JPH0514934B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばかな文字列入力を漢字かな混
じり文字列に変換する機能を有した計算機やワー
ドプロセツサ等の情報処理装置に係り、詳しくは
文字列変換に伴う変換候補文字列の表示方法およ
び装置に関するものである。

〔発明の背景〕

従来、かな文字列入力を漢字かな混じり文字列
に変換した時、この変換操作者が変換単位として
指定したかな文字列入力全体に対する変換結果
（変換候補）を表示装置の画面上に一度に表示し
ている。また上記変換結果に多義が存在する場合
には、該多義のすべてを列挙、表示することが考
えられる。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、このように、文字列入力全体に対応し
てその変換結果を一度に表示したり、また変換結
果の多義を一度に表示するものにあつては、上記
変換単位即ちかな文字列入力が例えば複数の単語
や複数の文節等からなる長い文字列入力の場合、
該文字列入力に対応する変換結果（変換候補）が
長くなり、またその数も増加し、この結果として
変換結果（変換候補）の一部が画面から外れ、所
望の変換結果（変換候補）を表示内容から視覚的
に選択することがむずかしくなる。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、例えば複数の単語または複数
の文節等からなる文字列入力に対する例えばかな
漢字変換結果を修正するような場合に際して選
択、修正が容易に行なえるような変換候補文字列
の表示方法および装置を提供することにある。

〔発明の概要〕

本発明は、読み文字列を複数の分割文字単位か
らなる所望の変換文字列に変換する読み入力文字
列の変換候補表示方法にあつて、前記読み文字列
を入力し、入力された該読み文字列を変換文字列
に変換し、該変換文字列の少なくとも一分割文字
単位の該変換文字列を表示し、かつ、該読み文字
列に、該読み文字列の先頭からの区切り位置が異
なる複数種の分割文字単位に多義が存在する場
合、該複数種の分割文字単位各々に対応する複数
の変換候補文字列を列挙して表示し、該複数の変
換候補文字列から前記所望の変換文字列を選択す
ることにある。

また、本発明は、読み入力文字列の変換候補表
示装置にあつて、読み文字列を入力する入力手段
と、該入力手段によつて入力された読み文字列を
複数の分割文字単位からなる変換文字列に変換す
る読み文字変換手段と、少なくとも１つの該分割
文字単位に対応する該変換文字列を表示し、かつ
該読み入力文字列に、該読み文字列の先頭からの
区切り位置が異なる複数種の分割文字単位に多義
が存在する場合、該複数種の分割文字単位各々に
対応する複数の変換候補文字列を列挙して表示す
る表示手段と、該表示手段の該複数の変換候補文
字列の中から一つを選択し、選択された該変換候
補文字列を前記少なくとも１つの分割文字単位に
対応する変換文字列とする変換候補選択手段とを
具えたことにある。

なお、ここに云う列挙とは、上記各区切り位置
における変換候補文字列を区別せず同等に表示す
ることを意味するものとする。

読み入力文字列に該読み入力文字列の先頭から
の区切り方に多義が多い場合、区切り位置の違う
文字列を含む変換候補を列挙して表示することに
よつて、例えば、複数の単語や文節等の仮名漢字
変換の多義の表示および選択（すなわち修正操
作）を、操作者と機械の対話によつて容易に行な
える。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の一実施例を説明する。第１図は
本発明における日本文入力装置の一実施例を示す
機能構成図である。第１図において、処理装置１
０１はマイクロプロセツサであり、プログラムメ
モリ１０２に格納されたプログラムを読み出して
実行するとともに、パスライン１１５を介して各
ブロツクの制御およびデータ転送制御を行なう。
キー入力装置１０７より、カナまたはローマ字で
入力したい日本語の読み（読み入力文字列）を入
力すると、該読みに相当する文字コードの系列が
キーコードメモリ１０６に貯えられる。この場合
の日本語の読みは単語や文節あるいはそれらを複
数個連続させた複数文節または、文頭から、句点
や読点までのものでもよい。キーコードメモリ１
０６に貯えられた上記文字コード列は、１文字入
力されるごとに、表示制御回路１１１によつて表
示装置１１２内のリフレツシユメモリの該当する
場所、すなわち、カーソルポインタ１１３の示す
表示装置１１２のカーソル位置に書込まれる。表
示装置１１２は上記リフレツシユメモリを一定時
間ごとに走査し、前記文字コードに対応する文字
発生装置１１０内の文字パタンを、表示制御回路
１１１を通して受け取り表示する。

キー入力装置１０７より前記入力した文字系列
の漢字かな混り文への変換を指示するタイミング
は、単一の単語または文節、あるいは複数の単語
または文節のうちのいずれか、あるいはいずれで
もよく、それらを適当に組み合わせたものでも良
いが、通常は、用いる日本文入力装置によつて、
変換する単位は定まつている。本発明に適合する
ものは、少なくとも２つ以上の単語または文節を
含む文字列（複数の分割文字単位）を変換単位と
しているものである。

上記変換の単位と、現実に変換を実行するタイ
ミングは一致しても良いし、いくつかの変換の単
位をまとめて、同時に変換の実行をしても良いが
本実施例では、変換の単位と変換実行のタイミン
グが同一のものについて説明する。

キー入力装置１０７より前記入力した文字系列
の漢字かな混り文への変換を実行する指示が与え
られると、処理装置１０１へ取込まれたプログラ
ムメモリ１０２からのプログラムは、外部記憶装
置１１４内の用語辞書の内容を、外部記憶装置制
御回路１１３を介して参照しながら仮名漢字変換
を実行し、漢字かな混りの文にして、表示装置１
１２のテキスト部分へ表示する。該表示された漢
字かな混り文は、仮名漢字変換の結果最も妥当と
思われる用語およびその接続情報の並びである。

その変換結果の候補の表示方法についてその一
具体例を説明すると、例えば複数の単語または複
数の文節を仮名漢字に変換したときの候補の表示
は、まず、先頭の単語または文節についての変換
結果を表示装置に表示する。この際、複数の単語
または文節を含む入力文字列を仮名漢字変換した
結果、単語または文節の区切りが一通りに定まら
ない場合があるが、それらも含め、とにかく変換
された入力文字列からの最初の単語または文節の
変換結果のみを表示装置に表示する。例えば、
「テイオンカンキヨウ」という文字列を仮名漢字
変換し、単語単位に表示するという表示方式を取
れば、 「低温」（２字熟語）と 「低」 （接頭語） の２つが表示される。

次に、操作者は上記変換結果およびその表示内
容を見て、所望の変換結果と異なる場合にはその
異なる部分について、修正操作を行なう。

第２図は、操作者が仮名漢字変換結果の修正を
行なう方法を示したものである。第２図において
２０１は、第１図における表示装置１１２であ
り、入力文字列として「ていおんかんきよう」と
入力した場合の仮名漢字変換の結果、テキスト領
域２０２に「低温感興」と表示されている。い
ま、操作者の所望する文字列が「低温環境」であ
つた。とすると、テキスト領域２０２に示された
「低温感興」とは異なるので、修正作業が必要と
なる。第２図における候補表示部２０３の表示例
は、上記修正作業を開始した直後の入力文字列
「ていおんかんきように」の最初の単語について
の候補表示の例を示している。

第３図は、仮名漢字変換の結果を修正する場合
の、仮名漢字変換結果の保存の仕方および、該結
果の利用の仕方を示し、また第４図は、仮名漢字
変換の結果を修正する場合の候補の、表示装置１
１２への表示の例と、該候補の選択手順を示した
ものであり、第３図および第４図の両方を用いて
本発明の詳細を説明する。

第３図において、第１図のキー入力装置１０７
からの入力文字列が、第２図の例と同じく「てい
おんかんきように」であつたとする。修正操作を
開始した直後は、頭の部分の単語の切り方が「て
いおん」および「てい」の２種類に限定され、前
者は熟語、後者は接頭語として、候補蓄積部のＡ
というアドレスには、３０１のように上記２つの
候補が貯えられており、「低温」の文字部のあと
には、これに続く候補文字列が貯えられているア
ドレス（本実施例ではＡ１）の値がはいつてお
り、また「低」のあとにも同様に、これに続く候
補文字列が貯えられているアドレス（本実施例で
はＡ２）の値がはいつている。

第４図における頭の部分の候補の表示は上記第
３図の３０１の情報を用い、文字の部分はこれを
そのまま、第２図の候補表示部２０３にまず表示
する。しかる後に、３０１の文字の後につづく情
報を参照し、該情報が０でないアドレスを指して
いるならば、上記表示された候補文字の後に
「＊」マークを付す。３０１の、文字の後の情報
は２つとも０でないアドレス（Ａ１およびＡ２）
が示されているから、表示の結果は第４図４０１
のように、文字のあとに２つとも「＊」がついて
いる。

次に、操作者は４０１を見、自分が入力したい
と思つている方を選択する。第２図の例に示す結
果を得るには４０１の「低温＊」の方を選択す
る。該選択の方法は例えば、第１図キー入力装置
１０７に、第４図４０１の３段の候補エリアのそ
れぞれに相当するキーを有し、該キーを打鍵する
ことによつて表示されている内容が選択されるよ
うなもので実現できる。

今、４０１に表示されている２つの候補のう
ち、「低温＊」（＊の印は、このあとにまだ単語が
続くことを示す。」が選択されると、第３図の３
０１においてアドレスＡの「低温」に付随したア
ドレスＡ１を参照する。アドレスＡ１以降は３０
２に示すような情報を持つており、「低温」に続
く候補文字が貯えられている。すなわち、「感興
に」「環境に」「間」（接尾語）である。それぞれ
の文字のうしろには、３０１と同様、該文字に更
に続く文字の情報が貯えられているが、３０２の
場合、「感興に」および「環境に」のあとには、
「０」がはいつている。これは、該文字の後には
これ以上文字が続かないことを示している。「間」
のあとには、アドレスＡ１１に、つづく文字の情
報が存在することを示している。３０２の部分に
対する候補表示は、第４図の４０２のようになつ
ている。４０２において、〔 〕で囲んだ部分は
すでに選択されて確立した部分を示す。４０２に
示された候補は、「かんきよう」（２字熟語）と
「かん」（接尾語）の２つの単語の区切りを持つて
おり、２字熟語は「感興」と「環境」の２つの多
義を持つていることを示している。４０２の上の
２つは、これ以後文字がないので、もし選択され
れば、変換結果はすべて確定することになる。

４０２の最下段の候補は、更に文字が続くので
この部分を選択すると、第３図の３０２において
は、アドレスＡ１１を参照することになる。アド
レスＡ１１の候補は３０３のようになつている。
アドレスＡ１１の候補は、「きように」に対する
変換結果が記されていることになり、３０３に示
すように漢字かな混じりの「今日に」および「京
に」という結果を得、しかも、これ以上文字が続
かないので、表示は、第４図の４０３に示すよう
なものとなり、「今日に」か「京に」を選択すれ
ば、すべての文字が確定することになる。

一方、４０１の表示のうち、２段目の「低＊」
を選択すると、残りの入力文字「おんかんきよう
に」の部分に対する結果として、第３図において
アドレスＡ２に３０４のような結果が記されてい
る。３０４の結果は、上記残りの入力文字「おん
かんきように」のうちの「おんかん」の部分の変
換結果であり、この場合は、候補の１つしかなく
候補表示は第４図の４０４のようになる。４０４
において最上段を選択すると、「おんかん」の後
続文字「きように」に対する変換結果は、第３図
の３０４の「音感」に付随する情報から、アドレ
スＡ２１が参照される。アドレスＡ２１は３０５
のようになつており、「きように」に対する候補
が貯えられている。３０３のアドレスＡ１１の内
容も、上記３０と同じく「きように」に対する変
換結果であるが、３０３の場合には、接尾語
「間」に続く語として熟語のみの接続を許すのに
対し、３０５の場合は、熟語「音感」に続く語と
して上記熟語の外に、接尾語「郷」をも認めてい
る点が異なる。３０５に対して第４図の４０５の
ように候補表示される。

すなわち、もし、入力を希望する文が「低温：
環境」であれば、操作者は上記候補中「低温」の
方を選択する。直ちに、残りの入力文字「カンキ
ヨウ」に対する変換結果、 「環境」 「感興」 ・ ・ が表示されるので、続いて「環境」を選択すれば
よい。

もし、入力したい文字が「低：音感：郷」だと
すると、前記候補の「低」を選択すると、残りの
文字例「オンカンキヨウ」に対する変換結果の頭
の部分、 「音感」 が表示されるので、「音感」を選択すると、残り
の文字例「キヨウ」に対する変換結果 「郷」 等が表示される。更に「郷」を選択すれば目的
の変換結果が得られる。

以上のような操作を行なつた後、かな文字の入
力をキー入力装置１０７より行なえば修正操作は
終了して次のかな漢字変換へ移ることができる。

第３図において、３０４における選択は、候補
が１つしか存在しない場合のものであつた。本実
施例では、１つしか候補がない場合でも候補を選
択する方法を示したが、この場合は候補そのもの
の選択操作を必ずしも行なう必要がない。従つて
確認を表わすキーの打鍵または指示でもよい。

〔発明の効果〕

本発明によれば、長い読み入力文字列を複数の
分割文字単位例えば複数の単語や文節などからな
る所望の変換文字列に変換した時その変換候補を
変換文字列の一部分つまり一つの分割文字単位毎
に表示することによつて、変換候補文字列が表示
画面から外れるようなことはなく、その変換候補
を確実にかつ容易に選択することが可能となり、
また、その表示処理速度も早めることが可能とな
る。また、変換候補には、区切り方の違つた変換
候補が含まれているので、その選択範囲が広が
り、所望の区切りに合つた変換候補を、迅速に選
択することができる。これは、読み入力文字列に
該読み入力文字列の先頭からの区切り方に多義に
多い場合、その変換候補の選択効率が上がり、そ
の結果として、変換および選択確定操作性の向上
が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による日本文入力装置の一実
施例を示す構成図、第２図、第３図および第４図
は、仮名漢字変換によつて得られた候補の表示
と、候補の選択の手順を説明する図である。 １０１……処理装置、１０３……候補表示メモ
リ、１０７……キー入力装置、１１１……表示制
御装置、１１２……表示装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 読み文字列を複数の分割文字単位からなる所
   望の変換文字列に変換する読み入力文字列の変換
   候補表示方法であつて、 前記読み文字列を入力し、 入力された該読み文字列を変換文字列に変換
   し、 該変換文字列の少なくとも一分割文字単位の該
   変換文字列を表示し、 かつ、該読み文字列に、該読み文字列の先頭か
   らの区切り位置が異なる複数種の分割文字単位に
   多義が存在する場合、該複数種の分割文字単位
   各々に対応する複数の変換候補文字列を列挙して
   表示し、 該複数の変換候補文字列から前記所望の変換文
   字列を選択する ことを特徴とする読み入力文字列の変換候補表示
   方法。 ２ 上記読み文字列が、かな文字入力列であり、
   上記分割文字単位が、複数の単語または複数の文
   節であることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の読み入力文字列の変換候補表示方法。 ３ 読み文字列を入力する入力手段と、 該入力手段によつて入力された読み文字列を複
   数の分割文字単位からなる変換文字列に変換する
   読み文字変換手段と、 少なくとも１つの該分割文字単位に対応する該
   変換文字列を表示し、かつ該読み入力文字列に、
   該読み文字列の先頭からの区切り位置が異なる複
   数種の分割文字単位に多義が存在する場合、該複
   数種の分割文字単位各々に対応する複数の変換候
   補文字列を列挙して表示する表示手段と、 該表示手段の該複数の変換候補文字列の中から
   一つを選択し、選択された該変換候補文字列を前
   記少なくとも１つの分割文字単位に対応する変換
   文字列とする変換候補選択手段と を具えたことを特徴とする読み入力文字列の変換
   候補表示装置。 ４ 上記表示手段が、上記読み文字変換手段によ
   つて変換された変換候補文字列をテキスト位置に
   表示する第１表示部および先頭位置が同じ上記分
   割文字単位に対応する上記変換候補文字列を表示
   する第２表示部を具備し、上記変換候補選択手段
   が、該第２表示部に表示された該変換候補文字列
   の一つを選択した時、選択した該変換候補文字列
   を前記第１表示部のテキスト位置の変換文字列と
   入れ替える手段を含む特許請求の範囲第３項記載
   の読み文字列の変換候補表示装置。