JP6512688B2 - 乳化パスタソース - Google Patents
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カルボナーラソース、クリームソース等の乳化パスタソースは、パスタと和えた際にパスタに付着しやすく、滑らかな口どけとまろやかでコクのある食味が広く好まれている。
本発明者は、食味のほか、乳化パスタソース特有のツヤがパスタ料理に与えるシズル感のある外観が乳化パスタソースのおいしさに大きく寄与することに思い至った。しかしながら、低容量の乳化パスタソースをゆでたパスタと和えて喫食する際、時間が経つと乳化パスタソース特有のツヤが失われ、パスタ料理の品位が著しく低下することに気付いた。
この課題は、レストランで提供されるクリームパスタやソースを湯煎などで温めてからゆでたパスタと和えて喫食する市販の乳化パスタソース等の、一定量以上(例えば、100g超)のソースを使用する場合には顕著に現れるものではなく、乳化パスタソースを低容量化して提供する際に生じるものである。
料理の外観はおいしさに大きく寄与するものであり、ゆでたパスタと和えて時間が経っても乳化パスタソース特有のツヤを保つことは、乳化パスタソースの品位向上において克服すべき課題である。
しかしながら、乳化パスタソース特有のツヤに着目し、ゆでたパスタと和えて時間が経っても乳化パスタソース特有のツヤを保つ技術については検討されてこなかった。
その結果、
低容量の乳化パスタソースであって、
該ソースが加熱処理されてあり、
脂質の配合量、乳化状態及び粘度を調整することにより、
意外にも、ゆでたパスタと和えて時間が経っても乳化パスタソース特有のツヤが保たれることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)ゆでたパスタ一食分に50g以上100g以下の割合でソースを室温(1〜30℃)のままかけて喫食する乳化パスタソースであって、
該乳化パスタソースが加熱処理されてあり、
脂質を13%以上25%以下含有し、
品温25℃における、201gの遠心力で3分間遠心分離した際のソース全量に対する脂質分離量が0.1%以上4%以下、
ソースの粘度が0.5Pa・s以上15Pa・s以下である、
乳化パスタソース、
(2)(1)の乳化パスタソースにおいて、
さらに、原料として生澱粉を含有する、
乳化パスタソース、
(3)(2)の乳化パスタソースにおいて、
さらに、原料として、加熱処理又はヒドロキシプロピル化又はアセチル化された澱粉から選ばれる一種以上を含有する、
乳化パスタソース、
(4)(2)又は(3)の乳化パスタソースにおいて、
さらに増粘多糖類を含有する、
乳化パスタソース、
である。
よって、乳化パスタソースの品位向上と需要拡大に貢献できる。
なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
本発明は、
加熱処理されてあり、脂質を特定量含有し、品温25℃において、遠心分離を施した際のソース全量に対する脂質分離量及び粘度を特定の範囲とすることにより、ゆでたパスタと和えて時間が経っても乳化パスタソース特有のツヤが保たれることに特徴を有する。
乳化パスタソースは、水中油型に乳化されたパスタにかけて喫食するソースであり、例えば、カルボナーラソース、クリームソース等が挙げられる。
なお、本発明の乳化パスタソースは全体的に水中油型に乳化されていればよく、デジタルマイクロスコープを用いて倍率4000倍で観察した際に、乳化粒子径が50μm以上の油滴が5個以上観察される。また、本発明の乳化パスタソースには脂質が一部分離しているものも含む。
本発明の乳化パスタソースは、室温(1〜30℃)のままでもゆでたパスタと和えて喫食できるものである。よって、室温のままでゆでたパスタと和えてもパスタが冷めずに喫食できる量とする必要がある。
一食分とは、一般的に提供される一人前のパスタ料理に使用するソース量を指し、通常、乾燥質量で70〜150g(より一般的には90〜120g)のゆでたパスタに使用する量である。
具体的には、一食分のゆでたパスタに対し50g以上100g以下、さらに60g以上90g以下とするとよい。
ソース量が50gより少ないとパスタ料理として十分な食味が得られず、ソース量が100gを超えると室温のままゆでたパスタと和えた際にパスタが冷めてしまう。
本発明の乳化パスタソースは、加熱処理を施すことによってソース調製時の乳化状態がほぼ保たれたまま脂質を適度に分離させる。これにより、ゆでたパスタと和えて時間が経っても乳化パスタソース特有のツヤを有する乳化パスタソースを得られる。
加熱処理は、加圧加熱等、食品製造において通常行われる方法で施せばよい。
加熱処理は、乳化パスタソースの乳化状態が保たれ、かつ、ソース中の脂質が適度に分離する程度に施せばよく、具体的には、80〜130℃で、1〜120分間程度であればよい。
本発明において、脂質とは、原料あるいは原料に含まれる水に不溶性のトリグリセリド等の脂質成分をいう。
本発明の乳化パスタソースに用いる脂質は、脂質からなる、あるいは脂質を含有する食品素材であればいずれを用いてもよい。
脂質からなる原料としては、例えば、菜種油、大豆油、コーン油、オリーブ油、紅花油、綿実油、米油、ヒマワリ油、魚油、卵黄油等の動植物油、又はこれらの精製油(サラダ油)、及びMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリドのように化学的あるいは酵素的処理を施して得られる食用油、リン脂質及びリゾリン脂質等が挙げられる。
脂質を含有する食品素材としては、例えば、卵黄、牛乳、粉乳、クリーム、バター、チーズ等の乳加工品、マーガリン、ショートニング等が挙げられる。
これらの脂質は、一種で使用しても二種以上を組み合わせて使用してもよい。
脂質含有量は、13%以上25%以下であり、さらに15%以上20%以下であると、乳化パスタソースをゆでたパスタと和えて時間が経っても乳化パスタソース特有のツヤが保たれる乳化パスタソースが得られる。
脂質含有量が前記範囲より少ないと、ゆでたパスタと和えて時間が経った時のツヤに乏しい。
脂質含有量が前記範囲より多いと、加熱処理時に油相が多量に分離し、パスタを油脂で和えたようなテカリのある外観となり乳化パスタソース特有のツヤを付与し難い、又は、ソース調製時に十分に乳化されず、油相が分離したままの状態となる。もしくは、乳化状態が安定で加熱処理によっても脂質が分離せず、パスタと和えた際に乳化パスタソース特有のツヤを付与し難い。
本発明の乳化パスタソースは、前述の通り、加熱処理により、ソース調製時の乳化状態がほぼ保たれたまま脂質が適度に分離するように乳化されてある。
本発明の乳化パスタソースの乳化状態は、遠心分離を施した際の脂質の分離量で評価できる。具体的には、品温25℃において、201gの遠心力で3分間遠心分離を施した際のソース全量に対する脂質分離量が0.1%以上4%以下であり、さらに0.5%以上3.5%以下であるとよい。
脂質分離量が前記範囲より少ないと、ソース調製時の乳化状態が安定であり加熱処理を施しても脂質を適度に分離させることができないため、ゆでたパスタと和えて時間が経つと乳化パスタソース特有のツヤに乏しいものとなる。
脂質分離量が前記範囲より多いと、ソースの製造時に油相が分離したままとなりやすく、乳化状態とすることが難しい。もしくは、加熱処理時に脂質が過剰に分離し、ゆでたパスタを和えた際、油脂で和えたようなテカリのある外観となり、乳化パスタソース特有のツヤを得難い。
本発明の乳化パスタソースの粘度は、BH型粘度計(東機産業株式会社製、型番:BII型、使用ローター:No.4)を用い、品温25℃において、回転数10rpmで測定開始から5回転時の示度により求めた値が0.5Pa・s以上15Pa・s以下であり、1Pa・s以上10Pa・s以下であるとよい。
粘度が前記範囲より低いと、ソースがパスタに付着しづらくパスタから流れ落ちて液だまりとなりやすいため、ゆでたパスタと和えても乳化パスタソース特有のツヤを付与し難い。
粘度が前記範囲より高いと、乳化状態が安定で脂質の分離が生じ難く、ゆでたパスタと和えて時間が経つと乳化パスタソース特有のツヤに乏しいものとなる。
本発明の乳化パスタソースは、さらに原料として生澱粉を含有すると、加熱処理によって脂質を適度に分離し、乳化パスタソース特有のツヤに優れる乳化パスタソースを得やすい。
生澱粉は、化学的処理、物理的処理等が施されていない澱粉であればよく、具体的には、小麦澱粉、米澱粉、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉、タピオカ澱粉等が挙げられる。
なお、生澱粉の含有量は、ソース全量に対して0.3%以上3%以下、さらに0.5%以上2.5%以下とするとよい。
本発明の乳化パスタソースは、さらに原料として、加熱処理又はヒドロキシプロピル化又はアセチル化された澱粉から選ばれる一種以上を含有すると、加熱処理によって脂質を適度に分離しながらもソース調製時の乳化状態を保つことができ、ゆでたパスタと和えて時間が経っても乳化パスタソース特有のツヤに優れる乳化パスタソースを得られる。
加熱処理された澱粉は、生澱粉が糊化しない程度に熱処理を施した澱粉であり、具体的には常法により乾熱処理された澱粉、湿熱処理された澱粉等が挙げられる。
ヒドロキシプロピル化又はアセチル化された澱粉は、化学的処理により生澱粉にヒドロキシプロピル基又はアセチル基を導入した加工澱粉あり、具体的には、ヒドロキシプロピル澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、アセチル化澱粉、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉等が挙げられる。
加熱処理又はヒドロキシプロピル化又はアセチル化された澱粉から選ばれる一種以上の含有量は、ソース全量に対して0.3%以上3%以下、さらに0.5%以上2.5%以下とするとよい。
本発明の乳化パスタソースは、生澱粉と、加熱処理又はヒドロキシプロピル化又はアセチル化された澱粉から選ばれるいずれか一種以上を、質量比で1:0.5〜1:5の割合で含有すると、脂質が適度に分離し、ゆでたパスタと和えて時間が経っても乳化パスタソース特有のツヤに優れる乳化パスタソースを得やすい。
本発明の乳化パスタソースはさらに増粘多糖類を含有すると、加熱処理によってソース調製時の乳化状態がほぼ保たれたまま脂質が適度に分離する状態に調製しやすく、ゆでたパスタと和えて時間が経っても乳化パスタソース特有のツヤに優れる乳化パスタソースを得やすい。
本発明の乳化パスタソースに用いる増粘多糖類は、食用に適するものであればいずれのものでもよく、例えば、キサンタンガム、タマリンドシードガム、ジェランガム、グアガム、アラビアガム、サイリウムシードガム、アルギン酸、ペクチン等が挙げられる。
増粘多糖類は、ソース全量に対して0.001%以上0.2%以下、さらに0.01%以上0.15%以下で含有すると、ソース調製時の乳化状態がほぼ保たれまま脂質が適度に分離し、乳化パスタソース特有のツヤに優れるソースを得やすい。
本発明の乳化パスタソースには、本発明の必須原料である脂質以外の原料を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択し、配合することができる。
具体的には、例えば、醤油、砂糖、食塩、食酢、核酸系旨味調味料、柑橘果汁、ケチャップ等の各種調味料、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン等の乳化剤、酢酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸等の有機酸又はその塩、アスコルビン酸、ビタミンE等の酸化防止剤、各種ペプチド、胡椒、山椒等の香辛料、香料、色素などが挙げられる。
ミキサーに清水67.13kgを投入し、撹拌混合しながらナチュラルチーズ(脂質含有量30%)2kg、クリーム(脂質含有量42%)2kg、生卵黄2kg、菜種油15kg、酵素処理卵黄油0.6kg、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉(原料:ワキシーコーンスターチ)1.4kg及びキサンタンガム0.07kgを投入し、均質な状態となるまで処理をした後にニーダーに移し、拍子木切りのベーコン6.5kg、生澱粉(ワキシーコーンスターチ)1kgを投入して加熱撹拌した。80℃に達温後加熱を停止し、ブラックペッパー0.2kgを加えてさらに撹拌し、ソースを得た。得られたソースを70gずつ耐熱性のパウチに充填密封した後、120℃で20分間加圧加熱処理を施し、しかる後に冷却して、一食分の乳化パスタソース(70g)を得た。
ナチュラルチーズ(脂質含有量30%) 2 kg
クリーム(脂質含有量42%) 2 kg
生卵黄 2 kg
菜種油 15 kg
酵素処理卵黄油 0.6 kg
ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉 1.4 kg
生澱粉(ワキシーコーンスターチ) 1 kg
キサンタンガム 0.07kg
ベーコン 6.5 kg
ブラックペッパー 0.2 kg
清水 67.13kg
――――――――――――――――――――――――――――
合計 100 kg
実施例1の乳化パスタソース70gを容量100mLの遠心管に入れ、品温25℃において、遠心力201gで3分間遠心分離処理を施した。遠心分離処理後、遠心管の上部の油相をスポイトで採取して質量を測定した。試験例1の結果は表1に示す。
実施例1の乳化パスタソースについて、具材(ベーコン)を除去した上で、BH型粘度計(東機産業株式会社製、型番:BII型、使用ローター:No.4)を用い、品温25℃において、回転数10rpmで測定開始から5回転時の示度により、乳化パスタソースの粘度の値を求めた。試験例2の結果は表1に示す。
実施例1の乳化パスタソースのツヤを、専門のパネラー3人により下記の条件及び基準で評価した。
<評価条件>
直径1.6mm、原料がデュラム小麦のセモリナ粉100%の乾燥ロングパスタ100gを、メーカー表示通りの方法でゆでた。
ゆでたパスタ全量を湯切りして皿に取り出して実施例1の一食分の乳化パスタソース(70g)と和え、15分間経過後のパスタ料理のツヤを専門のパネラー3人で評価した。
A:時間が経っても乳化パスタソース特有のツヤを有している。
B:時間が経つと乳化パスタソース特有のツヤが失われる。
C:油脂で和えたようなテカリのある外観である。
実施例1の乳化パスタソースについて、具材(ベーコン)を除去した上で、下記の機器及び器具を使用してソースを観察し、乳化粒子径を確認した。
測定条件は下記の通りである。
<使用機器、器具及び観察条件>
デジタルマイクロスコープ:VHX-2000(KEYENCE製)
スライドグラス:水切放フロスト t1.0(松浪硝子工業株式会社製)
カバーグラス:角カバーグラス 18×18 No.1(松浪硝子工業株式会社製)
観察倍率:接眼レンズ 20倍× 対物レンズ 200倍(4000倍)
<観察方法>
試料0.5gをスライドグラスに取り、カバーガラスで軽く押さえた後、上方からライトで照らしてデジタルマイクロスコープにより、観察倍率4000倍で拡大観察を行った。
実施例1において、菜種油を10kgに配合変更し、減少分を清水で調整した以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分の乳化パスタソース(70g)を得た。
実施例1において、菜種油を20kg、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉を2kg、キサンタンガムを0.1kgに配合変更し、増加分を清水で調整した以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分の乳化パスタソース(70g)を得た。
実施例1の配合割合で、以下の方法で乳化パスタソースを得た。
すなわち、ミキサーに清水67.13kgを投入し、加熱撹拌しながらナチュラルチーズ(脂質含有量30%)2kg、クリーム(脂質含有量42%)2kg、生卵黄2kg、菜種油7.5kg、酵素処理卵黄油0.6kg、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉(原料:ワキシーコーンスターチ)1.4kg及びキサンタンガム0.07kgを投入し、均質な状態となるまで処理した後にニーダーに移し、菜種油7.5kg、拍子木切りのベーコン6.5kg、生澱粉(ワキシーコーンスターチ)1kgを投入して加熱撹拌した。80℃に達温後加熱を停止し、ブラックペッパー0.2kgを加えてさらに撹拌し、ソースを得た。得られたソースを70gずつ耐熱性のパウチに充填密封した後、120℃で20分間加圧加熱処理を施し、しかる後に冷却して一食分の乳化パスタソース(70g)を得た。
実施例1において、キサンタンガムを配合せず、菜種油を3kg、生澱粉を0.7kg、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉を0.4kgに配合変更し、減少分を清水で調整した以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分の乳化パスタソース(70g)を得た。
実施例1において、菜種油を9kgに配合変更し、減少分を清水で調整した以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分の乳化パスタソース(70g)を得た。
実施例1において、菜種油を21kg、ナチュラルチーズを3kg、クリームを7kgに配合変更し、増加分を清水で調整した以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分の乳化パスタソース(70g)を得た。
実施例2〜4の乳化パスタソースは、実施例1と同様、ゆでたパスタと和えて時間が経っても乳化パスタソース特有のツヤを有するものであった。また、いずれの乳化パスタソースも、デジタルマイクロスコープで観察した際に乳化粒子径が50μm以上の油滴が5個以上観察された。
一方、比較例1の乳化パスタソースは、脂質が多量に分離しており、ゆでたパスタと和えると油脂で和えたようなテカリのある外観となり、乳化パスタソース特有のツヤ感は得られなかった。
比較例2及び3の乳化パスタソースは、乳化状態が安定で脂質が分離しないものであり、ゆでたパスタと和えて時間が経つと乳化パスタソース特有のツヤ感が失われた。
実施例1において、キサンタンガムを配合せず、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉を1.6kgに配合変更し、増加分を清水で調整した以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分の乳化パスタソース(90g)を得た。
得られた乳化パスタソースについて、試験例3の評価基準に基づき評価したところ、ゆでたパスタと和えて時間が経っても乳化パスタソース特有のツヤを有するものであったが、実施例1の方がツヤに優れていた。また、乳化パスタソースをデジタルマイクロスコープで観察した際に乳化粒子径が50μm以上の油滴が5個以上観察された。
実施例1において、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉を乾熱処理された澱粉に置き換えた以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分の乳化パスタソース(50g)を得た。
得られた乳化パスタソースについて、試験例3の評価基準に基づき評価したところ、実施例1と同等のツヤを有するものであった。また、乳化パスタソースをデジタルマイクロスコープで観察した際に乳化粒子径が50μm以上の油滴が5個以上観察された。
実施例1において、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉を湿熱処理された澱粉に置き換えた以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分の乳化パスタソース(50g)を得た。
得られた乳化パスタソースについて、試験例3の評価基準に基づき評価したところ、実施例1と同等のツヤを有するものであった。また、乳化パスタソースをデジタルマイクロスコープで観察した際に乳化粒子径が50μm以上の油滴が5個以上観察された。
実施例1において、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉をアセチル化アジピン酸架橋澱粉に置き換えた以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分の乳化パスタソース(50g)を得た。
得られた乳化パスタソースについて、試験例3の評価基準に基づき評価したところ、実施例1と同等のツヤを有するものであった。また、乳化パスタソースをデジタルマイクロスコープで観察した際に乳化粒子径が50μm以上の油滴が5個以上観察された。
実施例1において、菜種油を21kg、ナチュラルチーズを3kg、クリームを7kgに配合変更し、増加分を清水で調整した以外は実施例1と同様の方法で、品温25℃における粘度が7Pa・sとなるよう調製した。脂質含有量は26%であった。
得られたソースは、脂質含有量が多いために乳化が不十分で油相が多量に分離した状態となり、乳化パスタソースを得ることはできなかった。
Claims (4)
- ゆでたパスタ一食分に50g以上100g以下の割合でソースを室温(1〜30℃)のま
まかけて喫食する乳化パスタソースであって、
該乳化パスタソースが加熱処理されてあり、
脂質を13%以上23%以下含有し、
品温25℃における、201gの遠心力で3分間遠心分離した際のソース全量に対する脂
質分離量が0.1%以上4%以下、
ソースの粘度が1Pa・s以上15Pa・s以下であり、
前記乳化パスタソースがカルボナーラソース又はクリームソースである、
乳化パスタソース。 - 請求項1に記載の乳化パスタソースにおいて、
さらに、原料として生澱粉を含有する、
乳化パスタソース。 - 請求項2に記載の乳化パスタソースにおいて、
さらに、原料として、加熱処理又はヒドロキシプロピル化又はアセチル化された澱粉から
選ばれる一種以上を含有する、
乳化パスタソース。 - 請求項2又は3に記載の乳化パスタソースにおいて、
さらに増粘多糖類を含有する、
乳化パスタソース。
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