JP6503840B2 - 加熱耐性を有するソース状水中油型乳化物 - Google Patents

加熱耐性を有するソース状水中油型乳化物 Download PDF

Info

Publication number
JP6503840B2
JP6503840B2 JP2015073286A JP2015073286A JP6503840B2 JP 6503840 B2 JP6503840 B2 JP 6503840B2 JP 2015073286 A JP2015073286 A JP 2015073286A JP 2015073286 A JP2015073286 A JP 2015073286A JP 6503840 B2 JP6503840 B2 JP 6503840B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
oil
starch
water
water emulsion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015073286A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016189763A (ja
Inventor
直実 青山
直実 青山
芳子 大野
芳子 大野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Oil Co Ltd
Original Assignee
Fuji Oil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Oil Co Ltd filed Critical Fuji Oil Co Ltd
Priority to JP2015073286A priority Critical patent/JP6503840B2/ja
Publication of JP2016189763A publication Critical patent/JP2016189763A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6503840B2 publication Critical patent/JP6503840B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、加熱耐性を有するソース状水中油型乳化物に関する。
製菓・製パン用フィリング、惣菜用フィリング等の水中油型乳化物は、例えばペースト状やソース状など様々な形態とすることが可能であり、バラエティーにあふれた品揃えで消費者の多様な嗜好に対応している。
上記の素材の中でも、ソース状水中油型乳化物は、保存期間を長くするための加熱殺菌や、より美味しくお客様に提供するため加温される等、加熱状態にさらされる場面が多い。しかし、加熱されることにより、乳化状態が壊れ、増粘・離水(固液分離)を引き起こし、ソース状としての流動性を失うだけでなく、外見上商品不良となる問題が生じることもある。このため、ソース状素材として用いられる食品素材に求められる品質として、加熱しても乳化状態が維持され、流動状態を有する物性が求められる場合がある。
加熱による固液分離を抑制する方法として、例えば水飴、澱粉、デキストリン等、増粘剤、多糖類、例えばキサンタンガム、グァーガム等を添加する方法が考えられるが、水中油型乳化物の硬さが上昇し、ソース状とは言えない物性になる。
特許文献1には、調理用クリームのレトルト殺菌による油分離および増粘を防ぐために、リゾレシチンとポリグリセリン脂肪酸エステルを併用することが開示されている。特許文献2には、乳化剤を使用せずに乳化が安定な水中油型乳化物を提供するために、特定の澱粉および蛋白質を配合することが開示されている。また、特許文献3には、チーズソースの凝集を防ぎ、なめらかな食感を保持させるため、均質化処理および澱粉添加の順序を規定した特定の製造工程を含む製造方法が開示されている。しかしながら、上記文献は液状に近い粘度のクリームまたはソースを開示するのみであり、適度な粘性を持った水中油型乳化物に関するものではない。
特許文献4では、油脂、卵黄含有物を急冷捏和したソース様油脂組成物を使用することによる、化学合成品や乳化剤などの大幅な減少、および作業性向上、工程の簡易化・簡略化が提案されている。また、特許文献5では、加温時に難しい加熱調整をせずとも液状を保ち、焦げにくく、熱凝固をおこしにくく、浸漬した食品を引き上げた時点で直ちに固化するフォンデュソースが提案されている。しかしながら、いずれの特許文献によっても加熱殺菌による乳化状態の破壊を防止することは困難である。
特開平4−330258号公報 特開平11−146756号公報 特開2007−166960号公報 特開2006−20585号公報 特開2004−81092号公報
本発明の目的は、加熱殺菌や再加熱による水中油型乳化物の乳化状態の破壊を防止し、かつ滑らかなソース状の物性を加熱後も維持できるような、ソース状水中油型乳化物を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、水中油型乳化物に配合される各原材料を調整することで、上記目的が達成されることを見出した。より具体的には、水48〜68重量%、油脂20〜42重量%、タンパク質2〜9重量%、澱粉、ゲル化剤及び/又は増粘剤、及び乳化剤を含有するソース状水中油型乳化物が、再加熱しても流動性を維持し、離水・増粘を起こさないという知見を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(1)水48〜68重量%、油脂20〜42重量%、タンパク質2〜9重量%、澱粉、ゲル化剤及び/又は増粘剤、及び乳化剤を含有することを特徴とする加熱耐性を有するソース状水中油型乳化物、
(2)ゲル化剤及び/又は増粘剤が、グァーガム、スクシノグリカン、ローカストビーンガム、タマリンドガム、ジェランガム、キサンタンガム及びカラギナンからなる群から選ばれる1種以上である(1)記載の加熱耐性を有するソース状水中油型乳化物、
(3)乳化剤が、酵素処理レシチン及び/又はグリセリン有機酸エステルである(1)又は(2)記載の加熱耐性を有するソース状水中油型乳化物、
である。
本発明により、加熱殺菌や再加熱による乳化状態の破壊を防止し、かつ滑らかなソース状の物性を加熱後も維持できる、ソース状水中油型乳化物を提供することができる。
以下、本発明の態様、実施形態を詳細に説明する。
ある態様において、本発明は加熱耐性を有するソース状水中油型乳化物に関する。本明細書において、加熱耐性を有するとは、水中油型乳化物を調製後、80〜90℃にて3〜30分の温調をした後に、液状でもペースト状でもなく適度な程良い粘性〜スプレッド可能な硬さを示すものを指す。具体的には、加熱冷却後の5℃におけるレオメーター測定値による硬さが20〜100g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であることをいう。
本発明のソース状水中油型乳化物は、水、油脂、タンパク質、澱粉、ゲル化剤及び/又は増粘剤、及び乳化剤を含有することを特徴とする。
本発明のソース状水中油型乳化物の水分含量は、48〜68重量%、好ましくは50〜65重量%、より好ましくは52〜58重量%である。水分含量が少なすぎると、物性が硬くなったり、油分離を引き起こす可能性がある。また水分含量が多すぎると、物性が液状に近くなったり、離水を引き起こす可能性がある。
本発明のソース状水中油型乳化物に含まれる油脂として、大豆油、菜種油、コーン油、綿実油、落花生油、ひまわり油、こめ油、サフラワー油、オリーブ油、ゴマ油、パーム油、ヤシ油、パーム核油等の植物性油脂及び牛脂、豚脂等の動物性油脂、並びにこれらを分別、水素添加、エステル交換等を施した加工油脂が例示できる。また、これらの油脂を1種類または2種類以上使用できる。油脂の性状は特に限定されず、固形脂、液状油脂のいずれも使用可能である。これらの中でも低融点油脂を用いることがソース状の物性を付与しやすいため、好ましい。本発明のソース状水中油型乳化物の油脂含量は、20〜42重量%、好ましくは25〜40重量%である。
本発明のソース状水中油型乳化物に含まれるタンパク質として、大豆タンパク質、トウモロコシタンパク質、小麦タンパク質、エンドウタンパク質等の植物由来のタンパク質や、カゼイン、卵白アルブミン、乳清タンパク質、ゼラチン、アクチン、ミオシン、絹タンパク質等の動物性タンパク質が例示できる。またポリペプチド、ペプチドおよびアミノ酸等もタンパク質として利用できるが、利用しなくてもよい。本発明のソース状水中油型乳化物は、これらのタンパク質を1種類または2種類以上含むことができる。中でも、乳タンパク質等の乳化安定化能を有するタンパク質が好ましい。本発明のソース状水中油型乳化物のタンパク質含量は、2〜9重量%、好ましくは4〜8重量%、より好ましくは5〜7重量%である。
ある実施形態において、本発明のソース状水中油型乳化物は、上記タンパク質として、乳タンパクを含む乳酸発酵物を含有することもできる。乳酸発酵物として、ナチュラルチーズやプロセスチーズなどのチーズ原料を含有することができる。
本発明のソース状水中油型乳化物は、澱粉を含有することを特徴とする。使用される澱粉は、食品の分野において使用可能なものであれば特に制限されず、例えば、小麦澱粉、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、米澱粉、キャッサバ澱粉、甘藷澱粉等の穀物澱粉類、並びにそれら穀物澱粉の酢酸エステル化、燐酸架橋、エーテル化、オクテニルコハク酸エステル化、α化等の化学的あるいは物理的処理が施された加工澱粉、さらにはデキストリンを始めとして、難消化性デキストリン、分枝デキストリン等のデキストリン類が例示できる。また、これらの澱粉を1種類または2種類以上使用できる。
ある実施形態において、加熱後に適度な粘度を付与させたい点から、乳化力を示すオクテニルコハク酸澱粉や老化耐性を付与した(エーテル化した)保水性のあるヒドロキシプロピル澱粉を併用できる。より具体的には、オクテニルコハク酸澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉、架橋澱粉、アセチル化澱粉、ハイアミロースコーンスターチ、緑豆澱粉、コーンスターチまたはワキシーコーンスターチ、加工澱粉から選ばれる1種類または2種類以上を使用することが好ましい。
本発明のソース状水中油型乳化物はゲル化剤及び/又は増粘剤を含有することを特徴とする。使用されるゲル化剤及び/又は増粘剤として、ペクチン、寒天、カラギナン、アルギン酸ナトリウム、ジェランガム、グァーガム、ローカストビーンガム、アラビアガム、キサンタンガム、プルラン、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、スクシノグリカンのゲル化・増粘剤等が例示できる。これらの中でも、グァーガム、スクシノグリカン、ローカストビーンガム、タマリンドガム、ジェランガム、キサンタンガム、カラギナンから選ばれる1種以上を使用することが、水中油型乳化物の保水力を高める点から、好ましい。
さらに、本発明のソース状水中油型乳化物は、乳化剤を含有することを特徴とする。例えば、レシチン(卵黄レシチン、大豆レシチン等)、蒸留モノグリセライド、モノグリセライド、ジグリセライド、モノグリセライドの酢酸エステル、モノグリセライドの有機酸エステル、脂肪酸のソルビタンエステル、脂肪酸のプロピレングリコールエステル、脂肪酸のポリグリセロールエステル等を使用することができる。乳化安定性の点から、これらの乳化剤の中でも酵素処理レシチン及び/又はグリセリン有機酸エステルを使用することが好ましい。
さらに、本発明の水中油型乳化物には、上記成分の他に、ソース、フィリング等に通常使用される原料を添加してもよいし、しなくてもよい。他の原料として、香料、着色料、酸味料、調味料、保存料等が例示できる。
本発明は、ある態様において、ソース状水中油型乳化物の製造方法に関する。本発明のソース状水中油型乳化物の製造方法は、例えば各原料を混合し、予備乳化した後、均質化、殺菌、冷却する工程を含む。冷却後のソース状水中油型乳化物を低温、例えば冷蔵庫内で保管するエージング工程を含んでもよい。予備乳化の調合温度は、例えば50℃〜60℃、好ましくは50℃〜55℃である。例えば、均質化圧力は0〜200kg/cm、殺菌条件は80℃〜100℃、0.5〜15分が適している。
上記製造方法により得られたソース状水中油型乳化物は、惣菜用チーズソースとして最適な物性を有している。最適な物性とは、例えば、冷蔵(5℃)状態における硬さが40〜180g(直径3cmプランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)、好ましくは冷蔵における硬さが60〜100gである。
このようにして得られた加熱耐性を有するソース状水中油型乳化物は、加熱殺菌や加温状態で供される惣菜用ソースとして、加熱しても固液分離・増粘を起こさず、適度な流動性が維持されている。
本発明のソース状水中油型乳化物として、パスタソース、ディップソース、サラダソースなど新たな惣菜用ソースとして、幅広い消費者の嗜好に対応できる新規なソース状水中油型乳化物が得られる。ある態様において、本発明はソース状水中油型乳化物を含む食品に関する。
以下、本発明について実施例を示し、より詳細に説明する。なお、例中の%及び部はいずれも重量基準を意味する。
加熱耐性の評価方法
加熱耐性の評価は以下の方法にて行った。エージングを終えたソース状の水中油型乳化物をレトルト袋に100g充填し、85℃に温調したウォーターバスにて30分加熱試験を行った。加熱後、粗熱が取れた後、冷蔵庫で一晩冷却し、品質評価を行った。評価基準は、加熱後の硬さおよび目視による状態を5段階で評価した。なお、一晩冷却後の5℃におけるレオメーター測定値による硬さは、直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分(不動工業株式会社製)で行った。
パーム油低融点画分35部、ナチュラルチーズ12部、乳清タンパク質(ホエイプロテインコンセントレート)3部、オクテニルコハク酸澱粉0.8部、ヒドロキシプロピル澱粉0.2部、食塩1部、水48部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、増粘多糖類0.5部、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は52%、油脂含量は38%、蛋白質含量は5%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが18g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ソース状の水中油型乳化物が得られた。
パーム油低融点画分18部、ナチュラルチーズ12部、ホエイプロテインコンセントレート6部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉2部、食塩1部、水61部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、増粘多糖類0.6部、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は65%、油脂含量は22%、蛋白質含量は8%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが5g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ソース状の水中油型乳化物が得られた。
パーム油低融点画分31部、ナチュラルチーズ12部、ホエイプロテインコンセントレート1.5部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉0.8部、ヒドロキシプロピル澱粉0.2部、食塩1部、水53.5部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、増粘多糖類0.5部、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は58%、油脂含量は34%、蛋白質含量は4%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが6g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ソース状の水中油型乳化物が得られた。
パーム油低融点画分31部、ナチュラルチーズ12部、ホエイプロテインコンセントレート5部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉0.8部、ヒドロキシプロピル澱粉0.2部、食塩1部、水50部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、増粘多糖類0.5部、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は54%、油脂含量は36%、蛋白質含量は7%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが8g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ソース状の水中油型乳化物が得られた。
パーム油低融点画分31部、ナチュラルチーズ12部、ホエイプロテインコンセントレート3部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉0.8部、ヒドロキシプロピル澱粉0.2部、食塩1部、水52部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、増粘多糖類0.5部、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は56%、油脂含量は34%、蛋白質含量は5%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが6g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ソース状の水中油型乳化物が得られた。
パーム油低融点画分35部、ナチュラルチーズ12部、ホエイプロテインコンセントレート3部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉1部、食塩1部、水48部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、増粘多糖類0.5部、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は52%、油脂含量は38%、蛋白質含量は5%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが23g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ソース状の水中油型乳化物が得られた。
パーム油低融点画分27部、ナチュラルチーズ12部、ホエイプロテインコンセントレート3部、リン酸架橋澱粉0.5部、食塩1部、水56.5部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、増粘多糖類0.5部、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は60%、油脂含量は31%、蛋白質含量は5%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが20g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ソース状の水中油型乳化物が得られた。
パーム油低融点画分31部、ナチュラルチーズ12部、ホエイプロテインコンセントレート1.5部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉0.4部、食塩1部、水54部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、増粘多糖類0.3部、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は58%、油脂含量は34%、蛋白質含量は4%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが60g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ソース状の水中油型乳化物が得られた。
パーム油低融点画分31部、ナチュラルチーズ12部、ホエイプロテインコンセントレート5部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉0.3部、食塩1部、水50.5部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、増粘多糖類0.1部、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は54%、油脂含量は36%、蛋白質含量は7%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが80g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ソース状の水中油型乳化物が得られた。
(比較例1)
パーム油低融点画分41部、ナチュラルチーズ12部、ホエイプロテインコンセントレート3部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉0.8部、ヒドロキシプロピル澱粉0.2部、食塩1部、水42部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、増粘多糖類0.5部、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合した時点で、油分離が起こり、水中油型乳化物を調製することができなかった。
(比較例2)
パーム油低融点画分15部、ナチュラルチーズ12部、ホエイプロテインコンセントレート4部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉2部、食塩1部、水66部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、増粘多糖類0.5部、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は70%、油脂含量は19%、蛋白質含量は6%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが11g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ソース状の水中油型乳化物が得られた。しかしながら、加熱後に離水を生じた。
(比較例3)
パーム油低融点画分38部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉0.8部、ヒドロキシプロピル澱粉0.2部、食塩1部、水60部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、増粘多糖類0.5部、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は59%、油脂含量は38%、蛋白質含量は0.04%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが6g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、液状の水中油型乳化物が得られた。
(比較例4)
パーム油低融点画分30部、ナチュラルチーズ12部、ホエイプロテインコンセントレート10部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉0.8部、ヒドロキシプロピル澱粉0.2部、食塩1部、水46部、pH調整剤(クエン酸ナトリウム0.6部)、増粘多糖類0.5部、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は51%、油脂含量は34%、蛋白質含量は11%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが23g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ソース状の水中油型乳化物が得られた。しかしながら、加熱後に硬さが硬すぎ、流動性のない状態となった。
(比較例5)
パーム油低融点画分31部、ナチュラルチーズ12部、ホエイプロテインコンセントレート3部、食塩1部、水53部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、増粘多糖類0.5部、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は57%、油脂含量は34%、蛋白質含量は5%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが5g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、液状の水中油型乳化物が得られた。
(比較例6)
パーム油低融点画分31部、ナチュラルチーズ12部、ホエイプロテインコンセントレート3部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉0.8部、ヒドロキシプロピル澱粉0.2部、食塩1部、水52部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、乳化剤0.25部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は57%、油脂含量は35%、蛋白質含量は5%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが4.5g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、液状の水中油型乳化物が得られた。
(比較例7)
パーム油低融点画分31部、ナチュラルチーズ12部、ホエイプロテインコンセントレート3部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉0.8部、ヒドロキシプロピル澱粉0.2部、食塩1部、水52部、pH調整剤(クエン酸ナトリウムとして0.6部)、増粘多糖類0.5部を、50〜55℃で10分間調合し、さらに120Kg/cmの圧力下で均質化した。均質化後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、45℃まで冷却後、充填し、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は56%、油脂含量は34%、蛋白質含量は5%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが4g/19.6mm(直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、液状の水中油型乳化物が得られた。
実施例1〜9及び比較例1〜7の加熱耐性との評価結果を表1及び表2に示す。

Claims (1)

  1. 水48〜68重量%、油脂2〜4重量%、タンパク質重量%、オクテニルコハク酸澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉、架橋澱粉から選ばれる1種類または2種類以上である澱粉、グァーガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、キサンタンガム及びカラギナンからなる群から選ばれる1種以上であるゲル化剤及び/又は増粘剤、及び酵素処理レシチン及び/又はグリセリン有機酸エステルである乳化剤を含有することを特徴とする、80〜90℃にて3〜30分の温調冷却後5℃におけるレオメーター測定値による硬さが20〜100g/19.6mm (直径3cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)である加熱耐性を有するソース状水中油型乳化物。
JP2015073286A 2015-03-31 2015-03-31 加熱耐性を有するソース状水中油型乳化物 Active JP6503840B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015073286A JP6503840B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 加熱耐性を有するソース状水中油型乳化物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015073286A JP6503840B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 加熱耐性を有するソース状水中油型乳化物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016189763A JP2016189763A (ja) 2016-11-10
JP6503840B2 true JP6503840B2 (ja) 2019-04-24

Family

ID=57245015

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015073286A Active JP6503840B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 加熱耐性を有するソース状水中油型乳化物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6503840B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7213232B2 (ja) * 2018-03-29 2023-01-26 株式会社日清製粉ウェルナ 冷凍麺食品
WO2019207907A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 株式会社J-オイルミルズ 食品用組成物
WO2020045605A1 (ja) * 2018-08-31 2020-03-05 日清フーズ株式会社 難消化性デキストリン含有ソース
CN110692685A (zh) * 2019-10-14 2020-01-17 福建达利食品科技有限公司 一种耐烤巧克力馅料及其制备方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62275646A (ja) * 1986-02-04 1987-11-30 Asahi Denka Kogyo Kk 高粘性水中油型乳化物の製造法
JPS6344841A (ja) * 1986-08-11 1988-02-25 Asahi Denka Kogyo Kk 高粘性水中油型乳化物の製造法
JP3096224B2 (ja) * 1995-05-30 2000-10-10 キユーピー株式会社 レトルトソース
US5731026A (en) * 1996-09-20 1998-03-24 Nestec S.A. Homogenized starch-based cheese product and methods of making same
JP4800911B2 (ja) * 2005-11-30 2011-10-26 キユーピー株式会社 リゾ化卵黄及びこれを用いた食品
JP4662157B2 (ja) * 2006-01-17 2011-03-30 日本製粉株式会社 冷凍クリームソース類の製造方法
JP2012231756A (ja) * 2011-05-06 2012-11-29 Adeka Corp 水中油型乳化物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016189763A (ja) 2016-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6177138B2 (ja) 乳化液状調味料
JP6503840B2 (ja) 加熱耐性を有するソース状水中油型乳化物
US6068876A (en) Mesophase-stabilized emulsions and dispersions for use in low-fat and fat-free food products
JP2011120571A (ja) 水中油型乳化状調味料及びその製造方法
JP6222788B1 (ja) 耐熱性チーズ様加工食品
JP2015065948A (ja) 成形チーズ様食品
CN111093392A (zh) 水包油型乳化调味料
JP6137305B2 (ja) 複合乳化調味料
JP5854994B2 (ja) 酸性水中油型乳化食品
JP6365527B2 (ja) チーズ様食品
JP6859810B2 (ja) 加熱調理用液状調味料
JPH09504433A (ja) 二次生物高分子物質中に分散した非前糊化アミロース高分子相を含む食品増粘剤
JP5206379B2 (ja) 食品組成物
JP6114145B2 (ja) ウニ含有水中油型乳化ソース
JP2016158572A (ja) 油中水型乳化組成物
JP6512688B2 (ja) 乳化パスタソース
JP6656456B1 (ja) 酸性水中油型乳化食品
JP7062410B2 (ja) 半固体状水中油型乳化食品及びその製造方法
TW202200020A (zh) 仿乳酪食品及仿乳酪食品的製造方法
JP5616686B2 (ja) 酸性水中油型乳化組成物
JP5206575B2 (ja) 食品組成物
JP5407362B2 (ja) 水中油型乳化油脂組成物
JP6867099B2 (ja) 油中水型乳化組成物
JP7240249B2 (ja) 半固体状水中油滴型乳化食品およびその製造方法
JP6472971B2 (ja) ルウ用油脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181211

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6503840

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150