JP2563714B2 - 現像処理装置 - Google Patents

現像処理装置

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JP2563714B2
JP2563714B2 JP4001721A JP172192A JP2563714B2 JP 2563714 B2 JP2563714 B2 JP 2563714B2 JP 4001721 A JP4001721 A JP 4001721A JP 172192 A JP172192 A JP 172192A JP 2563714 B2 JP2563714 B2 JP 2563714B2
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developing container
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憲作 澤田
幸作 澤田
宗作 澤田
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03DAPPARATUS FOR PROCESSING EXPOSED PHOTOGRAPHIC MATERIALS; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03D3/00Liquid processing apparatus involving immersion; Washing apparatus involving immersion
    • G03D3/08Liquid processing apparatus involving immersion; Washing apparatus involving immersion having progressive mechanical movement of exposed material
    • G03D3/13Liquid processing apparatus involving immersion; Washing apparatus involving immersion having progressive mechanical movement of exposed material for long films or prints in the shape of strips, e.g. fed by roller assembly
    • G03D3/132Liquid processing apparatus involving immersion; Washing apparatus involving immersion having progressive mechanical movement of exposed material for long films or prints in the shape of strips, e.g. fed by roller assembly fed by roller assembly

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  • Photographic Processing Devices Using Wet Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、 本発明は、医療用・
工業用等の感光フイルムの現像処理装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】歯科医院や研究所等において撮影された
感光フイルムの現像処理には、通常、所定の処理容器に
現像処理液(現像液・定着液・現像定着液等、以下単に
処理液という)を取り分けて溜め、この中に感光フイル
ムを浸漬して現像処理する方法が採られ、また、処理量
および処理頻度が高い場合には、移送ロール等の搬送手
段を附設した比較的に容量の大きな溶液タンク等に処理
液を収容し、感光フイルムを連続的に経由させて現像処
理する方法が採られている。また、現像処理の繰り返し
により特性劣化した処理液は、関連諸法規に則る希釈お
よび中和処理を施して廃棄される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、容器や溶液タ
ンク等に収容された処理液は、その繰り返し使用により
特性が低下すると共に、液面における酸化により時経劣
化する。更にまた、移送ロール等の処理機器の液面まわ
りに付着した処理液は、乾燥固化や結晶化して処理フイ
ルムの損傷因子となる。従って、処理液を容器や溶液タ
ンク等に収容し、この中に感光フイルムを浸漬ないしは
経由させる上記の従来の現像処理方法では、安定した現
像処理を継続するために、処理液の特性変化を継続的に
管理し、頻繁に補充または交換することと、処理機器の
液面まわりを頻繁に清掃して、処理液の乾燥固化物およ
び結晶化物を除去することが必要とされる。
【0004】しかし、これら処理液および機器の管理は
比較的に煩雑であることより、実際には、処理液の補充
・交換および処理機器の清掃の時期を失して、貴重な映
像が不鮮明となったり損傷したりするという問題を往々
にして引き起こしている。
【0005】一方、特性劣化して交換時期に達した処理
液は、関連諸法規に則り希釈および中和処理を施す必要
があり、そのために廃棄処理専門業者に処理を委託した
り、自家廃液処理を行うとかして処分されるが、その使
用量が多いほど、廃液処理のコストおよび手数が多くな
るので、現像処理に要する処理液の量は可能な限り少量
ですみ、かつ、その廃液処理が容易であることが望まれ
ている。
【0006】本発明は上記問題点に鑑み、少量の処理液
でむらのない現像処理を達成し得て、その都度に新処理
液にて対応することができ、現像処理をより安定したも
のとし得ると共に、煩雑な処理液の補充・交換管理およ
び機器清掃を不要とし得、更には、その廃液処理も容易
なものとし得る現像処理装置の提供を目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成とされている。すなわち、本
発明に係る現像処理装置は、規制水面を有する水槽と、
連続して偏平に形成された液室を有すると共に、その前
後にスリット状に狭窄されたフイルム出入口を設け、か
つそのフイルム出入口それぞれを、フイルムの通過を許
容する軟弾性材からなる上下対のシールパッキンないし
は弾性材からなる上下対の回転ローラで液封してなる共
に、前記水槽の規制水面下に位置させて該水槽内に配設
された現像容器と、この現像容器内に処理液を送給する
処理液供給手段と、前記現像容器の液室の両側部に伸縮
可能に設けられた液溜と、この両側部の液溜を交互に伸
縮させて液室内の処理液をフイルム移送方向に直交する
横方向に交互に液流方向を逆転させて往復動させる駆動
手段とを備えてなることを特徴とする。
【0008】また、上記現像容器が、液室の上下の幅方
向中央部それぞれに連通する2つの処理液入口と、液室
の両側端部それぞれに連通する2つの処理液出口とを設
けられてなるものとされても良い。
【0009】
【作用】感光フイルムを少量の処理液(現像液、定着
液、現像定着液等)にて現像処理せんとするとき、偏平
で内容積の小さな現像容器内に処理液を充填させ、この
処理液中に感光フイルムを浸漬または通過させて現像処
理することが容易に想達される。しかし、この場合では
処理液の均等攪拌が困難となるため、処理液が感光フイ
ルムの表面に滞留した状態となり、処理液と感光フイル
ム表面の薬剤との接触を動的で均等なものとしてむらの
ない安定した現像が達成し難く、また、処理液の酸化お
よび乾燥固化・結晶化等の問題は解消できない。
【0010】本発明の現像装置では、連続して偏平に形
成された液室を有すると共に、その前後にスリット状に
狭窄されたフイルム出入口を設け、かつそのフイルム出
入口それぞれを、上下対のシールパッキンないしは上下
対の回転ローラで液封してなる共に、水槽内の規制水面
下に位置させて配設された現像容器と、この現像容器内
に処理液を送給する処理液供給手段と、現像容器の液室
の両側部に伸縮可能に 設けられた液溜と、この両側部の
液溜を交互に伸縮させて液室内の処理液をフイルム移送
方向に直交する横方向に交互に液流方向を逆転させて
復動させる駆動手段とを備えるので、処理液を現像容器
内に送給し、この処理液を液室内においてフイルム移送
方向に直交する横方向に往復動させる一方で、感光フイ
ルムを水中に浸漬された該現像容器の液室内を通過さ
せ、すなわち、偏平な液室内で横方向に往復動させられ
整流に形成されている処理液中を横切るようにして感
光フイルムを通過させることで、この感光フイルム表面
に処理液を大きな動きのもとで均等に接触させて、これ
ら感光フイルムと処理液との間に所期の反応を生じさせ
ることができる。また、現像容器の液室は、感光フイル
ムの通過を許容すると共に、その内部で処理液を横方向
に往復動させ得る範囲内において、その偏平度を高く設
できるので、この液室内を充満するに要する処理液は
少なくてすみ、これにより、少量の処理液でもってむら
のない安定した現像処理を行うことができる。
【0011】また、現像容器は、前後のフイルム出入口
を水槽の規制水面下に位置させて、つまり水中に浸漬さ
せて該水槽内に配設するので、その液室内の処理液と大
気との接触を完全に遮断し、処理液が酸化により特性劣
化したり、乾燥固化および結晶化して処理フイルムを損
傷させたりすることを確実に防止できる。また、現像容
器のフイルム出入口それぞれを軟弾性材からなる上下対
のシールパッキンないしは弾性材からなる上下対の回転
ローラで液封するので、液室内への水の侵入および液室
内からの処理液の流出を抑止する一方で、フイルムの移
送・通過を安定かつ確実なものとすることができる。更
にまた、その液室内への水の侵入は処理液圧の調整によ
り抑止でき、一方、フイルムの移送に随伴したりして現
像容器外に滲み出た処理液は水槽内の水中に拡散して希
釈されるので、この水槽内への給水量を適宜調整するこ
とで、その排水を法規制を満たして直接に、または中和
剤の添加のみで廃棄し得るものとすることもできる。
【0012】また、現像容器内を通過して現像処理され
たフイルムを、水槽内の水により連続して水洗処理する
ことができ、更には、複数の現像容器を列設し、その下
流側の現像容器に浄水を送給することにより連続して水
洗処理することもできる。
【0013】また、上記現像容器に、液室の上下の幅方
向中央部それぞれに連通する2つの処理液入口と、液室
の両側端部それぞれに連通するて2つの処理液出口とを
設けることで、新処理液を感光フイルムの上下の中央部
付近に送る一方で旧処理液を液室の両側から排出させる
ことができ、処理液を点滴レベルで連続補給しながら長
尺な感光フイルムを現像処理する場合においても、新処
理液と旧処理液との混在を抑制して、安定した現像処理
を継続することができる。
【0014】なお、本発明における処理液とは、現像
液、定着液、現像定着液等の通常の現像処理に用いられ
る溶液および洗浄用の清水である。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して、以下に説
明する。
【0016】〔図1〕は本発明の実施例の現像処理装置
の概要構成を示す図であって、 (a)図は正断面図、 (b)
図は (a)図A−A断面である。
【0017】〔図1〕において、(1) は水槽であって、
この水槽(1) は、給水手段に連通する給水口(1a)と、規
制水面を形成する排水口(1b)とを備えた方形の上開口式
槽とされ、その排水口(1b)側の側方には排水溜(1c)が設
けられている。また、この水槽(1) の内底部には、水温
調整用のヒータ(1d)が配設されている。
【0018】(2) は現像容器であって、この現像容器
(2) は、その内部に偏平な液室(3) を設けると共に、そ
の前後にスリット状に狭窄させたフイルム入口(4) およ
び出口(5) を設けたもので、水槽(1) 内に2個水平方向
に相前後して配設されている。また、この現像容器(2)
の液室(3) の両側部には、下方に向けて貫通させると共
に、下開口をダイヤフラム式のゴム蓋(7) で閉塞してな
る長立方形の液溜(6)が設けられている。また、この現
像容器(2) には、液室(3) の上下の中心部に連通させた
上下の処理液入口(8) と、その両側の液溜(6) に連通さ
せた左右の処理液出口(9) とが設けられている。
【0019】一方、この現像容器(2) のフイルム入・出
口(4),(5) には、軟弾性材からなる上下対のシールパッ
キン(10)が配されてあり、また、液溜(6) のゴム蓋(7)
の中心部には、下方に向けて突出する作動桿(11)が取り
付けられている。
【0020】ここで、本実施例装置の現像容器(2) につ
いて、その説明図である〔図2〕を用いて更に詳しく述
べる。なお、〔図2〕の (a)図は正断面図、 (b)図は
(a)図のA−A矢視図、 (c)図は (b)図のB−B断面
図、 (d)図は (b)図のC−C断面図である。
【0021】この現像容器(2) は、アクリル樹脂板から
なる長方形の上・下容器(2a),(2b)それぞれの内面に、
液室(3) およびフイルム入・出口(4),(5) とする凹部を
形成する一方で、下容器(2b)の両側に液溜(6) とする長
方形の貫通穴を形成すると共に、その液室(3) および液
溜(6) となる部位を囲撓させて、軟弾性で摩擦係数の低
いEVA(酢酸ビニールとポリエチレンの重合体)から
なる対のシールパッキン(10)を埋め込んだ上で、これら
上・下容器(2a),(2b) を、締結ボルト(2c)により1体に
組み合わせたものである。また、両側の液溜(6) それぞ
れの下開口はをダイヤフラム式のゴム蓋(7) で閉塞され
ている。
【0022】そして、液室(3) は、上下で対向して前後
方向に一定ピッチで波うち、かつ幅方向に互いに平行に
直進する凹凸面を有し、対向して狭まった部位で約 1m
m、対向して広まった部位で約 2mmとした偏平形状に形
成されている。また、両側の液溜(6) は、この液室(3)
の略全長さにわたる長さの長立方形に形成されている。
一方、対のシールパッキン(10)のフイルム入・出口(4),
(5) に位置する部位の断面形状は、フイルムの通過を容
易にするため (a)図の引き出し拡大部に示すように互い
に一方向に傾いて当接する舌状に形成されている。
【0023】翻って、〔図1〕において、(12)は給液袋
であって、この給液袋(12)は、収容した処理液の密封状
態を維持しながら下方から給液が可能である柔軟なビニ
ール製のもので、水槽(1) の側壁上に立設された支柱(1
5)に着脱可能に吊下され、分岐弁(13)および該分岐弁(1
3)により分岐された2つの柔軟な透明ビニール製の送液
管(14)を介して、現像容器(2) の上下の処理液入口(8)
に連結されている。
【0024】(16)は搬送ロールであって、この搬送ロー
ル(16)は、2つの現像容器(2) の前後に位置する水槽
(1) 内に複数対配設され、ここでは図示を省略した共通
の駆動手段によって同期回転して、水槽(1) 外からの感
光フイルムFを、2つの現像容器(2) に向けて送り、こ
れら現像容器(2) 内を通過させた後、再び水槽(1) 外に
送り出すものとされている。なお、感光フイルムFは、
水槽(1) の排水口(1b)側を入側、給水口(1a)側を出側と
する方向に搬送される。
【0025】(17)は揺動腕であって、この揺動腕(17)
は、その中間部を、現像容器(2) の下面の中央部から下
方に向けて突設された支持具(18)に枢支される一方で、
その基端部を、ここでは図示を省略した駆動手段によっ
て回動させらられるクランク機構(19)に連結され、支持
具(18)を支点に揺動するものとされている。また、この
揺動腕(17)の先端部および支持具(18)と基端部との中間
部は、現像容器(2) の両側の液溜(6) のゴム蓋(7) に取
り付けられている作動桿(11)にそれぞれに連結されてあ
り、その揺動によって両側の液溜(6) のゴム蓋(7) を交
互に伸縮させて、これら2つの液溜(6) の内容積を交互
に増減させるものとされている。なお、現像容器(2) 、
クランク機構(19)および搬送ロール(16)は、共通の架台
(20)に取り付けられて装脱可能に水槽(1) 内に配設され
る。
【0026】(21)は廃液弁であって、この廃液弁(21)
は、その排出口(21a) を水槽(1) の排水溜(1c)内に向け
て開口させて該水槽(1) に支持されると共に、分岐接続
具(22)および該分岐接続具(22)により分岐された2つの
柔軟な透明ビニール製の廃液管(23)を介して、現像容器
(2) の左右の処理液出口(9) に連結されている。
【0027】上記構成を具備する本実施例の現像処理装
置による感光フイルムの現像処理は、以下のようにして
行う。
【0028】まず、水槽(1) 内に清水Wを連続供給し
て、2つの現像容器(2) をそのフイルム入・出口(4),
(5) が確実に水面下となるレベルまで浸漬させる。ま
た、フイルムFの送給方向の上流側に位置する第1の現
像容器(2) に連通する第1の給液袋(12)に現像液Lを、
その下流側に位置する第2の現像容器(2) に連通する第
2の給液袋(12)に定着液L’を充填する。
【0029】次いで、2の分岐弁(13)および廃液弁(21)
を適宜開放して、現像液Lおよび定着液L’を、第1お
よび第2の現像容器(2) 内に送給すると共に、揺動腕(1
7)および搬送ロール(16)を作動させて感光フイルムFの
搬送を開始する。なお、本実施例においては、現像液L
および定着液L’に、界面活性剤をそれぞれ5容量%添
加した。また、長尺な感光フイルムFを処理する時に
は、これら現像液Lおよび定着液L’を点滴レベルにて
連続補給する。
【0030】そして、感光フイルムFは、水槽(1) 内の
清水W中を経て第1の現像容器(2)内を通過し、この第
1の現像容器(2) の液室(3) 内の現像液Lに接触して現
像され、続いて第2の現像容器(2) 内を通過し、この第
2の現像容器(2) の液室(3)内の定着液L’に接触して
定着された上で、再び水槽(1) 内に清水W中に送り出さ
れて水洗され、これにより現像処理されるのである。
【0031】ここで、本実施例装置では、2つの現像容
器(2) の液室(3) 内の現像液Lおよび定着液L’を、揺
動腕(17)の作動で交互に増減させられる2つの液溜(6)
の内容積変化よって、これら液室(3) 内で感光フイルム
Fの移送方向に直交する横方交互に液流方向を逆転
させて往復動させているので、これら現像容器(2) 内を
通過する感光フイルムFの表面に、現像液Lおよび定着
液L’を大きな動きのもとで均等に接触させて、これら
処理液と感光フイルム表面の薬剤との間に所期の反応を
生じさせることができる。
【0032】また、これら現像容器(2) の液室(3) は、
非常に偏平(約 1mm〜 2mmの厚さ)に形成されているの
で、その内部を充満するに要する処理液の量も少なくて
すむ一方、その内面に上下で対向して前後方向に波う
ち、かつ幅方向に互いに平行に直進する凹凸面を有する
ので、処理液の横方向往復動を整流かつ円滑なものと
して感光フイルムFとの接触を均等かつ確実なものとす
ることができ、しかも、これら現像容器(2) に送給され
る現像液Lおよび定着液L’は、5容量%の界面活性剤
を添加して感光フイルムに対する濡性を高めてあるの
で、少量の処理液でも効率よく感光フイルムFの全表面
に均等に接触させて、その現像をむらのない安定したも
のとすることができる。
【0033】更にまた、長尺な感光フイルムFを処理す
る時のように、現像液Lおよび定着液L’を点滴レベル
で連続補給する場合でも、現像容器(2) の液室(3) 内を
通過する感光フイルムFの中央部の上下から新処理液を
供給し、その両側の液溜(6)から旧処理液を排出させる
ので、新処理液と旧処理液との混在を抑制して、安定し
た現像処理を継続することができる。
【0034】そして、現像液Lおよび定着液L’は、密
封可能な給液袋(12)から供給されて大気との接触を抑制
され、一方、現像容器(2) は水槽(1) 内の清水W中に浸
漬してあるので、送給された処理液は大気と接触するこ
とがなく、酸化により劣化したり、乾燥固化や結晶化し
て感光フイルムを損傷させることがない。
【0035】また、現像容器(2) から滲み出た処理液
は、水槽(1) 内の清水W中に拡散して自律的に希釈され
た上で、側方の排水溜(1c)に流出し、一方、現像容器
(2) への点滴レベルの連続補給により廃液弁(21)を介し
て排出する処理液も水槽(1) の排水溜(1c)に流出し、し
かも使用量も少ないので、この排水溜(1c)内への排水量
ないしは給水量を適宜調整することにより、この排水溜
(1c)からの排水を、法規制を満足し直接に、または中和
剤の添加のみで廃棄し得るものとすることもできて、そ
の廃液処理も容易となる。また、水槽(1) 内に水温調整
用のヒータ(1d)を配設しているので、水槽(1) 内の清水
Wの温度および現像容器(2) 内の処理液の温度を制御し
て現像処理をより安定化させることがでる。
【0036】次に、本実施例装置による具体的な現像処
理の例を、以下に述べる。なお、本例では第1および第
2の現像容器(2) は、液室(3) を、長さが50mm、幅が16
0mm 、厚さが前述のように 1mm〜 2mm(平均厚さ 1.5m
m)で、その内容積が約12ccのものとし、かつ両側の液
溜(6) を、それぞれの内容積が 6ccで、その容積変動率
を80%として、実効総内容積が約20ccのものとした。ま
た、現像液Lおよび定着液L’としては新液を用い、水
槽(1) 内の清水Wの温度は約33℃に制御した。
【0037】そして、本実施例装置により、幅 150mm、
長さ 300mmの撮影済の歯科用パノラマフイルムを、上記
の手順で現像処理したところ、現像容器(2) の液室(3)
内の初期充満用を含む総量で、それぞれ25ccの処理液を
送給したのみにもかかわらず、得られた映像はむらのな
い鮮明なものであった。また、続いて同寸法のパノラマ
フイルムを現像処理したところ、直前の処理により現像
容器(2) の液室(3) 内が処理液で充満されているため、
それぞれに僅か10ccの新処理液を点滴補充することで、
同様に鮮明な映像が得られた。
【0038】このように、本実施例の現像処理装置によ
れば、その都度に新液を用いることを許容し得る程度の
少量の処理液で、むらの無い確実な現像処理を実施し
得、さらには、その都度に新液をもって現像処理するこ
とにより、煩雑な処理液の補充・交換管理を不要とし得
ると共に、貴重な映像をより鮮明で安定したものとし
得、加えて、機器清掃を不要とし得ると共に、廃液処理
も容易なものとし得る。
【0039】なお、本実施例の現像処理装置における現
像容器(2) は、その前後のフイルム入・出口(4),(5)
を、フイルムの通過を許容し得る軟弾性材からなる対の
シールパッキン(10)にて液封する構成のものとしたが、
これは、フイルムの通過を許容する一方で、現像容器内
への液の出入りを抑制できれば、例えば、〔図3〕に示
すように、前後のフイルム入・出口それぞれを、フイル
ムを移送する対の回転ローラにて液封する構成の現像容
器とされても良い。
【0040】〔図3〕は、本発明に関わる現像容器の別
の実施態様の概要説明図であって、(a)図は一部断面正
面図、 (b)図は (a)図のA−A断面図である。なお、こ
の例の現像容器は、その前後のフイルム入・出口の液封
構成が異なる点を除いて、〔図1〕および〔図2〕に示
したもの同様のもので、ここでは等価の各部は同符号を
付してその説明を省略する。
【0041】〔図3〕に示す例の現像容器(30)は、両側
に配された側板(31)を介して一体に組み立てられた上・
下容器(2a),(2b) と、その前後のフイルム入・出口(4),
(5)それぞれを閉塞する形で配された前後2対のゴム製
の回転ローラ(32)とを備えてなるものとされている。ま
た、これら対の回転ローラ(32)は、それぞれの入力軸(3
2a) を同側方に突出させて、両側の側板(31)に回転自由
に軸支されるている。
【0042】そして、これら対の回転ローラ(32)の外周
と上・下容器(2a),(2b) との間は、上・下容器(2a),(2
b) それぞれの両端面に嵌設されたシリコンゴムパッキ
ン(33)にて液封され、また、これら回転ローラ(32)の側
面と側板(31)との間は、この側板(31)の内面に貼着され
たシリコンゴムシート(34)にて液封される。一方、これ
ら対の回転ローラ(32)の入力軸(32a) は、ここでは図示
を省略した駆動手段に連結され、その駆動手段にて同期
回転させられる。
【0043】この例の現像容器(30)では、前後に配設し
た対の回転ローラ(32)にて、その液室(3) を液封する一
方で、処理対象のフイルムを移送する。そして、このよ
うに構成された現像容器(30)では、短尺のフイルムでも
安定して移送することができると共に、装置全体の構成
をコンパクトなものとすることができる。
【0044】また、以上の実施例においては、現像容器
(2) の液室(3) の両側に、下開口をダイヤフラム式のゴ
ム蓋(7) で閉塞した液溜(6) が設け、そのゴム蓋(7) を
揺動腕(17)によって交互に伸縮させて、液室(3) 内の処
理液を横方向に往復動させる構成としたが、これは内容
積を大幅に増大させることなく処理液をフイルム移送方
向に直交する横方向に交互に液流方向を逆転させて往復
動させることができるものであれば、例えば、本発明に
関わる現像容器のまた別の実施態様の概要説明図である
〔図4〕に示すように、駆動桿(43)に連結されて同期作
動する平板状のピストン(42)を、現像容器(40)の液室(4
1)の両側方において交互に進退させて、液室(41)内の処
理液を往復動させる構成とされても良い。また、カット
シート状の感光フイルムを処理の主対象とし、処理液を
バッチ的に供給・排出して現像処理する場合では、現像
容器(40)は、同図に示すように液処理液入口(44)および
処理液出口(45)をそれぞれ1個つづ設けたものとされて
も良い。
【0045】また、以上の実施例においては、水槽内に
2つの現像容器を水平方向に列設したが、処理液として
現像定着液を用いる場合では、水槽内に1の現像容器を
配設した構成にて対応することができる。また、例え
ば、本発明装置の別の実施態様の概要説明図である〔図
5〕および〔図6〕に示すように、水槽内に2ないしは
3個の現像容器をL字状ないしはU字状に列設すること
で水槽、すなわち装置全体のコンパクト化を図ることが
できる。
【0046】ここで、〔図5〕に示す例の現像処理装置
では、水槽(1) 内に〔図1〕および〔図2〕に示したも
のと同構成の3個の現像容器(2) を略U字状に列設し、
上流側の第1の現像容器(2) でフイルムFの現像を、続
く第2の現像容器(2) で定着を行うと共に、最下流側の
第3の現像容器(2) には清水を連続送給して、現像定着
されたフイルムFの水洗を行う。このような配置構成を
採る現像処理装置では、装置全体をコンパクなものとす
ることができる。
【0047】そしてまた、〔図6〕に示す例の現像処理
装置では、水槽(1) 内に〔図3〕に示したものと同構成
とされ、かつ前後方向に円弧状に曲げて形成された3個
の現像容器(30') をU字状に列設し、上記例と同様に、
これら3個の現像容器(30')でフイルムFの現像、定着
および水洗を連続して行う。このような配置構成を採る
現像処理装置では、短尺なフイルムについても安定して
送給できると共に、装置全体をよりコンパクなものとす
ることができる。
【0048】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の現像処理
方法および現像処理装置によれば、少量の処理液でむら
のない現像処理を行うことができて、その都度に新処理
液にて対応することが可能となり、より安定した現像処
理を行うことができると共に、煩雑な処理液の補充・交
換管理および機器清掃を不要とすることができ、しか
も、コンパクトな装置構成のもとで安定した現像処理を
行うことができると共に、その廃液処理も容易なものと
し得るという大きな効果を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の現像処理装置の概要構成を示
す図であって、 (a)図は正断面図、 (b)図は (a)図A−
A断面である。本発明の実施例の現像処理装置を示す正
断面図である。
【図2】本発明の実施例の現像処理装置の要部の説明図
であって、 (a)図は正断面図、(b)図は (a)図のA−A
矢視図、 (c)図は (b)図のB−B断面図、 (d)図は (b)
図のC−C断面図である。
【図3】本発明に関わる現像容器の別の実施態様の概要
説明図である。
【図4】本発明に関わる現像容器のまた別の実施態様の
概要説明図である。
【図5】本発明の現像処理装置の別の実施態様の概要説
明図である。
【図6】本発明の現像処理装置のまた別の実施態様の概
要説明図である。
【符号の説明】
(1) --水槽 (2) --現像容器 (3) --液室 (4) --フイルム入口 (5) --フイルム出口 (6) --液溜 (7) --ゴム蓋 (8) --処理液入口 (9) --処理液出口 (10)--シールパッキン (11)--作動桿 (12)--給液袋 (14)--送液管 (16)--搬送ロール (17)--揺動腕 (23)--廃液管 (19)--クランク機構 F -- 感光フイルム、 L -- 現像液 L’--定着液 W -- 清水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−166041(JP,A) 特開 平2−266350(JP,A) 特開 平2−267549(JP,A) 特開 平2−124570(JP,A) 特公 昭39−27571(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 規制水面を有する水槽と、連続して偏平
    に形成された液室を有すると共に、その前後にスリット
    状に狭窄されたフイルム出入口を設け、かつそのフイル
    ム出入口それぞれを、フイルムの通過を許容する軟弾性
    材からなる上下対のシールパッキンないしは弾性材から
    なる上下対の回転ローラで液封してな共に、前記水槽
    の規制水面下に位置させて該水槽内に配設された現像容
    器と、この現像容器内に処理液を送給する処理液供給手
    段と、前記現像容器の液室の両側部に伸縮可能に設けら
    れた液溜と、この両側部の液溜を交互に伸縮させて液室
    内の処理液をフイルム移送方向に直交する横方向に交互
    に液流方向を逆転させて往復動させる駆動手段とを備え
    てなることを特徴とする現像処理装置。
  2. 【請求項2】 現像容器が、液室の上下の幅方向中央部
    それぞれに連通する2つの処理液入口と、液室の両側端
    部それぞれに連通する2つの処理液出口とを設けられて
    なる請求項1記載の現像処理装置。
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