JPH05201125A - 感圧記録シート - Google Patents

感圧記録シート

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JPH05201125A
JPH05201125A JP4037000A JP3700092A JPH05201125A JP H05201125 A JPH05201125 A JP H05201125A JP 4037000 A JP4037000 A JP 4037000A JP 3700092 A JP3700092 A JP 3700092A JP H05201125 A JPH05201125 A JP H05201125A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バーコード印字後重ね経時によるバーコード
のニジミの起らない感圧記録シートを提供する。 【構成】 感圧記録シートの各葉紙に設けられたマイク
ロカプセル層に含有されるカプセルオイルの40重量%
以上がパラフィン系溶剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感圧記録シート、特に
バーコード読み取り用感圧記録シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に慣用されている感圧複写紙
は次のような形態のものから成っている。即ち、電子供
与性の有機発色剤を溶解ないし分散している微小油滴を
内蔵するマイクロカプセルの塗布層を基体の片面に有す
る「上葉紙」、電子受容性の呈色剤の塗布層を支持基体
の片面に有する「下葉紙」、基体の一方の片面にマイク
ロカプセルの塗布層を、他の一方の片面に呈色剤の塗布
層を有する「中葉紙」があり、これらの上葉紙、中葉紙
及び下葉紙が実際に使用される際には上葉紙と下葉紙を
夫々の塗布面が対向するように重ね合せたり、或いは多
数枚の複写を得たいときには、上葉紙と下葉紙との間に
一枚ないし複数枚の中葉紙を挿入したりする。このよう
に重ね合わされてセットを成す感圧複写紙にタイプ或い
は筆記圧を加えると加圧部のマイクロカプセルが破壊さ
れ内部の発色剤が油と共に呈色剤層に転移して反応し、
発色像が得られる。
【0003】近年、バーコードを用いることが多分野に
おいて行われており、感圧記録シートの分野においても
バーコードを印字し活用されている。上記に示したよう
な上葉紙、中葉紙及び下葉紙の組み合わせからなる感圧
記録シートは、複数枚に同時に記録を可能とし、同時記
録を必要とする書類等としては非常に重要とされてい
る。
【0004】しかしながら、このような公知の感圧記録
シートにバーコード印字を行い、印字後、上葉紙、中葉
紙、下葉紙を重ねた状態にしておくと上葉紙のすぐ下の
中葉紙または下葉紙のバーコード(発色像)がニジミや
消色を起し、バーコードの読み取りが不可能となってし
まうなどの問題が生じている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らはこ
れらの問題を解決するため種々検討を重ねた結果、感圧
記録シートにバーコード印字の際、各葉紙に設けられた
マイクロカプセル層に含有されている発色剤が必要以上
に発色し、中葉紙または下葉紙のバーコードにニジミを
発生させることが判った。
【0006】したがって、本発明の目的は、バーコード
印字後重ね経時によるバーコードのニジミの起らない感
圧記録シートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下に述べる
本発明によって達成された。すなわち、上葉紙、中葉紙
および下葉紙の組み合わせからなる感圧記録シートにお
いて、該各葉紙に設けられたマイクロカプセル層に含有
されるカプセルオイルの40重量%以上がパラフィン系
溶剤であることを特徴とする感圧記録シートである。
【0008】このように本発明はパラフィン系溶剤がカ
プセルオイルの40重量%以上用いられていることによ
り、発色剤の溶解性を抑え、必要以上の発色をなくし、
更に、パラフィン系溶剤が蒸発しやすいため、バーコー
ド印字後重ね経時によるバーコードのニジミを防止する
ことが可能となった。一方、パラフィン系溶剤が40重
量%より少ない場合はバーコード印字後重ね経時により
バーコードのニジミが発生し、バーコードの読み取りが
不可能になるという問題が生じてしまう。
【0009】本発明のパラフィン系溶剤は好ましくは8
0重量%以下である。従来の記録シートにおいて、パラ
フィン系溶剤は希釈剤として用いられており、その使用
量は30重量%以下であった。このようにパラフィン系
溶剤には発色剤が溶けにくいため補助的にしか用いられ
ていなかった。しかしながら発明者らは種々検討した結
果、このように発色剤がパラフィン系溶剤に溶けにくい
という点に着目し、バーコード印字後のバーコードのニ
ジミを防止できた感圧記録シートを提供できたものであ
る。
【0010】更に、本発明はパラフィン系溶剤の沸点
(分留50%)が200℃以下であるものが好ましい。
更に、本発明の感圧記録シートがバーコード読み取り用
であることが好ましい。本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明で使用されるパラフィン系溶剤の例
としては、以下のものがあげられる。
【0012】
【表1】 表 1 ─────────────────────────────────── 商品名 メーカー 沸点(℃) (分留50%) ─────────────────────────────────── IPソルベント1016 出光石油化学 113 IPソルベント1620 〃 178 ISOPAR L エッソ・スタンダード石油 192 シェルソル 71 シェル化学 182 0号ソルベントL 日本石油 194 日石アイソゾール200 〃 111 日石アイソゾール300 〃 181 ───────────────────────────────────
【0013】本発明では電子供与性染料(発色剤)とし
ては、従来感圧記録シートに用いられている無色ないし
淡色のトリアリルメタン系染料、ジフェニルメタン系染
料、スピロ系染料、フルオラン系染料等が用いられる
が、特にバーコードリーダーで読み取り率の高い画像を
得るためには、電子供与性染料として、電子受容性顕色
剤との反応により得られる発色像の吸収極大が620〜
720nmにあるフタリド化合物、アザフタリド化合
物、ジアザフタリド化合物及びフルオラン化合物を用い
ることが好ましい。
【0014】これらの化合物の具体例を表A、表B、表
Cに示す。
【0015】
【化1】
【0016】
【表2】
【0017】
【化2】
【0018】
【表3】
【0019】
【化3】
【0020】
【化4】
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】
【0023】本発明に使用する発色剤は溶媒に溶解し
て、カプセル化され支持体に塗布される。溶媒としては
本発明で使用するパラフィン系溶剤以外に、発色剤を溶
解する目的で天然又は合成油を併用して用いることがで
きる。溶媒の例として、綿実油、大豆油、オリーブ油な
どの植物油、ナフテン油、アルキル化ビフェニル、アル
キル化ターフェニル、塩素化パラフィン、アルキル化ナ
フタレン、ジアリールアルカン、フタル酸エステル等を
あげることができる。
【0024】発色剤含有マイクロカプセルの製造方法と
しては、界面重合法、内部重合法、相分離法、外部重合
法、コアセルベーション法等が用いられる。発色剤含有
マイクロカプセルを含む塗布液を調製するにあたり一般
に水溶性バインダー、ラテックス系バインダーが使用さ
れる。更にカプセル保護剤例えば、セルロース粉末、デ
ンプン粒子、タルク等を添加して発色剤含有マイクロカ
プセル塗布液を得る。
【0025】本発明の感圧記録シートに用いられる発色
剤と反応する顕色剤の例としては、酸性白土、活性白
土、アタパルジャイト、ゼオライト、ベントナイト、カ
オリンの如き粘土物質、芳香族カルボン酸の金属塩、フ
ェノールホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。
【0026】
【実施例】
実施例I−1 〔発色剤含有マイクロカプセル液の調整〕発色剤として
表Aで示される化合物の具体例(A−1)3.6gと表
Cで示される化合物の具体例(C−1)2.0gと2−
アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−イソアミ
ルアミノフルオラン4.0gをジイソプロピルナフタレ
ン60gに溶解する。この油性液にパラフィン系溶剤と
してIPソルベント1620(出光石油化学製)を60
g、多価イソシアネートとしてカルボジイミド変性ジフ
ェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン社
製、商品名「ミリオネート MTL」)を10gとヘキ
サメチレンジイソシアネートのピウレット体(住友バイ
エルウレタン社製、商品名「スミジュール N320
0」)5gとアミンのアルキレンオキサイド付加物とし
てエチレンジアミンのブチレンオキサイド付加物(エチ
レンジアミンに対するブチレンオキサイドの付加モル数
16.8モル、分子量1267)3.0gを溶解し1次
溶液を調整した。
【0027】次に水140gにポリビニルアルコール1
0g及びカルボキシメチルセルロース5gを溶解し2次
溶液を調整した。2次溶液は激しく攪拌しながら上記1
次溶液を注ぎ水中油滴型エマルションを形成させた。オ
イルドロップレットのサイズが5.0μになったところ
で攪拌を弱め、次いでこの乳化物中に20℃の水100
gを添加した後、系の温度を徐々に70℃まで上昇さ
せ、この温度で90分保った。
【0028】このようにして得られたカプセル液にポリ
ビニルアルコールの15%水溶液80g、カルボキシ変
性SBRラテックスを固形分にて30g、澱粉粒子(平
均粒径15μ)60gを添加した。次いで、水を添加し
て固形分濃度を20%に調節し、発色剤含有マイクロカ
プセル液を調整した。 〔顕色剤分散液の調製〕3,5−ビス(α−メチルベン
ジル)サリチル酸亜鉛100gをキシレン80gに加え
溶解した。
【0029】このキシレン溶液を4%ポリビニルアルコ
ール(PVA−205 クラレ製)水溶液120g中に
添加し、更に界面活性剤として10%ポリオキシエチレ
ンソルビタンオレエート水溶液を4g加え、ホモジナイ
ザーにて乳化物の平均粒径が1.0μになるように乳化
分散液を調製した。次にこの乳化分散液に180gの水
を加えた後加熱し、キシレンと水を共沸させて乳化分散
液から除去し、固形分濃度を30%に調節して、顕色剤
分散液を得た。 〔顕色剤塗布液の調製〕炭酸カルシウム120g、酸化
亜鉛20g、ヘキサメタリン酸ナトリウム1gと水20
0gを用い、サンドミルにより微粒化処理した無機顔料
分散液を得た。
【0030】この無機顔料分散液300gに9%PVA
−117(クラレ製)水溶液200g及びカルボキシ変
性SBRラテックス(住友ノーガタック製、SN30
7)4g(固形分として)を添加し、更に上記顕色剤分
散液を15g添加し、固形分濃度が20%になるように
加水調製し、顕色剤塗布液を得た。 〔中葉紙の塗布〕上記発色剤含有マイクロカプセル液を
40g/m2 の原紙の一方の面に、4.0g/m2 の固
形分が塗布されるように、他面に上記顕色剤塗布液を
4.5g/m2 の固形分が塗布されるようにそれぞれエ
アーナイフコーターにて塗布、乾燥し中葉紙を得た。 実施例I−2 実施例I−1の〔発色剤含有マイクロカプセル液の調
整〕でIPソルベント1620(出光石油化学製)60
gの代わりに日石アイソゾール300(日本石油製)6
0gを使用した以外は実施例I−1と同様にして、中葉
紙を得た。 実施例I−3 実施例I−1の〔発色剤含有マイクロカプセル液の調
整〕でIPソルベント1620(出光石油化学製)60
gの代わりに日石アイソゾール200(日本石油製)6
0gを使用した以外は実施例I−1と同様にして、中葉
紙を得た。 比較例I−1 実施例I−1の〔発色剤含有マイクロカプセル液の調
整〕でIPソルベント1620(出光石油化学製)60
gの代わりにジイソプロピルナフタレン40gとIPソ
ルベント1620(出光石油化学製)20gを使用した
以外は実施例I−1と同様にして、中葉紙を得た。 比較例I−2 実施例I−1の〔発色剤含有マイクロカプセル液の調
整〕でIPソルベント1620(出光石油化学製)60
gの代わりにジイソプロピルナフタレン60gを使用し
た以外は実施例I−1と同様にして、中葉紙を得た。 実施例II−1 〔発色剤含有マイクロカプセル液の調整〕発色剤として
表Bで示される化合物の具体例(B−2)2.0gと表
Cで示される化合物の具体例(C−2)1.0gと2−
アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン
4.0gを1−フェニル1−キシリルエタン50gに溶
解する。この油性液にパラフィン系溶剤としてIPソル
ベント1016(出光石油化学製)を70g、多価イソ
シアネートとしてポリメチレンポリフェニルポリイソシ
アネート(日本ポリウレタン社製、商品名「ミリオネー
ト MR200」)8gとヘキサメチレンジイソシアネ
ートのピウレット体(住友バイエルウレタン社製、商品
名「スミジュール N3200」)8gを溶解し1次溶
液を調整した。
【0031】次に水140gにポリビニルアルコール1
0g及びカルボキシメチルセルロース5gを溶解し2次
溶液を調整した。2次溶液を激しく攪拌しながら上記1
次溶液を注ぎ水中油滴型エマルションを形成させた。オ
イルドロップレットのサイズが8.0μになったところ
で攪拌を弱め、次いでこの乳化物中に20℃の水100
gとジエチレントリアミン1.6gを添加した後、系の
温度を徐々に90℃まで上昇させ、この温度で60分保
った。このようにして得られたカプセル液にポリビニル
アルコールの15%水溶液80g、カルボキシ変性SB
Rラテックスを固形分にて15g、澱粉粒子(平均粒径
15μ)30gを添加した。
【0032】次いで、水を添加して固形分濃度を20%
に調節し、発色剤含有マイクロカプセル液を調整した。 〔中葉紙の塗布〕上記発色剤含有マイクロカプセル液を
40g/m2 原紙の一方の面に、4.5g/m2 の固形
分が塗布されるように、他面に実施例I−1の顕色剤塗
布液を4.5g/m2 の固形分が塗布されるようにそれ
ぞれエアーナイフコーターにて塗布乾燥し、中葉紙を得
た。 実施例II−2 実施例II−1の〔発色剤含有マイクロカプセル液の調
整〕でIPソルベント1016(出光石油化学製)70
gの代わりにIPソルベント1620(出光石油化学
製)70gを使用した以外は実施例I−1と同様にし
て、中葉紙を得た。 実施例II−3 実施例II−1の〔発色剤含有マイクロカプセル液の調
整〕でIPソルベント1016(出光石油化学製)70
gの代わりにISOPAR L(エッソスタンダード石
油製)70gを使用した以外は実施例II−1と同様に
して、中葉紙を得た。 比較例II−1 実施例II−1の〔発色剤含有マイクロカプセル液の調
整〕でIPソルベント1016(出光石油化学製)70
gの代わりに1−フェニル−1−キシリルエタン45g
とIPソルベント1016(出光石油化学製)25gを
使用した以外は実施例II−1と同様にして、中葉紙を
得た。 比較例II−2 実施例II−1の〔発色剤含有マイクロカプセル液の調
整〕でIPソルベント1016(出光石油化学製)70
gの代わりに1−フェニル−1−キシリルエタン70g
を使用した以外は実施例II−1と同様にして、中葉紙
を得た。
【0033】上記中葉紙のバーコード読み取り用感圧記
録シートとしての評価を行ない、その結果を表Iに記載
した。なお評価テストは以下の方法により行なった。 (1)バーコード印字 各中葉紙を4枚重ねてドットインパクトプリンター(沖
電気、MICROLINE 8340SV)で、COD
E39の数字8けたを印字した。 (2)バーコード読み取り (1)で得られた印字サンプルを印字10分後及び印字
後中葉紙4枚を重ね合わせて50g/cm2 の加重をか
け2週間室内(23℃、RH65%)に放置した後、2
枚目のバーコード印字をバーコードリーダー(日本電
装、BHT−2061)で読み取りテストを行なった。 (3)バーコード印字のにじみ評価 (2)の室内放置した後の2枚目のバーコード印字のに
じみを目視で評価した。
【0034】
【表6】
【0035】表1に示すように、本発明の感圧記録シー
トはバーコード印字後重ね経時によるバーコードのにじ
みが発生せず読み取りが可能である。
【0036】
【発明の効果】バーコード印字によって発色像のニジ
ミ、消色の起らない感圧記録シートを提供することがで
きる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上葉紙、中葉紙および下葉紙の組み合せ
    からなる感圧記録シートにおいて、該各葉紙に設けられ
    たマイクロカプセル層に含有されるカプセルオイルの4
    0重量%以上がパラフィン系溶剤であることを特徴とす
    る感圧記録シート。
  2. 【請求項2】 パラフィン系溶剤の沸点(分留50%)
    が200℃以下である請求項1に記載の感圧記録シー
    ト。
  3. 【請求項3】 感圧記録シートがバーコード読み取り用
    である請求項1又は2に記載の感圧記録シート。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5347722A (en) * 1976-10-13 1978-04-28 Hitachi Ltd Key input circuit
JPS63130379A (ja) * 1986-11-20 1988-06-02 Nippon Petrochem Co Ltd 複写材料
JPH0247084A (ja) * 1988-08-09 1990-02-16 Nippon Petrochem Co Ltd 感圧複写材料

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