JP3098967B2 - 透明皮膜形成可能なコールドシール接着剤 - Google Patents

透明皮膜形成可能なコールドシール接着剤

Info

Publication number
JP3098967B2
JP3098967B2 JP08287189A JP28718996A JP3098967B2 JP 3098967 B2 JP3098967 B2 JP 3098967B2 JP 08287189 A JP08287189 A JP 08287189A JP 28718996 A JP28718996 A JP 28718996A JP 3098967 B2 JP3098967 B2 JP 3098967B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber latex
adhesive
latex
cold seal
monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08287189A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10130605A (ja
Inventor
雅彦 赤堀
Original Assignee
日本エヌエスシー株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本エヌエスシー株式会社 filed Critical 日本エヌエスシー株式会社
Priority to JP08287189A priority Critical patent/JP3098967B2/ja
Publication of JPH10130605A publication Critical patent/JPH10130605A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3098967B2 publication Critical patent/JP3098967B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一定圧力以上で圧
着した場合に、再剥離強度が顕著に発現するコールドシ
ール接着剤であって、特に印刷後のシートにコーティン
グするタイプのコールドシール接着剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、銀行、クレジット会社、官公庁等
より個人宛に各個人の預金状況、残高情報、年金情報等
を通知する手段として「親展性はがき」が使用されてい
る。かかる親展性はがきに使用される用紙は、その情報
記載面に、コールドシール接着剤と称される接着剤が塗
工されており、低い圧力では全く接着しないが、別のシ
ートを合わせて所定圧力以上で圧着すると顕著な再剥離
強度が発現するよう構成されている。このような接着特
性は特開平5−295335号公報に開示されている。
【0003】近年、一般的に使用される3つ折りはがき
に使用される先塗りタイプのコールドシール接着剤とし
ては、前述の特開平5−295335号公報に記載され
ているように、ゴムラテックス、変性ゴムラテックスと
保護コロイド系アクリル共重合エマルジョンを混合した
接着剤ベースと充填剤を必須構成成分として含有するコ
ールドシール接着剤が知られている。
【0004】かかるコールドシール接着剤として、従来
から知られ、使用されているものは、用紙に個人情報等
を印刷する前にコーティングするタイプのもの、即ち先
塗り後印刷タイプ(単に先塗りタイプとも称される。)
が使用されていた。しかし、最近は、親展性はがきはダ
イレクトメール等にも使用され、カラー印刷をも利用し
て印刷する情報を多くすることが要求されるに至ってお
り、このように印刷情報が多くなると、従来のようにコ
ールドシール接着剤を先に塗布し、この上に印刷するタ
イプ、即ち先塗りタイプでは、その印刷された分だけ接
着剤塗布面積が狭くなり、接着特性が異なる印刷インキ
面が増加し、その結果、全体としての接着強度が低下す
るとともに、各用途によって印刷面積も異なるため、接
着力にばらつきが生じやすくなる。このような接着力の
ばらつきは、剥離時の印刷面自体の剥離や輸送中の剥離
による個人情報の漏洩の点でも問題が生じる可能性があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
先塗り後印刷タイプの問題を解決すべく、先に用紙に所
定事項を印刷し、その上に塗布する、先印刷後塗りタイ
プのコールドシール接着剤を提供する。このような先印
刷後塗りタイプのコールドシール接着剤を使用する場
合、3つ折りはがきに印刷される情報としては、枠、表
題、広告、説明事項、模様等の共通記載事項と、預金残
高等の各個人毎に異なる情報たる記載事項があり、一般
的には共通記載事項の部分が多く、用紙製造段階でこの
共通事項が印刷され、この上にコールドシール接着剤が
塗工される。そして、銀行等において個人情報がプリン
ター等により印刷され、その後に圧着ローラー等を使用
して接着が行なわれる。用紙面とインキ付着面とは当然
に接着力が異なる。従って、後塗りタイプのコールドシ
ール接着剤には、従来の先塗りタイプの接着剤に要求さ
れる特性に加えて次のような新たな課題が生じる。 (1)印刷面を隠蔽してはならず、乾燥後の接着剤層は
透明性の高いものであること (2)印刷面へ塗布するものであり、印刷シート面との
接着力が、印刷面積に係わらず安定して得られること。
本発明は、以上の課題を解決した後塗りタイプのコール
ドシール接着剤を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は印刷後の第1
のシート面及び第2のシート面に接着剤を塗工し、乾燥
後、前記第1のシート面と第2のシート面の接着剤塗布
面を合わせて圧着することにより第1のシート面と第2
のシート面を密着させて再剥離可能な複層シートを形成
するための透明皮膜形成可能なコールドシール型接着剤
であって、請求項1に記載の発明はゴムラテックス、及
び単独重合体としたときのガラス転移温度が0℃以上と
なる単量体を含む単量体をゴムラテックスに共重合して
得られる変性ゴムラテックスより選択される1種以上の
ラテックスを主成分とすることを特徴とするものであ
る。前記変性ゴムラテックスを製作する共重合はグラフ
ト共重合であることが好適である。
【0007】請求項1に記載の発明は、前記ラテックス
成分にガラス転移温度が−10℃以上である樹脂のエマ
ルジョンを含む成分を混合して得られることを特徴とす
るものである。
【0009】また請求項2記載の発明は、ラテックス成
分として天然ゴムラテックス及び前述の単独重合体とし
たときのガラス転移温度が0℃以上となる単量体を含む
単量体を天然ゴムラテックスに共重合して得られる変性
天然ゴムラテックスを主成分とすることを特徴とするコ
ールドシール接着剤に関するものである。
【0010】請求項1又は2に記載の構成の接着剤組成
物とすることにより、印刷面積にかかわらず基材シー
ト、特に紙への充分な接着力が得られ、かつ印刷面をな
んら隠蔽することのない透明な接着剤層が得られるとと
もに、コールドシール接着剤の本来の特性である一定以
上の圧力の下に別のシートを圧着すると顕著な再剥離強
度が発揮される。なお、前記ガラス転移温度が−10℃
以上である樹脂のエマルジョンとしては、一般的に乳化
剤系と保護コロイド系があるがいずれのタイプも使用可
能であり、双方を併用してもかまわない。
【0011】ゴムラテックスは、一般的に皮膜が透明で
あり、皮膜同士を圧着すると再剥離可能な状態で接着す
るためにコールドシール接着剤として好ましく、印刷面
に塗布してもその性能が発揮される。また、ゴムラテッ
クスに単独重合体としたときのガラス転移温度が0℃以
上となる単量体を含む単量体を共重合することにより、
皮膜の透明性を維持したままゴムの皮膜に基づく接着力
を、目的とするコールドシール接着剤に応じた接着力に
調整することができる。
【0012】本発明に使用するラテックスのうち、特に
天然ゴムラテックスは皮膜は透明であり、かつ皮膜同士
を圧着すると強く密着するが、密着力が強すぎてそのま
まではコールドシール接着剤としては使用できない。皮
膜の透明性を損なうことなく密着力を適性範囲に調整し
たものが本発明のコールドシール接着剤である。単独重
合体としたときのガラス転移温度が0℃以上となる単量
体を含む単量体を天然ゴムラテックスに共重合すると、
供された重合体が天然ゴムラテックスの密着力を調整す
る作用を発揮し、ガラス転移温度が−10℃以上である
樹脂エマルジョンも同様の作用を有する。そしていずれ
もが皮膜の透明性を損なうことがない。
【0013】請求項1に記載の発明において前記変性天
然ゴムラテックス中の供された単量体の量は、天然ゴム
ラテックスの固形分に対して2〜40重量%であること
が好ましい。2重量%以下の場合は天然ゴムの粘着力が
強く現れて、樹脂エマルジョンの添加によっても再剥離
強度が所定値以上となり、再剥離が困難となる。また4
0重量%以上では、再剥離強度が十分発揮されなくな
る。
【0014】請求項1に記載の発明は、従来技術におい
て使用される、天然ゴムの接着力を調整するための必須
成分である微粒子充填剤を使用することなくコールドシ
ール接着剤として要求される接着力が得られる。変性ゴ
ムラテックス、特に変性天然ゴムラテックス中の共重合
された重合体は、その種類や共重合量によりゴムラテッ
クス皮膜の接着力を調整することができ、その結果ゴム
ラテックス、特に変性天然ゴムラテックスを主成分とし
てコールドシール接着剤が組成できる。また変性ゴムラ
テックスのみでは接着力が不足する場合は天然ゴムラテ
ックス等のゴムラテックスを添加することによって接着
力を高めることができ、さらにゴムラテックス、天然ゴ
ムラテックスにガラス転移温度が−10℃以上である樹
脂エマルジョンを添加することにより目的とする接着力
を得ることもできる。これらの特性は、コールドシール
接着剤をアプライする対象、例えば用紙の材質、印刷イ
ンキの種類、印刷面積等を考慮して設定されるものであ
る。
【0015】ここに「主成分」とは、接着剤組成物中に
添加する粘度調整剤等の補助的な成分を除き、主として
要求される接着力を発現する成分をいう。
【0016】請求項1に記載の前記ガラス転移温度が−
10℃以上である樹脂エマルジョンは保護コロイド型ア
クリルエマルジョンであることが好ましい。また、この
樹脂エマルジョンは保護コロイド型アクリルエマルジョ
ンであって、かつ平均粒子径が0.1μm〜5μmであ
ることが好ましい。かかる樹脂エマルジョンは前記変性
天然ゴムとの組み合わせにおいて、混合安定性に優れ、
安定した再剥離強度を与えるとともに、接着層の透明性
を損なうことがなくまた塗工表面の平滑性付与に最適で
ある。この樹脂エマルジョンは、接着剤層形成時に少な
くともその粒子の一部が融合しうるため透明性に支障が
ないものと考えられる。以上の点において、本発明のガ
ラス転移温度が−10℃以上の樹脂エマルジョンは従来
の技術で使用される単なる充填剤である微球状アクリル
樹脂等とは異なるものである。この樹脂エマルジョンの
粒子径が0.1μm以下の場合は接着力調整力が乏しく
なり、5μm以上になると接着剤組成物の液の放置安定
性が低下する。
【0017】前述のガラス転移温度が−10℃以上であ
る樹脂のエマルジョンは、スチレン−無水マレイン酸共
重合体を保護コロイドとするものであることが特に好ま
しい。このような樹脂を保護コロイドとした樹脂エマル
ジョンは、前記変性天然ゴムとの混合安定性に特に優
れ、安定した再剥離強度を与え、かつ、接着層の透明性
付与に支障がない。
【0018】前記ラテックスに対する前記ガラス転移温
度が−10℃以上である樹脂のエマルジョンの配合比率
は、固形分比にて7:3〜3:7であることが好適であ
る。この配合比の範囲において、再剥離強度、基材シー
トとの接着性等が安定して要求する範囲とすることがで
きる。
【0019】なお、本発明のコールドシール接着剤は先
塗りタイプとしても使用可能であり、第1シート面、第
2シート面が共に印刷されていることが要件とされるも
のではない。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に使用するラテックスは、
一般にゴムラテックスと称されるものは使用することが
でき、SBR、NBR、CR、IR等のジエン系ゴムラ
テックス、アクリルゴムラテックス等の合成ゴムラテッ
クスや天然ゴムラテックスが例示できる。例えばSBR
では、スチレンとブタジエンの比率を調整することによ
り後塗りタイプのコールドシール接着剤として好適な特
性を有するラテックスを得ることも可能である。
【0021】SBR、NBR等のゴムラテックスは、す
でに分子中に次に述べる単量体が共重合されている点で
天然ゴムラテックスやIRのラテックスとは異なり、ス
チレン、アクリロニトリルを多く共重合したものは、そ
のままでもコールドシール接着剤としての特性を発揮し
うる。
【0022】本発明においては、ゴムラテックスにビニ
ル系単量体を共重合して変性したラテックスの使用も好
ましいが、かかる共重合する単量体であって、単独重合
体としたときのガラス転移温度(Tg)が0℃以上とな
る単量体としては、アクリル酸もしくはメタクリル酸、
及びそのアルキルエステルが好ましく、(メタ)アクリ
ル酸の低級アルキルエステルが好ましく、アクリル酸メ
チル、メタクリル酸メチル等、またはこれらの1種以上
を併用したものが好ましい。また、スチレン等も好まし
い単量体である。これらの単量体とともに単独重合体の
ガラス転移温度(Tg)が0℃以下の単量体、例えばア
クリル酸n−ブチル等を併用してもよく、単独の共重合
体としてTgが0℃以上であれば、特にその組成は問わ
ない。
【0023】上述の単量体は、接着剤塗布後の乾燥工程
でゴムラテックスの皮膜化を調整すれば良いものであ
り、乾燥温度は低ければ単独の共重合体としてのTgが
低い単量体組成が使用でき、高温乾燥するときは高いT
gの単量体組成を使用する必要がある。ここにいう乾燥
温度は、塗膜の最高温度であり、これは使用する乾燥装
置、例えば熱風乾燥装置であれば熱風の温度、及び接着
剤の塗布厚み、用紙の送り速度等の諸条件で変動する。
従って、好ましい単量体組成は、単独の共重合体とした
ときのTgが50℃以上であり、高温の熱風を使用して
も安定して接着性が確保できるものは前記Tgが90℃
以上である。
【0024】上述の単量体は、合成ゴムラテックスにつ
いては重合時に共重合することもでき、また、天然ゴム
ラテックスと同様にラテックスに対して共重合すること
も可能である。市販のゴムラテックスを利用する場合
は、後者が好ましい。また、共重合の方法としては、S
BR等の場合にはランダム共重合、ブロック共重合が可
能であり、ラテックスに対して共重合する場合などには
グラフト共重合によることが好ましい。
【0025】合成ゴムラテックスや天然ゴムラテックス
に上述の単量体を共重合し、変性ゴムラテックスを得る
方法としては、公知の共重合の手法を使用することがで
きる。共重合は、ブロック共重合、グラフト共重合され
ることが好適であり、合成ゴム系ラテックスにおいては
重合時にブロック共重合することも可能であり、天然ゴ
ムテックスや重合後の合成ゴムラテックスにおいてはグ
ラフト共重合することが好ましい。
【0026】特に本発明においては、天然ゴムラテック
スに所定の単量体をグラフト共重合した変性天然ゴムラ
テックスを使用することが、接着性、透明性、印刷性等
の点で最も優れており、好適である。
【0027】本発明において使用するガラス転移温度が
−10℃以上である樹脂エマルジョンとしては、単量体
としてスチレン系単量体、アクリル系単量体、その他ア
クリロニトリル、塩化ビニル等から選択されるものの1
種以上を使用する。特にスチレン系単量体、アクリル系
単量体の使用が好ましく、1分子中に1個以上の重合性
不飽和結合を有する単量体が使用でき、メタクリル酸メ
チル等の単官能性単量体に加えてジビニルベンゼン等の
多官能性の単量体を併用することも可能である。本発明
にいうアクリル系エマルジョンとはアクリル系単量体を
共重合した樹脂のエマルジョンであり、必ずしもアクリ
ル系単量体の比率が多いものに限定されない。
【0028】前述のガラス転移温度が−10℃以上の樹
脂エマルジョンは保護コロイド型アクリルエマルジョン
であることが好ましいが、その合成の際に保護コロイド
として使用する材料としてはスチレン−無水マレイン酸
共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体等が
例示できる。
【0029】このような、ガラス転移温度が−10℃以
上の樹脂エマルジョン、好ましくは保護コロイド型アク
リルエマルジョンを使用することによる効果は以下に例
示するものが考えられる。保護コロイドが有する親水
基の作用により、印刷を施した紙であっても十分なアン
カーリング効果が得られる。保護コロイドのガラス転
移温度が高いために、接着剤の乾燥工程においても皮膜
化しにくく、変性天然ゴムラテックスに基づく接着性
を、目的どおりに調整することができ、またさらに個人
情報等をプリントする際のインキ、トナーの受容性が良
好となる。
【0030】なお、この保護コロイド型アクリルエマル
ジョンも、前述のゴムラテックスに共重合する単量体同
様に、最低造膜温度は乾燥条件に応じて選択されるべき
であり、好ましくは50℃以上であり、最も好ましくは
90℃以上である。90℃以上の場合は、60〜90℃
の熱風を使用した乾燥条件下においても安定した接着特
性を得ることができる。
【0031】本発明の接着剤には、上述の成分のほか
に、必要に応じて他の添加剤を添加してもよく、例えば
安定剤、消泡剤、防黴剤、増粘剤等が例示できる。な
お、シリカゲル微粉末、微粒子デンプン等の、従来から
使用されている粒子充填剤を本発明の目的である透明性
等を損なわない範囲でインキ受容性などを改良するため
に添加することは支障がない。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (アクリル樹脂エマルジョンの合成例) 単量体としてスチレン(ST)及びアクリル酸ブチル
(BA)(重量比はST/BA=95:5)を使用し、
また、保護コロイドとしてスチレン−無水マレイン酸共
重合体を使用し、常法に従って、単量体滴下法により重
合体エマルジョンを得た。得られたエマルジョンは、固
形分濃度が50重量%、ガラス転移温度(Tg)は95
℃であった。以下、この樹脂エマルジョンを、樹脂エマ
ルジョンPと称する。
【0033】(実施例、比較例) 以下の表1に記載した配合により、コールドシール接着
剤組成物を調整した。実施例1〜4に本発明にかかる例
を示し、比較例としては比較例1において従来の先塗り
タイプのコールドシール接着剤を、また比較例2におい
ては天然ゴムの接着力調整に使用される微粒子充填剤の
例として小麦デンプンを使用したコールドシール接着剤
を評価した。
【0034】
【表1】
【0035】なお、ここに使用した材料は以下のとおり
である。 ・天然ゴムラテックス:固形分濃度 60%。 ・変性天然ゴムラテックスA:アクリル系単量体を、固
形分比率にて10%を共重合したもの。固形分濃度 5
5%。 ・変性天然ゴムラテックスB:アクリル系単量体の比率
は5%。固形分濃度 55%。 ・シリカゲル:平均粒子径 1.5μm。 ・微粒子小麦デンプン:平均粒子径 20μm。
【0036】(コールドシール接着剤の評価) (1)耐ブロッキング性 片面に、一般的に使用される模様、個人情報を記載する
枠、情報の項目、並びに説明等を印刷した上質紙の印刷
面に接着剤を10g/m2となるように塗布し、80℃
のオーブン中で1分間乾燥し、冷却後、同じように接着
剤を塗布した上質紙の接着剤と譜面を合わせて1kg/
cm2の圧力を負荷した。次いで、2枚の紙を手で引き
剥がし、軽く剥がれるものを○、やや力を要するが材料
破壊せずに剥離できるものを△、剥離に力を要し、材料
破壊を起こす場合を×として評価した。
【0037】(2)再剥離性 上述のように接着剤を塗布した上質紙を、その接着剤塗
布面同士を合わせ、120kg/cmの圧力下に密着さ
せた。得られた密着サンプルの剥離強度をテンシロンR
TM−250(オリエンテック社製品)を使用して測定
し、材料破壊しない場合であって、再剥離強度が100
〜200g/50mmの場合を○、100g/50mm
未満の場合を△、200g/50mm以上の場合、又は
材料破壊する場合を×として評価した。なお、試験条件
は、温度が20℃、剥離強度測定時のクロスヘッド速度
は300mm/minであった。
【0038】(3)透明性 (1)の耐ブロッキング性のテストにおいて使用した、
印刷面に接着剤を塗布したサンプルについて、接着剤塗
布しなかった用紙と比較し、印刷模様、文字の鮮明さを
評価した。文字の判読に何の支障もなく、塗布前と差が
ない場合を○、不透明さが増大し、文字が白っぽく見え
る場合を△として表示した。
【0039】(4)表面光沢 コールドシール接着剤を所定の厚みに塗布し、乾燥後、
接着剤塗布面の光沢を目視により評価した。光沢の良好
なものを○、やや劣るものを△、表面光沢の乏しいもの
を×として評価した。
【0040】(5)プリンター適性 レーザービームプリンターを使用して上述の接着剤を塗
布した用紙の枠内に個人情報データを印刷し、文字が鮮
明に印刷された場合を○、文字にかすれ等の不鮮明さが
発生する場合を×として評価した。
【0041】(6)アンカーリング性 (1)の耐ブロッキング性の評価に使用したものと同様
に調整した上質紙を使用し、JIS L−0823規定
の摩耗試験機II型を使用し、摩耗堅牢試験用の摩擦子
の金属面を接着剤塗布面に接触させて摩擦させ、アンカ
ーリングの評価を行った。評価結果は、50回の摩擦に
よってもカスが生じなかったものを○、25〜49回の
摩擦でカスが生じたものを△、24回以下の摩擦でカス
が生じたものを×として表示した。
【0042】(7)表面タック性(表面平滑性) 前述の、再剥離性を評価した後の上質紙の接着剤塗布面
のタックを、指触により評価した。評価の結果は、指が
スムーズに進むものを○、指が引っ掛かってスムーズに
進まないものを×として表示した。
【0043】結果を表2にまとめて示した。本発明の実
施例の接着剤は、いずれも全ての評価において良好な結
果を示した。
【0044】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09J 133/02 C09J 133/02 133/04 133/04 151/04 151/04 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 1/00 - 201/10 B32B 7/12 B42D 15/00 - 15/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷後の第1のシート面及び第2のシー
    ト面に塗工し、乾燥後、前記第1のシート面と第2のシ
    ート面を合わせて圧着することにより前記第1のシート
    面と前記第2のシート面を密着させて再剥離可能なシー
    トを形成するための透明皮膜形成可能なコールドシール
    接着剤であって、 ゴムラテックス、及び単独重合体としたときのガラス転
    移温度が0℃以上となる単量体を含む単量体がゴム分子
    に共重合された変性ゴムラテックスより選択される1種
    以上のラテックスを主成分とし、 前記ラテックスにさらにガラス転移温度が−10℃以上
    である樹脂のエマルジョンである保護コロイド型アクリ
    ル系エマルジョンが添加され、 前記ラテックスに対する前記保護コロイド型アクリル系
    エマルジョンの配合比率が固形分比にて7:3〜3:7
    であるコールドシール接着剤。
  2. 【請求項2】 前記ラテックスが、天然ゴムラテックス
    及び単独重合体としたときのガラス転移温度が0℃以上
    となる単量体を含む単量体を天然ゴムラテックスに共重
    合して得られる変性天然ゴムラテックスである請求項1
    に記載のコールドシール接着剤。
  3. 【請求項3】 前記変性ゴムラテックス中の供された単
    量体の量が、ゴムラテックスの固形分に対して2〜40
    重量%である、請求項1又は2に記載のコールドシール
    接着剤。
  4. 【請求項4】 前記保護コロイド型アクリル系エマルジ
    ョンが、スチレン−無水マレイン酸共重合体を保護コロ
    イドとしたアクリル系エマルジョンである請求項1〜3
    のいずれかに記載のコールドシール接着剤。
JP08287189A 1996-10-30 1996-10-30 透明皮膜形成可能なコールドシール接着剤 Expired - Fee Related JP3098967B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08287189A JP3098967B2 (ja) 1996-10-30 1996-10-30 透明皮膜形成可能なコールドシール接着剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08287189A JP3098967B2 (ja) 1996-10-30 1996-10-30 透明皮膜形成可能なコールドシール接着剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10130605A JPH10130605A (ja) 1998-05-19
JP3098967B2 true JP3098967B2 (ja) 2000-10-16

Family

ID=17714235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08287189A Expired - Fee Related JP3098967B2 (ja) 1996-10-30 1996-10-30 透明皮膜形成可能なコールドシール接着剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3098967B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4565584B2 (ja) * 2000-02-28 2010-10-20 トッパン・フォームズ株式会社 感圧接着剤組成物およびそれを用いた情報担持用シート
JP2001240834A (ja) * 2000-02-28 2001-09-04 Toppan Forms Co Ltd 感圧接着剤組成物およびそれを用いた感圧接着性シート
JP2001303000A (ja) * 2000-04-18 2001-10-31 Toppan Forms Co Ltd トナー定着性に優れた感圧接着剤組成物およびそれを用いた情報担持用シート
JP2001335768A (ja) * 2000-05-26 2001-12-04 Toppan Forms Co Ltd 感圧接着剤組成物およびそれを用いた情報担持用シート
JP5226177B2 (ja) * 2005-06-27 2013-07-03 共同印刷株式会社 感圧接着剤組成物
WO2011073221A2 (de) * 2009-12-18 2011-06-23 Basf Se Kaltgesiegelte, wiederverschliessbare verpackung und zusammensetzung zu deren herstellung
WO2014098109A1 (ja) 2012-12-18 2014-06-26 東京インキ株式会社 感圧接着剤組成物、感圧接着剤、および感圧接着剤が塗工された情報担持用シート

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10130605A (ja) 1998-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6504819B2 (ja) 感圧接着剤組成物、感圧接着剤、感圧接着剤が塗工された情報担持用シート、および情報担持用シートの製造方法
JP3098967B2 (ja) 透明皮膜形成可能なコールドシール接着剤
JP3495981B2 (ja) コールドシール接着剤
JP2688689B2 (ja) コールドシール接着剤組成物
WO2000057765A1 (fr) Feuille de nettoyage
JP3565527B2 (ja) 記録シート
JP2618160B2 (ja) コールドシール接着剤塗工シートの製法
JP4839090B2 (ja) 再剥離性圧着記録用紙
JPH11181381A (ja) 剥離可能な接着剤、及び、剥離可能な接着シート
JPH1095964A (ja) コールドシール接着剤組成物
JP4659428B2 (ja) 再剥離性圧着記録用紙
JP2001131503A (ja) 感圧接着シート
JP3548359B2 (ja) 接着剤組成物及びそれを用いた情報担体シート
JPH0892534A (ja) 再剥離性の感圧性機密シート
JP3922657B2 (ja) 感圧接着剤組成物を用いた記録用シート
JPH0848956A (ja) 感圧粘着剤及びそれを使用した帳票
JPH08118560A (ja) 情報担体用シート
JP2000326439A (ja) 擬似接着シート積層体
JP4253171B2 (ja) コールドシール接着剤
JP2986334B2 (ja) 疑似接着用紙
JP3011672B2 (ja) 接着用シート
JPH0858272A (ja) 再剥離性の感圧性機密シート
JP3491707B2 (ja) 感圧粘着剤及びそれを使用した帳票
JP2986327B2 (ja) 疑似接着用紙
JP3142061B2 (ja) 感圧粘着剤

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070811

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080811

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080811

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080811

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090811

Year of fee payment: 9

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090811

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100811

Year of fee payment: 10

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100811

Year of fee payment: 10

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100811

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110811

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120811

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120811

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130811

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees