JPH10158527A - 電子部品封止用樹脂組成物 - Google Patents

電子部品封止用樹脂組成物

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JPH10158527A
JPH10158527A JP33455696A JP33455696A JPH10158527A JP H10158527 A JPH10158527 A JP H10158527A JP 33455696 A JP33455696 A JP 33455696A JP 33455696 A JP33455696 A JP 33455696A JP H10158527 A JPH10158527 A JP H10158527A
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JP
Japan
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resin composition
fiber
sealing
resin
manufactured
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JP33455696A
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English (en)
Inventor
Minoru Yasuki
稔 安喜
Tomohiro Tanaka
智博 田中
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Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘度が低くて流動性が良く、且つ、高い機械
的強度を有する電子部品封止用樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (1)合成樹脂及び(2)平均繊維長さ
が10μm以下である単結晶系無機質繊維及び多結晶系
無機質繊維から選ばれる少なくとも1種を含有する電子
部品封止用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子部品封止用樹脂
組成物に関する。例えば、本発明の樹脂組成物は、I
C、トランジスタ、ダイオード、コンデンサ等の電子部
品の封止材として好適に使用できる。
【0002】
【従来の技術】IC、LSI、トランジスタ、ダイオー
ド、コンデンサ等の電子部品は、周囲の温度や湿度の変
化又は微細なゴミやほこり等に影響されて電気絶縁性等
の特性が変化するのを防止すること、更に機械的振動や
衝撃によって破損するのを防止すること等を主目的とし
て、封止材によって形成された樹脂製のパッケージに封
入された状態で使用されることは良く知られている。即
ち、電子部品は封止材からなる樹脂成形体の中空パッケ
ージ部にインサート成形され、接着剤によって固定さ
れ、両端がリードフレームとボンディングワイヤーによ
って電気的に連結されている。この様な封止材には、電
子部品の薄肉化及び小型化に伴い、電気絶縁性、耐湿
性、耐熱性等に優れ、端子の切断や折り曲げ時又はチッ
プの実装時に耐え得る機械的強度等が要求され、更に、
ボンディングワイヤー及び素子類が損傷しない程度の流
動性が必要となる。具体的な封止用の樹脂としては、主
にエポキシ樹脂等が使用されているが、現在ではポリフ
ェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリエーテルエー
テルケトン、液晶ポリマー等の使用も増加しつつある。
これらのうち、ポリフェニレンサルファイド、ポリエー
テルエーテルケトン、液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂
は、耐熱性や機械的強度等の基本物性ではエポキシ樹脂
等よりもやや劣り、価格もより高価になるものの、成形
加工性が極めて良好であるという利点を有している。
【0003】一方、従来から、エポキシ樹脂やポリフェ
ニレンサルファイド等の封止用合成樹脂の機械的強度等
を更に向上させるために、ガラス繊維等の無機繊維やア
スペクト比10以上のワラストナイト、チタン酸カリウ
ム繊維、二酸化チタン繊維等の単結晶系無機質繊維や多
結晶系無機質繊維、シリカ、ガラスビーズ等の無機質充
填剤等が添加されている(米国特許第4337182号
明細書、特公昭56−2790号公報、特公昭60−4
0188号公報、特開昭59−20910号公報、特開
昭60−127748号公報、特開平3−50277号
公報、特開昭62−253656号公報等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、封止用
合成樹脂の機械的強度等の向上に有効な量の単結晶系無
機質繊維、多結晶系無機質繊維、無機繊維等を添加する
と、封止材の粘度が著しく上昇し、電子部品特にボンデ
ィングワイヤーの変形、損傷又は切断が非常に起こり易
くなり、好ましくない。一方、ボンディングワイヤー等
の変形等が起こらない程度に単結晶系無機質繊維、多結
晶系無機質繊維、無機繊維等を添加した場合には、機械
的強度の向上は充分ではないので、封止品の端子の切断
時や折り曲げ時等にクラックが発生するという欠点があ
る。更に、無機質充填剤を封止用樹脂に配合しても、そ
の機械的強度の向上は満足の行くものではない。本発明
は、粘度が低くて流動性が良く、且つ、高い機械的強度
を有する電子部品封止用樹脂組成物を提供することを課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は(1)合成樹脂
及び(2)平均繊維長さが10μm以下である単結晶系
無機質繊維及び多結晶系無機質繊維から選ばれる少なく
とも1種を含有する電子部品封止用樹脂組成物に係る。
本発明の電子部品封止用樹脂組成物は、粘度が低く流動
性が良好なので、封止時に電子部品特にボンディングワ
イヤー等の変形、損傷又は切断を起こすことがない。ま
た、本発明の電子部品封止用樹脂組成物は、良好な流動
性を有するにもかかわらず、高い機械的強度をも併せ持
つので、封止品の端子の切断時や折り曲げ時等にクラッ
クが発生することがない。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の電子部品封止用樹脂組成
物(以下単に「樹脂組成物」という)において、主成分
となる合成樹脂としては、従来から電子部品の封止用に
使われているものであれば特に制限されないが、エポキ
シ樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポ
リエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー等が好まし
い。
【0007】本発明において、エポキシ樹脂としては、
従来から電子部品の封止用に使われているものがいずれ
も使用でき、例えば、ビスフェノールA型、臭素化ビス
フェノールA型、フェノールノボラック型、ハロゲン化
フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、D
PPノボラック型、トリス・ヒドロキシフェニルメタン
型、テトラフェニロールエタン型、1,1,1−トリメ
チロールプロパンのグリシジル化物、ポリオキシプロピ
レングリコールのグリシジル化物等のグリシジルエーテ
ル型エポキシ樹脂、ジグリシジルフタレート、ジグリシ
ジルテトラヒドロフタレート等のグリシジルエステル型
エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメ
タン、トリグリシジルパラアミノフェノール等のグリシ
ジルアミン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ナフタレ
ン環含有エポキシ樹脂等を挙げることができる。また、
市販の電子部品封止用のエポキシ樹脂をそのまま使用す
ることもできる。エポキシ樹脂は1種を単独で又は2種
以上を混合して使用することができる。これらのエポキ
シ樹脂の中でも、エポキシ当量170〜300程度のグ
リシジルエステル型エポキシ樹脂が好ましく、エポキシ
当量170〜300程度のフェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ハロ
ゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂等が特に好
ましい。
【0008】また、「エピコート」〔商品名、油化シェ
ルエポキシ(株)製〕、「エピクロン」〔商品名、大日
本インキ化学(株)製〕、「EOCN」、「EPP
N」、「NC」、「BREN」、「GOT」、「GA
N」〔いずれも商品名、日本化薬(株)製〕、「スミエ
ポキシ」〔商品名、住友化学工業(株)製〕、「ARA
LDITE」、「A.E.R.」〔いずれも商品名、旭
チバ(株)製〕、「エピトート」〔商品名、東都化成
(株)製〕、「アデカレジン」〔商品名、旭電化工業
(株)製〕)、「EPOMIK」〔商品名、三井石油化
学(株)製〕、「プリエポー」〔商品名、大日本色材
(株)製〕等の市販のエポキシ樹脂の中から適宜選択し
て使用できる。
【0009】更に、エポキシ樹脂の硬化剤としても公知
のものを適宜選択して使用でき、例えば、脂肪族アミン
(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジ
エチルアミノプロピルアミン等)、脂環族アミン、芳香
族アミン(ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェ
ニルスルホン、m−フェニンジアミン等)、ポリアミド
等のアミン類、脂肪族系酸無水物(無水フタル酸、無水
テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、メ
チルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無
水フタル酸、メチルナジック酸無水物等)、脂環族系酸
無水物、芳香族系酸無水物、ハロゲン系酸無水物等の酸
無水物類、ポリフェノール、ポリメルカプタン、イソシ
アネート、有機酸類、3級アミン類、イミダゾール類、
ジヒドラジド類(イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン
酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド等)、1分子中
に2個以上のフェノール性水酸基を有する硬化剤(フェ
ノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等の
フェノール樹脂やポリオキシスチレン等)、ジシアンジ
アミド、三フッ化ホウ素等を挙げることができる。これ
らの硬化剤は、エポキシ樹脂のエポキシ基に対して0.
5〜1.5当量程度、好ましくは0.8〜1.2当量程度
の割合で配合される。
【0010】更に、本発明で使用するエポキシ樹脂に
は、硬化促進剤を配合することもできる。硬化促進剤と
しては公知のものが使用できるが、電子部品の封止用で
あることを考慮すると、有機ホスフィン化合物が好まし
い。該有機ホスフィン化合物としては、例えば、式P
(R)3(式中、3つのRは同一又は異なって水素原子又
は有機基を示す。)で表わされる化合物を挙げることが
でき、より具体的には、トリフェニルホスフィン、トリ
ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、メ
チルジフェニルホスフィン、ブチルフェニルホスフィ
ン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン、オク
チルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)エタン、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン等を
挙げることができる。有機ホスフィン化合物の配合量
は、エポキシ樹脂の種類等に応じて広い範囲から適宜選
択すればよい。
【0011】本発明において、ポリフェニレンサルファ
イドとしては、従来から電子部品の封止用に使われるも
のであって且つ公知の方法に従って製造されるもの、従
来から電子部品の封止用に使われるものであって且つ他
の添加剤が配合されたポリフェニレンサルファイド組成
物等をいずれも使用できる。また、ポリフェニレンサル
ファイドは、部分架橋型及び直鎖型のいずれでもよい。
代表的な公知の製造法としては、例えば、Bull.So
c.Chem.Fr.,17,599(1897)、J.Or
g.Chem.,13,154(1948)、米国特許第2
513188号明細書、米国特許第2538941号明
細書、J.Polym.Sci.,41,333(195
9)、C.E.Handlovits,ibid.43,167(1
960)、特公昭38−10349号公報、米国特許第
3354129号明細書、Macromolecules,23,9
30(1990)、米国特許第4857629号、特公
昭52−12240号公報、特開昭55−40738号
公報等に記載の方法、特開昭55−43139号公報、
特開昭58−206632号公報、特開昭56−200
30号公報、特開昭61−7332号公報に記載の方法
等を挙げることができる。更に、市販のポリフェニレン
サルファイドをそのまま使用することもできる。該市販
品の具体例としては、例えば、「サスティール」(商品
名、東ソー・サスティール社)、「フォートロン」〔商
品名、呉羽化学工業(株)〕、「ライトン」(商品名、
東レ・フィリップス社)等を挙げることができる。
【0012】本発明において、ポリイミド樹脂として
は、従来から電子部品の封止用に使われているものであ
れば特に制限されないが、例えば、縮合型ポリイミド、
ビスマレイド系樹脂、末端ナジック酸系樹脂、アセチレ
ン系樹脂等の付加型ポリイミド等の熱硬化性ポリイミ
ド、熱可塑性ポリイミド等を挙げることができる。更
に、「VESPEL」、「KAPTON」、「PYRA
LIN」、「NR−150」、「NR−150A2」、
「NR−150B2」(いずれも商品名、デュポン社
製〕、「ユーピレックス」、「ユピモール」、「ユピモ
ールS」〔いずれも商品名、宇部興産(株)製〕、「K
ERIMID」(商品名、Rhone−Poulenc 社製)、
「COMPIMIDE」〔商品名、Boot 社製〕、「T
Iポリマー」〔商品名、東レ(株)製〕、「イミダロ
イ」〔商品名、東芝ケミカル(株)製〕、「BT樹脂」
〔商品名、三菱ガス化学(株)製〕、「Polymerizatio
n of Monomer Reactants(以下「PMR」という)−
15」、「PMR−11」、「LARC−160」(い
ずれも商品名、NASA Lewis)、「THERMI
D」(商品名、Hughes Air Craft 社製)、「LAR
C−TPI」、「NEW−TPI」〔商品名、三井東圧
(株)製〕、「ULTEM」〔商品名、GE社製〕等の
市販のポリイミドの中から適宜選択して使用できる。本
発明において、ポリエーテルエーテルケトンとしては、
従来から電子部品の封止に使われているものであれば特
に制限されない。例えばスミプロイK〔商品名、住友化
学(株)製〕、ビクトレックス〔商品名、三井東圧化学
(株)製〕、ポリペンコ〔商品名、日本ポリペンコ
(株)製〕などを挙げることができる。
【0013】本発明において、液晶ポリマーとしては、
従来から電子部品の封止用に使われているものであれば
特に制限されないが、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸
のアセチル化物とポリエチレンテレフタレートの共縮合
から得られる、I型、II型、III型の液晶性芳香族
ポリエステル等を挙げることができる。更に、「スミカ
スーパー」〔商品名、住友化学工業(株)製〕、「Xy
dar」(商品名、Amoco 社製)、「Vectra」
〔商品名、Hoechst Celanese 社製〕、「UENOL
CP」〔商品名、上野製薬(株)製〕、「ノバキュレー
ト」〔商品名、三菱エンジニアリングプラスチックス
(株)製〕、「ロッドラン」〔商品名、ユニチカ(株)
製〕等の市販の液晶ポリマーの中から適宜選択して使用
できる。
【0014】本発明の樹脂組成物において、単結晶系無
機質繊維及び多結晶系無機質繊維は、平均繊維長さが1
0μm以下のものである。平均繊維長さの好ましい範囲
は1〜10μm、より好ましい範囲は3〜8μmである。
平均繊維長さが10μmを越えると、樹脂組成物の粘度
が上昇し、ボンディングワイヤー等の変形、損傷等を引
き起こすことになる。尚、本発明において、繊維の平均
繊維長さは、光学顕微鏡による画像(倍率100)を、
画像処理機〔商品名:LUZEX、ニコレ社製〕にて処
理することにより測定した。これらの無機質繊維のアス
ペクト比は任意の範囲から選べるが通常5以上、好まし
くは10以上が良い。
【0015】このような単結晶系無機質繊維及び多結晶
系無機質繊維としては、平均繊維長さが前記規定の範囲
にあるものであれば公知のものをいずれも使用できる
が、電子部品に影響を与えないという観点からは、例え
ば、ワラストナイト、ゾノトライト、単斜晶系二酸化チ
タン繊維、その他の二酸化チタン繊維、ホウ酸マグネシ
ウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維等を好ましく使用で
きる。これらの中には、平均繊維長さが本発明に規定の
数値(10μm)よりも長い無機質繊維もあるが、粉砕
等の通常の手段で本発明に規定の範囲とすることができ
る。これらの中でも、単斜晶系二酸化チタン繊維、ワラ
ストナイト、ゾノトライト、ホウ酸マグネシウム繊維等
が特に好ましく、単斜晶系二酸化チタン繊維がより一層
好ましい。単斜晶系二酸化チタン繊維としては、例え
ば、特開平6ー157200号公報に記載のものを挙げ
ることができる。単結晶系無機質繊維及び多結晶系無機
質繊維は、それぞれ1種を単独で又は2種以上を併せて
使用できる。
【0016】本発明においては、無機質繊維の封止用合
成樹脂への分散性をより一層向上させるために、無機質
繊維にカップリング剤により表面処理を施すことができ
る。カップリング剤としては公知のものを使用でき、例
えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−
メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
クロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップ
リング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネー
ト、イソプロピルトリス−i−ドデシルベンゼンスルホ
ニルチタネート、イソプロピルトリス−n−ドデシルベ
ンゼンスルホニルチタネート、イソプロピル−トリス
(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、テトライ
ソプロピル−ビス(ジオクチルホスファイト)チタネー
ト、テトラオクチル−ビス(ジトリデシルホスファイ
ト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリールオキシメ
チル−1−ブチル)−ビス(ジトリデシルホスファイ
ト)チタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)
オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルピロホ
スフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオ
クタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソ
ステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイ
ルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチ
ルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミル
フェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエ
チル・アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオ
キシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレ
ンチタネート等のチタネート系カップリング剤等を挙げ
ることができる。更に、アルミニウム系カップリング
剤、、ジルコニウム系カップリング剤、ジルコアルミニ
ウム系カップリング剤、クロム系カップリング剤、ボロ
ン系カップリング剤、リン系カップリング剤、アミノ酸
系カップリング剤等も使用することができる。
【0017】本発明の樹脂組成物における、無機質繊維
の配合量は特に制限されず、電子部品を封止する種々の
工程においてクラック等を発生しない量であればよい
が、目安としては通常は本発明樹脂組成物の全量の5〜
95重量%程度、好ましくは10〜80重量%程度とす
ればよい。本発明の樹脂組成物には、その優れた効果を
損なわない範囲で、従来から電子部品用封止材に常用さ
れている添加剤を配合することができる。該添加剤の具
体例としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維等の無機
繊維、シリカ、アルミナ、ガラスビーズ、マイカ、クレ
ー、タルク、炭酸カルシウム等の無機充填剤、酸化アン
チモン、テトラブロムビスフェノールA、フェロセン酸
誘導体、リン化合物、塩素化パラフィン、ブロムトルエ
ン、ヘキサブロムベンゼン等の難燃化剤、天然ワックス
類、合成ワックス類、直鎖脂肪酸及びその金属塩、酸ア
ミド類、エステル類、パラフィン類等の離型剤、カーボ
ンブラックその他の顔料や着色剤等を挙げることができ
る。
【0018】本発明の樹脂組成物は、例えば、各種の電
子部品の封止剤として好適に使用できる。本発明の樹脂
組成物を用いて電子部品を封止するに当たっては特に制
限はなく、合成樹脂をマトリックスとする従来の封止材
を用いる場合と同様に行うことができる。例えば金型中
に電子素子を固定しておき、射出成形又はトランスファ
ー成形で成形する方法、予めフィルム状に成形してある
樹脂組成物を用いて、加熱、加圧下に封包する方法等を
挙げることができる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明
する。 実施例1〜5 下記の各原料を表1に示す割合(重量部)で混合し、加
熱ロールによって混練し、本発明の電子部品用エポキシ
樹脂組成物を製造した。 エポキシ樹脂: エポキシ樹脂a;クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
〔大日本インキ工業(株)製〕 エポキシ樹脂b;臭素化エポキシノボラック樹脂〔大日
本インキ工業(株)製〕 エポキシ樹脂硬化剤:無水テトラヒドロフタル酸 エポキシ樹脂硬化促進剤:トリフェニルホスフィン 単結晶系無機質繊維又は多結晶系無機質繊維: 実施例1〜3;単斜晶系二酸化チタン繊維〔平均繊維長
さ8μm、大塚化学(株)製〕 実施例4;ホウ酸マグネシウム繊維〔平均繊維長さ8μ
m、大塚化学(株)製〕 実施例5;ルチル型二酸化チタン繊維〔平均繊維長さ4
μm、商品名:FTLー200、石原産業(株)製〕 比較例1;チタン酸カリウム繊維〔商品名:ティスモ
D、大塚化学(株)製、平均繊維長さ15μm) 比較例2;アナターゼ型二酸化チタン繊維〔平均繊維長
さ20μm、富士チタン工業(株)製〕 他の添加剤:溶融シリカ粉末、三酸化アンチモン、カル
ナバワックス、カーボンブラック
【0020】
【表1】
【0021】得られたエポキシ組成物(実施例1〜5及
び比較例1〜2)を高周波予熱機で90℃に加熱して1
75℃で2分間トランスファ成形し、180℃で4時間
アフタキュアすることにより、MOS型集積回路を封止
した。このMOS型集積回路各100個を200℃の恒
温槽に30分間入れ、次いで室内に5分間放置し、更に
−65℃の恒温槽に30分間入れておくのを1サイクル
として連続的に200サイクル行い、回路の耐熱性試験
を実施した。試験の途中で、随時回路の特性をテスター
を用いて測定して不良の発生を調べ、累積不良率(%)
を求めた。結果を表2に示す。不良内容はボンディング
ワイヤの断線又は接触不良であった。
【0022】
【表2】
【0023】また、実施例1のエポキシ樹脂で封止した
回路には、200サイクル実施の後でもクラックは認め
られなかった。
【0024】実施例6〜8及び比較例3〜6 下記の各原料を表3に示す割合(重量部)で混合し、ス
クリュー径30mmφの2軸押出機にて、シリンダー温度
290〜320℃、スクリュー回転数100rpmで押出
し、本発明のPPS樹脂組成物のペレットを製造した。
このペレットを射出成形機を用いて、シリンダー温度3
00〜320℃、金型温度150〜200℃、射出圧力
50〜100kg/cm3でIC基板をインサートした金型
にて射出成形した。得られた製品について線膨張係数、
クラックを生じたキャビティの数、ボンディングワイヤ
ー断線個数を測定した。結果を表3に併記する。 ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂); 商品名:ライトンPPSV−1、東レ・フィリップス社
製 単結晶系無機質繊維又は多結晶系無機質繊維; 実施例6;ワラストナイト〔商品名:NYAD−G、N
YCO社製、平均繊維長さ27μm)をボールミルによ
って粉砕し、平均繊維長さ7μmとしたもの 実施例7;単斜晶系二酸化チタン繊維〔平均繊維長さ8
μm、大塚化学(株)製〕 実施例8;ホウ酸マグネシウム繊維〔平均繊維長さ8μ
m、大塚化学(株)製〕 比較例3;チタン酸カリウム繊維〔商品名:ティスモ
D、大塚化学(株)製、平均繊維長さ15μm〕 無機繊維; 比較例4;ガラス繊維〔商品名:Eガラス、日本電気硝
子(株)製、平均繊維長さ80μm〕 無機質充填剤; 比較例5;シリカ 比較例6;ガラス
ビーズ
【0025】
【表3】
【0026】
【発明の効果】本発明の電子部品封止用樹脂組成物は、
粘度が低く流動性が良好なので、封止時に電子部品特に
ボンディングワイヤー等の変形、損傷又は切断を起こす
ことがない。また、本発明の電子部品封止用樹脂組成物
は、良好な流動性を有するにもかかわらず、高い機械的
強度をも併せ持つので、封止品の端子の切断時や折り曲
げ時等にクラックが発生することがないという優れた効
果を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)合成樹脂及び(2)平均繊維長さ
    が10μm以下である単結晶系無機質繊維及び多結晶系
    無機質繊維から選ばれる少なくとも1種を含有する電子
    部品封止用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 平均繊維長さが3〜8μmである請求項
    1に記載の電子部品封止用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 単結晶系無機質繊維又は多結晶系無機質
    繊維が、ワラストナイト、ゾノトライト、単斜晶系二酸
    化チタン繊維、前記以外の二酸化チタン繊維、ホウ酸マ
    グネシウム繊維及びホウ酸アルミニウム繊維から選ばれ
    る少なくとも1種である請求項1又は2に記載の電子部
    品封止用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 単結晶系無機質繊維及び/又は多結晶系
    無機質繊維がカップリング剤により表面処理されている
    請求項1〜3に記載の電子部品封止用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 合成樹脂がエポキシ樹脂、ポリフェニレ
    ンスルフィド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケト
    ン又は液晶高分子である請求項1〜4に記載の電子部品
    封止用樹脂組成物。
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