JP2001262105A - インクジェットインクの定着性に優れた感圧接着剤組成物およびそれを用いた情報担持用シート - Google Patents

インクジェットインクの定着性に優れた感圧接着剤組成物およびそれを用いた情報担持用シート

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JP2001262105A
JP2001262105A JP2000082834A JP2000082834A JP2001262105A JP 2001262105 A JP2001262105 A JP 2001262105A JP 2000082834 A JP2000082834 A JP 2000082834A JP 2000082834 A JP2000082834 A JP 2000082834A JP 2001262105 A JP2001262105 A JP 2001262105A
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sheet
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Akira Hirasawa
朗 平澤
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Toppan Forms Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットインクの定着性に優れた感圧
接着剤組成物の提供であり、特に、情報担持用シートに
耐水性を付与するために使用した、顔料を主成分とする
インクジェットインキのインクオフセット現象を生じさ
せず、また、ウエットオフセット印刷時にカチオン樹脂
が溶出して印刷版汚れを起こすなどの問題のない感圧接
着剤組成物の提供。さらに、そのような感圧接着剤組成
物を用い、インクジェットインクの定着性や耐水性に優
れた情報担持用シートの提供。 【解決手段】 スチレン−メタクリル酸メチルグラフト
共重合天然ゴム系接着剤基剤(固形分)100質量部に
対して、平均粒子径1〜100nmのシリカ、炭酸カル
シウムなどのコロイド微粒子5〜25質量部を配合した
感圧接着剤組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットイ
ンクの定着性に優れた感圧接着剤組成物およびそれを用
いた情報担持用シートに関し、さらに詳しくは、折り重
ねや切り重ねにより重ね合わせた面を情報担持面として
なる折り畳みシート、重ね合わせシートのような親展性
を有する情報伝達用シートや、寸法拡大可能な整理シー
ト、複写用紙などの事務用シートなどの情報伝達用シー
ト、およびこれに使用するインクジェットインクの定着
性に優れた感圧接着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、重ね合わせ面に情報を担持する情
報担持用シートにおいては、その重ね合わせ面同士が接
着するように、通常、重ね合わせた際に対接するような
パターンで、基体シートの重ね合わせ面の全面や特定部
分、あるいは線状に感圧接着剤の接着層が設けられてい
る。この感圧接着剤は自接着性感圧接着剤とも言われ、
その接着層同士を対接させた状態で強圧をかけることに
より、互いの高分子が自己拡散により密着するタイプも
のであって、組成物の種類や加圧の程度により、永久接
着性や再剥離接着性を具現するものである。
【0003】最近では住所、氏名、それに個別情報など
を可変印字する方法としてインクジェット記録方式が急
速に普及してきている。特にインクのカラー化の普及に
より従来の製版技術にも匹敵するようなカラー印刷(プ
ロセス印刷)も可能になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の感圧接
着剤は、接着層上にインクジェットプリンタでインクを
印字した後、インクジェットインクを印字した接着層と
インクジェットインクを印字していない接着層同士を対
接させた状態で強圧をかけて接着した情報担持用シート
を再剥離すると、印字したインクジェットインクがイン
クジェットインクを印字していない接着層側に移行して
しまう(インクオフセット)問題があった。そこで、イ
ンクオフセット現象が起こらないようにするために接着
剤基剤に対し非溶解性を示す微粒状充填剤(粒径1μm
〜20μm程度の小麦デンプンなど)を配合するととも
にカチオン性物質を所定量配合したインクジェット記録
用情報担持用シートが提案されている(特開平11−4
8651号公報)が、効果が不十分である上、ウエット
オフセット印刷時にカチオン樹脂が溶出して印刷版汚れ
を起こすなどの問題があった。さらに、情報担持用シー
トに耐水性を付与するために、耐水性に劣る水溶性染料
を主成分としたインクジェットインキによって印字の代
わりに、耐水性に優れた顔料を主成分としたインクジェ
ットインキを使用しても、このインクオフセット現象は
強く現れていた。
【0005】本発明の第1の目的は、インクジェットイ
ンクの定着性に優れた感圧接着剤組成物の提供であり、
特に、情報担持用シートに耐水性を付与するために使用
した、顔料を主成分とするインクジェットインキのイン
クオフセット現象を生じさせず、また、ウエットオフセ
ット印刷時にカチオン樹脂が溶出して印刷版汚れを起こ
すなどの問題のない感圧接着剤組成物を提供することで
あり、さらに、本発明の第2の目的は、そのような感圧
接着剤組成物を用い、インクジェットインクの定着性や
耐水性に優れた情報担持用シートを提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の天然ゴム系接着
剤基剤に特定の平均粒径を持つコロイド微粒子を特定量
配合することにより従来の問題を解決でき、インクジェ
ットインクの定着性に優れた感圧接着剤組成物および、
それを用いることによりインクジェットインクの定着性
や耐水性に優れた情報担持用シートを提供できることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明の請求項1記載のインク
ジェットインクの定着性に優れた感圧接着剤組成物は、
シートの重ね合わせ面に塗布され、乾燥処理により通常
状態では接着しない接着層を形成し、前記重ね合わせ面
同士を対接させ所定の圧力を付与することにより、その
重ね合わせ面同士を剥離可能に接着させる感圧接着剤組
成物であって、スチレン−メタクリル酸メチルグラフト
共重合天然ゴム系接着剤基剤(固形分)100質量部に
対して、平均粒子径1〜100nmのコロイド微粒子5
〜25質量部を配合したことを特徴とする。
【0008】本発明の請求項2記載のインクジェットイ
ンクの定着性に優れた感圧接着剤組成物は、前記コロイ
ド微粒子がシリカおよび/または炭酸カルシウムである
ことを特徴とする。
【0009】本発明の請求項3記載の情報担持用シート
は、基体シートの重ね合わせ面の所定部に請求項1ある
いは請求項2記載の感圧接着剤組成物の接着層を有して
なることを特徴とする。
【0010】本発明の感圧接着剤組成物においては、特
に、顔料を主成分としたインクジェトインキの定着性が
向上されるため、水溶性染料の定着性を向上させるため
に使用したカチオン樹脂を用いる必要がなく、従来のよ
うにウエットオフセット印刷時にカチオン樹脂が溶出し
て印刷版汚れを起こすなどの問題がなくなる。そして、
本発明の感圧接着剤組成物を用いた情報担持用シート
は、耐水性が向上されるとともに、印字したインクジェ
ットインクの定着性が改善され、インクオフセットが起
こらなくなり、さらに、保存時などに積み重ねてもブロ
ッキングも生じない。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の感圧接着剤組成物におい
て用いられる天然ゴム系接着剤基剤としては天然ゴムを
主成分とするラテックス、それを変性したもの、例え
ば、酸性ラテックス、解重合ラテックス、加硫ラテック
スあるいはグラフト化した天然ゴムラテックスなどの中
でも、特に耐水性、耐ブロッキング性、耐熱性、耐摩耗
性などの点で、特に天然ゴムにメタクリル酸メチルとス
チレンをグラフト共重合させて得た天然ゴムラテックス
が好ましく用いられる。本発明の感圧接着剤組成物にお
いて好ましく用いられる天然ゴムにメタクリル酸メチル
とスチレンをグラフト共重合させて得た天然ゴムラテッ
クスは、天然ゴム100質量部に対して例えばメタクリ
ル酸メチル10〜40質量部程度スチレン1〜10質量
部程度をグラフト共重合したものである。
【0012】本発明の感圧接着剤組成物においては、カ
チオン樹脂を用いず、天然ゴム系接着剤基剤に平均粒子
径1〜100nmのコロイド微粒子を配合することが必
要である。コロイド微粒子の平均粒子径が1nm未満で
は耐ブロッキング性が改善されない恐れがあり、逆に1
00nmを超えてはインクオフセットが改善されない恐
れがある。平均粒子径1〜100nmのコロイド微粒子
をスチレン−メタクリル酸メチルグラフト共重合天然ゴ
ム系接着剤基剤(固形分)100質量部に対して、5〜
25質量部、好ましくは10〜20質量部配合すること
により耐ブロッキング性が改善されるとともにインクジ
ェットインクの吸着性がよくなりインクオフセットが改
善されるものと考えられる。
【0013】コロイド微粒子の配合量が5質量部未満で
は耐ブロッキング性が改善されない上、機械加工特性が
悪化する恐れがあり、逆に25質量部を超えるとコロイ
ド微粒子にインクジェットインクが付く確率が高くなる
のでインクオフセット現象が起こる恐れがある。
【0014】本発明において用いるコロイド微粒子は特
に限定されないが、具体的には、例えばシリカ、軽質炭
酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タル
ク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸
化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸ア
ルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネ
シウム、合成非晶質シリカ、擬ベーマイト、水酸化アル
ミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロ
イサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムなど
の無機コロイド微粒子、スチレン系プラスチックピグメ
ント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレ
ン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂、小麦
粉澱粉などの有機コロイド微粒子などを挙げることがで
きる。これらのコロイド微粒子は、単独で用いてもよい
し、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0015】これらのコロイド微粒子の中でもシリカや
炭酸カルシウムは耐ブロッキング性やインクオフセット
の改善に有効である上、入手も容易であり本発明におい
て好ましく使用できる。
【0016】本発明においてはコロイド微粒子以外に、
他の微粒子充填剤を配合することができる。これは、天
然ゴム系接着剤基剤に対する溶解性が小さいものであっ
て、粒子形状が規則的に整った耐水性のある微粒子充填
剤を用いるのが好ましい。
【0017】他の微粒子充填剤としては、例えば粒径1
μm〜20μm程度の各種デンプン系微粒子、シリカゲ
ル、微球状アクリル樹脂、微球状メタクリル樹脂、微球
状ポリエチレン、ガラス粉末、シラスバルーン、天然ゼ
オライト、合成ゼオライト、炭酸カルシウム、活性白土
などが挙げられる。これらの微粒子充填剤は、単独で用
いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0018】本発の感圧接着剤明組成物において用いら
れる天然ゴム系接着剤基剤には、所望に応じ接着剤に慣
用されている添加剤、例えば粘着付与剤、粘度調整剤、
老化防止剤、安定剤、着色剤などを添加することができ
る。
【0019】本発明の感圧接着剤組成物は、グラビアコ
ーター、フレキソ、エアナイフコーター、バーコーター
などの塗布手段により基体シート面に塗布され、二つ折
り、三つ折り、切り重ね、あるいは別体同士の重ね合わ
せなど、各種の重ね合わせの形で、一時的には接着する
が、必要に応じて容易に剥離できる見開き面を有するハ
ガキ、各種帳票、通知書、各種カードなどに好適に利用
できる。
【0020】次に、本発明の接着剤組成物が塗布される
基体シートとしては、通常の紙の他に、合成紙、あるい
はポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプ
ロピレン、塩化ビニルなどの合成フィルムを用いること
もできる。これらの合成フィルムを用いる場合には、基
体シートの表面をマット処理、コロナ処理などの表面処
理を施すのが好ましい。また、基体シート面への接着剤
組成物の塗布量は、接着層の接着性、剥離性、あるいは
透明性の維持のため、1〜30g/m2 、好ましくは3
〜20g/m2 、さらに好ましくは5〜15g/m2
するのがよい。さらにまた、形成された剥離可能な接着
層を加圧ローラにて約1〜10kg/cm2 で加圧する
ことにより、耐ブロッキング性をさらに向上できる。
【0021】本発明において用いることができるインク
ジェットインクとしては、この感圧接着剤組成物を用い
た情報担持用シートに耐水性を付与するため、顔料を主
成分とするインクジェットインキが好ましく、pH調整
剤、粘度調整剤、表面張力調整剤などを含有したもので
あっても構わない。
【0022】次に、本発明の情報担持用シートの構成に
ついて添付図面に基づき詳細に説明する。ここで、図1
は本発明の三つ折りハガキの表面展開図、図2はこのハ
ガキの裏面展開図、図3は図1のX−X線断面図、図4
は図1のハガキを折り込む際の状態説明図、図5は本発
明の二つ折りハガキの表面展開図、図6はこのハガキの
裏面展開図、図7は図5のハガキを折り込む際の状態説
明図、図8は本発明の部分二つ折りハガキの表面展開
図、図9はこのハガキの裏面展開図、図10は図8のハ
ガキを折り込む際の状態説明図である。
【0023】先ず、図1ないし図3に示す三つ折りハガ
キ1は、定型ハガキサイズの3倍のサイズを有する基体
シート2から構成され、折り線3a、3bによって3つ
の領域に区画されるものである。左側区画領域Aの表面
には、郵便番号、宛て名、住所等の宛て先情報印刷4
が、また中央区画領域Bの表裏面及び右側区画領域Cの
表面には隠蔽情報印刷5が、基体シート2に直接印刷さ
れている。さらに、この印刷された基体シート2の区画
領域B及びCの表面全体と区画領域A及びBの裏面全体
に対し、本発明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥離可
能な接着層6が形成されている。このように構成された
三つ折りハガキ1は、図4に示すように、各区画の重ね
合わせ面を折り線3a、3bにてZ型に折り込んで接着
層同士を対接させ、この状態でドライシーラーで加圧す
ることにより、その接着層6が活性化されて接着され
る。
【0024】次に、図5及び図6に示す二つ折りハガキ
11は、定型ハガキサイズの2倍のサイズを有する基体
シート2から構成され、中央部の折り線3によって2つ
の領域D及びEに区画されるものである。左側区画領域
Dの表面には、郵便番号、宛て名、住所等の宛て先情報
印刷4が、また区画領域D及びEの裏面には隠蔽情報印
刷5が、基体シート2に直接印刷されている。さらに、
この印刷された基体シート2の区画領域D及びEの裏面
全体に対し、本発明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥
離可能な接着層6が形成されている。このように構成さ
れた二つ折りハガキ11は、図7に示すように、上記の
三つ折りハガキと同様に、左右区画裏面の接着層同士が
対接するように折り線3で折り込んで加圧することによ
り、その接着層6が活性化されて接着される。
【0025】また、図8及び図9に示す部分二つ折りハ
ガキ21は、定型ハガキサイズの1.5倍のサイズを有
する基体シート2から構成され、折り線3によってサイ
ズの異なる左右2つの領域F及びGに区画されるもので
ある。左側区画領域Fの表面には、郵便番号、宛て名、
住所等の宛て先情報印刷4が、また右側区画領域Gの裏
面には隠蔽情報印刷5が、基体シート2に直接印刷され
ている。さらに、この印刷された基体シート2の区画領
域Gの裏面全体及び区画領域Gを折り線3で折り込んだ
際に重ね合わされる区画領域Fの一部裏面に対し、本発
明の感圧接着剤組成物が塗布されて剥離可能な接着層6
が形成されている。このように構成された部分二つ折り
ハガキ21は、図10に示すように、上記の二つ折りハ
ガキと同様に、左右区画裏面の接着層同士が対接するよ
うに折り線3で折り込んで加圧することにより、その接
着層6が活性化されて接着される。
【0026】また、本発明組成物により形成される剥離
可能な接着層は、それ自体印刷インク及びトナーの受容
性をも有するため、必要に応じ、さらにその表面に通常
の印刷装置あるいはノンインパクトプリンタで付加情報
(図示せず)をプリントすることができる。
【0027】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものでは
ない。 (実施例1)天然ゴム系接着剤基剤として、天然ゴム1
00質量部に対してスチレン2質量部とメタクリル酸メ
チル(MMA)10質量部とを混合してグラフト共重合
して得たスチレン−MMA共重合天然ゴムエマルジョン
100質量部(固形分)に対して増粘付与剤としてテル
ペン樹脂5質量部配合した混合物を用いた。この天然ゴ
ム系接着剤基剤100質量部(固形分)に対して平均粒
径15μmの小麦澱粉40質量部とコロイドシリカ(日
産化学社製、商品名:スノーテックス20)20質量部
を添加してよく攪拌して、本発明の感圧接着剤組成物を
調製した。
【0028】この本発明の感圧接着剤組成物を連量70
kgの上質紙(基体シート)にエアナイフコーターで6
g/m2 の割合で塗工し、接着層を形成し、次いで、1
20℃、30秒間加熱を行い乾燥処理した。このように
して作った情報担持用シートの接着層にサイテックス社
製インクジェットプリンタで印字(黒色顔料インク)
後、乾燥し、180°剥離(T型剥離)接着力、耐ブロ
ッキング性、インクオフセットを下記の方法により評価
し、評価結果を表1に示す。
【0029】(1)180°剥離(T型剥離)接着力の
測定方法:得られた情報担持用シートを、幅25mm、
長さ100mmに裁断して試料を作成し、この試料2枚
を25mmの長さで重ね合わせ、シーリングマシン(ト
ッパン・フォームズ社製プレッセルマルチ)にてシーリ
ング加工を行い、そして、接着剤の剥離接着強さ試験方
法JISK6854に準じて、オートグラフAGS50
(島津製作所製)を用いて180°剥離(T型剥離)接
着力を測定する。
【0030】(2)耐ブロッキング性:テストサンプル
(情報担持用シート)の接着層面同士を合わせ、500
g/cm2 の圧力を加え、50℃にて30分間放置後、
剥離強度を測定した。剥離強度の測定には島津製作所社
製の引張試験機オートグラフAGS50型を使用した。 ◎:優、○:良、△:可、×:不可 耐ブロッキング性(剥離強度)(g/cm)が、5.0
以下のものを◎、5.1〜8.0の範囲のものを○、
8.1〜10.0の範囲のものを△、10.1以上のも
のを×とした。
【0031】(3)インクオフセット:印字面を内側に
して2つ折りにして圧着一体化させた後、再剥離し、イ
ンクが反対面へオフセットしているかどうかを目視によ
り判定した。印字の形がきっちり残っておりオフセット
現象が全く起きていないものを◎、オフセット現象がほ
とんど起きていないものを○、印字した面と反対の接着
剤組成物面に印字が少し転写しており、オフセット現象
がやや起きているものを△、印字した面と反対の接着剤
組成物面に印字が転写しており、オフセット現象が明ら
かに起きているものを×と判定した。
【0032】(実施例2)コロイドシリカを5質量部配
合して本発明の感圧接着剤組成物を調製した以外は、実
施例1と同様にして180°剥離接着力、耐ブロッキン
グ性、インクオフセットを評価した結果を表1に示す。
【0033】(実施例3)小麦澱粉を20質量部、コロ
イドシリカを5質量部配合して本発明の感圧接着剤組成
物を調製した以外は、実施例1と同様にして180°剥
離接着力、耐ブロッキング性、インクオフセットを評価
した結果を表1に示す。
【0034】(実施例4)コロイドシリカを(日産化学
社製、商品名:スノーテックスS)に替えて本発明の感
圧接着剤組成物を調製した以外は、実施例1と同様にし
て180°剥離接着力、耐ブロッキング性、インクオフ
セットを評価した結果を表1に示す。
【0035】(実施例5)小麦澱粉を100質量部、コ
ロイドシリカを25質量部配合して本発明の感圧接着剤
組成物を調製した以外は、実施例1と同様にして180
°剥離接着力、耐ブロッキング性、インクオフセットを
評価した結果を表1に示す。
【0036】(実施例6)コロイドシリカを(CABO
T社製、商品名:キャボスパースS109)に替えて本
発明の感圧接着剤組成物を調製した以外は、実施例1と
同様にして180°剥離接着力、耐ブロッキング性、イ
ンクオフセットを評価した結果を表1に示す。
【0037】(実施例7)コロイドシリカ(CABOT
社製、商品名:キャボスパースS109)に替えてそれ
を15質量部配合して本発明の感圧接着剤組成物を調製
した以外は、実施例1と同様にして180°剥離接着
力、耐ブロッキング性、インクオフセットを評価した結
果を表1に示す。
【0038】(比較例1)実施例1記載の天然ゴム系接
着剤基剤100質量部(固形分)に対して平均粒径15
μmの小麦澱粉40質量部と、コロイドシリカに替えて
シリカ微粒子(水澤化学社製、商品名:Mizukas
il P−526)40質量部を添加してよく攪拌し
て、比較の感圧接着剤組成物を調製した。実施例1と同
様にして180°剥離接着力、耐ブロッキング性、イン
クオフセットを評価した結果を表1に示す。
【0039】(比較例2)シリカ微粒子(水澤化学社
製、商品名:Mizukasil P−526)20質
量部を添加した以外は比較例1と同様にして、比較の感
圧接着剤組成物を調製した。実施例1と同様にして18
0°剥離接着力、耐ブロッキング性、インクオフセット
を評価した結果を表1に示す。
【0040】(比較例3)シリカ微粒子(水澤化学社
製、商品名:Mizukasil P−526)に替え
てシリカ微粒子(日本シリカ社製、商品名:E200)
にした以外は比較例1と同様にして、比較の感圧接着剤
組成物を調製した。実施例1と同様にして180°剥離
接着力、耐ブロッキング性、インクオフセットを評価し
た結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1から、実施例1〜7の本発明の感圧接
着剤組成物は、印刷適性に優れているとともに180°
剥離接着力、耐ブロッキング性、インクオフセットに優
れておりオフセット現象が起こらないことが判る。それ
に対して、比較例1〜3の比較のための感圧接着剤組成
物は、180°剥離接着力、耐ブロッキング性はよい
が、オフセット現象が起こることが判る。
【0043】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の感圧接着剤組成
物は、カチオン樹脂を用いないためウエットオフセット
印刷時にカチオン樹脂が溶出して印刷版汚れを起こすな
どの問題がなく、印刷適性に優れているとともに、印字
したインクジェットインクの定着性および耐ブロッキン
グ性に優れており、雨や手の汗などによって印字がにじ
み出たりすることなどがなく、かつインクオフセット現
象が起こらないという顕著な効果を奏する。
【0044】本発明の請求項2記載の情報担持用シート
は、低い製造コストで経済的有利に得られるものであ
り、インクジェット記録方式により記録可能で、その界
面を剥離することにより内部に隠蔽された情報を見るこ
とができ、しかもシートの保存時などにおける積み重ね
によってブロッキングが生じるおそれがなく、印字した
インクジェットインクの定着性に優れており、かつ界面
を剥離した際に感圧性接着剤組成物面に記録した情報が
反対の接着面に転写するオフセット現象が起こらないと
いう顕著な効果を泰する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の三つ折りハガキの表面展開図。
【図2】図1のハガキの裏面展開図。
【図3】図1のX−X線断面図。
【図4】図1のハガキを折り込む際の状態説明図。
【図5】本発明の二つ折りハガキの表面展開図。
【図6】図5のハガキの裏面展開図。
【図7】図5のハガキを折り込む際の状態説明図。
【図8】本発明の部分二つ折りハガキの表面展開図。
【図9】図8のハガキの裏面展開図。
【図10】図8のハガキを折り込む際の状態説明図。
【符号の説明】
2、12、22 基体シート 3、3a、3b 折り線 5 隠蔽情報印刷 6 剥離可能な接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 WA02 2H086 BA01 BA15 BA33 BA45 4J004 AA04 AA05 AA18 AB01 CA02 CB02 CC02 CC08 FA01 4J040 BA112 CA011 DA012 DB022 DF042 DL031 EB112 EB132 HA136 HA156 HA196 HA256 HA306 HA316 HA356 JA03 JA09 JB09 KA03 LA11 MA09 MA10 NA21 PA23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートの重ね合わせ面に塗布され、乾燥
    処理により通常状態では接着しない接着層を形成し、前
    記重ね合わせ面同士を対接させ所定の圧力を付与するこ
    とにより、その重ね合わせ面同士を剥離可能に接着させ
    る感圧接着剤組成物であって、スチレン−メタクリル酸
    メチルグラフト共重合天然ゴム系接着剤基剤(固形分)
    100質量部に対して、平均粒子径1〜100nmのコ
    ロイド微粒子5〜25質量部を配合したことを特徴とす
    るインクジェットインクの定着性に優れた感圧接着剤組
    成物。
  2. 【請求項2】 前記コロイド微粒子がシリカおよび/ま
    たは炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1記
    載の感圧接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 基体シートの重ね合わせ面の所定部に請
    求項1あるいは請求項2記載の感圧接着剤組成物の接着
    層を有してなる情報担持用シート。
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