JP2001303001A - トナー定着性に優れた感圧接着剤組成物およびそれを用いた情報担持用シート - Google Patents

トナー定着性に優れた感圧接着剤組成物およびそれを用いた情報担持用シート

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JP2001303001A
JP2001303001A JP2000119444A JP2000119444A JP2001303001A JP 2001303001 A JP2001303001 A JP 2001303001A JP 2000119444 A JP2000119444 A JP 2000119444A JP 2000119444 A JP2000119444 A JP 2000119444A JP 2001303001 A JP2001303001 A JP 2001303001A
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Akira Hirasawa
朗 平澤
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Toppan Forms Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基体シート面へ塗布してなる接着層が適度な
剥離接着性を有し、かつ、接着層上に後から書き込むト
ナーやインキの密着性のよい感圧接着剤組成物の提供。
および基体シートの重ね合わせ面の所定部にその感圧接
着剤組成物の接着層を有してなる情報担持用シートの提
供。 【解決手段】 天然ゴム系接着剤基剤と、この接着剤基
剤固形分100質量部に対し、微粒状充填剤であって、
比表面積が400m2 /g以上で、かつ吸油量150
(ml/100g)以上のシリカ粒子を5〜40質量部
の割合で配合してなるトナー定着性に優れた感圧接着剤
組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナー定着性に優
れた感圧接着剤組成物およびそれを用いた情報担持用シ
ートに関し、さらに詳しくは、基体シート面に予め形成
された接着剤層へのトナー定着性を向上させる感圧接着
剤組成物およびこれを基体シート面に塗布してなる剥離
可能な接着層を有する情報担持シート、すなわち、一時
的に接着するが、必要に応じて容易に剥離できる見開き
面を有する折り畳みシート、重ね合わせシート、例え
ば、情報隠蔽シート等の親展性をもつハガキ、通知書、
カード等の情報担持用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、郵便法の改正に伴い、親展性を有
するハガキシステムが実用化され、普及し始めている。
この親展性を有するハガキシステムは、例えば個人的用
件、あるいはプリント情報、印刷情報等の各種情報が記
載されたハガキを折り畳み、切り重ね、あるいは別体同
士の重ね合わせをする等、各種の重ね合わせ態様で剥離
可能に接着し、該情報を隠蔽した後、郵送し、受取人が
重ね合わせ面を再び剥離して隠蔽情報を読み取るもので
ある。
【0003】ハガキシステムで使用される情報担持用シ
ートとしては、例えば、基体シートの重ね合わせ面に接
着剤基剤と、その接着剤基剤に対して非親和性を示す微
粒子充填剤からなる接着剤組成物からなる接着層を設け
たものが知られている(特開平4−59395号公
報)。しかしながら、従来の情報担持用シートは、印刷
が施されていない基体シート面の所定部に、前もって、
剥離可能な接着層を設け、その後、その接着層に隠蔽情
報を印刷してなるものであって、プレプリントされた基
体シート面に剥離可能な接着層を形成したものではな
い。しかしながら、この情報用担持シートは、基体シー
ト面への定着性は良好になるが、接着層の表面に後から
書き加える場合、トナーとの密着性が低く、文字や図形
がかすれるのを免れない。
【0004】このような欠点を克服するために、接着剤
基剤として天然ゴム系粘着剤と合成ゴムまたは合成樹脂
エマルジョンとの混合物を用いることが提案されている
(特開平10−130603号公報)が、トナー定着性
などに未だ改良の余地がある。すなわち、従来の天然ゴ
ム系接着剤基剤はトナー定着性が劣り、乾燥処理により
通常状態では接着しない接着層を形成し、この接着層上
に後から書き込んだトナーが再剥離する際に反対面にオ
フセットしてしまったり、この接着層上に後から書き込
んだトナーがセロテープ(登録商標)などでピッキング
すると簡単に剥がれてセロテープの方に移行してしまう
問題があった。印字したトナーが剥離してしまうのを防
止し、トナー定着性を改善するためにポリエステル樹脂
を配合する方法(特開平8−277383号公報)や、
不定形な粒子状物質を配合する方法(特開平10−32
4079号公報)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリエステル
樹脂を配合する方法は、ポリエステル樹脂とトナーに使
用している樹脂との相溶性により効果が異なり、プリン
ターメーカーや機種によっては求められる性能が不十分
となったり、接着力の低下を招く問題があり、不定形な
粒子状物質を配合する方法は、ヒートロールNIP(シ
リコンオイルを使用する熱定着ロールによってトナーを
定着させるプリンター)を用いる場合は不定形な粒子状
物質による吸油性能だけでは不十分となり、シリコンオ
イルの影響で剥離接着力が低下するなど性能が不十分と
なるので、他の粒子状物質をさらに配合して粒子状物質
の配合量を増加させないとトナー定着性および剥離接着
力の改善ができない。しかし粒子状物質の配合量を増加
させると表面強度の低下による印刷時の接着剤層の剥離
を招いたり、剥離接着力性能の低下をカバーするために
接着剤層の塗工量をアップするとコストアップになると
いう問題があった。
【0006】本発明の第1の目的は、ヒートロールNI
Pを用いる場合であっても、感圧接着剤組成物を基体シ
ート面へ塗布してなる接着層が適度な剥離接着性を有す
るとともに、接着層上に後から書き込んだトナーとの密
着性がよくトナーオフセットが起こらない感圧接着剤組
成物を提供することであり、本発明の第2の目的は、こ
の感圧接着剤組成物を用いた情報担持用シートを提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、隠蔽情報
担持用シートのための感圧接着剤組成物について、鋭意
研究を重ねた結果、天然ゴム系接着剤基剤に対して特定
の比表面積および吸油量を有するシリカ粒子を特定量配
合することにより、当該接着剤組成物から塗布形成され
てなる接着層はヒートロールNIPを用いる場合であっ
てもシリコンオイルの影響を抑制でき、適度な剥離接着
性を有するとともに、基体シート面に対する定着性及び
書き込みの際のトナーとの密着性が著しく向上してトナ
ーオフセットが起こらないことを見出し、本発明をなす
に至った。
【0008】すなわち本発明の請求項1は、シートの重
ね合わせ面に塗布され、乾燥処理により通常状態では接
着しない接着層を形成し、前記重ね合わせ面同士を対接
させ所定の圧力を付与することにより、その重ね合わせ
面同士を剥離可能に接着させる感圧接着剤組成物であっ
て、天然ゴム系接着剤基剤と、この接着剤基剤固形分1
00質量部に対し、微粒状充填剤であって、比表面積が
400m2 /g以上で、かつ吸油量150(ml/10
0g)以上のシリカ粒子を5〜40質量部の割合で配合
してなることを特徴とするトナー定着性に優れた感圧接
着剤組成物である。
【0009】そして、本発明の請求項2は、基体シート
の重ね合わせ面の所定部に請求項1記載の感圧接着剤組
成物の接着層を有してなる情報担持用シートである。
【0010】トナーやインクの定着性の向上のためには
接着層面が適度な凹凸を有するとともにトナーやインク
の色材と接着剤の間に非親和性の高い微粒状充填剤(シ
リカ粒子など)が少ないことが求められる。ヒートロー
ルNIPでは、熱定着ロールにシリコンオイルを用いる
ためシリコンオイルの影響により剥離接着力が低下する
恐れがあるが、上記のような比表面積が大きくかつ吸油
量が大きいシリカ粒子を使用するとシリコンオイルがこ
のシリカ粒子に十分に吸油されるため微粒状充填剤の配
合量を増加することなくヒートロールNIPを用いる場
合であっても、他の必要性能を損なうことなくトナー定
着性が改良されるとともに適度な剥離接着力が得られ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の感圧接着剤組成物は通常
状態では接着することがなく、加圧により接着し、かつ
必要時に剥離しうる接着層を形成するものであって、接
着剤基剤として、天然ゴム系接着剤基剤を用い、この接
着剤基剤固形分100質量部に対し、微粒状充填剤であ
って、比表面積が400m2 /g以上で、かつ吸油量1
50(ml/100g)以上のシリカ粒子を5〜40質
量部の割合で配合してなる。
【0012】比表面積が400m2 /g未満であってか
つ吸油量150(ml/100g)未満であるか、ある
いは比表面積が400m2 /g未満であるかあるいは吸
油量150(ml/100g)未満であるなど両者のい
ずれか一方が所定の値未満であると、トナー定着性が改
良されない恐れがあり、特に比表面積が400m2 /g
未満のシリカ粒子を用いたのでははトナー定着性が改良
されたとしてもヒートロールNIPを用いる場合に適度
な剥離接着力が得られない恐れがある。
【0013】またこのシリカ粒子の配合量が5質量部未
満では比表面積が400m2 /g以上で、かつ吸油量1
50(ml/100g)以上のシリカ粒子を用いてもヒ
ートロールNIPを用いる場合に適度な剥離接着力が得
られず、40質量部を超えるとブロッキング性および再
剥離性はよいがトナー定着性が悪化する。したがって本
発明においては天然ゴム系接着剤基剤に対して前記特定
のシリカ粒子を特定量配合することが肝要であり、それ
によりヒートロールNIPを用いる場合であっても、シ
リコンオイルがこのシリカ粒子に十分に吸油されるため
微粒状充填剤の配合量を増加することなく、他の必要性
能を損なうことなくトナー定着性が改良されるとともに
適度な剥離接着力が得られる。
【0014】本発の感圧接着剤組成物において用いられ
る天然ゴム系接着剤基剤とは、例えば従来、天然ゴム系
粘着剤の基剤として慣用されているものの中から任意に
選択することができる。このようなものとしては、天然
ゴムを主成分とするラテックス、それを変性したもの、
例えば酸性ラテックス、解重合ラテックス、加硫ラテッ
クスあるいはグラフト化した天然ゴムラテックスなど、
およびこれらの天然ゴムラテックスに対してスチレンリ
ッチSBRラテックス、ポリスチレンエマルジョン、ス
チレン・アクリル共重合体エマルジョンの1種あるいは
2種以上を適当量配合した混合物などを挙げることがで
きる。天然ゴムラテックスの中でも、特に耐ブロッキン
グ性、耐熱性、耐摩耗性などの点で、特に天然ゴムにメ
タクリル酸メチルをグラフト共重合させて得た天然ゴム
ラテックスや、天然ゴムにスチレンとメタクリル酸メチ
ルとをグラフト共重合させて得た天然ゴムラテックスが
好ましい。
【0015】本発明の感圧接着剤組成物において好まし
く用いられる例えば天然ゴムにメタクリル酸メチルをグ
ラフト共重合させて得た天然ゴムラテックスは、天然ゴ
ム100質量部に対して例えばメタクリル酸メチル10
〜40質量部程度グラフト共重合したものである。
【0016】本発の感圧接着剤明組成物において用いら
れる天然ゴム系接着剤基剤には、所望に応じ粘着剤に慣
用されている添加剤、例えば粘着付与剤、粘度調整剤、
老化防止剤、安定剤、着色剤などを添加することができ
る。
【0017】本発明の感圧接着剤組成物においては、前
記特定のシリカ粒子以外に天然ゴム系接着剤基剤に対し
て他の微粒状充填剤を配合してもよい。このような微粒
状充填剤としては、接着剤基剤との親和力が無いか、あ
るいは極めて小さく、また、接着剤基剤へ溶解し難いも
のを用いるのがよい。
【0018】微粒状充填剤としては、例えば、各種デン
プン系、微球状アクリル樹脂、微球状メタクリル樹脂、
微球状ポリエチレン、球状アルミナ、ガラス粉末、シラ
スバルーン、天然ゼオライト、合成ゼオライト、炭酸カ
ルシウム、活性白土などが挙げられる。これらの微粒子
充填剤は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせ
て用いてもよい。平均粒径1〜20μmの微粒状充填剤
が本発明において好ましく使用できる。
【0019】本発明の感圧接着剤組成物は、グラビアコ
ーター、フレキソ、エアナイフコーター、バーコーター
などの塗布手段により基体シート面に塗布され、二つ折
り、三つ折り、切り重ね、あるいは別体同士の重ね合わ
せなど、各種の重ね合わせの形で、一時的には接着する
が、必要に応じて容易に剥離できる見開き面を有するハ
ガキ、各種帳票、通知書、各種カードなどに好適に利用
できる。
【0020】次に、本発明の接着剤組成物が塗布される
基体シートとしては、通常の紙の他に、合成紙、あるい
はポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプ
ロピレン、塩化ビニルなどの合成フィルムを用いること
もできる。これらの合成フィルムを用いる場合には、基
体シートの表面をマット処理、コロナ処理などの表面処
理を施すのが好ましい。また、基体シート面への接着剤
組成物の塗布量は、接着層の接着性、剥離性などの維持
のため、1〜30g/m2 、好ましくは3〜20g/m
2 、さらに好ましくは5〜15g/m2 とするのがよ
い。 さらにまた、形成された剥離可能な接着層を加圧
ローラにて約1〜10kg/cm2 で加圧することによ
り、耐ブロッキング性をさらに向上させることができ
る。
【0021】次に、本発明の情報担持用シートの構成に
ついて添付図面に基づき詳細に説明する。ここで、図1
は本発明の三つ折りハガキの表面展開図、図2はこのハ
ガキの裏面展開図、図3は図1のX−X線断面図、図4
は図1のハガキを折り込む際の状態説明図、図5は本発
明の二つ折りハガキの表面展開図、図6はこのハガキの
裏面展開図、図7は図5のハガキを折り込む際の状態説
明図、図8は本発明の部分二つ折りハガキの表面展開
図、図9はこのハガキの裏面展開図、図10は図8のハ
ガキを折り込む際の状態説明図である。
【0022】先ず、図1ないし図3に示す三つ折りハガ
キ1は、定型ハガキサイズの3倍のサイズを有する基体
シート2から構成され、折り線3a、3bによって3つ
の領域に区画されるものである。左側区画領域Aの表面
には、郵便番号、宛て名、住所等の宛て先情報印刷4
が、また中央区画領域Bの表裏面及び右側区画領域Cの
表面には隠蔽情報印刷5が、基体シート2に直接印刷さ
れている。さらに、この印刷された基体シート2の区画
領域B及びCの表面全体と区画領域A及びBの裏面全体
に対し、本発明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥離可
能な接着層6が形成されている。このように構成された
三つ折りハガキ1は、図4に示すように、各区画の重ね
合わせ面を折り線3a、3bにてZ型に折り込んで接着
層同士を対接させ、この状態でドライシーラーで加圧す
ることにより、その接着層6が活性化されて接着され
る。
【0023】次に、図5及び図6に示す二つ折りハガキ
11は、定型ハガキサイズの2倍のサイズを有する基体
シート2から構成され、中央部の折り線3によって2つ
の領域D及びEに区画されるものである。左側区画領域
Dの表面には、郵便番号、宛て名、住所等の宛て先情報
印刷4が、また区画領域D及びEの裏面には隠蔽情報印
刷5が、基体シート2に直接印刷されている。さらに、
この印刷された基体シート2の区画領域D及びEの裏面
全体に対し、本発明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥
離可能な接着層6が形成されている。このように構成さ
れた二つ折りハガキ11は、図7に示すように、上記の
三つ折りハガキと同様に、左右区画裏面の接着層同士が
対接するように折り線3で折り込んで加圧することによ
り、その接着層6が活性化されて接着される。
【0024】また、図8及び図9に示す部分二つ折りハ
ガキ21は、定型ハガキサイズの1.5倍のサイズを有
する基体シート2から構成され、折り線3によってサイ
ズの異なる左右2つの領域F及びGに区画されるもので
ある。左側区画領域Fの表面には、郵便番号、宛て名、
住所等の宛て先情報印刷4が、また右側区画領域Gの裏
面には隠蔽情報印刷5が、基体シート2に直接印刷され
ている。さらに、この印刷された基体シート2の区画領
域Gの裏面全体及び区画領域Gを折り線3で折り込んだ
際に重ね合わされる区画領域Fの一部裏面に対し、本発
明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥離可能な接着層6
が形成されている。このように構成された部分二つ折り
ハガキ21は、図10に示すように、上記の二つ折りハ
ガキと同様に、左右区画裏面の接着層同士が対接するよ
うに折り線3で折り込んで加圧することにより、その接
着層6が活性化されて接着される。
【0025】また、本発明組成物により形成される剥離
可能な接着層は、それ自体印刷インキ及びトナーの受容
性をも有するため、必要に応じ、さらにその表面に通常
の印刷装置あるいはノンインパクトプリンタで付加情報
(図示せず)をプリントすることができる。
【0026】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものでは
ない。
【0027】(実施例1)天然ゴム系接着剤基剤とし
て、天然ゴム100質量部とスチレン10質量部、MM
A25質量部とを混合してグラフト共重合して得たスチ
レン・MMA共重合天然ゴムエマルジョンに粘着付与剤
としてテルペン樹脂を5質量部添加した混合物を用い、
この天然ゴム系接着剤基剤100質量部(固形分)に対
して、攪拌しながら平均粒径15μmの小麦粉粉30質
量部と比表面積441m2 /g、吸油量188ml/1
00gのシリカ粒子(カープレックスBS−304F、
シオノギ製薬(株)製)20質量部を加え十分に分散、
攪拌を行い本発明の感圧接着剤組成物を調製した。本発
明の感圧接着剤組成物をワイヤーバーを使用して70k
g連量の上質紙に3g/m2 になるように塗工した後、
105℃のオーブン中で45秒間乾燥し、全面に接着層
を形成した本発明の情報担持用シート試料を得た。下記
の試験方法により吸油性試験(保持率%)、トナー定着
性評価およびトナーオフセット評価を行い、結果を表1
に示す。
【0028】(試験方法): (吸油性試験)RIテスター全幅ロールにマイクロシリ
ンジにて60μlのシリコンオイルを均一な膜に延ばし
た後、本発明の情報担持用シート試料の接着層の全面に
転写する。室温にて30分放置した後、シーリングマシ
ン(プレッセルマルチ/トッパン・フォームズ社製)に
てシリコンオイルを転写した接着層同志が重なり合うよ
うに試料を2つ折りにして接着するシーリング加工を行
った。この際のシーリング条件はシリコンオイルを転写
しない試料の接着層同志が重なり合うように試料を2つ
折りにして接着するシーリング加工を行って、90°剥
離接着力が24N/mになるシーリング条件で行った。
シリコンオイルを転写しない場合に対して、シリコンオ
イルを転写した場合に90°剥離接着力がどの程度保持
されているかを下記式(1)により計算した保持率
(%)により吸油性を示した。保持率(%)が高い方が
シリコンオイルの影響が抑制されたことを示す。 [(シリコンオイルを転写した場合の90°剥離接着力)/(シリコンオイルを 転写しない場合の90°剥離接着力)]×100=保持率(%)・・式(1)
【0029】(トナー定着性評価)得られた本発明の情
報担持用シート試料の接着層に市販のコピー機(SPI
RO−270リコー社製)でトナーを印字した。得られ
た印字試料に市販のセロテープを置き、2kgのロール
を1回転させて貼付させる。5分放置後万能引っ張り試
験機(オリエンテック社製)を使用して剥離スピード3
0mm/分でセロテープを剥離し、セロテープへのトナ
ー転移量を目視にて確認した。なお、トナー定着性の評
価結果は、◎:優、○:良、△:可、×:不可で示し
た。 ◎:セロテープへ全く移行しない ○:5%以下のトナーがセロテープへ移行した △:5〜10%のトナーがセロテープへ移行した ×:50%以上のトナーがセロテープへ移行した
【0030】(トナーオフセット評価)得られた本発明
の情報担持用シート試料の接着層に市販のコピー機(S
PIRO−270リコー社製)でトナーを印字した。印
字した接着層と他の接着層が重なり合うように試料を2
つ折りにして接着するシーリング加工を行った。この際
のシーリング条件は試料の接着層同志が重なり合うよう
に試料を2つ折りにして接着するシーリング加工を行っ
て、90°剥離接着力が24N/mになるシーリング条
件で行った。シーリング加工した試料を剥離して他の接
着層へのトナー転移量を目視にて確認した。なお、トナ
ーオフセットの評価結果は、◎:優、○:良、△:可、
×:不可で示した。 ◎:他の接着層へ全く移行しない ○:5%以下のトナーが他の接着層へ移行した △:5〜10%のトナーが他の接着層へ移行した ×:50%以上のトナーが他の接着層へ移行した
【0031】(実施例2)実施例1のシリカ粒子(カー
プレックスBS−304F、シオノギ製薬(株)製)を
10質量部とした以外は実施例1と同様にして吸油性試
験(保持率%)、トナー定着性評価およびトナーオフセ
ット評価を行い、結果を表1に示す。
【0032】(実施例3)実施例1のシリカ粒子(カー
プレックスBS−304F、シオノギ製薬(株)製)を
5質量部とした以外は実施例1と同様にして吸油性試験
(保持率%)、トナー定着性評価およびトナーオフセッ
ト評価を行い、結果を表1に示す。
【0033】(実施例4)実施例1のシリカ粒子(カー
プレックスBS−304F、シオノギ製薬(株)製)を
40質量部、小麦澱粉を20とした以外は実施例1と同
様にして吸油性試験(保持率%)、トナー定着性評価お
よびトナーオフセット評価を行い、結果を表1に示す。
【0034】(実施例5)実施例1のシリカ粒子(カー
プレックスBS−304F、シオノギ製薬(株)製)を
シリカ粒子(ミクロイドML−253、東海化学工業
(株)製)に替えた以外は実施例1と同様にして吸油性
試験(保持率%)、トナー定着性評価およびトナーオフ
セット評価を行い、結果を表1に示す。
【0035】(比較例1)実施例1のシリカ粒子を比表
面積115m2 /g、吸油量250ml/100gのシ
リカ粒子(ニップシルE200、日本シリカ(株)製)
に替えた以外は実施例1と同様にして吸油性試験(保持
率%)、トナー定着性評価およびトナーオフセット評価
を行い、結果を表2に示す。
【0036】(比較例2)比較例1のシリカ粒子を60
質量部とした以外は比較例1と同様にして吸油性試験
(保持率%)、トナー定着性評価およびトナーオフセッ
ト評価を行い、結果を表2に示す。
【0037】(比較例3)比較例1のシリカ粒子を比表
面積133m2 /g、吸油量230ml/100gのシ
リカ粒子(カープレックスCS−7、シオノギ製薬
(株)製)に替えた以外は比較例1と同様にして吸油性
試験(保持率%)、トナー定着性評価およびトナーオフ
セット評価を行い、結果を表2に示す。
【0038】(比較例4)比較例1のシリカ粒子を比表
面積193m2 /g、吸油量237ml/100gのシ
リカ粒子(カープレックス#80、シオノギ製薬(株)
製)に替えた以外は比較例1と同様にして吸油性試験
(保持率%)、トナー定着性評価およびトナーオフセッ
ト評価を行い、結果を表2に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】表1から、実施例1〜5の本発明の感圧接
着剤組成物は吸油性試験における保持率(%)が高く、
トナー定着性が良好であり、トナーオフセットが見られ
ないことが判る。表2から、比較例1の感圧接着剤組成
物はトナー定着性が良好であり、トナーオフセットが見
られないが保持率(%)が低く、比較例2の感圧接着剤
組成物は保持率(%)は高いが、トナー定着性が悪く、
トナーオフセットが見られ、比較例3の感圧接着剤組成
物は保持率(%)が低く、トナー定着性は良好であるが
トナーオフセットが見られ、比較例4の感圧接着剤組成
物は吸油性試験における保持率(%)が高く、トナーオ
フセットがほとんど見られないが、トナー定着性が劣
り、比較例1〜4の感圧接着剤組成物はいずれも実用に
耐えるものではないことが判る。
【0042】
【発明の効果】本発明の感圧接着剤組成物は、天然ゴム
系接着剤基剤に対して特定のシリカ粒子を特定量配合す
ることにより、基体シート面へ塗布してなる接着層がヒ
ートロールNIPを用いる場合であっても、適度な剥離
接着性を有するとともに、基体シート面に対する定着性
及び接着層への書き込みの際のトナーとの密着性が著し
く向上しトナーオフセットが起こらないという顕著な効
果を奏する。
【0043】したがって、本発明の感圧接着剤組成物
は、基体シート面へ印刷の有無を問わず、ヒートロール
NIPを用いる場合であっても適度な剥離接着性を有す
る剥離可能な接着層を好適に設けることができるので、
このような接着層を有する情報担持用シートに応用すれ
ば、接着層の剥離を生じることなく、安定して情報を担
持することができるとともに、トナー定着性が優れトナ
ーオフセットが起こらないという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の三つ折りハガキの表面展開図。
【図2】図1のハガキの裏面展開図。
【図3】図1のX−X線断面図。
【図4】図1のハガキを折り込む際の状態説明図。
【図5】本発明の二つ折りハガキの表面展開図。
【図6】図5のハガキの裏面展開図。
【図7】図5のハガキを折り込む際の状態説明図。
【図8】本発明の部分二つ折りハガキの表面展開図。
【図9】図8のハガキの裏面展開図。
【図10】図8のハガキを折り込む際の状態説明図。
【符号の説明】
2、12、22 基体シート 3、3a、3b 折り線 5 隠蔽情報印刷 6 剥離可能な接着層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートの重ね合わせ面に塗布され、乾燥
    処理により通常状態では接着しない接着層を形成し、前
    記重ね合わせ面同士を対接させ所定の圧力を付与するこ
    とにより、その重ね合わせ面同士を剥離可能に接着させ
    る感圧接着剤組成物であって、天然ゴム系接着剤基剤
    と、この接着剤基剤固形分100質量部に対し、微粒状
    充填剤であって、比表面積が400m2 /g以上で、か
    つ吸油量150(ml/100g)以上のシリカ粒子を
    5〜40質量部の割合で配合してなることを特徴とする
    トナー定着性に優れた感圧接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 基体シートの重ね合わせ面の所定部に請
    求項1記載の感圧接着剤組成物の接着層を有してなる情
    報担持用シート。
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