JPH05214248A - 精密成形部品用樹脂組成物 - Google Patents
精密成形部品用樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH05214248A JPH05214248A JP2298492A JP2298492A JPH05214248A JP H05214248 A JPH05214248 A JP H05214248A JP 2298492 A JP2298492 A JP 2298492A JP 2298492 A JP2298492 A JP 2298492A JP H05214248 A JPH05214248 A JP H05214248A
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- JP
- Japan
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- resin
- weight
- parts
- resin composition
- pts
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は高度の寸法安定性を要求される精度
成形部品の製造に好適な樹脂組成物をえんとするもので
ある。 【構成】 本発明はポリフェニレンサルファイド95〜
50重量部に、重量平均分子量3000以上のフェノー
ル樹脂3〜45重量部及びエポキシ樹脂を2〜20重量
部添加混和せる樹脂混合物100重量部に無機充填物5
0〜400重量部を配合したことを特徴とする精密成形
用樹脂組成物である。
成形部品の製造に好適な樹脂組成物をえんとするもので
ある。 【構成】 本発明はポリフェニレンサルファイド95〜
50重量部に、重量平均分子量3000以上のフェノー
ル樹脂3〜45重量部及びエポキシ樹脂を2〜20重量
部添加混和せる樹脂混合物100重量部に無機充填物5
0〜400重量部を配合したことを特徴とする精密成形
用樹脂組成物である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高度の寸法精度を要求さ
れる精密成形部品の製品に好適な樹脂組成物に関するも
のである。
れる精密成形部品の製品に好適な樹脂組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年機器の小型化或は高精度化の進展に
伴って、これらに使用される部品においても益々その寸
法の高精度化が要求されている。特に光学部品において
は、1μm 或はそれ以下のオーダーの寸法安定性を有す
るものが要望され、また電子部品においても他の材料特
に無機材料、金属材料との収縮率が出来うる限り近い材
料が必要とされてきた。
伴って、これらに使用される部品においても益々その寸
法の高精度化が要求されている。特に光学部品において
は、1μm 或はそれ以下のオーダーの寸法安定性を有す
るものが要望され、また電子部品においても他の材料特
に無機材料、金属材料との収縮率が出来うる限り近い材
料が必要とされてきた。
【0003】このような背景からセラミックを用いた小
型精密部品や封止部品が使用されてきた。然しながらこ
の材料による部品は寸法安定性や耐熱性には優れている
が、加工性に難点があるため生産効率が低く必然的にコ
ストが高くなるという問題があった。
型精密部品や封止部品が使用されてきた。然しながらこ
の材料による部品は寸法安定性や耐熱性には優れている
が、加工性に難点があるため生産効率が低く必然的にコ
ストが高くなるという問題があった。
【0004】これに対応してプラスチックを用いた精度
成形材料の開発も広く行われており、小型精密部品用材
料としては例えば熱硬化性エポキシ樹脂に無機充填剤を
配合したものがある。この成形材料は寸法安定性、機械
強度、耐熱性及び電気特性等に優れていると共に材料自
体が比較的安価なために広範囲に普及されてきた。然し
ながらエポキシ樹脂系の材料は熱硬化を有するため成形
品を製造する過程において成形のサイクルを長くとる必
要があり、一般的にはトランスファー成形法が採用され
ており、生産効率は必ずしも満足することが出来ず、か
かる点において問題を生じているものであった。
成形材料の開発も広く行われており、小型精密部品用材
料としては例えば熱硬化性エポキシ樹脂に無機充填剤を
配合したものがある。この成形材料は寸法安定性、機械
強度、耐熱性及び電気特性等に優れていると共に材料自
体が比較的安価なために広範囲に普及されてきた。然し
ながらエポキシ樹脂系の材料は熱硬化を有するため成形
品を製造する過程において成形のサイクルを長くとる必
要があり、一般的にはトランスファー成形法が採用され
ており、生産効率は必ずしも満足することが出来ず、か
かる点において問題を生じているものであった。
【0005】而して近時生産性に優れた射出成形法を適
用でき熱可塑性樹脂による精密成形材料が出現されてお
り、例えば吸湿率が小さく且つ耐熱性、機械強度及び電
気特性に優れた材料としてポリフェニレンサルファイド
(以下PPS樹脂という)をベースにした樹脂組成物が
小型機構部品や封止材として有用されている。然しなが
らPPS樹脂系材料は機械的強度は優れているが、収縮
率が高いことが難点とされ、この収縮率を低下せしめる
ために通常無機充填材を添加しているものであるが、こ
の無機充填材の配合量を増大すると材料自体に脆性を生
ずるという問題がある。従ってこの欠点を改善せんとし
てPPS樹脂にポリオレフィン樹脂又はナイロン樹脂を
添加して変性化を図った樹脂組成物も市販されている。
然しこれらの樹脂組成物は耐熱性においてPPS樹脂に
比して低く、このため成形温度を300℃或はそれ以上
の温度にて長時間成形した場合分解物が発生し機械的特
性、電気的特性を阻害するものであった。又ナイロン樹
脂変性組成物はPPS樹脂が有する優れた吸湿性を損わ
れる問題があった。
用でき熱可塑性樹脂による精密成形材料が出現されてお
り、例えば吸湿率が小さく且つ耐熱性、機械強度及び電
気特性に優れた材料としてポリフェニレンサルファイド
(以下PPS樹脂という)をベースにした樹脂組成物が
小型機構部品や封止材として有用されている。然しなが
らPPS樹脂系材料は機械的強度は優れているが、収縮
率が高いことが難点とされ、この収縮率を低下せしめる
ために通常無機充填材を添加しているものであるが、こ
の無機充填材の配合量を増大すると材料自体に脆性を生
ずるという問題がある。従ってこの欠点を改善せんとし
てPPS樹脂にポリオレフィン樹脂又はナイロン樹脂を
添加して変性化を図った樹脂組成物も市販されている。
然しこれらの樹脂組成物は耐熱性においてPPS樹脂に
比して低く、このため成形温度を300℃或はそれ以上
の温度にて長時間成形した場合分解物が発生し機械的特
性、電気的特性を阻害するものであった。又ナイロン樹
脂変性組成物はPPS樹脂が有する優れた吸湿性を損わ
れる問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる現状に
鑑み鋭意研究を行った結果、寸法安定性並に靭性、耐熱
性に優れた精度部品を容易に成形しうる樹脂組成物を開
発したものである。
鑑み鋭意研究を行った結果、寸法安定性並に靭性、耐熱
性に優れた精度部品を容易に成形しうる樹脂組成物を開
発したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はPPS樹脂95
〜50重量部と、重量平均分子量3000以上のフェノ
ール樹脂3〜45重量部とエポキシ樹脂2〜20重量部
とからなる樹脂混合物100重量部に無機充填物50〜
400重量部を混和したことを特徴とするものである。
〜50重量部と、重量平均分子量3000以上のフェノ
ール樹脂3〜45重量部とエポキシ樹脂2〜20重量部
とからなる樹脂混合物100重量部に無機充填物50〜
400重量部を混和したことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明の樹脂組成物において、主体となるPP
S樹脂としては特に限定するものではないが、該樹脂組
成物の低収率化を目的として上記の如く無機充填物を多
量に配合するに際し、高温例えば300℃にて一定の溶
融粘度例えば2000〜5000センポイズ(103 /
秒)の範囲を有するものが好ましい。
S樹脂としては特に限定するものではないが、該樹脂組
成物の低収率化を目的として上記の如く無機充填物を多
量に配合するに際し、高温例えば300℃にて一定の溶
融粘度例えば2000〜5000センポイズ(103 /
秒)の範囲を有するものが好ましい。
【0009】また本発明はPPS樹脂を変性せしめるた
めにフェノール樹脂を添加するものであるが、その理由
はまずPPS樹脂の脆性を改善すること並に接着性を改
善せしめることを望むためである。これによって例えば
光学部品分野において他の部品との接着性を高めること
が出来又コネクタとして用いる場合、ファイバとの接着
性を向上させることが出来る。又電子部品分野において
接着剤やレジストとの接着強度を改善し、又封止材とし
て用いる場合チップやリードフレームとの接着性を向上
させることが出来る。
めにフェノール樹脂を添加するものであるが、その理由
はまずPPS樹脂の脆性を改善すること並に接着性を改
善せしめることを望むためである。これによって例えば
光学部品分野において他の部品との接着性を高めること
が出来又コネクタとして用いる場合、ファイバとの接着
性を向上させることが出来る。又電子部品分野において
接着剤やレジストとの接着強度を改善し、又封止材とし
て用いる場合チップやリードフレームとの接着性を向上
させることが出来る。
【0010】このフェノール樹脂として重量平均分子量
3000以上のものに限定したが、その理由は3000
未満の分子量のものを使用した場合には、得られる樹脂
組成物の耐熱性(加熱減量)並に機械特性が低下し、該
樹脂組成物による成形物中に発泡(ボイド)などが発生
し易くなるためである。
3000以上のものに限定したが、その理由は3000
未満の分子量のものを使用した場合には、得られる樹脂
組成物の耐熱性(加熱減量)並に機械特性が低下し、該
樹脂組成物による成形物中に発泡(ボイド)などが発生
し易くなるためである。
【0011】このフェノール樹脂としてはPPS樹脂と
の相容性の点からリニヤな構造を有するフェノール樹脂
例えば三菱油化(株)製「レジンX」シリーズのものが
望ましいが、架橋構造の一部でメチロール基を有するフ
ェノール樹脂例えば鐘紡(株)製「ベルパールS」タイ
プのものでも相容化が出来るものであれば使用して差支
えない。
の相容性の点からリニヤな構造を有するフェノール樹脂
例えば三菱油化(株)製「レジンX」シリーズのものが
望ましいが、架橋構造の一部でメチロール基を有するフ
ェノール樹脂例えば鐘紡(株)製「ベルパールS」タイ
プのものでも相容化が出来るものであれば使用して差支
えない。
【0012】又フェノール樹脂の添加量を3〜45重量
部と限定したが3重量部未満の場合には、PPS樹脂の
靭性を改良せしめることが出来ず、又45重量部を超え
た場合には吸湿後の寸法変化並に電気特性が低下するた
めである。
部と限定したが3重量部未満の場合には、PPS樹脂の
靭性を改良せしめることが出来ず、又45重量部を超え
た場合には吸湿後の寸法変化並に電気特性が低下するた
めである。
【0013】又本発明組成物において、上記のフェノー
ル樹脂と共にエポキシ樹脂を添加するものであるが、こ
のエポキシ樹脂については特に限定するものではなく、
例えばビスフェノールタイプ又はノボラックタイプのエ
ポキシ樹脂でよく、その平均分子量としては800以上
のものが好適である。又このエポキシ樹脂を添加する目
的は夫々の樹脂の末端或は側鎖の活性水素やヒドロキシ
ル基と反応して相容化剤として有効に作用するものと考
えられるが、それ以外の効果としてフェノール樹脂とエ
ポキシ樹脂との反応による物性の向上が認められる。
ル樹脂と共にエポキシ樹脂を添加するものであるが、こ
のエポキシ樹脂については特に限定するものではなく、
例えばビスフェノールタイプ又はノボラックタイプのエ
ポキシ樹脂でよく、その平均分子量としては800以上
のものが好適である。又このエポキシ樹脂を添加する目
的は夫々の樹脂の末端或は側鎖の活性水素やヒドロキシ
ル基と反応して相容化剤として有効に作用するものと考
えられるが、それ以外の効果としてフェノール樹脂とエ
ポキシ樹脂との反応による物性の向上が認められる。
【0014】なおエポキシ樹脂としては油化シェル
(株)製「エピコート#1001」、「エピコート#1
004」又は日本化薬(株)製「EOCN#103S」
として市販されている。
(株)製「エピコート#1001」、「エピコート#1
004」又は日本化薬(株)製「EOCN#103S」
として市販されている。
【0015】このエポキシ樹脂の添加量を2〜20重量
部と限定したが、2重量部未満の場合には、得られる樹
脂組成物において、三元系樹脂の相容性が悪いため成形
品の外観や寸法安定性が低下する。又20重量部を超え
た場合には、フェノール樹脂の使用量にもよるが、過剰
のエポキシ基が残存すると、可塑剤的な影響が現われ好
ましくない。
部と限定したが、2重量部未満の場合には、得られる樹
脂組成物において、三元系樹脂の相容性が悪いため成形
品の外観や寸法安定性が低下する。又20重量部を超え
た場合には、フェノール樹脂の使用量にもよるが、過剰
のエポキシ基が残存すると、可塑剤的な影響が現われ好
ましくない。
【0016】更に本発明樹脂組成物は上記の樹脂を混練
した樹脂組成物に無機充填物を添加することにより、該
樹脂組成物による成形物の収縮性を抑えることを目的と
しているものである。この無機充填物としては特に限定
するものではないが異方性が問題となる場合には繊維状
のものより不定形、球形粒子、立体対称形のウイスカが
好ましい。このような無機充填物としては、例えばシリ
カ、アルミナ、タルクや酸化亜鉛のウイスカが使用さ
れ、又これらの無機充填物にシラン系、チタン系のカッ
プリング剤等の表面処理剤を適宜選択して処理すること
により一層効果を上げることが出来る。
した樹脂組成物に無機充填物を添加することにより、該
樹脂組成物による成形物の収縮性を抑えることを目的と
しているものである。この無機充填物としては特に限定
するものではないが異方性が問題となる場合には繊維状
のものより不定形、球形粒子、立体対称形のウイスカが
好ましい。このような無機充填物としては、例えばシリ
カ、アルミナ、タルクや酸化亜鉛のウイスカが使用さ
れ、又これらの無機充填物にシラン系、チタン系のカッ
プリング剤等の表面処理剤を適宜選択して処理すること
により一層効果を上げることが出来る。
【0017】この無機充填物の添加量を、PPS樹脂に
フェノール樹脂とエポキシ樹脂を添加して混和した樹脂
混合物100重量部に対して50〜400重量部に限定
したが、その理由は50重量部未満の場合には上記の成
形物の収縮率を低下せしめることが出来難く、ソリやヒ
ケが大きくなるためであり、又400重量部を超えた場
合には樹脂組成物の溶融粘度が高くなりすぎて、成形物
をうることが困難となるためである。
フェノール樹脂とエポキシ樹脂を添加して混和した樹脂
混合物100重量部に対して50〜400重量部に限定
したが、その理由は50重量部未満の場合には上記の成
形物の収縮率を低下せしめることが出来難く、ソリやヒ
ケが大きくなるためであり、又400重量部を超えた場
合には樹脂組成物の溶融粘度が高くなりすぎて、成形物
をうることが困難となるためである。
【0018】
[実施例(1)]300℃における溶融粘度が250セ
ンチポイズ(103 /秒)の部分架橋型PPS樹脂70
重量部とフェノール樹脂として三菱油化(株)製「レジ
ンX,Mグレード」(重量平均分子量4000〜600
0)を20重量部とを、ベント付2軸混練機を用いて、
その第1ゾーンにてベント真空引きを行いながら混練し
た後、次いで上記混練機の第2ゾーンにてエポキシ樹脂
として油化シェル(株)製「エピコート#100」(数
平均分子量約900)を10重量部添加して混練し、更
にこの樹脂混合物にエポキシシランカップリング剤にて
表面処理を行った平均粒径15μm の不定形シリカを2
50重量部添加して混練して本発明樹脂組成物をえた。
ンチポイズ(103 /秒)の部分架橋型PPS樹脂70
重量部とフェノール樹脂として三菱油化(株)製「レジ
ンX,Mグレード」(重量平均分子量4000〜600
0)を20重量部とを、ベント付2軸混練機を用いて、
その第1ゾーンにてベント真空引きを行いながら混練し
た後、次いで上記混練機の第2ゾーンにてエポキシ樹脂
として油化シェル(株)製「エピコート#100」(数
平均分子量約900)を10重量部添加して混練し、更
にこの樹脂混合物にエポキシシランカップリング剤にて
表面処理を行った平均粒径15μm の不定形シリカを2
50重量部添加して混練して本発明樹脂組成物をえた。
【0019】[実施例(2)]実施例(1)と同様のP
PS樹脂60重量部と、フェノール樹脂として三菱油化
(株)製「レジンX,Hグレード」(重量平均分子量5
000〜8000)を24重量部、エポキシ樹脂として
日本化薬(株)製、「EOCN#103S」(数平均分
子量約970)を24重量部、無機充填物としてチタン
カップリング剤で表面処理を行った平均粒径8μm のア
ルミナ80重量を使用した以外はすべて実施例(1)と
同様にして混練して本発明樹脂組成物をえた。
PS樹脂60重量部と、フェノール樹脂として三菱油化
(株)製「レジンX,Hグレード」(重量平均分子量5
000〜8000)を24重量部、エポキシ樹脂として
日本化薬(株)製、「EOCN#103S」(数平均分
子量約970)を24重量部、無機充填物としてチタン
カップリング剤で表面処理を行った平均粒径8μm のア
ルミナ80重量を使用した以外はすべて実施例(1)と
同様にして混練して本発明樹脂組成物をえた。
【0020】[実施例(3)]実施例(1)と同様のP
PS樹脂85重量部と、フェノール樹脂として鐘紡
(株)製「ベルパールS−830」(重量平均分子量1
0000〜20000)10重量部、エポキシ樹脂とし
て油化シェル(株)製「エピコート#1004」(数平
均分子量約1600)5重量部、無機充填物としてアミ
ン系シランカップリング剤で表面処理を行った平均粒径
8μm の球形シリカ150重量部を夫々使用した以外は
すべて実施例(1)と同様にして混練を行って本発明樹
脂組成物をえた。
PS樹脂85重量部と、フェノール樹脂として鐘紡
(株)製「ベルパールS−830」(重量平均分子量1
0000〜20000)10重量部、エポキシ樹脂とし
て油化シェル(株)製「エピコート#1004」(数平
均分子量約1600)5重量部、無機充填物としてアミ
ン系シランカップリング剤で表面処理を行った平均粒径
8μm の球形シリカ150重量部を夫々使用した以外は
すべて実施例(1)と同様にして混練を行って本発明樹
脂組成物をえた。
【0021】[比較例(1)]実施例(1)と同様のP
PS樹脂100重量部に平均粒径15μm の不定形シリ
カ250重量部を添加し混練を行って比較例樹脂組成物
をえた。
PS樹脂100重量部に平均粒径15μm の不定形シリ
カ250重量部を添加し混練を行って比較例樹脂組成物
をえた。
【0022】[比較例(2)]実施例(1)と同様のP
PS樹脂78重量部とフェノール樹脂として三菱油化
(株)製「レジンX,Mグレード」22重量部、無機充
填物として平均粒径15μm の不定形シリカ250重量
部とを夫々使用した以外はすべて実施例(1)と同様に
して比較例樹脂組成物をえた。
PS樹脂78重量部とフェノール樹脂として三菱油化
(株)製「レジンX,Mグレード」22重量部、無機充
填物として平均粒径15μm の不定形シリカ250重量
部とを夫々使用した以外はすべて実施例(1)と同様に
して比較例樹脂組成物をえた。
【0023】[比較例(3)]実施例(1)と同様のP
PS樹脂40重量部と、フェノール樹脂として三菱油化
(株)製「レジンX,Hグレード」36重量部とエポキ
シ樹脂として日本化薬(株)製「EOCN#103S」
24重量部と無機充填物としてチタンカップリング剤で
表面処理を行った平均粒径8μm のアルミナ80重量部
とを夫々使用した以外はすべて実施例と同様にして比較
例樹脂組成物をえた。
PS樹脂40重量部と、フェノール樹脂として三菱油化
(株)製「レジンX,Hグレード」36重量部とエポキ
シ樹脂として日本化薬(株)製「EOCN#103S」
24重量部と無機充填物としてチタンカップリング剤で
表面処理を行った平均粒径8μm のアルミナ80重量部
とを夫々使用した以外はすべて実施例と同様にして比較
例樹脂組成物をえた。
【0024】[比較例(4)]実施例(1)と同様のP
PS樹脂85重量部と、フェノール樹脂として鐘紡
(株)製「ベルパールS−830」10重量部とエポキ
シ樹脂として油化シェル(株)製「エピコート#100
4」5重量部と無機充填物としてアミン系シランカップ
リング剤にて表面処理を行った平均粒径8μm の球形シ
リカ25重量部を夫々使用した以外はすべて実施例
(1)と同様にして比較例樹脂組成物をえた。
PS樹脂85重量部と、フェノール樹脂として鐘紡
(株)製「ベルパールS−830」10重量部とエポキ
シ樹脂として油化シェル(株)製「エピコート#100
4」5重量部と無機充填物としてアミン系シランカップ
リング剤にて表面処理を行った平均粒径8μm の球形シ
リカ25重量部を夫々使用した以外はすべて実施例
(1)と同様にして比較例樹脂組成物をえた。
【0025】[比較例(5)]実施例(1)と同様のP
PS樹脂70重量部とナイロン樹脂としてナイロン66
(東レ(株)製、アミランCM3001)30重量部と
無機充填物としてチタンカップリング剤で表面処理を行
った平均粒径15μm の不定形シリカ250重量部を夫
々使用した以外はすべて実施例(1)と同様にして比較
例樹脂組成物をえた。
PS樹脂70重量部とナイロン樹脂としてナイロン66
(東レ(株)製、アミランCM3001)30重量部と
無機充填物としてチタンカップリング剤で表面処理を行
った平均粒径15μm の不定形シリカ250重量部を夫
々使用した以外はすべて実施例(1)と同様にして比較
例樹脂組成物をえた。
【0026】斯くしてえた本発明樹脂組成物及び比較例
樹脂組成物を射出成形により夫々試験片を作製し、この
試験片により夫々性能を測定した。その結果は表1に示
す通りである。
樹脂組成物を射出成形により夫々試験片を作製し、この
試験片により夫々性能を測定した。その結果は表1に示
す通りである。
【0027】
【表1】 表1から明らかの如く本発明樹脂組成物は機械的強度、
耐熱性を低下せしめることなく衝撃性及びたわみ性が向
上すると共にPPS樹脂の欠点とする接着性を改善する
ことが認められた。これに対し比較例樹脂組成物として
エポキシ樹脂を含有せしめない場合には強度と衝撃性を
十分に改善せしめることが出来ずまた耐熱性も劣るもの
であった。
耐熱性を低下せしめることなく衝撃性及びたわみ性が向
上すると共にPPS樹脂の欠点とする接着性を改善する
ことが認められた。これに対し比較例樹脂組成物として
エポキシ樹脂を含有せしめない場合には強度と衝撃性を
十分に改善せしめることが出来ずまた耐熱性も劣るもの
であった。
【0028】又PPS樹脂が樹脂全体の50重量%未満
の場合(比較例3)には成形収縮率、吸水率が大きく、
耐熱性も低い。又無機充填物の配合量が少い場合(比較
例4)には強度及び成形収縮率が劣るものであった。更
にナイロン変性樹脂組成物(比較例5)では耐衝撃性及
びたわみ性等の靭性は改善されるが吸水率が大きく且つ
耐熱性が劣るものであった。
の場合(比較例3)には成形収縮率、吸水率が大きく、
耐熱性も低い。又無機充填物の配合量が少い場合(比較
例4)には強度及び成形収縮率が劣るものであった。更
にナイロン変性樹脂組成物(比較例5)では耐衝撃性及
びたわみ性等の靭性は改善されるが吸水率が大きく且つ
耐熱性が劣るものであった。
【0029】
【発明の効果】本発明樹脂組成物はPPS樹脂本来の機
械的特性、耐熱性、低吸水性等の特性を何等損うことな
く、靭性及び接着性が改善されたもので工業上有用なも
のである。
械的特性、耐熱性、低吸水性等の特性を何等損うことな
く、靭性及び接着性が改善されたもので工業上有用なも
のである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63/00 NKA 8830−4J
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリフェニレンサルファイド95〜50
重量部と、重量平均分子量3000以上を有するフェノ
ール樹脂3〜45重量部とエポキシ樹脂2〜20重量部
とからなる樹脂混合物100重量部に無機充填物50〜
400重量部を添加し混和したことを特徴とする精密成
形部品用樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2298492A JPH05214248A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 精密成形部品用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2298492A JPH05214248A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 精密成形部品用樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05214248A true JPH05214248A (ja) | 1993-08-24 |
Family
ID=12097814
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2298492A Pending JPH05214248A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 精密成形部品用樹脂組成物 |
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JP (1) | JPH05214248A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1153098A1 (en) * | 1998-12-29 | 2001-11-14 | Corning Incorporated | Method for fabricating an optical device using purified adhesives in the optical path |
JP2009215512A (ja) * | 2008-03-13 | 2009-09-24 | Toray Ind Inc | ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物、成形体および箱型成形体部品 |
CN109535716A (zh) * | 2018-10-18 | 2019-03-29 | 江苏澳盛复合材料科技有限公司 | 一种与金属粘结性好的聚苯硫醚/碳纤维复合材料 |
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1992
- 1992-02-07 JP JP2298492A patent/JPH05214248A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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