JPH05233673A - 取引の元帳情報補正方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、取引の元帳情報補正方法に関し、
顧客の取引情報を一括管理するためのセンタ元帳情報の
補正が、人手を介することなく、自動的に行えるように
することを目的とする。 【構成】 自動取引装置８による取引の途中で障害が発
生すると、取引処理部１３→障害情報通知部１２→監視
センタ１の経路で障害情報を送る。この障害情報は監視
部９からセンタ元帳補正部１０へ送られ、ここでファイ
ル１１内の情報を用いて補正すべきか否かを判断する。
補正する場合は、その旨の電文を作成し、該当する自動
取引装置へ通知する。自動取引装置８では、センタ元帳
変更部１４からホスト３へ通知する。ホスト３では、セ
ンタ元帳管理部１５がセンタ元帳ファイル７の情報を補
正する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、銀行、その他の金融機
関等に設置された自動取引装置を、監視センタの集中監
視制御システム等により集中的に監視制御を行う際に利
用される、取引の元帳情報補正方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】図５は、従来例の説明図であり、図中、
１は監視センタ、２は営業店、３はホスト、４は監視制
御装置、５は出力結果、６は補正用端末、７はセンタ元
帳ファイル、８は自動取引装置（ＡＴＭ）を示す。

【０００３】従来、銀行あるいは他の金融機関等には、
自動取引装置（ＡＴＭ）が設置されていた。これらの自
動取引装置は、例えば、一箇所の監視センタにおいて、
集中監視制御を行っていた。

【０００４】前記集中監視制御を行う場合のシステム構
成を図５に示す。この例では、各営業店２に自動取引装
置（ＡＴＭ）８が設置（実際には１つの営業所に複数
台）されており、これらの自動取引装置８は、通信用回
線（例えばＩＳＤＮ網）を介して監視センタ１と接続さ
れている。

【０００５】また、ホスト３には、センタ元帳ファイル
７が設けてあり、このホスト３も、通信用回線を介して
監視センタ１及び各営業店と接続されている。監視セン
タ１には、各営業店の自動取引装置を集中監視制御する
ための集中監視制御装置４と、センタ元帳ファイル７を
補正するための補正用端末６が設置されている。

【０００６】通常の取引時には、各営業店の自動取引装
置８の取引情報は、ホスト３へ送られ、センタ元帳ファ
イル７に書き込んでデータを更新する。また前記取引情
報は、監視センタ１へも送られ、集中監視制御を行うた
めに使用される。

【０００７】今、例えば、ある営業店の自動取引装置８
で、取引の途中に異常状態が発生したとする。この場
合、センタ元帳ファイル７と、実際の取引状態とに矛盾
が発生することがある。この時，センタ元帳ファイル７
を補正する必要が生じる。

【０００８】なお、この矛盾とは次のようなことをい
う。例えば預金の引き出しを例にとると、センタ元帳フ
ァイル７の情報を更新後、自動取引装置の紙幣排出処理
において、紙幣排出部に紙幣が詰まってしまったような
場合、金融機関側のセンタ元帳上は、引き出しが行われ
たという状態になっているのに、実際には、顧客に紙幣
が払い出されていないような場合をいう。

【０００９】上記のような補正処理は、次のようにして
行っていた。即ち、自動取引装置８から通知される情報
（機種、動作していた取引モード、処理の進行状態、保
留媒体の有無、センタ元帳の更新情報等）により、集中
監視制御装置４で出力された結果５から、オペレータが
取引上の矛盾を検出した場合、オペレータが補正用端末
６から、補正情報を入力し、センタ元帳ファイル７を補
正していた。

【００１０】更に具体的に説明すると次のようになる。
先ず、 自動取引装置が障害を検出した場合、監視センタ１内
の集中監視制御装置４に対し、障害に関する情報を通知
する。

【００１１】集中監視制御装置４では、で通知され
た情報を、ディスプレイ及びプリンタで出力する。 出力結果５をオペレータが見て、取引状況に矛盾が発
生していないかを判断する。

【００１２】矛盾が発生していたら、オペレータは、
出力結果５を見ながら、補正用端末６に補正情報を入力
し、センタ元帳ファイル７を補正する。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のも
のにおいては、次のような課題があった。 (1) 監視センタ内のオペレータが、取引上の矛盾を検出
してから、センタ元帳を補正するまでの処理は、オペレ
ータの手作業で行っていた。

【００１４】従って、補正処理に時間がかかる（処理が
遅い）と共に、手間もかかる。 (2) 監視センタには、補正用の端末を設置しておく必要
があり、設備費も高くなる。

【００１５】本発明は、このような従来の課題を解決
し、顧客の取引情報を一括して管理するためのセンタ元
帳情報の補正処理が、人手を介することなく自動的に行
えるようにすることを目的とする。

【００１６】

【課題を解決するための手段】図１は本発明の原理図で
あり、図中、図５と同符号は同一のものを示す。また、
９は監視部、１０はセンタ元帳補正部、１１は自動補正
条件指示情報ファイル、１２は障害情報通知部、１３は
取引処理部、１４はセンタ元帳変更部、１５はセンタ元
帳管理部を示す。

【００１７】本発明は上記の課題を解決するため、次の
ように構成した。 (1) 顧客との取引を自動的に行う複数の自動取引装置８
と、前記複数の自動取引装置を集中監視制御する集中監
視制御装置４と、前記各自動取引装置８で取引した取引
情報を、一括して管理するためのセンタ元帳ファイル７
とを備え、前記センタ元帳ファイル７の情報が、各自動
取引装置８からの依頼に基づいて、更新／変更可能なシ
ステムにおける、取引の元帳情報補正方法であって、前
記集中監視制御装置４で、各自動取引装置８からの情報
を元に、取引の矛盾を検出し、矛盾が検出された際、該
当する自動取引装置８に対して、センタ元帳ファイル７
の情報を補正する補正依頼を行い、該補正依頼を受けた
自動取引装置からの依頼に基づいて、センタ元帳ファイ
ル７の情報を補正するようにした。

【００１８】(2) 構成（１）の集中監視制御装置４内
で、取引の矛盾を検出する際、予めファイル１１に格納
しておいた、自動補正条件に関する情報を参照して検出
するようにした。

【００１９】

【作用】上記構成に基づく本発明の作用を、図１を参照
しながら説明する。取引処理部１３が、センタ元帳の情
報を更新した後、障害を検出したとする。この時、障害
情報通知部１２を介して監視センタ１へ障害情報を送
る。

【００２０】監視センタ１内の監視部９では、障害情報
を出力後、センタ元帳補正部１０へ通知する。センタ元
帳補正部１０では、自動補正条件指示情報ファイル１１
から情報を読み出し、通知された障害情報が条件に該当
するか否かを判断する。

【００２１】該当すれば、該当する自動取引装置あて
に、元帳情報を補正する旨の電文を作成し、依頼通知を
出す。この通知を受けたセンタ元帳変更部１４では、ホ
スト３へ指示を出し、センタ元帳管理部１５が、センタ
元帳ファイル７内の情報を補正する。

【００２２】このようにすれば、人手を介することな
く、自動的にセンタ元帳ファイル７の情報を補正するこ
とができる。また、人手を介しないため、手間もかから
ず、高速で補正ができる。

【００２３】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図２〜図４は、本発明の実施例を示した図であ
り、図２はシステム構成図、図３は図２の詳細な構成
図、図４はセンタ元帳補正部の処理フローチャートであ
る。

【００２４】図中、図１、図５と同符号は同一のものを
示す。また、１６は制御部、１７は集計部、１８は自動
取引装置通信部、１９は集中監視制御装置通信部、２０
はホスト通信部、２１は自動取引装置通信部を示す。

【００２５】本実施例では、監視センタ１内に設置した
集中監視制御装置４が、通信用回線を介して、各営業店
２の自動取引装置（ＡＴＭ）８を集中監視制御すると共
に、各営業店２とホスト３とを通信用回線によって接続
し、ホスト３でセンタ元帳ファイル７を管理するシステ
ム構成とした。

【００２６】なお、この場合、監視センタ１内には、従
来の補正端末は設置されていない。このようなシステム
構成において、センタ元帳ファイル７のデータを補正す
るには、次のようにして処理する。

【００２７】即ち、自動取引装置８から通知（図２の
参照）される情報（機種、動作していた取引モード、処
理の進行状態、障害内容、保留媒体の有無、センタ元帳
の更新情報等）から、集中監視制御装置４で、センタ元
帳の補正を行う必要性があるかを、予め設定した条件か
ら判断し、必要があれば、自動的に自動取引装置８を経
由して、センタ元帳ファイル７のデータを補正する（図
２の参照）。

【００２８】以下、図３、図４に基づいて、詳細に説明
する。図３に示したように、集中監視制御装置４には、
監視部９、制御部１６、集計部１７、センタ元帳補正部
１０、自動補正条件指示ファイル１１、自動取引通信部
１８を設ける。

【００２９】また、各営業店の自動取引装置８には、そ
れぞれ、集中監視制御装置通信部１９、障害情報通知部
１２、取引処理部１３、センタ元帳更新部１４、ホスト
通信部２０を設ける。

【００３０】更に、ホスト３には、センタ元帳ファイル
７、自動取引装置通信部２１、センタ元帳管理部１５を
設ける。上記自動補正条件指示ファイル１１に格納する
情報としては、例えば次の〜のような情報である。

【００３１】取引科目：障害発生時に取引をしていた
科目を識別するための情報 状態コード：障害発生時の自動取引装置の処理進行状
態を識別するための情報 障害コード：障害の原因を識別するための情報 センタ元帳更新情報：該当の取引における、ホスト元
帳の更新状態を識別するための情報 例：更新未済、不明、更新済など 現金処理状態：該当の取引における、現金の取り扱い
状態を識別するための情報 例：処理済、不明、処理未済など 保留媒体：保留媒体の有無、及び保留している媒体を
識別するための情報 例：カード、通帳、現金、レシートなど 銀行番号：金融機関を識別するための情報 カード種別：該当取引に使用したカードを識別するた
めの情報 その他：使用者固有の識別用の情報 以上の各情報を、自動補正条件指示ファイル１１の各レ
コードに、コード化して格納しておく。

【００３２】上記構成のシステムにおいて、自動取引装
置８で取引が行われると、取引情報は取引処理部１３が
処理する。この場合、取引情報は、センタ元帳変更部１
４に渡され、その後、ホスト通信部２０からホスト１内
の自動取引装置通信部２１を経由してセンタ元帳管理部
１５へ渡される。

【００３３】センタ元帳管理部１５では、受け取った情
報を元に、センタ元帳ファイル７内のデータを更新す
る。このような処理とは別に、取引処理部１３から、集
中監視制御装置通信部１９、自動取引装置通信部１８を
経由して、監視部９に対し、監視用の情報を送る。

【００３４】監視部９では、前記の情報を受け取って自
動取引装置８の監視及び制御を行っている。このような
取引の途中で、自動取引装置８内に障害が発生した場
合、次のようにして、センタ元帳ファイル７内のデータ
補正を行う。

【００３５】(1) 今、ある自動取引装置８において、取
引が行われ、センタ元帳ファイル７内のデータを更新し
た後に、該自動取引装置８内で障害が発生したとする。
この時、取引処理部１３が前記障害を検出すると、障害
情報通知部１２へ通知する。

【００３６】(2) 前記通知を受けた障害情報通知部１２
では、障害情報を収集し、集中監視制御装置４あてに、
電文を作成し、集中監視制御装置通信部１９に送信を依
頼する。

【００３７】(3) 送信を依頼された集中監視制御装置通
信部１９では、依頼された電文を、規定の電文フォーマ
ットに編集した後、集中監視制御装置４へ送信する。 (4) 自動取引装置通信部１８では、前記電文を受信する
と、その電文を解析し、監視部９に通知する。

【００３８】(5) 監視部９では、通知された障害情報
を、画面とプリンタに出力した後、センタ元帳補正部１
０に通知する。 (6) センタ元帳補正部１０では、自動補正条件指示情報
ファイル１１から情報を読み出し、通知された障害情報
がその条件に該当するか否かを判断する。

【００３９】この場合、障害が発生した自動取引装置か
ら集中監視制御装置４に通知された障害情報から、所定
の情報（比較に必要な情報）を抽出し、抽出された前記
情報を、自動補正条件指示ファイル１１内に格納されて
いる情報（例えば、上記〜の情報）と比較する。

【００４０】そして、合致した情報（該当する情報）が
あれば、自動補正が必要であると判断し、合致した情報
がなければ補正の必要が無いものと判断する。自動補正
が必要と判断した時は、自動取引装置８あてに電文を作
成して、自動取引装置通信部１８へ送信を依頼する。

【００４１】(7) 自動取引装置通信部１８では、依頼さ
れた電文を、規定された電文フォーマットに編集した
後、自動取引装置に送信する。 (8) 集中監視制御装置通信部１９では、受信した電文を
解析し、センタ元帳変更部１４に通知する。

【００４２】(9) センタ元帳変更部１４では、通知され
た補正情報をホストへ送信するように、ホスト通信部２
０へ通知する。 (10)ホスト通信部２０では、依頼された電文を、規定の
電文フォーマットに編集した後、ホスト３へ送信する。

【００４３】(11)自動取引装置通信部２１では、受信し
た電文を解析し、センタ元帳管理部１５へ通知する。 (12)センタ元帳管理部１５では、通知された電文を解析
し、センタ元帳ファイル７内のデータを補正する。

【００４４】以上の各処理により、センタ元帳ファイル
のデータを補正することができるが、上記処理の内、セ
ンタ元帳補正部の処理を、図４のフローチャートに基づ
いて、更に詳細に説明する。なお、図４の各処理番号は
カッコ内に示す。

【００４５】センタ元帳補正部１０が、監視部９からの
通知を受けた際、先ず、補正を要しない通知であれば何
もしないが、補正を要する通知であれば、自動補正機能
を選択する（Ｓ１）。

【００４６】次に、自動補正条件指示情報ファイル１１
から、補正条件を読み出し（Ｓ２）、通知された障害情
報と、読み出した補正条件とを比較する（Ｓ３）。その
結果、条件に合致しなければ何もしないが、条件に合致
していると（Ｓ４）、センタ元帳補正指令の電文を作成
し、送信を依頼する（Ｓ５）。

【００４７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。 (1) 例えば、預金の引き出しの際、センタ元帳情報を更
新後、紙幣排出処理において、自動取引装置の紙幣排出
部に紙幣が詰まってしまった場合、金融機関側のセンタ
元帳上は、引き出しが行われたという状態となっている
のに、実際には顧客に現金が払い出されていない事態が
発生する。

【００４８】このような場合、オペレータが介在するこ
となく、自動的にセンタ元帳の補正を行うことができ
る。 (2) センタ元帳の補正は、自動的に行うので、処理が速
い。また、手間もかからない。

【００４９】(3) センタ元帳の補正は、集中監視制御装
置内で行うので、従来のような補正用端末も不要であ
る。従って、設備費も安くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の原理図である。

【図２】本発明の実施例におけるシステム構成図であ
る。

【図３】図２の詳細な構成図である。

【図４】センタ元帳補正部の処理フローチャートであ
る。

【図５】従来例の説明図である。

【符号の説明】

１ 監視センタ ２ 営業店 ３ ホスト ４ 集中監視制御装置 ７ センタ元帳ファイル ８ 自動取引装置（ＡＴＭ） ９ 監視部 １０ センタ元帳補正部 １１ 自動補正条件指示情報ファイル １２ 障害情報通知部 １３ 取引処理部 １４ センタ元帳変更部 １５ センタ元帳管理部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 顧客との取引を自動的に行う複数の自動
   取引装置（８）と、 前記複数の自動取引装置（８）を、集中監視制御する集
   中監視制御装置（４）と、 前記各自動取引装置（８）で取引した取引情報を、一括
   して管理するためのセンタ元帳ファイル（７）を備え、 前記センタ元帳ファイル（７）の情報が、各自動取引装
   置（８）からの依頼に基づいて、更新／変更可能なシス
   テムにおける、取引の元帳情報補正方法であって、 前記集中監視制御装置（４）で、各自動取引装置（８）
   からの情報を元に、取引の矛盾を検出し、 矛盾が検出された際、該当する自動取引装置（８）に対
   して、センタ元帳ファイル（７）の情報を補正する補正
   依頼を行い、 該補正依頼を受けた自動取引装置（８）からの依頼に基
   づいて、前記センタ元帳ファイルの情報を補正すること
   を特徴とした取引の元帳情報補正方法。
2. 【請求項２】 上記集中監視制御装置（４）内で取引の
   矛盾を検出する際、 予めファイル（１１）に格納しておいた、自動補正条件
   に関する情報を参照して検出することを特徴とした請求
   項１記載の取引の元帳情報補正方法。