JP3853403B2 - 再剥離型情報担持シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、親展葉書、ダイレクトメール、通知書、パンフレット、クジ等に使用され、一時的に接合した接合面を剥離することで情報記載面に記録された情報を見ることができる様にした情報担持シートに関する。特に、接合面全面に相当する情報記載面に写真調の情報が印刷されていても、接合の接着強度が低下しない情報担持シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、剥がして開くと内部に記載された情報を見ることができる、親展葉書やダイレクトメール等が、その情報のセキュリティ性や、記載できる情報量の多さの点で普及している。これらは、いずれも剥離可能な接合面を有し、該接合面で積層されたシート同士を剥離することで内部に記載された情報を目視できる様にしたものである。
【0003】
例えば、二枚の透明熱可塑性樹脂フィルムを剥離可能に接着し両面に感圧粘着層を施した接着シートを用意し、葉書の二倍大の葉書用紙を情報が記載された面を内側にして二つ折りにする際に、前記接着シートをその中に挟み込んで積層することで、一枚の葉書の形態として使用し、これを受取人は前記接着シートの透明熱可塑性樹脂フィルム同士の接合面で剥離して、樹脂フィルムを透して記載された情報を見るというものである。この接着シートを用いる方法は、葉書の形態とするのにその挟み込みが必要で工程が煩雑になる上、フィルムを用いることからコスト的にも高価である。また、挟み込みの前に予め情報を記録しておく必要があることから、印刷による固定的な情報でも構わない用途である、ダイレクトメール等で使われることが多い。
【0004】
一方、特に利用明細等のセキュリティ性を目的とする場合は、情報は可変情報である場合が多く、この場合、再剥離可能な接合面を予め設けたシートとしてその接合面の上に可変情報を印字記録できることが製造上好ましい。ところが、上記再剥離する樹脂フィルムではその接合面に印字適性は無く、印字適性の有る接合面を有する再剥離可能なものが望まれた。そこで、可変情報の記録手段はかつては(記録に熱が不要の)ドットインパクトプリンタが主流であった為に、印字適性が有り且つ再剥離可能な接合面を提供するものとして、感熱接着剤による再剥離型感熱接着層を形成したものがあった。しかし、現在の可変情報の記録手段は電子写真方式が主流となりトナーを熱ロール或いはフラッシュランプで熱定着させるノンインパクトプリンタ(NIP)となっている。この為、記録時の熱で接着が活性化されNIP内部を汚染する等の問題を起こすので、現在は感圧接着剤を利用して、接合面の印字適性があり、加圧又は必要に応じて熱との併用により接合する感圧タイプの再剥離可能な再剥離型粘着層を塗布形成することが主流となっている。この再剥離型粘着層は、一般に天然ゴムラテックス等の再剥離不能な通常の感圧性接着剤、即ち非剥離性感圧粘着剤に、シリカ、澱粉等の充填剤を添加したものである。充填剤は接合前の粘着性を低下させ、しかも接合後は再剥離を可能にし、また、接合面への印刷適性と印刷時の耐ブロッキング性等も付与させる為のものである。そして、再剥離型粘着層は、前記した樹脂シートによりもコスト的にも優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、接合面の再剥離性を利用する、例えば、葉書の分野では、プライバシー保護の為に情報を隠蔽する目的の他に、ダイレクトメール等では一枚の葉書の実質的な面積を拡大し多くの情報を伝達できることは重要な要素である。また、ダイレクトメールでは伝達する情報の訴求効果も重要であり、例えば商品のカラー写真をプロセスカラーで印刷しようとすると(印刷手段にはグラビア印刷、シルクスクリーン印刷等があるが通常はオフセット印刷で行う)、網点により濃度階調を表現し、且つ3色又は通常はブラックインクも含めた4色による階調画像を形成するために、印刷による画像情報の領域部分はプリンタで文字等を印刷記録した領域に比較して、インク付着面積が極めて広くなる。従って、上記再剥離型粘着層の上に写真調の画像情報を印刷形成すると、剥離層として作用するインクの層の影響が無視できなくなる。
【0006】
そこで、このような画像情報を掲載するときは、その領域の接着性は期待できないので、接合面の周縁部は避けて形成する。周縁部では再剥離のきっかけとなるからである。また、周縁部を避けた中央部であっても、対面する接合面にもインクが形成されていれば、インク同士が対面する部分は殆ど接着性を期待できない。文字等からなる可変情報では略同じ位置であっても、文字を形成する線画が微妙にずれるので問題はないが、特に、網点からなる写真調の画像情報の印刷領域が対面すると、インク付着部同士の対面部分が多いから接着性低下の問題は大きい。したがって、網点、或いは全ベタでインクを接合面に形成する時は、その対面する接合面には同様な網点や全ベタの模様(画像情報)が来ない様に形成する。すなわち、図5の如く、従来の再剥離型情報担持シートである二つ折り葉書用紙20は、その第1シート11及び第2シート12に写真調の画像情報がそれぞれ可視情報3c及び3dとして形成されているが、折込線5cで折り重ねたときに可視情報3c及び3d同士が対面しない位置にレイアウトしてある。なお、図6は図5のB−B線での断面図であり、再剥離型粘着層2cの外面、すなわち接合面P3に可視情報3dが形成されていることを示す。
【0007】
以上の様に、従来の再剥離型粘着層の層構成によるものは、種々の利点を持つ反面、写真調の画像情報等のインク付着面積が広い情報を形成するときは、その画像情報の領域の面積、及びレイアウト上の制約があるということが最大の欠点であり、プロセス印刷を用いたダイレクトメール用途では実用上使用できなかった。
このため、従来、ダイレクトメール等の写真調の画像情報を印刷する用途では、コスト高となっても、印刷面積に制約もなく、また、接合面の接着性へ影響しない、前記した再剥離する接着シートを用いることが多い。
【0008】
そこで、本発明の課題は、ダイレクトメールや親展葉書等の様に、一時的に接合した面を再度剥離することによって情報を見ることができる再剥離型情報担持シートについて、安価な塗布タイプである再剥離型粘着層による構成で、特に情報記載面の殆どの面にカラー印刷等による画像情報が印刷形成されていても接合の接着力が低下しない情報担持シートを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明の再剥離型情報担持シートは、以下の各態様により上記課題を解決したものである。
即ち、本発明による再剥離型情報担持シートの第1の態様は、基材の接着予定面に、接着前及び剥離後は通常の状態では接着しない再剥離型粘着層が塗布形成されている情報担持シートにおいて、基材と再剥離型粘着層との間に可視情報が形成され、かつ、前記再剥離型粘着層の外面に可変情報を形成するために、前記再剥離型粘着層はソープフリー乳化重合で得られる、ゴムラテックスあるいは樹脂ラテックスの何れか又はこれらの混合物を主成分とする粘着主剤に、樹脂粒子からなる充填剤を加えたことを特徴とする。
また、本発明による再剥離型情報担持シートの第2の態様は、前記第1の態様において、前記樹脂粒子は、平均粒子径が0.1〜20μmであることを特徴とする。
また、本発明による再剥離型情報担持シートの第3の態様は、前記第1または2何れかの態様において、前記充填剤は、樹脂粒子と、シリカ等の無機粒子あるいは澱粉等の有機粒子の何れか又はこれらとの混合物であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明による再剥離型情報担持シートの第4の態様は、前記第1〜3何れかの態様において、前記可視情報は固定情報であり、単色又は多色による印刷、またはプロセスカラーによる印刷で形成されていることを特徴とする。
また、本発明による再剥離型情報担持シートの第5の態様は、前記第4の態様において、前記固定情報が写真調画像情報であることを特徴とする請求項6記載の再剥離型情報担持シート。
また、本発明による再剥離型情報担持シートの第6の態様は、前記第1〜5何れかの態様において、前記可変情報はプリンタにより印字形成されていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の再剥離型情報担持シートについて詳述する。
【0012】
先ず、図1は、本発明の再剥離型情報担持シートの一実施例を示す部分断面図である。同図に示す本発明の再剥離型情報担持シート10は、基材1と塗布形成された再剥離型粘着層2との間に可視情報3を有し、さらに再剥離型粘着層2の外面に可変情報4を有する構成である。基材1と再剥離型粘着層2との界面(実際には基材1の表面)が可視情報が形成される第1の情報記載面P1であり、再剥離型粘着層2の外面(表面)が可変情報が形成される第2の情報記載面P2であり、且つ他のものとの接合面P3、すなわち接着予定面でもある。
また、図2は再剥離型情報担持シートの一実施例としてダイレクトメール用のZ折りタイプの葉書用シート10aの表面図を示し、図3は図2の葉書用シート10aのA−A線での断面図を示し、図4はこの葉書用シート10aをZ折りし接着予定面同士を再剥離型粘着層で接合して得られた一枚の葉書を示す断面図である。
【0013】
図2の葉書用シート10aは、三つ折りタイプの一種であるZ折りタイプのものであり、何方も葉書大のサイズの第1シート11、第2シート12及び第3シート13とに区画され、それらは折り込み線5a及び5bを介して連接している。そして、第2シート12及び第3シート13には、その周縁部を僅かに残して中央全面に且つ接合時に略対面する位置に可視情報3a及び3bとして、それぞれにフルカラーの写真調の画像情報がオフセット印刷により形成されている。なお、周縁部を残してあるのは、図面上でシート12及び13に形成された可視情報3を該シートに対して区別して見やすくするためで、可視情報はシート12及び13の全面にわたって形成されていてもかまわない。そして、これらの可視情報3a及び3bを覆うように各シート11、12及び13の全面に再剥離型粘着層が塗工形成してある。このうち、第2シート12及び第3シート13の表側が接着予定面となる。さらに、第1シート11の再剥離型粘着層2aの外面(表面)には宛て名等の可変情報がプリンタによって印字形成されている。
【0014】
以上を図2のA−A線での断面図である図3で、さらに説明すれば、第1シート11、第2シート12及び第3シート13の表面側には、全面に再剥離型粘着層2aが形成されており、また各シートの裏面側にも全面に表面側と同じ組成の再剥離型粘着層2bが形成されている。なお、裏面側の再剥離型粘着層2bは同一組成とせず、永久接着の粘着層或いは接着層でもよい。また、接着予定面とならない、第1シート11の表面側の再剥離型粘着層2a、及び第3シート13の裏面側の再剥離型粘着層2bは、省略することもできる。
そして、図3は、このような再剥離型情報担持シート10aをZ折りして一枚の葉書とした場合の断面図を示す。この葉書を接合面P3で剥離すれば、可視情報3a及び3bを視認できる。
【0015】
なお、上記実施例はZ折りタイプの葉書用紙であったが、本発明の再剥離型情報担持シートを葉書用シートとして使用する場合は、Z折りタイプ以外のその他の三つ折りタイプ、四つ折りタイプ、或いは二つ折りタイプ、或いは図7の如く葉書大のサイズの第1シート14と葉書大よりも小なるサイズの第2シート15とが連接した葉書用紙10bを、折込線5で折り返して一枚の葉書とする半折りタイプ等の従来各種の形態に適用できる。また、折込線も葉書の縦方向に限らず横方向でも良い。また、一枚の用紙を折らずに、複数枚の用紙を積層するタイプでも良い。また、多数のマージナル孔が連設されたマージナル部を有し且つ一単位の用紙が複数連続した連続帳票でも良いし、カット紙プリンタ専用の枚葉のシートでも良い。また、用途は、ダイレクトメール、親展葉書等の葉書用シートに限らず、パンフレット、通知書、クジ等の各種用途のシートに使用できるものである。
【0016】
本発明の再剥離型情報担持シートで使用できる基材1としては、固定情報等の可視情報を印刷等の手段により形成でき、また再剥離時に再剥離型粘着層が基材側に残り再剥離型粘着層と他面との界面(接合面)で剥離する様な基材面を提供できるものであればよく、従来公知のものが使用できる。具体的にはNIP(ノンインパクトプリンタ)用紙等の紙類の他、合成紙、ポリプロピレン樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂等の樹脂フィルム類、不織布類、及びこれらの複合体等でもよい。また、樹脂フィルムの場合は、印刷適性、接着性等を好適とするためにコロナ処理やマット処理等の表面処理を施しておいても良い。
【0017】
可視情報3は、基材自身に感熱記録紙やジアゾ記録紙等を用いるインクの付着によらない記録方式で形成しても良いが、通常は基材にインクを印刷することで形成する。特に本発明では、印刷手法としてプリンタ等のみならず、オフセット印刷等のよる通常のカラー印刷も使用できる点が最大の特徴である。印刷手法としては、この他、グラビア印刷、活版印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、電子写真印刷、インクジェット印刷等でも良い。また、印刷のインクとしては、オフセットインク、グラビアインク、紫外線硬化型のオフセット用等のインクでも良い。
なお、紫外線硬化型のオフセットインクは、通常の酸化重合型のオフセットインクに対して高価だが、硬化度合いを一定に管理し易い。但し、紫外線硬化型インクは、耐摩性、耐熱性付与の為に、ポリエチレンワックスやシリコーンが含まれているものが上市されているが、濡れが悪く、接着剤の接着性が劣るため、ワックス成分やシリコーン成分を含まないインクが良い。一方、酸化重合型は放置時間で硬化度合いが異なるので、その上に再剥離型粘着層を塗工形成して接着させるのに、品質管理上、制御しにくいという難がある。但しこれらインクは用途により使い分ければ良い。
【0018】
また、可視情報としては、単なる黒色の文字や記号等以外に、単色や多色のカラー印刷でもよく、また黒白や二色或いはフルカラーの写真調の画像情報でもよい。特に、カラー原稿を、イエロー、マゼンタ、シアン、それに必要に応じてブラックも加えたプロセスカラー成分に色分解して得た色分解画像情報を用いて、該プロセスカラーでオフセット印刷等で印刷形成したカラー画像情報でも良いことは、本発明の再剥離型情報担持シートの大きな利点である。なお、カラー原稿とは、印刷製版に於ける従来公知の原稿であり、カラーフィルムやカラー印画紙等の他に、コンピュータで人工的に創成した無形又は有形の原稿等も含む。また、色分解して得た色分解画像情報とは、オフセット印刷であれば各プロセスカラー毎の印刷版という有形のものであるが、インクジェット印刷や電子写真印刷等であれば適宜メモリ等に蓄積される電気的な信号という無形のものである。
【0019】
また、可視情報3は、再剥離型粘着層を形成する前に形成する必要があることから、葉書の宛名等の可変情報でも良いが、商品説明等の固定情報の方が適している。
なお、可変情報とは、一単位の再剥離型情報担持シート毎に異なる情報、一単位の再剥離型情報担持シートの或る複数単位を一群として、該一群の中で異なる情報である。具体的には、葉書用シートであれば、宛名、利用明細内容等である。また、固定情報とは、一単位の再剥離型情報担持シート間で共通する情報、一単位の再剥離型情報担持シートの或る複数単位を一群として、該一群の中で共通する情報である。具体的には、葉書用シートであれば、商品説明、差出人の情報、可変情報の記入枠等である。
【0020】
再剥離型粘着層2としては、接着前及び剥離後は粘着性がなくて通常の状態では他のものと接着せず、圧力、また必要に応じて熱を併用することにより他のものと接着し、剥離時は再剥離型粘着層は基材側に残り再剥離型粘着層と他のものとの界面(接合面)で剥離するものであればよい。このことは、再剥離型粘着層の下に可視情報が形成されていても、剥離時に可視情報を構成するインクとの界面で再剥離型粘着層が剥離しない特性を有することでもある。また、再剥離型粘着層の外面に可変情報を形成する場合は、接合後の接合面の剥離時に元の再剥離型粘着層側に該可変情報が残存する特性も有するものであればよい。
【0021】
このような特性を有する再剥離型粘着層を構成する材料としては、ほどほどの性能で満足するのであれば、また付着するインクが散在的であれば、従来公知の接合面(再剥離型粘着層の表面)に文字等を印字できるタイプの再剥離型粘着剤を使用すれば良い。但し、以下の述べる点からより優れた性能を期待するには、後述する材料を用いた再剥離型粘着剤を使用するのが好ましい。
【0022】
すなわち、従来公知の再剥離型粘着層に使用される再剥離型粘着剤は、各種ゴム等の非剥離性感圧粘着剤を粘着主剤としてこれに充填剤等を添加したものである。非剥離性感圧粘着剤は、ゴムラテックスとして主として天然ゴム(NR)にメタクリル酸メチルをグラフト重合(PMMA)したアクリル変性天然ゴム(以下、PMMA−NRという)を使用する。PMMAによる変性は、NR自身は自着性が強く優れた感圧接着性を示すが、基材への接着性が低いためにこれを向上させる為である。そして、これに、再剥離できる接着性、印刷適性、耐ブロッキング性等の為にシリカ及び澱粉等の充填剤を添加する。
但し、粘着主剤としてPMMA−NRはインクへの接着性が低く、印刷領域では充分なインク層と再剥離型粘着層の接着力を得にくい。したがって、再剥離型粘着層の塗工形成時、或いは塗工後に可変情報の印字形成時、そして一枚の葉書の形態に整える時などの再剥離型情報担持シートの接合工程中に再剥離型粘着層が剥がれ落ちたり、或いは接合後に再剥離するときに、接合面で剥離せずにインク層と再剥離型粘着層との間で剥離するなど剥離面が安定せず、美観を損ねるという危険性がある。
【0023】
そこで、粘着主剤をPMMA−NRに代わるラテックスとして、ソープフリー乳化重合で得られる、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)やアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)のゴムラテックス、或いはポリアクリル酸エステル等のアクリル系樹脂ラテックス等を主成分とて用いると、優れた感圧接着性を示しながら、印刷インクへの接着力が強い等の優れた性能を与える。また、これらのラテックスは水系のエマルションとして供給される。特に、ソープフリー乳化重合法によって得たこれらのラテックスは、特殊なオリゴマータイプの乳化剤を使用し低分子量の乳化剤を含有しないために、そのガラス転移温度Tgのわりには最低造膜温度が低く、ドライタック(べたつき感)が少ない点で好ましい。その上、上記エマルションはイソプロピルアルコール(IPA)との混和性に優れているために、IPAを消泡剤として使用でき、ブリード(接着界面に移行した消泡剤で接着力の経時安定性が低下する)の原因となる通常の消泡剤が不要であり、また塗工時の固型分調整も任意の割合に出来るという利点がある。例えば、IPAはエマルション原液100重量部に対して300重量部程度まで使用できる。従って、塗液の発泡や版詰り等を発生しにくく出来、グラビア塗工適性に優れている。
また、上記エマルションのラテックスは、NRベースのラテックスに付きまとう自然劣化によるベトツキや接着力の変化等の経時安定性の問題がなく品質安定化に寄与する利点もある。
また、これらのエマルションでは、可視情報としてオフセット印刷によるカラー印刷の他に、面積階調表現でなく濃度階調表現であり、インクの付着面積的により厳しいグラビア印刷によるカラー印刷等に対しても接着性が優れている、再剥離型粘着層を与えることができる。
また、これらソープフリー乳化重合によるラテックスに、低分子量の乳化剤を用いた通常の乳化重合によるラテックスとして、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシ変性SBR(XSBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、或いは、アクリル変性天然ゴム(PMMA−NR)、ポリアクリル酸エステル等のアクリル樹脂系ラテックスの粘着剤等も、種々の特性向上の為に併用することもできる。
なお、前記IPA以外の希釈剤として水、通常の消泡剤等の従来公知の添加剤を、グラビア塗工適性、経時的特性等を妨げない範囲で適宜用いてもよい。例えば、上記ポリアクリル酸エステル系ラテックス、PMMA−NR系ラテックスの粘着剤を使用する時は、IPAの添加はゲル化を起こす等の問題があるため、水と通常の消泡剤を用いる。
【0024】
以上、特に、ソープフリー乳化重合から得られるエマルションのラテックス等のみでも、ある程度の性能は得られるが、従来同様に接着力の抑制成分として充填剤を加えると、より接着力の調整がし易くなる。
充填剤としては、従来公知のシリカ及び澱粉等を用いることもできる。シリカは平均粒子径がnmオーダの一次粒子が凝集して平均粒子径が1〜5μm程度の二次粒子を構成した多孔質の粒子であり、この多孔質性が電子写真印刷方式のプリンタの熱ロール部分で使用されるシリコーンオイルの吸収作用等も持つ。澱粉は平均粒子径がおよそ20μm程度とシリカに比較して大きく、この大サイズが耐ブロッキング性、筆記適性等に寄与する。また、これ以外にも、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、ガラス粉末等も下にある可視情報の視認を妨げない範囲で使用できる。
また、充填剤はポリスチレン等からなる樹脂粒子であってもよい。例えば、平均粒子径が0.1〜20μm程度のポリスチレン樹脂粒子が使用できる。ポリスチレン粒子は前記したソープフリー乳化重合で得られるラテックスと組み合わせることで、良好なる調整された接着力の再剥離型粘着層を与える。樹脂粒子と、シリカ等の無機粒子、或いは澱粉等の有機粒子を併用してもよい。これらと併用すれば、再剥離型粘着層の表面を粗面化して、シリコーンオイル吸収性、印刷適性、スタンプ適性等を良好にできる。
【0025】
充填剤の配合量は、例えば、シリカ等の小粒径のものであれば、粘着主剤100重量部(固形分基準)当たり1〜100重量部、澱粉等の大粒径のものであれば、同じく100重量部当たり1〜100重量部、また、ポリスチレン等の樹脂粒子であれば、同じく100重量部当たり1〜100重量部である。なお、配合量は、用いる粘着主剤のドライタック及び目的とする物性により適宜調整するものである。
【0026】
そして、再剥離型粘着層は、通常、粘着主剤がエマルションで供給されるから、これに所望の充填剤やその他の添加剤を適宜加えた塗液を、グラビアコート、エアナイフコート等の従来公知の塗工手段で、基材に塗工して形成する。
【0027】
なお、本発明の再剥離型情報担持シートは、基本的には以上の基材、再剥離型粘着層、及び可視情報からなるが、再剥離型粘着層の上に例えば文字等の別の可視情報も印字形成できるものである。また、再剥離型粘着層にシリカ等の充填剤を含有させて表面を荒らせば、印刷インクの印刷適性やスタンプ適性等も持たせることもできる。
【0028】
なお、本発明の再剥離型情報担持シートは、従来公知の方法によって、周縁部の一部等の再剥離型粘着層の外面にインク等による剥離層を設けたり、重ね合わせるシートの角をカットしたりして、再剥離時の剥離のきっかけを作っておいてもよい。また、再剥離する接合面は、対面する面に互いに再剥離型粘着層を形成することを前提とするが、例えば、接合時等の圧力の調整によっては、或いは合成紙等でその表面物性の点から接着性が比較的安定しておれば、片面のみの再剥離型粘着層による接合でも再剥離性の接合面を与えることが出来る。
【0029】
【実施例】
以下、本発明の再剥離型情報担持シートについて、実施例を挙げて具体的に説明する。
【0030】
基材として、フォーム用グロスコート紙(日本製紙(株)製、MC−G<90>)を用い、この用紙をZ折りした時に対面する両接着予定面を三等分した領域にし、その一つはインクによる可視情報の領域が対面する様に、次の一つには可視領域と基材とが対面する様に、最後の一つには基材と基材とが対面する様にして、UV硬化型インクでベタ柄をオフセット印刷した後、紫外線照射しインクを硬化させて、可視情報のインク層を形成した。
次いで、印刷領域を含む用紙の全面に、表1及び表2に示す粘着主剤及び充填剤を原料として、表3−1及び表3−2に示す配合で再剥離型粘着層を塗工成形した。塗工は線数150線、版深50μmのコンベンショナルグラビア版を使用したグラビアコータにより、乾燥塗布重量を3g/m2 とした。
さらに、再剥離型粘着層の上に、フラッシュ定着式連続帳票用のノンインパクトプリンタ(昭和情報機器(株)製、SX−6300III )で文字を印字形成した。
【0031】
以上に様にして得られた、再剥離型粘着層上に文字がプリントされている、実施例1〜実施例3の再剥離型情報担持シートをZ折りして、メールシーラー(大日本印刷(株)製、MS−9000)で圧力を加えて(ローラギャップ170μm)、対面する再剥離型粘着層同士を接合した直後に接合面を剥離することで、各種性能を評価した。
【0032】
※再剥離型粘着層の構成原料
表1及び表2に、表3中の材料記号の内容を示す。また、表3中の粘着主剤及び充填剤の配合量は重量基準で、固型分量の記載のあるものは固形分以外の溶媒分も含んだ重量を示す。また、所望の塗工量になる様に、粘着主剤と充填剤とに適量のIPAを添加希釈した液を塗工液として使用した。なお、表1中の記号Cのアクリル系樹脂(Acr)は、IPAではなく水で希釈し消泡剤を用いた。
【0033】
【表1】
A、B、Cはそれぞれソープフリー乳化重合によるラテックス
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
※性能評価結果
実施例1の再剥離型情報担持シートでは、用紙への接着性(再剥離型粘着層と用紙間の接着力を接合前の状態でセロハンテープ剥離により行う)、及び、インクへの接着性(再剥離型粘着層と印刷インク層間の接着力を接合前の状態でセロハンテープ剥離により行う)はともに優れていた。また、感圧接着性(接合直後の再剥離型粘着層同士の間の接着力を測定)も適度と優れ、再剥離性(剥離時に再剥離型粘着層の転移、再剥離型粘着層上にプリントしたトナーの転移、再剥離型粘着層の下のインクの転移、再剥離型粘着層の脱落のいずれもがないこと)は接着直後及び一日後ともに優れていた。また、ドライタック(触感評価)、耐ブロッキング性(再剥離型粘着層同士が対向する様に重ね合わせて、重りにより20g/cm2 の圧力を加えて常温常湿下が1週間放置)も実質的な接着力を示さず優れ、グラビア塗工適性としてインク化適性(発泡がないこと)や機上安定性(塗布面の均一性及び凝集異物発生がないこと)も優れていた。
【0037】
実施例2の再剥離型情報担持シートでは、上記実施例1で評価した性能のうち、感圧接着性はやや強すぎるが問題はなく、再剥離性は接着直後は優れるが一日後では、接着力が上昇してトナー転移やインク転移が若干認められやや劣るが問題なく、その他は実施例1同様に優れていた。
実施例3の再剥離型情報担持シートでは、上記実施例1で評価した性能のうち、インクへの接着性及びインク化適性がやや劣る程度であった。
【0038】
【発明の効果】
本発明の再剥離型情報担持シートによれば、情報記載面を基材と再剥離型粘着層との間に設けるので、フルカラーの写真調の印刷を施しても、再剥離する接合面の良好な接着性が維持できる。従って、情報記載面の全領域に対して自由なサイズで印刷が可能である。また、接合時に対面する情報記載面に同様な印刷領域があっても接着性に影響しないから、印刷領域を自由にレイアウトできる。さらに、第2の情報記載面として、再剥離型粘着層の外面にも文字等をプリントできるので、宛て名等の公開情報や明細等の隠蔽情報等で個々のシートで異なる可変情報にも対応できる。しかも、再剥離する接着シートによる場合に比べ安価でありコスト低減が図れる。特にダイレクトメールでフルカラー印刷による高意匠性を安価に実現できる効果は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再剥離型情報担持シートの一実施例の層構成を示す部分断面図。
【図2】本発明の再剥離型情報担持シートの一実施例であるZ折りタイプの葉書用シートを示す表面図。
【図3】図2の葉書用シートのA−A線での断面図。
【図4】図2の葉書用シートをZ折りして得られる一枚の葉書の断面図。
【図5】従来の材料構成による写真調印刷の可視情報の形成領域を示す平面図。
【図6】図5のB−B線での断面図。
【図7】本発明の再剥離型情報担持シートの他の実施例である半折りタイプを示す断面図。
【符号の説明】
1 基材
2,2a,2b 再剥離型粘着層
3,3a,3b 可視情報
4 可変情報
5,5a〜5c 折込線
10、10a,10b 再剥離型情報担持シート
11,14 第1シート
12,15 第2シート
13 第3シート
20 従来の再剥離型情報担持シート
P1 第1の情報記載面(写真調の印刷が可能)
P2 第2の情報記載面(可変情報のプリントが可能)
P3 接合面
Claims (6)
- 基材の接着予定面に、接着前及び剥離後は通常の状態では接着しない再剥離型粘着層が塗布形成されている情報担持シートにおいて、
基材と再剥離型粘着層との間に可視情報が形成され、かつ、前記再剥離型粘着層の外面に可変情報を形成するために、前記再剥離型粘着層はソープフリー乳化重合で得られる、ゴムラテックスあるいは樹脂ラテックスの何れか又はこれらの混合物を主成分とする粘着主剤に、樹脂粒子からなる充填剤を加えたことを特徴とする再剥離型情報担持シート。 - 前記樹脂粒子は、平均粒子径が0.1〜20μmであることを特徴とする請求項1記載の再剥離型情報担持シート。
- 前記充填剤は、樹脂粒子と、シリカ等の無機粒子あるいは澱粉等の有機粒子の何れか又はこれらとの混合物であることを特徴とする請求項1または2何れか記載の再剥離型情報担持シート。
- 前記可視情報は固定情報であり、単色又は多色による印刷、またはプロセスカラーによる印刷で形成されていることを特徴とする請求項1〜3何れか記載の再剥離型情報担持シート。
- 前記固定情報が写真調画像情報であることを特徴とする請求項4記載の再剥離型情報担持シート。
- 前記可変情報はプリンタにより印字形成されていることを特徴とする請求項1〜5何れか記載の再剥離型情報担持シート。
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