JPH0528822U - 折版構造屋根の雪止金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 取り付け向きを考慮して取り付ける必要がな
く、取り付け作業能率が極めて向上する雪止アングル押
さえ部材付の折版構造屋根の雪止金具を提供すること。 【構成】 折版構造屋根の凸条部１の頂面に取り付ける
逆Ｕ字状の金具本体２の上面左右に雪止アングル３を嵌
入する嵌入溝４・４を形成し、この金具本体２の上面の
左右嵌入溝４・４との間にアングル押さえ部材５を回動
自在に枢着した雪止アングル押さえ部材５付の雪止金
具。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、折版構造屋根に雪止アングルを取り付けるための雪止金具に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、折版構造屋根の雪止金具は種々開発されているが、出願人は簡単にして 確実に取り付けることのできる雪止アングル押さえ板付の雪止金具を開発した（ 実開平２−１２９５３０号）。

【０００３】 この雪止金具は、折版構造屋根の凸条部の頂面に載置される逆Ｕ字状の取付板 の開口下端両縁に凸条部の頂面に当接される安定底板を水平方向に連設し、この 取付板の前後両面に切り出し溝を切り込んで一対の切出挾着板を形成し、この切 込挾着板間に挾着ボルトを架設し、取付板をこの挾着ボルトによって切込挾着板 で凸条部の重合突出部に挾着して固定するものである。

【０００４】 このようにして取り付けられる金具本体（取付板）の上面に雪止アングルを嵌 入する嵌入溝を成形し、この嵌入溝の横に雪止アングル押さえ板を付設したもの である。

【０００５】 従って、雪止アングルの止着は、嵌入溝に雪止アングルを嵌入した後、雪止押 さえ板を雪止アングル上に倒すか若しくは回動して上方に位置せしめ、押さえ板 の先端部をハンマーなどでたたいて、取付板側方に折曲して雪止押さえ板で雪止 アングルを係止させるものである。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような雪止アングル押さえ板付の雪止金具には、取り付け 向きが生じてしまう。

【０００７】 即ち、雪止アングルの嵌入溝と押さえ板の位置を正しい向きに向けて本金具を 取り付けないと、雪止アングルが本金具の逆側に取り付いてしまうなかりでなく 、一つでも本金具を逆向きに取り付けると雪止アングルが取り付けられないため 、逆向きのものを取り替えなければならない。

【０００８】 そのため、本金具の取り付けに際しては、取り付け向きに十分注意を払って、 正しい向きにして取り付けなければならない欠点がある。

【０００９】 本考案は、このような欠点を解決したもので、取り付け向きを考慮して取り付 ける必要がなく、取り付け作業能率が極めて向上する雪止アングル押さえ部材付 の折版構造屋根の雪止金具を提供することが技術的課題である。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

添付図面を参照して本考案の要旨を説明する。

【００１１】 折版構造屋根の凸条部１の頂面に取り付ける金具本体２の上面左右に雪止アン グル３を嵌入する嵌入溝４・４を形成し、この金具本体２の上面の左右嵌入溝４ ・４との間にアングル押さえ部材５を回動自在に枢着し、このアングル押さえ部 材５を折曲自在に構成し、且つ、いずれか一方の嵌入溝４に嵌入した雪止アング ル３を上方より押さえ込み係止し得るように金具本体２の側縁２'より先端５'が 突出する長さに設定したことを特徴とする折版構造屋根の雪止金具に係るもので ある。

【００１２】

【作用】

左右の嵌入溝４・４のうち、雪止アングル３を配する正しい側の嵌入溝４に雪 止アングル３を嵌入し、アングル押さえ部材５をハンマーなどにより打撃するな どして、アングル押さえ部材５の先端５'を金具本体２の側縁２'より折り返して アングル押さえ部材５により雪止アングル３を押さえ込み係止する。

【００１３】

【実施例】

金具本体２の取付構造は、従来例に記載した出願人の特開平２−１２９５３０ 号公報に係る考案と同様であって、同等の部材には同等の名称を持ってその詳細 な説明並びに機能については説明が重複するので省略する。

【００１４】 図中符号６は金具本体２の基体となる逆Ｕ字状の取付板、７・７は安定底板、 ８・８は切り出し溝、９・９は切出挾着板、10は挾着ボルト、14は重合突出部で ある。

【００１５】 この挾着ボルト10は、一カ所に設ける構造としたため、従来例の二カ所止めに 比して取付作業が容易となる。尚、12は二条に形成した補強リブ、13は左右の補 強リブである。

【００１６】 本実施例の嵌入溝４・４は、従来例と同様に取付板６上面に形成される水平嵌 入溝と取付板６の前後面に所定深さ形成させる垂直嵌入溝とが連設されたもので あるが、この嵌入溝４・４を左右に夫々一カ所づつ形成している。

【００１７】 本実施例は、この嵌入溝４・４間に位置する取付板７上面中央にアングル押さ え部材５を回動自在にビス11でかしめ止めしている。

【００１８】 このアングル押さえ部材５はハンマーなどの打撃力により折曲し得る板材で形 成し、図２に示すように雪止アングル３側にアングル押さえ部材５を回動し、先 端５'を取付板６（金具本体２）の側縁２'より下方に折曲して雪止アングル３を 係止する形状としている。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は上述のように構成したから、金具本体の取り付け向きを考慮して取り 付けることなく、金具本体を取り付けた後、正しい側の嵌入溝に雪止アングルを 嵌入し、この雪止アングル側に雪止アングル押さえ部材を適宜回動すれば良いた め、取り付け作業が極めて向上する実用性に秀れた折版構造屋根の雪止金具とな る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の斜視図である。

【図２】本実施例の使用状態を示す正面図である。

【符号の説明】

１ 凸条部 ２ 金具本体 ２' 側縁 ３ 雪止アングル ４ 嵌入溝 ５ アングル押さえ部材 ５' 先端

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 折版構造屋根の凸条部の頂面に取り付け
   る金具本体の上面左右に雪止アングルを嵌入する嵌入溝
   を形成し、この金具本体の上面の左右嵌入溝との間にア
   ングル押さえ部材を回動自在に枢着し、このアングル押
   さえ部材を折曲自在に構成し、且つ、いずれか一方の嵌
   入溝に嵌入した雪止アングルを上方より押さえ込み係止
   し得るように金具本体の側縁より先端が突出する長さに
   設定したことを特徴とする折版構造屋根の雪止金具。