JPH0782469A - 電子部材用ポリマー組成物 - Google Patents

電子部材用ポリマー組成物

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JPH0782469A
JPH0782469A JP5185616A JP18561693A JPH0782469A JP H0782469 A JPH0782469 A JP H0782469A JP 5185616 A JP5185616 A JP 5185616A JP 18561693 A JP18561693 A JP 18561693A JP H0782469 A JPH0782469 A JP H0782469A
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JP
Japan
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composition
weight
polyphenylene ether
epoxy
present
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JP5185616A
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English (en)
Inventor
Ikue Watanabe
郁恵 渡▲邉▼
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COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Original Assignee
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 IC基盤、プリント配線基板などの電気絶縁
材料として好適な、優れた耐熱性、電気絶縁性、誘電特
性、メッキ特性、熱伝導性、機械特性などを有するとと
もに、リサイクル成形性にも優れた電子部材用ポリマー
組成物を提供する。 【構成】 (A)一般式Aで表されるポリエーテルイミ
ド、(B)一般式Bで表されるポリフェニレンエーテ
ル、および(C)エポキシ変性されたスチレン系共重合
体(グラフト共重合体が好ましい)を(A)と(B)の
合計100重量部に対して0.1重量部以上1.0重量
部未満含んでなり、これらにシラン系カップリング剤と
フィラー(ウィスカーまたは単繊維状の無機充填材)を
配合してもよい。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、IC基盤、プリント配
線基板などの電気絶縁材料として好適に利用することが
できる優れた耐熱性、電気絶縁性、誘電特性、メッキ特
性、熱伝導性、機械特性などを有する電子部材用ポリマ
ー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエーテルイミドは、耐熱性、電気絶
縁性、機械特性などにおいて優れた性質を有することか
ら、エンジニアリングプラスチックとして多くの用途に
利用されている。さらに、その優れた耐熱性、電気絶縁
性により、IC基盤、プリント配線基板などの電気絶縁
材料として利用されている例も多い。
【0003】しかしながら、ポリエーテルイミドのよう
な縮合系の芳香族系耐熱性高分子においては、一般に、
その誘電率が比較的高いため、高密度・多層集積、ある
いは高速度・高周波回路用の絶縁材料としては、その性
能に限界がある。
【0004】一方、ポリフェニレンエーテル、芳香族ポ
リビニル化合物などは、機械強度、成形加工性および耐
熱性には劣るが、誘電率が低く、電気特性は比較的優れ
ている。
【0005】これら性質の異なる2種、もしくはそれ以
上のポリマーをブレンドすることにより、それぞれのポ
リマーの特性を合わせ持ったポリマーブレンドの設計が
盛んに行われている。しかし、多くのポリマーは非相溶
系であり、非相溶系のポリマーブレンドの場合、特性、
特に機械特性において問題がある。
【0006】従来、上記したような特性を有するポリエ
ーテルイミドに、上記したような特性を有するポリフェ
ニレンエーテルを加熱溶融混合したポリマーブレンド
は、知られている。しかし、このポリマーブレンドは、
相溶性の面で問題があり、機械特性も満足するものでは
なかった。
【0007】本発明者らは、先に、このような問題を解
決するために、耐熱性や機械特性などに優れたポリエー
テルイミドと、比較的低い誘電率を有する電気特性に優
れたポリフェニレンエーテルとを、スチレン系共重合体
またはジビニル系化合物とともにブレンドすれば、ポリ
エーテルイミドとポリフェニレンエーテルとが本来有し
ている優れた耐熱性、機械特性、電気絶縁性、成形性な
どをそのまま保持し、しかも相溶性に優れたポリマー組
成物が得られることを見出し、「ポリマー組成物および
その製造方法」(特願平3−358459号)および
「ポリマー組成物およびその製法」(特願平3−358
460号)として既に提案している(以下、これらを
「先提案」と言う)。
【0008】また、上記したような特性を有するポリエ
ーテルイミドに、上記したような特性を有するポリフェ
ニレンエーテルを混合させる際のポリマーブレンドの相
溶性を、エポキシ変性された芳香族ビニル系樹脂を配合
することにより、解決した例もある(特開平5−328
80号公報、以下、これを「公知技術」と言う)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このポ
リマーブレンドに用いられる第3成分とも言える樹脂
(すなわち、公知技術のエポキシ変性された芳香族ビニ
ル系樹脂、あるいは先提案のスチレン系共重合体やジビ
ニル系化合物)は、一般に、他成分との相関相互作用が
あるものの、これ単独での耐熱性は劣っているため、多
量に使用した場合には、ポリエーテルイミドおよびポリ
フェニレンエーテルが本来有している耐熱性を損なって
しまう可能性が大きい。
【0010】しかも、これら第3成分とも言える樹脂
は、一般に、結晶化温度もしくはガラス転移温度がポリ
エーテルイミドおよびポリフェニレンエーテルより低い
ことから、これら3つの成分からなるポリマーブレンド
の成形体を作成する場合、第3成分を多量に使用する
と、第3成分が成形体表面部に層状に表れることがあ
り、成形体としての均一性に問題がある。すなわち、こ
の不均一性に起因して、成形体、特に繰り返し溶融後の
成形体の耐熱性、電気特性、機械特性が低下するという
欠点が生じる。
【0011】一方、IC基盤などの電子部品のプリント
配線基板などの電気絶縁材料においては、上記のような
優れた耐熱性、機械特性、電気絶縁性、誘電特性、成形
性などの諸特性に加えて、使用時に発生する熱を放散さ
せるために、熱伝導率が大きい材料が好ましい。しかし
ながら、一般に、ポリマーは熱伝導率が小さく、ポリマ
ー同士のブレンドのみでは、これを改善することは困難
であり、先提案および公知技術のものでも、熱伝導率に
ついては未だ不十分である。
【0012】本発明は、以上のポリエーテルイミドとポ
リフェニレンエーテルとのポリマーブレンドにおける相
溶性の問題を、上記したような成形体の不均一性の問題
を生じることなく解決して、電気絶縁性、誘電特性、耐
熱性、機械特性などに優れるのみならず、繰り返し成形
にも対応し得、しかも熱伝導率などの熱特性にも優れた
電子部材用ポリマー組成物を提供することを目的とす
る。
【0013】
【目的を達成するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために、鋭意検討した結果、(1)ポリエー
テルイミドとポリフェニレンエーテルとをブレンドし
て、これら両成分が有する優れた諸特性をそのまま保持
するポリマー組成物を得る際の、これら両成分の相溶性
の問題を、前述した先提案や公知技術と同様に、第3成
分としてエポキシ変性スチレン系グラフト共重合体を使
用することにより解決するが、このとき、第3成分の量
を、先提案や公知技術では予想し得ない量まで大幅に低
減させても、相溶性の問題は充分に解決することができ
ること、(2)しかも、第3成分の量を、このように極
く少量とした結果、意外にも、繰り返し成形を行う場合
であっても、相溶性が低下することがないばかりでな
く、成形体の不均一性の問題が一切生じないこと、
(3)さらに、シラン系カップリング剤および特定のフ
ィラーを、これら3つの成分に加えて配合すれば、熱伝
導率などの熱特性や機械特性にも優れたポリマー組成物
を得ることができこと、の知見を得た。
【0014】本発明の電子部材用ポリマー組成物は、こ
れらの知見に基づいてなされたもので、(A)一般式A
で表されるポリエーテルイミド、(B)一般式Bで表さ
れるポリフェニレンエーテル、および(C)エポキシ変
性されたスチレン系共重合体を(A)と(B)の合計1
00重量部に対して0.1重量部以上1.0重量部未満
を含んでなることを特徴とする。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】また、本発明の組成物においては、上記の
(C)のスチレン系共重合体がグラフト共重合体である
ことが好ましい。
【0018】さらに、本発明の組成物においては、上記
の(A)、(B)、(C)に加えて、シラン系カップリ
ング剤およびフィラーが配合されたものであってもよ
い。このフィラーは、ウィスカーまたは単繊維状の無機
充填材であることが好ましい。
【0019】本発明のポリマー組成物に使用される
(A)の一般式Aで表されるポリエーテルイミドは、該
ポリエーテルイミドの性能、製造、あるいはコストなど
の面で好ましい具体例として、化5の構造式で示される
ものが挙げられる。
【0020】
【化5】
【0021】また、(B)の一般式Bで表されるポリフ
ェニレンエーテルは、該ポリフェニレンエーテルの性
能、製造、あるいはコストなどの面で好ましい具体例と
して、化6の構造式で示されるものが挙げられる。
【0022】
【化6】
【0023】なお、ポリフェニレンエーテルは、耐熱性
の面で変性度の少ないもの、未変性のものが好ましい。
【0024】さらに、(C)のエポキシ変性スチレン系
共重合体は、該共重合体の性能、製造、コストなどの面
で好ましい具体例として、エポキシ変性スチレン−ポリ
スチレン共重合体、エポキシ変性スチレン−メチルメタ
クリレート共重合体などが挙げられる。これらは、単独
でも2種以上を混合しても使用することができる。
【0025】なお、本発明の組成物において、エポキシ
変性スチレン系グラフト共重合体は、他のエポキシ変性
スチレン系交互共重合体やエポキシ変性スチレン系ブロ
ック共重合体、エポキシ変性スチレン系ランダム共重合
体に比べ、ポリエーテルイミドおよびポリフェニレンエ
ーテルと、より高度な3次元的網目構造をとるべく、分
子間相互作用を有し易いことから、成形体の表面部に層
状に表れると言う不都合はなく、再成形などに対応した
耐用性に優れる。したがって、本発明の組成物において
は、エポキシ変性スチレン系グラフト共重合体を(C)
成分として使用することが好ましい。
【0026】エポキシ変性スチレン系共重合体は、ポリ
エーテルイミド、ポリフェニレンエーテルの合計100
重量部に対し、約0.1重量部以上1.0重量部未満、
好ましくは0.2〜0.8重量部用いる。
【0027】加えて、本発明の組成物においては、シラ
ン系カップリング剤は、その性能、製造、コストなどの
面で好ましい具体例として、ビニルトリクロロシラン、
ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシ
ランなどが挙げられる。なかでも、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシランが好ましい。
【0028】さらに、本発明の組成物においては、フィ
ラーは、その性能、製造、コストなどの面で好ましい具
体例として、ガラス、酸化アルミニウム、酸化マグネシ
ウム、酸化ベリリウム、酸化チタン、窒化アルミニウ
ム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタン、炭化ケイ
素、チタン酸カリウムなどの無機充填材が挙げられる。
なかでも、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウ
ム、チタン酸カリウム、ガラス、酸化ベリリウム、窒化
アルミニウムが好ましい。
【0029】これらのフィラーは、パウダー、ウィスカ
ー、繊維など、任意の形状のものを使用することができ
るが、特に、ウィスカーや単繊維状のものが、機械特
性、熱特性などの特性を向上するためには好ましい物性
を有している。なお、ウィスカーや単繊維状のものをフ
ィラーとして用いる場合は、炭化ケイ素、窒化ケイ素、
酸化アルミニウム、チタン酸カリウムが特に適してい
る。
【0030】ウィスカー形状として用いる場合は、短す
ぎたり、細すぎると、ウィスカー形状の有する特性が充
分に発揮されず、逆に、長すぎたり、太すぎると、ブレ
ンド時にウィスカー形状が壊れてしまい、後述するよう
に予めシラン系カップリング剤で表面処理したものを使
用する場合には、処理していない面が増え、物性の低下
が起こることもあるため、長さは約5〜50μm、直径
は約0.1〜1.8μmの範囲内のものが適しており、
さらに好ましくは、長さが約20〜40μm、直径が約
0.3〜0.9μmの範囲内のものが適している。
【0031】単繊維状として用いる場合は、短すぎた
り、細すぎると、複合材料としたときの機械強度が低下
し、逆に、長すぎたり、太すぎると、ウィスカー形状に
おける場合と同様の物性の低下が起こることがあるた
め、長さは約2000〜4000μm、直径は約4〜1
5μmの範囲内のものが適しており、さらに好ましく
は、長さが約2000〜2600μm、直径が約8〜1
1μmの範囲内のものが好ましい。
【0032】本発明の組成物をさらに詳しく説明する
と、(1)化5の構造式を含め一般式Aで表されるポリ
エーテルイミドを約1〜99重量部、好ましくは約5〜
95重量部と、化6の構造式を含め一般式Bで表される
ポリフェニレンエーテルを約1〜99重量部、好ましく
は約5〜95重量部と、前述のエポキシ変性スチレン系
共重合体を前述の量との3成分のもの、(2)(1)の
3成分と、前述のシラン系カップリング剤より選ばれた
少なくとも一種を本発明の組成物の合計100重量部に
対して約0.001〜10重量%、好ましくは約0.0
1〜5重量%と、前述のフィラーより選ばれた少なくと
も一種をやはり本発明の組成物の合計100重量部に対
して約1〜90重量%、好ましくは約10〜60重量%
との5成分のものがあり、特に(2)の5成分のものが
好ましい。
【0033】このような本発明の組成物において、ポリ
エーテルイミドの量が少ないと、機械強度、成形加工
性、耐熱性などは低下するが、誘電率が低くなって電気
特性は向上する。逆に、ポリエーテルイミドの量が多い
と、機械強度、成形加工性、耐熱性などは向上するが、
誘電率が高くなって電気特性は劣化する。
【0034】これに対し、ポリフェニレンエーテルの量
が少ないと、機械強度、成形加工性、耐熱性などは向上
するが、誘電率が高くなって電気特性は劣化する。逆
に、ポリフェニレンエーテルの量が多いと、機械強度、
成形加工性、耐熱性などは低下するが、誘電率が低くな
って電気特性は向上する。
【0035】このように、ポリエーテルイミドとポリフ
ェニレンエーテルは、相反する性質を有するため、これ
ら両者の混合比率を、上記した範囲内において、適宜調
節することにより、任意の誘電率や機械強度などを有す
る本発明の組成物を得ることができる。
【0036】そして、第3成分と言うべきスチレン系共
重合体の配合量は、少なすぎると、相溶性が低下して、
機械強度が低下してしまい、逆に多すぎると、前述した
ように第3成分による繰り返し成形における問題が生じ
るため、本発明の組成物では、上記の範囲とするもので
ある。
【0037】また、本発明の組成物において、シラン系
カップリング剤の配合量は、少なすぎると、上記した
(A),(B),(C)の3つのポリマーと、フィラー
との界面の親和性、接合性が低下し、機械強度が低下し
てしまい、逆に多すぎても、それ以上の効果は得られな
いばかりか、これら3つのポリマーの相溶性を低下させ
る場合もあるので、本発明の組成物では、上記の範囲と
するものである。
【0038】本発明の組成物は、上記3成分あるいは5
成分以外の任意の成分、例えば、充填剤、各種安定化
剤、難燃剤、着色剤、補強剤などを添加することができ
る。
【0039】以上の成分からなる本発明の組成物の製造
方法は、溶融ブレンド法、溶液ブレンド法などを採用す
ることができる。溶液ブレンド法は、低温でブレンドで
き、複雑な設備を必要としない反面、多量の溶媒を必要
とし、しかも工程が複雑で、収率が低いなどの問題点が
ある。これに対し、溶融ブレンド法は、高温が必要で、
押出機などの設備が必要となるが、工程が単純で、ほぼ
100%の収率が得られるなど、生産性、経済性に優れ
るため、本発明の組成物の製造方法は、溶融ブレンド法
によることが好ましい。
【0040】加熱溶融ブレンド法による場合、上記した
ポリエーテルイミドとポリフェニレンエーテルとエポキ
シ変性スチレン系共重合体、あるいはこれらとシラン系
カップリング剤とフィラー、さらにはこれらと上記の任
意の成分は、これら各成分を一度に加熱溶融混練しても
よいが、任意の順序で加熱溶融混練することもできる。
【0041】また、シラン系カップリング剤は、上記の
ように直接添加してもよいが、シラン系カップリング剤
で予めフィラーを表面処理して使用することもできる。
このシラン系カップリング剤でフィラーを表面処理する
方法は、当業者には周知の方法を用いることができる。
【0042】すなわち、水または約0.01〜0.1重
量%濃度の酢酸水100重量部に対し、約0.1〜5重
量部のシラン系カップリング剤を溶解させ、その溶液中
に約10重量部のフィラーを投入し、適当時間攪拌した
後、ロ過、乾燥することによってシラン系カップリング
剤で表面処理されたフィラーを得ることができる。
【0043】あるいは、上記によって得られたシラン系
カップリング剤の溶液を、スプレーなどを用いることに
より、フィラーに均一に散布した後、乾燥することによ
ってもシラン系カップリング剤で表面処理されたフィラ
ーを得ることができる。
【0044】さらには、シラン系カップリング剤とフィ
ラー、あるいはシラン系カップリング剤で表面処理され
たフィラーは、上記のとおり、ポリエーテルイミド、ポ
リフェニレンエーテル、およびエポキシ変性スチレン系
共重合体のポリマー成分と同時に、あるいはその前後に
混練してもよいが、予めポリエーテルイミド、ポリフェ
ニレンエーテル、およびエポキシ変性スチレン系共重合
体を混練することにより得られるポリマーブレンド組成
物と混練することもできる。
【0045】上記の成分をブレンドするのに使用される
混合機としては、加熱機能と混合機能を備えた従来の混
練ミキサーや一軸あるいは二軸のスクリュー押出機など
を挙げることができる。
【0046】好ましいブレンド条件は、例えば、混練ミ
キサーを使用する場合においては、ローター回転数が約
10〜200rpm、好ましくは約30〜100rp
m、ブレンド温度が約200〜400℃、好ましくは約
250〜350℃の範囲、ブレンド時間が約1〜60
分、好ましくは約2〜10分である。
【0047】ブレンド温度が約200℃未満ではポリエ
ーテルイミドが溶融せず、約400℃を超えると成分の
分解を引き起こすので好ましくない。ブレンド時間が約
1分未満では十分な混合が行われず、約60分を超えて
ブレンドを続けてもそれ以上の効果は得られない。
【0048】さらに、上記の各成分の酸化による劣化を
防ぐために、ブレンドは、不活性ガス雰囲気下で行うこ
とが好ましい。不活性ガスの好ましい具体例としては、
窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどが挙げられ
る。
【0049】以上のようにして混練して得られる本発明
の組成物は、目的に応じて、成形機により、ペレット、
フィルム、その他の適宜の形状に成形できる。
【0050】
【作用】本発明においては、本来、相溶性の悪いポリエ
ーテルイミドとポリフェニレンエーテルとが、第3成分
とも言うべきポリマーであるエポキシ変性スチレン系共
重合体(特にエポキシ変性スチレン系グラフト共重合
体、以下、作用の項において同じ)の極く少量の介在に
より、良好な相溶性を示し、さらにシラン系カップリン
グ剤を使用することにより、フィラーとこれらポリマー
成分との界面が良好な親和性、接合性を示し、緊密な混
合状態の、したがって機械特性に優れたポリマーブレン
ドとなる。
【0051】しかも、このような極く少量のエポキシ変
性スチレン系共重合体は、本発明の組成物を、繰り返し
成形に付す場合であっても、上記のポリマーの相溶性を
低下させることがないばかりでなく、この繰り返し成形
体の不均一性の問題を一切生じさせることはない。
【0052】さらに、このエポキシ変性スチレン系共重
合体やシラン系カップリング剤は、ポリエーテルイミド
およびポリフェニレンエーテルのそれぞれが本来有して
いる耐熱性、成形加工性、電気特性、機械特性などを阻
害しない。
【0053】加えて、上記のフィラーとしてウィスカー
や単繊維状の無機充填材を使用する場合には、耐熱性、
成形加工性、相溶性、フィラーとポリマー成分との親和
性や接合性を損なうことなく、機械特性、熱伝導性など
を向上させることができる。
【0054】以上により、本発明の組成物によれば、リ
サイクル成形体であっても、ポリエーテルイミドとポリ
フェニレンエーテルが本来有している優れた諸特性をそ
のまま保持し、しかも緊密なポリマーブレンドとなって
いるために、近年のエンジニアリングプラスチックに要
求される様々な特性を備えたポリマー組成物が提供され
る。
【0055】
【実施例】 実施例1 ポリエーテルイミド〔米国ゼネラル・エレクトリック社
製商品名“Ultem1000”〕10g、ポリフェニ
レンエーテル〔ポリ(2,6−ジメチル−p−フェニレ
ンオキサイド)〕10g、およびエポキシ変性スチレン
−スチレングラフト共重合体〔東亜合成化学工業社製商
品名“RESEDA GP−500”〕0.04g(ポ
リエーテルイミドおよびポリフェニレンエーテルの合計
100重量部に対して0.2重量部、以下、単に重量部
のみで示す)を、ラボプラストミルミキサー〔東洋精機
(株)製商品名“ラボプラストミル30C150型”〕
を用いて、窒素雰囲気下、300℃、50rpmで3分
間加熱溶融ブレンドを行い、本発明の組成物を得た。
【0056】実施例2 エポキシ変性スチレン−スチレングラフト共重合体を
0.1g(0.5重量部)に変えた以外は、実施例1と
同様の方法により加熱溶融ブレンドを行い、本発明の組
成物を得た。
【0057】実施例3 エポキシ変性スチレン−スチレングラフト共重合体0.
04gを0.16g(0.8重量部)に変えた以外は、
実施例1と同様の方法により加熱溶融ブレンドを行い、
本発明の組成物を得た。
【0058】比較例1 ポリエーテルイミド〔Ultem 1000〕10g、
ポリフェニレンエーテル〔ポリ(2,6−ジメチル−p
−フェニレンオキサイド)〕10g、およびエポキシ変
性スチレン−スチレングラフト共重合体0.2g(1.
0重量部)を、ラボプラストミルミキサーを用いて、窒
素雰囲気下、300℃、50rpmで3分間加熱溶融ブ
レンドを行い、比較の組成物を得た。
【0059】比較例2 エポキシ変性スチレン−スチレングラフト共重合体0.
2gを3g(15重量部)に変えた以外は、比較例1と
同様の方法により加熱溶融ブレンドを行い、比較の組成
物を得た。
【0060】比較例3 エポキシ変性スチレン−スチレングラフト共重合体をエ
ポキシ変性スチレン−スチレンブロック共重合体に変え
た以外は、実施例2と同様の方法により、加熱溶融ブレ
ンドを行い、比較の組成物を得た。
【0061】実施例1〜3および比較例1,2で得られ
た組成物について、走査型電子顕微鏡〔日本電子社製商
品名“JSM−840”〕により相溶性を評価するとと
もに、示差走査熱量計〔セイコー電子工業社製商品名
“DSC−100”〕によりガラス転移温度(Tg)を
測定するとともに、常法により分解開始温度を測定し
た。
【0062】また、得られた組成物を、小型射出成形機
を用いて、250〜350℃で、長さ20mm、大径4
mmφ、小径1mmφのダンベル状に成形し、米国Cu
stom Scientific Instrumen
ts社製商品名“MINIMAX TENSILE T
ESTER CS−183”を用いて、引張弾性率、引
張強度、伸びを測定した。
【0063】さらに、得られたを真空プレス〔柴山科学
器械製作所社製商品名“真空プレスVP−50”〕によ
り、250〜300℃で、直径約40mm、厚さ約1m
mの円盤状に成形し、得られた成形品について1MHz
の周波数において、誘電率、誘電正接の測定を行った。
【0064】また、上記のダンベル状の成形体の相溶性
について、走査型電子顕微鏡写真において相分離構造を
観察し、ドメインのサイズにより次の3段階で評価し
た。A;ドメインの直径1μm未満で分散している。
B;ドメインの直径1〜3μmの範囲で分散している。
C;ドメインの直径3μmを超えて分散している。
【0065】さらに、この成形体についての20%HC
l、10%NaOH、ジメチルアセトアミド(DMA
c)に対する耐薬品性、およびメッキ性を次のようにし
て評価した。すなわち、耐薬品性については、各薬剤に
23℃で24時間浸漬した後、外観および重量により評
価した。○は、良好な外観を維持し、かつ重量減少が無
かったもの、△は、一部が溶解もしくは膨潤したものを
示す。メッキ性については、ポリマー組成物に銅メッキ
を施し、次の要領にてメッキ密着性を試験した。すなわ
ち、テープ(JIS Z 1522に規定の幅12mm
のセロファン粘着テープ)の新しい粘着面を長さ50m
m以上指圧により気泡が残らないように圧着し、約10
秒経過後メッキ面に垂直方向にテープを引き剥し、メッ
キ被膜の浮き上がりおよびテープ側へのメッキ付着の有
無を調べた。○は、いずれも無かったもの、△は、一部
浮き上がりが有ったもの、×は、剥れが有ったものを示
す。
【0066】以上の結果を表1および表2に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】また、実施例2および比較例3で得た組成
物について、そのまま混練して成形したもの(以下、
「混練試料」と言う)、この混練試料を再度溶融して成
形したもの(以下、「再成形試料」と言う)について
も、上記と同様の相溶性を観察・評価した。この結果
を、表3に示す。なお、比較例3の組成物についても、
上記と同様にして相溶性、ガラス転移温度および引張強
度を測定した。この結果も、合わせて表3に示す。
【0070】
【表3】
【0071】実施例4 0.1重量%濃度の酢酸水溶液100重量部にγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン1重量部を溶解させ、そ
の溶液100重量部に対し、120℃で2〜3時間真空
乾燥を行った窒化アルミニウム10重量部を加え、室温
で10〜60分間攪拌後、ロ過し、水およびメタノール
で十分洗浄を行った後、80℃で2〜3時間真空乾燥を
行うことにより、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ンで表面処理された窒化アルミニウムを得た。
【0072】次に、ポリエーテルイミド8g、ポリフェ
ニレンエーテル〔ポリ(2,6−ジメチル−p−フェニ
レンオキサイド)〕8g、およびエポキシ変性スチレン
−スチレングラフト共重合体0.03g(0.19重量
部)を、ラボプラストミルミキサーを用いて、窒素雰囲
気下、300℃、50rpmで3分間加熱溶融ブレンド
を行った。さらに、上記のγ−アミノプロピルトリエト
キシシランで表面処理した窒化アルミニウム4gを加
え、窒素雰囲気下、300℃、50rpmで3分間加熱
溶融ブレンドを行い、本発明の組成物を得た。
【0073】実施例5 エポキシ変性スチレン−スチレングラフト共重合体0.
03gを0.08g(0.5重量部)に変えた以外は、
実施例4と同様の方法により加熱溶融ブレンドを行い、
本発明の組成物を得た。
【0074】実施例6 エポキシ変性スチレン−スチレングラフト共重合体0.
03gを0.13g(0.81重量部)に変えた以外
は、実施例4と同様の方法により加熱溶融ブレンドを行
い、本発明の組成物を得た。
【0075】実施例7 γ−アミノプロピルトリエトキシシランをN−フェニル
−γ−アミノプロピルトリメトキシシランに変えた以外
は、実施例5と同様の方法により加熱溶融ブレンドを行
い、本発明の組成物を得た。
【0076】実施例8 ポリエーテルイミドを6g、ポリフェニレンエーテルを
6g、エポキシ変性スチレン−スチレングラフト共重合
体を0.06g(0.5重量部)、γ−アミノプロピル
トリエトキシシランで表面処理した窒化アルミニウムを
8gとした以外は、実施例5と同様の方法により加熱溶
融ブレンドを行い、本発明の組成物を得た。
【0077】実施例9 窒化アルミニウムを炭化ケイ素に変えた以外は、実施例
5と同様の方法により加熱溶融ブレンドを行い、本発明
の組成物を得た。
【0078】実施例10 窒化アルミニウムを炭化ケイ素に変えた以外は、実施例
8と同様の方法により加熱溶融ブレンドを行い、本発明
の組成物を得た。
【0079】実施例11 窒化アルミニウムをグラスファイバー〔旭ファイバーグ
ラス社製商品名“グラスロン ミルドファイバー
B”〕に変えた以外は、実施例5と同様の方法により加
熱溶融ブレンドを行い、本発明の組成物を得た。
【0080】実施例12 窒化アルミニウムをグラスファイバーに変えた以外は、
実施例8と同様の方法により加熱溶融ブレンドを行い、
本発明の組成物を得た。
【0081】実施例13 窒化アルミニウムを酸化ベリリウムに変え、かつ該酸化
ベリリウムは実施例4と同様にしてγ−アミノプロピル
トリエトキシシランで表面処理したものを2gとした以
外は、実施例8と同様の方法により加熱溶融ブレンドを
行い、本発明の組成物を得た。
【0082】実施例14 水100重量部にγ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン1重量部を溶解させ、その溶液100重量部に対し、
120℃で2〜3時間真空乾燥を行った炭化ケイ素ウィ
スカー(長さ30μm、直径0.3μm)10重量部を
加え、室温で10〜60分間攪拌後、ロ過し、水および
メタノールで十分洗浄を行った後、80℃で2〜3時間
真空乾燥を行うことにより、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシランで表面処理された炭化ケイ素ウィスカーを
得た。
【0083】次に、ポリエーテルイミド8g、ポリフェ
ニレンエーテル〔ポリ(2,6−ジメチル−p−フェニ
レンオキサイド)〕8g、およびエポキシ変性スチレン
−スチレングラフト共重合体0.03g(0.19重量
部)を、ラボプラストミルミキサーを用いて、窒素雰囲
気下、300℃、50rpmで3分間加熱溶融ブレンド
を行った。さらに、上記のγ−アミノプロピルトリエト
キシシランで表面処理した炭化ケイ素ウィスカー4gを
加え、窒素雰囲気下、300℃、50rpmで3分間加
熱溶融ブレンドを行い、本発明の組成物を得た。
【0084】実施例15 エポキシ変性スチレン−スチレングラフト共重合体0.
03gを0.08g(0.5重量部)に変えた以外は、
実施例14と同様の方法により加熱溶融ブレンドを行
い、本発明の組成物を得た。
【0085】実施例16 エポキシ変性スチレン−スチレングラフト共重合体0.
03gを0.13g(0.81重量部)に変えた以外
は、実施例14と同様の方法により加熱溶融ブレンドを
行い、本発明の組成物を得た。
【0086】実施例17 γ−アミノプロピルトリエトキシシランをN−グリシド
キシプロピルトリメトキシシランに変えた以外は、実施
例15と同様の方法により加熱溶融ブレンドを行い、本
発明の組成物を得た。
【0087】実施例18 γ−アミノプロピルトリエトキシシランをN−フェニル
−アミノプロピルトリメトキシシランに変えた以外は、
実施例15と同様の方法により加熱溶融ブレンドを行
い、本発明の組成物を得た。
【0088】実施例19 ポリエーテルイミドを6g、ポリフェニレンエーテルを
6g、エポキシ変性スチレン−スチレングラフト共重合
体を0.06g(0.5重量部)、炭化ケイ素ウィスカ
ーを8gとした以外は、実施例15と同様の方法により
加熱溶融ブレンドを行い、本発明の組成物を得た。
【0089】実施例20 炭化ケイ素ウィスカーを窒化ケイ素ウィスカー(長さ3
5μm、直径0.4μm)に変えた以外は、実施例15
と同様の方法により加熱溶融ブレンドを行い、本発明の
組成物を得た。
【0090】実施例21 炭化ケイ素ウィスカーを窒化ケイ素ウィスカーに変えた
以外は、実施例19と同様の方法により加熱溶融ブレン
ドを行い、本発明の組成物を得た。
【0091】実施例22 炭化ケイ素ウィスカーをチタン酸カリウムウィスカー
(長さ20μm、直径0.4μm)に変えた以外は、実
施例15と同様の方法により加熱溶融ブレンドを行い、
本発明の組成物を得た。
【0092】実施例23 炭化ケイ素ウィスカーをチタン酸カリウムウィスカーに
変えた以外は、実施例19と同様の方法により加熱溶融
ブレンドを行い、本発明の組成物を得た。
【0093】実施例24 炭化ケイ素ウィスカーを酸化アルミニウム単繊維(長さ
2000μm、直径8μm)に変えた以外は、実施例1
5と同様の方法により加熱溶融ブレンドを行い、本発明
の組成物を得た。
【0094】実施例25 炭化ケイ素ウィスカーを酸化アルミニウム単繊維に変え
た以外は、実施例19と同様の方法により加熱溶融ブレ
ンドを行い、本発明の組成物を得た。
【0095】比較例4 ポリエーテルイミド10g、ポリフェニレンエーテル1
0gを、ラボプラストミルミキサーを用いて、窒素雰囲
気下、300℃、50rpmで3分間加熱溶融ブレンド
を行い、比較の組成物を得た。
【0096】実施例4〜25および比較例4で得られた
組成物についても、実施例1〜3および比較例1〜3の
組成物と同様の諸物性を調べた。この結果を、表5〜8
に示す。なお、参考のために、実施例4〜25および比
較例4で使用した各種フィラーのパウダー形状における
熱伝導率および誘電率を表4に示す。
【0097】
【表4】
【0098】
【表5】
【0099】
【表6】
【0100】
【表7】
【0101】
【表8】
【0102】
【表9】
【0103】
【表10】
【0104】以上の結果から、本発明の組成物では、電
気特性において非常に良好な値を示すことが判る。ま
た、耐熱性に関しては、本発明の組成物のガラス転移温
度が約210〜220℃の範囲にあり、ポリエーテルイ
ミド単独の優れた耐熱性をそのまま保持することが判
る。さらに、フィラーの存在により、フィラーが存在し
ないものに比して熱伝導率および機械強度よりも高い熱
伝導率および機械強度を持ち、熱伝導率の面および機械
強度の面における効果があることが判る。なお、このフ
ィラーとしてウィスカーまたは単繊維状の無機充填剤を
使用すれば、機械特性および熱特性をも大幅に向上す
る。加えて、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンエー
テル、エポキシ変性スチレン−スチレングラフト共重合
体(特にエポキシ変性スチレン−スチレングラフト共重
合体)、さらにシラン系カップリング剤、フィラーを、
任意の割合で混合することができ、目的に応じて所定の
誘電特性、熱伝導性を有する耐熱性、相溶性、接合性に
優れたポリマー組成物を得ることができることが明らか
である。
【0105】
【発明の効果】本発明によれば、ポリエーテルイミドの
優れた耐熱性を保持し、さらにポリエーテルイミドより
も優れた誘電特性を有するポリマー組成物を得ることが
できる。しかも、本発明のポリマー組成物は、相溶性の
ないポリエーテルイミドとポリフェニルエーテルとの2
成分を、極く少量のエポキシ変性スチレン系共重合体、
特にエポキシ変性スチレン系共重合体を介在させること
によって、良好に相溶させたものであり、この結果、本
発明の組成物による成形体の不均一性の問題を解消する
ことができる。また、この不均一性の問題がないことか
ら、本発明の組成物は、リサイクル成形にも良好に対応
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 79/08 LRC 81/06 LRF H01B 3/42 H 9059−5G 3/44 K 9059−5G //(C08L 71/12 79:08 51:00) (C08L 71/12 79:08 25:00)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式Aで表されるポリエーテル
    イミド、(B)一般式Bで表されるポリフェニレンエー
    テル、および(C)エポキシ変性されたスチレン系共重
    合体を(A)と(B)の合計100重量部に対して0.
    1重量部以上1.0重量部未満含んでなることを特徴と
    する電子部材用ポリマー組成物。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 (C)のスチレン系共重合体がグラフト
    共重合体であることを特徴とする請求項1の電子部材用
    ポリマー組成物。
  3. 【請求項3】 (A)、(B)、(C)に加えて、シラ
    ン系カップリング剤およびフィラーを配合してなること
    を特徴とする請求項1,2の電子部材用ポリマー組成
    物。
  4. 【請求項4】 フィラーがウィスカーまたは単繊維状の
    無機充填材であることを特徴とする請求項3の電子部材
    用ポリマー組成物。
JP5185616A 1993-06-28 1993-06-28 電子部材用ポリマー組成物 Pending JPH0782469A (ja)

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JP5185616A JPH0782469A (ja) 1993-06-28 1993-06-28 電子部材用ポリマー組成物
US08/266,382 US5502098A (en) 1993-06-28 1994-06-27 Polymer composition for electrical part material
DE4422652A DE4422652A1 (de) 1993-06-28 1994-06-28 Polymerzusammensetzung für elektrische Bauteile
US08/419,236 US5530047A (en) 1993-06-28 1995-04-10 Polymer composition for electrical part material

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0859992A (ja) * 1994-08-18 1996-03-05 Otsuka Chem Co Ltd 樹脂組成物
WO2019244531A1 (ja) * 2018-06-21 2019-12-26 株式会社Adeka 表面処理窒化アルミニウムの製造方法、表面処理窒化アルミニウム、樹脂組成物、及び硬化物

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