JPH0481854A - g線、i線共用ペリクル - Google Patents

g線、i線共用ペリクル

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JPH0481854A
JPH0481854A JP2194793A JP19479390A JPH0481854A JP H0481854 A JPH0481854 A JP H0481854A JP 2194793 A JP2194793 A JP 2194793A JP 19479390 A JP19479390 A JP 19479390A JP H0481854 A JPH0481854 A JP H0481854A
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JP
Japan
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line
pellicle
fluorine
thin film
nitrocellulose
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JP2194793A
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English (en)
Inventor
Yasushi Kaneko
靖 金子
Tsumoru Kuwabara
桑原 積
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体集積回路の製造におけるフォトリソグ
ラフィ工程で使用されるマスクの保護のための防塵フィ
ルムカバー、すなわちペリクルに関するものである。さ
らに詳しくは、g線、i線共用ペリクルに関するもので
ある。
〔従来の技術〕
薄くて透明なフィルムからなるペリクルは、半導体集積
回路の製造におけるフォトリソグラフ工程で使用される
マスクに固着され、該マスクとは、所定の距離をおいて
マスク上に位置している。したがって、フォトリソグラ
フ工程の操作中において、こまかな塵埃粒子がペリクル
の上に付着しても、レジスト材を塗布した半導体ウェハ
ー上には結像しない。したがって、マスクをペリクルで
保護することにより、塵埃粒子の像による半導体集積回
路の短絡や断線を防ぐことができ、フォトリソグラフ工
程の製造歩留まりが向上する。さらに、マスクのクリー
ニング回数が減少して、その寿命を延ばすなどの効果が
ある。
近年、半導体工業における技術の進歩にともない、集積
回路の高密度化、高集積化が進み、ウェハー上への投影
パターンの線幅、線間隔がともに小さくなってきている
。そのため、露光光源として、超高圧水銀ランプの輝線
のうちのg線(波長436nm)に加え、波長が短くエ
ネルギーの大きいi線(365ns+)も使用され始め
た0g線露光、i線露光のそれぞれでペリクルを使い分
けなくても済むように、g線、i線の両方の波長で光線
透過率の高い、g線、i線共用ペリクルが開発されてい
る。このようなペリクルとして、特開平1−13305
2号公報、特開平2−12151号公報などが開示され
ている。これらの中で実施されているペリクルは、膜厚
をある範囲に限定することで、g線、i線の両波長で光
線透過率が高くなるようにされており、透過率の面では
満足されている。しかし、これらには、いくつかの問題
点がある。第一に、単層膜においてg線、i線の両波長
で光線透過率を高めようとすると、非常に狭い膜厚範囲
でしか実現できないので、製造の歩留まりが低くなる。
第二に、特開平1−133052号公報で実施されてい
るプロピオン酸セルロース、特開平2−12151号公
報で実施されているポリビニルプロピオナール、ポリビ
ニルブチラールは高湿度の環境におくと、しわやたるみ
が発生し、緊張状態に保つことが難しいという欠点をも
つ。半導体のフォトリソグラフィーを行う工程では、静
電気により微細塵埃が機器や生産物等へ付着するのを避
けるため、室内の相対湿度をやや高めに維持する傾向が
あるため、このようなペリクルは実用上使用できない。
第三に、特開平2−12151号公報で実施されている
ニトロセルロースは、g線よりもエネルギーの大きなi
線の露光により著しく劣化し、透過率が小さくなる。す
なわち、耐光性が劣る。
以上のように、従来のペリクルでは、1つのペリクルを
g線、i線の両方の露光工程で使おうとしたとき、光線
透過率においては満足されているものの、耐光性、耐湿
性のいずれかが満たされていないために、これらのペリ
クルは実用上使用が困難である。また、製造の歩留まり
も低かった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、g線、i線の両波長における光線透過率が高
く、g線よりエネルギーの大きなi線露光に対する耐光
性にも優れ、高湿度の環境でも、しわやたるみの発生し
ない、g線、i線共用ペリクル、更に、このようなペリ
クルであって、かつ、歩留まりよく製造することのでき
るものを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] そこで、本発明者は上記の課題を解決すべく鋭意検討の
結果、本発明に至った。
すなわち、本発明は、 (1)  ニトロセルロース10ル50スアセテートブ
チレート90〜50wt%とからなる組成物を中心層と
し、その両側に反射防止層として、含ふっ素糸ポリマー
薄膜を設けたことを特徴とする3層構造のペリクル (2)  ニトロセルロース10〜50wt%と、セル
ロスアセテートブチレート90〜50wt%とからなる
組成物を中心層とし、その両側に反射防止層として、屈
折率n,が1.38以下である含ふっ素ポリマー薄膜を
厚さdr = (1 0 0/ ny )±10n+m
に設け、かつ、中心層の膜厚が545〜615nm 、
 1265〜1335nm、1985〜2055nm、
又は2705〜2775nmであることを特徴とする3
層構造のペリクルである。
本発明について更に詳細に説明する。
最近の半導体のフォトリソグラフィーの技術は、集積回
路の高密度化、高集積化の傾向があり、ウェハー上への
投影パターンの線幅、線間隔が共に小さくなってきてい
る。そのため、露光光源としても、より短波長の光が使
われるようになってきた。
従来のニトロセルロースからなるペリクルは、g線に対
しては劣化しないが、g線より波長が短くエネルギーの
大きなi線に対しては、はなはだしく劣化する。
そこで、各ペリクルメーカーは、i線に対しても光線透
過率が高く、耐光性のあるペリクル素材として、セルロ
ースアセテート(酢酸セルロース)、セルロースアセテ
ートプロピオネート(プロピオン酸セルロース)、セル
ロスアセテートブチレー(酪酸セルロース)、ポリビニ
ルプロピオナール、ポリビニルブチラールなどを選定し
ている。
しかし、これらの素材からなるペリクルは、いずれも、
高湿度において形状保持性が劣る。すなわち、高湿度に
おいて薄膜にしわやたるみが発生する。
本発明のペリクルは、このような高湿度の環境において
も、しわやたるみの発生がな(、また、g線より短波長
のi線に対する耐光性もよく、実用に耐えるペリクルで
ある。
本発明の中心層について説明する。この中心層は、ニト
ロセルロースとセルロースアセテートブチレートの混合
組成物より成る。
ニトロセルロースは膜の強度、耐湿性を担う。
本発明で使用するニトロセルロースは、高分子量のもの
ほど薄膜の形状保持力が大きいため好ましい。すなわち
、数平均分子量が5万以上、好ましくは、8万以上であ
る。かつ、その硝化度は、10−13%好ましくは11
〜12%である。
このような材料としては旭化成工業■から市販されてお
り、その硝化度は10.7〜12.2%である。
この市販品は、各種塗料、インキ、接着剤、コーティン
グ剤など、多くの用途に幅広く使われているものである
かかるニトロセルロースはセルロースアセテトブチレー
トと混合して用いられる。セルロースアセテートブチレ
ートは膜の耐光性を担う。
ニトロセルロースと混合する素材として、セルロースア
セテートブチレート以外のセルロース誘導体、例エバ、
セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオ
ネートなどは、耐湿性が劣るので、好ましくない。
混合して用いるセルロースアセテートブチレートは、ブ
チリル含量が高いほど、かつその分子量が高いほど耐湿
性の点で好ましい。セルロースアセテートブチレートの
好ましい組成の一例は、ブチリル含量が35〜55%好
ましくは50〜55%、数平均分子量が1万5千〜10
万のものが良好である。この材料は、イーストマンコダ
ック社から市販されており、容易に得られる。
ニトロセルロースとセルロースアセテートブチレートは
同じセルロース系であるため、相溶性は非常に良好であ
る。本発明においてニトロセルロースの混合割合は、1
0〜50wt%である。ニトロセルロースの混合割合が
、10wt%未満では高湿度の環境における薄膜形状保
持性にほとんど効果がなく、また、ニトロセルロースの
混合割合が50wt%を超えると薄膜の形状保持性にお
いては非常に効果があるが、i線に対する耐光性は、ニ
トロセルロースよりも若干良いが短時間で劣化する。長
時間の薄膜形状保持性、および、i線に対する耐光性を
考慮すると、ニトロセルロースの混合割合は、20〜4
0%が好ましい。
次に、反射防止層について説明する。
ニトロセルロースとセルロースアセテートブチレートと
の混合組成物からなる薄膜を中心層とし、その両側に反
射防止層として含ふっ素ポリマー薄膜を設けることによ
り、g線、i線の両波長で透過率を大きくできる中心層
の膜厚範囲が広がることが分かった。このことにより、
g線、i線の両波長で透過率の大きなペリクル用薄膜を
歩留まりよく製造することが可能となった。
ここで使用する含ふっ素ポリマーとしては、屈折率が1
.38以下のものが好ましい。このとき、g線、i線の
両波長で透過率が大きくなる(例えば99%以上となる
)中心層の相対膜厚精度が、単層膜のときに比べ2倍以
上になる。
ここで、相対膜厚精度とは、g線、i線の両波長で透過
率が99%以上となる中心層の膜厚の上限をdU、下限
をdL、中央値をdM=(dU十dL)/2としたとき
、(dU −dt、)x 100 /dM [%]で与
えられる量である。
例えば、中心層の膜厚が1290〜1325nn+の範
囲でg線、i線の両波長における透過率が99%以上に
なったとき、相対膜厚精度は2.7%となる。
含ふっ素ポリマーとしては、含ふっ素メタクリレート、
含ふっ素環状ポリマー、テトラフルオロエチレン/ヘキ
サフルオロプロピレン/ビニリデンフルオライドの3元
共重合体などが好ましい。
これらの含ふっ素ポリマーは、ある種の溶媒に溶け、回
転塗布法(スピンコーター法)、ナイフコーター法、浸
漬引き上げ法などで薄膜が形成できるとともに、結晶化
度が小さいか、または非品性であり、光学的な透明性に
優れる。このようなポリマーとして、3M社のフロラー
ドFC−721、旭硝子■のサイトツブ、duPont
社のテフロンAFなどがある。
本発明の中心層の成膜法は、いかなる方法によっても構
わないが、ニトロセルロースが熱可塑性でないため、溶
液にしてキャストする方法が通常用いられる。また、本
目的とするペリクルにあっては、上記に示された範囲で
あり、かつ膜厚の均一性が重要である。その製造法とし
ては、回転塗布法(スピンコーター法)、ナイフコータ
ー法、浸漬引き上げ法、流体表面上への流延法などが通
しているが、特にスピンコーター法が好適である。
かかる均一な厚さの薄膜は、ニトロセルロースとセルロ
ースアセテートブチレートを所定混合比、および濃度に
なるように、乳酸エチルやシクロヘキサノンなどの溶剤
に溶かし、濾過したあと、スピンコーター法により、ガ
ラス基板などの平滑基板上に流延して作ることができる
平滑基板上に形成された薄膜に含まれている溶媒を、ホ
ットプレート、オーブンなどで揮発させる。乾燥後の薄
膜の上に、先に示した含ふっ素ポリマーを所定の濃度に
調整し、スピンコーター法などで塗布、乾燥し、反射防
止層として含ふっ素ポリマーの薄膜を形成する。
平滑基板上に形成された2層膜を、金属またはプラスチ
ックなどの枠に剥し取る。剥離面側に、反射防止層とし
て含ふっ素ポリマーの薄膜を形成することにより、中心
層の両側に、含ふっ素ポリマー層を持つ3層膜が完成す
る。このとき、含ふっ素ポリマーを塗布する前に、剥離
後の膜を高湿度下に置くことにより、包理の無い均一な
含ふっ素ポリマー層が形成できる。
以上の含ふっ素ポリマー薄膜を形成するときは、その厚
さdFが、dF−(100/nF )±10nm(ny
は含ふっ素ポリマーの屈折率)になるように、スピンコ
ーティングの条件を選択する。
〔実施例〕
以下に実施例をあげて本発明を説明するが、本発明はこ
れにより限定されるものではない。
実施例1 セルロースアセテートブチレート(イーストマンコダッ
ク社製CAB53m−1、ブチル含量50%)6gと、
ニトロセルロース(旭化成工業■製、HTG−20硝化
度12.0%)4gを酢酸エチルセロソルブに溶解し、
固形分濃度7ivt%の溶液を調整した。また、含ふっ
素メタクリレート樹脂(屈折率1.365)を、パーフ
ルオロトリブチルアミンに溶解し、0.8 wt%の溶
液を調整した。スピンコーターにシリコンウェハーをセ
ットして、調整したCAB/NC溶液を20cc滴下し
、その後、シリコンウェハーを1100Orpで45秒
間回転させ、つぎに、ホットプレートで溶媒を蒸着せし
め、シリコンウェハー上にCAB/NCからなる厚さ1
310 nmの薄膜を形成した。つぎに、その上に、含
ふっ素メタクリレート樹脂溶液を3cc滴下し、600
 rpmで30秒間回転の後、風乾し、2層膜を形成し
た。つぎに、シリコンウェハー上より薄膜を剥離し、1
20X98mの長方形アルミフレームに、膜をぴんと張
り、含ふっ素メタクリレト樹脂層側をエポキシ系接着剤
で固着した。この膜を高湿度下に30分放置後、再び、
この膜のCABlNCN側を上にしてスピンコーターに
セットし、含ふっ素メタクリレート樹脂溶液を3cc清
下し、600rpmで30秒間回転の後、風乾し、3層
膜を形成した。外側の含ふっ素メタクリレート樹脂層の
膜厚は73nmであった。
この薄膜を、水を張った湿度100%の密閉容器中に放
置したが、たるみや、しわの発生はまったく無かった。
また、1ケ月経過後においても、まったく異常はみられ
なかった。
この薄膜の半分をアルミニウム箔で覆い、i線(ワコム
社製、U■ソーラーシミュレーター、365nm、50
 mW/cn)を照射して転写の発生するまでの時間を
測定したところ、400時間であった。
この薄膜の光線透過率を測定したところ、g線において
は100%、i線においては99.9%であった。また
、g線〜i線の範囲での平均の光線透過率は98%であ
った。
このように、本実施例によるペリクル用薄膜は、耐湿性
、耐光性、光線透過率とも満足のゆくものであり、g線
およびi線のどちらの露光工程にも十分使用できる。さ
らに、g線〜i線の範囲での光線透過率も大きいため、
g線〜i線の光を照射するプロジェクションアライナ−
においても好ましく使用できる。
実施例2 セルロースアセテートブチレート(イーストマンコダッ
ク社製CAB381−20、ブチリル含量3i%)7g
と、ニトロセルロース(旭化成工業■製、HIG−12
0硝化度12.0%)3gを酢酸エチルセロソルブに溶
解し、固形分濃度6svt%の溶液を調整した。また、
含ふっ素環状ポリマー(屈折率1.29)を、パーフル
オロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)に溶解し、1w
t%の溶液を調整した。スピンコーターにシリコンウェ
ハーをセットして、調整したCAB/NC溶液を20c
c滴下し、その後、シリコンウェハーを1000rpn
+で45秒間回転させ、つぎに、ホットプレートで溶媒
を蒸発せしめ、シリコンウェハー上にCAB/NCから
なる厚さ1305nmの薄膜を形成した。つぎに、その
上に、含ふっ素環状ポリマー溶液を3cc滴下し、60
0rpa+で30秒間回転の後、風乾し、2層膜を形成
した。つぎに、シリコンウェハー上より薄膜を剥離し、
120X9Bmの長方形アルミフレームに、膜をぴんと
張り、含ふっ素環状ポリマー層側をエポキシ系接着剤で
固着した。この膜を高湿度下に10分放置後、再び、こ
の膜のCAB/NC層側を上にしてスピンコーターにセ
ットし、含ふっ素環状ポリマー溶液を3cc滴下し、6
00rpmで30秒間回転の後、風乾し、3層膜を形成
した。外側の含ふっ素環状ポリマー層の膜厚は78nm
であった。
この薄膜の光線透過率を測定したところ、g線、i線に
おいていずれも99.8%であった。また、g線〜i線
の範囲での平均の光線透過率は99.4%であった。
耐湿性、耐光性はともに実施例1と同じであった。
実施例3 含ふっ素ポリマーとして、含ふっ素環状ポリマー(屈折
率1.34)を使用し、その膜厚を75nmとした以外
は実施例2と同様の3層膜を作成した。
ここで、CAB/NCからなる層の膜厚を1300〜1
500nmの範囲で変え、g線、i線での光線透過率が
ともに99%以上となる膜厚を調べた。
このとき、1285〜1325nmの範囲で、g線、i
線での光線透過率がともに99%以上となった。この範
囲を相対精度((上限の膜厚−下限の膜厚)/中心の膜
厚)X100)で表すと、3.1%となる。
比較例I CABとNCからなる膜厚865nmの薄膜を作成した
。この場合、耐湿性、耐光性は、実施例と同じであった
。光線透過率を測定したところ、g線においては100
%であったが、i線においては93%であった。このよ
うに、本比較例によるペリクル用薄膜は、i線における
光線透過率が小さいために、i線露光での使用には好ま
しくない。
比較例2 NCだけからなる膜厚1430nmの薄膜を作成した。
この場合、耐湿性は実施例と同じであった。また、光線
透過率も実施例1と同じく、g線において100%、i
線においても100%であった。しかし、転写が現れる
までの時間を実施例1と同様の方法で測定したところ、
30時間と、本発明によるものに比べ短時間で転写が現
れた。このように、本比較例によるペリクル用薄膜は、
i線における耐光性に劣り、i線露光での使用には好ま
しくない。
比較例3 セルロースアセテートプロピオネート(アルドリッチ社
製ハイモレキュラーウェイトグレード)だけからなる膜
厚1450nmの薄膜を作成した。この場合、耐光性は
実施例1と同じであった。また、光線透過率も、実施例
1と同じく、g線において100g、i線においても1
00%であった。しかし、この薄膜を、水を張った湿度
100%の密閉容器中に放置したところ、すぐに膜にし
わや、たるみが生じた。このように、本比較例によるペ
リクル用薄膜は、耐湿性に劣り、高湿度下での使用には
好ましくない。
比較例4 CABとNCからなる薄膜を作成した。ここで、CAB
/NCからなる層の膜厚を1300〜1500n11の
範囲で変え、g線、i線での光線透過率がともに99%
以上となる膜厚を調べた。
このとき、1430〜1450nmの範囲で、g線、i
線での光線透過率がともに99%以上となった。この範
囲を相対精度((上限の膜厚−下限の膜厚)/中心の膜
厚)X100)で表すと、1.4%となる。これは、実
施例3に示す反射防止膜を設けた場合に比べ、g線、i
線での光線透過率がともに99%以上となる相対精度が
半分以下であり、g線、i線での光線透過率がともに9
9%以上とる膜を得ようとしたときの歩留まりも約半分
に低下した。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明によるペリクルは、g線、i線の
両波長において光線透過率が高く、高湿度環境において
も、薄膜形状保持性が良好で、しわやたるみ等の発生が
無いばかりか、g線よりエネルギーの大きなi線に対す
る耐光性にも優れ、i線露光での使用に十分耐えるもの
である。本発明によるペリクルを貼り付けたマスクは、
g線露光、i線露光のどちらにもペリクルを貼り替える
ことなく使用できる。さらに、耐光性に優れるため、ペ
リクル寿命も長く、ペリクルを張り替える頻度が少なく
なる。このことにより、高価なマスクの寿命を延ばすこ
とができ、また、ペリクルの管理も楽になる。
上記のような3層構造とすることにより、g線、i線の
両波長において、高い光線透過率を与える中心層の膜厚
の範囲が広がり、薄膜製造の歩留まりの向上に役立つと
ともに、平均の光線透過率が大きくなるため、gI!〜
i線の範囲の光で露光するプロジェクションアライナ−
用のペリクルとしても好ましく使用できる。
特許出願人  旭化成工業株式会社

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、ニトロセルロース10〜50wt%と、セルロース
    アセテートブチレート90〜50wt%とからなる組成
    物を中心層とし、その両側に反射防止層として、含ふっ
    素ポリマー薄膜を設けたことを特徴とする3層構造のペ
    リクル。
JP2194793A 1990-07-25 1990-07-25 g線、i線共用ペリクル Pending JPH0481854A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170114977A (ko) 2016-04-05 2017-10-16 아사히 가세이 가부시키가이샤 펠리클
KR20190038369A (ko) 2017-09-29 2019-04-08 아사히 가세이 가부시키가이샤 펠리클

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JP2018049256A (ja) * 2016-04-05 2018-03-29 旭化成株式会社 ペリクル
JP2022010209A (ja) * 2016-04-05 2022-01-14 旭化成株式会社 ペリクル
KR20190038369A (ko) 2017-09-29 2019-04-08 아사히 가세이 가부시키가이샤 펠리클

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