JPH09272787A - 液状エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

液状エポキシ樹脂組成物

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JPH09272787A
JPH09272787A JP8222196A JP8222196A JPH09272787A JP H09272787 A JPH09272787 A JP H09272787A JP 8222196 A JP8222196 A JP 8222196A JP 8222196 A JP8222196 A JP 8222196A JP H09272787 A JPH09272787 A JP H09272787A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin composition
liquid epoxy
parts
epoxy
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Pending
Application number
JP8222196A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Hirai
正俊 平井
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 注型作業性に優れ、密着性や耐湿性とともに
硬化時の応力も少ないという優れた特性のエポキシ樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】 液状エポキシ樹脂100部に対して平均重
合度1000以下のPVC(ホ゜リ塩化ヒ゛ニル)又は/及びそのコ
ポリマーを5〜20部、フタル酸エステル類を5〜25部を配
合することを特徴とするポキシ樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密着性、耐湿性に
優れるとともに硬化応力が少なく耐熱衝撃性に優れた各
種電気・電子部品の注型封止用の液状エポキシ樹脂組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は優れた機械的、化学的、
電気的性質が得られるために接着剤、塗料、注型材料の
形態でコイル、コンデンサなど各種の電気部品や半導体
素子、集積回路の絶縁封止に広く使用されている。この
エポキシ樹脂組成物は硬化時に主に体積収縮に起因し
て、注型封止される電気・電子部品に少なからずの歪み
を与えるために部品の信頼性を損なうことがある。そこ
で、無機充填材を多く配合してこの硬化応力を低減する
ことが提案され一部の用途では効果をあげているが、樹
脂組成物の大幅な粘度上昇を伴うので注型作業性が低下
し、小型の部品には実質上適用できない。また他の硬化
応力の低減の方法としては樹脂中に様々な可撓性成分を
導入して弾性率を大きく下げることも多用されている。
しかしながら、可撓性成分導入なしの樹脂組成物に比較
して注型作業性、硬化物特性、価格などの項目すべてを
満足させるものはない。例えば、各種の反応性、非反応
性の可撓性付与剤の配合はその効果を挙げるためには絶
縁性や耐湿性、耐熱性、密着性を損なうほど多量の配合
を必要とするし、可撓性付与効果の高い高分子量成分を
配合すると樹脂組成物の粘度が極端に高くなり、注型封
止作業性が著しく低下する。
【0003】また可撓性に優れたウレタン樹脂、シリコ
ーン樹脂、ゴムなどで変性することでエポキシ樹脂に可
撓性を付与する方法も多用されているが、特殊な樹脂変
性工程の導入で大幅な価格上昇と粘度上昇をもたらし満
足するものではない。さらにポリアミドアミンや特殊変
性アミンなどの可撓性硬化剤を適用することも多用され
ているが、これも同様に樹脂組成としては高粘度になり
且つポットライフが短く、絶縁性、耐湿性も低下する傾
向があり満足するべきものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のエポ
キシ樹脂組成では注型作業性に優れ、密着性や耐湿性と
ともに硬化時の応力も少ないという特性提供が困難であ
るという問題点を解決するために種々の検討結果なされ
たもので上記の特性すべてに優れた樹脂組成物を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はエポキシ当量15
0〜400の液状エポキシ樹脂100部に対して、ポリ塩化ビ
ニル(以下、PVCと略す)又は/及びそのコポリマー
を5〜20部、フタル酸エステル類を5〜25部を配合するこ
とを特徴とする液状エポキシ樹脂組成物である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる液状エ
ポキシ樹脂は平均して一分子中に2個以上のエポキシ基
を有するエポキシ当量150〜400のものでありこの範囲内
であれば特に制限するものではないが、例えばビスフェ
ノールA型、ビスフェノールF型、ヘキサヒドロフェノ
ールA型、テトラメチルビスフェノールA型、フェノー
ルノボラック型、テトラブロモビスフェノールA型、グ
リシジルエステル型、グリシジルアミン型、ポリエステ
ルエーテル型、脂環式エポキシ、プロピレングリコール
ジグリシジルエーテルやペンタエリスリットポリグリシ
ジルエーテル等の脂肪族エポキシ等を用いることができ
る。これらのエポキシ樹脂は単独で、または2種以上混
合して使用される。さらに、上記液状エポキシ樹脂混合
物中には液状を保持する限り常温で結晶化しているエポ
キシ樹脂、例えばレゾルシンやハイドロキノンのグリシ
ジルエポキシ樹脂や固形のエポキシ樹脂を溶解して使用
することができる。
【0007】硬化応力の低減のためにエポキシ樹脂100
部に対してPVC又は/及びそのコポリマーを5〜20部
とジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレー
ト(DOP)などのフタル酸エステル類を5〜25部を配
合する。この2種の化合物を併用することで各成分を単
独で使用する時には期待できない大きな硬化応力低減の
効能を得ることができる。このPVC又は/及びそのコ
ポリマーにはその重合方法により懸濁重合品と乳化重合
品とがあるが本発明に特に有用なものは懸濁重合品であ
る。本発明の硬化応力の低減効果はこの2種の化合物が
相溶して始めて大きな可塑効果を発揮するものである
が、PVC懸濁重合品は乳化重合品に比較してフタル酸
エステルとの相溶性が非常に大きく短時間で可塑効果を
発現する。この平均重合度は1000以下のものが特に推奨
される。平均重合度が1000以上では樹脂の粘度が高くな
り注型作業性が低下してしまう。PVC又は/及びその
コポリマーと併用されるフタル酸エステル類は同時に配
合されていてもその効果のうえでは特に支障はないが、
エポキシ樹脂成分からなる主剤側と硬化剤成分側に別々
に配合されており、注型作業直前に2成分が混合され使
用することが特に好ましい。即ちこの2種の化合物は混
合されると溶解、増粘し可塑効果を発現するので、PV
C又は/及びそのコポリマーをエポキシ樹脂成分中に、
フタル酸エステル類を硬化剤側に配合しておくと貯蔵・
混合時までは各々低粘度に保つことができるため計量時
には低粘度で混合作業性が特に良好である。また、増粘
作用も室温下では徐々に起きるので混合後短時間に注型
作業を実施すれば問題となるような高粘度には至らなく
良好な注型作業性を確保することができる。
【0008】硬化剤成分としては本発明に使用されるエ
ポキシ樹脂の硬化に適するものであれば特に限定される
ものではなく、市販の各種の硬化剤、硬化促進剤が適用
される。また樹脂組成物にはこの他に各種の無機充填
材、難燃剤、顔料、沈降防止剤、チキソ性付与剤、消泡
剤、カップリング剤など必要特性に応じて適宜配合され
る。特に本発明の硬化応力の低減効果を相乗的に高める
ためには各種の無機充填材を極力多く配合することが推
奨される。この無機充填材としては、種類、粒径、粒度
分布など特に制限するものではなく、シリカ(溶融、結
晶、球状)、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、水酸化アルミニウム、タルク、クレイ、マイカ、
硫酸バリウム、二酸化チタン、窒化ケイ素、窒化アルミ
ニウム、炭化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化ベリウ
ム、ジルコニア等が挙げられこれらを単独又は複数の組
み合わせで使用される。特に熱膨張率を小さくするには
非晶質のシリカを多く配合することが有効である。同様
に本発明のエポキシ樹脂組成物に必須の成分が前記の特
定配合割合で含まれていれば、これらの必須成分に加え
て、さらに他の成分が配合されてもよい。
【0009】
【実施例】以下実施例と比較例により本発明を具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。ここで配合割合に記載の数値はすべて重量%で
ある。配合表中に記号で記載の主な原材料は次の通りで
ある。 エポキシA:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量約190) エポキシB:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量約170) エポキシC:ネオヘ゜ンチルク゛リコ―ル型希釈エポキシ樹脂(エポ
キシ当量約114) TK−600:PVC微粉末(信越化学工業) 平均重合
度 600 TK−1300:PVC微粉末(信越化学工業) 平均重
合度 1300 MB−700:PVCと酢酸ビニルのコポリマー微粉末
(信越化学工業)平均重合度 600 水酸化アルミニウム:H−32(昭和電工) 平均粒子径 10μ 硬化剤A:変性芳香族ポリアミン EH-545 (旭電化工
業)DBP 25%含有 硬化剤B:変性芳香族ポリアミン EH-540W(旭電化工
業)DBP 含有なし
【0010】(実施例及び比較例)
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】 混合物粘度:E型粘度計での測定値 単位 Pa・s/25℃ 硬化物作製 主剤/硬化剤を上記の配合比(重量部)で混合 60℃ 12時間 加熱硬化 体積抵抗率:JIS K−6911準拠 煮沸吸水率:100℃ 2時間処理前後の重量変化(%) インタ゛クタンス変化率:樹脂硬化応力を評価用に60mmφのフェライトコアに1mmφの 銅線を巻き付けて模擬コイルを作製 樹脂注型前後でのインタ゛クタンス変化率(%)測定 (樹脂硬化応力が大きい場合は変化率も大きくなる) 密着性:150mm×120mm×50mmの鉄缶の中に樹脂1Kg注入、硬化後に缶壁 剥離の有無を調べる (樹脂硬化応力が大きいと収縮により剥離しやすくなる) ○:剥離なし ×:剥離あり
【0013】実施例の範囲ではいずれの特性も良好結果
を得ている。一方比較例ではこれらの特性のいずれかに
おいて不都合が認められている。比較例1はPVCの平
均重合度が本発明の範囲外のもので粘度が高く注型作業
性に劣る。比較例2〜3はPVCの配合量を変動させた
ものでない場合は硬化応力が大きくインタ゛クタンス変化率や密
着性に、多すぎると絶縁性や耐湿性に問題がある。比較
例4はフタル酸エステルが欠如した場合の例で比較例2
と同様に硬化応力を大きく受けている。比較例5はフタ
ル酸エステルを過剰に配合例で比較例3と同様、絶縁性
や耐湿性に問題がありこれらの比較例ではいずれの例で
もすべての特性項目で良好なものはない。
【0014】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は樹脂硬化
時の応力により特性ダメージを受けやすいような敏感な
各種の電気・電子部品の樹脂封止において高信頼性を付
与するとともに注型作業作業性にも優れた樹脂を提供す
るものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 27:06)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ当量150〜400の液状エポキシ樹
    脂100部(以下すべて重量部)に対して、ポリ塩化ビニル
    又は/及びそのコポリマーを5〜20部、フタル酸エステ
    ル類を5〜25部を配合することを特徴とする液状エポキ
    シ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリ塩化ビニル又は/及びそのコポリマ
    ーが懸濁重合からなり、その平均重合分子量が1000以下
    であることを特徴とする請求項1記載の液状エポキシ樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリ塩化ビニル又は/及びそのコポリマ
    ーがエポキシ樹脂主剤に配合され、フタル酸エステル類
    が硬化剤成分にと別々に配合されることを特徴とする請
    求項1記載の液状エポキシ樹脂組成物。
JP8222196A 1996-04-04 1996-04-04 液状エポキシ樹脂組成物 Pending JPH09272787A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015131915A (ja) * 2014-01-14 2015-07-23 ソマール株式会社 2液型エポキシ樹脂組成物およびケースモールド型コンデンサの製造方法
KR102198494B1 (ko) * 2020-10-08 2021-01-05 청원화학 주식회사 난연성능을 확보한 난연재료 실링접착제 조성물 및 이를 이용한 실링접착공법

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