JPH02225563A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH02225563A
JPH02225563A JP1260072A JP26007289A JPH02225563A JP H02225563 A JPH02225563 A JP H02225563A JP 1260072 A JP1260072 A JP 1260072A JP 26007289 A JP26007289 A JP 26007289A JP H02225563 A JPH02225563 A JP H02225563A
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block copolymer
polyphenylene ether
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hydrogenated
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Yoshikuni Akiyama
義邦 秋山
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水城 堅
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、剛性と耐熱性のバランスを保持し、応力歪下
における耐ガソリンクラック性、耐−j撃性、成形加工
性に優れた、電気・電子分野、自動車分野などの各種成
形材料の素材として利用できるポリフェニレンエーテル
、水添ブロック共重合体およびポリオレフィン系重合体
を有する熱可塑性樹脂組成物に関するものでおる。
〔従来の技術〕
ポリフェニレンエーテルは透明性、機械的特性、電気的
特性、耐熱性に優れ、吸水性が低くかつ寸法安定性に優
れるものの、成形加工性や耐衝撃性に劣る欠点を有する
ため、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレンとブ
レンドすることによりこれらの問題点を改良し、例えば
工業部品、電気・電子部品、事務機器ハウジング、自動
小部品、精密部品などに広く利用されている。しかしな
がら、このポリフェニレンエーテルとハイインパクトポ
リスチレンからなる古典的なポリフェニレンエーテル樹
脂組成物(米国特許第3383435号明細書に開示さ
れている)は、耐衝撃性が改善されるものの、耐溶剤性
に劣る欠点を有している。
このため、例えば、米国特許第3361851号明細書
では、ポリフェニレンエーテルをポリオレフィンとブレ
ンドすることにより耐溶剤性、耐衝撃性を改良する提案
がなされ、米国特許第3994856号明細書には、ポ
リフェニレンエーテルまたはポリフェニレンエーテルお
よびスチレン系樹脂を水添ブロック共重合体とブレンド
することによる耐衝撃性、耐溶剤性の改良に関する記載
があり、米国特許第4145377号明4!I書には、
ポリフェニレンエーテルまたはポリフェニレンエーテル
およびスチレン系樹脂をポリオレフィン/水添ブロック
共重合体−20〜80重量部/80〜20重量部からな
る予備混合物および水添ブロック共重合体とブレンドす
ることによる耐衝撃性、耐溶剤性の改良に関する記載が
あり、ざらに米国特許箱4166055 @明細書およ
び米国特許箱4239673 @明細書には、ポリフェ
ニレンエーテルを水添ブロック共重合体およびポリオレ
フィンとブレンドすることによる耐衝撃性の改良が記載
されている。そして米国特許第4383082号明細書
およびヨーロッパ公開特許第115712号明細書では
ポリフェニレンエーテルをポリオレフィンおよび水添ブ
ロック共重合体とブレンドすることにより耐衝撃性を改
良するという記載がなされている。
また、特開昭63−113058号公報および特開昭6
3−225642号には、ポリオレフィン樹脂とポリフ
ェニレンエーテル樹脂からなる樹脂組成物の改質に特定
の水添ブロック共重合体を配合し、耐薬品性、加工性に
優れた樹脂組成物が提案されている。
しかし2ながら、これら先行技術は古曲的なポリフェニ
レンエーテル樹脂組成物(ポリフェニレンエーテルとス
チレン系樹脂とから構成される組成物)と比べ、耐溶剤
性、耐衝撃性を改良する効果は認められるものの、その
性能は不十分であり、素材としての応用分野には限界が
ある。
そして、各種工業素材としてのプラスチックスの要求さ
れる性能は年々高度化しており、これら先行技術では十
分な剛性と耐熱性のバランスを保持し、かつ、耐溶剤性
を兼ね備えたポリフェニレンエーテル系樹脂組成物に至
っていないのが現状である。
このため、ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の耐溶
剤性、耐衝撃性を改良すべく耐溶剤性に優れたポリアミ
ド樹脂を配合したポリフェニレンエーテル系ポリマーア
ロイが数多く提案されており、例えば特開昭56−49
753号公報にはポリフェニレンエーテルとポリアミド
さらにゴム質とカルボン酸、イミド、エポキシ基等を含
む化合物から成る樹脂組成物が提案されており、同様な
技術思想の下に、特開昭61−120855号公報、特
開昭61−204270号公報、特開昭6t −296
061号公報にポリフェニレンエーテルとポリアミド、
水添ブロック共重合体およびこれらの相溶化剤とから成
るポリフェニレンエーテル系ポリマーアロイが提案され
ている。
しかしながら、ここで開示されている先行技術は古典的
なポリフェニレンエーテル樹脂組成物と比べると飛躍的
に耐溶剤性が改良された樹脂組成物をもたらすものの、
ポリアミドの有する欠点である耐熱水性の悪さをそのま
ま継承しており、ポリフェニレンエーテルの有する優れ
た耐熱水性が失われているのが現状である。
(発明が解決しようとする課題) このように、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を各種
工業材料の素材として有用なものとするため、従来より
耐ガソリンクランク性能で代表される耐溶剤性を改良す
べく数多くの改良提案がなされているものの、実質的に
ボリノエニレンエ・−チルの有する優れた剛性と耐熱性
のバランス、機械的特性、電気的特性、吸水性、寸法安
定性および耐溶剤性を兼ね備えたポリフェニレンエーテ
ル樹脂組成物は現在まだ得られていない。
本発明の目的は、上記した古す4的なポリフェニレンエ
ーテル樹脂組成物(ポリフェニレンエーテルとポリスチ
レン系樹脂から成る組成物)から近代のポリアミド/ポ
リフェニレンエーテル系樹脂組成物への技術推移では達
成できなかった耐衝撃性、耐熱水性を兼ね備えたうえに
、剛性と耐熱性のバランスを保持し、高度な水準の耐ガ
ソリンクラック性能を有するポリフェニレンエーテル系
70イを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、このような現状に鑑み、ポリフェニレンエー
テルそのものが有する基本特性を可能な限り損わずに欠
点である耐ガンリンクラック性能で代表される耐溶剤性
を改良すべく鋭意検討を重ねた結果、ポリフェニレンエ
ーテルに特定の水添ブロック共重合体およびポリオレフ
ィン系重合体をアロイ化し、該水添ブロック共重合体を
特定の分散形態にした組成物が、剛性と耐熱性のバラン
スを保持し、応力下における耐ガソリンクラック性、耐
衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物となることを見いだ
し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、 (a)  ポリフェニレンエーテル (b)  ヤング率1 、50ONg/ ci以上の水
添ブロック共重合体、および (c)  ポリオレフィン系重合体 を有する組成物において、(a)成分と(b)成分の重
量化が(a) /(b) =60/40〜9515であ
り、全組成物中に(c)成分を5〜15重量%含有し、
かつ、該水添ブロック共重合体の水素添加された共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックの90%以上が
0.3μm以下の短軸径でポリフェニレンエーテル中に
分散した熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
以下、本発明に関して詳しく述べる。
本発明の(a)成分として用いるポリフェニレンエーテ
ル(以下、単にPPEと略記する)は、結合単位: (ここで、R1,R2,R3,およびR4はそれぞれ、
水素、ハロゲン、炭化水素、または置換炭化水素基から
なる群から選択されるものであり、互いに同一でも異な
っていてもよい)からなり、還元粘度<0.59/旧、
クロロホルム溶液、30℃測定)が、0.15〜0.7
0の範囲、より好ましくは0、20〜0.60の範囲に
あるホモ重合体および/または共重合体である。このP
PEの具体的な例としては、ポリ(2,6−シメチルー
1,4−フェニレンエーテル)、2.6−シメチルノエ
ノールと2.3.6−ドリメチルフエノールとの共重合
体等が好ましく、中でも、ポリ(2,6−シメチルー1
,4−)1ニレン工−テル)が好ましい。
かかるPPEの製造方法は公知の方法で1qられるもの
であれば特に限定されるものではなく、例えば、米国特
許第330687/I号明細店記載のHayによる第一
銅塩とアミンのコンプレックスを触媒として用い、例え
ば2,6−キシレノールを酸化手合することにより容易
に製造でき、そのほかにも米国特許第3306875号
明細書、米国特許第3257357号明細書、米国特許
第3257358号明細書、および特公昭52−178
80号公報、特開昭50− !1i1197号公報等に
記載された方法で容易に製造できる。
また、本発明の(a)成分として用いるPPEは、上記
したPPEのほかに、該PPEとα、β−不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体とをラジカル発生剤の存在下、非
存在下で溶融状態、溶解状態、スラリー状態で80〜3
50’Cの温度下で反応させることによって得られる変
性(o、oi〜10重量%がグラフトまたは付加)PP
Eであってもよく、さらに上記したPPEと該変性PP
Eの任意の割合の混合物であってもかまわない。
つぎに本発明の(b)成分として用いる水添ブロック共
重合体について説明する。
A、  V、  丁obo I sky著の、[Pro
perties andStructures  of
  PolymersJ  (John  Wi Ie
y  &  5onsInc、 1960)71〜78
真におイテ「エラストマー」ノ定義に使用されているヤ
ング率が1×105〜1×to9dyne/rm(0,
1〜1,020 K’j/ cri )の値で位置づけ
られる「エラストマー」領域の水添ブロック共重合体で
は、ポリフェニレンエーテルと組成物にした際、核水添
ブロック共重合体の水素添加された共役ジエン化合物を
主体とする重合体ブロックの90%以上が0.3μm以
下の短軸径でポリフェニレンエーテル中に分散できず、
相溶性が悪く層剥離が著しいほか、剛性と耐熱性のバラ
ンスが悪化して好ましくない。
これに対して、本発明の水添ブロック共重合体のヤング
率(ASTH−D8&2 )が少なくとも1,500g
g / =を超えた値、より好ましくは、4 、0OO
Kぴ/d以上のヤング率(ASTH−0882’)を満
たし、いわゆる上記の^、 V、 丁obo+shy著
の定義では「樹脂」領域に相当する水添ブロック共重合
体とポリフェニレンエーテルを有する組成物は、該水添
ブロック共重合体の水素添加された共役ジエン化合物を
主体とする重合体ブロックの90%以上が0.3μ乳以
下の短軸径でポリフェニレンエーテル中に分散し、相溶
性に優れ層剥離が無く、剛性と耐熱性のバランスに優れ
た樹脂組成物を与える。
この本発明の目的を達成することができる樹脂領域の性
質を有する(b)成分の水添ブロック共重合体は、少な
くとも1個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブ
ロックセグメンi・と、少なくとも1個の共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックセグメントとから成る
ブロック共重合体を水素添加して1qられる水添ブロッ
ク共重合体であり、結合したビニル芳香族化合物が40
〜95重量%、より好ましくは50〜85重量%、ざら
に好ましくは60〜80重量%を必要とし、1種または
2種以上を併用しても構わない。
また、これ以外の水添ブロック共重合体に係わる構造上
の特徴は、特開昭61−34049号公報に詳細に記載
された要件を満たしたものである。
本発明で用いる(b)成分は上記した水添ブロック共重
合体のほかに、上記した構造を有する水添ブロック共重
合体をα、β−不飽和カルボン酸またはその誘導体で変
性(0,01〜10重量%がグラフトまたは付加)して
得た変性水添ブロック共重合体を用いても本発明の樹脂
組成物を与える。
なお、本発明の(a)成分のポリフェニレンエーテルと
(b)成分の水添ブロック共重合体の配合量の重量比率
は通常(a)/(b) =5/95〜9515の任意の
比率を選択できるが、得られる組成物の剛性(曲げ弾性
率: AST)l D790に準拠し測定〉と耐熱性(
熱変形温度:  AST)l 0648.18.6Ai
g加重に準拠し測定)のバランスから、60/ 40〜
9515が必要であり、特に好ましくは70/ 30〜
90/10を必要とする。かかる(a) /(b)の比
率が60/40未満では熱変形温度が実質的に120℃
以上の耐熱tlに優れた本発明の組成物を1qることが
回能であり好ましくなく、また9515を超える場合は
熱変形温度が120℃以上で耐熱性に優れた組成物を与
えるものの)qられる組成物は層剥離現象を起こしたり
、成形加工性が悪化して好ましくない。
そして本発明で(c)成分として用いるポリオレフィン
系重合体は、例えば、高密度ポリエチレン、超高分子量
高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度
ポリエチレン、密度0.90未満の超低密度ポリエチレ
ン、アイソタクヂツクポリプロピレンや、エチレン、プ
ロピレン、他のα−オレフィン、不飽和カルボン酸また
はその誘導体の中から選ばれる2種以上の化合物の共重
合体、例えばエチレン/プロピレン共重合体エラストマ
ーエチレン/ブテン−1共重合体エラストマー、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体、プロピレン/エチレン(ラ
ンダム、ブロック)共重合体樹脂、プロピレン/1−ヘ
キセン共重合体、プロピレン/4−メチル−1−ペンテ
ン共重合体、およびポリ(4−メチル−1−ペンテン)
、ポリブテン−1等を挙げることができ、これらは1種
のみならず2種以上を併用することができる。
この(c)成分のポリオレフィン系重合体は、上述した
(a)成分と(b)成分と下記に示すような特定ωを配
1合することにより層剥離現象が回避され、剛性(曲げ
弾性率)と耐熱性(熱変形温度)のバランスに優れ、か
つ、応力歪下における耐ガソリンクラック性能(ベンゲ
ルの1/4惰円法(S[)Eジャーナル、  667、
1962>に準じた測定法で1.5%の応力歪を与えた
状態でガソリンに浸漬したときのクラック発生のしやす
さ〕に優れた本発明の組成物を与える。
これらの効果を引き出すために用いる(c)成分のポリ
フェニレンエーテル系重合体の星は、本発明の熱可塑性
樹脂組成物中2〜15重量%、より好ましくは5〜10
重量%が必要である。
かかる(c)成分が15重ω%を超える場合は、確かに
上記した耐ガソリンクラック性能を充分に満足し、優れ
た耐衝撃性を示すものの、得られる熱可塑性樹脂組成物
に層剥離現象が認められたり、ざらに剛性(曲げ弾性率
)と耐熱性(熱変形温度)のバランスが極度に悪化し、
好ましくない。また2重間%未満では、耐ガソリンクラ
ック性能の改良は顕著でないものの、耐ワックスリムー
バ(ガソリン/ワックス= 1/1)クラック性能の改
良に優れた効果を示す。
そしてざらに、上記した(a)〜(c)成分で構成され
る本発明の熱可塑性樹脂組成物は形態的に以下の特徴を
有している。
すなわち、熱可塑性樹脂組成物の粒子構造、すなわち、
ポリフェニレンエーテル中に分散した(b)成分の水添
ブロック共重合体の水素添加された共役ジエン化合物を
主体とする重合体ブロックが示す長軸径、短軸径のセル
フオロジーは、透過型電子顕微鏡写真で(長軸径/短軸
径)≧1の分散を示し、具体的には長軸径=短軸径の時
に円状の分散形態を、長軸径/短軸径〉1の時に連続し
た長軸径と不連続の短軸径の構造を示すラメラ構造の分
散形態を、また不連続の長軸径と不連続の短軸径の構造
を示すフィブリル構造の分散形態をとることができる。
そして本発明の熱可塑性樹脂組成物はこれらの1種また
は2種以上から成る分散形態を示し、かつ、これらの分
散形態の90%以上が短軸径0.3μm以下の分散形態
を示す。
又、一方の(c)成分のポリオレフィン系重合体は、通
常、短軸系が10μm以下の分散形態(分散形態の定義
は上記の水添ブロック共重合体と同じ)を示す。
これらの本発明の熱可塑性樹脂組成物の分散形態を確認
する方法としては、電子顕微鏡を用いて容易に確認し測
定でき、例えば、オスミウム酸、ルテニウム酸等の重金
属化合物を用いて樹脂組成物に分散した水添ブロック共
重合体の水素添加された共役ジエン化合物を主体とする
重合体ブロックを選択的に酸化染色し、その切片を透過
型電子顕微鏡でその電子線強度を任意に変えて測定し、
写真(例えば、100,000倍、18c71 X 2
5cm >として確認し、その短軸径を測定し、公知の
手法で短軸径分布を求め、短軸径0.3μm以下の存在
量を知ることができる。
このように、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記した
(a)、 (b)、および(c)成分から構成されたも
のであるが、公知技術で得られる樹脂組成物と比べ、本
発明の熱可塑性樹脂組成物は、技術上五記の点で異なる
■ ポリフェニレンエーテルに分散させろ水添ブロック
共重合体を特定の特徴を示す(b)成分の水添ブロック
共重合体とすることにより(b’)成分の水添ブロック
共重合体の分散状態を分子相溶化に近い程度まで微分散
させて、公知技術では達成できなかったポリフェニレン
エーテルと水添ブロック共重合体との相溶性(層剥1i
1ft>を大巾に改良した。
■ 上記■の選択にともない、配合する(c)成分のポ
リオレフィン系重合体を必要最小限の量にとどめている
ため、公知技術では達成できなかったポリフェニレンエ
ーテルと水添ブロック共重合体およびポリオレフィン系
重合体の三成分からなる組成物の相溶性(層剥離)を大
rjJに改良した。
このような■および■の技術上の観点で達成された本発
明の熱可塑性樹脂組成物は剛性(曲げ弾性率)と耐熱性
(熱変形温度)のバランスが著しく優れ、耐衝撃性、お
よび耐ガンリンクラック性に優れた熱可塑性樹脂組成物
を与える特徴を有する。
なお、本発明で得られた組成物の各成分の量比の確認は
、成形品を溶剤で抽出分別し、分析することが可能であ
り、ざらに(b)成分のヤング率はASTH−[)8B
2で求めることができる。
また、本発明は、上記した(aL (b)および(c)
成分を有する組成物であるが、1qられる組成物の性質
(剛性と耐熱性のバランス、耐ガソリンクラック性、耐
衝撃性)を損なわない程度に上記した「エラストマー領
域」の水添ブロック共重合体を全組成中10重量%以内
で用いることが可能であり、その他に、各種可塑剤(オ
イル、低分子量ポリエチレン、エポキシ化大豆油、ポリ
エチレングリコ−ル、脂肪酸エステル類等)、耐熱安定
剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤、帯電防止
剤、離形剤、芳香族ハロゲン化合物、芳香族リン酸エス
テル、赤りん、三酸化アンチモン等の難燃剤や、ガラス
繊維、炭素繊維等の繊維状補強剤や、ガラスピーズ、炭
酸カルシウム、タルク等の充填剤を添加し、素材として
目的とする数々の機能を付与することができる。
本発明の樹脂組成物は、種々の方法で製造することがで
きる。例えば、中軸押出機、二軸押出機、ロール、ニー
ダ−、ブラベンダープラストグラフ、バンバリーミキサ
−等による加熱溶融混練方法が挙げられるが、中でも二
軸押出機を用いた溶融混線方法が最も好ましい。この際
の混練温度は特に限定されるものではないが通常150
〜350℃の中から任意に選ぶことができる。
このようにして1qられる本発明の樹脂組成物は、従来
より公知の種々の方法、例えば、射出成形、押出成形(
シート、フィルム)、中空成形により各種部品の成形体
として成形できる。これら各種部品として例えば自動小
部品が挙げられ、具体的には、バンパー、フェンダ−、
ドアーパネル、各種モール、エンブレム、エンジンフー
ド、ホイールキャップ、ルーフ、スポイラ−各種エアロ
パーツ等の外装部品や、インストウルメントパネル、コ
ンソールボックス、トリム等の内装部品等に適している
。さらに電気機器の内外装部品としても好適に使用でき
、具体的には各種コンピューターおよびその周辺機器、
その仙の0AIa器、テレビ、ビデオ、各種ディスクプ
レイヤー等のキャビネット、冷蔵庫等の部品用途に適し
ている。
〔発明の効果〕
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテ
ルと水添ブロック共重合体およびポリオレフィン系重合
体から成る組成物であるが、ポリフェニレンエーテル中
に特定の水添ブロック共重合体を特定の分散状態で分散
させ、かつ特定層のポリオレフィン系重合体を含んでい
るるため、ポリフェニレンエーテルと水添ブロック共重
合体およびポリオレフィン系重合体の三成分から成る組
成物の相溶性(層剥離)を著しく改善し、ざらに剛性(
曲げ弾性率が16.0OONL/ ci以上)と耐熱性
(熱変形温度が120 ′C以上)のバランス性能に優
れ、応力歪み下における耐ガソリンクラック性能、耐衝
撃性、成形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供す
る。
〔実 施 例〕
本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、これ
らの実施例により限定されるも°のではない。
〈参考例1:PPEの調製〉 M累次き込み口を反応器底部に有し、内部に冷却用コイ
ル、攪拌羽根を有するステンレス製反応器内部を窒素で
充分置換した後、臭化第2銅53,69、ジ−n−ブチ
ルアミン1110g、さらに1−ルエン20i!、n−
ブタノール16p1メタノール4flの混合溶媒に2,
6−キシレノール&、75Kffを溶解して反応器に仕
込んだ。攪拌しながら反応器内部に酸素を吹き込み続け
、180分間重合を行なった。
なお、内温は30℃に維持するため、重合中冷却コイル
に水を循環させた。重合終了後、析出したポリマーを濾
別しメタノール/塩酸混合液を添加し、ポリマー中の残
存触媒を分解し、ざらにメタノールを用いて充分洗浄し
た後乾燥し、淡黄白色粉末状のPPE (還元粘度07
59)を得た。このポリマーをPPE■とする。さらに
、用いた触媒量を変えたほかはPPE■をjqた方法と
同じ方法で、還元粘度0.33のPPE■を得た。
〈参考例2:水水添ブロック型合体の合成〉窒素置換し
た501の攪拌機、ジャケット付きオーi・クレープに
シクロへキリン33.11、スチレン1.16Ngを仕
込み攪拌しなから70°Cに胃温した。
さらに、テトラメチルエヂレンジアミン5,4g、Se
C,−ブチルリチウム2.8gを添加し60分重合した
。その後ブタジェン2.31KgをA−トクレープに供
給し90分間重合した。所定時間ブタジェンを重合した
後さらにスチレン1.16N9をオー(〜クレープに供
給し60分間重合を続け、全体としてポリスチレン−ポ
リブタジェン−ポリスチレンの構造を有するブロック共
重合体を(qだ。ここで得たブロック共重合体を分析し
たところ、結合スヂレンff150重量%、ポリスチレ
ンブロックセグメントの数平均分子126,8H、ポリ
マー全体の分子量分布1.03、ポリブタジェンブロッ
クセグメントの1,2結合量が41%であった。
ここで得たブロック共重合体をざらに特公昭63−54
01号公報の実施例1〜12と同様にして水素添加反応
を実施し、ポリスチレン−水素添加されたポリブタジェ
ン−ポリスチレンの構造を有しポリブタジェンブロック
セグメント部の水添率99.9%の水添ブロック共重合
体(トITR■とする)を合成した。このHTR■のヤ
ング率(ASTH−0882>を測定したところ4 、
30ONg/ criであった。
さらにモノマー量、触媒量、テ]・ラメチルエチレンジ
アミンの量を変え、七ツマ−の添加方法を2回にしたほ
かはHT R■と同様な重合方法および水素添加方法を
実施し、ポリスチレン−水素添加されたポリブタジェン
の構造を有し、ヤング率3、600 K’ij/ ci
 、結合スヂレン但44重呈%、ポリスチレンブロック
セグメントの数平均分子fi24.500゜ポリマー全
体の分子量分布1.05、水添前のポリブタジェンセグ
メントの1,2結合口が44%、水添率99.9%の水
添ブロック共重合体を合成した。ここで得たポリマーを
HTR■とする。
ざらにモノマー量、触媒量、テトラメチルエチレンジア
ミンの量を変え、七ツマ−の添加方法を4回にしたほか
はHTR■と同様な重合方法および水素添加方法を実施
し、水素添加されたポリブタジェン−ポリスチレン−水
素添加されたポリブタジェン−ポリスチレンの構造を有
し、ヤング率6、900 Ktj/ ai 、結合スチ
レン場62重量%、2個のポリスチレンプロッタセグメ
ントの数平均分子量が各々30,000.36,000
を有し、ポリマー全体の分子量分布1.05、水添前の
ポリブタジェンセグメントの1,2結合口が39%、水
添率99.9%の水添ブロック共重合体を合成した。こ
こで1qたポリマーをHTR■とする。
そしてざらに、七ツマー間、触媒口、テトラメチルエチ
レンジアミンの量を変え、モノマーの添加方法を2回に
し、ざらに所定重合後にカップリング剤として四塩化珪
素をsec 、−ブチルリチウムの1/4倍モル用いカ
ップリングさせたほかはHTR■と同様な重合方法およ
び水素添加方法を実施し、 の構造を有し、結合スチレン量81重遇%、ヤング率1
4.200Kg/ cril 、ポリスチレンブロック
セグメントの数平均分子i51,000を有し、ポリマ
ー全体の分子量分布1.68、水添前のポリブタジエン
セグメン]・の1,2結合量が39%、水添率99,9
%の水添ブロック共重合体を合成した。ここで1qだポ
リマーをI−I T R■とする。
ざらに、モノマー量、触媒量、テトラメチルエチレンジ
アミンの伍を変えたほかはHTR■と同様な重合方法お
よび水素添加方法を実施し、ポリスチレン−水素添加さ
れたポリブタジェン−ポリスチレンの構造を有し、結合
スチレン母28貴重%、ヤング率520に9/crA、
ポリスチレンブロックセグメントの数平均分子m 8,
700、ポリマー全体の分子量分布1.03、水添前の
ポリブタジエンセグメンi・の1,2結合量が43%、
水添率99.9%の水添ブロック共重合体を合成した。
ここで得たポリマーをHTR■とする。
そしてさらに、七ツマー量、触媒量、テトラメチルエチ
レンジアミンの量を変えたほかはl−I T R■と同
様な重合方法および水素添加方法を実施し、ポリスチレ
ン−水素添加されたポリブタジエンポリスヂレンの構造
を有し、結合スチレン量35Φ間%、ヤング率960K
I/cri、ポリスチレンブロックセグメントの数平均
分子130,900、ポリマー全体の分子量分イ51.
06、水添前のポリブタジェンセグメントの1,2結合
量が42%、水添率99.9%の水添ブロック共重合体
を合成した。ここで得たポリマーをトITR■とする。
く   3:ポリオレフィン系重合体の調製〉PO−■
;高密度ポリエチレン (B−040:旭化成工業■) PO−■:低密度ポリエチレン (81804:旭化成■業■) 実施例1〜13  比較例1〜11 ポリフエニレンエーテル(PPE■、PPE■)、水添
ブロック共重合体(H丁R■〜HTR■)、ポリオレフ
ィン系重合体(PO−■、PO−■)を表1に示す組成
で配合し、230〜300℃に設定した30.φ二軸押
出機で溶融混練し、押し出したストランドをペレットと
して得た。
このペレットを用いて260〜290℃に設定したスク
リューインライン型射出成形機に供給し、金型温度10
0℃の条件で引張試験用テストピース、アイゾツト衝撃
試験用テストピースを射出成形した。
これらテストピースを用いて引張試験(AST)l D
−638)を行い、その破断面より組成物の層剥離の有
無を確認し、さらにアイゾツト(ノツチ付き)衝撃強度
(ASTI40−256 : 23℃)を測定した。
また、厚ざ1/8インチのフイゾット衝撃試験用テスト
ピースを用いて、ベンゲルの1/4楕円法(SPEジャ
ーナル、  667、1962>に準じた測定法で1.
5%の応力歪を与えた状態で室温下ガソリンに30分浸
漬し、クラック発生までの時間を測定し応力歪下にお番
プる耐ガソリンクラック性能を見た。そしてこれらの結
果を表1に載せた。
また、ルテニウム酸で染色した成形デス1〜ピース(実
施例1)の断面切片の中央部を透過型電子顕微鏡を用い
写真躍影したところ、黒い紐状に染色されている部分が
水添ブロック共重合体の水素添加された共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロックであることが確認でき、
また外周が水添ブロック共重合体の水素添加された共役
ジエン化合物を主体とする重合体ブロックで囲まれた約
0.1μmの円形で分散しているものが高密度ポリエチ
レンであることが確認された。このようにして得られた
透過型電子顕微鏡で測定した写真をもとに熱可塑性樹脂
組成物に分散した水添ブロック共重合体の水素添加され
た共19ジエン化合物を主体とする重合体ブロックの短
軸径を測定した。これ等の結果も表1に載せた。
これらの結果よ、す、水添ブロック共重合体の水素添加
された共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックが
0.3μm以下の短軸径の分布量を90%以上、かつポ
リオレフィン系重合体を15重ω%以下配合した組成物
は層剥離が無く、剛性(曲げ弾性率) : AST14
 D 790)と耐熱性(熱変形湿度;ASTHD 6
48)のバランスに優れ、ざらに耐ガソリンクラック性
能に優れた組成物を与える。なかでも、ポリオレフィン
系重合体の配合量が10重皐%以下では高い剛性を保持
した組成物を与える。
しかしながら、ポリオレフィン系重合体が15重1%を
超えると相溶性(層剥離)が顕著に悪化し、さらに剛性
と耐熱性のバランスも悪化することが比較例10及び1
1より明らかとなった。また本発明で規定したポリフェ
ニレンエーテルに分散した水添ブロック共重合体の短軸
径力イ[をとらない熱可塑性樹脂組成物は層剥離が著し
く、剛性と耐熱性のバランスが悪く、耐ガンリンクラッ
ク性能にも劣ることが明らかとなった。
(以下余白)
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得た熱可塑性樹脂組成物の粒子構造
(モルフォロジー)を示す電子顕微鏡写真である。 特許出願人 、旭化成工業株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(a)ポリフェニレンエーテル、 (b)ヤング率1,500Kg/cm^2以上の水添ブ
    ロック共重合体、および (c)ポリオレフィン系重合体 を有する組成物において、(a)成分と(b)成分の重
    量比が(a)/(b)=60/40〜95/5であり、
    全組成物中に(c)成分を5〜15重量%含有し、かつ
    、該水添ブロック共重合体の水素添加された共役ジエン
    化合物を主体とする重合体ブロックの90%以上が0.
    3μm以下の短軸径でポリフェニレンエーテル中に分散
    した熱可塑性樹脂組成物。
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