JPH07159964A - ハロゲン化銀感光材料用処理液の再生装置及びハロゲン化銀感光材料用処理液の再生方法 - Google Patents

ハロゲン化銀感光材料用処理液の再生装置及びハロゲン化銀感光材料用処理液の再生方法

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JPH07159964A
JPH07159964A JP33966593A JP33966593A JPH07159964A JP H07159964 A JPH07159964 A JP H07159964A JP 33966593 A JP33966593 A JP 33966593A JP 33966593 A JP33966593 A JP 33966593A JP H07159964 A JPH07159964 A JP H07159964A
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JP
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silver
amount
electrolytic cell
solution
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JP33966593A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Hashimoto
浩幸 橋本
Masayuki Kurematsu
雅行 榑松
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理液の状態に応じて適切な銀回収条件を与
え、写真性能に影響を及ぼさずに定着液、漂白定着液よ
り効率の良い銀除去を行い処理液を再生し、処理液の低
補充化を図る。 【構成】 ハロゲン化銀感光材料用処理液の再生装置
は、ハロゲン化銀感光材料を処理する自動現像機1,2
1の定着槽4又は漂白定着槽23と銀回収電解槽11と
を結ぶ循環経路9と、自動現像機1,21より得られる
情報に基づいて処理液の所定銀濃度に対して所定量銀回
収電解槽11を稼働させる基本制御から変位させて銀回
収電解槽11を制御可能な電解槽制御部32とを備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ハロゲン化銀感光材
料用処理液の再生装置及びハロゲン化銀感光材料用処理
液の再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀感光材料の処理工程の一つ
である定着又は漂白定着は、ハロゲン化銀溶解剤による
脱銀工程であり、この脱銀処理を続ける間に定着機能を
有する処理液中には、銀錯塩等が堆積し、定着成分の活
性度が低下し、疲労現象が生じる。これを防止するため
に、ハロゲン化銀感光材料を処理の際に、定着機能を有
する補充液を補充し、使用済の処理液を処理槽からオー
バーフロー液として排出する方式が用いられている。
【0003】ところで、このようなハロゲン化銀感光材
料の処理に際しても、環境保全、資源節減が要望されて
おり、処理液の再利用や排出量の低減、水洗水の節減等
が望まれている。このような観点から、例えば定着機能
を有する処理液については、処理液の廃液から銀を回収
し、同時に再生することが試みられている。
【0004】このような銀回収法としては、例えば銀を
電解装置の陰極上に析出させる電解法がある。しかし、
これらの方法によれば、銀を効率良く回収できるもの
の、定着液又は漂白定着液からの電解銀回収による処理
液の再生は、陰極で銀を回収すると同時に陽極上で保恒
剤成分の亜硫酸イオン、定着成分のチオ硫酸イオンが酸
化分解され濃度が減少し、処理液性能に問題を与えるこ
とがあった。この対応技術としては、定着液、漂白定着
液及びこれら補充液中の亜硫酸濃度を増加する方法、イ
オン交換膜による電解(特公昭63−28297)等が
知られている。
【0005】しかし、亜硫酸濃度を増加する方法では再
利用するためには、相当量の亜硫酸やチオ硫酸塩を補充
しなければならず、またミニラボのように設置店毎に処
理量が異なり処理液状態の変化するような使用条件には
対応することができず、大ラボ等の特定の条件下での銀
回収が行われているに過ぎなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかも、ハロゲン化銀
感光材料を同量処理するのに1日かかる自動現像機と1
週間かかる自動現像機では、時間の経過によって処理液
が酸化するため、各処理液の状態はハロゲン化銀感光材
料を同量処理したにもかかわらず異なってしまう。従っ
て、その各処理液を同電解量で処理すると、例えば亜硫
酸イオンの存在状態が異なるため、銀回収はできるが再
生液とはならないことがある。
【0007】この発明は、かかる課題に鑑みてなされた
もので、処理液の状態を検知し、電解量を基本制御から
変位させて、処理液の状態に応じて写真性能に影響を及
ぼさずに効率の良い銀回収及び再生を行い、処理液の低
補充化を図ることができるハロゲン化銀感光材料用処理
液の再生装置及びハロゲン化銀感光材料用処理液の再生
方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1記載のハロゲン化銀感光材料用処理液の再
生装置の発明は、ハロゲン化銀感光材料を処理する自動
現像機の定着槽又は漂白定着槽と銀回収電解槽とを結ぶ
循環経路と、前記自動現像機より得られる情報に基づい
て処理液の所定銀濃度に対して所定量前記銀回収電解槽
を稼働させる基本制御から変位させて前記銀回収電解槽
を制御可能な電解槽制御部とを備えることを特徴として
いる。
【0009】請求項2記載のハロゲン化銀感光材料用処
理液の再生装置の発明は、前記自動現像機より得られる
情報が、感材処理量、処理液補充量等の感材処理データ
ー及び/または温調時間、停止時間、処理液温度等の自
動現像機稼働状況データーであることを特徴としてい
る。
【0010】請求項3記載のハロゲン化銀感光材料用処
理液の再生方法の発明は、ハロゲン化銀感光材料を処理
する自動現像機の定着槽又は漂白定着槽の処理液の所定
銀濃度に対して所定量前記銀回収電解槽を稼働させる制
御を基本制御とし、前記処理液の使用状態を検知し、こ
の使用状態に応じて、前記銀回収電解槽を前記基本制御
とは異なる制御を行うことを特徴としている。
【0011】請求項4記載のハロゲン化銀感光材料用処
理液の再生方法の発明は、ハロゲン化銀感光材料を処理
する自動現像機の定着槽又は漂白定着槽の処理液の循環
経路に設置した銀回収電解槽と、前記自動現像機より得
られる情報より前記銀回収電解槽を制御する電解槽制御
部とを備え、前記電解槽制御部の制御は前記ハロゲン化
銀感光材料を処理する感材処理量データーに基づき一定
量の感材処理量に対して一定時間前記銀回収電解槽を稼
働させる制御を基本制御とし、且つ、この基本制御に対
して少なくとも前記自動現像機の稼働状況データーを使
用し下記A〜Dの少なくとも1つの制御を行うことを特
徴としている、 A.一定時間当たりの感材処理量が規定感材処理量より
多い場合に前記銀回収電解槽を基本制御による銀回収電
解槽稼働時間以上稼働させる、 B.一定時間当たりの感材処理量が規定感材処理量より
少ない場合には基本制御による銀回収電解槽稼働時間よ
りも稼働時間を短くする、 C.一定感材処理量が処理されるために要する時間が規
定時間よりも短い場合には基本制御による銀回収電解槽
稼働時間以上に銀回収電解槽を稼働させる、 D.一定感材処理量が処理されるために要する時間が規
定時間よりも長い場合には基本制御による銀回収電解槽
稼働時間よりも稼働時間を短くする。
【0012】請求項5記載のハロゲン化銀感光材料用処
理液の再生方法の発明は、ハロゲン化銀感光材料を処理
する自動現像機の定着槽又は漂白定着槽の処理液の循環
経路に設置した銀回収電解糟と、前記自動現像機より得
られる情報より前記銀回収電解槽を制御する電解槽制御
部およぴ亜硫酸イオンを主成分とする水溶液または固形
物の補充手段とを備え、前記電解槽制御部の制御は感材
処理量デー夕ーに基づき一定量の感材処理量に対して一
定時間前記銀回収電解槽を稼働させる制御を基本制御と
し、且つ、この基本制御に対して少くなとも前記自動現
像機稼働状況データーを使用し下記E、Fの少なくとも
1つの制御を行うことを特徴としている、 E.一定時間当たりの感材処理量が規定感材処理量より
少ない場合には亜硫酸イオンを主成分とする水溶液また
は固形物を補充しながら基本制御による電解又は基本制
御による前記銀回収電解槽稼働時聞よりも稼働時間を短
くする電解を行う、 F.一定感材処理量が処理されるために要する時聞が規
定時間よりも長い場合には亜硫酸イオンを主成分とする
水溶液又は固形物を補充しながら基本制御による電解又
は基本御御による前記銀回収電解槽稼働時間よりも稼働
時間を短くする電解を行う。
【0013】請求項6記載のハロゲン化銀感光材料用処
理液の再生方法の発明は、前記自動現像機より得られる
情報が、感材処理量、処理液補充量等の感材処理データ
ー及び/または温調時間、停止時間、処理液温度等の自
動現像機稼働状況データーであることを特徴としてい
る。
【0014】請求項7記載のハロゲン化銀感光材料用処
理液の再生方法の発明は、前記処理液が、亜硫酸イオン
を含む定着液又は漂白定着液であることを特徴としてい
る。
【0015】請求項8記載のハロゲン化銀感光材料用処
理液の再生方法の発明は、前記処理液は、チオ硫酸塩を
主成分とする定着液又は漂白定着液であることを特徴と
している。
【0016】請求項9記載のハロゲン化銀感光材料用処
理液の再生方法の発明は、前記処理液が、漂白定着液の
時ジエチレントリアミン五酢酸鉄塩を含有することを特
徴としている。
【0017】請求項10記載のハロゲン化銀感光材料用
処理液の再生方法の発明は、前記銀回収電解槽が、極性
反転しながら電解することを特徴としている。
【0018】請求項11記載のハロゲン化銀感光材料用
処理液の再生方法の発明は、前記銀回収電解槽が、電解
停止時に処理液から電極を露出することを特徴としてい
る。
【0019】請求項12記載のハロゲン化銀感光材料用
処理液の再生方法の発明は、前記銀回収電解槽が、電解
停止時に電極に微小電流を流すことを特徴としている。
【0020】
【作用】請求項1記載の発明では、電解槽制御部で処理
液の状態から電解量を基本制御から変位させて、処理液
の状態に応じて写真性能に影響を及ぼさずに効率の良い
銀回収及び再生を行う。
【0021】請求項2記載の発明では、ハロゲン化銀感
光材料用処理液の再生装置において、感材処理データー
及び/または自動現像稼働状況データーで処理液の状態
を判断することで、適切な処理液の状態に応じた銀回収
及び再生を行う。
【0022】請求項3記載の発明では、処理液の使用状
態を検知し、この使用状態に応じて、銀回収電解槽を基
本制御とは異なる制御を行い、処理液の状態に応じて写
真性能に影響を及ぼさずに効率の良い銀回収及び再生を
行う。
【0023】請求項4記載の発明では、感材処理量デー
ターに基づき一定量の感材処理量に対して一定時間銀回
収電解槽を稼働させる制御を基本制御とし、且つ、この
基本制御に対して少なくとも自動現像機の稼働状況デー
ターを使用して、一定時間当たりの感材処理量を規定感
材処理量と比較し、または一定感材処理量が処理される
ために要する時間を規定時間と比較して、銀回収電解槽
稼働時間を変える制御を行い銀回収及び再生を行う。
【0024】請求項5記載の発明では、感材処理量デー
夕ーに基づき一定量の感材処理量に対して一定時間銀回
収電解槽を稼働させる制御を基本制御とし、且つ、この
基本制御に対して少くなとも自動現像機稼働状況データ
ーを使用して、一定時間当たりの感材処理量を規定感材
処理量と比較し、または一定感材処理量が処理されるた
めに要する時聞を規定時間と比較して、亜硫酸イオンを
主成分とする水溶液または固形物を補充しながら基本制
御による電解又は基本制御による銀回収電解槽稼働時聞
を変える制御を行い銀回収及び再生を行う。
【0025】請求項6記載の発明では、処理液の再生方
法において、感材処理データー及び/または自動現像稼
働状況データーで処理液の状態を判断することで、適切
な処理液の状態に応じた銀回収及び再生を行う。
【0026】請求項7記載の発明では、処理液が、亜硫
酸イオンを含む定着液又は漂白定着液であり、写真性能
に影響を及ぼさずに定着液、漂白定着液より効率の良い
銀除去を行い処理液を再生し、処理液の低補充化を図る
ことができる。
【0027】請求項8記載の発明では、処理液が、チオ
硫酸塩を主成分とする定着液又は漂白定着液であり、写
真性能に影響を及ぼさずに定着液、漂白定着液より効率
の良い銀除去を行い処理液を再生し、処理液の低補充化
を図ることができる。
【0028】請求項9記載の発明では、処理液が、漂白
定着液の時ジエチレントリアミン五酢酸鉄塩を含有し、
写真性能に影響を及ぼさず漂白定着液より効率の良い銀
除去を行い処理液を再生し、処理液の低補充化を図るこ
とができる。
【0029】請求項10記載の発明では、銀回収電解槽
が、極性反転しながら電解し、効率の良い銀除去を行う
ことができる。
【0030】請求項11記載の発明では、銀回収電解槽
が、電解停止時に処理液から電極を露出し、効率の良い
銀除去を行うことができる。
【0031】請求項12記載の発明では、銀回収電解槽
が、電解停止時に電極に微小電流を流し、効率の良い銀
除去を行うことができる。
【0032】
【実施例】以下、この発明のハロゲン化銀感光材料用処
理液の再生装置及びハロゲン化銀感光材料用処理液の再
生方法を図面に基づいて詳細に説明するが、この発明は
この実施例に限定されない。
【0033】図1は銀回収電解槽を備える自動現像機の
全体構成図である。この自動現像機1は発色現像槽2、
漂白槽3、定着槽4、安定槽5〜7、乾燥部8を備えて
おり、カラーのハロゲン化銀感光材料を自動的に現像処
理する。この自動現像機1の定着槽3の処理液の循環経
路9には循環ポンプ10と銀回収電解槽11が配置さ
れ、定着液からの電解銀回収による処理液の再生を行
う。
【0034】図2は銀回収電解槽を備える自動現像機の
他の実施例の全体構成図である。この自動現像機21は
発色現像槽22、漂白定着槽23、安定槽24〜26、
乾燥部27を備えており、カラーのハロゲン化銀感光材
料を自動的に現像処理する。この自動現像機21には漂
白定着槽23の処理液の循環経路9には循環ポンプ10
と銀回収電解槽11が配置され、漂白定着液からの電解
銀回収による処理液の再生を行う。
【0035】図3はこれらの自動現像機に適用されるハ
ロゲン化銀感光材料用処理液の再生装置及び再生方法を
示す構成図である。自動現像機1,21の定着槽4また
は漂白定着槽23には補充タンク30から補充ポンプ3
1の駆動により補充液が補充され、この補充で余分な定
着液または漂白定着液はオーバーフローする。処理液の
循環経路9に配置された循環ポンプ10の駆動により定
着液または漂白定着液は、銀回収電解槽11を介して定
着槽4または漂白定着槽23に戻され、この定着液また
は漂白定着液からの電解銀回収による処理液の再生を行
う。銀回収電解槽11は定着液または漂白定着液の液面
より高い位置に配置され、銀回収電解槽11が電解停止
時に処理液から電極を露出し、電解停止時には電極と処
理液を分離することで、稼働時に効率の良い銀除去を行
うことができるようになっている。
【0036】自動現像機1,21にはハロゲン化銀感光
材料用処理液の再生装置が備えられ、このハロゲン化銀
感光材料用処理液の再生装置には、自動現像機1,21
の定着槽4又は漂白定着槽23と銀回収電解槽11とを
結ぶ循環経路9と、自動現像機1,11より得られる情
報に基づいて処理液の所定銀濃度に対して所定量銀回収
電解槽11を稼働させる基本制御から変位させて銀回収
電解槽11を制御可能な電解槽制御部32とを備えてお
り、電解槽制御部32で処理液の状態から電解量を基本
制御から変位させて、処理液の状態に応じて銀回収及び
再生を行う。ここで、自動現像機1,11より得られる
情報は、感材処理量、処理液補充量等の感材処理データ
ー及び/または温調時間、停止時間、処理液温度等の自
動現像機稼働状況データーである。感材処理データー及
び/または自動現像稼働状況データーで処理液の状態を
判断することで、適切な処理液の状態に応じた銀回収及
び再生を行うことができる。
【0037】また、ハロゲン化銀感光材料を処理する自
動現像機1,21の定着槽4又は漂白定着槽23の処理
液の所定銀濃度に対して所定量銀回収電解槽11を稼働
させる制御を基本制御とし、処理液の使用状態を検知
し、この使用状態に応じて、銀回収電解槽11を基本制
御とは異なる制御を行い、処理液の使用状態を検知する
ことで、この使用状態に応じて、銀回収電解槽11を基
本制御とは異なる制御を行うから、処理液の状態に応じ
て銀回収及び再生を行うことができる。
【0038】この電解槽制御部32の制御は、例えばハ
ロゲン化銀感光材料を処理する感材処理量データーに基
づき一定量の感材処理量に対して一定時間銀回収電解槽
11を稼働させる制御を基本制御としており、この基本
制御を図4に示す。そして、この基本制御に対して少な
くとも自動現像機1,21の稼働状況データーを使用
し,次のA〜Dの少なくとも1つの制御を行う。Aの制
御は、図5に示し、一定時間当たりの感材処理量が規定
感材処理量より多い場合に銀回収電解槽11を基本制御
による銀回収電解槽稼働時間以上稼働させる。Bの制御
は、図6に示し、一定時間当たりの感材処理量が規定感
材処理量より少ない場合には基本制御による銀回収電解
槽11稼働時間よりも稼働時間を短くする。Cの制御
は、図5に示し、一定感材処理量が処理されるために要
する時間が規定時間よりも短い場合には基本制御による
銀回収電解槽11稼働時間以上に銀回収電解槽11を稼
働させる。Dの制御は、図6に示し、一定感材処理量が
処理されるために要する時間が規定時間よりも長い場合
には基本制御による銀回収電解槽11稼働時間よりも稼
働時間を短くする。このAの制御もしくはCの制御と、
Bの制御もしくはDの制御とを同時に行う制御を、図7
に示す。このように、図8に示すように、感材処理量デ
ーターに基づき一定量の感材処理量に対して一定時間銀
回収電解槽11を稼働させる制御を基本制御とし、且
つ、この基本制御に対して少なくとも自動現像機1,2
1の稼働状況データーを使用して、一定時間当たりの感
材処理量を規定感材処理量と比較し、または一定感材処
理量が処理されるために要する時間を規定時間と比較し
て、銀回収電解槽11稼働時間を変える制御を行い銀回
収及び再生を行う。
【0039】ここで、規定感材処理量、規定時間とは自
動現像機の種類、自動現像機のタンク容量、処理液種
類、処理液更新率等により変化する。ハロゲン化銀感光
材料の処理としては、好ましくは処理液更新率が1日当
たり1/100〜1/10となる条件である。また、A
の制御及びBの制御の一定時間は、銀回収の制御基準と
して、好ましくは1時間〜1週間である。また、一定感
材処理量とは、処理液の種類によっても異なるが、ハロ
ゲン化銀感光材料を処理するために処理液更新率が1/
100〜1/5、好ましくは1/50〜1/5となるよ
うな感材量である。
【0040】図9はこれらの自動現像機に適用されるハ
ロゲン化銀感光材料用処理液の再生装置及び再生方法を
示す他の実施例の構成図である。この実施例では、ハロ
ゲン化銀感光材料を処理する自動現像機1,21の定着
槽4又は漂白定着槽23の処理液の循環経路9に設置し
た銀回収電解糟11と、自動現像機1,21より得られ
る情報より銀回収電解槽11を制御する電解槽制御部3
2およぴ亜硫酸イオンを主成分とする水溶液または固形
物の補充手段40とを備えている。この補充手段40
は、補充ポンプ41及び補充タンク42からなり、補充
ポンプ41を駆動して補充タンク42から亜硫酸イオン
を主成分とする水溶液または固形物を定着槽4又は漂白
定着槽23に補充する。ここで、自動現像機1,21よ
り得られる情報は、感材処理量、処理液補充量等の感材
処理データー及び/または温調時間、停止時間、処理液
温度等の自動現像機稼働状況データーである。感材処理
データー及び/または自動現像稼働状況データーで処理
液の状態を判断することで、適切な処理液の状態に応じ
た銀回収及び再生を行うことができる。
【0041】電解槽制御部32の制御は感材処理量デー
夕ーに基づき一定量の感材処理量に対して一定時間銀回
収電解槽11を稼働させる制御を基本制御としている。
そして、この基本制御に対して少くなとも自動現像機稼
働状況データーを使用し、次のE、Fの少なくとも1つ
の制御を行う。Eの制御は、一定時間当たりの感材処理
量が規定感材処理量より少ない場合には亜硫酸イオンを
主成分とする水溶液または固形物を補充しながら基本制
御による電解又は基本制御による銀回収電解槽11稼働
時聞よりも稼働時間を短くする電解を行う。Fの制御
は、一定感材処理量が処理されるために要する時聞が規
定時間よりも長い場合には亜硫酸イオンを主成分とする
水溶液又は固形物を補充しながら基本制御による電解又
は基本御御による銀回収電解槽11稼働時間よりも稼働
時間を短くする電解を行う。
【0042】このように、感材処理量デー夕ーに基づき
一定量の感材処理量に対して一定時間銀回収電解槽11
を稼働させる制御を基本制御とし、且つ、この基本制御
に対して少くなとも自動現像機1,21稼働状況データ
ーを使用して、一定時間当たりの感材処理量を規定感材
処理量と比較し、または一定感材処理量が処理されるた
めに要する時聞を規定時間と比較して、亜硫酸イオンを
主成分とする水溶液または固形物を補充しながら基本制
御による電解又は基本制御による銀回収電解槽11稼働
時聞を変える制御を行い銀回収及び再生を行う。
【0043】図10はこれらの自動現像機に適用される
ハロゲン化銀感光材料用処理液の再生装置及び再生方法
を示す他の実施例の構成図である。この実施例は図3の
実施例と同様に構成されているが、銀回収電解槽11と
循環ポンプ10との間に電磁弁50を設けている。ま
た、銀回収電解槽11には排出管51が接続され、この
排出管51に設けられた電磁弁52を開くと、銀回収電
解槽11内の定着液または漂白定着液が貯留タンク53
に排出される。この貯留タンク53に排出された定着液
または漂白定着液は戻しポンプ54の駆動によって銀回
収電解槽11内へ戻される。
【0044】従って、電解槽制御部32の制御で電解時
は、電磁弁50を開き、電磁弁52を閉じている。そし
て、電解槽制御部32の制御で電解停止時には、電磁弁
50を閉じ、電磁弁52を開き、銀回収電解槽11内の
定着液または漂白定着液を貯留タンク53に排出し、電
解停止により定着槽または漂白定着槽の液面を一定にし
て液面が変化しないようにすると共に、銀回収電解槽1
1の電極が電解停止時に処理液から露出するようにす
る。この電解停止時から再び電解を行う時には、電磁弁
50を開き、電磁弁52を閉じて戻しポンプ54を駆動
して、貯留タンク53の定着液または漂白定着液を銀回
収電解槽11に戻す。
【0045】従来の電解銀回収方法では、自動現像機の
稼働状態や処理液状態により処理液状態に違いが生じて
おり、特にミニラボのように同型の自動現像機でも処理
液状態が各々異なるような場合には対応ができなかった
が、この発明では、自動現像機1,21の定着槽4又は
漂白定着槽23の処理液の循環経路9に銀回収電解槽1
1を設置し、電解槽制御部32で処理液の状態から電解
量を基本制御から変位させて、処理液の状態に応じて銀
回収及び再生を行うことで疲労処理液を再生し、処理液
の低補充化を図っている。
【0046】また、この実施例で、規定処理量とは、単
位時間で処理液中の亜硫酸イオン減少量と補充等により
処理液中に持込まれる亜硫酸イオン量がつりあうような
処理量を与えるハロゲン化銀感光材料の処理量である。
亜硫酸イオンの減少原因は、電解処理、自然放置により
生ずる酸化反応とオーバーフロー、段処理槽への持出し
がある。
【0047】また、規定時とは、ある電解条件において
銀回収に必要な理論電気等量を与える電解時間である。
【0048】銀回収電解槽の制御において電解条件は定
電流電解が好ましい。この時、通電量に対して銀析出量
が規定でき、定電解条件下で電解時間を変化させること
で銀回収電解槽をコントロールする。この際、電位測定
機構を同時に設置し、硫化銀が析出しない電位状態にコ
ントロールする機構を併設しても良い。また、銀回収電
解槽の制御機構に電流−電位の関係を示すデーターを入
力することにより硫化銀が発生しない電位に調節する機
構を設置しても良い。
【0049】また、銀回収電解槽の制御において、処理
液が漂白定着液の場合、銀回収電解槽停止時には電極上
に折出した回収銀が再溶解される。これを防止するため
に電解槽停止時に処理液より電極を露出する機構を設け
ることが好ましい。
【0050】処理液より電極を分離する方法としては、
さらに電極(陰極)を処理液面より上方に持上げる方
法、処理液液面より電解槽の設置位置を高くし、電解槽
停止時に循環ポンプを停止することにより電解槽中の処
理液を抜く方法等がある。
【0051】回収銀の再溶解防止方法としては、銀回収
電解槽の停止時に微小電流を流し、再溶解する量と同量
以上の微少量の銀回収を継続させても良い。
【0052】また、チオ硫酸塩を主成分とする定着液、
漂白定着液で、補充液に亜硫酸イオン濃度が0.4mo
l/L以上の補充液を使用する。亜硫酸イオン濃度が
0.4mol/L以上の補充液は現在使用されている補
充液と比較し、亜硫酸イオン濃度の高い補充液であり、
電解により分解された亜硫酸イオンを補う役目を持って
いる。ここで、処理量の多い自動現像機では、定着槽ま
たは漂白定着槽の処理液槽内の処理液交換率が大きくな
り、(電解、自然放置により分解される亜硫酸量)+
(持出し亜硫酸量)よりも補充から持込まれる亜硫酸量
が増加し、ハロゲン化銀感光材料の処理性能に影響を与
えるようになる。そこで、銀回収電解槽の運転時間とし
ての規定時間以上に電解槽を運転することで過剰となる
亜硫酸イオンを分解する。
【0053】また、ハロゲン化銀感光材料の処理量の少
ない自動現像機では、処理液槽内の処理液交換率が小さ
くなるため、電解、自然放置により分解される亜硫酸量
の割合が増加し、処理液槽内の亜硫酸イオン濃度が減少
する。亜硫酸イオンの減少は処理液の硫化が促進され処
理槽汚染やハロゲン化銀感光材料の性能に影響を及ぼす
ことがある。そこで、ハロゲン化銀感光材料の処理量の
少ない場合は、銀回収電解槽の運転時間を銀回収に必要
な規定時間とすることで適切な亜硫酸濃度を維持する。
【0054】また、自動現像機の循環経路に配置した銀
回収電解槽で処理液が漂白定着液の場合、漂白酸化剤に
ジエチレントリアミン五酢酸鉄塩を使用することが、電
解処理時の亜硫酸分解抑制に効果が顕著であり、特に好
ましいが、これに限定されない。
【0055】また、銀回収電解槽の電解時に極性反転電
解することにより、析出銀表面の均一性、密着性等の析
出状態が改善される。極性反転条件はカソード基準のマ
イナスの電気量をプラス側の電気量より多くすることが
好ましく、定電流条件で−:+=5:1〜500:1の
電気量とすることが好ましい。極性反転時間は0.1m
s〜100msの範囲で極性反転比−:+=100:1
〜5:1が好ましい。
【0056】また、単位時間当たりのハロゲン化銀感光
材料の処理量が規定処理量よりも少ない場合は、亜硫酸
イオンを主成分とする水溶液、または亜硫酸イオンを主
成分とする固形物(錠剤、粉剤)を補充する手段より定
着液または漂白定着液中に添加してもよい。添加方法と
しては水溶液はポンプによる方法、重量計測、体積計測
による方法等があり、固形物では固形物添加手段を設け
ればよい。添加場所は自動現像機の処理タンク中に添加
する方法、自動現像機の処理タンクの循環系に添加する
方法、補充液配管に添加する方法等がある。
【0057】また、自動現像機に設置できる銀回収電解
槽は、二次元単極式電解槽、回転電解槽、三次元単極式
電解槽、複極型流動床式電解槽、複極型固定床式電解槽
等の既知の電解槽が使用できる。さらに、回転電解槽と
しては、例えば特公昭57−32115号、特公昭58
−30392号、特開平3−120389号、特開平4
−329889号を挙げることができ、またらせん状陰
極を用いることができ、このらせん状陰極としては、U
SP3840455があり、非導電性粒子を充した流動
床電解法としては、特開昭53−65218号があり、
さらに微粒子固定床型複極型固定床式電解槽としては、
特公昭56−44155号、ベッド電極としては、特開
昭61−22373号、7特開昭61−231546
号、特開昭61−232452号、特開昭61−270
752号、特開昭61−270753号、特開昭61−
270754号、特開平1−230792号があり、隔
膜、イオン交換膜電解槽としては、特公昭61−101
99号、特公昭61−52459号等がある。
【0058】さらに、銀回収電解槽における陰極は、板
状、棒状、メッシュ状、球状等の形状を有するSUS3
04、SUS316、SUS316L等のステンレス
材、Ti、Pt、白金被膜チタン材等が使用される。銀
回収電解槽における陽極は板状、棒状、メッシュ状、球
状等の形状を有するグラファイト、活性炭、炭素繊維等
の炭素系材料、白金族金属酸化物被膜チタン材(寸法安
定性電極)、白金被膜チタン材、Pt、ニッケル、フェ
ライト等を使用することができる。
【0059】さらに、銀回収電解槽は織布、素焼板、粒
子焼結プラスチック、イオン交換膜等の隔膜を使用して
も良い。
【0060】次に、この発明のハロゲン化銀感光材料用
処理液の再生装置及び再生方法のさらに具体的な実施例
について説明する。
【0061】実施例1 図2に示す試験自動現像機を用い、試験自動現像機では
図10に示すように漂白定着槽の循環経路に銀回収電解
槽を設置した。循環経路に循環ポンプを設置し、漂白定
着槽と銀回収電解槽間で処理液を循環する。循環流量は
5.0L/minに設定した。
【0062】電解槽制御部は自動現像機より与えられる
ハロゲン化銀感光材料の処理量の情報より銀回収電解槽
及び循環ポンプを制御する。銀回収電解槽の設置位置は
漂白定着槽の液面より高い位置に設置し、循環ポンプO
FFの時、自動的に銀回収電解槽内より処理液が排出さ
れ、電極と処理液を分離する構造とした。
【0063】使用した銀回収電解槽は、図11に示すよ
うに、陽極にグラファイト板電極50(東海カーボン製
FE−250、100×200mmt=4mm)、陰極
にSUS316L板電極51(100×200mmt=
1mm)を用いた。電極構造は陽極−陰極−陽極の順に
交互に配置し処理液が蛇行式に流れる構造とした。電極
面積は陽極面積24dm2(7枚)、陰極面積24dm2
(6枚)、極間距離は8mm、銀回収電解槽のサイズは
縦215mm、横160mm、高さ120mmの塩化ビ
ニル製である。
【0064】銀回収電解槽の電解条件は電流密度1.0
A/dm2として定電流電解を行った。この銀回収電解
槽の銀回収能力を図12に示す。なお、処理液は下記に
示した試験開始状態の漂白定着液で処理液量は1.6L
である。
【0065】自動現像機はコニカ(株)製CL−PP8
01Bの漂白定着槽を改造して使用した。この自動現像
機で、市販のカラーペーパー(コニカQA−A5ペーパ
ー)を絵焼き後下記の処理工程で処理した。 処理工程 処理温度 処理時間 処理液タンク量 (1)発色現像 38℃ 15秒 12L (2)漂白定着 35〜40℃ 20秒 12L (3)安定 38℃ 10秒 12L×3 (4)乾燥 60〜80℃ 30秒 − [発色現像タンク液] ジエチレングリコール 10g 臭化カリウム 0.01g 塩化カリウム 2.3g 亜硫酸カリウム(50%溶液) 0.5mL 発色現像主薬(3−メチル−4− 6.8g アミノ−N−エチル−N−(β− メタンスルホンアミドエチル)−アニリン硫酸塩 ジエチルヒドロキシルアミン(85%) 5.0g トリエタノールアミン 10.0g 炭酸カリウム 30g エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩 2.0g 蛍光増白剤(日本曹達社製ケイコールPK−Conc) 2.0g 水を加えて1Lに仕上げ水酸化カリウム又は硫酸でpH10.15に調整した。 [発色現像補充液] ジエチレングリコール 10g 塩化カリウム 3.0g 亜硫酸カリウム(50%溶液) 1.5mL 発色現像主薬(3−メチル−4− 8.4g アミノ−N−エチル−N−(β一 メタンスルホンアミドエチル)−アニリン硫酸塩 ジエチルヒドロキシルアミン(85%) 7.0g トリエタノールアミン 10.0g 炭酸カリウム 30g エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩 2.0g 蛍光増白剤(日本曹達社製ケイコールPK−Conc) 2.5g 水を加えて1Lに仕上げ水酸化カリウム又は硫酸でpH10.40に調整した。 [漂白定着タンク液及び補充液] ジエチレントリアミン五酢酸第二鉄アンモニウム塩 65.0g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 100.0mL 5−アミノー1,3,4−チアジア 0.5g ゾール−2−チオール 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 140.0mL アンモニア水又は氷酢酸でpH6.50に調整すると共に水を加えて全量を1L とする。 [安定タンク液及び補充液] オルトフェニルフェノール 1.0g 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン3−オン 0.02g 2−メチル−4−イソチアゾリン3−オン 0.02g エチレングリコール 1.0g チノパールSFP(チバガイギー社製) 2g 1−ヒドロキシエチリデン1,1−ジホスホン酸 3.0g (60%水溶液) BiC13(45%水溶液) 0.65g MgSO4・7H2O 0.2g PVP(ポリビニルピロリドン) 1.0g アンモニア水(水酸化アンモニウム25%水溶液) 2.5g ニトチロトリ酢酸・三ナトリウム塩 1.5g 水で1Lとしアンモニア水及び硫酸でpH7.5とする。
【0066】発色現像槽への補充量はカラーペーパ1m
2処理当たり発色現像補充液180mL、漂白定着液の
補充量は1m2当たり漂白定着補充液50mL、安定槽
への補充量は1mL当たり安定補充液250mLとし
た。
【0067】試験に当たり、自動現像機でハロゲン化銀
感光材料を連続処理し、漂白定着液補充液量が漂白定着
槽の容量の5倍となるように処理した後、試験を開始し
た。
【0068】ペーパー感光材料(E版)を1H当たり以
下に示す規定枚数で30日間連続処理した。この時、電
解槽制御部は感材処理量データーを基に銀回収電解槽運
転時間及び循環ポンプ動作時間を制御し、銀回収電解槽
はハロゲン化銀感光材料1m2処理当たり3分20秒を
基本制御として通電し、循環ポンプは電解槽通電時に動
作させた。
【0069】試験開始より30日後の銀回収電解槽の銀
析出状態及び写真性能の結果を以下表1に示した。銀析
出状態は目視で観察し、密着性及び析出銀色を判断し
た。密着性は電極上の銀の硬さを評価し、析出銀色は白
色及び銀色が好ましく、灰色及び黒色では硫化銀が析出
しているものと判断した。硫化銀の生成はハロゲン化銀
感光材料への付着や処理ラックの汚染を引起こし好まし
くない。写真処理性は復色性を評価するため、処理済ハ
ロゲン化銀感光材料を測定後、下記組成の漂白液に25
℃、4分間浸せきし再度濃度測定しシアン濃度が2.0
になった点の再処理前の濃度を発色率で示した。 漂白液 Sequestrene NaFe(Ciba−Geigy) 100g EDTA NaFe 臭化カリウム 50g アンモニア(20%) 6mL 水を加えて1000mLに仕上げる pH5.9〜6.1
【0070】
【表1】 密着性:◎非常に良好 ○良好 △悪い ×非常に悪い *6〜10は基本制御による処理 *規定感材処理量1000〜2000枚/日とする。
【0071】実施例2 銀回収電解槽以外は実施例1と同様な装置を使用した。
自動現像機の循環経路に配置された銀回収電解槽の循環
流量を1.0L/minとした。
【0072】使用した銀回収電解槽は単極式電解槽で、
その構造は実施例1の銀回収電解槽と同様である。陽極
に白金被膜チタン電極(100×200mm、t=2m
m、Pt厚3μm)、陰極にSUS316L板電極(1
00×200mm、t=1mm)を用いた。電極面積は
陽極、陰極共に24dm2、極間距離は8mm、銀回収
電解槽のサイズは縦215mm、横144mm、高さ1
20mmの塩化ビニル製である。
【0073】銀回収電解槽の電解条件は極性反転電解と
し、定電流条件で陰極:−1.0A/dm2、陽極:
0.1A/dm2とし、反転時間は−:+=9ms:1
msとした。
【0074】処理液は実施例1と同様である。この実施
例では、電極析出銀の密着性及び折出色状態は非常に良
好な結果が得られた。その結果を表2に示す。
【0075】
【表2】 密着性:◎非常に良好 ○良好 △悪い ×非常に悪い *6〜10は基本制御による処理 *規定感材処理量1000〜2000枚/日とする。
【0076】
【発明の効果】前記したように、請求項1記載の発明
は、電解槽制御部で処理液の状態から電解量を基本制御
から変位させて、処理液の状態に応じて写真性能に影響
を及ぼさずに効率の良い銀回収及び再生を行い、処理液
の低補充化を図ることができる。
【0077】請求項2記載の発明は、ハロゲン化銀感光
材料用処理液の再生装置において、感材処理データー及
び/または自動現像稼働状況データーで処理液の状態を
判断するから、適切な処理液の状態に応じた銀回収及び
再生を行うことができる。
【0078】請求項3記載の発明は、処理液の使用状態
を検知し、この使用状態に応じて、銀回収電解槽を基本
制御とは異なる制御を行うから、写真性能に影響を及ぼ
さずに効率の良い銀回収及び再生を行い、処理液の低補
充化を図ることができる。
【0079】請求項4記載の発明は、感材処理量データ
ーに基づき一定量の感材処理量に対して一定時間銀回収
電解槽を稼働させる制御を基本制御とし、且つ、この基
本制御に対して少なくとも自動現像機の稼働状況データ
ーを使用して、一定時間当たりの感材処理量を規定感材
処理量と比較し、または一定感材処理量が処理されるた
めに要する時間を規定時間と比較して、銀回収電解槽稼
働時間を変える制御を行うから、写真性能に影響を及ぼ
さずに効率の良い銀回収及び再生を行い、処理液の低補
充化を図ることができる。
【0080】請求項5記載の発明は、感材処理量デー夕
ーに基づき一定量の感材処理量に対して一定時間銀回収
電解槽を稼働させる制御を基本制御とし、且つ、この基
本制御に対して少くなとも自動現像機稼働状況データー
を使用して、一定時間当たりの感材処理量を規定感材処
理量と比較し、または一定感材処理量が処理されるため
に要する時聞を規定時間と比較して、亜硫酸イオンを主
成分とする水溶液または固形物を補充しながら基本制御
による電解又は基本制御による銀回収電解槽稼働時聞を
変える制御を行うから、写真性能に影響を及ぼさずに効
率の良い銀回収及び再生を行い、処理液の低補充化を図
ることができる。
【0081】請求項6記載の発明は、処理液の再生方法
において、感材処理データー及び/または自動現像稼働
状況データーで処理液の状態を判断するから、適切な処
理液の状態に応じた銀回収及び再生を行うことができ
る。
【0082】請求項7記載の発明は、処理液が、亜硫酸
イオンを含む定着液又は漂白定着液であり、写真性能に
影響を及ぼさずに定着液、漂白定着液より効率の良い銀
除去を行い処理液を再生し、処理液の低補充化を図るこ
とができる。
【0083】請求項8記載の発明は、処理液が、チオ硫
酸塩を主成分とする定着液又は漂白定着液であり、写真
性能に影響を及ぼさずに定着液、漂白定着液より効率の
良い銀除去を行い処理液を再生し、処理液の低補充化を
図ることができる。
【0084】請求項9記載の発明は、処理液が、漂白定
着液の時ジエチレントリアミン五酢酸鉄塩を含有し、写
真性能に影響を及ぼさず漂白定着液より効率の良い銀除
去を行い処理液を再生し、処理液の低補充化を図ること
ができる。
【0085】請求項10記載の発明は、銀回収電解槽
が、極性反転しながら電解し、効率の良い銀除去を行う
ことができる。
【0086】請求項11記載の発明は、銀回収電解槽
が、電解停止時に処理液から電極を露出し、効率の良い
銀除去を行うことができる。
【0087】請求項12記載の発明は、銀回収電解槽
が、電解停止時に電極に微小電流を流し、効率の良い銀
除去を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】銀回収電解槽を備える自動現像機の全体構成図
である。
【図2】銀回収電解槽を備える自動現像機の他の実施例
の全体構成図である。
【図3】自動現像機に適用されるハロゲン化銀感光材料
用処理液の再生装置及び再生方法を示す構成図である。
【図4】電解槽制御部の基本制御を示す図である。
【図5】電解槽制御部の基本制御に対して行う制御を示
す図である。
【図6】電解槽制御部の基本制御に対して行う制御を示
す図である。
【図7】電解槽制御部の基本制御に対して行う制御を示
す図である。
【図8】電解槽制御部の基本制御に対して行う制御を示
す図である。
【図9】自動現像機に適用されるハロゲン化銀感光材料
用処理液の再生装置及び再生方法を示す他の実施例の構
成図である。
【図10】自動現像機に適用されるハロゲン化銀感光材
料用処理液の再生装置及び再生方法を示す他の実施例の
構成図である。
【図11】銀回収電解槽の構成図である。
【図12】銀回収電解槽の銀回収能力を示す図である。
【符号の説明】
1,21 自動現像機 4 定着槽 9 循環系 11 銀回収電解槽 23 漂白定着槽 32 電解槽制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 5/395

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀感光材料を処理する自動現
    像機の定着槽又は漂白定着槽と銀回収電解槽とを結ぶ循
    環経路と、前記自動現像機より得られる情報に基づいて
    処理液の所定銀濃度に対して所定量前記銀回収電解槽を
    稼働させる基本制御から変位させて前記銀回収電解槽を
    制御可能な電解槽制御部とを備えることを特徴とするハ
    ロゲン化銀感光材料用処理液の再生装置。
  2. 【請求項2】 前記自動現像機より得られる情報は、感
    材処理量、処理液補充量等の感材処理データー及び/ま
    たは温調時間、停止時間、処理液温度等の自動現像機稼
    働状況データーであることを特徴とする請求項1記載の
    ハロゲン化銀感光材料用処理液の再生装置。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銀感光材料を処理する自動現
    像機の定着槽又は漂白定着槽の処理液の所定銀濃度に対
    して所定量前記銀回収電解槽を稼働させる制御を基本制
    御とし、前記処理液の使用状態を検知し、この使用状態
    に応じて、前記銀回収電解槽を前記基本制御とは異なる
    制御を行うことを特徴とするハロゲン化銀感光材料用処
    理液の再生方法。
  4. 【請求項4】 ハロゲン化銀感光材料を処理する自動現
    像機の定着槽又は漂白定着槽の処理液の循環経路に設置
    した銀回収電解槽と、前記自動現像機より得られる情報
    より前記銀回収電解槽を制御する電解槽制御部とを備
    え、前記電解槽制御部の制御は前記ハロゲン化銀感光材
    料を処理する感材処理量データーに基づき一定量の感材
    処理量に対して一定時間前記銀回収電解槽を稼働させる
    制御を基本制御とし、且つ、この基本制御に対して少な
    くとも前記自動現像機の稼働状況データーを使用し下記
    A〜Dの少なくとも1つの制御を行うことを特徴とする
    ハロゲン化銀感光材料用処理液の再生方法、 A.一定時間当たりの感材処理量が規定感材処理量より
    多い場合に前記銀回収電解槽を基本制御による銀回収電
    解槽稼働時間以上稼働させる、 B.一定時間当たりの感材処理量が規定感材処理量より
    少ない場合には基本制御による銀回収電解槽稼働時間よ
    りも稼働時間を短くする、 C.一定感材処理量が処理されるために要する時間が規
    定時間よりも短い場合には基本制御による銀回収電解槽
    稼働時間以上に銀回収電解槽を稼働させる、 D.一定感材処理量が処理されるために要する時間が規
    定時間よりも長い場合には基本制御による銀回収電解槽
    稼働時間よりも稼働時間を短くする。
  5. 【請求項5】 ハロゲン化銀感光材料を処理する自動現
    像機の定着槽又は漂白定着槽の処理液の循環経路に設置
    した銀回収電解糟と、前記自動現像機より得られる情報
    より前記銀回収電解槽を制御する電解槽制御部およぴ亜
    硫酸イオンを主成分とする水溶液または固形物の補充手
    段とを備え、前記電解槽制御部の制御は感材処理量デー
    夕ーに基づき一定量の感材処理量に対して一定時間前記
    銀回収電解槽を稼働させる制御を基本制御とし、且つ、
    この基本制御に対して少くなとも前記自動現像機稼働状
    況データーを使用し下記E、Fの少なくとも1つの制御
    を行うことを特徴とするハロゲン化銀感光材料用処理液
    の再生方法、 E.一定時間当たりの感材処理量が規定感材処理量より
    少ない場合には亜硫酸イオンを主成分とする水溶液また
    は固形物を補充しながら基本制御による電解又は基本制
    御による前記銀回収電解槽稼働時聞よりも稼働時間を短
    くする電解を行う、 F.一定感材処理量が処理されるために要する時聞が規
    定時間よりも長い場合には亜硫酸イオンを主成分とする
    水溶液又は固形物を補充しながら基本制御による電解又
    は基本御御による前記銀回収電解槽稼働時間よりも稼働
    時間を短くする電解を行う。
  6. 【請求項6】 前記自動現像機より得られる情報は、感
    材処理量、処理液補充量等の感材処理データー及び/ま
    たは温調時間、停止時間、処理液温度等の自動現像機稼
    働状況データーであることを特徴とする請求項4又は請
    求項5記載のハロゲン化銀感光材料用処理液の再生方
    法。
  7. 【請求項7】 前記処理液は、亜硫酸イオンを含む定着
    液又は漂白定着液であることを特徴とする請求項3乃至
    請求項5記載のハロゲン化銀感光材料用処理液の再生方
    法。
  8. 【請求項8】 前記処理液は、チオ硫酸塩を主成分とす
    る定着液又は漂白定着液であることを特徴とする請求項
    3乃至請求項5記載のハロゲン化銀感光材料用処理液の
    再生方法。
  9. 【請求項9】 前記処理液が、漂白定着液の時ジエチレ
    ントリアミン五酢酸鉄塩を含有することを特徴とする請
    求項3乃至請求項5記載のハロゲン化銀感光材料用処理
    液の再生方法。
  10. 【請求項10】 前記銀回収電解槽は、極性反転しなが
    ら電解することを特徴とする請求項3乃至請求項5記載
    のハロゲン化銀感光材料用処理液の再生方法。
  11. 【請求項11】 前記銀回収電解槽は、電解停止時に処
    理液から電極を露出することを特徴とする請求項3乃至
    請求項5記載のハロゲン化銀感光材料用処理液の再生方
    法。
  12. 【請求項12】 前記銀回収電解槽は、電解停止時に電
    極に微小電流を流すことを特徴とする請求項3乃至請求
    項5記載のハロゲン化銀感光材料用処理液の再生方法。
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JP33966593A Pending JPH07159964A (ja) 1993-12-06 1993-12-06 ハロゲン化銀感光材料用処理液の再生装置及びハロゲン化銀感光材料用処理液の再生方法

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