JPH05247158A - 高重合度ポリオキシメチレン共重合体の製造方法 - Google Patents

高重合度ポリオキシメチレン共重合体の製造方法

Info

Publication number
JPH05247158A
JPH05247158A JP5059792A JP5059792A JPH05247158A JP H05247158 A JPH05247158 A JP H05247158A JP 5059792 A JP5059792 A JP 5059792A JP 5059792 A JP5059792 A JP 5059792A JP H05247158 A JPH05247158 A JP H05247158A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
catalyst
amount
reaction
polyoxymethylene copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5059792A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2948015B2 (ja
Inventor
Kaoru Yamamoto
薫 山本
Eikichi Maeda
永吉 前田
Makoto Kamiya
誠 神谷
Toshiro Murao
俊郎 村尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP4050597A priority Critical patent/JP2948015B2/ja
Application filed by Polyplastics Co Ltd filed Critical Polyplastics Co Ltd
Priority to ES93301696T priority patent/ES2106278T3/es
Priority to DE69313324T priority patent/DE69313324T2/de
Priority to AT93301696T priority patent/ATE157374T1/de
Priority to DK93301696.6T priority patent/DK0559496T3/da
Priority to US08/026,130 priority patent/US5344911A/en
Priority to EP93301696A priority patent/EP0559496B1/en
Priority to TW082101809A priority patent/TW241276B/zh
Publication of JPH05247158A publication Critical patent/JPH05247158A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2948015B2 publication Critical patent/JP2948015B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 実質上線状の高重合度ポリオキシメチレン共
重合体を製造する方法を提供する。 【構成】 トリオキサンを主モノマーとし、これと環状
エーテル或いは環状ホルマールをコモノマーとして、三
フッ化ホウ素又はその配位化合物よりなる触媒を用いて
共重合し、ポリオキシメチレン共重合物を得る方法にお
いて、反応系中の重合停止及び連鎖移動作用を有する不
純物の総量を全モノマーに対して1×10-2 mol%以下と
し、且つ重合反応に使用する触媒の量を全モノマーに対
して1×10-3〜1×10-2 mol%として共重合を行い、共
重合後、生成物を30秒以内に45℃以下の温度まで冷却し
触媒を失活化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高重合度ポリオキシメチ
レン共重合体の製造方法に関する。更に詳しくは、トリ
オキサンと環状エーテル或いは環状アセタールとのカチ
オン共重合において、特定の重合条件及び触媒の失活化
処理を採用することにより、実質上線状の高重合度ポリ
オキシメチレン共重合体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリオ
キシメチレン(以下POMと略称)共重合体はエンジニ
アリングプラスチック素材として多年にわたり知られて
おり、その重合方法は一般に、トリオキサンの如き環状
アセタールを主モノマーとし、隣接炭素原子を有する環
状アセタール或いは環状エーテルをコモノマーとして、
カチオン活性触媒を用いて共重合し、次いで重合生成物
は触媒の中和剤又は失活剤、又はこれらの溶液と接触さ
せて失活処理され、その後、安定化工程を経て製品とす
るが、従来、その分子量に関しては連鎖移動剤の使用に
より一定の限度以下に調節することは可能であるが、特
にある一定限度以上の高分子量のPOM共重合体を得る
方法としての提案は殆どなく、重合系中の活性不純物を
極力減少させて重合を行うことが望ましいとされている
程度である。又、重合後の処理方法としても主鎖切断を
極力防止することが好ましいのは当然であるが、具体的
方法に関しては何ら特別の提案はなく、従来、一般に重
合生成物を微粉砕し、中和剤又は失活剤或いはこれらの
溶液を比較的高い温度(例えば50℃以上)で重合体と接
触させ、中和処理することが推奨されている(例えば米
国特許第2989509 号明細書、特開昭58−34819 号公
報)。しかし、このような従来技術によって得られるP
OM共重合物の重合度には限界があり、架橋性特殊モノ
マーを用いる場合を除いて、特に実質的に直鎖状のPO
M共重合体の場合はメルトインデックス(MI)値(19
0 ℃、荷重2160g)として2.0g/10min 以下、特に0.1 〜
1.5g/10min の如き高重合度の共重合体を得ることは至
難であった。このことは、この共重合体を押し出し成
形、ブロー成形等に使用する場合には、その溶融時の張
力の不足により溶融樹脂がドローダウンし易く、成形性
に少なからず支障を生じ、又、一般に機械的物性特に靱
性等、成形品の性能、品質を制限しているのが実情であ
った。また、かかる従来技術によるPOM共重合体には
かなりの量の不安定末端部が存在し、これを実用に供す
るためには、不安定部分を除去し、安定化しなくてはな
らず、このため、複雑な後処理工程を必要とし、その処
理に多量のエネルギーを要し、経済的に不利である。重
合後の粗POMが不安定部分の少ないものであれば、最
終製品の安定性もより優れたものとなり、また安定化等
の後処理工程を簡略化できる等の利点が存在し、重合時
の不安定部分の少ない重合体を得るような方法が望まれ
ている。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らはブロー成形
等にも好適な、従来法では得難い高重合度の実質上線状
構造のPOM共重合体で、しかも不安定末端部が極めて
少なく、安定化工程での負荷を著しく低減し、また高品
質即ち靱性等の機械的物性に優れ、熱的にも極めて安定
なPOM共重合体を得ることを等を目的として鋭意研究
した結果、重合反応時に反応系に含まれる重合停止剤や
連鎖移動剤となり得る活性不純物の量を一定以下に保
ち、尚且つ重合反応時に使用する触媒の量を特定の範囲
に限定し、更に触媒の失活化方法として特定の条件を採
用することにより上記目的を達成しうることを見出し
た。特に従来法の重合触媒の失活化方法には問題があ
り、意外にも従来好適な方法として提案されている、比
較的高温(例えば50℃以上)での失活処理は逆効果を生
じ、触媒の中和失活と残存触媒による分解反応との競争
反応で、高温では特に後者が優先し、失活化が充分進行
しない間に分解等の副反応を併発し、重合触媒の失活化
工程で残存触媒による主鎖分解が短時間に起こり、触媒
の失活化が充分行われるまでに重合度の低下とそれに基
づく不安定部分の新たな生成を引き起こしていることが
認められた。本発明者らは、かかる見地から、重合触媒
の失活化についても鋭意検討の結果、むしろ急冷却する
ことにより分解等の副反応が抑制されて好ましいことを
発見し、前記重合反応上の諸要件と組み合わせることに
よって従来得られなかった不安定部分の少ない極めて高
重合度の線状POM共重合体を得ることに成功したので
ある。即ち、本発明は、トリオキサンを主モノマーと
し、これと環状エーテル或いは環状ホルマールをコモノ
マーとして、三フッ化ホウ素又はその配位化合物よりな
る触媒を用いて共重合し、ポリオキシメチレン共重合物
を得る方法において、反応系中の重合停止及び連鎖移動
作用を有する不純物の総量を全モノマーに対して1×10
-2 mol%以下とし、且つ重合反応に使用する触媒の量を
全モノマーに対して1×10-3〜1×10-2 mol%として共
重合を行い、共重合後、生成物を30秒以内に45℃以下の
温度まで冷却し触媒を失活化することを特徴とする実質
上線状の高重合度ポリオキシメチレン共重合体の製造方
法に関するものである。
【0004】本発明の基本的要件は、重合反応時の反応
系に存在する不純物及び触媒の量を一定レベル以下に保
つことにより、重合反応時の副反応を抑制し、生長反応
を優先させて、先ず重合時の到達重合度を高く保ち、且
つ重合反応後の反応生成物を直ちに特定の条件下で急冷
却し、触媒の中和失活化が進行するまでに併発する分解
反応等の副反応を極めて遅速化し、抑制することにあ
る。重合反応時、モノマー中に存在する重合停止剤、連
鎖移動剤となり得る活性不純物としては、水、アルコー
ル(例えばメタノール)、酸又はそのエステル(例えば
蟻酸又は蟻酸エステル)、低分子量線状アセタール(例
えばメチラール)等が挙げられる。これらの総量が反応
系中の全モノマーに対して1×10-2 mol%以下であるこ
とが先ず必要であり、好ましくは5×10-3 mol%以下で
ある。この含有量が過大であると他の条件を如何に好適
に保っても一定以上の高重合度(低MI)POM共重合
体は得られない。尚、メチラールの如き両末端がアルコ
キシ基より成る低分子量アセタール化合物の含有は共重
合体の不安定末端の増加をもたらすものではないが連鎖
移動剤として作用し、重合度の低下をもたらすため本発
明の目的からは好ましくなく、前記規定内に留めること
が望ましい。
【0005】次に、重合反応時に使用する触媒の量が重
要な要件である。触媒は通常使用される三フッ化ホウ素
又はその配位化合物が用いられるが、その量は全モノマ
ーに対して1×10-3〜1×10-2 mol%であることが必要
であり、好ましくは1×10-3〜7×10-3 mol%である。
触媒量をかかる限定範囲とすることにより、重合時の実
質的な重合度の低下及び不安定末端部の生成を防ぐのに
有効である。触媒量が1×10-2 mol%を越えると重合温
度を適性値に維持することが困難になり、又、分解反応
が優勢となって高重合度ポリマーの生成に支障を来す。
又、触媒量が1×10-3 mol%未満であると重合速度を減
じ、一定時間内の重合収率が低くなり、重合度の向上に
も好ましくない傾向を示す。尚、本発明の効果を充分得
るためには更に重合温度も重要な要素であり、重合期間
を通じ、常に実質上60〜105 ℃の間、好ましくは65〜10
0 ℃の間に保つことが望ましいが、重合温度は触媒使用
量と密接な関係にあり、通常の条件、例えば一般の工業
的規模において水系媒体を用いた通常可能なジャケット
温度の範囲であれば上記触媒量によってほぼ制御し得る
範囲である故、特別規定しなくとも得られるが、厳密に
は触媒量以外の条件、例えばその規模、重合反応機の構
造、ジャケットの温度等の二次的要件も考慮して上記の
範囲に保つことが好ましい。
【0006】本発明における上記以外の条件は特に限定
するものではなく、従来公知の方法に準じて行えばよ
い。コモノマーとして用いられる環状エーテル或いは環
状ホルマールは下記一般式で表される化合物である。
【0007】
【化1】
【0008】(式中、R1、R2、R3又はR4は水素原子又は
アルキル基を意味し、各々同一でも異なっていてもよい
が、一般には水素原子である。R5はメチレン基、オキシ
メチレン基、アルキル基で置換されたメチレン基もしく
はオキシメチレン基(この場合pは0〜3の整数を表
す)或いは式
【0009】
【化2】
【0010】で示される2価の基(この場合pは1を表
し、qは1〜4の整数を表す)を意味する。)該コモノ
マーとしては、例えばエチレンオキシド、1,3 −ジオキ
ソラン、ジエチレングリコールホルマール、1,4 −ブタ
ンジオールホルマール、1,3 −ジオキサン、プロピレン
オキシド等が挙げられる。中でも好ましいコモノマーは
エチレンオキシド、1,3 −ジオキソラン、1,4 −ブタン
ジオールホルマール、ジエチレングリコールホルマール
である。その使用量はトリオキサンに対し 0.2〜10重量
%、好ましくは 0.2〜5重量%である。
【0011】本発明の重合法は、従来公知のトリオキサ
ンの重合法と同様の設備と方法で行うことができる。即
ち、バッチ式、連続式、いずれも可能であり、又、溶液
重合、溶融塊状重合等何れにてもよいが、液体モノマー
を用い、重合の進行とともに固体粉塊状のポリマーを得
る連続式塊状重合方法が工業的には一般的であり好まし
い。この場合、必要に応じて不活性液体媒体を共存させ
ることもできる。本発明に用いられる重合装置として
は、バッチ式では一般に用いられる攪拌機付の反応槽が
使用出来、又、連続式としては、コニーダー、2軸スク
リュー式連続押出混合機、二軸パドルタイプの連続混合
機その他、これまでに提案されているトリオキサンの連
続重合装置が使用可能で、密閉系であれば2段以上にわ
かれていてもよい。特に重合反応によって生成する固体
重合物が微細な形態で得られる様な破砕機能を備えたも
のが好ましい。
【0012】次に重合反応後の後処理条件も本発明の効
果を得る上で極めて重要な要件である。即ち、重合反応
後、重合機より排出される反応混合物は30秒以内に実質
的に45℃以下の温度まで冷却することが必要であり、好
ましくは重合反応後20秒以内に45℃以下とし、30秒以内
実質的に35〜15℃の範囲まで冷却することが好ましい。
ここで、「重合反応後」とは、「実質的に密閉された重
合機より排出された時点」、即ち酸素、水分等を含む大
気、又は水等の媒体と接触する時点を意味する。かかる
冷却速度は速い程よく、特に高温での保持時間を短くす
ることが肝要である。冷却速度が遅い場合には、又、特
に従来提案されている如き50℃以上の高い温度では、た
とえ触媒の中和剤又は失活剤が直ちに加えられても、副
反応が優先して、分解又はそれによる重合度の低下、不
安定末端の新たな発生を充分抑制することが出来ず、重
合終了時の重合度等が維持出来ないことが判明した。か
かる分解等の副反応は温度が高い程優先して生じ、重合
直後の高温においては特に反応物の接触する雰囲気の含
有水分が悪影響し、水分との接触が副反応を促進するの
で、高温下で水分を含む雰囲気に曝されることはたとえ
通常の大気の程度でも好ましくない。従って、実質的に
水分等を含有しない状態の不活性雰囲気であれば、重合
度の低下は少なく、かかる状態はむしろ重合の継続と解
すべきであって、冷却速度が比較的遅くとも副反応の程
度は減少する。よって、かかる実質的に水分等を含有し
ない不活性雰囲気下で充分冷却した後、中和剤又は失活
剤と接触させ充分な時間をかけて触媒の失活を行っても
よいが、水が存在しても冷却を速やかに行って高温に保
持しなければよく、一般に最も冷却を速やかに行うには
比較的多量の低温の液体に浸漬するのが有効であって、
特に熱容量の大きい水溶液を用いれば冷却を迅速に行う
上で有効である。水の存在は高温時の副反応に対して上
記の如く好ましくないが、比較的多量の水は、冷却速度
の見地からは好適な媒体で、副反応の優先する高温経過
時間を短縮することによりむしろ水溶液による冷却が有
効である。又、かかる水溶液中に塩基性化合物よりなる
触媒の中和剤、失活剤を含有させ、冷却と同時に触媒の
中和、失活を行うのが好ましいのは当然である。又、か
かる反応物の実質的な冷却は、特に塊状重合物において
は反応物が微粉砕されていることが好ましいのも当然で
あって、重合機排出物が微細であれば最も好都合である
が、比較的大粒子の場合には重合機排出後、速やかに、
特に冷却の初期過程で冷却媒体中、例えば水中で速やか
に微粉砕することが好ましい。
【0013】尚、本発明の方法により30秒以内に45℃以
下、望ましくは35〜15℃の範囲まで急冷却すれば、その
後充分な時間をかけて副反応を併発することなく、触媒
の中和失活を完全に行うことが可能であり、充分触媒を
中和失活した反応物はその後の処理においてたとえ温度
が上昇しても、媒体が酸性を呈するものでない限り、副
反応による重合度の低下、不安定末端の発生は殆どなく
以後、比較的高温度で洗浄、乾燥等を行うことができ
る。尚、10℃以下の極低温では逆に失活反応が極めて遅
く長時間を要し好ましくない。
【0014】本発明において重合触媒を中和し失活する
ための塩基性化合物としては、アンモニア、或いはトリ
エチルアミン、トリブチルアミン等のアミン類、或いは
アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物塩類、その
他公知の触媒失活剤が用いられる。これらの失活剤は、
水或いは、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の有
機溶剤等、反応生成物の冷却用媒体中に溶解させて重合
物の冷却と同時に触媒と接触させ中和するのが好まし
い。特に水溶液とするのが好ましい。
【0015】本発明において重合触媒の失活を行った共
重合体は、更に要すれば洗浄、未反応モノマーの分離回
収、乾燥等を経て、又要すれば更に安定化工程を経て、
又各種安定剤等の添加剤を加え溶融混練しペレット化し
て製品とする。本発明のPOM共重合体は前述の如く極
めて不安定末端が少なく、安定化処理の負荷は軽減され
ているため簡単な仕上処理で充分安定なポリマーが得ら
れ、又安定剤等の配合のための溶融混練押出により、残
存する不安定部の揮発除去を兼ねることも可能となる。
【0016】又、本発明の方法によれば、MI値2.0 以
下、更には0.1 〜1.5 程度の従来得られなかった極めて
高重合度の線状構造のPOM共重合体を得ることがで
き、ブロー成形等の特殊成形による加工が可能となり、
又その物性例えば靭性等の顕著な向上を期待することが
出来る。
【0017】
【発明の効果】本発明の方法によって得られる共重合体
は、実質的に線状でMI値2.0 以下、更には1.5 以下の
極めて高い重合度と、優れた熱安定性を有し、従来品で
は得られなかった高性能、高品質の成形品を得ることが
できる。又、射出成形品はもとより、押し出し成形や従
来至難であったブロー成形も可能となり、用途が拡大さ
れる。又、不安定部分が少ないため後処理工程を簡略化
でき、最終製品の熱安定性も高い。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものでないことは勿論である。尚、実
施例及び比較例中の用語及び測定法は次の通りである。 %又はppm ; 特に記載なき場合は重量基準である。 重合収率 ; 供給全モノマーに対する重合物取得%(重
量基準)。 メルトインデックス(MI);190 ℃、荷重2160g で測
定したメルトインデックス値(g/10min)を示す。これ
は、分子量に対応する特性値として評価した。即ち、M
Iが低い程分子量が高い(但し、測定時の分解を防ぐた
め、一定の安定剤を少量添加混合して測定)。 アルカリ分解率(不安定部分の存在量);共重合物1g
を0.5 %の水酸化アンモニウムを含む50%メタノール水
溶液100ml に入れ、密閉容器中で170 ℃、45分間加熱し
た後、液中に溶出したホルムアルデヒドの量を定量分析
し、重合物に対する%で示した。 加熱重量減少率;共重合物5g を粉砕し、2,2'−メチレ
ンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(0.
5 %)とジシアンジアミド(0.1 %)からなる安定剤粉
末を良く混合し、空気中で220 ℃、45分間加熱した場合
の重量減少率を測定した。 実施例1〜5、比較例1〜3 二つの円が一部重なった断面を有し、外側に熱(冷)媒
を通すジャケット付きのバレルとその内部に攪拌、推進
用のパドルを付した2本の回転軸を長手方向に設けた連
続式混合反応機を用い、ジャケットに80℃の温水を通
し、2本の回転軸を100rpmの速度で回転させ、その一端
に、 3.3%の1,3 −ジオキソランを含有するトリオキサ
ンを連続的に供給し、同時に同じところへ、三フッ化ホ
ウ素ブチルエーテラートをシクロヘキサンに1%濃度に
溶解させた溶液を、全モノマー(トリオキサン+1,3 −
ジオキソラン)に対して表1に示した濃度で連続添加し
て、共重合を行った。尚、上記供給原料中に含まれる不
純物の種類と量は、分析の結果、表1に示す通りであっ
た。次いで、重合機吐出口より排出された反応生成物
(約90℃)は、排出直後にトリエチルアミン1000ppm 含
有、20℃の水溶液(最終的には約4倍量)を加え、混合
粉砕し、排出後20秒で45℃まで冷却し、更に10秒後30℃
まで冷却した後、この温度で60分攪拌処理した。その
後、遠心分離、乾燥を行い、最終重合体を得た。重合収
率及び得られた重合体の性状を表1に示した。
【0019】実施例6〜11、比較例4〜7 実施例2(表1)に示したと全く同様の重合条件により
重合し、重合機吐出口より排出された反応生成物は表2
に示すアルカリ水溶液と混合しつつ粉砕し、表2に示し
たような温度条件で触媒の失活化処理を行った。尚、こ
の温度(冷却)条件は、使用したアルカリ水溶液の温度
及び量、更には温度の異なる多段添加等により調整し
た。冷却後、表記温度で60分攪拌処理したのち、遠心分
離、乾燥を行い、最終重合体を得た。すべての場合にお
いて、重合収率はほぼ73%であった。得られた重合体の
性状を表2に示した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【表1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリオキサンを主モノマーとし、これと
    環状エーテル或いは環状ホルマールをコモノマーとし
    て、三フッ化ホウ素又はその配位化合物よりなる触媒を
    用いて共重合し、ポリオキシメチレン共重合物を得る方
    法において、反応系中の重合停止及び連鎖移動作用を有
    する不純物の総量を全モノマーに対して1×10-2 mol%
    以下とし、且つ重合反応に使用する触媒の量を全モノマ
    ーに対して1×10-3〜1×10-2 mol%として共重合を行
    い、共重合後、生成物を30秒以内に45℃以下の温度まで
    冷却し触媒を失活化することを特徴とする実質上線状の
    高重合度ポリオキシメチレン共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 実質上線状の高重合度ポリオキシメチレ
    ン共重合体がメルトインデックス値(190℃、荷重2160g)
    2.0g/10min 以下である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 重合温度が60〜105 ℃の範囲内である請
    求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 共重合後の重合生成物の冷却が塩基性化
    合物を溶解した低温溶液により行われる請求項1〜3の
    何れか1項記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 塩基性化合物を溶解する溶媒として水又
    は水溶液を用いる請求項4記載の製造方法。
JP4050597A 1992-03-06 1992-03-09 高重合度ポリオキシメチレン共重合体の製造方法 Expired - Fee Related JP2948015B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4050597A JP2948015B2 (ja) 1992-03-09 1992-03-09 高重合度ポリオキシメチレン共重合体の製造方法
DE69313324T DE69313324T2 (de) 1992-03-06 1993-03-05 Verfahren zur Herstellung von Polyoxymethylen-Copolymeren
AT93301696T ATE157374T1 (de) 1992-03-06 1993-03-05 Verfahren zur herstellung von polyoxymethylen- copolymeren
DK93301696.6T DK0559496T3 (da) 1992-03-06 1993-03-05 Fremgangsmåde til fremstilling af polyoxymethylencopolymerer
ES93301696T ES2106278T3 (es) 1992-03-06 1993-03-05 Procedimiento para produccion de copolimeros de polioximetileno.
US08/026,130 US5344911A (en) 1992-03-06 1993-03-05 Process for producing polyoxymethylene copolymer having reduced amount of unstable terminal groups
EP93301696A EP0559496B1 (en) 1992-03-06 1993-03-05 Process for producing polyoxymethylene copolymers
TW082101809A TW241276B (ja) 1992-03-06 1993-03-11

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4050597A JP2948015B2 (ja) 1992-03-09 1992-03-09 高重合度ポリオキシメチレン共重合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05247158A true JPH05247158A (ja) 1993-09-24
JP2948015B2 JP2948015B2 (ja) 1999-09-13

Family

ID=12863385

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4050597A Expired - Fee Related JP2948015B2 (ja) 1992-03-06 1992-03-09 高重合度ポリオキシメチレン共重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2948015B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000017247A1 (fr) * 1998-09-24 2000-03-30 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Copolymere de polyoxymethylene et composition le contenant
WO2015151343A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 ポリプラスチックス株式会社 ポリアセタール共重合体の製造方法
JP2017082098A (ja) * 2015-10-28 2017-05-18 旭化成株式会社 複合部品、ポリオキシメチレン製樹脂部品、及び樹脂組成物

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000017247A1 (fr) * 1998-09-24 2000-03-30 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Copolymere de polyoxymethylene et composition le contenant
US6506850B1 (en) 1998-09-24 2003-01-14 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Polyoxymethylene copolymer and composition thereof
JP4605904B2 (ja) * 1998-09-24 2011-01-05 旭化成ケミカルズ株式会社 ポリオキシメチレンコポリマーおよびその組成物
WO2015151343A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 ポリプラスチックス株式会社 ポリアセタール共重合体の製造方法
JP2015193700A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 ポリプラスチックス株式会社 ポリアセタール共重合体の製造方法
US9745400B2 (en) 2014-03-31 2017-08-29 Polyplastics Co., Ltd. Method for producing polyacetal copolymer
JP2017082098A (ja) * 2015-10-28 2017-05-18 旭化成株式会社 複合部品、ポリオキシメチレン製樹脂部品、及び樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2948015B2 (ja) 1999-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3017376B2 (ja) 高重合度ポリオキシメチレン3元共重合体の製造方法
KR100360288B1 (ko) 폴리아세탈공중합체의제조방법
JP3115515B2 (ja) ポリアセタール共重合体の製造方法
JP2003522260A (ja) ポリオキシメチレンの製造方法
KR930000373B1 (ko) 아세탈 중합체 또는 공중합체의 제조방법
EP0559496B1 (en) Process for producing polyoxymethylene copolymers
US4931535A (en) Process for the preparation of acetal polymer or copolymer
KR100249257B1 (ko) 열적으로 안정한 폴리옥시메틸렌 공중합체
JPH05247158A (ja) 高重合度ポリオキシメチレン共重合体の製造方法
WO1995027747A1 (fr) Procede d'obtention d'un copolymere d'aldehyde formique stabilise
JP5594483B2 (ja) オキシメチレンポリマーの製造方法及びその目的に適した装置
JP2948014B2 (ja) ポリオキシメチレン共重合体の製造方法
JPS62129311A (ja) オキシメチレン共重合体の製造方法
JP7448571B2 (ja) ポリアセタール重合体の製造方法
JPH07228649A (ja) ポリオキシメチレンコポリマーの製造方法
KR100270820B1 (ko) 옥시메틸렌 공중합체의 제조방법
JP3051797B2 (ja) ポリオキシメチレン共重合体の製造方法
JPH09216926A (ja) ポリオキシメチレン共重合体の製造方法
EP0637322A1 (en) Process for producing thermally stable polyoxymethylene copolymers and their use
JPH03269009A (ja) アセタール重合体または共重合体の製造法
JPH04145115A (ja) ポリオキシメチレン共重合体組成物
JP2023103736A (ja) ポリアセタール重合体の製造方法
JP2022167799A (ja) ポリオキシメチレン樹脂組成物
JPH07233231A (ja) オキシメチレン共重合体の末端安定化方法
JPH0465413A (ja) オキシメチレン共重合体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees