JPH08283534A - メラミン・フェノール樹脂組成物 - Google Patents

メラミン・フェノール樹脂組成物

Info

Publication number
JPH08283534A
JPH08283534A JP9563895A JP9563895A JPH08283534A JP H08283534 A JPH08283534 A JP H08283534A JP 9563895 A JP9563895 A JP 9563895A JP 9563895 A JP9563895 A JP 9563895A JP H08283534 A JPH08283534 A JP H08283534A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
melamine
pts
phenol resin
number average
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9563895A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Suzuki
孝之 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP9563895A priority Critical patent/JPH08283534A/ja
Publication of JPH08283534A publication Critical patent/JPH08283534A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 メラミン樹脂(数平均分子量230)40重
量部、レゾール樹脂5重量部、ノボラック樹脂5重量
部、カルボキシル変性NBR10重量部、無機充填材等
40重量部からなるメラミン・フェノール樹脂組成物。 【効果】 耐トラッキング性等電気特性を維持しながら
成形時や搬送時にワレ・カケが発生しにくい成形品を得
るための成形材料に適したメラミン・フェノール樹脂組
成物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配線器具、電機器具等
に用いられる成形材料用の組成物に関し、静的強度と衝
撃強度が高位でバランスしており、成形時や搬送時にワ
レ・カケが発生しにくい成形品を得るための成形材料に
適したメラミン・フェノール樹脂組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】メラミン樹脂成形材料は、その優れた耐
トラッキング性、電気絶縁性、着色性等により配線器
具、電機器具等に使用されている。特に最近ではPL法
等の施行により、安全性がより重要視されてきており、
スイッチケース、ブレーカーカバー等フェノール樹脂成
形材料から電気特性の良好なメラミン樹脂成形材料への
代替検討が活発に行われている。
【0003】しかし一般にメラミン樹脂成形材料は落と
せば割れるというように衝撃強度が弱いという欠点があ
り、これが電気器具用途への拡大を阻害してきた一因と
言える。勿論、この欠点を改善する試みは以前から数多
くなされている。例えば有機質繊維等を多量に添加する
ことにより衝撃強度を向上させる方法や、最近では熱可
塑性樹脂を添加することにより衝撃強度を向上させよう
とする試みがなされてきている。しかしこれにより寸法
精度や耐熱性、電気特性を低下させることが知られてお
り十分ではない。また、以前よりゴムを添加することに
より樹脂に耐衝撃強を付与するという試みがなされてき
たが十分な結果が得られていないのが現状である。
【0004】このような理由により、メラミン樹脂成形
材料は衝撃強度が弱く成形時や搬送時にワレ・カケが発
生して成形品の不良が増大するため、多くは使用されて
こなかった経緯がある。従って、メラミン樹脂成形材料
は耐アーク性、耐トラッキング性の要求される電機部品
や食品等の着色性がどうしても必要な用途のみ限られ使
用されているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、メラミン樹脂にレゾール型フェノール樹脂、ノ
ボラック型フェノール樹脂、カルボキシル変性NBR、
無機充填材を配合することで、静的強度と衝撃強度が高
位でバランスしており、成形時や搬送時にワレ・カケが
発生しにくい成形品を得るための成形材料に適したメラ
ミン・フェノール樹脂組成物を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はメラミン樹脂3
0〜50重量部、レゾール型フェノール樹脂5〜20重
量部、ノボラック型フェノール樹脂5〜10重量部、カ
ルボキシル変性NBR3〜10重量部、無機充填材30
〜50重量部配合することを特徴とするメラミン・フェ
ノール樹脂組成物である。
【0007】本発明においてメラミン樹脂とフェノール
樹脂はメラミンに付加したメチロール基が活性点として
働きフェノール樹脂とメチレン結合することにより共縮
合すると考えられる。メラミン樹脂は数平均分子量18
0〜400が好ましい。180以下では十分な硬化性が
得れず、400以上では硬化が速すぎて材料化が困難と
なる。
【0008】次にレゾール型フェノール樹脂(レゾール
樹脂)はジメチレンエーテル型でもメチロール型でもよ
く、単独でも併用でもよい。軟化点(ボールリング法)
は取扱いの容易さの点で70℃以上であることが好まし
い。ノボラック型フェノール樹脂(ノボラック樹脂)は
通常いかなる分子量のものでも使用可能であるが、数平
均分子量が700以上のものであれば好ましく使用で
き、特に800〜1200のものがより好ましい。ノボ
ラック樹脂を併用する目的は、硬化物の靱性の向上であ
る。例えば、フェノール樹脂をレゾール樹脂のみにする
とメラミン樹脂単独に比べ靱性は向上するが、大幅な向
上は望めない。またノボラック樹脂のみにすると耐熱性
が大きく低下する。メラミン樹脂にレゾール樹脂、ノボ
ラック樹脂を併用することでメラミン樹脂、レゾール樹
脂ともに架橋密度を抑えることができ衝撃強度を向上さ
せるものと考えられる。またノボラック樹脂の数平均分
子量は大きいほど衝撃強度は大きくなる傾向がある。特
に数平均分子量が700以上の高分子量ノボラック樹脂
の併用が効果が大きいことが種々検討した結果明らかと
なった。また数平均分子量が1200以上になると全体
の溶融粘度が上昇し過ぎて成形材料化が困難となる。
【0009】レゾール樹脂とノボラック樹脂の併用比率
は60/40〜90/10(重量比)が耐熱性及び衝撃
強度の点で効果的である。レゾール樹脂の比率を高くす
ると衝撃強度が低下し、ノボラック樹脂の比率をこの範
囲以上にすると耐熱性が低下するので、上記の範囲が好
ましい。
【0010】カルボキシル変性NBRは、特に限定する
ものではないが、カルボキシル変性率2〜6%、SP値
9〜10で、常温で固形のものであれば好ましく使用す
ることが出来る。カルボキシル基はNBRのSP値を大
きくし、フェノール樹脂との相溶性を良好にするが、こ
のためにカルボキシル変性率は上記の値が好ましい。文
献によれば、ポリブタジエンとニトリルゴムのSP値は
それぞれ8.5と9.5であるので、SP値が9〜10に
なるようにブタジエン・アクリルニトリル結合比率が調
整されているものであれば良い。また、カルボキシル基
はメラミン樹脂、レゾール樹脂のメチロール基と反応す
ることが知られており、メラミン樹脂とレゾール樹脂、
ノボラック樹脂と混合され反応したカルボキシル変性N
BRの分散状態を良好にする効果があり(ミクロ相分離
構造)、カルボキシル基の存在が重要な意味を持つ。カ
ルボキシル変性NBRにおけるカルボキシル基の割合は
2〜10モル%が好ましい。2モル%未満ではカルボキ
シル基の効果が小さく、10モル%を越えると成形材料
の流動特性が低下するようになる。
【0011】カルボキシル変性NBRの分子量について
は、特に限定されないが、常温で固形であって、成形材
料化時の混練温度100℃での作業性から数平均分子量
25万〜35万程度が良好である。配合割合は3%未満
であれば、衝撃強度の向上効果が少なく、10%以上で
あると耐熱性が低下するため特許請求の範囲となるのが
よい。
【0012】次に無機充填材は炭酸カルシウム、焼成ク
レー、未焼成クレー、マイカ、シリカ、ワォラストナイ
ト、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラス
繊維、アルミナ繊維等を単独使用又は併用することが可
能である。特に、無機充填材の少なくしも50〜80%
をガラス繊維、アルミナ繊維を使用すればいっそう効果
が得られる。更に、充填材と樹脂との密着性を上げるの
にアミノシラン、エポキシシラン等のシランカップリン
グ剤を使用すれば強度や耐熱性の向上にいっそう効果的
である。
【0013】成形材料を製造するためにメラミン樹脂、
フェノール樹脂、カルボキシル変性NBR、無機充填材
と共に用いられる配合材は、硬化剤、着色剤、離型剤等
である。これらの原料を均一混合した後、ロール、コニ
ーダー、二軸押出機等の混練機等で加熱混練、粉砕して
製造される。本発明のメラミン・フェノール樹脂組成物
からの成形材料を用いて成形品を得るための成形方法
は、射出成形、トランスファー成形、圧縮成形等のいず
れにも適用でき限定されるものではない。
【0014】
【実施例】以下本発明を具体的に説明するために実施例
を示す。
【0015】
【表1】
【0016】なお上記内容中の表現について下記に注釈
を示す。 (1) メラミン樹脂:メチロール化度 1.9、数平均分子
量230(住友デュレズ製 PR−53235) (2) レゾール樹脂:メチロール型レゾール、軟化点90
℃ (住友デュレズ製 PR−51723)、軟化点 9
0℃ (3) ノボラック樹脂:数平均分子量900 (4) カルボキシル変性NBR:カルボキシル変性率4モ
ル%(日本合成ゴム PNC−25) (5) 非カルボキシル変性NBR:日本合成ゴム PNC
−38 (6) 無機充填材:ガラス繊維80%、焼成クレー20%
(重量%)
【0017】表1に示す原材料を所定の配合でミキシン
グロールにて混練し粉砕して成形材料を製造した。得ら
れた成形材料についてシャルピー衝撃強さ、曲げ強さ、
曲げ弾性率、荷重たわみ温度をそれぞれJIS K 71
11、JIS K 7203、JIS K 7203、JI
S K 7207によりトランスファー成形した試験片を
測定し、下記に結果を示した。なお、耐トラッキング性
(IEC,Publication112による)を測定したが、実施
例と比較例の間に特に差異はみられなかった。
【0018】
【表2】
【0019】実施例のごとくメラミン樹脂に、レゾール
樹脂、ノボラック樹脂及びカルボキシル変性NBRを配
合し、無機充填材を使用することにより、静的強度と衝
撃強度が高位でバランスしており、成形時や搬送時にワ
レ・カケが発生しにくい成形品を得ることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明のメラミン・フェノール樹脂組成
物は、耐トラッキング性等電気特性を維持しながら成形
時や搬送時にワレ・カケが発生しにくい成形品を得るこ
とができる。従って、従来製造できなかった耐トラッキ
ング性に優れ、かつ成形後の取扱いが容易な成形品を容
易に製造することができるので、工業的なメラミン・フ
ェノール樹脂成形材料として好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メラミン樹脂30〜50重量部、レゾー
    ル型フェノール樹脂5〜20重量部、ノボラック型フェ
    ノール樹脂2〜10重量部、カルボキシル変性NBR
    (アクリロニトリルブタジエンゴム)3〜10重量部、
    無機充填材30〜50重量部からなるメラミン・フェノ
    ール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 レゾール型フェノール樹脂とノボラック
    型フェノール樹脂の比率が60/40〜90/10(重
    量比)である請求項1記載のメラミン・フェノール樹脂
    組成物。
JP9563895A 1995-04-20 1995-04-20 メラミン・フェノール樹脂組成物 Pending JPH08283534A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9563895A JPH08283534A (ja) 1995-04-20 1995-04-20 メラミン・フェノール樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9563895A JPH08283534A (ja) 1995-04-20 1995-04-20 メラミン・フェノール樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08283534A true JPH08283534A (ja) 1996-10-29

Family

ID=14143062

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9563895A Pending JPH08283534A (ja) 1995-04-20 1995-04-20 メラミン・フェノール樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08283534A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008007549A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Matsushita Electric Works Ltd コンミテータ用メラミン樹脂組成物及びコンミテータ部品
CN106517886A (zh) * 2016-10-31 2017-03-22 贺州宝兴新材料有限公司 一种具有低吸水率的餐具及其制备方法
CN106517885A (zh) * 2016-10-31 2017-03-22 贺州宝兴新材料有限公司 一种具有高抗折强度的餐具及其制备方法
CN115489043A (zh) * 2022-11-14 2022-12-20 北京玻钢院复合材料有限公司 一种树脂基预混料间歇式真空机械预混方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008007549A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Matsushita Electric Works Ltd コンミテータ用メラミン樹脂組成物及びコンミテータ部品
CN106517886A (zh) * 2016-10-31 2017-03-22 贺州宝兴新材料有限公司 一种具有低吸水率的餐具及其制备方法
CN106517885A (zh) * 2016-10-31 2017-03-22 贺州宝兴新材料有限公司 一种具有高抗折强度的餐具及其制备方法
CN115489043A (zh) * 2022-11-14 2022-12-20 北京玻钢院复合材料有限公司 一种树脂基预混料间歇式真空机械预混方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0590233B1 (en) Phenolic resin molding materials
JP4569469B2 (ja) プーリー用フェノール樹脂成形材料、樹脂プーリー、および樹脂成形材料の使用方法
JPH08283534A (ja) メラミン・フェノール樹脂組成物
JP5153141B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP2653574B2 (ja) 衝撃強度に優れるフェノール樹脂組成物
JPH03167248A (ja) フェノール樹脂成形材料
JP2002256136A (ja) フェノール樹脂成形材料
JPH01266124A (ja) マレイミド樹脂組成物
JPH08157693A (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH06263841A (ja) エポキシ樹脂組成物
JP2008106194A (ja) 熱硬化性樹脂成形材料
JPH06107902A (ja) フェノール樹脂組成物
JPH1149930A (ja) 耐熱衝撃性フェノール樹脂成形材料組成物
JP2878044B2 (ja) フェノール樹脂組成物
JPS58206623A (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH11323082A (ja) メラミン樹脂成形材料
JPH04292617A (ja) マレイミド樹脂組成物
JPH10120870A (ja) フェノール樹脂成形材料
JPH11343388A (ja) メラミン樹脂成形材料
JPH06256471A (ja) 封止用エポキシ樹脂成形材料
JPH05230326A (ja) フェノール樹脂成形材料
JPH08143753A (ja) メラミン・フェノール樹脂組成物
JPS6237047B2 (ja)
JPH1095897A (ja) メラミン・フェノール樹脂成形材料
JPH06128458A (ja) フェノール樹脂成形材料