JPH11323082A - メラミン樹脂成形材料 - Google Patents

メラミン樹脂成形材料

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JPH11323082A
JPH11323082A JP12593298A JP12593298A JPH11323082A JP H11323082 A JPH11323082 A JP H11323082A JP 12593298 A JP12593298 A JP 12593298A JP 12593298 A JP12593298 A JP 12593298A JP H11323082 A JPH11323082 A JP H11323082A
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JP
Japan
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melamine resin
weight
molding material
parts
resin molding
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JP12593298A
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English (en)
Inventor
Satoru Kawamura
哲 河村
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐トラッキング性等電気特性及び耐燃性に優
れ、かつ可撓性及び靱性に優れた成形品を得ること。 【解決手段】 数平均分子量180〜400のメラミン
樹脂100重量部に、フェノール樹脂2〜40重量部と
ポリビニルブチラール2〜40重量部を必須成分として
配合することを特徴とするメラミン樹脂成形材料であ
り、さらに、メラミン樹脂100重量部に対し、アクリ
ロニトリルブタジエンゴム2〜40重量部を配合するこ
とが好ましく、また、メラミン樹脂100重量部に対
し、充填材の少なくとも一部として20〜200重量部
のガラス繊維を配合することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐トラッキング性
等電気特性及び耐燃性に優れ、また生産時の作業性に優
れ、かつ可撓性及び靱性に優れたメラミン樹脂成形材料
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メラミン樹脂成形材料は、その優れた耐
トラッキング性、電気絶縁性、着色性等により配線器
具、電機器具等に使用されてきた。従来からメラミン樹
脂にはパルプ、綿屑、布チップ等の有機フィラー、及び
ガラス、炭酸カルシウム、クレー、マイカ等の無機フィ
ラーが主に成形収縮及び、衝撃性、曲げ強さ等の機械特
性を改善する目的で配合されているが、メラミン樹脂は
他の熱硬化性樹脂に比べ、官能基数が多いため架橋密度
が高く樹脂の剛直化を引き起こしやすく、可撓性及び靱
性に欠ける。したがって可撓性の必要な成形品には主に
熱可塑性樹脂成形材料や他の熱硬化性樹脂成形材料が使
用され、メラミン樹脂は可撓性及び靱性を必要としない
が電気特性の必要な成形品に使用されていることが多
い。
【0003】近年、PL法(製造物責任法)の施行等に
より、耐トラッキング性等電気特性や、耐燃性の低い熱
可塑性樹脂成形材料に代わり、耐燃性が高く、電気特性
の優れたメラミン樹脂成形材料が見直されるようになっ
てきているが、メラミン樹脂に由来する脆さが問題とな
っている。この点を改良するために、メラミン樹脂に種
々の充填材や樹脂を配合する検討がなされているが、電
気特性、耐燃性や成形品外観等が損なわれるなどの問題
もありその効果は十分とは言えない。また、メラミン樹
脂を変性することにより樹脂自体の剛直性を抑え可撓性
及び靱性の優れた材料を開発する試みも行われている
が、他の特性の低下や十分な可撓性及び靱性を得られて
いないのが現状である。
【0004】このような理由により、メラミン樹脂成形
材料は嵌合性やスナップイン等可撓性及び靱性を要求さ
れる熱可塑性樹脂成形材料が使用されている分野の成形
品にはあまり使用されていない。したがって、メラミン
樹脂成形材料は耐トラッキング性のみを必要とする電気
部品や食器等の着色性がどうしても必要な用途で主に使
用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる点から、本発明
は、耐トラッキング性等電気特性及び耐燃性に優れ、ま
た生産時の作業性に優れ、かつ可撓性及び靱性に優れた
メラミン樹脂成形材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、数平均分子量
180〜400のメラミン樹脂100重量部に、フェノ
ール樹脂2〜40重量部とポリビニルブチラール2〜4
0重量部を必須成分として配合することを特徴とするメ
ラミン樹脂成形材料である。好ましくは、前記メラミン
樹脂100重量部に対し、2〜40重量部のアクリロニ
トリルブタジエンゴムを配合し、更に、好ましくは充填
剤の少なくとも一部としてガラス繊維20〜200重量
部を配合することを特徴とするメラミン樹脂成形材料で
ある。本発明において用いられるフェノール樹脂はジメ
チレンエーテル結合を含み、この熱分解により脱水縮合
するレゾール型フェノール樹脂であることが好ましい。
【0007】メラミン樹脂成形品の可撓性は、メラミン
樹脂成形材料の硬化時の架橋密度によって左右される。
メラミン樹脂の官能基数は6でありフェノール樹脂の官
能基数3よりも多いため、メラミン樹脂成分は、フェノ
ール樹脂に比較して硬化時の架橋密度が高い。ジメチレ
ンエーテル型レゾール樹脂は、メチレン基及びメチロー
ル基を主とするフェノール樹脂に比べフェノール核とフ
ェノール核の核間距離が長く、メチレン基の2.8〜
3.0A(オンク゛ストルーム、以下同じ)に対しジメチレンエー
テル基5.0〜5.8Aであり、この核間距離の長いジ
メチレンエーテル型レゾール樹脂を配合することにより
メラミン樹脂の剛直性がさらに緩和される。このフェノ
ール樹脂の配合量は、メラミン樹脂100重量部に対し
2〜40重量部が好ましく、更に好ましくは5〜15重
量部である。2重量部以下では可とう性の向上が認めら
れず、40重量部以上では十分な耐トラッキング性が得
られにくい。
【0008】ポリビニルブチラールは、強度と可撓性の
向上および生産作業性向上のために用いられるものであ
り、その種類は特に限定されるものではないが、好まし
くは、重合度が250〜2500、ブチラール化度が6
0〜80モル%のものである。また、100メッシュ以
下の粒状のものが好ましい。添加量はメラミン樹脂10
0重量部に対して2〜40重量部、更に好ましくは5〜
20重量部である。40重量部を越えて添加しても、成
形材料を成形品とした場合の可撓性のさらなる向上は認
められず、耐燃性も低下する。また、2重量部未満では
充分な可撓性が得られない。メラミン樹脂成形材料の製
造において、メラミン樹脂の重合度が高くなるにつれ粘
度も高くなり作業性が低下するという問題があるが、フ
ェノール樹脂とポリビニルブチラールを添加すると、樹
脂に柔軟性が付与され生産性が向上する。
【0009】アクリロニトリルブタジエンゴムは、ポリ
ビニルブチラールと併用することにより、成形品に可撓
性及び靱性を付与するためのものであり、その種類は特
に限定されるものではないが、結合アクリロニトリル量
が30〜45モル%で、部分架橋型又はカルボキシ変性
型であり、また相溶性パラメータ値が9〜11であるも
のが好ましい。部分架橋型NBRは、分子中に架橋構造
を有することにより、また、カルボキシ変性型NBR
は、分子中に極性の大きいカルボキシル基を有すること
により、一般のNBRに比べ衝撃強度がより向上する。
相溶性パラメータ値が9〜11の範囲であると、メラミ
ン樹脂との相溶性が良好である。また、結合アクリロニ
トリル量が45%を越えるものではアクリロニトリルブ
タジエンゴム自体の固さが増し、成形材料中に配合した
場合、可撓性の向上は十分に得られず、30%未満のも
のではアクリロニトリルブタジエンゴム自体の耐熱性が
低下し、成形材料中に配合した場合成形品の耐熱性の低
下が現れるようになる。添加量はメラミン樹脂100重
量部に対して2〜40重量部、更に好ましくは5〜15
重量部である。40重量部を越えて添加すると耐トラッ
キング性と耐燃性および強度が低下し、2重量部未満で
は充分な靱性が得られない。
【0010】充填材として配合されるガラス繊維は強度
向上のために用いられるものであり、特に限定されるも
のではなく、一般に市販されているもので良い。添加量
はメラミン樹脂100重量部に対して20〜200重量
部、更に好ましくは30〜100重量部である。200
重量部を越えて添加しても、成形材料を成形品とした場
合の靱性のさらなる向上は認められず、さらに成形材料
生産時の作業性が悪くなるなどの問題が生じるようにな
る。また20重量部未満では目標とする強度が得られに
くい。また、ガラス繊維の全部もしくは一部をパルプ、
粉砕布等の有機繊維と置換しても良い。
【0011】成形材料を製造するためにメラミン樹脂、
フェノール樹脂、ポリビニルブチラール、アクリロニト
リルブタジエンゴム、ガラス繊維と共に用いられる原材
料は、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム等の充填
材、硬化剤、着色剤、離型剤、可塑剤等である。
【0012】本発明に用いられるメラミン樹脂は、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、ゴム等で変性されていても
よい。また、メラミン樹脂の一部を尿素樹脂等で置換し
てもよい。本発明のメラミン樹脂成形材料を製造する方
法は、通常のミキシングロールや二軸押出混練機で混練
してもよいし、また高速回転混合機によって造粒化して
もよい。
【0013】本発明のメラミン樹脂成形材料を用いて成
形品を得るための成形方法は、射出成形、トランスファ
ー成形、圧縮成形等のいずれにも適用でき限定されるも
のではない。
【0014】
【実施例】表1に示す原材料を所定の配合でミキシング
ロールにて混練し粉砕して成形材料を製造した。得られ
た成形材料について、曲げ強さ、曲げ弾性率、シャルピ
ー衝撃強さ、曲げたわみ量、及び耐アーク性、耐トラッ
キング性(IEC.Pub112)及び耐燃性を測定した。試験片
の成形はトランスファー成形で行ない、成形条件は15
0℃、3分間とした。
【0015】
【表1】 (測定方法)曲げ強さ、曲げ弾性率、曲げたわみ量:J
IS K 7203により測定した。シャルピー衝撃強
さ:JIS K 7111により測定した。耐トラッキン
グ性、耐アーク性:IEC.Pub112により測定し
た。耐燃性:UL94により測定した。
【0016】*1)メラミン樹脂:メチロール化度1.
70、数平均分子量300 *2)ジメチレンエーテル型レゾール樹脂:ジメチレン
エーテル基50モル%、メチロール基モル15%、数平
均分子量750 *3)ポリビニルブチラール(PVB):重合度30
0、ブチラール化度65モル% *4)アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR):結
合アクリロニトリル量40モル%、部分架橋型、相溶性
パラメータ値9.5 *5)アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR):結
合アクリロニトリル量40モル%、カルボキシ変性型、
相溶性パラメータ値9.5
【0017】実施例のごとく、フェノール樹脂、ポリビ
ニルブチラール、アクリロニトリルブタジエンゴム、ガ
ラス繊維を用いると、耐トラッキング性等電気特性及び
耐燃性に優れ、かつ可撓性及び靱性に優れたメラミン樹
脂成形材料を得ることができた。
【0018】
【発明の効果】本発明に従うと、耐トラッキング性等電
気特性及び耐燃性に優れ、かつ可撓性及び靱性に優れた
成形品を得ることができる。従って、従来メラミン樹脂
成形材料の使用が不適当であった分野に対しても、本発
明のメラミン樹脂成形材料を採用することができる。そ
して、成形材料の生産性も良好であるので、工業的なメ
ラミン樹脂成形材料として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 9:02)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数平均分子量180〜400のメラミン
    樹脂100重量部に、フェノール樹脂2〜40重量部と
    ポリビニルブチラール2〜40重量部を必須成分として
    配合することを特徴とするメラミン樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 フェノール樹脂が、ジメチレンエーテル
    結合を20〜70モル%、メチロール基を10〜40モ
    ル%含んでいる数平均分子量500〜1000のジメチ
    レンエーテル型レゾール樹脂である請求項1記載のメラ
    ミン樹脂成形材料。
  3. 【請求項3】 ポリビニルブチラールが、重合度250
    〜2500、ブチラール化度60〜80モル%のもので
    ある請求項1又は2記載のメラミン樹脂成形材料。
  4. 【請求項4】 メラミン樹脂100重量部に対して、2
    〜40重量部のアクリロニトリルブタジエンゴムが配合
    されている請求項1、2又は3記載のメラミン樹脂成形
    材料。
  5. 【請求項5】 アクリロニトリルブタジエンゴムが部分
    架橋型又はカルボキシ変性型で、結合アクリロニトリル
    量30〜45モル%であり、また相溶性パラメータ値9
    〜11のものである請求項4記載のメラミン樹脂成形材
    料。
  6. 【請求項6】 メラミン樹脂100重量部に対し、充填
    材の少なくとも一部として20〜200重量部のガラス
    繊維が配合されている請求項1、2、3、4又は5記載
    のメラミン樹脂成形材料。
JP12593298A 1998-05-08 1998-05-08 メラミン樹脂成形材料 Pending JPH11323082A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008007549A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Matsushita Electric Works Ltd コンミテータ用メラミン樹脂組成物及びコンミテータ部品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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