JPH05295335A - コールドシール接着剤組成物 - Google Patents

コールドシール接着剤組成物

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JPH05295335A
JPH05295335A JP13012792A JP13012792A JPH05295335A JP H05295335 A JPH05295335 A JP H05295335A JP 13012792 A JP13012792 A JP 13012792A JP 13012792 A JP13012792 A JP 13012792A JP H05295335 A JPH05295335 A JP H05295335A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接着性,再剥離性,耐ブロッキング性,印刷
適性,水性インキ受理性,表面の風合い等の特性を兼ね
備えたコールドシール接着剤組成物を提供する。 【構成】 ゴムラテックスと保護コロイド系アクリル共
重合エマルジョンとを混合してなる接着剤ベースか、ア
クリル変性ゴムラテックスからなる接着剤ベースと、充
填剤とを主成分とし、上記接着剤ベース100重量部に
対し上記充填剤が5〜90重量部含有されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一定圧力以上で再剥離
強度が顕著に発現する特殊なコールドシール接着剤組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、銀行では個人情報をデータファイ
ル化し、口座振替,年金支払通知,満期通知等のサービ
スを行っており、各家庭には、各種の通知書が封書で郵
送されるようになっている。また、クレジットカードの
利用が一般化され、利用明細通知,引落通知,請求書等
も、各家庭に封書で郵送されるようになっている。さら
に、各種のダイレクトメールも郵送される。このよう
に、生活が便利になる反面、郵便物の量は多くなる一方
で、銀行,信販会社等においては、郵送業務の簡素化と
経費節減が大きな課題となっている。
【0003】そこで、このような社会現象に対応するた
め、最近、郵便法が改正され、はがきに個人情報を記載
し、その記載部分を隠蔽して郵送することができるよう
になった。このため、封書に変わる新しいタイプのはが
きがいろいろ提案されている。例えば、図3(a)に示
すように、はがきが2枚重ねで構成され、左右の縁部S
が接着剤で貼着され、その内側領域には個人情報が印刷
されワックス層とシリコン層による再剥離性が与えられ
ており、上記縁部Sを切り取り線に従って切り取ること
により中を開くことができるようになっているものや、
同図(b)に示すように、はがきの左半分に、インキ層
と接着層と剥離層とを順に積層したシール1が貼付さ
れ、その上から所定の文字等が印刷されて文字が内側に
表示された状態で隠されているもの等があげられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
3(a)のものは、はがき表面となる紙材と、その下側
の紙材の表面に、個別に宛名と個人情報を印刷しなけれ
ばならず、印刷工程に手間を要するという問題がある。
また、ワックス層とシリコン層の形成や縁部Sにおける
切り取り線の形成等にも手間を要し、コストが高いとい
う問題もある。一方、上記図3(b)のものは、シール
1の面積が小さいため情報量が限られるという問題があ
る。また、上記シール1の製造工程が複雑で、やはりコ
ストが高くつくという問題がある。
【0005】そこで、より簡単に個人情報を隠してはが
き化する方法として、例えば図4に示すように、横長の
紙材を、鎖線Pに沿って3つ折りして一枚のはがきにす
ることが提案され注目を集めている。このものは、上記
紙材の両面に再剥離性のコールドシール接着剤を全面塗
布し、その上に宛名および個人情報を印刷したのち折り
畳み、図5に示すように、上下方向から高圧でプレスし
て一体化するものである。この方法によれば、印刷が片
面で済むこと,広面積にわたって情報を載せることがで
きること等の利点を有する。しかし、接着剤塗布面が、
はがきの表裏面に露出するため、接着層の手触りが問題
となる他、接着面(図4においてQ,Rで示す)におい
て優れた接着性、再剥離性、耐ブロッキング性等を発揮
することが必要である。また、接着剤塗布面に印刷する
ため、印刷適性(プリンターにおいて粉落ちしないこ
と)を備えていなくてはならない。しかもはがきへの使
用を前提とするならば、消印に用いられる水性インキの
受理性も必要である。このため、これら全ての要件を兼
ね備えたコールドシール接着剤の開発が望まれている
が、実用性ある優れたものは未だ開発されていないのが
実情である。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みなされたも
ので、上記諸要件をすべて具備し、3つ折りはがきの接
着に最適なコールドシール接着剤組成物の提供をその目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、ゴムラテックスと保護コロイド系アクリ
ル共重合エマルジョンとを混合してなる接着剤ベースと
充填剤とを主成分とし、上記接着剤ベース100重量部
に対し上記充填剤が5〜90重量部含有されているコー
ルドシール接着剤組成物を第1の要旨とし、アクリル変
性ゴムラテックスからなる接着剤ベースと充填剤とを主
成分とし、上記接着剤ベース100重量部に対し上記充
填剤が5〜90重量部含有されているコールドシール接
着剤組成物を第2の要旨とする。なお、本発明におい
て、「主成分とする」とは、全体が主成分のみからなる
場合も含める趣旨である。
【0008】
【作用】すなわち、本発明者らは、上記3つ折りはがき
の接着に最適なコールドシール接着剤組成物について研
究を重ねる過程で、接着面の耐ブロッキング性を高める
には、接着時のプレス圧と再剥離強度とが正比例するの
ではなく、一定の高圧力以上で、急激に再剥離強度が高
まるような特性となることが望ましいことがわかった。
そこで、上記特殊な特性を発現し、しかも優れた風合
い,印刷適性,インキ受理性等を兼ね備えるよう、各種
のゴム,樹脂等を組み合わせて研究を重ねた結果、上記
二通りの組み合わせのものが、所期の目的を達すること
を見いだし、本発明に到達した。
【0009】つぎに、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明のコールドシール接着剤組成物は、
接着剤ベースXと充填剤Yを主成分とするもので、上記
接着剤ベースXとしては、ゴムラテックスと保護コロイ
ド系アクリル共重合エマルジョンとを混合したものか、
これに代えてアクリル変性ゴムラテックスが用いられ
る。また、上記ゴムラテックスと、保護コロイド系アク
リル共重合エマルジョンと、アクリル変性ゴムラテック
スとを併用しても差し支えはない。
【0011】上記ゴムラテックスとしては、天然ゴムエ
マルジョン,スチレン−ブタジエンゴムエマルジョン,
エチレン−酢酸ビニルゴムエマルジョン,アクリロニト
リル−ブタジエンゴムエマルジョン等かあげられ、なか
でも天然ゴムエマルジョンが好適である。
【0012】また、上記保護コロイド系アクリル共重合
エマルジョンとは、アクリル酸エステルモノマーと他の
モノマー成分とを、保護コロイドを用いて共重合しエマ
ルジョン化したもので、上記共重合に供される他のモノ
マーとしては、スチレン,メタクリル酸メチル等、各種
の不飽和単量体があげられる。そして、上記保護コロイ
ドとしては、スチレン−無水マレイン酸共重合ポリマー
や、イソブチレン−無水マレイン酸共重合ポリマー等が
あげられる。このように、エマルジョンとして乳化剤系
ではなく保護コロイド系のものを用いるのは、保護コ
ロイドによる親水基の導入によって得られる組成物の紙
面へのアンカーリング性が向上する、保護コロイドの
ガラス転移点(Tg)が高いので表面硬度が硬くなって
耐ブロッキング性が向上する、塗膜表面が乾燥時に造
膜不良を起こしてフィルム化せず、インキ受理性や印刷
適性が向上する、等の理由によるものである。なお、上
記保護コロイド系アクリル共重合エマルジョンは、モノ
マー組成を調整することにより、その最低造膜温度(M
FT)が90℃以上となるように設定することが好適で
ある。
【0013】上記ゴムラテックスと保護コロイド系アク
リル共重合エマルジョンとを組み合わせて接着剤ベース
Xとする場合には、両者の配合割合は、重量基準で、
〔ゴム〕:〔アクリル〕=100:10〜100〜70
の範囲に設定することが好適である。アクリル共重合エ
マルジョンが少なすぎると、樹脂分が不足して耐ブロッ
キング性およびアンカーリング性が悪くなる傾向がみら
れ、逆にゴム分が少なすぎると、接着力が弱くなるとい
う傾向がみられるからである。
【0014】さらに、上記ゴムラテックスと保護コロイ
ド系アクリル共重合エマルジョンの組み合わせに代えて
用いることのできるアクリル変性ゴムラテックスとは、
上記ゴムラテックスのゴム成分と同様のゴム成分にアク
リル系モノマーを共重合させてアクリル変性したもので
あり、これを用いた場合には、上記ゴムラテックスと保
護コロイド系アクリル共重合エマルジョンとを組み合わ
せると同様の効果が得られる。そして、上記アクリル変
性ゴムにおけるアクリル系モノマーの配合割合は、ゴム
成分に対し、重量基準で、〔ゴム〕:〔アクリル〕=1
00:1〜100:15の範囲に設定することが好適で
ある。この範囲を外れると、前記の場合と同様、接着界
面の状態のバランスが悪くなる傾向かみられる。
【0015】また、上記充填剤Yとしては、シリカゲ
ル,中空シリカ,雲母,炭酸カルシウム,カオリン,ケ
イソウ土等の無機系充填剤や、デンプン,カルボキシメ
チルセルロース(CMC),カゼイン,ポリビニルアル
コール(PVA)等の水溶性高分子,スチレンビーズ,
メタクリル酸メチルビーズ等の樹脂ビーズ等があげられ
る。これらは、単独で用いてもよいが、硬度の異なるも
のを組み合わせることにより、接着界面の凹凸状態や塗
工表面状態を適宜に変化させることができる。
【0016】なお、上記充填剤Yは、平均粒径1〜20
μmのものを用いることが好適である。すなわち、上記
範囲よりも小さいものを使用すると、耐ブロッキング性
が低下し、逆に上記範囲よりも大きいものを使用する
と、接着剤組成物が、充填剤ごと表面から脱落しやすく
なって好ましくない。
【0017】本発明のコールドシール接着剤組成物は、
上記接着剤ベースXと、充填剤Yと、必要に応じて任意
に添加される各種の添加剤とを、所定の割合で混合する
ことによって得られる。
【0018】上記製法において、接着剤ベースXに対す
る充填剤Yの割合は、接着剤ベースX100重量部(以
下「部」と略す)に対し、充填剤Yが5〜90部となる
よう設定することが必要である。すなわち、充填剤Yが
5部よりも少ないと、ブロッキングを生じやすくなるだ
けでなく接着機能の発現をコントロールしにくくなり、
逆に90部よりも多いと、粉落ちを生じたり印刷適性が
悪くなるからである。
【0019】また、上記接着剤ベースXと充填剤Yから
なる主成分とともに、必要に応じて用いられる添加剤と
しては、安定剤,消泡剤,防かび・防バクテリア剤,増
粘剤等があげられる。そして、上記安定剤は前記ゴムラ
テックスに対し3〜10重量%、上記消泡剤は主成分全
体(X+Y)に対し0.01〜3重量%、上記防かび・
防バクテリア剤は同じく主成分全体(X+Y)に対し
0.05〜0.2重量%、それぞれ配合することが好適
である。また、上記増粘剤は、塗工条件等に合わせて必
要な粘度を達成できる程度に添加される。
【0020】また、以上の原料以外に、組成物の耐ブロ
ッキング性を高めるために、ポリエチレン分散液を配合
するようにしてもよい。あるいは、組成物の粘着特性を
与えるために、ロジン系等のタッキファイヤーを配合す
るようにしてもよい。さらに、上記接着剤ベースXを、
ゴムと樹脂の混合エマルジョン液もしくはゴムエマルジ
ョンと樹脂エマルジョンとを分けた状態で、それぞれを
樹脂皮膜で覆うことによりマイクロカプセル化して用い
るようにしてもよい。このようにすると、樹脂皮膜が破
れるだけの高圧下で初めて接着性を発現するため、耐ブ
ロッキング性に非常に優れたものが得られる。
【0021】このようにして得られたコールドシール接
着剤組成物を、図1に模式的に示すように、紙材10の
両側に塗工すると、塗工層11の表面が、充填剤Y(図
示せず)の存在によって、適度な凹凸粗面となり(実施
例品の500倍の電子顕微鏡写真である図2参照)、こ
の塗工表面同士を重ねて加圧一体化すると、接着剤ベー
スX中のゴム成分と樹脂成分、あるいはアクリル変性ゴ
ム成分同士が、互いに相溶状態となり、優れた接着性を
発現する。そして、この接着面は、軽い圧力で互いに剥
離させることができ、剥離面は、高圧をかけない限り、
再び接着させることができないという特性を有する。す
なわち、通常の接着剤組成物は、図6に直線12〜15
(後述する比較例1〜4の特性曲線)として示すよう
に、接着させるための圧力(コールドシール圧)を強く
すればするほど、接着が強固になって、再剥離強度も高
くなる(両者は正比例の関係にある)が、本発明の接着
剤組成物は、図6に曲線16,17(後述する実施例
1,2の特性曲線)として示すように、コールドシール
圧が100kg/cm2 を超えると急激に再剥離強度が高く
なるようになっている。このため、100kg/cm2 未満
の圧力で接着すれば、簡単に人間の手で剥がすことがで
き、そして一旦剥がした界面は、100kg/cm2を超え
ないと、再び接着することはできないという特性を有す
る。そして、耐ブロッキング性,印刷適性,アンカーリ
ング性等の諸特性にも優れている。
【0022】したがって、このコールドシール接着剤組
成物は、図4および図5に示す3つ折りはがきの接着に
用いるのに最適である。もちろん、それ以外に、大量に
秘密文書を取り扱う会社等内における文書の秘密保持等
に利用することができる。
【0023】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0024】
【実施例1】まず、スチレンとアクリル酸ブチルエステ
ルとを用い、保護コロイドとしてスチレン−無水マレイ
ン酸共重合ポリマーを用いて通常のモノマー油滴滴下法
によって重合を行い、固形分50%でMFTが95℃以
上の保護コロイド系アクリル共重合エマルジョンPを調
製した。そして、天然ゴムラテックス100部に対し、
上記エマルジョンP50部と、平均粒径1.5μmのシ
リカゲル20部と、タピオカデンプン20部とを添加配
合し、目的とするコールドシール接着剤組成物を得た。
【0025】
【実施例2】アクリル変性ゴムラテックス(アクリル化
度10%)50部と天然ゴムラテックス50部に対し、
上記エマルジョンP60部と、中空シリカ(富士デヴィ
ソン化学社製、マイクロバルーンH−30)30部と、
ポテトデンプン10部とを添加配合し、目的とするコー
ルドシール接着剤組成物を得た。
【0026】
【比較例1】天然ゴムラテックス60部とSBRラテッ
クス40部に対し、平均粒径2μmのシリカゲル20部
を添加配合し、目的とするコールドシール接着剤組成物
を得た。
【0027】
【比較例2】天然ゴムラテックス50部とSBRラテッ
クス50部に対し、平均粒径9μmのシリカゲル20部
と平均粒径1μmのシリカゲル20部とを添加配合し、
目的とするコールドシール接着剤組成物を得た。
【0028】
【比較例3】まず、スチレンとアクリロニトリルとアク
リル酸2−エチルヘキシルとを用い、乳化剤として、ア
ニオン系乳化剤(花王社製、レベノールWZ)とノニオ
ン系乳化剤(花王社製、エマルゲン−500)を用いて
通常のモノマー滴下法によって重合を行い、固形分50
%でMFTが60℃の乳化剤系アクリル共重合エマルジ
ョンQを調製した。そして、天然ゴムラテックス100
部に対し、上記エマルジョンQ50部と、平均粒径1.
5μmのシリカゲル20部と、タピオカデンプン20部
とを添加配合し、目的とするコールドシール接着剤組成
物を得た。
【0029】
【比較例4】アクリル変性ゴムラテックス(アクリル化
度10%)50部と天然ゴムラテックス50部に対し、
平均粒径4μmのシリカゲル100部と、タピオカデン
プン30部を添加配合し、目的とするコールドシール接
着剤組成物を得た。
【0030】これらのコールドシール接着剤組成物の諸
特性について、下記の手順に従って評価した。そして、
その結果を、後記の表1,表2に示した。また、各組成
物のコールドシール圧と再剥離強度の相関関係を示す線
図を図6に示した。図において、12は比較例1の特性
曲線、13は比較例2の特性曲線、14は比較例3の特
性曲線、15は比較例4の特性曲線、16は実施例1の
特性曲線、17は実施例2の特性曲線を示す。
【0031】<耐ブロッキング性>上質紙に接着剤組成
物を塗布し乾燥させ、この塗布面にさらに同様の接着剤
組成物を塗布した上質紙を重ね合わせて、20℃の恒温
中で30kg/cm2 の荷重をかけたのち、両紙を手で引き
剥がすことにより耐ブロッキング性を評価した。このと
き、軽く剥がれるものを○、やや力を要するが材破せず
に剥がれるものを△、材破に至ものを×として評価し
た。
【0032】<再剥離性>上質紙に接着剤組成物を塗布
し乾燥させ、この塗布面同士を重ね合わせて、20℃の
恒温中で120kg/cm2 の荷重をかけ密着させたのち引
き剥がしたとき、材破せずに界面剥離させるときの剥離
強度をテンシロン(オリエンテック社製、RTM−25
0)を用いて測定した。そして、再剥離強度が100〜
200g/インチであるものを○、100g/インチ未
満であるものを△、200g/インチを超えて剥離する
か、または材破するものを×として評価した。
【0033】<水性インキ受理性>上質紙に接着剤組成
物を塗布し乾燥させ、この面にゴム印を用いて水性イン
キをスタンプした際、にじみの程度を目視によって観察
した。そして、受理性のよいものを○、悪いものを×と
して評価した。
【0034】<印刷適性>複写機を用いて、文字または
絵が鮮明に複写できるものを○、かすれる等して不鮮明
になるものを×として評価した。
【0035】<プリンター適性>ワードプロセッサのイ
ンクリボンを用いて印刷したときに、文字または絵が鮮
明に印刷されるものを○、かすれる等して不鮮明になる
ものを×として評価した。
【0036】<紙への密着性(アンカーリング性)>上
質紙に接着剤組成物を塗布し乾燥させて試験片をつく
り、JIS L−0823に規定されている摩耗試験機
II型に適応する摩耗堅ろう試験機の摩擦子(金属面)と
を互いに摩擦させた。そして、試験片の表面に、25回
摩擦してもカスが生じなかったものを○、10〜24回
の間にカスを生じたものを△、9回以下でカスを生じた
ものを×として評価した。
【0037】<プレス前後の表面タック性>上質紙に接
着剤組成物を塗布し乾燥させ、上記再剥離性評価の場合
と同様に、片面に120kg/cm2 の荷重をかけたあと、
その表面のベトツキ具合(タック)を、表面を指でなぞ
ることにより官能評価した。そして、指がスムーズに滑
るものを○、指が引っ掛かってスムーズに滑らないもの
を×として評価した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】上記の結果から、実施例品は比較例品に比
べ、全ての性能を兼ね備えていることがわかる。
【0041】
【実施例3〜8】下記の表3に示す材料組成に従って、
各種のコールドシール接着剤組成物を調製した。
【0042】
【表3】(部)
【0043】上記各実施例品の諸特性について、前記実
施例1,2と同様にして評価した。そして、その結果
を、下記の表4に示した。
【0044】
【表4】
【0045】上記の結果から、材料の配合割合や充填剤
の種類によっては、得られるコールドシール接着剤組成
物の特性が左右される場合があることがわかる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明のコールドシール
接着剤組成物は、接着剤ベースとして、天然ゴムラテッ
クスと保護コロイド系アクリル共重合エマルジョンを組
み合わせたものか、アクリル変性ゴムラテックスを用
い、しかもこれらに対し、限定的な割合で充填剤を含有
させるようにしているため、従来の接着剤組成物では考
えられなかった特性、すなわちコールドシール圧が一定
の値を超えると急激に再剥離強度が高くなるという特性
を有している。このため、上記一定の値未満の圧力で接
着すれば、簡単に人間の手で剥がすことができ、そして
一旦剥がした界面は、上記一定の値を超えないと、再び
接着することはできず、再剥離性に優れている。そし
て、耐ブロッキング性,印刷適性,アンカーリング性等
の諸特性にも優れている。したがって、3つ折りはがき
の接着に用いるのに最適であり、さらに、大量に秘密文
書を取り扱う会社等内における文書の秘密保持等に利用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着剤組成物を塗布した状態を模式的
に示す説明図である。
【図2】本発明の一実施例の塗布面を示す電子顕微鏡写
真である。
【図3】(a),(b)はいずれも従来の個人情報隠蔽
はがきの説明図である。
【図4】本発明を適用しうる3つ折り式の個人情報隠蔽
はがきを広げた状態の説明図である。
【図5】上記3つ折り式の個人情報隠蔽はがきを折り畳
んだ状態の説明図である。
【図6】実施例品と比較例品におけるコールドシール圧
と再剥離強度の相関関係を示す線図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴムラテックスと保護コロイド系アクリ
    ル共重合エマルジョンとを混合してなる接着剤ベースと
    充填剤とを主成分とし、上記接着剤ベース100重量部
    に対し上記充填剤が5〜90重量部含有されていること
    を特徴とするコールドシール接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 アクリル変性ゴムラテックスからなる接
    着剤ベースと充填剤とを主成分とし、上記接着剤ベース
    100重量部に対し上記充填剤が5〜90重量部含有さ
    れていることを特徴とするコールドシール接着剤組成
    物。
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