JP2001303000A - トナー定着性に優れた感圧接着剤組成物およびそれを用いた情報担持用シート - Google Patents

トナー定着性に優れた感圧接着剤組成物およびそれを用いた情報担持用シート

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JP2001303000A JP2000116530A JP2000116530A JP2001303000A JP 2001303000 A JP2001303000 A JP 2001303000A JP 2000116530 A JP2000116530 A JP 2000116530A JP 2000116530 A JP2000116530 A JP 2000116530A JP 2001303000 A JP2001303000 A JP 2001303000A
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styrene
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Yoshihiko Sakanashi
嘉彦 坂梨
Tomohito Maruo
智史 丸尾
Emiko Tomon
恵美子 外門
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基体シート面へ塗布してなる接着層が適度な
接着性を有し、かつ、接着層上に後から書き込むトナー
やインキの密着性のよい感圧接着剤組成物の提供。およ
び基体シートの重ね合わせ面の所定部にその感圧接着剤
組成物の接着層を有してなる情報担持用シートの提供。 【解決手段】 天然ゴム系接着剤基剤と、この接着剤基
剤固形分100質量部に対し、スチレン含有量が50モ
ル%以上のスチレン・アクリル共重合樹脂を5〜50質
量部の割合で配合したトナー定着性に優れた感圧接着剤
組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナー定着性に優
れた感圧接着剤組成物およびそれを用いた情報担持用シ
ートに関し、さらに詳しくは、基体シート面に予め形成
された接着剤層へのトナー定着性を向上させる感圧接着
剤組成物およびこれを基体シート面に塗布してなる剥離
可能な接着層を有する情報担持用シート、すなわち、一
時的に接着するが、必要に応じて容易に剥離できる見開
き面を有する折り畳みシート、重ね合わせシート、例え
ば、情報隠蔽シート等の親展性をもつハガキ、通知書、
カード等の情報担持用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、郵便法の改正に伴い、親展性を有
するハガキシステムが実用化され、普及し始めている。
この親展性を有するハガキシステムは、例えば個人的用
件、あるいはプリント情報、印刷情報等の各種情報が記
載されたハガキを折り畳み、切り重ね、あるいは別体同
士の重ね合わせをする等、各種の重ね合わせ態様で剥離
可能に接着し、該情報を隠蔽した後、郵送し、受取人が
重ね合わせ面を再び剥離して隠蔽情報を読み取るもので
ある。
【0003】ハガキシステムで使用される情報担持用シ
ートとしては、例えば、基体シートの重ね合わせ面に接
着剤基剤と、その接着剤基剤に対して非親和性を示す微
粒子充填剤からなる接着剤組成物からなる接着層を設け
たものが知られている(特開平4−59395号公
報)。しかしながら、従来の情報担持用シートは、印刷
が施されていない基体シート面の所定部に、前もって、
剥離可能な接着層を設け、その後、その接着層に隠蔽情
報を印刷してなるものであって、プレプリントされた基
体シート面に剥離可能な接着層を形成したものではな
い。しかしながら、この情報担持用シートは、基体シー
ト面への定着性は良好になるが、接着層の表に後から書
き加える場合、トナーとの密着性が低く、文字や図形が
かすれるのを免れない。
【0004】このような欠点を克服するために、接着剤
基剤として天然ゴム系粘着剤と合成ゴムまたは合成樹脂
エマルジョンとの混合物を用いることが提案されている
(特開平10−130603号公報)が、トナー定着性
などに未だ改良の余地がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来の天然
ゴム系接着剤基剤はトナー定着性が劣り、乾燥処理によ
り通常状態では接着しない接着層を形成し、この接着層
上に後から書き込んだトナーが再剥離する際に反対面に
オフセットしてしまったり、前記接着層上に後から書き
込んだトナーがセロテープなどでピッキングすると簡単
に剥がれてセロテープの方に移行してしまう問題があっ
た。
【0006】本発明の第1の目的は、感圧接着剤組成物
を基体シート面へ塗布してなる接着層が適度な接着性を
有するとともに、接着層上に後から書き込んだトナーと
の密着性のよい感圧接着剤組成物を提供することであ
り、本発明の第2の目的は、この感圧接着剤組成物を用
いた情報担持用シートを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、隠蔽情報
担持用シートのための感圧接着剤組成物について、鋭意
研究を重ねた結果、天然ゴム系接着剤基剤に対して特定
のスチレン−アクリル共重合樹脂を特定量配合すること
により、当該接着剤組成物から塗布形成されてなる接着
層が適度な接着性を有するとともに、基体シート面に対
する定着性及び書き込みの際のトナーとの密着性が著し
く向上することを見出し、本発明をなすに至った。
【0008】すなわち本発明の請求項1は、シートの重
ね合わせ面に塗布され、乾燥処理により通常状態では接
着しない接着層を形成し、前記重ね合わせ面同士を対接
させ所定の圧力を付与することにより、その重ね合わせ
面同士を剥離可能に接着させる感圧接着剤組成物であっ
て、天然ゴム系接着剤基剤と、この接着剤基剤固形分1
00質量部に対し、スチレン含有量が50モル%以上の
スチレン・アクリル共重合樹脂を5〜50質量部の割合
で配合してなることを特徴とするトナー定着性に優れた
感圧接着剤組成物である。
【0009】そして、本発明の請求項2は、基体シート
の重ね合わせ面の所定部に請求項1記載の感圧接着剤組
成物の接着層を有してなる情報担持用シートである。
【0010】本発明においては、天然ゴム系接着剤基剤
に対して特定のスチレン−アクリル共重合樹脂を特定量
配合することにより、他の必要性能を損なうことなくト
ナー定着性が改良される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の感圧接着剤組成物は、通
常状態では接着することがなく、加圧により接着し、か
つ必要時に剥離しうる接着層を有するものであって、接
着剤基剤として、天然ゴム系接着剤基剤を用い、この接
着剤基剤固形分100質量部に対し、スチレン含有量が
50モル%以上のスチレン−アクリル共重合樹脂を5〜
50質量部の割合で配合してなる。
【0012】本発明の感圧接着剤組成物において用いら
れる天然ゴム系接着剤基剤とは、例えば従来、天然ゴム
系粘着剤の基剤として慣用されているものの中から任意
に選択することができる。このようなものとしては、天
然ゴムを主成分とするラテックス、それを変性したも
の、例えば酸性ラテックス、解重合ラテックス、加硫ラ
テックスあるいはグラフト化した天然ゴムラテックスな
ど、およびこれらの天然ゴムラテックスに対してスチレ
ンリッチSBRラテックス、ポリスチレンエマルジョ
ン、スチレン・アクリル共重合体エマルジョンの1種あ
るいは2種以上を適当量配合した混合物などを挙げるこ
とができる。天然ゴムラテックスの中でも、特に耐ブロ
ッキング性、耐熱性、耐摩耗性などの点で、特に天然ゴ
ムにメタクリル酸メチルをグラフト共重合させて得た天
然ゴムラテックスや、天然ゴムにスチレンとメタクリル
酸メチルとをグラフト共重合させて得た天然ゴムラテッ
クスが好ましい。
【0013】本発明の感圧接着剤組成物において好まし
く用いられる例えば天然ゴムにメタクリル酸メチルをグ
ラフト共重合させて得た天然ゴムラテックスは、天然ゴ
ム100質量部に対して例えばメタクリル酸メチル10
〜40質量部程度グラフト共重合したものである。
【0014】本発明の感圧接着剤組成物においてトナー
定着性の改善のために用いられるスチレン・アクリル共
重合樹脂は、スチレン含有量が50モル%以上であるス
チレン・アクリル共重合樹脂を用いることが肝要であ
り、スチレン含有量が50モル%未満のスチレン・アク
リル共重合樹脂を用いてはトナー定着性が改善されない
か、あるいはトナー定着性は改善されても、適当な90
°剥離接着力が得られない恐れがある。このスチレン・
アクリル共重合樹脂は、本発明の感圧接着剤組成物にお
いて用いられる天然ゴム系接着剤基剤と混合し適度の剥
離接着力を示すとともにトナー定着性が改善されような
スチレン・アクリル共重合樹脂であればよく特に限定さ
れるものではない。本発明において用いられるスチレン
・アクリル共重合樹脂の製造に用いられるアクリル系モ
ノマーは、具体的には、例えばアクリル酸メチル、アク
リル酸メチル、アクリル酸t−ブチルなどのアクリル酸
エステルや、メタクリル酸メチル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸t−ブチルなどのメタクリル酸エステ
ルなどが主体であり、更にこれらにアクリル酸やメタク
リル酸が少量入ってもよい。スチレンのTgが約100
℃、メタクリル酸メチルのTgが約105℃であるのに
対してアクリル酸メチルのTgが約10℃と低いので、
耐熱性の観点からTgの高いメタクリル酸メチルなどの
方がスチレンのコモノマーとして好ましく使用できる。
スチレンとアクリル系モノマーの共重合方法は特に限定
されず、公知の乳化重合法(モノマー添加法、エマルジ
ョン添加法)を用いることができる。本発明において用
いられるスチレン・アクリル共重合樹脂の分子量は特に
限定されないが、約10万〜約50万程度の分子量のも
のが好ましく使用できる。
【0015】天然ゴム系接着剤基剤に対するスチレン含
有量が50モル%以上のスチレン−アクリル共重合樹脂
の配合割合は、接着層の接着力と、紙、合成紙等の素材
からなる基体シートへの定着性や接着層皮膜の凝集力と
のバランスに影響するため、適度に調整する必要があ
り、本発明の感圧接着剤組成物においては、天然ゴム系
接着剤基剤固形分100質量部に対し、スチレン含有量
が50モル%以上のスチレン−アクリル共重合樹脂を5
〜50質量部の割合で配合してなる。スチレン−アクリ
ル共重合樹脂を配合しないと剥離接着力が強過ぎて適度
の剥離接着力が得られず、トナー定着性も改善されず、
5質量%未満では適度な剥離接着力はある程度得られる
が、トナー定着性が改善されず、50質量%を超えると
トナー定着性は改善されるが、剥離接着力が弱過ぎて適
度の剥離接着力が得られない恐れがある。
【0016】このようにして得られる本発明の感圧接着
剤組成物には、所望に応じて、粘着剤に慣用されている
添加剤、例えば粘着付与剤、粘度調整剤、老化防止剤、
安定剤、着色剤などを添加することができる。
【0017】本発明の感圧接着剤組成物においては、微
粒状充填剤を配合してもよい。このような微粒状充填剤
としては、接着剤基剤との親和力が無いか、あるいは極
めて小さく、また、接着剤基剤へ溶解し難いものを用い
るのがよい。
【0018】微粒状充填剤としては、例えば、各種デン
プン系、シリカ、シリカゲル、微球状アクリル樹脂、微
球状メタクリル樹脂、微球状ポリエチレン、球状アルミ
ナ、ガラス粉末、シラスバルーン、天然ゼオライト、合
成ゼオライト、炭酸カルシウム、活性白土などが挙げら
れる。これらの微粒子充填剤は、単独で用いてもよい
し、2種以上組み合わせて用いてもよい。平均粒径1〜
20μmの微粒状充填剤が本発明において好ましく使用
できる。特に平均粒子径0.1μm以下のコロイダルシ
リカ(シリカゲル)は好ましく使用できる。
【0019】また、本発明の感圧接着剤組成物において
は、接着剤基剤100質量部に対して、この接着剤基剤
に対し非親和性を示す微粒子充填剤を100〜250質
量部、好ましくは130〜250質量部、より好ましく
は150〜200質量部の範囲で配合することが好まし
い。100質量部未満で微粒子充填剤の配合量が少なす
ぎると、耐ブロッキング性が低下したり、また、接着力
が強すぎて剥離しにくくなるし、また、250質量部を
超えて多すぎると接着力が低くなりすぎ、十分な粘着性
を示さなくなる。
【0020】本発明の感圧接着剤組成物は、グラビアコ
ーター、フレキソ、エアナイフコーター、バーコーター
などの塗布手段により基体シート面に塗布され、二つ折
り、三つ折り、切り重ね、あるいは別体同士の重ね合わ
せなど、各種の重ね合わせの形で、一時的には接着する
が、必要に応じて容易に剥離できる見開き面を有するハ
ガキ、各種帳票、通知書、各種カードなどに好適に利用
できる。
【0021】次に、本発明の接着剤組成物が塗布される
基体シートとしては、通常の紙の他に、合成紙、あるい
はポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプ
ロピレン、塩化ビニルなどの合成フィルムを用いること
もできる。これらの合成フィルムを用いる場合には、基
体シートの表面をマット処理、コロナ処理などの表面処
理を施すのが好ましい。また、基体シート面への接着剤
組成物の塗布量は、接着層の接着性、剥離性などの維持
のため、1〜30g/m2 、好ましくは3〜20g/m
2 、さらに好ましくは5〜15g/m2 とするのがよ
い。 さらにまた、形成された剥離可能な接着層を加圧
ローラにて約1〜10kg/cm2 で加圧することによ
り、耐ブロッキング性をさらに向上させることができ
る。
【0022】次に、本発明の情報担持用シートの構成に
ついて添付図面に基づき詳細に説明する。ここで、図1
は本発明の三つ折りハガキの表面展開図、図2はこのハ
ガキの裏面展開図、図3は図1のX−X線断面図、図4
は図1のハガキを折り込む際の状態説明図、図5は本発
明の二つ折りハガキの表面展開図、図6はこのハガキの
裏面展開図、図7は図5のハガキを折り込む際の状態説
明図、図8は本発明の部分二つ折りハガキの表面展開
図、図9はこのハガキの裏面展開図、図10は図8のハ
ガキを折り込む際の状態説明図である。
【0023】先ず、図1ないし図3に示す三つ折りハガ
キ1は、定型ハガキサイズの3倍のサイズを有する基体
シート2から構成され、折り線3a、3bによって3つ
の領域に区画されるものである。左側区画領域Aの表面
には、郵便番号、宛て名、住所等の宛て先情報印刷4
が、また中央区画領域Bの表裏面及び右側区画領域Cの
表面には隠蔽情報印刷5が、基体シート2に直接印刷さ
れている。さらに、この印刷された基体シート2の区画
領域B及びCの表面全体と区画領域A及びBの裏面全体
に対し、本発明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥離可
能な接着層6が形成されている。このように構成された
三つ折りハガキ1は、図4に示すように、各区画の重ね
合わせ面を折り線3a、3bにてZ型に折り込んで接着
層同士を対接させ、この状態でドライシーラーで加圧す
ることにより、その接着層6が活性化されて接着され
る。
【0024】次に、図5及び図6に示す二つ折りハガキ
11は、定型ハガキサイズの2倍のサイズを有する基体
シート2から構成され、中央部の折り線3によって2つ
の領域D及びEに区画されるものである。左側区画領域
Dの表面には、郵便番号、宛て名、住所等の宛て先情報
印刷4が、また区画領域D及びEの裏面には隠蔽情報印
刷5が、基体シート2に直接印刷されている。さらに、
この印刷された基体シート2の区画領域D及びEの裏面
全体に対し、本発明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥
離可能な接着層6が形成されている。このように構成さ
れた二つ折りハガキ11は、図7に示すように、上記の
三つ折りハガキと同様に、左右区画裏面の接着層同士が
対接するように折り線3で折り込んで加圧することによ
り、その接着層6が活性化されて接着される。
【0025】また、図8及び図9に示す部分二つ折りハ
ガキ21は、定型ハガキサイズの1.5倍のサイズを有
する基体シート2から構成され、折り線3によってサイ
ズの異なる左右2つの領域F及びGに区画されるもので
ある。左側区画領域Fの表面には、郵便番号、宛て名、
住所等の宛て先情報印刷4が、また右側区画領域Gの裏
面には隠蔽情報印刷5が、基体シート2に直接印刷され
ている。さらに、この印刷された基体シート2の区画領
域Gの裏面全体及び区画領域Gを折り線3で折り込んだ
際に重ね合わされる区画領域Fの一部裏面に対し、本発
明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥離可能な接着層6
が形成されている。このように構成された部分二つ折り
ハガキ21は、図10に示すように、上記の二つ折りハ
ガキと同様に、左右区画裏面の接着層同士が対接するよ
うに折り線3で折り込んで加圧することにより、その接
着層6が活性化されて接着される。
【0026】また、本発明組成物により形成される剥離
可能な接着層は、それ自体印刷インキ及びトナーの受容
性をも有するため、必要に応じ、さらにその表面に通常
の印刷装置あるいはノンインパクトプリンタで付加情報
(図示せず)をプリントすることができる。
【0027】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものでは
ない。
【0028】(実施例1)天然ゴム系接着剤基剤とし
て、天然ゴム100質量部とMMA25質量部とを混合
してグラフト共重合して得たMMA共重合天然ゴムエマ
ルジョン100質量部(固形分)に対してスチレンの含
有量が50モル%のスチレン・アクリル共重合樹脂5質
量部配合した混合物を用い、この天然ゴム系接着剤基剤
100質量部(固形分)に対してシリカゲル(カープレ
ックスFPS−2、シオノギ製薬(株)製)25質量
部、およびスターチ75質量部配合して本発明の感圧接
着剤組成物を調製した。本発明の感圧接着剤組成物によ
り基体シート面に形成した剥離可能な接着層の表面へ市
販のコピー機(リコー、imagio MF−P25
0、富士ゼロックス Vivace450)を用いて、
トナーを定着させ、定着したトナーをセロテープにてピ
ッキングする方法によりトナー定着性の評価を行った。
トナー定着性の評価結果を表1に示す。
【0029】なお、トナー定着性の評価結果は、◎:
優、○:良、△:可、×:不可で示した。 ◎:セロテープ(登録商標)へ全く移行しない ○:5%以下のトナーがセロテープへ移行した △:5〜10%のトナーがセロテープへ移行した ×:50%以上のトナーがセロテープへ移行した
【0030】本発明の感圧接着剤組成物により基体シー
ト面に形成した剥離可能な接着層面同士を対接させ(幅
25mm、長さ100mm)、7MPaの荷重を加えて
圧着した。接着剤の剥離接着強さ試験方法JISK68
54に準じて、オートグラフAGS50(島津製作所
製)を用いて90°剥離(T型剥離)接着力を測定した
結果を表1に、◎:優、○:良、△:可、×:不可で示
した。 ◎:100〜150(gf/25mm) ○:150〜200(gf/25mm)あるいは50〜
100(gf/25mm) △:200〜300(gf/25mm)あるいは30〜
50(gf/25mm) ×:300(gf/25mm)以上あるいは30(gf
/25mm)以下
【0031】(実施例2)スチレンの含有量が70モル
%のスチレン・アクリル共重合樹脂を用い、シリカゲル
50質量部、およびスターチ200質量部配合した以外
は実施例1と同様にして本発明の感圧接着剤組成物を調
製し、実施例1と同様にしてトナー定着性および90°
剥離接着力を測定した結果を表1に示す。
【0032】(実施例3)スチレンの含有量が90モル
%のスチレン・アクリル共重合樹脂を用い、シリカゲル
50質量部、およびスターチ125質量部配合した以外
は実施例1と同様にして本発明の感圧接着剤組成物を調
製し、実施例1と同様にしてトナー定着性および90°
剥離接着力を測定した結果を表1に示す。
【0033】(実施例4〜9)表1に示したスチレンの
含有量のスチレン・アクリル共重合樹脂を用い、表1に
示した配合量でシリカゲルおよびスターチを配合した以
外は実施例1と同様にして本発明の感圧接着剤組成物を
調製し、実施例1と同様にしてトナー定着性および90
°剥離接着力を測定した結果を表1に示す。
【0034】(比較例1)スチレンの含有量が3モル%
のスチレン・アクリル共重合樹脂を用いた以外は実施例
1と同様にして比較の感圧接着剤組成物を調製し、実施
例1と同様にしてトナー定着性および90°剥離接着力
を測定した結果を表2に示す。
【0035】(比較例2)スチレンの含有量が3モル%
のスチレン・アクリル共重合樹脂を用いた以外は実施例
2と同様にして比較の感圧接着剤組成物を調製し、実施
例1と同様にしてトナー定着性および90°剥離接着力
を測定した結果を表2に示す。
【0036】(比較例3)スチレンの含有量が3モル%
のスチレン・アクリル共重合樹脂を用いた以外は実施例
3と同様にして比較の感圧接着剤組成物を調製し、実施
例1と同様にしてトナー定着性および90°剥離接着力
を測定した結果を表2に示す。
【0037】(比較例4〜6)スチレンの含有量が60
モル%のスチレン・アクリル共重合樹脂を用いた以外は
対応する実施例4〜6と同様にして比較の感圧接着剤組
成物を調製し、実施例1と同様にしてトナー定着性およ
び90°剥離接着力を測定した結果を表2に示す。
【0038】(比較例7〜9)スチレン・アクリル共重
合樹脂を全く用いなかった以外は対応する実施例1〜3
と同様にして比較の感圧接着剤組成物を調製し、実施例
1と同様にしてトナー定着性および90°剥離接着力を
測定した結果を表2に示す。
【0039】(比較例10〜18)スチレンの含有量が
5モル%、25モル%、45モル%と本発明の範囲外の
アクリル樹脂をそれぞれ用いた以外は対応する実施例1
〜9と同様にして比較の感圧接着剤組成物を調製し、実
施例1と同様にしてトナー定着性および90°剥離接着
力を測定した結果を表3に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】表1から、実施例1〜9の本発明の感圧接
着剤組成物はトナー定着性および90°剥離接着力に優
れていることが判る。
【0044】表2から、本発明の範囲内のスチレン含有
量のスチレン・アクリル共重合樹脂を用いても配合量の
少ない比較例1〜3の感圧接着剤組成物は90°剥離接
着力はよいが、トナー定着性に劣り、本発明の範囲内の
スチレン含有量のスチレン・アクリル共重合樹脂を用い
ても配合量の多い比較例4〜6の感圧接着剤組成物はト
ナー定着性はよいが、90°剥離接着力トナーに劣り、
スチレン・アクリル共重合樹脂を配合しない比較例7〜
9の感圧接着剤組成物は90°剥離接着力およびトナー
定着性に劣ることが判る。
【0045】表3から、スチレンの含有量が5モル%、
25モル%、45モル%と本発明の範囲外のスチレン・
アクリル共重合樹脂を用いた比較例10〜18の感圧接
着剤組成物は90°剥離接着力およびトナー定着性の両
者が共に劣るか、あるいはいずれか一方はよいが、他方
が劣り両者ともに優れることがないことが判る。
【0046】
【発明の効果】本発明の感圧接着剤組成物は、天然ゴム
系接着剤基剤に対して特定のスチレン・アクリル共重合
樹脂を特定量配合することにより、基体シート面へ塗布
してなる接着層が適度な剥離接着性を有するとともに、
基体シート面に対する定着性および接着層への書き込み
の際のトナーとの密着性が著しく向上するという顕著な
効果を奏する。
【0047】したがって、本発明の感圧接着剤組成物
は、基体シート面へ印刷の有無を問わず、剥離可能な接
着層を好適に設けることができるので、このような接着
層を有する情報担持用シートに応用すれば、接着層の剥
離を生じることなく、安定して情報を担持することがで
きるとともに、トナー定着性が優れるという顕著な効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の三つ折りハガキの表面展開図。
【図2】図1のハガキの裏面展開図。
【図3】図1のX−X線断面図。
【図4】図1のハガキを折り込む際の状態説明図。
【図5】本発明の二つ折りハガキの表面展開図。
【図6】図5のハガキの裏面展開図。
【図7】図5のハガキを折り込む際の状態説明図。
【図8】本発明の部分二つ折りハガキの表面展開図。
【図9】図8のハガキの裏面展開図。
【図10】図8のハガキを折り込む際の状態説明図。
【符号の説明】
2、12、22 基体シート 3、3a、3b 折り線 5 隠蔽情報印刷 6 剥離可能な接着層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートの重ね合わせ面に塗布され、乾燥
    処理により通常状態では接着しない接着層を形成し、前
    記重ね合わせ面同士を対接させ所定の圧力を付与するこ
    とにより、その重ね合わせ面同士を剥離可能に接着させ
    る感圧接着剤組成物であって、天然ゴム系接着剤基剤
    と、この接着剤基剤固形分100質量部に対し、スチレ
    ン含有量が50モル%以上のスチレン・アクリル共重合
    樹脂を5〜50質量部の割合で配合してなることを特徴
    とするトナー定着性に優れた感圧接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 基体シートの重ね合わせ面の所定部に請
    求項1記載の感圧接着剤組成物の接着層を有してなる情
    報担持用シート。
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