JP2771413B2 - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

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JP2771413B2 JP34668192A JP34668192A JP2771413B2 JP 2771413 B2 JP2771413 B2 JP 2771413B2 JP 34668192 A JP34668192 A JP 34668192A JP 34668192 A JP34668192 A JP 34668192A JP 2771413 B2 JP2771413 B2 JP 2771413B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は機械強度、特に加熱時に
おける機械強度に優れ、フクレが無くフクレによる寸法
変化の無い寸法安定性に優れたフェノール樹脂成形材料
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来機械強度を大きくする手段として、
繊維長の長い天然繊維、例えばパルプや粉砕布を配合す
ることが行われている。パルプや粉砕布をし配合した場
合配合前に比べ機械強度は一割程向上する。しかし、パ
ルプや粉砕布は、混練時の作業性を悪くしたり、成形時
に流れにくくなったり、充填不良を起こしやすいため、
配合量に限界がある。また加熱時の機械強度はそれほど
向上しないという欠点があった。また、ガラス繊維を配
合することで機械強度は格段に向上する。しかしガラス
繊維を用いた場合耐磨耗性が悪いという欠点がある。更
に、コスト面でも高価なものとなり好ましくない。寸法
安定性についても従来、硬化が緩やかなため、フクレが
生じやすく、その結果、フクレによる変形を生じ、寸法
変化を生じていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の上記
のような問題点を解決するため、種々の検討の結果なさ
れたもので、その目的とするところは、機械強度、特に
加熱時の機械強度に優れ且つ、寸法安定性に優れたフェ
ノール樹脂成形材料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェノール樹
脂、及び充填材として有機質充填材と無機質充填材とを
含有するフェノール樹脂成形材料であって、フェノール
樹脂は数平均分子量が800〜1200のノボラック型
フェノール樹脂を主成分とし、有機充填材として繊維長
0.5〜5mmの天然繊維を含有し、無機充填材として
タルク、クレー、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウムから選ばれた一種以上を含有する
ことを特徴とするフェノール樹脂成形材料である。本発
明において用いられるフェノール樹脂は、数平均分子量
800〜1200、好ましくは900〜1100であ
る。数平均分子量800以下では機械強度、とりわけ加
熱時の機械強度の向上は望めない。また数平均分子量が
1200以上では、フェノール樹脂の軟化点が高く、均
一に混練できなかったり、溶融粘度が高くなってしまう
ため流動性に乏しくなり、成形できないため好ましくな
い。更に、上記フェノール樹脂は、フェノール核に結合
するメチレン結合において、オルソ結合対パラ結合の比
が0.6〜1.2であるノボラック型フェノール樹脂が硬
化性、機械的強度の点で好ましい。
【0005】充填材は、有機質充填材として繊維長 0.
5〜5mmの有機天然繊維を用いる。かかる有機天然繊
維としては、綿、麻などの繊維又はこれらの織物の切断
物あるいは粉砕物、各種パルプなどであり、異種材質の
ものを二種以上併用することもできる。これらは繊維長
0.1〜5mmが好ましく、更に好ましくは0.5〜2m
mである。 0.1mm以下では成形品の機械強度の向上
が小さく、5mm以上では機械強度は向上するが、材料
化した際の解繊及び分散度が悪く、成形材料のかさばり
が大きくなり好ましくない。また無機充填材としては、
タルク、クレー、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウムから選ばれた一種又は二種以上を
用いる。これらの無機充填材の使用により耐熱性が向上
し、加熱時の機械強度の低下を軽減することができ、更
に、表面硬度が付与され、成形品のフクレによる寸法変
化を無くすることができる。
【0006】これらの充填材の好ましい配合量は、フェ
ノール樹脂100重量部に対して、有機天然繊維10〜
50重量部、無機充填材15〜40重量部である。有機
天然繊維が10重量部以下では成形品の機械強度が向上
せず、50重量部以上では、成形材料のかさばりが大き
くなり、成形材料化が困難になるなどの問題が生じるた
め好ましくない。また、無機充填材が15重量部以下で
は、耐熱性が向上せず、加熱時の機械強度及び表面硬度
が低下してしまう。40重量部以上では、成形性が低下
し、成形物表面にボイドが生じやすく、好ましくない。
このような充填材の組み合わせにおいて、従来のフェノ
ール樹脂成形材料に比べ機械強度、特に加熱時の機械強
度及び寸法安定性に優れた成形材料を得る。また、フェ
ノール樹脂組成物に対して必要により、硬化触媒、滑
剤、着色剤等を配合して加熱混練することにより、成形
材料化する。
【0007】
【作用】本発明のフェノール樹脂成形材料は、フェノー
ル樹脂の主成分として、数平均分子量が800〜120
0の比較的高分子量のノボラック型フェノール樹脂を用
いることにより、硬化後の樹脂に架橋間鎖長が長く、従
来のフェノール樹脂に比べ脆くない靱性に優れた特性を
付与できる。更に繊維長の長い有機天然繊維を配合する
ことにより機械強度を更に向上できる。また上記の無機
充填材を配合して耐熱性を付与することにより加熱時の
機械強度が向上する。更にこれら無機充填材の効果で表
面硬度が増し、フクレの発生を抑制し寸法安定性の良い
成形物を得ることができる。
【0008】
【実施例】次に本発明を実施例及び比較例に基づいて説
明する。ここで「部」は「重量部」を示す。表1に示す
材料及び配合にて、加熱ロールにより混練して、フェノ
ール樹脂成形材料を得た。
【表1】
【0009】比較例1は実施例1のノボラック型フェノ
ール樹脂を数平均分子量800以下のものに代えた場合
である。比較例2は実施例1のノボラック型フェノール
樹脂を数平均分子量1200以上のものに代えた場合で
ある。比較例3は、実施例1のクレーを粉砕布及び木粉
に置換え、クレーを配合しない場合である。各実施例及
び比較例で得られた成形材料について、常温時(25
℃)と加熱時(120℃)の曲げ強さ、シャルピー衝撃
強さ、、硬化性(フクレの生じない最小硬化時間)を測
定した。得られた結果を表2に示す。
【0010】
【表2】
【0011】〔測定方法〕 (1) 曲げ強さ、シャルピー衝撃強さ:JIS K 6911 に準
じて測定した。 (2) 120℃での曲げ強さ:雰囲気を120℃で30分
間保った後、120℃中で上記と同様な方法で測定し
た。 (3) 充填性:100×5×2mmの評価用金型を180℃
とし、長さ(100mm)方向から射出成形(射出圧力 1
250kgf/cm2 )し、充填性の良否を判定した。 (4) フクレのでない最小硬化時間:金型を180℃と
し、射出成形により60φ×4mm厚の試験片を成形し、
硬化時間を20秒から1秒ずつ短縮する。フクレの発生
した1秒前の硬化時間をフクレの出ない最少硬化時間と
する。フクレはマイクロメーターで成形品の厚みを測定
し、所定厚みより 0.05mm越えたときをフクレとす
る。
【0012】実施例1〜3で得られた成形材料について
は、常温及び加熱時でも高い曲げ強さで保持し、衝撃強
さも高く優れた機械強度を有している。更に、成形性が
良好であり、速硬化性でフクレの無い、フクレによる寸
法変化を生じない成形品が得られる。比較例1は、成形
性は良好であるが、機械強度及び硬化性に劣る。比較例
2は高い機械強度を有するが、充填性悪く、成形性が劣
る。比較例3は、常温での機械強度は高いものの加熱時
の曲げ強さが劣り、また成形性及び硬化性も低下する。
【0013】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明のフェノール樹脂成形材料は、常温時、加熱時の機
械的強度が従来の成形材料に比べ優れている。更に、速
硬化性でフクレが無いため、フクレによる寸法変化を起
こさず、寸法安定性に優れ、なお且つ成形性の良好な成
形材料である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3:26 3:34)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール樹脂、及び充填材として有機
    質充填材と無機質充填材とを含有するフェノール樹脂成
    形材料であって、フェノール樹脂は数平均分子量が80
    0〜1200のノボラック型フェノール樹脂を主成分と
    し、有機充填材として繊維長 0.5〜5mmの天然繊維
    を含有し、無機充填材としてタルク、クレー、水酸化ア
    ルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムから選
    ばれた一種以上を含有することを特徴とするフェノール
    樹脂成形材料。
JP34668192A 1992-12-25 1992-12-25 フェノール樹脂成形材料 Expired - Lifetime JP2771413B2 (ja)

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