JPH051701B2 - - Google Patents

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JPH051701B2
JPH051701B2 JP62024396A JP2439687A JPH051701B2 JP H051701 B2 JPH051701 B2 JP H051701B2 JP 62024396 A JP62024396 A JP 62024396A JP 2439687 A JP2439687 A JP 2439687A JP H051701 B2 JPH051701 B2 JP H051701B2
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oil
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emulsion
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Hiroshi Edo
Satoshi Kawade
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Asahi Denka Kogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高粘性水中油型乳化物の製造法、詳
しくは、耐熱性に優れ、且つ風味が良好で、製
菓・製パン用のフイリング・トツピング材として
好適な高粘性水中油型乳化物を製造する方法に関
する。
〔従来の技術及びその問題点〕
従来、製菓、製パン分野で、生地中に包み込む
フイリング材や生地表面に絞り込んだりあるいは
塗布したりするトツピング材として、カスタード
クリーム、フラワーペースト類(以下、ペースト
類と略称する)が幅広く使用されている。上記ペ
ースト類をフイリング材として使用する場合は、
菓子パンに代表されるように、あらかじめ生地中
に包み込んだ後焼成する方法が作業性も良いため
一般的に採用されているが、それ自体が持つ水分
が、焼成時にパン類内部で蒸発・膨張するため、
焼成後、フイリング材とパン類内層との間に大き
な空洞を作り、好ましくないという問題があつ
た。
一方、上記ペースト類をトツピング材として使
用する場合においても同様に生地表面に絞り込ん
だりあるいは塗布した後焼成する方法が採用され
ているものの、焼成時高温に晒されることによつ
てトツピング材としてのペースト類が著しく粘度
低下しそれに伴つて激しく沸騰するため、釜から
出してしばらくすると表面の艶が消え、細かい亀
裂が無数に入り、その上水が飛散して膜をはるた
め口あたりが悪く、商品価値が著しく低下すると
いう問題があつた。
そこで、焼成時の耐熱性を付与する目的で澱粉
類を極端に増量したり、熱凝固性蛋白質を多量に
添加する試みが行われているが、澱粉類独特の餅
のような口あたりとなつたり、熱凝固性蛋白質に
起因する「もそついた」口あたりとなるなど、風
味が著しく損なわれるといつた問題があつた。
上記問題を解決する目的でレンネツトカゼイン
とリン酸塩を添加する方法(特開昭58−212752
号)があるが、この方法では、水に不溶性のレン
ネツトカゼインを溶解させるためにリン酸塩を用
いるため、食感・風味になお不満足な点があつ
た。
従つて、本発明の目的は、耐熱性に優れ、且つ
風味が良好で、製菓・製パン用のフイリング・ト
ツピング材として好適な高粘性水中油型乳化物を
製造する方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、食用油脂を主たる成分とする油相5
〜45重量部と、水溶性蛋白質素材、デンプン類、
糊料、及び水を主たる成分とする水相55〜95重量
部と油相又は水相に添加される、重合度7以上の
ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する乳化剤
0.01〜5重量%(水中油型予備乳化物に対する使
用量)とから、水相を連続相とする水中油型予備
乳化物を調整し、得られた水中油型予備乳化物を
加熱処理することにより、上記目的を達成したも
のである。
以下、本発明の高粘性水中油型乳化物の製造法
について詳述する。尚、水溶性蛋白質素材、デン
プン類及び糊料の含有量(%)(添加量)は、水
相中の割合(水相に対する百分率)を示す。
本発明で用いられる食用油脂としては、天然の
植物油脂の他、それらにエステル交換、水素添
加、分別等を施した加工油脂を単独、もしくは混
合した物が用いられるが、好ましくは常温で液体
である油脂、もしくは常温で液状を呈する油脂を
主体とし、それに常温で固体を呈する油脂を少量
混合する等したものを用いるのが良い。
上記食用油脂は、固体脂指数(SFI)が25℃で
7未満、20℃で10未満であるものが好ましい。
また、上記食用油脂(油相)には、必要に応じ
て、抗酸化剤、油溶性色素、後述する油溶性乳化
剤等の油溶性物質を添加することができる。
本発明で用いられる水溶性蛋白質素材は、界面
活性を有する水溶性の単純蛋白質(アルブミン区
分)、複合蛋白質(糖蛋白質、リン蛋白質、核蛋
白質、色素蛋白質等)及び蛋白質の加水分解物を
含んでいる食用素材で、その例としては、獣乳、
カゼイン、カゼインナトリウム、脱脂粉乳、ホエ
ーパウダー、卵黄・卵白及びその粉末、大豆蛋白
質及びこれら酸素的もしくは化学的に分解後、水
抽出したもの等が挙げられ、これらを単独で用い
ても良いし、2種以上を併用しても良い。
上記水溶性蛋白質素材の添加量は、水相中の水
溶性蛋白質素材に含まれている水溶性蛋白質の含
有量が0.005重量%以上、5重量%未満、好まし
くは0.05〜3重量%になるようにするのが良い。
上記水溶性蛋白質の含有量が0.005重量%より少
ないと、水中油型乳化が不安定となり油分離が発
生し易く、また5重量%以上であると、得られた
高粘度水中油型乳化物の焼成後の食感が極めて固
いものとなり、好ましくない。
本発明で用いられるデンプン類としては、馬鈴
薯、コメ、コーン、フキシーコーン、甘蔗、小
麦、タカピオ、小豆、インゲン豆、ササゲ、ソラ
豆及びその他の豆類等に由来するデンプンの他
に、これらのデンプンを原料とする、焙焼デキス
トリン、酸素変性デンプン、エステル化デンプ
ン、酸化デンプン、エーテル化デンプン、架橋デ
ンプン等の化工デンプンが挙げられ、これらを単
独で用いても良いし、2種以上を併用しても良
い。
上記デンプン類の添加量は、水相中のデンプン
類の含有量が2〜30重量%、好ましくは5〜20重
量%、更に好ましくは7〜15重量%になるように
するのが良い。上記デンプン類の含有量が2重量
%より少ないと、低粘性の水中油型乳化物とな
り、トツピング材又はフイリング材として具備さ
れるべき粘性及び耐熱性が得られ難く、また30重
量%より多いと、「餅」様の性状を呈し、口の中
でもそつくばかりでなく、粘度が高くなり、後述
する加熱処理が困難となるので好ましくない。
また、本発明で用いられる糊料としては、高メ
トキシルペンクチン、低メトキシルペンクチン等
のペクチン類、ローカストビーンガム、キサンタ
ンガム、カラギーナン、フアーセレラン、寒天、
及びタマリンド種子多糖類の中から選ばれた一種
または二種以上の糊料が挙げられる。
上記糊料の添加量は、特に限定されないが、水
相中の糊料の含有量が0.005〜3重量%、好まし
くは0.1〜1.5重量%なるようにするのが良い。上
記糊料の含有量が0.005重量%より少ないと、低
粘性の水中油型乳化物となり、トツピング材また
はフイリング材として具備されるべき粘性及び耐
熱性が得られ難く、また3重量%より多いと、粘
度が高くなり、後述する加熱処理が困難となるの
で好ましくない。
本発明においては、水相に、副成分として必要
に応じて、ブドウ糖、果糖、シヨ糖、麦芽糖、麦
芽水飴、糖アルコール、デキストリン等の水溶性
糖類や、食塩、塩化カリウム、クエン酸ナトリウ
ム、リン酸、グルタミン酸ソーダ等の塩類や、ピ
ーナツツ粉末、ピーナツツペース、カカオパウダ
ー、チーズパウダー、ゴマ、生アン、練りアン、
果肉、酸味料、調味料、香辛料、香料等の水溶
性、水分散性呈味物質を適宜組み合わせて使用す
ることができる。これらの副成分を使用する場
合、副成分中に水溶性蛋白質又はデンプンが含ま
れている時には、水相中の水溶性蛋白質の含有量
が0.005重量%以上、5重量%未満、またデンプ
ンの含有量が2〜30重量%になるように副成分を
加えなければならない。
更に、本発明においては、水溶性蛋白質素材の
界面活性により食用油脂(油相)と水相の乳化を
行うが、この食用油脂と水相の乳化を更に補う目
的で乳化剤を水中油型予備乳化物全体に対して
0.01〜5重量%加える。かかる乳化剤としては、
重合度7以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを
含有するものが用いられ、重合度7以上のポリグ
リセリン脂肪酸エステル以外の乳化剤としては、
グリセリン脂肪酸エステル、重合度6以下のポリ
グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、シヨ糖脂肪酸エステル、プロピレングリ
コール脂肪酸エステル、リン酸脂質の中から選ば
れた1種又は2種以上の食用乳化剤を使用するの
が良い。
上記重合度7以上のポリグリセリン脂肪酸エス
テルとは、グリセリン重合度7以上のポリグリセ
リンの、脂肪酸エステルである。このポリグリセ
リン脂肪酸エステルとしては、デカグリセリンモ
ノ飽和脂肪酸エステルが特に好ましい。また、こ
のポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸と
しては、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、オレイン
酸等が挙げられる。
上記ポリグリセリン脂肪酸エステルの使用量
は、高粘性水中油型乳化物の使用目的によつて適
宜決められるが、水中油型予備乳化物に対して、
好ましくは0.01〜2重量%、更に好ましくは0.1
〜1重量%である。
更に、本発明で使用するシヨ糖脂肪酸エステル
としては、シヨ糖の脂肪酸エステルのうち、モノ
エステル含量が30%以下で、ジ・トリエステル以
上の含量が70%以上のものである、HLB3以下の
シヨ糖脂肪酸エステルが好ましい。
このようなシヨ糖脂肪酸エステルは、油溶性が
強く、乳化作用とともに油脂に対して結晶防止作
用を有している。
上記HLB3以下のシヨ糖脂肪酸エステルの使用
量も高粘性水中油型乳化物の使用目的によつて適
宜決められるが、水中油型予備乳化物に対して、
好ましくは0.01〜2重量%、更に好ましくは0.05
〜0.5重量%である。
これらの乳化剤を使用する場合、油溶性の乳化
剤は油相に溶解させるのが良く、また水溶性の乳
化剤は水相に溶解させるのが良い。
而して、本発明の高粘性水中油型乳化物を製造
するに際しては、先ず水溶性蛋白質素材、デンプ
ン類、糊料及び水、更に必要に応じ、水溶性の乳
化剤、呈味物質より水相を調製し、また、食用油
脂、必要に応じ、油溶性の乳化剤、油溶性物質よ
り油相を調製し、上記水相55〜95重量部と上記油
相5〜45重量部とから水中油型予備乳化物を製造
する。上記油相の使用量が5重量部より少ない
と、口あたりが糊つぽくなり、また45重量部より
多いと、耐熱性が弱くなり、焼成中に沸騰するた
め、実用に供しえない。また、予備乳化の方法
は、バツチで行う方法でも良いし、水相と油相を
連続的にライン中で乳化する方法の何れでも良
い。
次いで、得られた水中油型予備乳化物を好まし
くは90℃以上で加熱処理する。この加熱処理によ
り、デンプン類を膨潤せしめ、高粘性水中油型乳
化物を得ることができるのである。
かかる加熱処理は、市販の各種加熱装置を用い
て行うこのができるが、このような装置として
は、間接加熱方式のものとして、例えばAVPプ
レート式UHT処理装置(A.P.V.社製)、C.P.
UHT殺菌装置(クリマリイ・パツケージ社製)、
ストルク・チユーブラー型UHT滅菌装置(スト
ルク社製)、コンサーム掻取式UHT滅菌装置
(アルフア・ラバル社製)、KRCニーダー((株)栗
本鐵工所製)等、また、直接加熱方式のものとし
てユーペリゼーシヨン滅菌装置(アルプラ社製)、
VTIS滅菌装置(アルフア・ラバル社製)、ラギ
アーUHT滅菌装置(ラギアー社製)、パラリゼ
ーター(パツシユ・アンド・シルケボーグ社製)、
C.P.Vac−Heat・UHT殺菌装置(クリマリイ・
パツケージ社製)、呉羽式UHT殺菌装置(呉羽
エンジニアリング(株)製)等がある。
水中油型予備乳化物は、これらの加熱装置によ
り好ましくは90℃以上、更に好ましくは95〜150
℃で、2〜60秒程度加熱された後、適当な温度に
冷却され、製品とされる。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明
するが、これらの実施例は本発明を何等制限する
ものではない。
参考例 1 麦芽糖水飴(水分25重量%)50重量部、脱脂粉
乳(水溶性蛋白質含有量35重量%)2重量部、リ
ン酸架橋デンプン8重量部、高メトキシル化ペク
チン0.3重量部、ローカストビーンガム0.2重量
部、ココアパウダー(水溶性蛋白質含有量0重量
%、デンプン質含有量25重量%)3重量部、
HLB11のシヨ糖脂肪酸エステル0.2重量部、チヨ
コレートフレーバー0.2重量部及び水16重量部を
混合し、水相を調製した。
別に、食用大豆油15重量部と上昇融点30℃の魚
硬化油〔固体脂指数(SFI):25℃で14、20℃で
20〕5重量部を混合し、油相〔固体脂指数
(SFI):25℃で3.5、20℃で5〕を調製した。
水相を60℃に加熱し、撹拌しつつ、これに60℃
に加熱した油相を少しずつ加え、水中油型に乳化
させ、更にホモジナイザーを通して均質化処理
し、水中油型予備乳化物を得た。次いで、この水
中油型予備乳化物を60℃前後に保持しながら、呉
羽式IHT殺菌装置(呉羽エンジニアリング(株)製)
を用いて135℃で7秒間加熱処理を行い、55℃に
冷却して高粘性水中油型乳化物を得た。このもの
をパイ生地上にトツピングし、200℃で12分間焼
成しても、また、パン生地で包み180℃で15分間
焼成しても、何れも形くずれは見られず、チヨコ
レート風味も良好であつた。
参考例 2 薄力粉(水溶性蛋白質含有量1.5重量%、デン
プン質含有量70重量%)7重量部、脱脂粉乳(水
溶性蛋白質含有量35重量%)5重量部、リン酸架
橋デンプン4重量部、食塩0.9重量部、コンソメ
パウダー0.5重量部、グルタミン酸ソーダ0.4重量
部、及びキサンタンガム0.2重量部を水66.7重量
部に分散・溶解し、水相を調製した。
別に、食用パームオレイン〔固体脂指数
(SFI):25℃で3、20℃で9〕10重量部と食用大
豆油5重量部を混合し〔混合後の固体脂指数
(SFI):25℃で2、20℃で6)、次いで、ヨウ素
価2のグリセリン脂肪酸エステル0.3重量部を溶
解し、油相を調製した。
水相を60℃に加熱し撹拌しつつ、これに60℃に
加熱した油相を少しずつ加え、水中油型に乳化さ
せ、更にホモジナイザーを通して均質化処理し、
水中油型予備乳化物を得た。次いで、この水中油
型予備乳化物を60℃前後に保持しながら、呉羽式
UHT殺菌装置を用いて150℃で4秒間加熱処理
を行い、50℃迄冷却し、高粘性水中油型乳化物を
得た。このものを食パンに塗り、180℃で5分間
焼成しても形くずれは見られず、風味も良好であ
つた。
参考例 3 トマトピユーレ(水分含有量87重量%、水溶性
蛋白質含有量2%)55.6重量部、カゼインナトリ
ウム0.5重量部、コーンスターチ10重量部、上白
糖3重量部、食塩0.2重量部、グルタミン酸ソー
ダ0.2重量部、ガーリツクパウダー0.1重量部、カ
ラギーナン0.3重量部、寒天0.1重量部を混合し、
水相を調製した。得られた水相を50℃に加熱し、
撹拌しつつ、これに予め50℃に加熱した食用なた
ね油30重量部を少しずつ加え、水中油型予備乳化
物を得た。この水中油型予備熱乳化物を50℃前後
に保持しながら、コンサーム掻取式UHT滅菌装
置(アルフア・ラバル社製)を用いて120℃で20
秒間加熱処理を行い、60℃に冷却して高粘性水中
油型乳化物を得た。このものをパイ生地にトツピ
ングし、200℃で12分間焼成しても形くずれは見
られず、トマト風味も良好であつた。
参考例 4 チーズパウダー(水溶性蛋白質含有量10重量
%)10重量部、卵白粉末2重量部、米デンプン9
重量部、食塩0.5重量部、グルタミン酸ソーダ0.2
重量部、チーズフレーバー0.2重量部、及びフア
ーセレラン0.3重量部を水38.5重量部に溶解・分
散し、水相を調製した。
別に、食用パームオレイン〔固体脂指数
(SFI):25℃で3、20℃で9〕39重量部、レシチ
ン0.2重量部、β−カロチン液0.1重量部を混合
し、油相を調製した。
水相を70℃に加熱しつつ、これに50℃に加熱し
た油相を少しずつ加え水中油型に乳化させ、更に
ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて均質化処
理し、水中油型予備乳化物を得た。次いで、この
水中油型予備乳化物を60℃前後に保持しながら、
KRCニーダー((株)栗本鐵工所製)にて、90℃で
30秒間加熱処理を行い、50℃に冷却し、高粘性水
中油型乳化物を得た。このものをパイ生地上にト
ツピングし、200℃で12分間焼成しても、また、
パン生地で包み180℃で15分間焼成しても、何れ
も形くずれは見られず、チーズ風味も良好であつ
た。
実施例 1 チーズパウダー(水溶性蛋白質含有量10重量
%)10重量部、ラクトアルブミン2重量部、米デ
ンプン8重量部、食塩0.5重量部、グルタミン酸
ソーダ0.3重量部、チーズフレーバー0.2重量部、
カラギーナン0.4重量部、及びデカグリセリンモ
ノステアレート0.2重量部を水58重量部に溶解・
分散し、水相を調製した。
別に、食用なたね油20重量部、β−カロチン液
0.1重量部、及びHLB1のシヨ糖脂肪酸エステル
0.3重量部を混合し、油相を調製した。
水相を50℃に加熱しつつ、これに50℃に加熱し
た油相を少しずつ加え、水中油型予備乳化物を得
た。次いで、この水中油型予備熱乳化物を50℃に
保持しながら、コンサーム掻取式UHT滅菌装置
を用いて130℃で20秒間加熱処理を行い、75℃に
冷却して高粘性水中油型乳化物を得た。このもの
をパン生地で包み、180℃で15分間焼成しても、
形くずれは見られず、チーズ風味も良好であつ
た。
実施例 2 カレー粉(水溶性蛋白質含有量6重量%、デン
プン質含有量15重量%)6重量部、脱脂粉乳(水
溶性蛋白質含有量35重量%)4重量部、コーンス
ターチ2重量部、薄力粉(水溶性蛋白質含有量
1.5重量%、デンプン質含有量70重量%)5重量
部、上白糖2重量部、食塩1重量部、グルタミン
酸ソーダ0.2重量部、ローカストビーンガム0.05
重量部、及びデカグリセリンモノパルミテート
0.05重量部を水46.2重量部に溶解・分散し、水相
を調製した。
別に、食用パームオレイン33重量部、ソルビタ
ンモノステアレート0.3重量部、及び牛脂ステア
リン酸モノ・ジグリセライド混合物0.2重量部を
混合し、油相を調製した。
水相を40℃に保持しつつ、これに60℃に加熱し
た油相を少しずつ加え、水中油型予備乳化物を得
た。次いで、この水中油型予備乳化物を45℃に保
ちながら、呉羽式UHT殺菌装置を用いて145℃
で4秒間加熱処理を行い、40℃迄冷却して高粘性
水中油型乳化物を得た。このものを食パンに塗
り、180℃で2分間焼成しても、形くずれは見ら
れず、カレー風味も良好であつた。
実施例 2 脱脂粉乳(水溶性蛋白質含有量35重量%)6重
量部、ソルビトール30重量部、上白糖5重量部、
リン酸架橋デンプン6重量部、ペクチン0.5重量
部、及びミルクフレーバー0.4重量部を水31.6重
量部に溶解・分散し、水相を調製した。
別に、食用大豆油15重量部及び上昇融点30℃の
魚硬化油〔固体油脂数(SFI):25℃で14、20℃
で20〕5重量部を混合したもの〔固体脂指数
(SFI):25℃で3.5、20℃で5〕に、HLB2のシヨ
糖脂肪酸エステル0.02重量部及びソルビタンモノ
オレート0.48重量部を溶解し、油相を調製した。
水相を40℃に加熱しつつ、これに60℃に加熱し
た油相を少しずつ加え、水中油型予備乳化物を得
た。次いでこの水中油型予備乳化物を45℃に保持
しながら、呉羽式UHT殺菌装置を用いて130℃
で4秒間加熱処理を行い、40℃迄冷却して高粘性
水中油型乳化物を得た。このものをパイ生地上に
トツピングしたものとフイリングしたものをそれ
ぞれ200℃で12分間焼成しても、何れも形くずれ
は見られず、ミルク風味も良好であつた。
実施例 3 しようゆ(水溶性蛋白質含有量2.0重量%)35
重量部、コーンスターチ6重量部、薄力粉(水溶
性蛋白質含有量1.5重量%、デンプン質含有量70
重量%)3重量部、ラクトアルブミン0.3重量部、
グルタミン酸ソーダ0.1重量部、キサンタンガム
0.1重量部、デカグリセリンモノステアレート
0.075重量部、ソルビトール(水分40%)25重量
部及び20.425重量部を混合し、水相を調製した。
水相を50℃に加熱し、撹拌しつつ、これに60℃
に加熱した食用米油10重量部を少しずつ加え、水
中油型に乳化させ、水中油型予備乳化物を得た。
この水中油型予備乳化物を50℃前後に保持しなが
ら、KRCニーダにて100℃で15秒間加熱処理を行
い、40℃に冷却して高粘性水中油型乳化物を得
た。このものを食パンに塗り、180℃で5分間焼
成しても、形くずれは見られず、しようゆ風味も
良好であつた。
参考例 6 ウスターソース(水溶性蛋白質含有量0.8重量
%)40重量部、ソルビトール(水分30%)20重量
部、麦芽糖水飴10重量部、米デンプン8重量部、
ラクトアルブミン0.12重量部、トリポリリン酸ナ
トリウム0.05重量部、ヘキサメタリン酸ナトリウ
ム0.03重量部、キサンタンガム0.03重量部、ロー
カストビーンガム0.01重量部及び1.66重量部を混
合し、水相を調製した。
別に、食用パームオレイン15重量部、食用なた
ね油5重量部及びHLB3以下のシヨ糖脂肪酸エス
テル0.09重量部を混合し、油相を調製した。
水相を45℃に保持しつつ、これに60℃に加熱し
た油相を少しずつ加え、水中油型に乳化させ、更
にホモミキサーにて均質化処理し、水中油型予備
乳化物を得た。次いで、この水中油型予備乳化物
を50℃前後に保持しつつ、KRCニーダーにて102
℃で6秒間加熱処理を行い、高粘性水中油型乳化
物を得た。このものをビスケツト生地ではさみ、
200℃で15分間焼成しても、形くずれは見られず、
ソース風味も良好であつた。
〔発明の効果〕
本発明によれば、耐熱性に優れ、且つ風味が良
好で、製菓・製パン用のフイリング・トツピング
材として好適な高粘性水中油型乳化物を製造する
ことができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 食用油脂を主たる成分とする油相5〜45重量
    部と、水溶性蛋白質素材、デンプン類、糊料、及
    び水を主たる成分とする水相55〜95重量部と、油
    相又は水相に添加される、重合度7以上のポリグ
    リセリン脂肪酸エステルを含有する乳化剤0.01〜
    5重量%(水中油型予備乳化物に対する使用量)
    とから、水相を連続相とする水中油型予備乳化物
    を調整し、得られた水中油型予備乳化物を加熱処
    理することを特徴とする高粘性水中油型乳化物の
    製造法。 2 乳化剤が、HLB3以下のシヨ糖脂肪酸エステ
    ルを含有する特許請求の範囲第1項記載の高粘性
    水中油型乳化物の製造法。 3 乳化剤の使用量が、水中油型予備乳化物に対
    して0.01〜2重量%である特許請求の範囲第1項
    又は第2項記載の高粘性水中油型乳化物の製造
    法。 4 食用油脂の固体脂指数(SFI)が、25℃で7
    未満、20℃で10未満である特許請求の範囲第1項
    記載の高粘性水中油型乳化物の製造法。 5 水相が呈味物質を含有する特許請求の範囲第
    1項記載の高粘性水中油型乳化物の製造法。 6 水相中の水溶性蛋白質素材に含まれている水
    溶性蛋白質の含有量が、0.005重量%以上、5重
    量%未満である特許請求の範囲第1項記載の高粘
    性水中油型乳化物の製造法。 7 水相中のデンプン類の含有量が2〜30重量%
    である特許請求の範囲第1項記載の高粘性水中油
    型乳化物の製造法。 8 糊料が、ペクチン類、ローカストビーンガ
    ム、キサンタンガム、ガラギーナン、フアーセレ
    ラン、寒天、及びタマリンド種子多糖類からなる
    群から選ばれた一種又は二種以上である特許請求
    の範囲第1項記載の高粘性水中油型乳化物の製造
    法。 9 加熱処理が、水中油型予備乳化物を90℃以上
    に加熱することによつて行われる特許請求の範囲
    第1項記載の高粘性水中油型乳化物の製造法。
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