JPH05211890A - 7−アミノセファロスポラン酸及び誘導体の酵素調製法 - Google Patents

7−アミノセファロスポラン酸及び誘導体の酵素調製法

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JPH05211890A
JPH05211890A JP3354448A JP35444891A JPH05211890A JP H05211890 A JPH05211890 A JP H05211890A JP 3354448 A JP3354448 A JP 3354448A JP 35444891 A JP35444891 A JP 35444891A JP H05211890 A JPH05211890 A JP H05211890A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 図示反応式で示されるように、固体マトリッ
クスに固定化された酵素を使用する酵素二段階法による
セファロスポリンC(I)またはその誘導体及び塩から
7−アミノセファロスポラン酸またはその誘導体(II
I)への変換法。 (式中、Rは-OCOCH3,-H,-OH,-OCONH2、DAOはロ
ドトルラ・グラシリスATCC26217培養菌から得
られた酵素D−アミノ酸オキシダーゼである)。 【効果】 7−アミノセファロスポラン酸及びその誘導
体を高収率、高選択率で製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セファロスポリンCま
たはその誘導体から7−アミノセファロスポラン酸また
は誘導体の酵素製造法に関する。更に詳細には、本法は
固体マトリックスに固定化された酵素による二段階酵素
法によるセファロスポリンCまたはその誘導体及び塩か
ら7−アミノセファロスポラン酸またはその誘導体への
変換に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】7−ア
ミノセファロスポラン酸(7-ACA) はセファロスポリンフ
ァミリィの抗生物質の製造の既知の重要な中間体であ
る。
【0003】セファロスポリンCから7-ACA への変換
は、しばしば知られており、化学加水分解法( ベルギー
特許第615955号) または酵素法により行うことができ
る。その化学法は非常に毒性の汚染源の反応体( 塩素化
溶媒、クロロシラン、ジメチルアニリン) 及び苛酷な操
作条件(-50℃の如き非常な低温) の使用を伴う。
【0004】既知の酵素法は、二つのグループ、即ちそ
の操作が例えばシュードモナス培養菌から得られるセフ
ァロスポリンCに活性なアシラーゼの形態の酵素を使用
して一段階で行われるグループ( 欧州特許第275901号)
と、二段階で行われるグループに分けることができる。
【0005】この後の方法では、第一段階はベルギー特
許第736934号、ドイツ特許第2219454 号、フランス特許
第2133927 号、日本特許第125696号及び同第128295号に
記載されているようなトリゴノプシス・バリアビリス(T
rigonopsis variabilis)、アスペルギルス、ペニシリウ
ム、アカパンカビ属、シュードモナス、セファロスポル
ム(Cephalosporum) の如き種々の微生物の培養から得ら
れるD-アミノ酸オキシダーゼ(DAO;EC-1.4.3.3)を使用す
るセファロスポリンCからグルタリル−7−アミノセフ
ァロスポラン酸への酵素変換を伴う。
【0006】第二段階では、前記のグルタリル誘導体
が、コマモナス(Comamonas) 、シュードモナス( 日本特
許第142761号) またはアルトロバクター( 日本特許第43
657 号) 細菌培養物から得られる特定のアシラーゼを使
用して7-ACA に加水分解される。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、得られ
るかなりの収率のために既知の二段階法に対して革新的
な技術進歩を代表する。この利点は、特別な手段及び操
作条件を採用すること、及び精製され反応媒体に不溶性
の固体マトリックスに固定化された高度に選択的な酵素
の使用により得られる。
【0008】本法は、以下のように表すことができる。 第一段階:
【0009】
【化2】 第二段階:
【0010】
【化3】 (式中、Rは-OCOCH3 、-H、-OH 、-OCONH2 である)本発明の方法 本発明によれば、酵素変換は菌体または水溶液の形態の
酵素を使用するのではなく、前記の酵素が水性媒体に不
溶性の固定化固体形態に変換され、これはセファロスポ
リンCから7−アミノセファロスポラン酸(R=-OCOCH
3 )への工業的な変換に特に適する。
【0011】反応媒体中のそれらの不溶性のために、こ
れらの固定化酵素は反応媒体から容易に回収でき、長時
間使用できるという利点を有し、これは工業法に必要、
不可欠な条件である。
【0012】本発明の更に別の重要な工業上の利点は、
反応物からの酵素の回収の容易なことが最終生成物の回
収を簡素化するだけでなく、第一段階で得られた反応溶
液が第二段階に直接使用されることを可能にするという
事実である。それ故、これらの利点は、本法が一つの酵
素段階から他の段階への単一の液体流を用いて連続に行
われることを可能にする。
【0013】第一段階:グルタリル誘導体への酸化脱ア
ミン化 本発明のセファロスポラン化合物(I) の変換の第一のプ
ロセス段階は、D-アミノアジピン酸鎖に於ける酸化脱ア
ミン化反応のために特定のD-アミノ酸オキシダーゼ(DA
O) を使用することに基く。
【0014】本発明の方法に使用される酵素はロドトル
ラ・グラシリス(Rhodotorula gracilis)ATCC 26217培養
菌から得られる。
【0015】その酵素は、醗酵により得られる培養液か
ら分離され、妨害酵素から精製され、固定化法にかけら
れて水性媒体に不溶性の形態を得、その安定性を高め
る。
【0016】化合物(I) からグルタリル誘導体(II)への
酵素変換は、塩基性試薬を添加することにより適当なpH
値に保って水溶液中で行われる。
【0017】pHは7から8.5 まで変化し得る。しかしな
がら、アルカリ環境中のセファロスポラン化合物の不安
定性のために、pH7.5 で操作することが好ましい。反応
温度は20℃から30℃まで変化でき、通常25℃である。
【0018】酵素変換は、空気または酸素を水溶液に吹
き込むことによりこれらのガスの存在下で行われる必要
がある。ガス流量は毎分溶液1容積当たり0.5 〜1容積
の範囲であり得る。
【0019】初期の基質(I) の濃度は20〜100g/lの範囲
であり得る。セファロスポリンCの特別な場合には、そ
の結晶化されたナトリウム塩またはカリウム塩が使用で
き、または最終の結晶化工程の前に醗酵ブロースの回収
から得られたそれらの精製溶液を直接使用することがで
きる。
【0020】本発明の固定化酵素は、微細な粒状形態で
使用され、機械攪拌により、または空気もしくは酸素の
流れの助けにより懸濁して保たれる。また、その変換
は、固定化酵素をパーコレーション・カラムに装填し、
酸素で飽和され7.5 の一定のpHに保たれた基質溶液をそ
れに通すことによる連続法により行うことができる。
【0021】完全な変換に必要とされる時間は、操作条
件に応じて0.5 〜3時間の程度である。グルタリル誘導
体への変換収率は高く、通常ほぼ90%である。反応の終
了時に、生成物は未だ若干の5−ケトアジピル−7−ア
ミノセファロスポラン酸(IV):
【0022】
【化4】 ( 式中、Rは-OCOCH3 、-H、-OH 、-OCONH2 である)を
含み、これは所望のグルタリル誘導体(II)に変換されて
いない。
【0023】本発明によれば、このケトアジピル誘導体
(IV)は、固定化酵素DAO を分離した後に、変換される化
合物に対して化学量論量の過酸化水素を水性反応媒体に
添加し、それらを20〜25℃の温度で10〜15分間反応させ
ることによりグルタリル誘導体(II)に更に変換すること
ができる。反応時間を短縮するために過剰の過酸化水素
を使用することができる。次いで過剰の過酸化水素は、
次の段階に送る前にピルビン酸もしくはその塩または亜
硫酸アルカリ塩の如き適当な還元剤により除かれる。
【0024】前記の化合物(IV)のこの実際に完全な排除
は、ほぼ95%の最終のグルタリル誘導体収率をもたらす
だけでなく、その後の酵素加水分解工程に大きな利点を
与える。これに関して、G1-7-ACAアシラーゼによる加水
分解はグルタリル誘導体に特異的であり、ケトアジピル
誘導体(IV)を認識せず、このケトアジピル誘導体(IV)は
その後最終生成物中に望ましくない不純物として残る。
【0025】前記のように、本発明の特徴はロドトルラ
・グラシリスATCC 26217から生産されたDAO 酵素の使用
である。これは、技術文献に最も引用される源であるト
リゴノプシス・バリアビリスから得られる酵素のよう
に、FAD 依存性の細胞内の性質の酵素( フラボタンパク
質) である。しかしながら、ロドトルラ・グラシリスか
ら生産されるDAO は、低い解離定数、即ち2.2x10-8M か
ら明らかであるように、FAD との更に安定な結合を特徴
とする。
【0026】ロドトルラ・グラシリスから生産されるDA
O は、酵素タンパク質の物理化学的性質をかなり異にす
るだけでなく、インヒビターの組及び基質として採用さ
れたD-アミノ酸に対する特異性を異にする[Pilone Sim
onetta M. ら、Eur.J.Biochem.180,199(1989);Kubicek-
Pranz E.M.ら、J.of Appl.Biochem.7,104(1985) ]。特
に、ロドトルラ・グラシリスからのDAO7は、D-アラニン
( これはこの酵素に特異的な基質である) に関して見ら
れるKm値及びVmax値に非常に近似したKm値及びVmax値で
もってセファロスポリンCに対する優れた特異性を有す
る。
【0027】本発明は、D-アミノ酸オキシダーゼ酵素を
簡単なカラム分別法によりロドトルラ・グラシリス培養
菌から精製形態で、且つカタラーゼ、エステラーゼ及び
β−ラクタマーゼ、即ち粗DAO 溶液中に通常存在し、下
記の点でセファロスポリンCからグルタリル−7−アミ
ノセファロスポラン酸への酵素変換を妨害する酵素を実
際に含まないで得ることを可能にする。−カタラーゼは
過酸化水素を分解し、その結果、脱カルボキシル化を阻
止しケトアジピル誘導体への反応を停止する;−エステ
ラーゼは、RがOCOCH3である型(I) の化合物の場合に、
望ましくないデサセチル(desacetyl) 誘導体の生成をも
たらす;−β−ラクタマーゼはセファロスポラン構造の
分解によりβ−ラクタム環を加水分解する。
【0028】それ故、このようにして得られたDAO 溶液
は純度及び触媒機能の点で有効であるが、全ての場合に
溶液状態のDAO は非常に安定ではなく、この形態では工
業上の関心を殆どもたない。しかしながら、本発明によ
り得られた固定化形態は非常に高い安定性を有し、しか
もグルタリル−7−アミノセファロスポラン酸の製造に
工業上有効である。
【0029】これに関して、水溶液中の酵素に関する図
2の安定性の線図と比較して図1の固定化DA0 に関する
安定性の線図が参考にされるべきである。
【0030】加えて、本発明の固定化DA0 は、非常に長
い期間にわたり、ひいては多数の操作にわたるセファロ
スポリンCまたはその誘導体の酸化脱アミン化の方法の
操作条件下で高活性を維持する。これに関して、25℃で
pH7.5 に於ける酵素法の使用時間に対する活性( 初期の
活性に対する比率) を示す図3の線図が参考にされるべ
きである。
【0031】本発明によりロドトルラ・グラシリスから
精製形態で得られたDAO 酵素の使用は、それ故、アシラ
ーゼの存在下のその後の酵素法に更に精製しないでその
まま使用するのに特に適したグルタリル−7−アミノセ
ファロスポラン酸溶液を得ることの基礎である。
【0032】本発明の第一段階に必要とされる固定化酵
素の調製は実質的に下記の操作工程に基く。 1−ロドトルラ・グラシリスATCC 26217細胞を生産する
ための醗酵; 2−ロドトルラ・グラシリス細胞からD-アミノ酸オキシ
ダーゼ酵素の抽出及び精製; 3−水不溶性の固体マトリックスへのD-アミノ酸オキシ
ダーゼの固定化; 1−ロドトルラ・グラシリスATCC 26217の醗酵 ロドトルラ・グラシリスは通気醗酵により培養される。
培養ブロースは、Dアミノ酸及びDLアミノ酸、ペプト
ン、酵母エキス、コーンスティープリカー等の如き窒素
源;グルコース、サッカロース、マルトース並びにテン
サイ糖密及び蔗糖密の如き炭素源;並びに塩化ナトリウ
ム、塩化カルシウム、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム等の
如き無機塩を使用する酵母生産に一般に使用される培養
ブロースである。高いDAO 酵素含量のロドトルラ・グラ
シリス細胞の生産に特に適した培養ブロースは下記の組
成限界を有する。 NaCl 0.5〜1 g/l K2HPO4 1〜2 g/l MgSO4 0.5〜1 g/l CaCl2 0.2〜0.3 g/l ZnSO4 0.001〜0.002 g/l FeCl3 0.002〜0.003 g/l コーンスティープリカー 0.5〜1 g/l グルコース( またはマルトース) 20 〜30 g/l D-アラニン( またはDL- アラニン) 4〜8 g/l 醗酵は、ブロースを120 ℃で滅菌し、30℃に冷却し、そ
の後にロドトルラ・グラシリスの増殖期培養菌の形態の
接種物を導入した後に行われる。その培養菌は24〜32℃
で攪拌して保たれ、毎分ブロース1容積当たり0.5 〜1
容積の速度で空気をバランスよく吹き込むことにより通
気される。培地のpHは非窒素化塩基を添加することによ
り4〜6.5 、好ましくは5に保たれる。醗酵の期間は、
培地の組成、攪拌、温度の如き操作条件に応じて24〜48
時間の範囲であり得る。
【0033】2−抽出及び精製 ロドトルラ・グラシリスから得られるD-アミノ酸オキシ
ダーゼは細胞内酵素である。
【0034】醗酵の終了時に、培養ブロースは、それ
故、遠心分離されて小体(corpusculate)を分離、回収す
る。
【0035】細胞ペーストは、NaOHを添加することによ
りpH6〜9( 好ましくは8)に高められた水中で再度懸
濁され、物理的手段(音波処理)を使用する溶解または
化学処理(表面活性剤及び水不混和溶媒の添加)にかけ
られる。
【0036】好ましい方法は、細胞ペーストをpH8に緩
衝された培地(好ましくは、少量の重亜硫酸アルカリ塩
及びカチオン系表面活性剤、例えばセチルピリジニウム
クロリドを添加したリン酸塩緩衝液による)中で再度懸
濁させ、その懸濁液を550 バールのプレスまたはボール
ミルに数回通すことである。
【0037】次いで、細胞溶解産物は凝集され、遠心分
離により浄化され、限外濾過により濃縮され、硫酸アン
モニムを添加することにより塩析される。D-アミノ酸オ
キシダーゼを含む塩析された沈澱は、濾過により分離さ
れ、pH8の緩衝液中で再度懸濁される。
【0038】このようにして、少量の妨害酵素、即ちカ
タラーゼ、エステラーゼ及びベータ−ラクトマーゼを伴
う粗酵素からなる溶液が得られる。次いで粗酵素は既知
の方法により精製される。
【0039】このようにして得られた酵素を精製するの
に好ましい方法は、イオン化可能な官能基としてジエチ
ルアミノエチル(DEAE)基を有するイオン交換樹脂、例え
ば、セファロース(Sepharose 、商標)(ファーマシア(P
harmacia))、トリサクリル(Trisacryl、商標)(IBF)、ト
ーヨーパール(Toyopearl)(トーソー・ハース(Toso Haa
s))、pH8の25ミリモルのリン酸塩緩衝液を含むカラム
中のクロマトグラフィー分別である。
【0040】妨害酵素、特にエステラーゼは、カラム樹
脂により保持され、その間にこうして精製されたDAO が
透過液中に直接に流入する。
【0041】このようにして、15〜20U/mgタンパク質の
比活性を有し、望ましくない触媒活性のない酵素が得ら
れる。こうして精製されたDAO は4℃で6日間安定であ
り、-20 ℃で少なくとも6ケ月安定であり、固定化法に
直接使用し得る。
【0042】3−D-アミノ酸オキシダーゼの固定化 本発明の方法は、D-アミノ酸オキシダーゼを固体担体、
一般には市販のイオン交換樹脂に固定化することからな
る。
【0043】イオン交換樹脂による酵素の固定化は長年
にわたって知られているが、ロドトルラ・グラシリスか
ら生産されたDAO に関して記載されておらず、また研究
されていなかった。
【0044】本発明に於いて、下記のものがマトリック
スとして使用される。 −四級アミン官能基を有する巨大網状ポリスチレン構造
の強塩基性樹脂、例えばアンバーライト(Amberlite)IRA
900( ローム・アンド・ハース社) ; −一級アミノ官能基を有する巨大網状ポリスチレン構造
の弱塩基性樹脂、例えばデュオライト(Duolite)A 365(
ローム・アンド・ハース社) ; −二級及び三級のアミン官能基を有する重縮合されたフ
ェノールホルムアルデヒド構造の中間塩基度の樹脂、例
えばデュオライトA 568 またはデュオライトA 7(ローム
・アンド・ハース社) 。
【0045】本発明によれば、前記の型の樹脂は0.1Mの
リン酸塩緩衝液でpH6〜9、好ましくはpH8に緩衝され
る。酵素タンパク質と官能化マトリックスとの間に架橋
を形成し得る二官能薬剤の溶液が、緩衝された樹脂に添
加される。好適な二官能薬剤はグルタルアルデヒド及び
マロンアルデヒドの如き脂肪族ジアルデヒドである。通
常、pH7〜9、好ましくは8のリン酸塩緩衝液中のグル
タルアルデヒドの溶液が、1〜4%、一般には2%の濃
度で使用される。4℃〜30℃の温度で15〜60分、好まし
くは20℃で30分後に、上澄液がデカントにより分離さ
れ、25ミリモルのリン酸塩緩衝液中のpH6〜9、好まし
くは8のDAO 酵素溶液が湿潤樹脂に添加される。4〜20
℃の温度で2〜24時間、通常4℃で12時間接触した後、
固定化酵素を含む樹脂が濾過により分離される。
【0046】また、本発明は下記のマトリックスによる
DAO の固定化に関する。 −特にエポキシド末端基を有するポリアクリル構造のマ
トリックス、例えばエウパージット(Eupergit)C( 商
標)(ローム・アンド・ハース社) ; −ポリエチレンイミンとグルタルアルデヒドの複合体で
含浸された多孔質アルミナの如き無機マトリックス、例
えばUOP IPS-200(商標)(UOP-USA)。
【0047】表1は、本発明により使用されるマトリッ
クスの特性、結合容量及び固定化DAO の活性を示す。
【0048】夫々のマトリックスに関して、担体の完全
な飽和を得るために酵素の量を次第に増加して行われた
三つの固定化試験が示されている。飽和された担体の場
合、結合後の最良の活性は50〜75U/g(湿潤) の程度であ
る。
【0049】通常、付着が完全であるように、200Uが湿
潤担体1g当たりに結合され、結合後の活性はほぼ40〜
50U/g(湿潤) であり、相当する遊離酵素の活性に対する
比率としての固定化酵素の活性に関するファンクショナ
リティ(functionarity) は20〜30%である。
【0050】固定化DAO の大きな利点はその安定性であ
り、これは25℃、pH7.5 の酵素法に於いて型(I) のセフ
ァロスポラン化合物をグルタリル誘導体(II)に変換する
のにそれを200 時間以上使用することを可能にする( 図
3を参照のこと)。
【0051】D-アミノ酸オキシダーゼ(DAO) 活性の測定 D-アミノ酸オキシダーゼ酵素の活性は、酵素を37℃で酸
素で飽和されたpH7.5の100 ミリモルのリン酸塩緩衝液
中でD-アラニンの基質に反応させる際に発生される過酸
化水素の量を測定することにより評価される。
【0052】過酸化水素は、改良トリンダー(Trinder)
反応(J.Clin.Path.22,246,1969) によりペルオキシダー
ゼ系反応体、4-アミノフェナゾン及び2,4-ジクロロフェ
ノールスルホネートを使用して速度論的に測定される。
生じる赤色( キノンイミン)は試験中に発生される過酸
化水素に比例し、510nm で分光測光により測定される。
【0053】D-アミノ酸オキシダーゼ1単位は、その方
法に使用される条件下で毎分過酸化水素1μモルを生じ
る酵素(遊離酵素または固定化酵素)の量である。
【0054】タンパク質測定 酵素溶液中のタンパク質含量は、ブラッドフォード(Bra
dford)法(Anal.Biochem.72,248,1976)により標準ウシア
ルブミン曲線に対してコマシー・ブリリアント・ブルー
G250を使用して分光測光により測定される。
【0055】第二段階:グルタリル誘導体の脱アシル化 セファロスポリンCまたはその誘導体及び塩を7−アミ
ノセファロスポラン酸または誘導体に変換する方法の第
二段階は、グルタリル誘導体(II)の脱アシル化を触媒作
用するために特定の固定化アシラーゼを使用することに
基く。
【0056】以下にG1-7-ACAアシラーゼ( グルタリル-7
-ACAアシラーゼ) として知られるこの酵素は、非−β−
ラクタマーゼを生産する大腸菌収集株から得られる遺伝
子操作された微生物の培養菌から生産され、この酵素の
生産菌であるアシネトバクター種の微生物から分離され
たG1-7-ACAアシラーゼの遺伝子はクローン化されてい
る。
【0057】組換えDNA技術によるこれらの微生物の
調製は、アンチバイオチコス(Antibioticos)S.A.( 本件
特許出願の出願人であるアンチバイオチコスS.p.A.の提
携者である) 名義で1990年8月3日に出願されたスペイ
ン特許出願第9002109 号の主題である。G1-7-ACAアシラ
ーゼの生産に特に適するこれらの微生物の一つは、大腸
菌9637(pJC 200) であり、これは例えばこの酵素の生産
菌である微生物アシネトバクターATCC 53891から得られ
るG1-7-ACAアシラーゼ遺伝子がクローン化されている大
腸菌の子孫である。
【0058】この微生物による醗酵条件の最適化は、β
−ラクタマーゼを含まないG1-7-ACAアシラーゼの高い生
産性を可能にし、ごく少量のエステラーゼが得られる。
【0059】本発明によれば、G1-7-ACAアシラーゼはカ
ラムクロマトグラフィーによりエステラーゼから精製さ
れ、精製酵素が固体マトリックスに固定される。
【0060】酵素反応は、下記のように図示することが
できる。
【0061】
【化5】 (式中、Rは-OCOCH3 、-H、-OH 、-OCONH2 である)こ
の第二段階に於いて、第一段階で得られたグルタリル誘
導体(II)の水溶液が、この第二段階の基質として直接使
用される。何となれば、それは第一変換段階の高選択性
により予備精製を必要としないからである。
【0062】溶液中のグルタリル誘導体(II)の濃度は10
〜30g/l の範囲であり得る。
【0063】酵素変換は、グルタリル誘導体(II)の溶液
を固体担体に固定化されたG1-7-ACAアシラーゼ酵素と接
触させることにより、20〜35℃の温度で操作して行われ
る。操作中に、グルタリル誘導体溶液のpHは、無機また
は有機の塩基、例えば水酸化アンモニウム、水酸化アル
カリ、脂肪族アミン、例えばトリエチルアミンまたはリ
ン酸アルカリ塩型の緩衝液を添加することにより7〜
9、好ましくはほぼ8に保たれる。
【0064】変換期間は、操作条件に応じて30〜120 分
間の範囲であり得る。
【0065】酵素変換は、固定化酵素をグルタリル誘導
体(II)の溶液中に分散して維持することにより断続的に
行うことができる。
【0066】好ましい方法は、担持された酵素をカラム
( または直列に運転する幾つかのカラム) に装填し、基
質溶液をそれらに連続的に通すことである。
【0067】7−アミノセファロスポラン酸またはその
誘導体は、最終生成物の等電点に応じて、無機酸、例え
ば塩酸、硫酸またはリン酸でpH3〜3.5 に酸性にした後
に、結晶化により得られる反応溶液から分離される。
【0068】既知の技術よりも重要な新しい点は、前記
の酵素が、非常に純粋な形態で得られることの他に、菌
体または水溶液の形態で使用されるのではなく、水性の
環境に不溶性の固定化固体形態に変換され、これはグル
タリル−7−アミノセファロスポラン酸から7-ACA への
工業上の変換に特に適する。
【0069】この固定化酵素は、反応媒体中のその不溶
性のために、反応媒体から容易に回収でき、しかも長時
間使用でき、これは工業法に必要、不可欠な条件であ
る。
【0070】全てのこれらの利点は、その方法を懸濁状
態に保たれた酵素を用いて攪拌反応器中でバッチ式に操
作して、または第一段階で直接得られたグルタリル−7
−アミノセファロスポラン酸が連続的に通される固定床
カラムで操作して行うことを可能にする。
【0071】本発明の更に重要な工業上の利点は、反応
物質から酵素の分離の容易なことがまた最終生成物の回
収を簡素化するという事実である。本発明により固定化
G1-7-ACAアシラーゼを使用して得られる更に重要な利点
は、以下の通りである。 −固定化酵素の高選択性は一般に80〜90%の程度の高転
化率及び高収率をもたらし、高純度の最終生成物を生
じ、こうして労力を要する精製操作を必要としない; −細胞ペーストまたは水溶液の形態の酵素と対照的に、
固定化酵素は、その不溶性のために、着色または最終生
成物の純度の低下を生じ得る不純物を反応媒体に放出し
ない。
【0072】本発明により組換えDNA技術により得ら
れる微生物の培養菌を使用するG1-7-ACAアシラーゼの調
製は、下記の操作工程を含む。
【0073】1)下記の通常の機構に従って非−β−ラク
タマーゼを生産する大腸菌中でG1-7-ACAアシラーゼの遺
伝子をクローン化する工程: a)プラスミドを調製し; b)G1-7-ACAアシラーゼの生産に関する遺伝情報を含むD
NAドナーを調製し; c)DNAドナーフラグメントをa)のプラスミドに挿入
し; d)G1-7-ACAアシラーゼ遺伝子のキャリヤープラスミドを
選択し; e)最終ベクターをつくり; f)非−β−ラクタマーゼを生産する大腸菌株をe)のベク
ターで形質転換する。
【0074】2) 1) で得られた微生物の醗酵。クローン
化大腸菌が通気醗酵により培養される。培地が、グルコ
ース、サッカロース、澱粉等の如き炭素源;アミノ酸、
タンパク質加水分解物、酵母エキス、コーンスティープ
リカー、大豆粉の如き窒素源;及び塩化ナトリウム、リ
ン酸カリウム等の如き無機塩を使用して調製される。
【0075】醗酵は、ブロースを120 ℃で滅菌し、21〜
28℃に冷却し、その後クロラムフェニコールを30mg/lで
無菌導入した後に行われる。
【0076】増殖期微生物培養菌が、クロラムフェニコ
ールを含む滅菌ブロースに添加される。
【0077】21〜28℃の温度で攪拌して保たれる培養菌
が、毎分ブロース1容積当たり0.5〜1容積の速度で空
気を吹き込むことにより通気される。
【0078】例えば、実験範囲内の典型的なブロースの
組成は下記の通りである。 グルタミン酸ナトリウム 3 〜8 g/l KH2PO4 0.5 〜1.5 g/l K2HPO4 3.1 〜8.4 g/l コラーゲン加水分解物 15〜25g/l コーンスティープリカー 1 〜5 g/l グルコース 10〜25 g/l 酵母エキス 1 〜3 g/l クロラムフェニコール 20〜40 mg/l 醗酵時間は、約3000U/l のG1-7-ACAアシラーゼを得るた
めに、操作条件に応じて24〜72時間である。
【0079】3)G1-7-ACAアシラーゼ酵素の抽出及び精製 G1-7-ACAアシラーゼは細胞内酵素である。醗酵後に、培
養ブロースは遠心分離され、細胞膜の溶解のために細胞
は化学処理( 水不溶性溶媒及び表面活性剤の添加) また
は物理処理( プレスまたはボールミル) にかけられる。
【0080】好ましい方法は、リン酸アルカリ塩を添加
することによりpH8に緩衝された水溶液に菌体を再度懸
濁させ、次いでそれを500 〜600 バールのマントン−ガ
ウリン・プレス中で溶解にかけることである。細胞溶解
産物は、カチオン系高分子電解質を添加することにより
凝集され、再度遠心分離される。
【0081】粗酵素を含む浄化液が限外濾過により精製
され、塩析され、水相に不溶性の溶媒で抽出される。
【0082】好ましい技術は、遠心分離後の浄化溶液を
イオン化可能な官能基としてジエチルアミノエチル基を
有するイオン交換樹脂(DEAE 型) を含むカラムにより直
接精製することである。
【0083】非常に有効であることがわかったクロマト
グラフィー樹脂はセファロースDEAEファスト・フロー(
ファーマシア) である。スカラー量の塩化ナトリウムで
溶離することにより、G1-7-ACAアシラーゼはエステラー
ゼを含まない特に純粋な形態で得ることができる。
【0084】このようにして得られた精製G1-7-ACAアシ
ラーゼは非常に安定である。それは25℃で10日後、また
は4℃で1ケ月後に活性の損失を示さない( 図4を参照
のこと)。
【0085】4)G1-7-ACAアシラーゼ酵素の固定化 その方法は、この酵素を人工ポリマー及び無機材料の如
き固体担体に固定化することからなり、これらの担体は
グルタリル誘導体(II)から7−アミノセファロスポラン
酸(III) への酵素変換に使用される水性環境に不溶性で
ある。
【0086】アシラーゼを固定化するのに適した樹脂
は、アンバーライト900 及びアンバーライト904 の如き
巨大網状強塩基性ポリスチレン構造型の樹脂、またはデ
ュオライトA7及びデュオライトA 568 の如き二級または
三級のアミノ官能基を有するフェノールホルムアルデヒ
ド樹脂である。
【0087】本発明によれば、酵素は樹脂と接触させら
れ、それに固定化され、グルタルアルデヒドの如き脂肪
族ジアルデヒド型の二官能薬剤により、酵素タンパク質
とマトリックスとの間の架橋結合により安定化される。
【0088】アシラーゼを固定化するのに適したその他
の樹脂は、ジビニルベンゼンにより架橋され一級アミノ
基で官能化されたポリアクリル構造の樹脂、例えばデュ
オライトA 365 である。
【0089】また、G1-7-ACAアシラーゼは、エポキシド
官能基を有するアクリル樹脂、例えばエウパージットC
( ローム・アンド・ハース社) または無機担体、例えば
アルミナ、特にUOP IPS-200(UOP-USA)の如きポリエチレ
ンイミン/グルタルアルデヒド複合体で含浸されたアル
ミナに固定化された。
【0090】表2は、使用されるマトリックスの主な特
性及び相当する固定化データを示す。
【0091】湿潤担体1g当たり10〜20 Uの酵素の選ば
れた範囲に於いて、付着は実際に完全であり、固定化酵
素のファンクショナリティは遊離酵素に対する比率で表
して70〜80%である。
【0092】最も有利な固定化の比及びグルタリル誘導
体から7−アミノセファロスポラン酸への変換の良好な
プロセス操作を確保するのに充分な結合後の活性を得る
ためには、通常20U のG1-7-ACAアシラーゼが担体1g当
たりに結合される。
【0093】図5のグラフが示すように、固定化された
G1-7-ACAアシラーゼは4℃及び25℃で非常に安定であ
る。それは、図6のグラフから明らかなように、型(II)
のセファロスポラン化合物( グルタリル誘導体) から型
(III) の化合物(7-ACAまたは誘導体) への変換に於いて
200 プロセス時間以上使用し得る。
【0094】G1-7-ACAアシラーゼ活性の測定 G1-7-ACAアシラーゼ酵素の活性は、37℃の0.1MのpH7.8
のリン酸塩緩衝液中のグルタリル-7-ACAから7-ACA への
加水分解の速度を測定することにより評価される。7-AC
A は、改良ブラシンガム(Bulasingham) 法(Biochem.Bio
phys.Acta 276250,1972) を使用して試薬p-ジメチルア
ミノベンズアルデヒドにより生じる黄色( シッフ塩基)
を410nm で測定することにより、標準曲線に対して分光
測光により測定される。
【0095】アシラーゼ1単位は、その方法の条件下で
1分間で1μモルの7-ACA を生成する酵素(溶液中の酵
素または固定化酵素)の量として定義される。
【0096】以下の実施例及び調製は、本発明の酵素法
の第一段階及び第二段階の両方の実施を説明するために
示される。
【0097】
【実施例】実施例1 ロドトルラ・グラシリスATCC 26217培養菌からD-アミノ
酸オキシダーゼの生産 100 リットルの醗酵槽に下記の組成を有するブロース70
リットルを仕込む。 NaCl 0.5 g/l K2HPO4 1.5 g/l MgSO4 ・7H2O 1 g/l CaCl2 0.25 g/l ZnSO4 0.002 g/l FeCl3 0.003 g/l グルコース 25 g/l D-アラニン 7 g/l 培地を2Nの硫酸でpH5.6 に調節し、120 ℃で20分間滅菌
し、30℃に冷却する。それにロドトルラ・グラシリスAT
CC 26217の増殖期培養菌を接種し、200rpmで攪拌しなが
ら毎分0.5 リットル/リットルで通気して30℃で28時間
醗酵させる。醗酵中、pHを自然に5に低下させ、その時
点でそれを10%のNaOHの自動添加により一定に保つ。
【0098】醗酵の終了時に、OD660=39及び4600 U/lの
D-アミノ酸オキシダーゼ活性を有する培養ブロース72リ
ットルを得る。
【0099】そのブロースをウェストファリア(Westfal
ia) チャンバー遠心分離機中で5000g で遠心分離する。
【0100】320,000 U のD-アミノ酸オキシダーゼに相
当する細胞ペースト3.1kg を得る(水分約80%) 。
【0101】実施例2D-アミノ酸オキシダーゼの抽出及び精製 実施例1に記載したようにして得られた細胞ペースト1
kg(103,000 UのDAO)を、メタ重亜硫酸ナトリウム0.5g/l
及びセチルピリジニウムクロリド0.5g/lを含む25ミリモ
ルのpH8のリン酸塩緩衝液3リットル中に分散させる。
【0102】その懸濁液を4℃に冷却し、550 バールの
マントン−ガウリンプレスに通す。均質化した生産物
(4.3リットル) を、カチオン系高分子電解質( ニムコ(N
ymco)2045C)20 mlを添加することにより凝集させる。凝
集物をハイフロ(Hyflo) による濾過により浄化する。浄
化生産物(4.9リットル) を分子量30,000のポリスルホン
膜による4℃に於ける限外濾過により濃縮する。
【0103】硫酸アンモニウム262gを、限外濾過により
得られた濃縮物(0.750リットル) に添加する。
【0104】沈澱を遠心分離により上澄液から分離し、
メタ重亜硫酸ナトリウム0.5g/lを含む25ミリモルのpH8
のリン酸塩緩衝液300 mlに再度溶解する。
【0105】その溶液(320ml) を分子量30,000の膜によ
る限外濾過により充分に濾過する。濾液(340ml) は224
U/mlの濃度で粗DAO を含む。
【0106】粗酵素の溶液をセファロースDEAEファスト
・フロー・カラム( 床容積800 ml、φ5cm、高さ40cm)
に供給し、同じ25ミリモルのpH8のリン酸塩緩衝液で溶
離することによりD-アミノ酸オキシダーゼを精製する。
DAO は樹脂により保持されず、ゆっくりと下方に移動
し、透過液中に流入する。
【0107】妨害酵素、特にエステラーゼは25ミリモル
のpH8のリン酸塩緩衝液で溶離されず、0.5MのNaClによ
るカラムの再生中にのみ置換される。
【0108】52 U/ mlの活性及び19 U/mg タンパク質の
比活性を有する精製D-アミノ酸オキシダーゼを1230mlの
容積で回収する。
【0109】全精製収率は62%であり、合計63920 U に
相当する。
【0110】精製D-アミノ酸オキシダーゼは、4℃で少
なくとも6日安定であり、-20 ℃で少なくとも6ケ月安
定である。
【0111】実施例3デュオライトA 365 によるD-アミノ酸オキシダーゼの固
定化 粒径100 〜200 μm を有するデュオライトA 365 35g を
100 ミリモルのpH8のリン酸カリウム緩衝液0.5 リット
ルで処理する。15分間攪拌した後、pHを10%のリン酸(6
ml) の連続添加により調節する。pHが8で一定である
時、上澄液を濾過により除去する。25ミリモルのpH8の
リン酸カリウム緩衝液中の2%のグルタルアルデヒド40
0 mlを湿潤樹脂に添加する。それを20〜25℃の温度で30
分間攪拌し、その後、上澄液を濾過により分離して湿潤
固体物質を得る。
【0112】実施例2のようにして精製したD-アミノ酸
オキシダーゼ溶液(52U/ml;19U/mgタンパク質)386mlを
湿潤活性樹脂物質に添加する。その系を4℃で12時間穏
やかな攪拌下に保つ。使用済の上澄液の濃度から計算さ
れる固定化収率は100 %である。
【0113】その生成物を濾過し、湿潤物質を25ミリモ
ルのpH8のリン酸カリウム緩衝液中の0.5MのNaClで洗浄
し、次いで25ミリモルのpH7.5 のリン酸カリウム緩衝液
で洗浄する。
【0114】湿潤生成物1g当たり48U の活性を有する
固定化D-アミノ酸オキシダーゼ103gを得る。
【0115】実施例4エウパージットCによるD-アミノ酸オキシダーゼの固定
エウパージットC(150μm)4.5gを4℃に冷却された1M
のpH8のリン酸カリウム緩衝液120 mlに攪拌下に添加
し、続いて実施例2のようにして得られたD-アミノ酸オ
キシダーゼ溶液(58U/ml;17U/mg タンパク質)55 mlを添
加する。その系を4℃で2時間穏やかな攪拌下に放置
し、生成物を濾過により回収する。湿潤生成物1g当た
り58U の活性を有するエウパージットCに固定化された
湿潤D-アミノ酸オキシダーゼ15.7g を最終的に得る。
【0116】実施例5UOP IPS-200 によるD-アミノ酸オキシダーゼの固定化 実施例2のようにして精製されたD-アミノ酸オキシダー
ゼ溶液(45U/ml;17U/mgタンパク質)80 mlを1MのpH7.5
のリン酸カリウム緩衝液80mlで希釈する。
【0117】4℃のその溶液を、UOP IPS-200 20g を含
むカラム( φ2cm; 高さ8cm) 中に4時間にわたって60
0 ml/ 時間で循環させる。この時間の後に、D-アミノ酸
オキシダーゼ活性の91%が固定化される。21U/g の活性
を有する濾過した湿潤物質19g を得る。
【0118】実施例6デュオライトA 365 に固定化されたD-アミノ酸オキシダ
ーゼによるセファロスポリンCからグルタリル-7-ACAへ
の変換 A)バッチ変換 セファロスポリンCナトリウム塩二水和物( 純度90.9
%)66gを0.5gのメタ重亜硫酸ナトリウム0.5gを含むpH8
のリン酸カリウム緩衝液2リットルに25ミリモルの濃度
で溶解する。セファロスポリンC溶液を、実施例3のよ
うにしてデュオライトA 365 に固定化された湿潤D-アミ
ノ酸オキシダーゼ150gを含む3リットルの反応器に供給
する。
【0119】25℃でわずかに攪拌し、下部の拡散装置に
より毎分1vol/vol の酸素流を用いてインキュベーショ
ンを行う。
【0120】pHを5%のアンモニアの自動添加により7.
5 に保つ。75分間で、セファロスポリンCは完全に変換
される。セファロスポリン変換生成物の組成( %) は以
下の通りである。 グルタリル-7-ACA 90.1% ケトアジピル-7-ACA 6.2% グルタリル-7-ACAデスアセチル 1.1% グルタリル-7-ACAデスアセトキシ 0.9% グルタリル-7-ACAスルホキシド 0.8% その他のβ−ラクタム 0.9% 残留ケトアジピル-7-ACAをグルタリル-7-ACAに変換する
ため、インキュベーション後に得られた溶液を濾過によ
り固定化酵素物質から分離する。3.5 %の過酸化水素を
濾液各1リットルに対して攪拌下に添加する。混合物を
25℃で15分間放置し、その後ピルビン酸ナトリウム0.5g
を添加する。
【0121】処理の終了時の組成( %) は以下の通りで
ある。 グルタリル-7-ACA 95.5% ケトアジピル-7-ACA 0.1% グルタリル-7-ACAデスアセチル 1.1% グルタリル-7-ACAデスアセトキシ 0.9% グルタリル-7-ACAスルホキシド 1.5% その他のβ−ラクタム 0.9% 酵素装填量を75〜120 分の期間にわたって100 サイクル
について試験した。
【0122】全生産は、固定化酵素1g当たり31.7g の
グルタリル-7-ACAに相当する4760gのグルタリル-7-ACA
であった。
【0123】B)連続のカラム変換 0.1MのpH8のリン酸塩緩衝液中のナトリウム塩二水和物
の形態のセファロスポリンCの溶液15g/l を、夫々デュ
オライトA 365 に固定化されたDAO(実施例3を参照のこ
と)100g(150mlの見掛容積) を含む五つのカラム( φ40
mm) に1リットル/時間の速度で通した。
【0124】直列に連結されたカラムでもって連続運転
する全系を25℃で温度制御し、夫々のカラムの後で酸素
注入により3バールに保つ。
【0125】5番目のカラムの出口で、セファロスポリ
ンC残渣は約1%であり、グルタリル-7-ACAへの転化率
は化学量論量の92%(11.2g/l) である。
【0126】実施例7エウパージットCに固定化されたD-アミノ酸オキシダー
ゼによるセファロスポリンCからグルタリル-7-ACAへの
変換 実施例6のようにして調製されたセファロスポリンC溶
液2リットルを、実施例4のようにしてエウパージット
Cに固定化されたD-アミノ酸オキシダーゼ150gと共にイ
ンキュベートする。そのインキュベーションを酸素流中
で25℃で行う。pH7.5 で60分後に、セファロスポリンC
は、91%のグルタリル-7-ACA収率及び5.8 %のケトアジ
ピル-7-ACA収率で完全に変換される。
【0127】その溶液を濾過により固定化酵素から分離
する。
【0128】濾液1リットルを3.5 %の過酸化水素10ml
で処理し、15分後にメタ重亜硫酸ナトリウム0.25g で処
理する。
【0129】変換生成物の最終組成は以下の通りであ
る。 グルタリル-7-ACA 96.1% グルタリル-7-ACAデスアセチル 0.9% グルタリル-7-ACAデスアセトキシ 0.7% グルタリル-7-ACAスルホキシド 0.8% その他のβ−ラクタム 1.5% 酵素装填量を100 サイクルについて試験した。全生産
は、固定化酵素1g当たり31g に相当する4700g のグル
タリル-7-ACAであった。
【0130】実施例8UOP IPS-200 に固定化されたD-アミノ酸オキシダーゼに
よるセファロスポリンCからグルタリル-7-ACAへの変換 セファロスポリンCナトリウム塩二水和物( 純度91.3
%)6.57gを水200 mlに溶解する。KH2PO40.68g 及びメタ
重亜硫酸ナトリウム0.1gをその溶液に添加し、pHを5%
のNaOHで7.5 に修正する。
【0131】このセファロスポリン溶液を、25℃に温度
制御され、UOP IPS-200 に固定化されたD-アミノ酸オキ
シダーゼ20g を含むカラム( φ3cm、高さ4cm、床容積
28ml) にポンプ輸送する。流量を50ml/分に保つ。カラ
ムを出る溶液を容器に回収し、酸素拡散装置により酸素
化し、pH7.5に修正し、2時間循環させる。
【0132】2時間循環させた後、セファロスポリンC
変換は完全である。
【0133】その溶液(100ml) を3.5 %の過酸化水素1
mlで処理し、15分後にピルビン酸ナトリウム50mgで処理
する。
【0134】変換生成物の組成( %) は以下の通りであ
る。 グルタリル-7-ACA 93.4% グルタリル-7-ACAデスアセチル 1.8% グルタリル-7-ACAデスアセトキシ 0.6% グルタリル-7-ACAスルホキシド 1.4% その他のβ−ラクタム 2.8% 実験を60サイクルについて行い、全グルタリル-7-ACA生
産は固定化酵素1g当たり14g に相当する280gであっ
た。
【0135】実施例9大腸菌ATCC9637(pJc200)培養菌によるG1-7-ACAアシラー
ゼの生産 1)微生物大腸菌ATCC9637(pJc200)の調製 a)プラスミドpACYC184の調製 プラスミドベクターpACYC184(Tetr 、Cam r ) を含む株
大腸菌ATCC37033 を、10g/l のバクト・トリプトン・ジ
フコ(Bacto Tryptone Difco)、5g/l のバクト酵母エキ
ス・ジフコ及び10g/l のNaClを含むLB培地0.5 リットル
中で37℃で16時間インキュベートする。
【0136】得られた細胞を沈降させ、洗浄し、溶解
し、プラスミドをアルカリ法(T.Maniatis ら、Molecula
r Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor L
aboratory,1982) により分離する。次いで、得られたプ
ラスミドDNAを勾配CsCl中で遠心分離することにより
精製する。
【0137】b)グルタリル-7-ACAアシラーゼ生産に関す
る遺伝情報を含むDNAドナーの調製 G1-7-ACAアシラーゼを生産するアシネトバクターATCC53
891 種の株を、5g/lのグルタミン酸ナトリウム、1.5g/
lのKH2PO4、5g/l のNaCl、25g/l のコラーゲン加水分
解物、5g/l のコーンスティープリカー及び2g/l のグ
ルコースを含む培地中で培養する。その系を25℃の温度
で48時間インキュベートする。
【0138】次いで、得られた細胞を沈降させ、洗浄
し、SDS 1%、EDTA20ミリモル及びプロテイナーゼ-K0.
1mg/mlで溶解する。
【0139】溶解混合物を55℃で3時間加熱し、次いで
フェノール及びクロロホルム−イソアミルアルコールで
数回抽出する。DNAをエタノールにより水相中で沈澱
させる。
【0140】沈澱したDNAを100 %のエタノール及び
70%のエタノールで洗浄し、1ミリモルのEDTAを含む10
ミリモルのpH7.5 のトリス−塩酸緩衝液に溶解する。
【0141】c)ベクター中へのDNAドナーフラグメン
トの挿入 アシネトバクター種ATCC 53891株から得られたDNA1
μg を含む種々の試料を37℃でBamHI 制限エンドヌクレ
アーゼで消化し、試料を65℃に10分間加熱することによ
り反応を種々の時間で停止した。このようにして、種々
の部分DNA消化物を得、これらはアガロースゲルによ
る電気泳動後に臭化エチジウムによる着色により示され
る。
【0142】プラスミドpACYC184DNA2μg を含む種
々の試料を37℃でBamHI 制限エンドヌクレアーゼで1時
間消化し、次いで65℃に10分間加熱して反応を停止し
た。
【0143】アシネトバクターDNAの部分BamHI 消化
物の夫々の試料を、ATP 、Mg2+イオン及び2-メルカプト
エタノールの存在下でT4DNAリガーゼによりpACYC1
84プラスミドのBamHI 消化物の試料に14℃で16時間結合
させる。
【0144】プラスミドpACYC184に挿入されたアシネト
バクターATCC 53891種のDNAフラグメントを含む組換
えベクターの種々の収集物をこの操作により得る。
【0145】d)G1-7-ACAアシラーゼ酵素活性のためにコ
ード遺伝子のキャリヤープラスミドの選択 大腸菌HB101 を種アシネトバクターのG1-7-ACAアシラー
ゼ生産菌株の遺伝子ライブラリィにより形質転換し、G1
-7-ACAアシラーゼ遺伝子キャリヤー形質転換体を、0.2g
/dl のグルコース、0.1mg/dlのチアミン-HCl、10mg/dl
のプロリン、5mg/dl のグルタリル−ロイシン及び5mg
/dl のクロラムフェニコールが添加された基本培地M9中
で37℃で増殖するそれらの能力に関して選択する(T.Man
iatis ら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Co
ld Spring Harbor Laboratory,1982) 。このようにし
て、株大腸菌HB101 (pJC11) を得る。
【0146】プラスミドpJC11 を、クロラムフェニコー
ル抵抗性遺伝子及びテトラサイクリン抵抗性に関する遺
伝子プロモーターの制御下に発現されたG1-7-ACAアシラ
ーゼ遺伝子(BamHIで部分消化された約8.5kb のDNAフ
ラグメント中に局在化される) を有することにより性格
付ける[Boliver ら、(1977)Gene2:95]。
【0147】pJC11 DNA5μg をEcoRV 及びHpaIエン
ドヌクレアーゼで消化し、3kbのG1-7-ACAアシラーゼ遺
伝子キャリヤーフラグメントを精製した後、これをHimc
IIで前もって消化され脱ホスホリル化されたプラスミド
pUC18 に結合する。得られるプラスミドをpJC40 と称す
る( 図7を参照のこと)。
【0148】プラスミドpDR540[de Boer ら、(1983)Pr
oc.Natl.Acad.Sci.USA80:21 ]5μg をBamHI エンドヌ
クレアーゼで消化し、次いでT.Maniatisら、Molecular
Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Lab
oratory,1982に記載された条件下で脱ホスホリル化す
る。
【0149】pJC40 から出発して、3kbの部分BamHI G1
-7-ACAアシラーゼ遺伝子キャリヤーフラグメントを精製
し、プラスミドpDR540のBamHI 部位に結合する。
【0150】得られるベクターをpJC54011と称する( 図
8を参照のこと)。
【0151】e)プラスミドpJC200の構成 プラスミドpACYC-184 5μg をBiochemicals Catalogu
e,Boehringer MannheimGmbH(1987) に記載された条件下
でXbaI及びHindIII 制限エンドヌクレアーゼで消化し、
次いでpJC54011から誘導するDNAXbaI-HindIIIG1-7-A
CAアシラーゼ遺伝子キャリヤーのフラグメントに結合す
る。得られるプラスミドをpJC200と称する( 図8を参照
のこと)。これらのDNAを取り扱うのに使用した全て
の技術はT.Maniatisら、Molecular Cloning:A Laborato
ry Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,1982に記載
されている。
【0152】プラスミドpJC200を、E.coli中の選択マー
カーとしてのクロラムフェニコール抵抗性遺伝子及びta
c プロモーターの制御下に発現された種アシネトバクタ
ーATCC 53891のG1-7-ACAアシラーゼ活性に関するコード
遺伝子を有することにより性格付ける。
【0153】f)高発現ベクターpJC200によるE.coliATCC
9637 の形質転換 非β−ラクタマーゼ生産E.coliATCC 9637 へのプラスミ
ドpJC200の導入を、Hanahan,J.Mol.Biol.,166,557-580
(1983) により記載された方法により行う。
【0154】まずE.coliATCC 9637 細胞を、OD600=0.45
まで37℃、250rpmでSOB 培地中で増殖させる。次いで、
培養菌を4℃で3000g で10分間遠心分離し、細胞を初期
の容積の1/3 のRF1 中に再度懸濁させる。氷中で15分間
インキュベートし、同じ条件下で遠心分離した後、細胞
を初期の容積の1/12.5のRF2 中に再度懸濁させる。その
混合物を再度氷中で15分間インキュベートする。
【0155】“コンピテント細胞”として知られる、こ
うして得られた細胞は、外来DNAを大きな効率で受け
入れるそれらの能力により性格付けされる。
【0156】プラスミドpJC200 10ng をコンピテント細
胞100 μl と混合し、次いでその混合物を氷中で30分間
インキュベートすることによりこのDNAを導入する。
【0157】42℃で60秒間熱ショックを与えた後、SOB
培地800 μl を添加し、その系を37℃、200rpmで60分間
インキュベートする。
【0158】形質転換体の選択をLB培地中で30μg/mlの
クロラムフェニコールを添加して終了させる。
【0159】得られた微生物( これは高いG1-7-ACAアシ
ラーゼ生産能力を有する) をE.coliATCC 9637 (pJC200)
と称する。
【0160】LB組成物、SOB 組成物、RF1 組成物及びRF
2 組成物は、Maniatisら、Molecular Cloning:A Labora
tory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,1982に記
載されている。
【0161】2)醗酵 a)増殖期 E.coliATCC 9637 (pJC200)細胞を、トリプトン(10g/l)
、酵母エキス(5g/l)、NaCl(5g/l)、クロラムフェニコ
ール(30mg/l)及び寒天(15g/l) を含む固体培地で180x10
mmの傾斜でpH7.5 で28℃で24時間増殖させ、滅菌生理溶
液5ml中に採取する。
【0162】この細胞懸濁液0.5 mlを、下記の組成の増
殖期培地100ml を含む500 mlのフラスコに移す。トリプ
トン(12g/l) 、酵母エキス(24g/l) 、グルコース( 5g/
l)、KH2PO4(1.1g/l)、K2HPO4(6.2g/l)及びクロラムフェ
ニコール(30mg/l)。
【0163】培養菌をOD600=15-18 まで28℃、250rpmで
24時間増殖させる。
【0164】b)生産期 下記の組成: グルタミン酸ナトリウム(6g/l)、酵母エキ
ス(3g/l)、コラーゲン加水分解物(20g/l) 、コーンティ
ープリカー(3g/l)、KH2PO4(1.1g/l)及びK2HPO4(6.2g/l)
のブロース58リットルを含む100 リットルの醗酵槽を12
0 ℃で20分間滅菌し、23℃に冷却し、その後、別々に滅
菌したグルコース(6g/l)及びクロラムフェニコール(30m
g/l)を添加する。
【0165】その培地に、前記のようにして得られた2
%の増殖期培養菌を接種する。醗酵は、23℃で0.5 v/v/
分で通気して200rpmで攪拌しながら12時間毎にグルコー
ス3g/lを添加して72時間行う。
【0166】醗酵の終了時に、pH8、OD60028 及び2790
U/l のG1-7-ACAアシラーゼ活性を有する培養ブロース63
リットルを得る。
【0167】6000g で遠心分離して、合計166980U のG1
-7-ACAアシラーゼに相当する細胞ペースト1.8kg ( 水分
80%) を回収する。
【0168】実施例10G1-7-ACAアシラーゼの抽出及び精製 実施例9に記載したようにして得られた細胞ペースト(9
2766U のG1-7-ACAアシラーゼ) 1kgを25ミリモルのpH8
のリン酸カリウム緩衝液2リットル中に分散させる。そ
の懸濁液を4度に冷却し、550 バールのマントン−ガウ
リンプレスに2回通す。溶解産物を25ミリモルのpH8の
リン酸カリウム緩衝液で6リットルとし、ニムコ2045 C
カチオン系高分子電解質6mlを添加することにより凝集
させる。凝集物を6000g で遠心分離することにより浄化
する。
【0169】合計76532Uに相当する13915 U/l のG1-7-A
CAアシラーゼ活性を有する浄化生成物5.5 リットルを得
る。
【0170】浄化生成物を分子量50000 のポリスルホン
膜による限外濾過により濃縮する。粗濃厚物1580ml( G1
-7-ACAアシラーゼ=48 U/ml; タンパク質=45mg/ml) を、
25ミリモルのpH8のリン酸カリウム緩衝液で平衡にした
セファロースDEAE1リットルを含むカラムに供給する。
【0171】G1-7-ACAアシラーゼを、0.15 MのNaClを添
加した同緩衝液で2170mlの容積で溶離する。
【0172】精製酵素は20.3 U/ml の活性及び2.6 U/mg
タンパク質の比活性を有する。
【0173】実施例10の2大腸菌P-3 (pJC200)登録番号NCIMB40433の培養菌による
G1-7-ACAアシラーゼの調製 登録番号NCIMB40432を有するE.coli P-3( 非β−ラクタ
マーゼ生産微生物)を、登録番号ATCC 53891を有するア
シネトバクター種から分離したG1-7-ACAアシラーゼの遺
伝子でクローン化した。こうして得られたE.coli P-3(p
JC200)登録番号NCIMB40433を培地TB中で21℃で48時間醗
酵させる。細胞の沈降後に、酵素G1-7-ACAアシラーゼを
音波処理により細胞ペーストから分離する。
【0174】こうして得られたG1-7-ACAアシラーゼの活
性は2 U/mgタンパク質であるという結果が得られる。
【0175】実施例11デュオライトA 568 によるG1-7-ACAアシラーゼの固定化 100 〜300 μm の粒径を有するデュオライトA 568 40g
を100 ミリモルのpH8のリン酸カリウム緩衝液0.6 リッ
トルで処理する。15分間攪拌した後、pHを10%のリン酸
(12 ml) の連続添加により調節する。pHが8で一定であ
る時、上澄液を濾過により除去する。2%のグルタルア
ルデヒド500 mlを湿潤樹脂に添加する。その系を周囲温
度で15分間攪拌し、その後、液体を濾過により分離して
湿潤固体物質を得る。
【0176】実施例10のようにして精製したG1-7-ACAア
シラーゼ溶液(10.8 U/ml;2.4 U/mgタンパク質)200mlを
その湿潤活性物質に添加する。その系を4℃で12時間に
わたって穏やかな攪拌下に保つ。次いで25%のグルタル
アルデヒド5mlを添加し、4℃で6時間以上攪拌を続け
る。
【0177】次いで生成物を濾過し、その湿潤物質を25
ミリモルのpH8のリン酸カリウム緩衝液中の0.5 M のNa
Cl 500mlで洗浄し、次いで塩化ナトリウムを含まない同
緩衝液で洗浄する。
【0178】19 U/gの活性及び100 %の付着収率を有す
る固定化G1-7-ACAアシラーゼ108g(湿潤物質) を得る。
【0179】その固定化酵素を25ミリモルのpH8のリン
酸カリウム緩衝液中に貯蔵し、これは25℃で少なくとも
1ケ月、4℃で6ケ月安定である。
【0180】実施例12エウパージットCによるG1-7-ACAアシラーゼの固定化 エウパージットC(150μm )10gを1MのpH8のリン酸カリ
ウム緩衝液250 mlに20℃で添加し、続いて実施例10のよ
うにして得られたG1-7-ACAアシラーゼ溶液(10.8 U/ml;
2.4 U/mg タンパク質) を添加する。その系を20℃で6
時間穏やかに攪拌し、樹脂を濾過により回収する。湿潤
物質を25ミリモルのpH8のリン酸カリウム緩衝液で洗浄
する。最後に、固定化に関する酵素活性の81%に相当す
る31 U/gの活性を有する湿潤固定化G1-7-ACAアシラーゼ
34g を得る。
【0181】実施例13UOP IPS-200 によるG1-7-ACAアシラーゼの固定化 実施例10のようにして精製したG1-7-ACAアシラーゼ溶液
(16.4 U/ml;2.2 U/mgタンパク質)25 mlを1MのpH7.5 の
リン酸カリウム緩衝液75mlで希釈する。4℃の酵素溶液
を、20g のUOP IPS-200 を含むカラム( φ2cm; 高さ8
cm) に1リットル/時間で循環させる。
【0182】4時間循環した後、そのカラムを25ミリモ
ルのpH8のリン酸カリウム緩衝液で洗浄する。
【0183】湿潤固定化酵素物質(22g) は、反応に供給
された初期酵素の75%に相当する14U/g の活性を有す
る。
【0184】実施例14デュオライトA 568 に固定化されたG1-7-ACAアシラーゼ
によるグルタリル-7-ACAの変換 デュオライトA 568 に固定化されたG1-7-ACAアシラーゼ
( 実施例11)500g を五つのカラム( φ22mm) に装填す
る。酵素装填物を、下記の割合で分配する。第一カラム
50g;第二カラム75g;第三カラム100g; 第四カラム125g;
第五カラム150g。固定化D-アミノ酸オキシダーゼによる
セファロスポリンCの酵素変換により得られたグルタリ
ル-7-ACA溶液(22.8g/l; pH8;25℃) を2リットル/時間
の速度でその系列の第一カラムにポンプ輸送する。第一
カラムからの透過液をインラインでpH8に再度修正し、
第二カラムにポンプ輸送する。
【0185】その操作をその系列の全てのカラムに関し
て繰り返して連続流変換を得る。
【0186】第五カラムの出口で、その溶液は下記の組
成を有する。 7-ACA 85.80 % グルタリル-7-ACA 9.04 % 7-ACA デスアセチル 1.70 % 7-ACA デスアセトキシ 0.80 % 7-ACA スルホキシド 1.70 % セファロスポリンC 0.12 % ケトアジピル-7-ACA 0.14 % 200 時間後の7-ACA 生産は5480g である。全変換収率は
83.5%である。
【0187】7-ACA 結晶を以下のようにして回収する。
第五カラムを出る溶液10リットルを2Mの塩酸でpH6に調
節し、4℃で浸透により4.5 リットルの容積に濃縮す
る。濃縮液のpHを3.5 に調節し、結晶を濾過により回収
する。
【0188】結晶化収率:94.5 %。7-ACA の純度:97
%。
【0189】実施例15エウパージットCに固定化されたG1-7-ACAアシラーゼに
よるグルタリル-7-ACA から7-ACA への変換 実施例12に従ってエウパージットに固定化されたG1-7-A
CAアシラーゼ12g を、固定化D-アミノ酸オキシダーゼに
よるセファロスポリンCの酵素変換により得られたグル
タリル-7-ACA溶液(20.3g/l)150mlに添加する。
【0190】その系を、pHを5%のアンモニアの自動添
加により8に保って、25℃で攪拌しながらインキュベー
トする。
【0191】50分後に、86%の7-ACA 変換収率で最大変
換を得る。
【0192】実施例16UOP 200 IPS-200 に固定化されたG1-7-ACAアシラーゼに
よるグルタリル-7-ACA から7-ACA への変換 実施例13のようにしてUOP IPS-200 に固定化された酵素
アシラーゼ50g(湿潤重量) をカラム( φ4cm; 高さ5c
m) に装填する。
【0193】1%のグルタリル-7-ACA溶液500 mlを50ml
/ 分の速度でカラムに循環させる。そのpHを5%のアン
モニアの自動添加により7.8 で一定に保つ。60分後に、
グルタリル-7-ACAの93%が7-ACA に変換された。
【0194】酵素物質から分離した溶液を、2Nの塩酸を
添加することによりpH3.5 に調節し、4℃で一夜放置す
る。7-ACA3.7g を回収する。純度98%。
【0195】
【表1】
【0196】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される固定化D-アミノ酸オキシダ
ーゼの安定性を示す線図である。
【図2】水溶液中の酵素の安定性を示す線図である。
【図3】デュオライトA 365 に固定化されたD-アミノ酸
オキシダーゼの処理条件下の安定性を示す線図である。
【図4】本発明に使用されるG1-7-ACAアシラーゼの緩衝
液中の安定性を示す線図である。
【図5】本発明に使用されるデュオライトA 568 に固定
化されたG1-7-ACAアシラーゼの安定性を示す線図であ
る。
【図6】デュオライトA 568 に固定化されたG1-7-ACAア
シラーゼの処理条件下の安定性を示す線図である。
【図7】実施例9に使用される微生物の調製に於けるプ
ラスミドpJC40 の調製を示す図である。
【図8】実施例9に使用される微生物の調製に於けるベ
クター及びプラスミドpJC200の調製を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 501/28 9284−4C // C12N 9/06 B 7823−4B 9/80 A 7823−4B 15/53 15/55 (72)発明者 ロベルト ヴェルガ イタリア国、20062 カッサーノ ディ’ アッダ (ミラン)、ヴィーア エッレ ダ ヴィンチ 23/ティ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の反応式: 【化1】 (式中、Rは-OCOCH3 、-H、-OH 、-OCONH2 である)に
    従って、セファロスポラン化合物(I) に対して活性な形
    態であり、実際に妨害酵素を含まないロドトルラ・グラ
    シリスATCC 26217培養菌から得られた酵素D-アミノ酸オ
    キシダーゼ(DAO) による反応、及び遺伝子操作された非
    β−ラクタマーゼ生産微生物から調製された酵素グルタ
    リル−7−ACA アシラーゼによる7−アミノセファロス
    ポラン酸(III) へのグルタリル誘導体(II)のその後の変
    換によるセファロスポリンCまたはその誘導体から7−
    アミノセファロスポラン酸またはその誘導体の酵素製造
    法であって、 前記の方法が下記の工程: 1a) ロドトルラ・グラシリスATCC 26217培養菌から26〜
    30℃でpH4.8 〜5.5 で酵素D-アミノ酸オキシダーゼ(DA
    O) を調製し、細胞ペーストを溶解にかけ、酵素を水性
    分散液から分離し、クロマトグラフィーにより精製し、
    精製酵素を、水性媒体に不溶性であり、且つ必要により
    好適な二官能薬剤により、酵素タンパク質と架橋を形成
    するのに適した官能基を含む不活性担体に固定化する工
    程; 1b) 1a) で得られた固定化酵素を酸素または空気の存在
    下で20〜60g/l の濃度の前記の化合物の溶液とpH7〜8
    で20〜30℃の温度で接触させることによりセファロスポ
    リンCまたはその誘導体(I) を酸化的脱アミン化する工
    程; 1c) 担持された酵素を水性反応混合物から分離し、ケト
    アジピルセファロスポラン酸をグルタリル−7−アミノ
    セファロスポラン酸に変換するのに必要とされる化学量
    論量に等しいか、または過剰の量の過酸化水素をこれに
    添加する工程; 1d) ピルビン酸もしくはその塩または亜硫酸アルカリ塩
    の如き好適な還元剤をその溶液に添加することにより過
    剰の過酸化水素を除く工程; 1e) 非β−ラクタマーゼ生産大腸菌収集株から得られた
    遺伝子操作された微生物の培養菌から酵素G1-7-ACAアシ
    ラーゼを調製する工程( この酵素の生産菌であるアシネ
    トバクター種の微生物から分離されたG1-7-ACAアシラー
    ゼの遺伝子がクローン化された) 、その調製は通気条件
    下で21〜28℃の温度で醗酵し、菌体を溶解にかけ、DEAE
    樹脂によるクロマトグラフィーにより精製し、水性媒体
    に不溶性であり、且つ必要により好適な二官能薬剤によ
    り、酵素タンパク質と架橋を形成するのに適した官能基
    を含む不活性担体に精製酵素を固定化することからな
    る; 1f) 1e) で得られた固定化酵素を10〜30g/l の濃度の前
    記の化合物の水溶液とpH7〜9で20〜30℃の温度で接触
    させることによりグルタリル−7−アミノセファロスポ
    ラン酸またはその誘導体(II)を脱アシル化する工程から
    なる7−アミノセファロスポラン酸またはその誘導体の
    酵素製造法。
  2. 【請求項2】 酵素G1-7-ACAアシラーゼの調製( 工程1
    e) が、登録番号NCIMB 40432 を有する非β−ラクタマ
    ーゼ生産大腸菌P-3 の株から得られる登録番号NCIMB 40
    433 を有する微生物大腸菌P-3 (pJC200)を使用すること
    により行われ、この酵素の生産菌であるアシネトバクタ
    ー種の微生物から分離されたG1-7-ACAアシラーゼの遺伝
    子がクローン化されたものである請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 工程1eで使用されるG1-7-ACAアシラーゼ
    の遺伝子が登録番号ATCC 53891を有するアシネトバクタ
    ー種の微生物から分離される請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程1e) が非β−ラクタマーゼ生産大腸
    菌株の子孫である大腸菌ATCC 9637(pJC200) の使用を特
    徴とし、この酵素の生産菌であるアシネトバクター種の
    微生物からのG1-7-ACAアシラーゼの遺伝子がクローン化
    されたものである請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 アシネトバクター種の微生物がATCC 538
    91である請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程1a) 及び1e) がDEAE樹脂によるクロ
    マトグラフィーにより酵素DAO 及びG1-7-ACAアシラーゼ
    を精製することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 酵素DAO 及びG1-7-ACAアシラーゼの固定
    化を伴う工程1a) 及び1e) が下記の型の担体: a)デュオライトA365、デュオライトA7、デュオライトA
    568 、アンバーライトIRA900の如きアミン型の巨大網状
    イオン交換樹脂; b)エウパージットC型の、エポキシド連鎖官能基を有す
    るポリアクリル樹脂; c)UOP IPS-200 型の、ポリアミングルタルアルデヒドで
    含浸された無機マトリックスを有する樹脂で行われる請
    求項1〜6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 工程1a) 及び1e) が、酵素を固定化する
    ための架橋剤としてグルタルアルデヒドの使用を特徴と
    する請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 工程1b) が固定化酵素を水性基質溶液中
    に分散状態に維持して行われる請求項1〜8に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 工程1b) が水性基質溶液をカラム中に
    配置された固定化酵素に通すことにより行われる請求項
    1〜9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 工程1f) が固定化酵素を水性基質溶液
    中に分散状態に維持して行われる請求項1〜10に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 工程1f) が水性基質溶液をカラム中に
    配置された固定化酵素に通すことにより行われる請求項
    1〜11に記載の方法。
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