JPH05332782A - 電子式オドメータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の一定走行距離毎にパルスを発生する距
離センサを使用して、センサからの入力パルス数をカウ
ントに基づいて最新車両走行距離を算出する電子式オド
メータに於いて、車輪の大きさや車速センサの種別並び
に取付位置によってパルス信号の発生と走行距離が異な
る別車種への組み込みが可能な汎用性を、簡単な手段で
備えさせる。 【構成】 使用車両のセンサからのパルス信号計数と当
該車両単位走行距離の比率データを格納した演算処理用
変換データメモリ部３２を付設し、前記比率データを用
いてパルス信号計数から走行距離を算出し、、車種の変
更に際して単に比率演算処理用変換データメモリ部３２
の組み換えのみで簡単に且つ確実に対処できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車両に搭載して、車両
の積算走行距離を表示する電子式オドメータに関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電子式
オドメータは、車両の一定走行距離毎にパルスを発生す
る車速センサを同時に距離センサとしても使用し、この
センサからの入力パル数をカウント積算して車両の走行
距離を算出し、従前の積算走行距離に順次加算して当該
時の積算走行距離を適宜な表示器で走行距離を表示して
なるもので、特に走行距離データは、消失しないように
所定走行距離毎に適宜な不揮発性メモリに書き込んでお
り、車両の走行開始時（イグニションスイッチオン時）
に不揮発性メモリに収納されているデータを読み取り、
これに基づいて積算走行距離の表示を行っている。

【０００３】ところで電子式オドメータは種々の車両に
搭載されるもので、車輪の大きさは勿論のこと、車速セ
ンサの種別並びに取付位置によってパルス信号の発生と
走行距離の関係は、車種毎に相違する。車種毎に計器を
設計し且つ製造していたのでは合理性に欠くことは明ら
かであり、このため計器はなるべく共通化を計り、車両
への実装の際調整した方が良い。

【０００４】この具体的対策としては、計器に複数の分
周回路を予め設けておき、車両実装に際して車種に対応
した分周回路と接続（設定端子への配線のハンダ付け）
して、センサ出力を所定の分周回路に入力せしめ、分周
回路出力信号を計数処理している。然し分周回路の選択
による手段は、回路設計に於いて多数の分周回路を組み
込む必要があり、選択した分周回路のハンダ接続と言う
煩雑な製作工程を必要とし、更に接続誤りによる不良品
の発生の虞も生ずる。

【０００５】また表示部やデータ保持用不揮発性メモリ
は共通化し、プログラム上の演算定数を変更した演算処
理部（ＣＰＵ）のみを交換する手段もあるが、各車種毎
の演算処理部を用意する必要があり、必ずしも製造上利
益のある手段とは言えない。そこで本発明は、部品（回
路）の共通化を計りながら、各車種に対応できる電子式
オドメータを提案したものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係る電子式オド
メータは、車両の一定走行距離毎にパルスを発生する距
離センサを使用し、このセンサからの入力パル数をカウ
ント積算して車両の走行距離を算出している計器に於い
て、使用車両のセンサからのパルス信号計数と走行距離
の比率データを格納したメモリ部を付設すると共に、前
記演算処理部にパルス信号の計数から走行距離を算出す
るのに、前記比率データを使用して走行距離を算出する
機能を備えさせたことを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】車両の走行によって、センサからのパルス信号
が発せられると、演算処理部でカウントし、車両の走行
距離を算出するもので、この走行距離の算出に際し
て、、メモリ部に格納されている当該車両の単位走行距
離とパルス信号の比率データを用いるものである。

【０００８】即ち演算処理部がパルスデータを所定数カ
ウントしたとき、当該車両が単位距離を走行したと算出
する場合、当該車種に応じてパルス信号にメモリ部に格
納している所定の積算比（分周又は倍周）を掛けたパル
スデータを演算したり、又はメモリ部に車種に対応した
単位走行距離となるパルス信号カウント数をメモリして
おき、演算処理部がパルスデータを前記のメモリされた
所定数をカウントしたとき、当該車両が単位距離を走行
したと算出するものである。

【０００９】

【実施例】次に本発明の実施例について説明する。 ＜第一実施例＞第一実施例に示した電子式オドメータ
は、センサ部１、演算処理部２、メモリ部３、表示部４
から構成され、センサ部１は、車両の一定走行距離毎に
パルスを発生する距離センサであり、演算処理部２はＣ
ＰＵで形成され、前記センサ部１からのパルス信号をカ
ウントして車両の走行距離を算出し、所定走行距離毎に
メモリ部３への書き込み、読み出し並びに表示部４への
出力をなすものである。

【００１０】メモリ部３は、少なくともＥＥＰＲＯＭの
ような書き換え可能な不揮発性メモリで形成した走行距
離データ用メモリ部３１と、演算処理部２での走行距離
算出に於ける各車種と対応したデータを格納してなる演
算処理用変換データメモリ部３２からなる。

【００１１】表示部４はドライバ４１と表示器４２から
なり、演算処理部２からの出力を受けて、車両の積算走
行距離を表示するものである。

【００１２】而して車両のイグニションスイッチのオン
で、走行距離データ用メモリ部３１に格納されている前
回走行までの積算走行距離データを演算処理部２に入力
し、これを表示部４で表示し、センサ部１からのパルス
信号をカウントし、演算処理用変換データメモリ部３２
に格納された当該車種の単位走行距離走行分のパルス信
号数に達すると、直前までの積算走行距離データに一単
位走行距離を加算し、加算値を表示部４で表示すると共
に、走行距離データ用メモリ部３１の格納でーたの書き
換えを行う。

【００１３】従って演算処理部２の演算プログラムに予
め演算処理用変換データメモリ部３２のデータに基づく
処理手段を組み込んでおくと、単に演算処理用変換デー
タメモリ部３２の組み換えのみで、センサ部出力の変化
（車種によるセンサの相違並びに車輪径の相違）に対応
できるものである。

【００１４】＜第二実施例＞また本発明は演算処理部と
して前記ＣＰＵの代わりに、図２に示すようにパルス検
出部２１と、オド演算カウンタ２２と、不揮発性メモリ
コントローラ２３とで構成する演算処理部２０を採用し
ても良く、演算処理用変換データメモリ部３２に前記し
た第一実施例と同様にデータを格納し、オド演算カウン
タ２２の出力を演算処理用変換データメモリ部３２に格
納した数値（単位走行距離相当のカウント数）をカウン
トする毎に行う用にしても良いし、或は演算処理用変換
データメモリ部３２に所定の積算比（分周比又は倍周
比）データを格納しておき、パルス検出部２１からの出
力に演算処理用変換データメモリ部３２の積算比（分周
比又は倍周比）によつて分周又は倍周したデータをカウ
ントし、所定数（全車種共通）に達すると、従前の積算
走行距離に加算し、加算結果の表示並びに走行距離デー
タ用メモリ部３１へのデータ書き換えを行う。

【００１５】従って演算処理部２０を変更することな
く、単に必要とする積算比を書き込んだ演算処理用変換
データメモリ部３２を変更するのみで、センサ部の変化
に対応できるものである。

【００１６】

【発明の効果】本発明は、以上のように車両の一定走行
距離毎にパルスを発生する距離センサわ使用し、このセ
ンサからの入力パル数をカウント積算して車両の走行距
離を算出している計器に於いて、特に使用車両のセンサ
からのパルス信号計数と単位走行距離の比率データを格
納した演算処理用変換データメモリ部を付設し、前記比
率データを用いてパルス信号計数から走行距離を算出す
るもので、車種の変更に際して単に比率演算処理用変換
データメモリ部の組み換えのみで簡単に且つ確実に対処
できたものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施例の構成を示す簡便なブロク
図

【図２】同第二実施例の構成を示す簡便なブロク図

【符号の説明】

１ センサ部 ２，２０ 演算処理部 ３ メモリ部 ３１ 走行距離データ用メモリ部 ３２ 演算処理用変換データメモリ部 ４ 表示部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両の一定走行距離毎にパルスを発生す
   る距離センサと、積算走行距離データが書き込まれる不
   揮発性メモリと、不揮発性メモリのデータの読み出しと
   前記センサからの入力パルス数をカウントに基づいて最
   新車両走行距離を算出すると共に適宜不揮発性メモリへ
   のデータの書き替えをなす演算処理部と、最新の走行距
   離の表示をなす表示器とを備えてなる電子式オドメータ
   に於いて、使用車両のセンサからのパルス信号計数と走
   行距離の比率データを格納したメモリ部を付設すると共
   に、前記演算処理部にパルス信号の計数から走行距離を
   算出するのに、前記比率データを使用して走行距離を算
   出する機能を備えさせたことを特徴とする電子式オドメ
   ータ。