラー現像液が空気とタンクの部材(例えば壁面、浮き蓋
などの合成樹脂からなる部材)と接触する付近にて発生
するものであり、液中のものとは全く異なる。この現象
は、特にタンクのコーナー部分や浮き蓋などの狭くなっ
た箇所によく発生し、亜硫酸塩や重亜硫酸塩を実質的に
含有しないカラー現像液においては特に顕著である。さ
らに処理温度が37℃以上においては、その発生は甚だ
しく、本発明の効果が顕著に現れる。また、写真性の変
動も、37℃以上において、顕著な効果を得ることがで
きる。
【0010】以下、本発明の詳細について説明する。一
般式(1)において、Rは炭素数3〜12のパーフルオ
ロアルキル基または炭素数3〜12のパーフルオロアル
キレン基を表す。特に炭素数5〜9が溶解性、効果の点
で好ましい。Aは2価又は3価の連結基を表し、RとB
を結びつけるものなら何でも良いが、以下、好ましい例
を示す。
【0011】
【化3】
【0012】式中、R1 は水素原子、炭素数1〜6のア
ルキル基または置換アルキル基を表し、l、m、p、q
は同一でも異なってもよく各々1〜10の整数を表す。
Bはアニオン性、ノニオン性又はベタイン性水可溶性基
を表す。以下好ましい例を示す。
【0013】
【化4】
【0014】式中、R、R、Rは同一でも異なっ
てもよく各々水素原子、炭素数1〜5のアルキル基を表
す。Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
アンモニウム塩または4級塩を表す。rは1〜10の整
数を表し、sは2〜50の整数を表す。Xはアニオン
性水可溶性基を表す。好ましくは、スルホン酸、ルボ
ン酸、ホスホン酸を挙げることができる。以下、一般式
(1)で表される化合物の具体例を示すが、これらに限
定されるものではない。
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】
【化11】
【0022】これらの含弗素界面活性剤は特開昭49−
10722号、英国特許第1,330,356号、特開
昭53−84712号、同54−14224号、同50
−113221号、米国特許第4,335,201号、
同4,347,308号、英国特許第1,417,91
5号、特公昭52−26687号、同57−26719
号、同59−38573号、特開昭55−149938
号、同54−48520号、同54−14224号、同
58−200235号、同57−146248号、同5
8−196544号、英国特許第1,439,402
号、などに記載されている。
【0023】これらの化合物の添加量は、カラー現像液
1リットルあたり0.01〜0.2gである。必要に応
じて2種以上の化合物を併用しても良い。
【0024】本発明において、感光材料はカラー現像、
脱銀、及び水洗(又は安定化処理)される。本発明に使
用されるカラー現像液中には、公知の芳香族第一級アミ
ンカラー現像主薬を含有する。好ましい例はp−フェニ
レンジアミン誘導体であり、代表例としては、N,N−
ジエチル−p−フェニレンジアミン、2−アミノ−5−
ジエチルアミノトルエン、2−アミノ−5−(N−エチ
ル−N−ラウリルアミノ)トルエン、4−〔N−エチル
−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン、2
−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエ
チル)アミノ〕アニリン、4−アミノ−3−メチル−N
−エチル−N−〔β−(メタンスルホンアミド)エチ
ル〕−アニリン、N−(2−アミノ−5−ジエルアミ
ノフェニルエチル)メタンスルホンアミド、N,N−ジ
メチル−p−フェニレンジアミン、4−アミノ−3−メ
チル−N−エチル−N−メトキシエチルアニリン、4−
アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β−エトキシエ
チルアニリン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−
N−β−ブトキシエチルアニリン等を挙げることができ
る。特に好ましくは4−アミノ−3−メチル−N−エチ
ル−N−〔β−(メタンスルホンアミド)エチル〕−ア
ニリンである。また、これらのp−フェニレンジアミン
誘導体は硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、p−トルエンスル
ホン酸塩などの塩であってもよい。該芳香族第一級アミ
ン現像主薬の使用量はカラー現像液1リットル当り好ま
しくは約0.1g〜約20g、より好ましくは約0.5
〜約10gの濃度である。
【0025】本発明の実施にあたっては、作業環境上、
実質的にベンジルアルコールを含有しないカラー現像液
を使用することが好ましい。ここで実質的に含有しない
とは、好ましくは2ml/リットル以下、更に好ましくは
0.5ml/リットル以下のベンジルアルコール濃度であ
り、最も好ましくは、ベンジルアルコールを全く含有し
ないことである。
【0026】本発明に用いられるカラー現像液は、連続
処理に伴う写真特性の変動を抑えまた、本発明の効果を
達成するために亜硫酸イオンを実質的に含有しないこと
(ここで実質的に含有しないとは、亜硫酸イオン濃度
3.0×10-3モル/リットル以下である。)が必要で
ある。最も好ましくは亜硫酸イオン全く含有しないこと
である。ここで但し、本発明においては、使用液に調液
する前に現像主薬が濃縮されている処理剤キットの酸化
防止に用いられるごく少量の亜硫酸イオンは除外され
る。本発明に用いられるカラー現像液は、亜硫酸イオン
を実質的に含有しないことが必要であるが、ヒドロキシ
ルアミンの濃度変動に伴う写真特性の変動を抑えるため
に、さらにヒドロキシルアミンを実質的に含有しないこ
と(ここで実質的に含有しないとは、ヒドロキシルアミ
ン濃度5.0×10-3モル/リットル以下である。)が
より好ましい。最も好ましくはヒドロキシルアミンを全
く含有しないことである。
【0027】本発明に用いられるカラー現像液は、前記
ヒドロキシルアミンや亜硫酸イオンに替えて有機保恒剤
を含有することがより好ましい。ここで有機保恒剤と
は、カラー写真感光材料の処理液へ添加することで、芳
香族第一級アミンカラー現像主薬の劣化速度を減じる有
機化合物全般を指す。即ち、カラー現像主薬の空気など
による酸化を防止する機能を有する有機化合物類である
が、中でもヒドロキシルアミン誘導体(ヒドロキシルア
ミンを除く。)、ヒドロキサム酸類、ヒドラジン類、ヒ
ドラジド類、フェノール類、α−ヒドロキシケトン類、
α−アミノケトン類、糖類、モノアミン類、ジアミン
類、ポリアミン類、四級アンモニウム塩類、ニトロキシ
ラジカル類、アルコール類、オキシム類、ジアミド化合
物類、縮環式アミン類などが特に有効な有機保恒剤であ
る。これらは、特公昭48−30496号、特開昭52
−143020号、同63−4235号、同63−30
845号、同63−21647号、同63−44655
号、同63−53551号、同63−43140号、同
63−56654号、同63−58346号、同63−
43138号、同63−146041号、同63−44
657号、同63−44656号、米国特許第3,61
5,503号、同2,494,930号、特開平1−9
7953号、同1−186939号、同1−18694
0号、同1−187557号、同2−306244号な
どに開示されている。その他保恒剤として、特開昭57
−44148号及び同57−53749号に記載の各種
金属類、特開昭59−180588号記載のサリチル酸
類、特開昭63−239447号、特開昭63−128
340号、特開平1−186939号や同1−1875
57号に記載されたようなアミン類、特開昭54−35
32号記載のアルカノールアミン類、特開昭56−94
349号記載のポリエチレンイミン類、米国特許第3,
746,544号等記載の芳香族ポリヒドロキシ化合物
等を必要に応じて用いても良い。特にトリエタノールア
ミンのようなアルカノールアミン類、N,N−ジエチル
ヒドロキシルアミンやN,N−ジ(スルホエチル)ヒド
ロキシアミンのようなジアルキルヒドロキシルアミン、
N,N−ビス(カルボキシメチル)ヒドラジンのような
ヒドラジン誘導体(ヒドラジンを除く。)あるいはカテ
コール−3,5−ジスルホン酸ソーダに代表される芳香
族ポリヒドロキシ化合物の添加が好ましい。特に、ジア
ルキルヒドロキシルアミン及び/又はヒドラジン誘導体
とアルカノールアミン類を併用して使用することが、カ
ラー現像液の安定性の向上、しいては連続処理時の安定
性向上の点でより好ましい。
【0028】本発明においてカラー現像液中に塩素イオ
ンを3.0×10-2〜1.5×10-1モル/リットル含
有することが好ましい。特に好ましくは、3.5×10
-2〜1×10-1モル/リットルである。塩素イオン濃度
が1.5×10-1〜10-1モル/リットルより多いと、
現像を遅らせるという欠点を有し、迅速で最大濃度が高
いという本発明の目的を達成する上で好ましくない。ま
た、3.0×10-2モル/リットル未満では、カブリを
防止する上で好ましくない。本発明において、カラー現
像液中に臭素イオンを3.0×10-5モル/リットル〜
1.0×10-3モル/リットル含有することが好まし
い。より好ましくは、5.0×10-5〜5×10-4モル
/リットルである。臭素イオン濃度が1×10 -3モル/
リットルより多い場合、現像を遅らせ、最大濃度及び感
度が低下し、3.0×10-5モル/リットル未満である
場合、カブリを十分に防止することができない。
【0029】ここで塩素イオン及び臭素イオンはカラー
現像液中に直接添加されてもよく、現像処理中に感光材
料からカラー現像液に溶出してもよい。カラー現像液に
直接添加される場合、塩素イオン供給物質として、塩化
ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化リ
チウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウムが挙げられ
る。また、カラー現像液中に添加されている蛍光増白剤
から供給されてもよい。臭素イオンの供給物質として、
臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化アンモニウム、臭
化リチウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウムが挙げ
られる。現像処理中に感光材料から溶出する場合、塩素
イオンや臭素イオンは共に乳剤から供給されてもよく、
乳剤以外から供給されても良い。
【0030】本発明に使用されるカラー現像液は、好ま
しくはpH9〜12、より好ましくは9〜11.0であ
り、そのカラー現像液には、その他に既知の現像液成分
の化合物を含ませることができる。上記pHを保持する
ためには、各種緩衝剤を用いるのが好ましい。緩衝剤と
しては、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒ
ドロキシ安息香酸塩、グリシル塩、N,N−ジメチルグ
リシン塩、ロイシン塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、
3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン塩、アラニン
塩、アミノ酪酸塩、2−アミノ−2−メチル−1,3−
プロパンジオール塩、バリン塩、プロリン塩、トリスヒ
ドロキシアミノメタン塩、リシン塩などを用いることが
できる。特に炭酸塩、リン酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキ
シ安息香酸塩は、溶解性、pH9.0以上の高pH領域
での緩衝能に優れ、カラー現像液に添加しても写真性能
面への悪影響(カブリなど)がなく、安価であるといっ
た利点を有し、これらの緩衝剤を用いることが特に好ま
しい。
【0031】これらの緩衝剤の具体例としては、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カ
リウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン
酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウ
ム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、
四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム
(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カ
リウム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウ
ム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−
2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル
酸カリウム)などを挙げることができる。該緩衝剤のカ
ラー現像液への添加量は、0.1モル/リットル以上で
あることが好ましく、特に0.1モル/リットル〜0.
4モル/リットルであることが特に好ましい。
【0032】その他、カラー現像液中にはカルシウムや
マグネシウムの沈澱防止剤として、あるいはカラー現像
液の安定性向上のために、各種キレート剤を用いること
ができる。例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリア
ミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−ト
リメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,
N’,N’−テトラメチレンホスホン酸、トランスシク
ヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン
四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレン
ジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、2−ホスホノ
ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシ
エチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N’−ビス
(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,
N’−ジ酢酸ヒドロキシエチルイミノジ酢酸等が挙げ
られる。これらのキレート剤は必要に応じて2種以上併
用しても良い。これらのキレート剤の添加量はカラー現
像液中の金属イオンを封鎖するのに充分な量であれば良
い。例えば1リットル当り0.1g〜10g程度であ
る。
【0033】カラー現像液には、必要により任意の現像
促進剤を添加できる。現像促進剤としては、特公昭37
−16088号、同37−5987号、同38−782
6号、同44−12380号、同45−9019号及び
米国特許第3,813,247号等に表わされるチオエ
ーテル系化合物、特開昭52−49829号及び同50
−15554号に表わされるp−フェニレンジアミン系
化合物、特開昭50−137726号、特公昭44−3
0074号、特開昭56−156826号及び同52−
43429号等に表わされる4級アンモニウム塩類、米
国特許第2,494,903号、同3,128,182
号、同4,230,796号、同3,253,919
号、特公昭41−11431号、米国特許第2,48
2,546号、同2,596,926号及び同3,58
2,346号等に記載のアミン系化合物、特公昭37−
16088号、同42−25201号、米国特許第3,
128,183号、特公昭41−11431号、同42
−23883号及び米国特許第3,532,501号等
に表わされるポリアルキレンオキサイド、その他1−フ
ェニル−3−ピラゾリドン類、イミダゾール類、等を必
要に応じて添加することができる。ベンジルアルコール
については前述したとうりである。
【0034】本発明においては、必要に応じて、任意の
カブリ防止剤を添加できる。カブリ防止剤としては、塩
化ナトリウム、臭化カリウム、沃化カリウムの如きアル
カリ金属ハロゲン化物及び有機カブリ防止剤が使用でき
る。有機カブリ防止剤としては、例えばベンゾトリアゾ
ール、6−ニトロベンズイミダゾール、5−ニトロイソ
インダゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニ
トロベンゾトリアゾール、5−クロロ−ベンゾトリアゾ
ール、2−チアゾリル−ベンズイミダゾール、2−チア
ゾリルメチル−ベンズイミダゾール、インダゾール、ヒ
ドロキシアザインドリジン、アダニンの如き含窒素ヘテ
ロ環化合物を代表例としてあげることができる。本発明
に適用されうるカラー現像液には、蛍光増白剤を含有す
るのが好ましい。蛍光増白剤としては、4,4′−ジア
ミノ−2,2′−ジスルホスチルベン系化合物が好まし
い。添加量は0〜5g/リットル好ましくは0.1g〜
4g/リットルである。又、必要に応じてアルキルスル
ホン酸、アリールスルホン酸、脂肪族カルボン酸、芳香
族カルボン酸ポリアルキレンイミン等の各種界面活性剤
を添加しても良い。
【0035】本発明に適用されうるカラー現像液の処理
温度は20〜50℃好ましくは30〜40℃最も好まし
くは37〜40℃である。処理時間は20秒〜5分、好
ましくは30秒〜2分である。補充量は少ない方が好ま
しいが、感光材料1m2当たり20〜600mlが適当であ
り、好ましくは50ml〜200ml、更に好ましくは60
ml〜150mlである。
【0036】カラー現像の後は脱銀処理される。脱銀処
理は、漂白処理と定着処理を個別に行われてもよいし、
同時に行われてもよい(漂白定着処理)。さらに処理の
迅速化を図るため、漂白処理後に漂白定着処理する処理
方法でもよい。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理
すること、漂白定着処理の前に定着処理すること、また
は漂白定着処理後に漂白処理することも目的に応じ任意
に実施できる。
【0037】漂白液や漂白定着液に用いられる漂白剤と
しては、例えば鉄塩;鉄(III) 、コバルト(III) 、クロ
ム(IV)、銅(II)などの多価金属の化合物;過酸類;キノ
ン類;ニトロ化合物等があげられる。代表的漂白剤とし
ては、塩化鉄;フェリシアン化物;重クロム酸塩;鉄(I
II) の有機錯塩(例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエ
チレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢
酸、メチルイミノ二酢酸、1,3−ジアミノプロパン四
酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、などのアミ
ノポリカルボン酸類などの金属錯塩);過硫酸塩;臭素
酸塩;過マンガン酸塩;ニトロベンゼン類などを挙げる
ことができる。これらのうちエチレンジアミン四酢酸鉄
(III) 錯塩、及び1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄(I
II) 錯塩を始めとするアミノポリカルボン酸鉄(III) 錯
塩は迅速処理と環境汚染防止の観点から好ましい。さら
にアミノポリカルボン酸鉄(III) 錯塩は漂白液において
も、漂白定着液においても特に有用である。これらのア
ミノポリカルボン酸鉄(III) 錯塩を用いた漂白液又は漂
白定着液は、3〜8のpHで使用される。
【0038】漂白液や漂白定着液には、臭化アンモニウ
ムや塩化アンモニウムのような再ハロゲン化剤;硝酸ア
ンモニウムのようなpH緩衝剤;硫酸アンモニウムのよ
うな金属腐食防止剤など公知の添加剤を添加することが
できる。漂白液や漂白定着液には上記の化合物の他に、
漂白ステインを防止する目的で有機酸を含有させること
が好ましい。特に好ましい有機酸は、酸解離定数(pK
a)が2〜5.5である化合物で、具体的には酢酸、プ
ロピオン酸などが好ましい。
【0039】定着液や漂白定着液に用いられる定着剤と
してはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル系化
合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩等を挙げることがで
きるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、特にチオ硫
酸アンモニウムが最も広範に使用できる。また、チオ硫
酸塩とチオシアン酸塩、チオエーテル系化合物、チオ尿
素などの併用も好ましい。定着液や漂白定着液の保恒剤
としては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、カルボニル重亜硫酸
付加物あるいは欧州特許第294769A号に記載のス
ルフィン酸化合物が好ましい。さらに定着液や漂白定着
液には液の安定化の目的で各種アミノポリカルボン酸類
や、有機ホスホン酸類(例えば、1−ヒドロキシエチリ
デン−1,1−ジホスホン酸、N,N,N′,N′−エ
チレンジアミンテトラホスホン酸)の添加が好ましい。
【0040】定着液や漂白定着液には、さらに、各種の
蛍光増白剤;消泡剤;界面活性剤;ポリビニルピロリド
ン;メタノール等を含有させることができる。漂白液、
漂白定着液及びそれらの前浴には、必要に応じて漂白促
進剤を使用することができる。有用な漂白促進剤の具体
例としては、米国特許第3,893,858号、西独特
許第1,290,812号、特開昭53−95630
号、リサーチ・ディスクロージャーNo. 17129号
(1978年7月)などに記載のメルカプト基またはジ
スルフィド結合を有する化合物;特開昭50−1401
29号に記載のチアゾリジン誘導体;米国特許第3,7
06,561号に記載のチオ尿素誘導体;特開昭58−
16235号に記載の沃化物塩;西独特許第2,74
8,430号に記載のポリオキシエチレン化合物類;特
公昭45−8836号記載のポリアミン化合物;臭化物
イオン等が使用できる。なかでもメルカプト基またはジ
スルフィド基を有する化合物が促進効果が大きい観点で
好ましく、特に米国特許第3,893,858号、西独
特許第1,290,812号、特開昭53−95630
号に記載の化合物が好ましい。さらに、米国特許第4,
552,834号に記載の化合物も好ましい。これらの
漂白促進剤は感材中に添加してもよい。撮影用のカラー
感光材料を漂白定着するときにこれらの漂白促進剤は特
に有効である。
【0041】脱銀工程の時間の合計は、脱銀不良が生じ
ない範囲で短い方が好ましい。好ましい時間は1分〜3
分、さらに好ましくは20秒〜2分である。また、処理
温度は25℃〜50℃、好ましくは35℃〜45℃であ
る。好ましい温度範囲においては、脱銀速度が向上し、
かつ、処理後のステイン発生が有効に防止される。
【0042】脱銀工程においては、攪拌ができるだけ強
化されていることが好ましい。攪拌強化の具体的な方法
としては特開昭62−183460号、同62−183
461号に記載の感光材料の乳剤面に処理液の噴流を衝
突させる方法や、特開昭62−183461号の回転手
段を用いて攪拌効果を上げる方法、さらには液中に設け
られたワイパーブレードと乳剤面を接触させながら感光
材料を移動させ、乳剤表面を乱流化することによってよ
り攪拌効果を向上させる方法、処理液全体の循環流量を
増加させる方法があげられる。このような攪拌向上手段
は漂白液、漂白定着液、定着液のいずれにおいても有効
である。攪拌の向上は乳剤膜中への漂白剤、定着剤の供
給を速め、結果として脱銀速度を高めるものと考えられ
る。また前記の攪拌向上手段は、漂白促進剤を使用した
場合により有効であり、促進効果を著しく増加させたり
漂白促進剤による定着阻害作用を解消させることができ
る。
【0043】本発明の感光材料に用いられる自動現像機
は、特開昭60−191257号、同60−19125
8号、同60−191259号に記載の感光材料搬送手
段を有していることが好ましい。前記の特開昭60−1
91257号に記載のとおり、このような搬送手段は前
浴から後浴への処理液の持込みを著しく削減でき、処理
液の性能劣化を防止する効果が高い。このような効果は
各工程における処理時間の短縮や、処理液補充量の低減
に特に有効である。
【0044】本発明のカラー感光材料は、脱銀処理後に
水洗工程を経るのが一般的である。水洗工程に代り、安
定工程を行ってもよい。このような安定化処理において
は、特開昭57−8543号、同58−14834号、
同60−220345号に記載の公知の方法はすべて用
いることができる。また、撮影用カラー感光材料の処理
に代表される色素安定化剤と界面活性剤を含有する安定
浴を最終浴として使用するような水洗工程−安定工程を
行ってもよい。水洗液及び安定化液には、無機リン酸、
ポリアミノカルゴン酸、有機アミノホスホン酸のような
硬水軟化剤;Mg塩、Al塩、Bi塩のような金属塩;
界面活性剤;硬膜剤などを含有させることができる。
【0045】水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性
(例えばカプラー等使用素材による)、用途、さらには
水洗水温、水洗タンクの数(段数)、向流、順流等の補
充方式、その他種々の条件によって広範囲に設定し得
る。また、多段向流方式において水洗水量を大幅に減少
した際に起こるバクテリアの繁殖や生成した浮遊物の感
光材料への付着する等の問題の解決策として、特開昭6
2−288838号に記載のカルシウムイオン、マグネ
シウムイオンを低減させる方法を極めて有効に用いるこ
とができる。また、特開昭57−8542号に記載のイ
ソチアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イ
ソシアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベ
ンゾトリアゾール等、堀口博著「防菌防黴剤の化学」
(1986年)三共出版、衛生技術会編「微生物の滅
菌、殺菌、防黴技術」(1982年)工業技術会、日本
防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」(1986年)に記
載の殺菌剤を用いることもできる。
【0046】水洗水のpHは、4〜9であり、好ましく
は5〜8である。水洗水温、水洗時間も、感光材料の特
性、用途等で種々設定し得るが、一般には15〜45℃
で20秒〜10分、好ましくは25〜40℃で30秒〜
5分の範囲が選択される。安定化液に用いることができ
る色素安定化剤としては、ホルマリンやグルタルアルデ
ヒドなどのアルデヒド類、N−メチロール化合物、ヘキ
サメチレンテトラミンあるいはアルデヒド亜硫酸付加物
などを挙げることができる。また安定化液には、その他
ホウ酸、水酸化ナトリウムのようなpH調節用緩衝剤;
1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸;エ
チレンジアミン四酢酸のようなキレート剤;アルカノー
ルアミンのような硫化防止剤;蛍光増白剤;防黴剤など
を含有させることができる。上記水洗及び/または安定
液の補充に伴うオーバーフロー液は脱銀工程等他の工程
において再利用することもできる。自動現像機などを用
いた処理において、上記の各処理液が蒸発により濃縮化
する場合には、水を加えて濃縮補正することが好まし
い。
【0047】本発明のカラー感光材料には処理の簡略化
及び迅速化の目的で発色現像主薬を内蔵してもよく、内
蔵するには、発色現像主薬の各種プレカーサーを用いる
のが好ましい。例えば米国特許第3,342,597号
記載のインドアニリン系化合物、同第3,342,59
9号、RD誌No. 14850号及び同No. 15159号
に記載のシッフ塩基型化合物、同No. 13924号記載
のアルドール化合物、米国特許第3,719,492号
記載の金属塩錯体、特開昭53−135628号記載の
ウレタン系化合物を挙げることができる。
【0048】本発明のカラー感光材料は、必要に応じ
て、発色現像を促進する目的で、各種の1−フェニル−
3−ピラゾリドン類を内蔵してもよい。典型的な化合物
は特開昭56−64339号、同57−144547
号、及び同58−115438号等に記載されている。
【0049】本発明は如何なる感光材料にも適用するこ
とができる。本発明において適用されるハロゲン化銀乳
剤やその他の素材(添加剤など)および写真構成層(層
配置など)、並びにこの感材を処理するために適用され
る処理法や処理用添加剤としては、下記の特許公報、特
に欧州特許EP0,355,660A2号(特願平1−
107011号)に記載されているものが好ましく用い
られる。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】また、シアンカプラーとして、特開平2−
33144号に記載のジフェニルイミダゾール系シアン
カプラーの他に、欧州特許EP0,333,185A2
号に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアンカプラー
(なかでも具体例として列挙されたカプラー(42)の
4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当量化したも
のや、カプラー(6)や(9)が特に好ましい)や特開
昭64−32260号に記載された環状活性メチレン系
シアンカプラー(なかでも具体例として列挙されたカプ
ラー例3、8、34が特に好ましい)の使用も好まし
い。
【0056】本発明に用いられるハロゲン化銀として
は、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃塩臭化銀、沃臭化銀
などを用いることができるが、特に本発明の目的には沃
化銀を実質的に含まない塩化銀含有率が90モル%以
上、さらには95%以上、特に98%以上の塩臭化銀ま
たは塩化銀乳剤の使用が好ましい。
【0057】また、本発明に係わる感光材料には、画像
のシャープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層
に、欧州特許EP0,337,490A2号の第27〜
76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(なかでも
オキソノール系染料)を感光材料の680nmに於ける
光学反射濃度が0.70以上になるように添加したり、
支持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例
えばトリメチロールエタン)等で表面処理された酸化チ
タンを12重量%以上(より好ましくは14重量%以
上)含有させるのが好ましい。
【0058】また、本発明に係わる感光材料には、カプ
ラーと共に欧州特許EP0,277,589A2号に記
載のような色像保存性改良化合物を使用するのが好まし
い。特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好まし
い。
【0059】即ち、発色現像処理後に残存する芳香族ア
ミン系現像主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ
実質的に無色の化合物を生成する化合物(F)および/
または発色現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現
像主薬の酸化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ
実質的に無色の化合物を生成する化合物(G)を同時ま
たは単独に用いることが、例えば処理後の保存における
膜中残存発色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反
応による発色色素生成によるステイン発生その他の副作
用を防止する上で好ましい。
【0060】また、本発明に係わる感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号に記載
のような防黴剤を添加するのが好ましい。
【0061】また、本発明に係わる感光材料に用いられ
る支持体としては、ディスプレイ用に白色ポリエステル
系支持体または白色顔料を含む層がハロゲン化銀乳剤層
を有する側の支持体上に設けられた支持体を用いてもよ
い。更に鮮鋭性を改良するために、アンチハレーション
層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側または裏面に塗
設するのが好ましい。特に反射光でも透過光でもディス
プレイが観賞できるように、支持体の透過濃度を0.3
5〜0.8の範囲に設定するのが好ましい。
【0062】本発明に係わる感光材料は可視光で露光さ
れても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低
照度露光でも光照度短時間露光でもよく、特に後者の場
合には一画素当りの露光時間が10-4秒より短いレーザ
ー走査露光方式が好ましい。また、露光に際して、米国
特許第4,880,726号に記載のバンド・ストップ
フィターを用いるのが好ましい。これによって光混色が
取り除かれ、色再現性が著しく向上する。
【0063】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体表面にコロ
ナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウムを含むゼラチン下塗層を設け、更に種々の写真
構成層を塗布して以下に示す層構成の多層カラー印画紙
Aを作製した。塗布液は以下の様にして調製した。
【0064】第五層塗布液調製 シアンカプラー(ExC)32.0g、色像安定剤(C
pd−2)3.0g、色像安定剤(Cpd−4)2.0
g、色像安定剤(Cpd−6)18.0g、色像安定剤
(Cpd−7)40.0gおよび色像安定剤(Cpd−
8)5.0gに、酢酸エチル50.0ccおよび溶媒(S
olv−6)14.0gを加え溶解し、この溶液をドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム8ccを含む20%ゼ
ラチン水溶液500ccに添加した後、超音波ホモジナイ
ザーにて乳化分散させて乳化分散物を調製した。一方、
塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.58μmの
大サイズ乳剤と0.45μmの小サイズ乳剤との1:4
混合物(Agモル比)。粒子サイズ分布の変動係数はそ
れぞれ0.09と0.11、各サイズ乳剤ともAgBr
0.6モル%を粒子表面の一部に局在含有指せた)が調
製された。この乳剤には下記に示す赤感性増感色素Eが
銀1モル当たり大サイズ乳剤に対しては0.9×10-4
モル、また小サイズ乳剤に対しては1.1×10-4モル
添加されている。また、この乳剤の化学熟成は硫黄増感
剤と金増感剤が添加して行われた。前記の乳化分散物と
この赤感性塩臭化銀乳剤とを混合溶解し、以下に示す組
成となるように第五層塗布液を調製した。
【0065】第一層から第四層、第六層および第七層用
の塗布液も第五層塗布液と同様の方法で調製した。各層
のゼラチン硬化剤としては、1−オキシ−3,5−ジク
ロロ−s−トリアジンナトリウム塩を用いた。また、各
層にCpd−10とCpd−11をそれぞれ全量が2
5.0mg/m2と50.0mg/m2となるように添加した。
各感光性乳剤層の塩臭化銀乳剤には下記の分光増感色素
をそれぞれ用いた。 〔青感性乳剤層〕 増感色素A
【0066】
【化12】
【0067】および増感色素B
【0068】
【化13】
【0069】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては各々2.0×10-4モル、また小サイズ乳
剤に対しては各々2.5×10-4モル) 〔緑感性乳剤層〕 増感色素C
【0070】
【化14】
【0071】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては4.0×10-4モル、小サイズ乳剤に対し
ては5.6×10-4モル) および、増感色素D
【0072】
【化15】
【0073】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては7.0×10-5モル、また小サイズ乳剤に
対しては1.0×10-5モル) 〔赤感性乳剤層〕 増感色素E
【0074】
【化16】
【0075】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては0.9×10-4モル、また小サイズ乳剤に
対しては1.1×10-4モル) 更に下記の化合物をハロゲン化銀1モル当たり2.6×
10-3モル添加した。
【0076】
【化17】
【0077】また、青感性乳剤層、緑感性乳剤層及び赤
感性乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニ
ル)−5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン
化銀1モル当たり8.5×10-5モル、7.7×10-4
モル、2.5×10-4モル添加した。また、青感性乳剤
層及び緑感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハ
ロゲン化銀1モル当たり、1×10-4モルと2×10-4
モル添加した。また、イラジエーション防止のために乳
剤層に下記の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加し
た。
【0078】
【化18】
【0079】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換算
塗布量を表す。 支持体 ポリエチレンラミネート紙〔第一層側のポリエチレンに
白色顔料(TiO2)と青味染料(群青)を含む〕
【0080】 第一層(青感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.88μの大サイズ乳剤と、0.7 0μの小サイズ乳剤との3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動 係数はそれぞれ0.08と0.10、各サイズ乳剤とも臭化銀0.3モル% を粒子表面の一部に局在含有) 0.30 ゼラチン 1.86 イエローカプラー(ExY) 0.82 色像安定剤(Cpd−1) 0.19 溶媒(Solv−3) 0.18 溶媒(Solv−7) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.06
【0081】 第二層(混色防止層) ゼラチン 0.99 混色防止剤(Cpd−5) 0.08 溶媒(Solv−1) 0.16 溶媒(Solv−4) 0.08
【0082】 第三層(緑感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.55μの大サイズ乳剤と、0.3 9μの小サイズ乳剤との1:3混合物(Agモル比)。粒子サイズ分布の変 動係数はそれぞれ0.10と0.08、各サイズ乳剤ともAgBr0.8モ ル%を粒子表面の一部に局在含有させた) 0.12 ゼラチン 1.24 マゼンタカプラー(ExM) 0.23 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−3) 0.16 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.02 溶媒(Solv−2) 0.40
【0083】 第四層(紫外線吸収層) ゼラチン 1.58 紫外線吸収剤(UV−1) 0.47 混色防止剤(Cpd−5) 0.05 溶媒(Solv−5) 0.24
【0084】 第五層(赤感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.58μの大サイズ乳剤と、0.4 5μの小サイズ乳剤との1:4混合物(Agモル比)。粒子サイズ分布の変 動係数は0.09と0.11、各サイズ乳剤ともAgBr0.6モル%を粒 子表面の一部に局在含有させた) 0.23 ゼラチン 1.34 シアンカプラー(ExC) 0.32 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−6) 0.18 色像安定剤(Cpd−7) 0.40 色像安定剤(Cpd−8) 0.05 溶媒(Solv−6) 0.14
【0085】 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.53 紫外線吸収剤(UV−1) 0.16 混色防止剤(Cpd−5) 0.02 溶媒(Solv−5) 0.08 第七層(保護層) ゼラチン 1.33 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(変性度17%) 0.17 流動パラフィン 0.33
【0086】
【化19】
【0087】
【化20】
【0088】
【化21】
【0089】
【化22】
【0090】
【化23】
【0091】
【化24】
【0092】
【化25】
【0093】
【化26】
【0094】
【化27】
【0095】ランニングテスト中は上記感光材料は、自
動プリンターFAP3500(富士写真フイルム社製)
を用いて像様露光し、以下の処理工程及び処理液を用い
てカラー現像液の2倍補充するまで連続処理(ランニン
グテスト)を実施した。但し、カラー現像液の組成は表
6に示したように変更した各々の水準についてランニン
グテストを行なった。
【0096】 処理工程 温度 時間 補充液 タンク容量 (秒) (ml/m2) (リットル) カラー現像 38.5 ℃ 45 60 17 漂白定着 30〜35℃ 45 60 17 リンス 30〜35℃ 20 − 8 リンス 30〜35℃ 20 − 8 リンス 30〜35℃ 20 − 8 リンス 30〜35℃ 30 200 8 リンスは→→→の4タンク向流方式とした。 各処理液の組成は以下の通り。
【0097】 〔カラー現像液〕 タンク液 補充液 水 800ml 800ml EDTA・2Na 3g 3g カテコール−3,5−ジスルホン酸ナトリウム 0.3g 0.3g トリエタノールアミン 8.0g 8.0g 臭化カリウム 0.03g − 塩化ナトリウム 6.0g − N,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキシルアミン 5.0g 8.0g 蛍光増白剤(WHITEX 4, 住友化学製) 1.0g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 表6参照 添加剤(表6参照) 0.2g 0.2g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエ チル)3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 5.0g 12.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.05 11.15
【0098】 〔漂白定着タンク液〕 水 800ml チオ硫酸アンモニウム(50重量%) 120ml 亜硫酸アンモニウム 17g エチレンジアミン四酢酸(III) アンモニウム 60g エチレンジアミン四酢酸・2Na 3g 氷酢酸 7g 水を加えて 1000ml pH(25℃) 5.50
【0099】 〔漂白定着補充液〕 水 500ml チオ硫酸アンモニウム(50重量%) 220ml 亜硫酸アンモニウム 35g エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム 110g エチレンジアミン四酢酸 3g 氷酢酸 25g 水を加えて 1000ml pH(25℃) 4.80 〔リンス液〕(タンク液と補充液は同じ) イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3ppm 以下)
【0100】各々のランニングテストに於いて、ランニ
ングのスタート時と終了時に、各試料に感光計(富士写
真フイルム株式会社製、FWH型、光源の色温度320
0°K)を使用し、センシトメトリー用フィルターの階
調露光を与えた(この時の露光は0.1秒の露光時間で
250CMSの露光量になるように行なった)。このよ
うに露光した試料を現像処理し、処理済試料を自記濃度
計にて濃度測定し、スタート時からのイエロー(Y)、
マゼンタ(M)、シアン(C)の最大光学濃度Dmax の
変化を、表6に示した。また、各ランニング液は200
mlのビーカーに入れ、38℃に保温し、このビーカーに
深さ1mm、幅1mmのスリットをいれた塩化ビニルの板を
立て掛けた。2週間後にスリットに析出した結晶物の液
面からの高さを測定した。但し蒸発分は毎日加水され、
液面はキープされている。測定結果を表6に示した。
【0101】
【表6】
【0102】本発明によれば、最大濃度の変化及び結晶
析出良化し(No. 10〜20)、特に、亜硫酸塩を含有
しない場合に、特にその効果は顕著である(No. 15〜
20)。
【0103】実施例2 実施例1の多層カラー印画紙Aと同様にして、但し、各
層の乳剤組成中の塩化銀含有率を表7の様に変更して多
層カラー印画紙B、C、Dを作成した。
【0104】
【表7】
【0105】以上のようにして得られた印画紙A、B、
C、Dを実施例1のNo. 1、2、8、15と同様にラン
ニングテストを行い、実施例1と同様に最大濃度の変化
及び析出量を見積もった。結果を表8にまとめた。
【0106】
【表8】
【0107】表8において、本発明によれば(No. 4、
8、12、16)、最大濃度の変化が減少し、結晶析出
も良化している。特に、塩素濃度98モル%以上のNo.
4はその効果が顕著である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料を
    記一般式(1)で示される含フッ素系化合物少なくと
    も1種を0.01〜0.2g/リットルの濃度で含有
    し、かつ亜硫酸イオンを実質的に含有しないカラー現像
    液を用いて処理することを特徴とするハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料の処理方法。 一般式(1) 【化1】 式中、Rは炭素数3〜12のパーフルオロアルキル基ま
    たは炭素数3〜12のパーフルオロアルキレン基を表
    し、Aは2価又は3価の連結基を表す。nは0又は1
    表し、Bはアニオン性、ノニオン性又はベタイン性水可
    溶性基を表す。
  2. 【請求項2】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料が、
    化銀含有率90モル%以上の高塩化銀乳剤を少なくとも
    1層に含有することを特徴とする請求項1記載のハロゲ
    ン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
  3. 【請求項3】 カラー現像液が37℃以上で処理される
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のハロゲン化銀カ
    ラー写真感光材料の処理方法。
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