JPH0527640Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は車両用ドアロツクの駆動装置における
接点構造に関する。

（従来の技術） 車両用ドアロツクの駆動装置は、運転席側のド
アロツクノブに連動するスイツチ又は前面パネル
に設けられるドアロツクスイツチをオンすること
によりバツテリー電源に連なるリレースイツチが
作動して各ドアロツク機構に組込まれたモータを
回転させることにより施錠又は開錠されるように
設けられている。

このため各ドアロツク機構にはモータに連なる
可動接点と固定接点とからなる接触片が設けられ
ている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしかかる接触片は、非対称の種々の形状を
有しているため、その形状が煩雑であると共にそ
の切換接触が円滑に行われない等の問題点を有し
ていた。

（問題点を解決するための手段） 本考案はかかる問題点を解決することを目的と
したもので、ロツク装置本体にロツク位置とアン
ロツク位置とに揺動自在の施錠レバーを設け、該
施錠レバーに前記ロツク装置を作動する作動レバ
ーの一端を軸支し、該作動レバーの中間をケース
に軸支すると共に他端をカムを介して動力により
往復回動する回転部材に連結させた車両用ドアロ
ツク装置において、前記作動レバーに同角の半円
弧状の内外側片と、その両端に突設する接触突片
とからなる可動接触片を取付けると共に前記ケー
スに、該可動接触片の内側片の接触突片が交互各
別に接するロツク用固定接触片とアンロツク用固
定接触片と、該可動接触片の外側片の接触突片が
前記内側片の接触突片の接触と同時に接する接地
用固定接触片とを設けたことを特徴とする。

（実施例） 以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
ると、１はロツク装置本体を示し、該本体１内に
は図示しない自動車の車体側のストライカに咬合
うラツチ、及び該ラツチに係合してその回転を防
止するラチエツト等公知の部材が設けられ、該本
体１の背面にはラチエツトの係合を解く開放レバ
ーが揺動自在に軸支され、該開放レバの一端はア
ウトハンドルに、他端はインナハンドルに連結
し、各ハンドルの操作で開放レバーは揺動し、ラ
チエツトのラツチ係合を解いてストライカを開放
し開扉を可能とする。また扉の施錠は開放レバー
とラチエツト間に介在させた施錠レバー２により
公知の手段で行われるシリンダ錠または室内のロ
ツクノブによる施錠操作を行なうと各ハンドルを
引いてもラチエツトが作動せず、施錠状態を維持
するようにしている。同様に該施錠レバー２も本
体の背面に揺動自在に軸支され、その一端はロツ
ドを介して室内のロツクノブに、その他端は外側
扉に設けたシリタンダ錠に連結すると共に、その
中央にロツク装置に取付けたアクチユエータの作
動レバー３を連結し、該作動レバー３は、ケース
４外の第１レバー５とケース４内の第２レバー６
とに分割され、該第２レバー６は第３図に示すよ
うに、その一面の端部の支軸７を突設し、該支軸
７を介して第２レバー６はケース４内に軸支さ
れ、該支軸７のケース４外の突出部には非円形の
係合軸部７ａと該軸部７ａの先端に突出する截頭
円錐状の尖頭部７ｂとを設け、該係合軸部７ａで
第１レバー５に設けた非円形の係合凹陥部８に係
合させると共に該尖頭部７ｂで第１レバー５に設
けた軸孔９に圧入係合させ、更に第２レバー６は
支軸７を突設する頭部と、支軸７を中心として円
弧状の嵌挿孔１０を開口する略円盤状の胴部と、
ケース４の内壁に設けた左右１対の衝壁１１，１
１に当接する回動規制片１２を有する脚部とから
なり、その背面には嵌挿孔１０の下縁から回動規
制片１２に渉つて嵌挿孔１０の両側に段差状の作
用点１３，１３を有するカム１４を形成し該カム
１４に嵌挿されて作用点１３，１３に当接する突
条１５を半径方向に突設する回転部材１６を第２
レバー６の背面に重合し該回転部材１６の支軸１
７は前記嵌挿孔１０に嵌挿させると共に該回転部
材１６はケース４に設けたモータ１８の回転軸１
８ａと減速歯車１８ｂを介して連動させ更に回転
部材１６はその背面にコイル状の復帰ばね１９を
嵌挿する第１半円溝２０と、ケース６の内壁から
突出する１対のストツパー２１を嵌挿する第２半
円溝２２とを連続して設け、かくて回転部材１６
が回動されるとき復帰ばね１９はその回動方向の
端部をストツパー２１に保持されて圧縮され、そ
の圧縮力の解除により回転部材１６は復帰ばね１
９より中立位置に復帰し、その突条１５が回転量
ほど戻されて、両衝壁１１，１１の中間位置に位
置付けられ、この位置で突条１５の半径方向軸線
上に回転部材１６の支軸１７と作動レバー３の支
軸７が並ぶようにした。更に作動レバー３には第
４図に示すようにそのケース４との軸支点即ち支
軸７を中心として、可動接触片２３が設けられ、
該接触片２３は支軸７を囲繞する円環２３ａと、
該円環２３ａの外側に連結片２３ｂを介して同角
の半円弧状に設けられる内側片２３ｃと外側片２
３ｄとこれら内外側片２３ｃ，２３ｄの両端に屈
曲される接触突片２３ｅとからなり、その連結片
２３ｂに形成した取付穴２３ｆに作動レバー３の
ボス２３ｇを嵌合して作動レバー３に固着され、
又、ケース４には内側片２３ｃの接触突片２３ｅ
が交互各別に接するロツク用固定接触片２４とア
ンロツク用固定接触片２５とが回転部材１６の中
立位置を境として対称に設けられると共にこれら
接触片２４，２５を囲繞して外側片２３ｄの接触
片２３ｅが接する接地用の固定接触片２６が設け
られている。

次にその作動を第４図に基づいて説明すると、
同図ａに示すように施錠レバー２がロツク位置に
あるとき作動レバー３の回動規制片１２はケース
４の左側の衝壁１１に当接すると共に回転部材１
６の復帰ばね１９は非圧縮状態に存してその突条
１５を両衝壁１１，１１間の中間位置で且つ作動
レバー３の右側の作用点１３に当接し、このとき
同図a′に示すように可動接触片２３の内外側片２
３ｃ，２３ｄの右側接触突片２３ｅにはそれぞれ
アンロツク用固定接触片２５と接地用固定接触片
２６とに接してアンロツク回路を閉成し、図示し
ない制御回路を介して他のドアのロツク装置を同
時に開錠状態にする。

次いでスイツチをアンロツク側に切換えてモー
タ１８をアンロツク側に駆動するとき回転部材１
６は同図ｂに示すように反時計方向に回動してそ
の突条１５は右側の作用点１３を押し上げ作動レ
バー３はその回動規制片１２がケースの右側の衝
壁１１に当接するまで回動されて施錠レバー２を
アンロツク位置に揺動させ、このとき同図b′に示
すように可動接触片２３の内外側片２３ｃ，２３
ｄの右側接触突片２３ｅは固定接触片２５，２６
から離れると共に該内外側片２３ｃ，２３ｄの左
側接触片２３ｅはそれぞれロツク用固定接触片２
４と接地用固定接触片２６とに接してロツク回路
を閉成し、図示しない制御回路を介して他のドア
のロツク装置を同時に施錠状態とする。

この間復帰ばね１９はケース側より第２半円溝
２２内に突出するストツパ２１でその一端が保持
されているため回転部材１６の回動につれてその
他端が幅広の第２半円溝２環の端壁で押し込まれ
て圧縮され、そのモータ１８の停止と同時に回転
部材１６は同図ｃに示すように復帰ばね１９の作
用で作動レバー３をその位置に残したまま中立位
置へ復帰してその突条１５は左側の作用点１３に
当接しかつ衝壁１１の中間位置へ位置付けられ、
このとき同図c′に示すように各接触片は同図b′の
位置を保持する。

この状態でスイツチをロツク側に切換えてモー
タ１８をロツク側に駆動するとき回転部材１６は
同図ｄに示すように時計方向に回動してその突条
１５は左側の作用点１３を押し上げ、作動レバー
３は、その回動規制片１２がケースの左側の衝壁
１１に当接するまで回動されて解放レバー２はロ
ツク位置に揺動され、このとき同時d′に示すよう
に可動接触片２３の内外側片２３ｃ，２３ｄの左
側接触片２３ｅは固定接触片２４，２６から離れ
ると共に右側接触片２３ｅは各固定接触片２５，
２６に接触し、同時に回転部材１６は復帰ばね１
９に復帰して、同図ａの状態になる。

（考案の効果） このように本考案によるときは作動レバー３に
同角の半円弧状の内外側片２３ｂ，２３ｃと、そ
の両端に突設する接触突片２３ｅとからなる可動
接触片２３を取付けると共に、ケース４に可動接
触片２３の内側片２３ｂの接触突片２３ｅが交互
各別に接するロツク用固定接触片２４とアンロツ
ク用固定接触片２５と、可動接触片２３の外側片
２３ｃの接触突片２３ｅが前記内側片２３ｂの接
触突片２３ｅの接触と同時に接する接地用固定接
触片２６とを設けたから、各接触片２３，２４，
２５，２６は作動レバー３の中立位置を境として
左右対称的に形成されてその構成を簡略化できる
と共にその切換接触が円滑に行われる等の効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので第１図は
ロツク装置本体の一部欠截正面図、第２図は背面
図、第３図は要部の分解斜視図、第４図は作動説
明図である。 １……ロツク装置本体、２……施錠レバー、３
……作動レバー、４……ケース、７……支軸、２
３……可動接触片、２３ｃ……内側片、２３ｄ…
…外側片、２３ｅ……接触突片、２４……ロツク
用固定接点、２５……アンロツク用固定接点。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロツク装置本体にロツク位置とアンロツク位置
   とに揺動自在の施錠レバーを設け、該施錠レバー
   に前記ロツク装置を作動する作動レバーの一端を
   軸支し、該作動レバーの中間をケースに軸支する
   と共に他端をカムを介して動力により往復回動す
   る回転部材に連結させた車両用ドアロツク装置に
   おいて、前記作動レバーに同角の半円弧状の内外
   側片と、その両端に突設する接触突片とからなる
   可動接触片を取付けると共に前記ケースに、該可
   動接触片の内側片の接触突片が交互各別に接する
   ロツク用固定接触片とアンロツク用固定接触片
   と、該可動接触片の外側片の接触突片が前記内側
   片の接触突片の接触と同時に接する接地用固定接
   触片とを設けたことを特徴とする車両用ドアロツ
   クの駆動装置における接点構造。