JP2618160B2 - コールドシール接着剤塗工シートの製法 - Google Patents

コールドシール接着剤塗工シートの製法

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JP2618160B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、接着面の接着性およ
び印刷適性に優れたコールドシール接着剤塗工シートの
製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、銀行では個人情報をデータファイ
ル化し、口座振替,年金支払通知,満期通知等のサービ
スを行っており、各家庭には、各種の通知書が封書で郵
送されるようになっている。また、クレジットカードの
利用が一般化され、利用明細通知,引落通知,請求書等
も、各家庭に封書で郵送されるようになっている。さら
に、各種のダイレクトメールも郵送される。このよう
に、生活が便利になる反面、郵便物の量は多くなる一方
で、銀行,信販会社等においては、郵送業務の簡素化と
経費節減が大きな課題となっている。
【0003】そこで、このような社会現象に対応するた
め、最近、郵便法が改正され、はがきに個人情報を記載
し、その記載部分を隠蔽して郵送することができるよう
になった。このため、封書に変わる新しいタイプのはが
きがいろいろ提案されている。例えば、図4(a)に示
すように、はがきが2枚重ねで構成され、左右の縁部S
が接着剤で貼着され、その内側領域には個人情報が印刷
されワックス層とシリコン層による再剥離性が与えられ
ており、上記縁部Sを切り取り線に従って切り取ること
により中を開くことができるようになっているものや、
同図(b)に示すように、はがきの左半分に、インキ層
と接着層と剥離層とを順に積層したシール1が貼付さ
れ、その上から所定の文字等が印刷されて文字が内側に
表示された状態で隠されているもの等があげられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
4(a)のものは、はがき表面となる紙材と、その下側
の紙材の表面に、個別に宛名と個人情報を印刷しなけれ
ばならず、印刷工程に手間を要するという問題がある。
また、ワックス層とシリコン層の形成や縁部Sにおける
切り取り線の形成等にも手間を要し、コストが高いとい
う問題もある。一方、上記図4(b)のものは、シール
1の面積が小さいため情報量が限られるという問題があ
る。また、上記シール1の製造工程が複雑で、やはりコ
ストが高くつくという問題がある。
【0005】そこで、より簡単に個人情報を隠してはが
き化する方法として、例えば図5に示すように、横長の
紙材を、鎖線Pに沿って3つ折りして一枚のはがきにす
ることが提案され注目を集めている。このものは、上記
紙材の両面に再剥離性のコールドシール接着剤を全面塗
布し、その上に宛名および個人情報を印刷したのち折り
畳み、図6に示すように、上下方向から高圧でプレスし
て一体化するものである。この方法によれば、印刷が片
面で済むこと,広面積にわたって情報を載せることがで
きること等の利点を有する。しかし、接着剤塗布面が、
はがきの表裏面に露出するため、接着層の手触りが問題
となる他、接着面(図5においてQ,Rで示す)におい
て優れた接着性、再剥離性、耐ブロッキング性等を発揮
することが必要である。また、接着剤塗布面に印刷する
ため、印刷適性とプリンター適性を備えていなくてはな
らない。ところが、接着性,耐ブロッキング性を確保す
るには、ある程度接着面が凹凸であることが要求される
のに対し、凹凸面では再剥離性や印刷適性,プリンター
適性が悪くなるため、これらの特性を兼ね備えさせるこ
とは非常に困難とされている。
【0006】この発明はこのような事情に鑑みなされた
もので、接着性と、再剥離性および印刷適性を兼ね備え
た優れたコールドシール接着剤塗工シートの製法の提供
をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明のコールドシール接着剤塗工シートの製法
は、シートの少なくとも片面に、接着剤ベースと充填剤
とを主成分とするコールドシール接着剤組成物を塗工し
たのち、一対のプレスロール間を通過させ、接着剤塗工
面を、ベック式平滑度が平均値で30秒以上100秒以
下になるよう平滑化するという構成をとる。
【0008】なお、上記ベック式平滑度とは、JIS
P 8119に従って測定される平滑度のことである。
【0009】
【作用】すなわち、本発明者らは、接着性と印刷適性お
よび再剥離性を兼ね備えたコールドシール接着剤塗工シ
ートを得るために、各種のコールドシール接着剤組成物
について研究を重ねる一方、接着剤塗工面に対し、何ら
かの物理的あるいは化学的処理を与えることによって接
着面の特性を改良することについて研究した。その結
果、コールドシール接着剤組成物として、接着剤ベース
と充填剤とを主成分とする接着剤組成物を用い、これを
塗工した面を、プレスロールによって適宜の圧力で加圧
すると、上記コールドシール接着剤組成物中の充填剤粒
子が、シート表面から内側に食い込み、塗工面の凹凸が
ある程度平らにならされて塗工面の平滑度が向上するた
め、印刷適性および再剥離性が良好になることがわかっ
た。しかも、平滑度が向上するにもかかわらず、コール
ドシール接着剤組成物の組成は変化するわけではないの
で、その接着性が殆ど失われることなく維持されること
を見いだし、この発明に到達した。
【0010】つぎに、この発明を詳細に説明する。
【0011】この発明に用いるシートとしては、コール
ドシール接着剤組成物を塗工するために用いられる基材
であれば、どのようなものでも差し支えないが、通常、
上質紙,中質紙,アート紙等、各種の紙材が用いられ
る。また、目的に応じて、紙材以外に、不織布,プラス
チックフィルム等を用いることができる。
【0012】また、この発明に用いるコールドシール接
着剤組成物としては、接着剤ベースと充填剤とを主成分
とするコールドシール接着剤組成物を用いる。なお、上
記「主成分とする」とは、全体が主成分のみからなる場
合も含める趣旨である。そして、上記コールドシール接
着剤組成物のなかでも特に、最近、本発明者らが、図6
に示す3つ折りタイプのはがきの接着用に開発した特殊
なコールドシール接着剤組成物を用いると、非常に優れ
た特性のコールドシール接着剤塗工シートを得ることが
できる。
【0013】上記特殊なコールドシール接着剤組成物と
は、接着剤ベースXとして、ゴムラテックスと保護コロ
イド系アクリル共重合エマルジョンとを混合したもの
か、これに代えてアクリル変性ゴムラテックスを用い、
この接着剤ベースX100重量部(以下「部」と略す)
に対し、充填剤Yを5〜90部配合したものである。な
お、上記接着剤ベースXにおいて、上記ゴムラテックス
と、保護コロイド系アクリル共重合エマルジョンと、ア
クリル変性ゴムラテックスとを併用しても差し支えはな
い。
【0014】上記ゴムラテックスとしては、天然ゴムエ
マルジョン,スチレン−ブタジエンゴムエマルジョン,
エチレン−酢酸ビニルエマルジョン,アクリロニトリル
−ブタジエンゴムエマルジョン等があげられ、なかでも
天然ゴムエマルジョンが好適である。
【0015】また、上記保護コロイド系アクリル共重合
エマルジョンとは、アクリル酸エステルモノマーと他の
モノマー成分とを、保護コロイドを用いて共重合しエマ
ルジョン化したものである。なお、上記保護コロイド系
アクリル共重合エマルジョンは、モノマー組成を調整し
てその最低造膜温度(MFT)が90℃以上となるよう
に設定すると、塗膜表面が乾燥時に造膜不良を起こして
フィルム化するようなことがなく、好適である。
【0016】上記ゴムラテックスと保護コロイド系アク
リル共重合エマルジョンとを組み合わせて接着剤ベース
Xとする場合には、両者の配合割合を、重量基準で、
〔ゴム〕:〔アクリル〕=100:10〜100:70
の範囲に設定することが、接着性,アンカーリング性等
の観点から好適である。
【0017】さらに、上記ゴムラテックスと保護コロイ
ド系アクリル共重合エマルジョンの組み合わせに代えて
用いることのできるアクリル変性ゴムラテックスとは、
上記ゴムラテックスのゴム成分と同様のゴム成分にアク
リル系モノマーを共重合させてアクリル変性したもので
あり、これを用いた場合には、上記ゴムラテックスと保
護コロイド系アクリル共重合エマルジョンとを組み合わ
せると同様の効果が得られる。そして、上記アクリル変
性ゴムにおけるアクリル系モノマーの配合割合は、ゴム
成分に対し、重量基準で、〔ゴム〕:〔アクリル〕=1
00:1〜100:15の範囲に設定することが好適で
ある。
【0018】また、上記充填剤Yとしては、シリカゲ
ル,中空シリカ,雲母,炭酸カルシウム,カオリン,ケ
イソウ土等の無機系充填剤や、デンプン,カルボキシメ
チルセルロース(CMC),カゼイン,ポリビニルアル
コール(PVA)等の水溶性高分子,スチレンビーズ,
メタクリル酸メチルビーズ等の樹脂ビーズ等があげら
れ、なかでも、平均粒径1〜10μmのものを用いるこ
とが好適である。これらは、単独で用いてもよいが、硬
度の異なるものを組み合わせることにより、接着界面の
凹凸状態や塗工表面状態を適宜に変化させることができ
る。
【0019】さらに、上記接着剤ベースXと充填剤Yか
らなる主成分とともに、安定剤,消泡剤,防かび・防バ
クテリア剤,増粘剤等を配合することができる。そし
て、上記安定剤は前記ゴムラテックスに対し3〜10重
量%、上記消泡剤は主成分全体(X+Y)に対し0.0
1〜3重量%、上記防かび・防バクテリア剤は同じく主
成分全体(X+Y)に対し0.05〜0.2重量%、そ
れぞれ配合することが好適である。また、上記増粘剤
は、塗工条件等に合わせて必要な粘度を達成できる程度
に添加される。
【0020】なお、以上の原料以外に、組成物の耐ブロ
ッキング性を高めるために、ポリエチレン分散液を配合
するようにしてもよい。あるいは、組成物の粘着特性を
与えるために、ロジン系等のタッキファイヤーを配合す
るようにしてもよい。さらに、上記接着剤ベースXを、
ゴムと樹脂の混合エマルジョン液もしくはゴムエマルジ
ョンと樹脂エマルジョンとを分けた状態で、それぞれを
樹脂皮膜で覆うことによりマイクロカプセル化して用い
るようにしてもよい。
【0021】上記コールドシール接着剤組成物は、塗工
層の表面が、充填剤Yの存在によって、適度な凹凸粗面
となり、そのままでは接着性を有しないが、この塗工表
面同士を重ねて加圧一体化すると、接着剤ベースX中の
ゴム成分と樹脂成分、あるいはアクリル変性ゴム成分同
士が、互いに相溶状態となり、優れた接着性を発現す
る。そして、この接着面は、軽い圧力で互いに剥離させ
ることができ、剥離面は、高圧をかけない限り、再び接
着させることができないという特性を有する。すなわ
ち、通常のコールドシール接着剤組成物は、接着させる
ための圧力(コールドシール圧)を強くすればするほ
ど、接着が強固になって、再剥離強度も高くなる(両者
は正比例の関係にある)が、上記コールドシール接着剤
組成物は、コールドシール圧が100kg/cmを超
えると急激に再剥離強度が高くなるようになっている。
このため、100kg/cm未満の圧力で接着すれ
ば、簡単に人間の手で剥がすことができ、そして一旦剥
がした界面は、100kg/cmを超えないと、再び
接着することはできないという特性を有する。そして、
耐ブロッキング性,印刷適性,アンカーリング性等の諸
特性にも優れている。
【0022】この発明は、前記シートと、上記コールド
シール接着剤組成物とを用い、例えばつぎのようにして
コールドシール接着剤塗工シートを得るようにしたもの
である。すなわち、まず、通常の方法、例えばロールコ
ーター法等に従って、シート表面に、コールドシール接
着剤組成物を塗工する。この状態では、図1に示すよう
に、接着剤組成物21中の充填剤粒子22が、シート2
3表面に接触しているか浮き上がっており、シート23
と充填剤粒子22との一体性が弱い。このため、充填剤
粒子22が、再剥離時にぽろぽろとシート23の表面か
ら脱落しやすく、接着面に文字等を印刷しておくと、充
填剤粒子22の脱落とともに印刷インクも脱落して文字
等が不鮮明になりやすい。また、充填剤粒子22の突出
のために、塗工表面に大きな凹凸差が形成されているた
め、接着性には優れているものの、印刷適性,再剥離性
がいま一つである。
【0023】そこで、この発明では、上記塗工シート
を、図2に示すように、一対のプレスロール24間を通
過させて、塗工面を垂直方向に加圧する。これによっ
て、塗工シートは、図3に示すように変化する。すなわ
ち、接着剤組成物21中の充填剤粒子22が、シート2
3表面から内側に食い込んで、両者が強固に一体化す
る。そして、充填剤粒子22の突出によって形成されて
いた塗工面の凹凸の差が緩和されて、より平滑化され
る。
【0024】したがって、このようにして得られたコー
ルドシール接着剤塗工シートは、通常の接着剤塗工面よ
りも、表面が平滑化されているため、優れた印刷適性お
よび再剥離性を示す。しかも、接着剤組成物の組成自体
は変化しないため、これに由来する接着力は、表面の平
滑化によってわずかに減じられるにすぎず、実用には問
題のない接着力が維持されている。
【0025】なお、上記製法において、プレスロールに
よって加える圧力は、シートおよびコールドシール接着
剤組成物の種類によって適宜に設定されるが、いずれに
しても、この加圧によって得られるコールドシール接着
剤塗工シートの平滑度が、JIS P 8119に従う
ベック式測定方法(温度20±1℃、湿度65±2%)
で得られる平均値として、30秒以上100秒以下とな
るように設定することが必要である。すなわち、30秒
未満では、平滑性に乏しく、この発明が目的とする印刷
適性・プリンター適性・再剥離性の向上効果を得ること
ができない。逆に100秒を超えると、塗工表面が平滑
になりすぎ、接着力が低下して接着させるシート同士が
ずれたり剥げたりしやすいので、不適当である。ちなみ
に、前記特殊な接着剤組成物を用いて得られるコールド
シール接着剤塗工シートを、平均平滑度が30〜100
秒となるよう平滑に仕上げるには、プレスロールによっ
て与える圧力を、20〜40kg/cmに設定するこ
とが好適である。
【0026】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0027】
【実施例1,2】まず、スチレンとアクリル酸ブチルエ
ステルとを用い、保護コロイドとしてスチレン−無水マ
レイン酸共重合ポリマーを用いて通常のモノマー油滴滴
下法によって重合を行い、MFTが95℃以上の保護コ
ロイド系アクリル共重合エマルジョンPを調製した。そ
して、天然ゴムラテックス100部に対し、上記エマル
ジョンP50部と、平均粒径1.5μmのシリカゲル4
0部とを添加配合し、コールドシール接着剤組成物aを
得た。
【0028】そして、このコールドシール接着剤組成物
aを、上質紙(重量:81.4g/m)の片面に、ロ
ールコーターを用いて、5g/mドライとなるよう塗
布したのち、30kg/cmの圧力に設定された一対
のプレスロール間を通過させ、目的とするコールドシー
ル接着剤塗工シートを得た(実施例1)。また、上記プ
レスロールに代えて、圧力40kg/cm,140℃
のプレスロールを用い、同様にしてコールドシール接着
剤塗工シートを得た(実施例2)。
【0029】
【実施例3,4】天然ゴムラテックス100部に対し、
上記エマルジョンP100部と、平均粒径2.0μmの
シリカゲル50部とを添加配合し、コールドシール接着
剤組成物bを得た。そして、上記実施例1,2と同様に
して、2種類のコールドシール接着剤塗工シートを得
た。
【0030】
【実施例5】天然ゴムラテックス100部に対し、テル
ペン樹脂5部と、平均粒径4μmのシリカゲル50部お
よび平均粒径15μmの小麦デンプン150部を配合
し、公知の接着剤組成物cを得た。そして、上記実施例
1と同様にしてコールドシール接着剤塗工シートを獲
た。
【0031】
【比較例1】プレスロールを通過させない以外は、上記
実施例1,2と同様にしてコールドシール接着剤塗工シ
ートを得た。
【0032】
【比較例2】プレスロールを通過させない以外は、上記
実施例3,4と同様にしてコールドシール接着剤塗工シ
ートを得た。
【0033】
【比較例3】圧力90kg/cm,150℃のプレス
ロールを用い、上記実施例1と同様にしてコールドシー
ル接着剤塗工シートを得た。
【0034】このようにして得られた各種のコールドシ
ール接着剤塗工シートについて、その塗工面の平滑度
を、ベック式(温度20±1℃、湿度65±2%)で測
定した。これらの結果を下記の表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】上記の結果から、実施例品はいずれも加圧
処理によって、平滑度が、ベック式の平均値で、30〜
100秒の間になるよう平滑化されている。そこで、上
記各コールドシール接着剤塗工シートの接着性,再剥離
性および印刷適性について評価するとともに、図6に示
すような、3つ折りはがきに適用する際に必要とされる
各種の特性についても評価した。各評価の手順はつぎに
示すとおりである。そして、その結果を、後記の表2お
よび表3に示した。
【0037】<コールドシール接着性> コールドシール接着剤塗工シートの塗工面同士を重ね合
わせて、60kg/cm以上の荷重をかけたときには
じめてコールドシール接着性を発現するものを○、そう
でないものを×として評価した。
【0038】<再剥離性> コールドシール接着剤塗工シートの塗工面同士を重ね合
わせて、20℃の恒温中で120kg/cmの荷重を
かけ密着させたのち引き剥がしたとき、材破せずに界面
剥離させるときの剥離強度をテンシロン(オリエンテッ
ク社製、RTM−250)を用いて測定した。そして、
再剥離強度が100〜200g/インチであるものを
○、100g/インチ未満であるものを△、200g/
インチを超えて剥離するか、または材破するものを×と
して評価した。
【0039】<印刷適性> 複写機を用いて、文字または絵が鮮明に複写できるもの
を○、かすれる等して不鮮明になるものを×として評価
した。
【0040】<プリンター適性> ワードプロセッサのインクリボンを用いて印刷したとき
に、文字または絵が鮮明に印刷されるものを○、かすれ
る等して不鮮明になるものを×として評価した。
【0041】<耐ブロッキング性> コールドシール接着剤塗工シートの塗工面に上質紙を重
ね合わせて、20℃の恒温中で30kg/cmの荷重
をかけたのち、両紙を手で引き剥がすことにより耐ブロ
ッキング性を評価した。このとき、軽く剥がれるものを
○、やや力を要するが材破せずに剥がれるものを△、材
破に至るものを×として評価した。
【0042】<プレス前後の表面タック性> 上質紙に接着剤組成物を塗布し乾燥させ、上記再剥離性
評価の場合と同様に、片面に120kg/cmの荷重
をかけたあと、その表面のベトツキ具合(タック)を、
表面を指でなぞることにより官能評価した。そして、指
がスムーズに滑るものを○、指が引っ掛かってスムーズ
に滑らないものを×として評価した。
【0043】<水性インキ受理性> コールドシール接着剤塗工シートの塗工面にゴム印を用
いて水性インキをスタンプした際、にじみの程度を目視
によって観察した。そして、受理性のよいものを○、悪
いものを×として評価した。
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】上記の結果から、実施例品は比較例品に比
べ、全ての性能を兼ね備えており、図6に示すような3
つ折りはがきに最適であることがわかる。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明は、シート面にコ
ールドシール接着剤組成物を塗工し、この塗工面を、プ
レスロール通過によって所定の平滑度に仕上げるように
したものである。したがって、この方法によって得られ
たコールドシール接着剤塗工シートは、コールドシール
接着剤組成物中の充填剤粒子が、シート表面から内側に
食い込み、塗工面の凹凸がある程度平らにならされてお
り、印刷適性および再剥離性が非常に良好である。そし
て、コールドシール接着剤組成物本来の接着性も殆ど損
なわれることなく良好に維持されるため、塗工面に文字
等を印刷してこの面を接着し、必要に応じて再剥離させ
るような用途(例えば3つ折りはがき)に用いることが
最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明において、プレスロール通過前の塗工
シートの説明図である。
【図2】この発明において、塗工シートがプレスロール
を通過する態様の説明図である。
【図3】この発明において、プレスロール通過後の塗工
シートの説明図である。
【図4】(a),(b)はいずれも従来の個人情報隠蔽
はがきの説明図である。
【図5】この発明を適用しうる3つ折り式の個人情報隠
蔽はがきを広げた状態の説明図である。
【図6】上記3つ折り式の個人情報隠蔽はがきを折り畳
んだ状態の説明図である。
【符号の説明】 21 接着剤組成物 22 充填剤粒子 23 シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JKK C09J 7/02 JKK JLE JLE // B05D 7/24 301 B05D 7/24 301P B32B 27/00 B32B 27/00 Z B42D 15/02 501 B42D 15/02 501B

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートの少なくとも片面に、接着剤ベー
    スと充填剤とを主成分とするコールドシール接着剤組成
    物を塗工したのち、一対のプレスロール間を通過させ、
    接着剤塗工面を、ベック式平滑度が平均値で30秒以上
    100秒以下になるよう平滑化することを特徴とする
    ールドシール接着剤塗工シートの製法。
  2. 【請求項2】 上記コールドシール接着剤組成物とし
    て、下記の(A)または(B)のコールドシール接着剤
    組成物を用い、プレスロール通過時に加える圧力を1〜
    50kg/cmに設定するようにした請求項1記載の
    コールドシール接着剤塗工シートの製法。 (A)ゴムラテックスと保護コロイド系アクリル共重合
    エマルジョンとを混合してなる接着剤ベースと充填剤と
    を主成分とし、上記接着剤ベース100重量部に対し上
    記充填剤が5〜90重量部含有されているコールドシー
    ル接着剤組成物。 (B)アクリル変性ゴムラテックスからなる接着剤ベー
    スと充填剤とを主成分とし、上記接着剤ベース100重
    量部に対し上記充填剤が5〜90重量部含有されている
    コールドシール接着剤組成物。
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