JPH05262971A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH05262971A
JPH05262971A JP6041892A JP6041892A JPH05262971A JP H05262971 A JPH05262971 A JP H05262971A JP 6041892 A JP6041892 A JP 6041892A JP 6041892 A JP6041892 A JP 6041892A JP H05262971 A JPH05262971 A JP H05262971A
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resin
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acid
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JP6041892A
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Tadao Fukumoto
忠男 福本
Kazumasa Chiba
一正 千葉
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A) ポリアミドエラストマー1〜40重量
部、(B)ポリカーボネート樹脂95〜5重量部、
(C)ポリアミド樹脂1〜60重量部、(D)カルボキ
シル基、エポキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基等の官
能基を含有する変性ビニル系重合体0.1〜50重量
部、および(E)スチレン系樹脂及び/又はアクリル系
樹脂0〜90重量部 ( (A)+(B)+(C)+(D)+(E)
の合計を100重量部とする) を配合してなる熱可塑性
樹脂組成物。 【効果】 本発明の熱可塑性樹脂組成物は永久帯電防止
性、機械的性質、耐熱性が均衡してすぐれ、OA機器、
家電機器などのハウジングおよびそれらの耐熱性を要す
る部品類に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は永久帯電防止性を有する
とともに、耐衝撃性に代表される機械的特性、耐熱性、
剛性、耐薬品性、加工性にすぐれる熱可塑性樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】合成高分子材料はすぐれた機械的特性、
加工性によって広範な分野で使用されているが電気絶縁
体である。これらの材料は材料の持つ機械的強度に加
え、帯電防止性を付与されれば、さらにその用途を拡大
することができる。すなわち、静電気による障害を防止
したい複写機、ファクシミリ、ワードプロセッサー、パ
ーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデ
オテープ、カセットテープなどの電子、電気機械部品、
各種防塵用部品などの用途展開が可能となる。
【0003】合成高分子材料の制電性を向上させる方法
としては、共役ジエンおよび/またはアクリル酸エステ
ルとアルキレンオキシド基を有するビニル系単量体を共
重合して得られる親水性ゴム状重合体にビニル系単量体
またはビニリデン単量体をグラフト重合して得る方法
(特開昭55−36237号公報) やポリエーテルエス
テルアミドとポリカーボネートおよびカルボキシル基、
エポキシ基およびアミノ基の少なくとも1種の官能基を
含有する変性ビニル系重合体を配合してなる組成物 (特
開平1−163252号公報) などが有り、実用制電性
を達成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開昭55−36237号公報記載の親水性ゴム状重合
体をグラフト重合して得られた制電性樹脂は特殊な親水
性ゴム状重合体を使用しているため、その製造方法が煩
雑なこと、および得られる樹脂の機械的特性が劣る欠点
があり、また金属の腐蝕防止性が悪く、満足できるもの
でない。また特開平1−163252号公報記載の組成
物は、耐衝撃性等機械的特性がすぐれるもの、剛性、金
属の腐蝕防止性が十分満足できるものではない。
【0005】本発明は永久帯電防止性を有し、かつ耐衝
撃性に代表される機械的特性、耐熱性、剛性、耐薬品
性、成形加工性、金属の腐蝕防止性にすぐれた制電性樹
脂を提供するとを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決すべく鋭意検討した結果、ポリアミドエラストマー、
ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂および変性ビニ
ル重合体を特定量配合することにより、上記目的が効率
的に達成されることを見出し本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は(A)ポリアミドエラ
ストマー1〜40重量部、(B)ポリカーボネート樹脂
95〜5重量部、(C)ポリアミド樹脂1〜60重量
部、(D)カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、ヒ
ドロキシル基、ポリアルキレンオキシド基またはそれら
の誘導体から選ばれた少なくとも一種の官能基を含有す
る変性ビニル系重合体0.1〜50重量部、および
(E)スチレン系樹脂及び/又はアクリル系樹脂0〜9
0重量部 ( (A)+(B)+(C)+(D)+(E) の合計を1
00重量部とする) を配合してなる熱可塑性樹脂組成物
である。
【0008】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
における (A) ポリアミドエラストマーとは (a) ポリ
アミド形成性成分と (b) ポリ (アルキレンオキシド)
グリコールとジカルボン酸からなるポリエーテルエステ
ル形成性成分との反応によって得られるポリエーテルエ
ステルアミド、および (a) ポリアミド形成性成分と
(b) ポリ (アルキレンオキシド)グリコールの両末端を
アミノ化またはカルボキシル化したものとジカルボン酸
またはジアミンからなるポリエーテル形成性成分との反
応によって得られるポリエーテルアミドである。
【0009】(a) ポリアミド形成性成分としては具体
的には、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント
酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω
−アミノカプリン酸、および11−アミノウンデカン
酸、12−アミノドデカン酸などのアミノカルボン酸あ
るいはカプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラ
クタムおよびラウロラクタムなどのラクタムおよびヘキ
サメチレンジアミン−アジピン酸塩、ヘキサメチレンジ
アミン−セバシン酸塩およびヘキサメチレンジアミン−
イソフタル酸塩などのジアミン−ジカルボン酸の塩が挙
げられ、特にカプロラクタム、12−アミノドデカン
酸、ヘサメチレンジアミン−アジピン酸塩が好ましく用
いられる。
【0010】本発明で好ましく用いられる (b) ポリ
(アルキレンオキシド) グリコールの例としては、ポリ
(エチレンオキシド) グリコール、ポリ (1,2−プロ
ピレンオキシド) グリコール、ポリ (1,3−プロピレ
ンオキシド) グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシ
ド) グリコール、ポリ (ヘキサメチレンオキシド) グリ
コール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロ
ックまたはランダム共重合体およびエチレンオキシドと
テトラヒドロフランのブロックまたはランダム共重合
体、およびこれらの両末端がアミノ化またはカルボキシ
ル化したものなどが用いられる。これらの中でも、帯電
防止性がすぐれる点で特にポリ (エチレンオキシド) グ
リコール、およびこれの両末端をアミノ化またはカルボ
キシル化したものが好ましく用いられる。この場合、ポ
リ (アルキレンオキシド) グリコールの数平均分子量
は、200〜10,000、特に400〜6,000の
範囲が重合性にすぐれる点で好ましい。
【0011】本発明で用いられるジカルボン酸成分とし
ては、炭素原子数4〜20のものが好ましい。具体的に
はテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン
−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカル
ボン酸、ジフェニル−4,4'−ジカルボン酸、ジフェノ
キシエタンジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸
ナトリウムのごとき芳香族ジカルボン酸、1, 4−シク
ロヘキサンジカルボン酸、1, 2−シクロヘキサンジカ
ルボン酸およびジシクロヘキシル−4, 4'−ジカルボン
酸のごとき脂環族ジカルボン酸およびコハク酸、シュウ
酸、アジピン酸、セバシン酸およびドデカンジ酸 (デカ
ンジカルボン酸) のごとき脂肪族ジカルボン酸などが挙
げられ、特にテレフタル酸、イソフタル酸、1, 4−シ
クロヘキサンジカルボン酸、セバシン酸、アジピン酸お
よびドデカンジ酸が重合性、色調および物性の点から好
ましく用いられる。
【0012】ジアミン成分としては例えば芳香族、脂環
族、脂肪族ジアミンが挙げられる。その中で脂肪族ジア
ミンのヘキサメチレンジアミンが経済的な理由から好ま
しく用いられる。本発明で用いる (A) ポリアミドエラ
ストマーの (a) ポリアミド形成性成分/ (b) ポリエ
ーテルエステル形成性成分またはポリエーテル形成性成
分の割合は10/90〜90/10重量%、特に20/
80〜70/30重量%の範囲が樹脂組成物の耐衝撃
性、帯電防止性にすぐれ好ましい。
【0013】(A) ポリアミドエラストマーの製法に関
しては特に制限されず、例えば特開昭56−65026
号公報、特開昭55−133424号公報などに開示さ
れている方法を利用することができる。本発明における
(B) ポリカーボネート樹脂としては芳香族ポリカーボ
ネート、脂肪族ポリカーボネート、脂肪族−芳香族ポリ
カーボネートなどが挙げられる。一般には2,2−ビス
(4−オキシフェニル) アルカン系、ビス (4−オキシ
フェニル) エーテル系、ビス (4−オキシフェニル) ス
ルホン、スルフィドまたはスルホキサイド系などのビス
フェノール類からなる重合体、もしくは共重合体であ
り、目的に応じてハロゲンで置換されたビスフェノール
類を用いた重合体である。
【0014】ポリカーボネート樹脂は任意の方法によっ
て製造される。例えば、4,4'−ジヒドロキシビフェニ
ル−2,2−プロパン (通称ビスフェノールA) のポリ
カーボネートの製造には、ジオキシ化合物として4,4'
−ジヒドロキシジフェニル−2,2−プロパンを用い
て、苛性アルカリ水溶液および溶剤存在下にホスゲンを
吹き込んで製造するホスゲン法、または4,4'−ジヒド
ロキシジフェニル−2,2−プロパンと炭酸ジエステル
とを触媒存在下でエステル交換させて製造する方法を利
用することができる。
【0015】本発明における (C) ポリアミド樹脂とし
てはカプロラクタム、エナントラクタム、ドデカノラク
タム、ウンデカノラクタムなどのラクタム類、ω−アミ
ノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプ
リル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸
および11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカ
ン酸などのアミノカルボン酸類、ナイロン−6・6、−
6・9、−6・10、−6・12、−11・6、−12
・6などの前駆体であるジアミン−ジカルボン酸の塩類
の重合体があり、特にカプロラクタム、11−アミノウ
ンデカン酸、12−アミノドデカン酸、ナイロン−6・
6塩、−6・10塩、−6・12塩、−11・6塩の重
合体が好ましい。
【0016】(C) ポリアミド樹脂の重合度は特に制限
されないが、硫酸中、25℃、1.0%濃度で測定した
相対粘度が1.1〜5.0、特に1.5〜4.0の範囲
が好ましい。 (C) ポリアミド樹脂の製造法にも特に制限はなく、通
常の重合法を用いることができる。
【0017】本発明における (D) カルボキシル基、エ
ポキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基、ポリアルキレン
オキシド基またはそれらの誘導体から選ばれた少なくと
も1種の官能基を含有する変性ビニル系重合体 (以下、
変性ビニル系重合体と略称する) としては、一種または
二種以上のビニル系単量体を重合または共重合して得ら
れる構造を有し、かつ分子中にカルボキシル基、エポキ
シ基、アミノ基、ヒドロキシル基、ポリアルキレンオキ
シド基またはそれらの誘導体から選ばれる少なくとも一
種の官能基を有する重合体である。これらの官能基を含
有する化合物の含有量に関しては、制限されないが、特
に変性ビニル系重合体100重量部当り0.1〜20重
量%の範囲が好ましい。
【0018】通常は、変性ビニル系重合体の1分子中に
実質的に平均一種以上の上記官能基を含有すれば本発明
の効果が効果的に発揮される。 (D) 変性ビニル系重合体中にカルボキシル基を導入す
る方法は特に制限はないが、 (イ) アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸および
イタコン酸などのカルボキシル基または無水カルボキシ
ル基を有するビニル系単量体を所定のビニル系単量体と
共重合する方法、 (ロ) γ,γ'−アゾビス (γ−シア
ノバレイン酸) 、α,α'−アゾビス (α−シアノエチ
ル) −p−安息香酸および過酸化サクシン酸などのカル
ボキシル基を有する重合開始剤および/またはチオグリ
コール酸、α−メルカプトプロピオン酸、β−メルカプ
トプロピオン酸、α−メルカプト−イソ酪酸および2,
3または4−メルカプト安息香酸などのカルボキシル基
を有する重合度調節剤を用いて、所定のビニル系重合体
を (共) 重合する方法および (ハ) メタクリル酸メチル
やアクリル酸メチルなどの (メタ) アクリル酸エステル
系単量体と芳香族ビニル系単量体、必要に応じてシアン
化ビニル系単量体との共重合体をアルカリによってケン
化する方法などを用いることができる。
【0019】エポキシ基を導入する方法についても特に
制限はないが、例えばアクリル酸グリシジル、メタクリ
ル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸
グリシジル、アリルグリシジルエーテル、スチレン−p
−グリシジルエーテル、p−グリシジルスチレンなどを
所定のビニル系単量体と共重合する方法などを用いるこ
とができる。また、アミノ基を導入する方法についても
特に制限はないが、例えば次式 (I)
【0020】
【0021】(ただし、式中R1 は水素、メチル基、エ
チル基を表わし、R2 は水素、炭素原子数1〜12のア
ルキル基、炭素原子数2〜12のアルカノイル基、炭素
原子数6−12のフェニル基またはシクロアルキル基あ
るいはそれらの誘導体類を示す。)で表わされるアミノ
基または置換アミノ基の少なくとも一種の官能基を有す
るビニル系単量体を所定のビニル系単量体と共重合する
方法などを用いることができる。
【0022】ここでアミノ基または置換アミノ基の少な
くとも一種の官能基を有するビニル系単量体の具体例と
してはアクリル酸アミノエチル、アクリル酸プロピルア
ミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタ
クリル酸エチルアミノプロピル、メタクリル酸フェニル
アミノエチルおよびメタクリル酸シクロヘキシルアミノ
エチルなどのアクリル酸またはメタクリル酸のアルキル
エステル系誘導体類、N−ビニルジエチルアミンおよび
N−アセチルビニルアミンなどのビニルアミン系誘導体
類、アリルアミン、メタアリルアミンおよびN−メチル
アリルアミンなどのアリルアミン系誘導体類、アクリル
アミド、メタクリルアミドおよびN−メチルアクリルア
ミド、ブトキシメチルアクリルアミド、N−プロピルメ
タクリルアミドなどの (メタ) アクリルアミド系誘導体
およびp−アミノスチレンなどのアミノスチレン類など
が挙げられる。
【0023】ヒドロキシル基を導入する方法についても
特に制限はないが、例えばアクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸
3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシ
プロピル、アクリル酸2,3,4,5,6−ペンタヒド
ロキシヘキシル、メタクリル酸2,3,4,5,6−ペ
ンタヒドロキシヘキシル、アクリル酸2,3,4,5−
テトラヒドロキシペンチル、メタクリル酸2,3,4,
5−テトラヒドロキシペンチル、3−ヒドロキシ−1−
プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒ
ドロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2
−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペ
ン、シス−5−ヒドロキシ−2−ペンテン、トランス−
5−ヒドロキシ−2−ペンテン、4−ジヒドロキシ−2
−ブテンなどを所定のビニル系単量体と共重合する方法
などを用いることができる。またポリアルキレンオキシ
ド基を導入する方法についても特に制限はないが、例え
ば、 (I) 次式 (II)、(III)
【0024】
【0025】(ただし、式中、R3 は水素または炭素原
子数1〜4のアルキル基、R4 は炭素原子数2〜6のア
ルキル基、R5 は水素または炭素原子数1〜6のアルキ
ル基を示し、nは2〜500を示す。)で表わされるポ
リアルキレンオキシド基を含有するビニル系単量体を所
定のビニル系単量体と共重合する方法を用いることがで
きる。
【0026】具体的な例としては、ポリエチレングリコ
ールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレ
ート、ポリ (プロピレンオキシド) グリコールアクリレ
ート、ポリ (プロピレンオキシド) メタクリレート、ポ
リ (テトラメチレンオキシド) グリコールアクリレー
ト、ポリ (テトラメチレンオキシド) グリコールメタク
リレート、ポリ (ヘキサメチレンオキシド) グリコール
メタクリレート、メトキシポリエチレングリコールアク
リレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレ
ート、メトキシポリ (プロピレンオキシド) グリコール
アクリレート、メトキシポリ (プロピレンオキシド) グ
リコールメタクリレート、メトキシポリ (テトラメチレ
ンオキシド) グリコールメタクリレート、エトキシポリ
エチレングリコールアクリレート、エトキシポリエチレ
ングリコールメタクリレート、エトキシポリ (プロピレ
ンオキシド) グリコールアクリレート、ポリエチレング
リコールアクリルアミド、ポリエチレングリコールメタ
クリルアミド、ポリ (プロピレンオキシド) グリコール
アクリルアミド、ポリ (プロピレンオキシド) グリコー
ルメタクリルアミド、ポリ (テトラメチレンオキシド)
グリコールアクリルアミド、ポリ (テトラメチレンオキ
シド) グリコールメタクリルアミド、メトキシポリエチ
レングリコールアクリルアミド、メトキシポリエチレン
グリコールメタクリルアミド、メトキシポリ (プロピレ
ンオキシド) グリコールアクリルアミド、メトキシポリ
(プロピレンオキシド) グリコールメタクリルアミド、
メトキシ(テトラメチレンオキシド) グリコールメタク
リルアミドなどが挙げられる。
【0027】また、 (2) アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸などを所望のビ
ニル系単量体と共重合する方法などによって得られるカ
ルボキシル基を含有するビニル系重合体と片末端がアル
キルエーテルのポリアルキレンオキシドグリコールとの
エステル反応を高温で常圧または減圧下で行なう方法も
用いることができる。
【0028】ここで用いる片末端がアルキルエーテルの
ポリ (アルキレンオキシド) グリコールとは、例えばメ
トキシポリエチレングリコール、メトキシポリ (1,2
−プロピレンオキシド) グリコール、メトキシポリ
(1,3−プロピレンオキシド)グリコール、メトキシポ
リ (テトラメチレンオキシド) グリコール、メトキシポ
リ (ヘキサメチレンオキシド) グリコール、メトキシ
(エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックま
たはランダム共重合体) およびメトキシ (エチレンオキ
シドとテトラヒドロフランのブロックまたはランダム共
重合体) などが挙げられる。片末端がアルキレンエーテ
ルのポリ (アルキレンオキシド) グリコールの数平均分
子量は75〜20,000の範囲で用いられる。
【0029】(D) 変性ビニル系重合体の重合に用いら
れるビニル系単量体については特に制限はなく、例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンな
どの芳香族ビニル系単量体、アクリロニトリル、メタク
リロニトリルなどのシアン化ビニル系単量体、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸メチル、
アクリル酸ブチルなどの (メタ) アクリル酸エステル系
単量体、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−シク
ロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどの
マレイミド系単量体、エチレン、プロピレンなどのオレ
フィン系単量体および塩化ビニル、酢酸ビニル、ブタジ
エンなどのビニル系単量体から一種または二種以上を目
的に合わせて選んで用いることができる。特に、スチレ
ン等の芳香族ビニル系単量体、メタクリル酸メチルなど
の (メタ) アクリル酸エステル系単量体、アクリロニト
リルなどのシアン化ビニル系単量体、N−フェニルマレ
イミドなどのマレイミド系単量体が好ましい。
【0030】なお、必要によってはポリブタジエン、ア
クリロニトリル/ブタジエン共重合体 (NBR) 、スチ
レン/ブタジエン共重合体 (SBR) 、ポリアクリル酸
ブチルおよびエチレン/プロピレン/ジエン系ゴム (E
PDM) などのゴム状重合体を上記のビニル系単量体と
併せて用いることもできる。また、官能基の導入方法は
上記の種々の方法を任意に合わせて用いることもでき
る。
【0031】(D) 変性ビニル系重合体の重合法にも特
に制限はなく、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、
乳化重合法、塊状−懸濁重合法などの通常の方法を用い
ることができる。本発明における (E) スチレン系樹脂
とはスチレン単位を10重量%以上含む(共) 重合体、
ゴム質重合体1〜80重量部にスチレン10重量%以上
含む単量体または単量体混合物99〜20重量部をグラ
フト重合してなるグラフト (共)重合体およびそれらの
混合物である。
【0032】上記ゴム質重合体としては、ガラス転移温
度が0℃以下のものが好適であり、具体的にはポリブタ
ジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエンのブ
ロック共重合体、アクリル酸ブチル−ブタジエン共重合
体およびそれらの水素添加物等のジエン系ゴム、ポリア
クリル酸ブチル等のアクリル系ゴム、ポリイソプレン、
ポリクロロプレン、エチレン−プロピレン−ジエン系モ
ノマ三元共重合体、塩素化ポリエチレンなどが挙げられ
る。
【0033】本発明における (E) スチレン系樹脂とし
ては、具体的にはポリスチレン、ゴム変性ポリスチレン
(HI−PS樹脂) 、スチレン−アクリロニトリル共重
合体、スチレン−ゴム質重合体−アクリロニトリル共重
合体 (ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂、ACS樹
脂) などが挙げられる。これらは2種以上用いることも
できる。さらにこれらのスチレンの一部、および/また
はアクリロニトリルの一部又は全部をα−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、
(メタ) アクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n−
ブチルなどのエステル化合物、マレイミド、N−メチル
マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェ
ニルマレイミドなどのマレイミド系単量体等のスチレン
と共重合可能なビニル系単量体に置換されているものも
含まれる。
【0034】ここで、スチレン系樹脂としては、特にH
I−PS樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂、
ACS樹脂、MBS樹脂などが好ましく用いられる。そ
の場合、ゴム質重合体は樹脂組成物中に40重量%以
下、好ましくは30重量%以下である。40重量%を越
える場合は樹脂組成物が柔軟になり好ましくない。
(E) スチレン系樹脂の製造法にも制限はなく、塊状重
合法、懸濁重合法、乳化重合法、塊状−懸濁重合法など
の通常の方法を用いることができる。
【0035】本発明における (E) アクリル系樹脂とし
てはアクリル酸又はメタクリル酸のメチル、エチル、プ
ロピル、n−ブチルなどの不飽和カルボン酸アルキルエ
ステルの (共) 重合体である。具体的にはメタクリル酸
メチル重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸メチル
共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エチル共重
合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合
体、メタクリル酸メチル−メタクリル酸ブチル共重合体
などが挙げられる。
【0036】必要に応じて、上記のゴム質重合体に不飽
和カルボン酸アルキルエステルをグラフト (共) 重合し
たものを使用することができる。本発明における (A)
ポリアミドエラストマー、 (B) ポリカーボネート樹
脂、 (C) ポリアミド樹脂、 (D) 変性ビニル系重合体
および (E) スチレン系樹脂及び/又はアクリル系樹脂
の割合は (A) 成分が1〜40重量部、好ましくは4〜
30重量部、 (B) 成分が95〜5重量部、好ましくは
90〜10重量部、(C) 成分が1〜60重量部、好ま
しくは5〜50重量部、 (D) 成分が0.1〜50重量
部、好ましくは1〜30重量部、 (E) 成分が0〜90
重量部、好ましくは1〜80重量部である。ただし
(A)+(B)+(C)+(D)+(E) の合計は100重量部
とする。
【0037】(A) ポリアミドエラストマーが1重量部
未満では樹脂組成物の帯電防止性が不足し、40重量部
を越える場合は樹脂組成物が柔軟になり、機械的特性が
劣るため好ましくない。 (B) ポリカーボネート樹脂が95重量部を越える場合
は帯電防止性が不足し、5重量部未満では耐衝撃性、剛
性、耐熱性が改善されず好ましくない。 (C)ポリアミ
ド樹脂が1重量部未満では帯電防止性が改善されず、6
0重量部を越える場合は耐衝撃性が悪く好ましくない。
(D) 変性ビニル系重合体が0.1重量部未満では耐衝
撃性が悪く、50重量部を越える場合は耐衝撃性、成形
品の外観が悪くなり使用できない。 (E) スチレン系樹
脂及び/又はアクリル系樹脂が90重量部を越える場合
は帯電防止性が悪くなり好ましくない。
【0038】本発明は上記樹脂組成物にアルカリ金属、
アルカリ土類金属、遷移金属、アルミニウム金属から選
ばれた無機金属塩 (以降、無機金属塩と略称する) を配
合すると、剛性、帯電防止性、金属の耐蝕性が改善され
る。本発明における (F) 無機金属塩の金属としては、
Li、Na、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、
Ti、Zr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Alなどが
挙げられ、特にLi、Na、K、Ca、Mg、Zn、Al が
好ましい。
【0039】一方、上記の金属と塩を形成する基として
は、硝酸、硫酸、塩素酸、炭酸、シュウ酸、ケイ酸、リ
ン酸、ホウ酸、シアン酸、ハロゲン、過塩素酸、チオシ
アン酸、水酸、酸素などが挙げられ、これらのうちで、
過塩素酸、チオシアン酸、水酸、酸素、炭酸、ケイ酸が
好ましい。具体的には、水酸化カルシウム、水酸化マグ
ネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、酸化カル
シウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化亜
鉛、炭酸カルシウム、塩基性炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウ
ム、炭酸亜鉛、ケイ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケ
イ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム及びハイドロタル
サイトが挙げられ、なかでも水酸化カルシウム、水酸化
マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、
ケイ酸マグネシウム、ハイドロタルサイトが特に金属の
耐蝕性にすぐれる点で特に好ましい。
【0040】また、チオシアン酸ナトリウム、チオシア
ン酸カリウム、チオシアン酸リチウム、過塩素酸ナトリ
ウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸リチウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムが特に帯電防止性
の改善にすぐれる点で好ましい。ここで、ハイスドロタ
ルサイトとは一般式
【0041】 で示される化合物である。中でも好ましいのは Mg4.5Al
2(OH)13CO3・3.5H2O,Mg4 .5Al2(OH)13CO3 である。ハイ
ドロタルサイト状化合物は、米国特許明細書第3, 53
9, 306号に記載されているような各種の方法によっ
て合成できる。
【0042】一般に合成ハイドロタルサイトは、カチオ
ン性成分の溶液とアニオン性成分の溶液との共沈澱によ
って生成できる。最も容易に入手できるハイドロタルサ
イトは、マグネシウム−アルミニウムハイドロキシカー
ボネートハイドレートであろう。好ましいハイドロタル
サイトは、製造業者によって Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H
2O と特性表示されている商用名DHT−40として入
手できるマグネシウムアルミニウムヒドロキシハイドレ
ートである。
【0043】上記無機金属塩は一種または二種以上使用
することもできる。 (F) 無機金属塩の粒子径は特に制限されないが、本発
明の目的を効果的に発揮させる上で、平均粒子径が10
μm以下、特に5μm以下が好ましい。本発明における
(F) 無機金属塩の添加量は (A) ポリアミドエラスト
マー、(B) ポリカーボネート樹脂、 (C) ポリアミド
樹脂、 (D) 変性ビニル系重合体および (E) スチレン
系樹脂及び/またはアクリル系樹脂の合計量 ( (A)+
(B)+(C)+(D)+(E) =100重量部) に対し、
0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部
の範囲である。
【0044】添加量が0.01重量部未満では剛性、帯
電防止性、金属の耐蝕性が改善されず、10重量部を越
える場合は耐衝撃性が悪くなるので好ましくない。本発
明の樹脂組成物の製造方法に関しては特に制限はなく、
例えば (A) ポリアミドエラストマー、 (B) ポリカー
ボネート樹脂、 (C) ポリアミド樹脂、 (D) 変性ビニ
ル系樹脂、 (E) スチレン系樹脂及び/又はアクリル系
樹脂および必要に応じ (F) 無機金属塩の混合物をバン
バリーミキサー、ロール、エクストルーダーなどで溶融
混練することによって製品化される。
【0045】本発明の樹脂組成物は本発明の樹脂組成物
と相溶性のある他の熱可塑性樹脂、例えば、ポリフェニ
レンエーテル、ポリグルタルイミド、ポリシクロヘキサ
ンジメチレンテレフタレートなどを混合して耐衝撃性、
耐熱性の改良を、ポリオレフィン、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンテレフタレートなどを混合し
て、耐薬品性の改良を、塩化ビニル樹脂などを混合して
難燃性の改良をすることもできる。また、スルホン酸の
金属塩やアニオン系、カチオン系、非イオン系の界面活
性剤などの帯電防止剤を添加して帯電防止性を一層向上
させることも可能であり、さらに必要に応じて酸化防止
剤、紫外線吸収剤などの各種安定剤、顔料、染料、滑剤
および可塑剤、難燃剤などを添加することもできる。
【0046】
【実施例】本発明をさらに具体的に説明するために、以
下、実施例および比較例を挙げて説明する。なお、最終
的に得られた樹脂組成物は射出成形法によって成形され
たのち、下記の試験法により諸物性を測定した。 アイゾット衝撃強さ:ASTM D256−56A 曲げ弾性率:ASTM D790 熱変形温度:ASTM D648 (18.56kg/cm2
荷重) 表面固有抵抗値:2t×40mmφ円板を用い、室温23
℃、湿度50%RH雰囲気下で測定した。測定には東亜
電波工業 (株) 製の超絶縁抵抗計SM−10E型を用い
た。
【0047】また実施例中の部数および%はそれぞれ重
量部および重量%を示す。 参考例 (1) (A) ポリアミドエラストマーの調製 A−1:カプロラクタム40.0部、数平均分子量が1
000のポリエチレングリコール53.1部およびテレ
フタル酸9.2部を“イルガノックス”1098(酸化
防止剤) 0.2部および三酸化アンチモン触媒0.1部
と共にヘリカルリボン攪拌翼を備えた反応容器に仕込
み、窒素置換して260℃で60分間加熱攪拌して透明
な均質溶液とした後、260℃、0.5mmHg以下の条件
で3時間重合し、粘ちょうで透明なポリマを得た。
【0048】ポリマを冷却ベルト上にガット状に吐出
し、ペレタイズすることによって、ペレット状のポリエ
ーテルエステルアミド (A−1) を調製した。 A−2:数平均分子量が4000のポリエチレングリコ
ールにアクリロニトリルを反応させ、さらに水素添加反
応を行なうことにより、両末端がアミノ基であるポリエ
チレングリコールジアミンを得た。これとテレフタル酸
とを常法により塩反応を行ない、ポリエチレングリコー
ルジアンモニウムテレフタレートの40%溶液を得た。
【0049】濃縮罐に上記40%のポリエチレングリコ
ールジアンモニウムテレフタレート水溶液を120部、
40%ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート水溶液
16部を投入し、常圧で内温が110℃になるまで約2
時間加熱し、80%濃度に濃縮した。続いて重合罐に上
記濃縮溶液を移行し、重合罐内に窒素を流しながら加熱
を開始した。
【0050】内温が120℃になった時点で、所定量の
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムと、1,3,5
−トリメチル−2,4,6−トリ (3,5−ジ−t−ブ
チルヒドロキシベンジル) ベンゼンを10部添加し、攪
拌を開始して内温が245℃になるまで昇温した。24
5℃で18時間加熱し重合を完結させた。以降はA−1
と同様にしてペレット状のポリエーテルアミド (A−
2) を調製した。
【0051】(2) (B) ポリカーボネート樹脂の調製 B−1:レキサン121−111 (EPL社製) を用い
た。 B−2:レキサン141−111 (EPL社製) を用い
た。 (3) (C) ポリアミド樹脂の調製 C−1:CM−1021 (ナイロン−6,東レ (株)
製) を使用した。 C−2:CM−1010 (ナイロン−6,東レ (株)
製) を使用した。
【0052】(4) (D) 変性ビニル系重合体の調製 D−1:スチレン68%、アクリロニトリル27%、メ
タクリル酸5%を懸濁重合して変性ビニル系重合体 (D
−1) を調製した。 D−2:メタクリル酸メチル70%、スチレン23%、
アクリロニトリル4%、メタクリル酸3%を懸濁重合し
て変性ビニル系重合体 (C−2) を調製した。 D−3:スチレン70%、アクリロニトリル25%、メ
タクリル酸2−ヒドロキシエチル5%を懸濁重合して変
性ビニル系重合体 (D−3) を調製した。 D−4:スチレン69.3%、アクリロニトリル30
%、グリシジルメタクリレート0.7%を懸濁重合して
変性ビニル系重合体 (D−4) を調製した。 D−5:スチレン70%、アクリロニトリル25%、メ
タクリルアミド5%を乳化重合して変性ビニル系重合体
(D−5) を調製した。 D−6:スチレン50%、N−フェニルマレイミド25
%、アクリロニトリル20%、メタクリル酸5%を乳化
重合して変性ビニル系重合体 (D−6) を調製した。 D−7:メタクリル酸メチル96%、メタクリル酸4%
を懸濁重合して変性ビニル系重合体 (D−7) を調製し
た。
【0053】(5) (E) スチレン系樹脂及びアクリル
系樹脂の調製 グラフト共重合体 E−1:ポリブタジエンラテックス (ゴム粒子径0.2
5μ、ゲル含率80%)60部 (固形分換算) の存在下
でスチレン72%、アクリロニトリル28%からなる単
量体混合物40部を乳化重合した。
【0054】得られたグラフト共重合体は硫酸で凝固
し、苛性ソーダで中和、洗浄、濾過、乾燥してパウダー
状のグラフト共重合体 (E−1) を調製した。 E−2:E−1で使用したポリブタジエンラテックス4
0部 (固形分換算) の存在下でメタクリル酸メチル72
%、スチレン24%、アクリロニトリル4%からなる単
量体混合物60部を乳化重合した後、E−1と同様にし
てパウダー状のグラフト共重合体 (E−2) を調製し
た。 E−3:パラペットG (ポリメタクリル酸メチル、協和
ガス化学工業 (株) 製)を使用した。 共重合体 e−1:スチレン72部、アクリロニトリル28部を懸
濁重合して共重合体 (e−1) を調製した。 e−2:メタクリル酸メチル72部、スチレン24部、
アクリロニトリル4部を懸濁重合して共重合体 (e−
2) を調製した。 e−3:スチレン50部、N−フェニルマレイミド30
部、アクリロニトリル20部を乳化重合して、共重合体
(b−3) を調製した。
【0055】(6) (F) 無機金属塩の調製 F−1:ケイ酸マグネシウム (ハイトロンA、竹原化学
(株) 製) を使用した。 F−2:ハイドロタルサイト (DHT−4A−2、協和
化学 (株) 製) を使用した。 F−3:チオシアン酸カリウム (片山化学 (株) 製) を
使用した。 実施例1〜17 参考例で調製した (A) ポリアミドエラストマー、
(B) ポリカーボネート樹脂、 (C) ポリアミド樹脂、
(D) 変性ビニル系重合体、 (E) スチレン系樹脂及び
アクリル系樹脂及び (E) 無機金属塩を表1に示した配
合比で混合し、ベント付40mmφ押出機で250℃で溶
融混練、押出しを行なうことによって、ペレット状のポ
リマを製造した。次いで、射出成形機により、シリンダ
ー温度260℃、金型温度80℃で試験片を成形し、各
物性を測定した。表面固有抵抗値は射出成形した厚さ2
mmの円板を用い、次の条件で測定した。
【0056】(1) 成形直後、洗剤“ママレモン” (ラ
イオン (株) 製) 水溶液で洗浄し、続いて蒸留水で十分
洗浄してから表面の水分を取り除いた後、50%RH、
23℃で24時間調湿して測定した。 (2) 成形後、50%RH、23℃中に100日間放置
した後、洗剤“ママレモン”水溶液で洗浄し、続いて蒸
留水で十分洗浄してから表面の水分を取り除いた後、5
0%RH、23℃で24時間調湿して測定した。測定結
果を表2に示した。
【0057】
【0058】
【0059】比較例1〜9 参考例で調製した (A) ポリアミドエラストマー、
(B) ポリカーボネート樹脂、 (C) ポリアミド樹脂、
(D) 変性ビニル系重合体、 (E) スチレン系樹脂及び
アクリル系樹脂および (F) 無機金属塩を表1に示した
配合比で混合し、実施例と同様の方法で各物性を測定し
た。
【0060】測定結果を表2に示す。表2の結果から次
のことが明らかである。本発明の樹脂組成物 (実施例1
〜17) はいずれも衝撃強さ、曲げ弾性率に代表される
機械的性質と耐熱性が均衡してすぐれ、かつ低い表面固
有抵抗値を有している。しかも表面洗浄や経時変化によ
っても抵抗値はほとんど変化せず、すぐれた永久帯電防
止性を発揮する。すなわち、本発明の樹脂組成物はすぐ
れた機械的特性、耐熱性および永久帯電防止性を兼備す
る。
【0061】一方、ポリアミドエラストマー (A) の配
合量が1重量部未満の場合 (比較例1) は抵抗値が高
く、帯電防止性が劣り、40重量部を越える場合 (比較
例) は曲げ弾性率、耐熱性が劣るので好ましくない。ポ
リカーボネート樹脂 (B) の配合量が95重量部を越え
る場合 (比較例3)は帯電防止性が劣り、5重量部未満
(比較例4) では耐熱性が悪く好ましくない。
【0062】ポリアミド樹脂 (C) の配合量が1重量部
未満 (比較例5) では帯電防止性が改善されず、60重
量部を越える場合 (比較例6) は耐熱性が悪く好ましく
ない。変性ビニル系重合体 (D) の配合量が0.1重量
部未満 (比較例7,9) では耐衝撃性が劣り、50重量
部を越える場合 (比較例8) は耐衝撃性、帯電防止性を
悪くするので好ましくない。
【0063】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物はすぐれた
永久帯電防止性、耐衝撃性、剛性などの機械的性質、耐
熱性を示す。本発明により、機械的性質にすぐれた永久
帯電防止性樹脂を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 77/00 LQT 9286−4J 101/02 LTA 7242−4J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリアミドエラストマー1〜40
    重量部、(B)ポリカーボネート樹脂95〜5重量部、
    (C)ポリアミド樹脂1〜60重量部、(D)カルボキ
    シル基、エポキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基、ポリ
    アルキレンオキシド基またはそれらの誘導体から選ばれ
    た少なくとも一種の官能基を含有する変性ビニル系重合
    体0.1〜50重量部、および(E)スチレン系樹脂及
    び/又はアクリル系樹脂0〜90重量部 ( (A)+(B)
    +(C)+(D)+(E) の合計を100重量部とする) を
    配合してなる熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物10
    0重量部に対し、更に(F)アルカリ金属、アルカリ土
    類金属、遷移金属、アルミニウム金属から選ばれた無機
    金属塩0.01〜10重量部を配合してなる熱可塑性樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 無機金属塩が無機アルカリ金属塩、無機
    アルカリ土類金属塩及びハイドロタルサイトである請求
    項2記載の熱可塑性樹脂組成物。
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