JP3500747B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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Description
燃性を低下させることなく耐衝撃性、引っ張り伸びなど
の靱性に優れたポリアリ−レンスルフィド樹脂組成物に
関するものである。
S樹脂と略す)に代表されるポリアリ−レンスルフィド
樹脂(以下、PAS樹脂と略す)は、それ自体優れた耐
熱性、耐薬品性を有しており、中でもガラス繊維などの
強化材で強化した成形材料は、自動車部品やエレクトロ
ニクス関連部品等の分野に於いて金属代替用に使用され
つつあり、近年、需要を大きく伸ばしている。
ゆる非強化PPS樹脂は押出安定性や成形性が劣るうえ
に、耐衝撃性、引張伸び等の機械的特性が不十分である
ため靱性がなく、射出成形分野に於いては非強化の成形
材料としての使用は制限され、強化材を使用したものが
主流であった。また押出成形分野に於いても靱性が不十
分であることから製品に衝撃による割れが発生するなど
使用に際して問題が多かった。またPPS樹脂は、剛性
が比較的高く、柔軟性を持った材料を要求するチュー
ブ、ホース、などの用途には不適であった。
水素化SBRコポリマ−を添加する方法(特開昭59−
167040号)、ジカルボン酸無水物水素化SBRコ
ポリマ−を添加する方法(特開昭56−115355
号)があるが、これらのSBR系コポリマ−はPPS樹
脂との相溶性が悪く、外観不良でありまた耐衝撃性も充
分改良されない。また、アイオノマーの添加(特開平2
−49062号)はアイオノマ−の耐熱性が悪く、成形
時に焼けを生じ易い。更にα−オレフィンとα,β−不
飽和酸のグリシジルエステルの共重合体の添加(特開昭
58−154757号)、α−オレフィンとα,β−不
飽和酸のグリシジルエステルの共重合体にビニル系モノ
マ−をグラフト重合した共重合体の添加(特開平1−1
98664号)、α−オレフィンとα,β−不飽和カル
ボン酸アルキルエステル、無水マレイン酸の共重合体の
添加(特開昭62−151460号)等がある。これら
の共重合体はある程度の靱性改良効果はあるものの、耐
熱性が悪く、また少量の添加でもPPS樹脂の最大の特
徴である耐薬品性、及び難燃性を大幅に低下させる。こ
れを解決するために、耐薬品性、難燃性のよいフッソ系
ポリマーをPPS樹脂に添加する方法が検討されてい
る。例えば未焼成ポリテトラフルオロエチレンを添加さ
せる方法(特開昭50−119040号)が挙げられ
る。しかしながら、ポリテトラフルオロエチレンは、加
工温度が高いうえにPPS樹脂との相溶性が悪く、また
樹脂間界面の密着性も低いため、靱性改良効果が得られ
ない。さらにフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピ
レン/テトラフルオロエチレンの三元共重合体系フッ素
ゴムを添加する(特開昭57−202344号)、或い
は、このような三元共重合体系フッ素ゴム等をソフトセ
グメントとしテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロ
プロピレン二元共重合体等をハードセグメントとする熱
可塑性フッ素ゴムを添加する(特開昭62−21844
6号)方法もあるが、フッ素ゴムは200℃後半から3
00℃で分解が始まり、PPSの加工温度では熱分解に
より物性が大幅に低下し、更にフッ化水素、フッ酸等の
腐食性有害ガスが発生し問題があった。また摺動特性の
改良が目的ではあるがPPS樹脂にフッ素樹脂であるテ
トラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重
合体、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体などのテトラフルオロエチレン
系二元共重合体を添加する(特開昭57−16734
8、特開昭59−98163号)もみられるが、これら
も前記したポリテトラフルオロエチレンと同様に相溶
性、靱性には乏しい。
有してした欠点を解消し、PPS樹脂に代表されるPA
S樹脂の最大の特徴である耐薬品性、難燃性を損なうこ
とが無く、耐熱性に優れかつPAS樹脂の耐衝撃性、引
張伸び等の機械的特性を改良した高い靱性を有するPA
S樹脂組成物を提供することを本発明の目的とするもの
である。
耐薬品性、難燃性などのPAS樹脂の特徴を損なうこと
無く耐衝撃性、引張伸び等の靱性を向上させるべく鋭意
検討した結果、PAS樹脂に、特定のフッ素系モノマー
三種を共重合させて得た結晶性の熱可塑性フッ素樹脂を
配合することにより上記PAS樹脂の優れた特徴を保持
したまま、靱性が改良されること見出し本発明に至っ
た。
ルフィド樹脂と、(B)テトラフルオロエチレン(1)と
ビニリデンフルオライド(2)と下記一般式
キル基またはフルオロアルコキシ基)で示される非対称
フッ素系モノマー(3)とを共重合して得られる結晶性の
熱可塑性フッ素樹脂とからなり、前記結晶性熱可塑性フ
ッ素樹脂(B)の融点が100℃〜200℃の範囲にあ
ること及び前記結晶性熱可塑性フッ素樹脂のモノマーの
組成比が、 (1) 40〜80重量%、 (2) 10〜40重量
%、 (3) 10〜35重量%であることを特徴とする熱可
塑性樹脂組成物、更には前記の(A)PAS樹脂、
(B)結晶性の熱可塑性フッ素樹脂に加えて、シラン化
合物(C)特に有機官能基を構造中に持つシラン化合物
(C)を含んでなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成
物に関するものである。
(A)は、ー般式〔−Ar−S−〕(式中の−Ar−は
少なくとも1つの炭素6員環を含む2価の芳香族基を示
す)で示される繰り返し単位を70モル%以上含有する
重合体で、その代表的物質は構造式〔−φ−S−〕(た
だし−φ−はフェニレン基)で示される繰り返し単位を
70モル%以上含有するポリマ−、いわゆるPPS樹脂
である。
上線状で分岐、架橋構造を有しない分子構造のものと、
分岐や架橋を有する構造のものが知られているが本発明
に於いてはその何れのタイプのものにも有効である。
繰り返し単位〔−φ−S−〕を70モル%以上含有する
PPS樹脂である。この繰り返し単位が70モル%以上
のものは結晶性ポリマ−としての特徴である結晶化度が
高くて十分な強度が得られる傾向があり、靱性、耐薬品
性にも優れるものとなる傾向にある。
S樹脂には30モル%未満の他の共重合構成単位を含ん
でいてもよい。含んでもよい単位の代表例としては例え
ば下記で示す構成単位等が挙げられる。
ことが結晶性を低下させない意味からも好ましい。
ッ素樹脂(B)とは、(1)テトラフルオロエチレン〔C
F2=CF2〕と、(2)ビニリデンフルオライド〔CH2=
CF2〕と、(3)下記一般式
キル基またはフルオロアルコキシ基)で示される非対称
フッ素系モノマーとを共重合して得られる結晶性熱可塑
性フッ素樹脂である。
的にはクロロトリフルオロエチレン〔CF2=C(C
l)F〕、ヘキサフルオロプロピレン〔CF2=C(C
F3)F〕、オクタタフルオロブチレン〔CF2=C(C
2F5)F〕、パーフルオロメチルビニルエーテル〔CF
2=C(OCF3)F〕、パーフルオロエチルビニルエー
テル〔CF2=C(OC2F5)F〕などのパーフルオロ
アルキルビニルエーテルが挙げられる。使用に際してこ
れらの1種または2種以上が用いれる。
共重合体系フッ素ゴムの原料モノマーとして公知であ
る。しかし本発明において用いるのは、非晶性である三
元系フッ素ゴムとはまったく異なり、「結晶性の熱可塑
性フッ素樹脂」であって、これとは一線を画す。本発明
者は、三元系ではあるが結晶性を示す熱可塑性フッ素樹
脂を用い、これをPAS樹脂に配合した樹脂組成物では
耐薬品性、耐熱性、難燃性を低下させることなく耐衝撃
性、引っ張り伸びなどの靱性に優れることを見い出した
ものであり、本発明はかかる知見に基づきなされたもの
である。
(B)としては、これら三種のモノマーの組成比がテト
ラフルオロエチレン(1)40〜80重量%、ビニリデン
フルオライド(2)10〜40重量%、非対称フッ素系モ
ノマー(3)10〜35重量%であるもの、好ましくはテ
トラフルオロエチレン(1)40〜70重量%、ビニリデ
ンフルオライド(2)15〜40重量%、非対称フッ素系
モノマー(3)15〜25重量%の範囲にある、ランダム
重合によって得られた共重合体である。テトラフルオロ
エチレン(1)が40重量%未満で非対称フッ素系モノマ
ー(3)が35重量%を越えると、得られる共重合体は非
晶性のゴム状となり耐熱性が低下する。またテトラフル
オロエチレン(1)が80%を越え、ビニリデンフルオラ
イド(2)が10重量%未満で、更に非対称フッ素系モノ
マー(3)が10重量%未満であると、その共重合体は堅
くなり目的とする良好な靱性を得られない。
点は、100℃〜200℃の範囲にあるものである。1
00℃未満では結晶性が著しく阻害され、耐熱性に劣
り、200℃を越えると柔軟性が乏しくなり良好な靱性
を得ることができない。
(B)の市販品としては、住友スリーエム(株)製の
「フルオロプラスチック THV 200G]、「同 T
HV 400G]、「同 THV 500G]が知られて
いる。
(B)と使用割合は、目的に応じて適宜な範囲にて使用
可能であるが、PAS樹脂(A)5〜99.9重量%に
対し熱可塑性フッ素樹脂(B)0.1〜95重量%の範
囲が好ましい。
フッ素樹脂(B)との相溶性を大幅に向上させて靱性を
一層向上させ、また得られる成形品の外観を良化するに
はこれら(A)、(B)の成分に加えてシラン化合物
(C)を含有させるとよい。
例えばエポキシ基、アミノ基、ビニル基、メルカプト
基、水酸基、イソシアネート基、メタクリロ基、カルボ
キシル基及びその酸無水物基等の有機官能基を有するシ
ランカップリング剤、アミノ基、エポキシ基、カルボキ
シル基、カルビノール基、メタクリル基、メルカプト
基、ポリエーテル基、メチルスチリル基、アルキル基、
高級脂肪酸エステル基、ビニル基等の有機官能基を有す
る変性シリコンオイルや変性シリコンゴム等が挙げられ
る。これらのうちでもシランカップリング剤の使用は好
ましい。
ばビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、βー
(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
シラン、γーアミノプロピルトリエトキシシラン、Nー
β(アミノエチル)γーアミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γーメルカプトプロピルトリメトキシシラン、γー
クロロプロピルトリメトキシシラン等のモノマータイプ
のシランカップリング剤のほか特開平5−43696号
公報に例示される有機官能基含有ポリシロキサンの如き
高分子量シランカップリング剤などに代表されるシラン
カップリング剤などが挙げられる。
記PAS樹脂(A)、結晶性熱可塑性フッ素樹脂(B)
との合計量中0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜
5重量%がよい。0.01重量%未満では、相溶化剤と
しての効果に乏しく、10重量%を越えると難燃性の低
下や、ゲル化による成形加工性の低下を引き起こし易
い。
用いられる加硫剤、即ちアミン系加硫剤、ポリオール系
加硫剤、パーオキサイド系加硫剤等を相溶性向上を目的
として添加することができる。
エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビス
フェノールF型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボッラク
型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、などのエポキシ樹脂を
相溶化剤として使用できる。
び/または充填材を必要により配合することができる。
これら強化材および/または充填材としては、粉粒状、
平板状、鱗片状、針状、球状または中空状および繊維状
が挙げられる。具体的には硫酸カルシウム、珪酸カルシ
ウム、クレー、タルク、アルミナ、珪砂、ガラス粉、金
属粉、グラファイト、炭化珪素、チッ化珪素、シリカ、
チッ化ホウ素、チッ化アルミニウム、カーボンブラック
などの粉粒状充填材、雲母、ガラス板、セリサイト、ア
ルミフレークなどの金属箔、黒鉛などの平板状もしくは
鱗片状充填材、シラスバルーン、金属バルーン、ガラス
バルーンなどの中空状充填材、ガラス繊維、炭素繊維、
グラファイト繊維、ウィスカー、金属繊維、アスベス
ト、ウォスナイト、繊維状充填材、芳香族ポリアミド繊
維等の有機繊維状充填材を挙げることが出来る。
加しても差し支えない。他の熱可塑性樹脂とはポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、イミド変性ポリ
スチレン、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレン
テレフタレ−ト、、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリブ
チレンナフタレ−ト、ポリアミド、ポリカーボネート、
ABS樹脂、イミド変性ABS樹脂、AES樹脂、ポリ
サルホン、ポリフェニレンエ−テル、ポリフェニレンエ
−テルとポリスチレンとの共重合体および/または混合
物、ポリエ−テルサルホン、ポリアミドイミド等の熱可
塑性樹脂、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタ
ン系、オレフィン系共重合体、ポリスチレン系等の熱可
塑性エラストマ−、アクリル系ゴム、共役ジエンの水添
重合体等が挙げられる。好ましくは、αーオレフィン、
α、βー不飽和酸のグリシジルエステルを主な構成成分
としたオレフィン系共重合体、アクリル系ゴムである。
い範囲に於て水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、三酸化アンチモン等の無機難燃剤、ハロゲン系、リ
ン系等の有機難燃剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、滑
剤、分散剤、カップリング剤、発泡剤、架橋剤、着色剤
等の添加剤を添加することができる。
方法が用いられる。最も一般的な方法は配合物を適当な
混合機例えばタンブラー、ヘンシェルミキサー、タンブ
ラー等で均一に混合し、押出機に供給して溶融混練し、
ストランド状に押し出したものを冷却し、切断し、成形
材料用の製品とする。更に簡単には、押出工程を省略し
て、本発明の配合物を直接成形機内で溶融、混練して成
形する方法もとることも出来るが、特にこれに規定する
ものではない。
2.096mm,長さ8.001mmのオリフィスを用
いて所定の温度(315.6 ℃ )に設定したメルトイ
ンデクサ−(東洋精機製 T01型)に投入し、気泡を
取り除いた後、所定の荷重(5000g)をかけ、5分
予熱した後、測定する。
記条件にて引張試験を行う。
片を下記条件にてアイゾット試験を行う。
8mm、1/8インチ厚の試験片を用いてUL 94
HB、およびVに準拠する燃焼試験を行い、HB,V−
0〜2の規格要求を満たすかを調べる。
240時間放置し、試験片温度が完全に常温になった
後、上記引張試験法により引張試験を行い、伸びの初期
値からの保持率を求める。
5%塩酸中に常温で500時間浸漬後、重量変化率を求
める。
PS樹脂、フッ素樹脂(B)として テトラフルオロエ
チレン 60重量%、ビニリデンフルオライド20重量
%、ヘキサフルオロプロピレン 20重量%からなる融
点170℃の共重合体(B−1)、テトラフルオロエチ
レン 40重量%、ビニリデンフルオライド 40重量
%、ヘキサフルオロプロピレン 20重量%からなる融
点120℃の共重合体(B−2)を表−1に示す配合
(重量部)でタンブラ−を用いてブレンドした。つい
で、バレル温度290℃に設定した二軸押し出し機(T
EM−35B 東芝機械製)で混練りし、押し出したス
トランドを冷却固化後、ペレット化した。得られたペレ
ットを120℃で4時間乾燥した後、射出成形機(IS
−50AM:東芝機械製)でシリンダ−温度 290
℃、金型温度 140℃で成形し、引張試験用ダンベル
(ASTM IV号 厚み1.6mm)およびアイゾッ
ト試験用試験片を得た。この試験片を用いて、引っ張り
試験およびアイゾット試験を行った。
ン樹脂、三元系フッ素ゴム(テトラフルオロエチレン
20重量%、ビニリデンフルオライド 35重量%、ヘ
キサフルオロプロピレン 45重量%からなる)、およ
び熱可塑性フッ素ゴム(テトラフルオロエチレン/ビニ
リデンフルオライド/ヘキサフルオロプロピレン=20
/50/30(モル比)ポリマーソフトセグメント 85重
量%とテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピ
レン=50/50(モル比)ポリマーハードセグメント 1
5重量%からなる)を使用し、同様に行った。
素ゴム 30重量部からなる配合(比較例5)、及びP
PS樹脂 70重量部と熱可塑性フッ素ゴム 30重量
部からなる配合(比較例7)では、成形加工時のガスの
発生がかなり著しく、また成形品の変色も激しく成形不
良であったので、引っ張り試験およびアイゾット試験は
実施しなかった。
のように本発明の組成物は引張伸び、耐衝撃性に優れ
る。
PS樹脂、フッ素樹脂(B)として、テトラフルオロエ
チレン 60重量%、ビニリデンフルオライド20重量
%、ヘキサフルオロプロピレン 20重量%からなる融
点170℃の共重合体(B−1)を表−2に示す配合
(重量部)でタンブラ−を用いてブレンドした。つい
で、バレル温度290℃に設定した二軸押し出し機(T
EM−35B 東芝機械製)で混練りし、押し出したス
トランドを冷却固化後、ペレット化した。得られたペレ
ットを120℃で4時間乾燥した後、射出成形機(IS
−50AM:東芝機械製)でシリンダ−温度 290
℃、金型温度 140℃で成形し、引張試験用ダンベル
(ASTM IV号 厚み1.6mm)、燃焼試験用試
験片、耐薬品用試験片を得た。この試験片を用いて耐熱
性試験および燃焼試験、耐薬品性試験を行った。
飽和酸のグリシジルエステル/α、βー不飽和カルボン
酸アルキルエステル共重合体(ATOCHEM社製 L
OTADER AX−8660)、およびジカルボン酸
無水物水素化SBRコポリマ−(旭化成社製 タフテッ
クM−1913)を使用し、同様に行った。
らかなように本発明の組成物は耐熱性、耐薬品性、難燃
性に優れる。
PS樹脂、フッ素樹脂(B)として実施例1で用いたの
と同様の組成の共重合体(B−1)を用い、また有機官
能基を構造中にもつシラン化合物(C)としてγーアミ
ノプロピルトリエトキシシラン(信越シリコン社製 K
BE−903)(Cー1)、エポキシ基を有する高分子
量シランカップリング剤(日本ユニカー社製 MAC2
101)(C−2)を表−3に示す配合(重量部)でタ
ンブラ−を用いてブレンドした。ついで、バレル温度2
90℃に設定した二軸押し出し機(TEM−35B 東
芝機械製)で混練りし、押し出したストランドを冷却固
化後、ペレット化した。得られたペレットを120℃で
4時間乾燥した後、射出成形機(IS−50AM:東芝
機械製)でシリンダ−温度 290℃、金型温度 14
0℃で成形し、引張試験用ダンベル(ASTM IV号
厚み1.6mm)およびアイゾット試験用試験片を得
た。この試験片を用いて引張試験およびアイゾット試験
を行った。
うに本発明の組成物は、相溶性に優れる。
に従来のPAS樹脂に比べて、耐熱性、耐薬品性を損な
うこと無く、耐衝撃性、引っ張り伸びに優れ、非強化P
AS樹脂として使用可能であり、各種機能部品としての
用途に好適な材料として期待できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)ポリアリ−レンスルフィド樹脂
と、(B)テトラフルオロエチレン(1)とビニリデンフ
ルオライド(2)と下記一般式 【化1】 (式中、Rはハロゲン原子、フルオロアルキル基または
フルオロアルコキシ基)で示される非対称フッ素系モノ
マー(3)とを共重合して得られる結晶性の熱可塑性フッ
素樹脂とからなり、前記結晶性熱可塑性フッ素樹脂
(B)の融点が100℃〜200℃の範囲にあること及
び前記結晶性熱可塑性フッ素樹脂のモノマーの組成比
が、 (1) 40〜80重量%、 (2) 10〜40重量%、 (3)
10〜35重量%であることを特徴とする熱可塑性樹脂
組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載のポリアリーレンスルフィ
ド樹脂(A)、結晶性熱可塑性フッ素樹脂(B)に加え
て、シラン化合物(C)を配合してなることを特徴とす
る熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項3】 シラン化合物(C)が、構造中に有機官
能基を持つシラン化合物である請求項2記載の樹脂組成
物。 - 【請求項4】 構造に有機官能基を持つシラン化合物
が、シランカップリング剤である請求項3記載の樹脂組
成物。
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-
1994
- 1994-12-22 JP JP32013394A patent/JP3500747B2/ja not_active Expired - Fee Related
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