JP3026750B2 - ペリクル - Google Patents
ペリクルInfo
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- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
Description
製造においてフォトリソグラフィ工程で使用されるマス
クを保護するための防塵カバー、すなわちペリクルに関
するものである。
集積回路の製造におけるフォトリソグラフィ工程で用い
るフォトマスク又はレチクル(以下共に「マスク」と称
する。)に固着して使用され、マスク上に所定の距離を
おいて位置づけられる。これにより、フォトリソグラフ
ィ工程において細かな異物がペリクル上に付着しても、
フォトレジストが塗布された半導体ウェハー上にこれら
の異物は結像しない。このように、ペリクルを用いてマ
スクを保護することにより、異物の像による半導体集積
回路の短絡や断線等を防ぐことができ、フォトリソグラ
フィ工程の製造歩留まりが向上している。さらに、マス
クのクリーニング回数が減少して、その寿命を延ばすな
どの効果がペリクルにある。
におけるスループット向上のために、露光する光の透過
率が高いことが要求される。そのために、ペリクルでは
透明薄膜層の片面あるいは両面に反射防止層が設けられ
る。通常、ペリクルは透明薄膜層と反射防止層とからな
るペリクル膜、及びマスク上に位置づけるための支持枠
体から構成される。ここで用いられる反射防止層として
は、単層あるいは2層以上の層が用いられる。
材料としては、テトラフルオロエチレン−ビニリデンフ
ルオライド−ヘキサフルオロプロピレンポリマー(特開
昭61−209449号公報に記載)、ポリフルオロア
クリレート(特開平1−100549号公報に記載)、
主鎖に環状構造を有するフッ素ポリマーであるデュ・ポ
ン社製のテフロンAF(商品名)(特開平3−3996
3号公報に記載)、旭硝子社製のサイトップ(商品名)
などが提案されている。
くはフッ素含有ポリマーやフッ化カルシウムやフッ化マ
グネシウムなどの無機フッ素系材料が用いられている。
これらの材料を用いたペリクルは最外層の反射防止層材
料がフッ素系であるため、ペリクル膜と枠体とを接着し
た場合、反射防止層がないものに比べ接着強度が低くな
る。そのため、ペリクル膜面の異物除去などに行われる
エアブロー等の際に、ペリクル膜と枠体とが剥離してし
まう問題がある。また、ペリクル膜と枠体の接着強度を
上げるために、接着させる反射防止層の一部を溶液剥離
して接着する方法(特開平5−257266号公報)が
提案されているが、工程が複雑になる等の問題がある。
来の技術に鑑みて、フッ素系材料でコーティングされた
ペリクル膜と枠体との接着強度が大きく、異物除去のた
めのエアブローを行っても剥離し難く、接着剤部分の耐
光性が良いペリクル構造体を提供することを目的とす
る。
を解決するため鋭意研究を行った結果、特定の組成物を
有する光硬化型接着剤が、フッ素材料でコーティングさ
れたペリクル膜と支持枠体の接着強度を上げることと、
放射線または光照射したフッ素系材料や含フッ素アクリ
レートを反射防止層材料とすることにより接着剤との密
着性がさらに向上することを見い出し本発明をなすに至
った。
アクリレート重合体又は放射線あるいは光照射したフッ
素ポリマーからなる反射防止層及び透明薄膜層を有する
ペリクル膜と支持枠体が、水酸基含有(メタ)アクリレ
ートを有する紫外線硬化型接着剤を介して接着されてい
るペリクル構造体を提供するものである。また、本発明
は、更に下記(2)〜(4)の発明も提供する。 (2)上記水酸基含有(メタ)アクリレートが、2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレートであることを特
徴とする(1)記載のペリクル構造体。 (3)上記紫外線硬化型接着剤に、2−メチル−〔4−
(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プ
ロパノンを有することを特徴とする(1)記載のペリク
ル構造体。 (4)上記紫外線硬化型接着剤に、テルペン−フェノー
ル樹脂を有することを特徴とする(1)記載のペリクル
構造体。
剤として2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート
を用い、開始剤として2−メチル−〔4−(メチルチ
オ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパノンを
用い、紫外線硬化型接着剤としてテルペン−フェノール
樹脂を用い、フッ素系材料として含フッ素(メタ)アク
リレート重合体又は放射線あるいは光照射したフッ素ポ
リマーを用いる実施態様が特に好ましい。
層(中心層)としては、ニトロセルロース、セルロース
アセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロ
ースアセテートプロピオネート、セルロースプロピオネ
ート、エチルセルロース、カーボネート化アセチルセル
ロース等のセルロース誘導体が使用できる。
で用いても良いが、ニトロセルロースでは膜強度、高湿
度下での形状保持性に優れるが、他のセルロース誘導体
に比べ耐光性が劣り、また、セルロースアセテート、セ
ルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテ
ートブチレート、セルロースプロピオネート等では耐光
性が優れているが、膜強度及び高湿度下での形状保持性
に劣るので、ニトロセルロースとニトロセルロース以外
のセルロース誘導体との混合物を使用することが好まし
い。
との混合割合は、膜強度、高湿度下での形状保持性およ
び耐光性を考慮して決定されるが、混合物中のニトロセ
ルロースの含有量は10〜50重量%が好ましく、さら
に好ましくは、20〜40重量%の範囲である。また、
混合されるセルロース誘導体としては、薄膜の形状保持
性を考慮した場合、高分子量のものが好ましい。即ち、
セルロース誘導体の数平均分子量は3万以上、好ましく
は5万以上である。このような材料のうち、ニトロセル
ロースは旭化成工業(株)から、また、セルロースアセ
テート、セルロースアセテートブチレート、セルロース
アセテートプロピオネート、セルロースプロピオネート
はイーストマン・コダック社から市販されており、容易
に入手できる。
タノン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンな
どのケトン類、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、乳酸エチ
ル、酢酸セロソルブ、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテートなどのエステル類およびこれらの溶
媒の混合系が使用される。セルロース誘導体などの薄膜
は、回転塗布法(スピンコート法)により形成する。セ
ルロース誘導体などの溶液を異物除去のための濾過後、
ガラスやシリコンなどの平滑基板上に滴下後、回転させ
る。透明薄膜層(中心層)の膜厚は、溶液粘度や基板の
回転速度を変化させることにより、適宜変化させること
ができる。平滑基板上に形成された薄膜に含まれている
溶媒は、ホットプレート、オーブンなどで揮発させる。
構成されるが、単層の場合(表裏に反射防止層を形成す
るとペリクルの層数は3層)は、反射防止層の屈折率n
1が透明薄膜(中心層)の屈折率nCに対してn1=
(nC)1/2の時に反射防止効果は最大となり、この
値に近い反射防止層材料を選択するほど反射防止効果は
大きくなる。反射防止層の厚みdは、反射防止すべき波
長をλとするとn1・d=λ/4とすればよい。
表裏に反射防止層を形成するとペリクルの層数は5層)
は、透明薄膜層に接する層が高屈折率反射防止層にな
り、最外層が低屈折率反射防止層となるが、最外層の反
射防止層から順に屈折率と厚みをn1、d1およびn
2、d2とすると、n2/n1=(nC)1/2の時に
反射防止効果は最大となり、この値に近いn2/n1の
反射防止層材料を選択するほど反射防止効果は大きくな
る。反射防止層の厚みd1、d2は、反射防止すべき波
長をλとするとn1・d1=n2・d2=λ/4とすれ
ばよい。中心層には、セルロース誘導体、ポリビニルブ
チラール、ポリビニルプロピオナール等が使用でき、こ
れらの材料の屈折率はnC=1.5前後であるから、
(nC)1/2≒1.22となる。従って、反射防止層
材料の屈折率としては、単層反射防止の場合、n2/n
1がそれぞれ1.22に近いほど反射防止効果が大きく
なり、好ましい。
材料としては、テトラフルオロエチレン−ビニリデンフ
ルオライド−ヘキサフルオロプロピレンポリマー、ポリ
フルオロアクリレート、主鎖に環状構造を有するフッ素
ポリマーであるデュ・ポン社製のテフロンAF、旭硝子
社製のサイトップ等のフッ素系材料が使用できる。ポリ
フルオロアクリレートとしては、住友3M社製のFC−
722(商品名)が好ましく使用できる。
ぞれ単独で用いても良いが、テフロンAFの場合は、屈
折率が低く反射防止効果の大きいポリマーであるが、中
心層との密着性に難点があり、他のポリマーとの混合物
が好ましい。FC−722はポリフルオロアクリレート
で含フッ素メタクリレートであるが、パーフルオロポリ
マーに比べ、アクリレートの極性のため、ペリクル膜と
支持枠との接着剤による接着において、接着強度が大き
くなる。
の放射線や、遠紫外線などの光を照射することにより、
濾過性、制電性ばかりでなく、ペリクル膜と支持枠体と
の接着剤による接着において、接着強度が大きくなる。
また、上記放射線や光の内、特にγ線が好ましい。さら
に、ポリマーの照射は、空気あるいは照射によりポリマ
ーに極性基を与えるガス下で行い、γ線の場合、その線
量は1〜500kGyが好ましい。
の一部が分解し分子量が下がるが、開裂した部分には、
元のポリマー構造にはない化学結合が生じる。γ線を照
射したポリマーは、未照射のポリマーと比べて、水との
接触角が小さくなり、赤外吸収スペクトルをみると17
80cm-1付近に吸収が生じ、また、紫外・可視スペク
トルにおいても、360nmから短波長にかけて吸収が
生じる。水との接触角が小さくなっていることは、親水
性が増していることであり、γ線照射により極性基が生
じていることが分かる。また、この極性基が接着性の向
上に寄与していると考えられる。また、テフロンAFを
例にあげたが、他のフッ素ポリマーについても同様な効
果があり、テフロンAFに限るものではない。
ロベンゼン、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフ
ラン)、トリクロロトリフルオロエタン、パーフルオロ
トリブチルアミンなどのフッ素系溶媒に溶かして用いら
れるが、膜表面が平滑で色斑のない膜を得るためには沸
点の高い溶媒の方が好ましい。溶媒の沸点は、130℃
以上が好ましく、160℃以上がより好ましい。
に接する高屈折率反射防止層の材料としては、ポリビニ
ルナフタレン、ポリスチレン、ポリエーテルスルフォン
などが使用できる。本発明のペリクルの成膜方法ついて
は、いかなる方法によっても構わないが、膜厚精度、表
面性が優れていることから、平滑基板上へのスピンコー
ティング法が好適である。スピンコーティングの条件と
して、溶液の粘度、溶媒の蒸発速度、スピンコーター周
囲の温度、湿度、スピン回転数、スピン時間など多くの
因子があるので、正しく選択する。
誘導体等の透明薄膜層をガラスあるいはSiウェハー上
に形成し、溶媒が充分乾燥してからその上に反射防止層
を形成する。基板上に形成された2層膜を、両面テープ
などをつけた金属又はプラスチックなどの枠によって剥
がし取る。片面2層反射防止ペリクルは、セルロース誘
導体等の透明薄膜層を、ガラスあるいはSiウェハー上
に形成し、溶媒が充分乾燥してから、高屈折率反射防止
層をその上に形成し、さらに溶媒が充分乾燥してから低
屈折反射防止層を形成する。基板上に形成された3層膜
を、上記同様剥離する。
誘導体等の透明薄膜層をガラスあるいはSiウェハー上
に形成し、溶媒が充分乾燥してからその上に反射防止層
を形成する。枠に接着した2層膜をスピンコーターに設
置し、剥離面側に反射防止層を形成することにより形成
することができる。また、基板に離型処理をした後、反
射防止層、中心層、反射防止層の順に各層を基板上に形
成し、基板上に形成された3層膜を、両面テープなどを
つけた金属又はプラスチックなどの枠によって剥がし取
ることによっても3層膜を得ることができる。
誘導体等の透明薄膜層を、ガラスあるいはSiウェハー
上に形成し、溶媒が充分乾燥してから、高屈折率反射防
止層をその上に形成し、さらに溶媒が充分乾燥してか
ら、低屈折反射防止層を形成する。基板上に形成された
3層膜を、上記同様剥離する。枠に接着した3層膜をス
ピンコーターに設置し、剥離面側に反射防止層を高屈折
反射防止層、低屈折反射防止層の順で形成し、5層膜を
形成することができる。両面単層反射防止ペリクルと同
様に、基板に離型処理をすることにより、低屈折反射防
止層、高屈折反射防止層、中心層、高屈折反射防止層、
低屈折反射防止層の順に各層を基板上に形成し、基板上
に形成された5層膜を、同様に剥がし取ることによって
も得ることができる。
枠体に接着させる工程において、接着剤に紫外線硬化型
接着剤や熱硬化型接着剤を用いる。工程の簡便性やペリ
クル膜へのダメージから、紫外線硬化型接着剤を用いる
ことが好ましい。本発明における紫外線硬化型接着剤に
ついて詳細に説明する。表面に反射防止層としてフッ素
コーティングしている多層ペリクル膜と支持枠体(フレ
ーム)の接着において、水酸基含有(メタ)アクリレー
トを含有する紫外線硬化型接着剤を用いることにより、
接着強度が大きくなることを見い出した。その結果、ペ
リクル膜面の異物除去のために行うエアブロー等で、ペ
リクル膜が支持枠体から剥離することなく、操作するこ
とが可能となる。
は、ペンタエリスリトールトリアクリレート、2−ヒド
ロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアク
リレート、グリセリンジメタクリレート、グリセロール
モノメタクリレート、3−アクリロイルオキシグリセリ
ンモノメタクリレート、等が使用できる。また、ポリブ
タジエンの水酸基含有(メタ)アクリル変性オリゴマ
ー、アクリロニトリル−ブタジエンゴムの水酸基含有
(メタ)アクリル変性オリゴマー等も使用できる。
ルメタクリレートが、ペリクルと支持枠体の接着強度を
上げる効果が大きく、また、耐光性も良く好ましい。2
−ヒドロキシプロピルメタクリレートは下記式(1)で
示される。
の、接着剤中における含有量は、10〜80重量部、好
ましくは20〜70重量部の範囲である。10重量部よ
り少ないと接着強度の向上効果が現れず、また接着剤の
露光感度が低い。また80重量部より多いと粘度が低下
し、使用し難い。さらに、これら水酸基含有(メタ)ア
クリレートは1種又は複数の組み合わせで使用しても構
わない。
て用いられる光開始剤としては、ベンゾイン系、アセト
フェノン系、チオキサンソン系、パーオキサイド系が挙
げられる。具体的には、例えば、ベンゾイン、ベンゾイ
ンアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベン
ゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジ
メチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミ
ノベンゾフェノン、チオキサンソン、2−メチルチオキ
サンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、2−クロ
ロチオキサンソン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチ
ル、2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2
−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−
ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−
ブタン−1−オン等が使用できる。さらに、これら光開
始剤は、それぞれ単独で用いても良いが、露光感度を上
げるため、2種以上の混合物で用いても良い。
(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プ
ロパノンが、露光感度が高く、耐光性が良く、接着強度
が高く、接着剤組成物成分として特に好ましい。2−メ
チル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォ
リノ−1−プロパノンは下記式(2)で示される。
1〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲
である。光開始剤の含有量が0.1重量部より少ない
か、15重量部より多いと、架橋密度や露光感度が低く
なったり、接着強度が小さくなったりする。水酸基含有
(メタ)アクリレートに接着付与剤としてテルペン−フ
ェノール樹脂を併用することができ、それにより、接着
強度を向上させ、耐光性を低下を防止することができ
る。そのようなテルペン−フェノール樹脂としては、α
−ピネンフェノール樹脂、ジペンテンフェノール樹脂、
テルペンビスフェノール樹脂等が挙げられる。上記で述
べた接着剤組成物成分を室温あるいは加温して撹拌し、
場合によっては溶媒等で希釈することにより、接着剤と
して調整することができる。
詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等によって
なんら限定されるものではない。 (実施例1)デュポン社製テフロンAF2400(商品
名)を、空気中でγ線照射した。照射線量は、300k
Gy(Gy:線量の単位)とした(以下γAF2400
と略記)。これを、パーフルオロトリブチルアミンに溶
かし、1wt%の溶液を調整した。
ーストマンコダック社製、「CAP482−20」(商
品名)、以下CAPと略記)6gと、ニトロセルロース
(旭化成工業社製、HIG−20(商品名)、以下NC
と略記)4gとを、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテートに溶解し、400cpoise(25
℃)とした。スピンコーターにシリコンウェハーをセッ
トして、調整したCAP/NC溶液を、孔径0.2μm
のメンブレンフィルターで濾過し、その濾過液を20c
c滴下し、その後、シリコンウェハーを1000rpm
で45秒間回転させ、次に、ホットプレートで溶媒を蒸
発せしめ、シリコンウェハー上にCAP/NCからなる
厚さ1.2μmの薄膜(中心層)を形成した。
径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過し、その濾
過液を5cc上記中心層の上に滴下し、600rpmで
30秒間回転の後、風乾し、さらにホットプレート上で
乾燥し、反射防止層を形成し、2層膜を得た。次に、両
面テープ等を付けた金属又はプラスチック等の枠をシリ
コンウェハー上に形成した2層膜上に接着し、シリコン
ウェハーより2層膜を剥離した。得られた2層膜を、高
湿度下で30分放置し、CAP/NC側を上にしてスピ
ンコーターに再びセットし、γAF2400溶液の濾過
液を、5cc滴下し、600rpmで30秒間回転の
後、風乾し、3層膜を形成した。両面に形成された反射
防止層の厚みは、各々73nmであった。
以下のようにした。 ポリブタジエンのアクリル変性オリゴマー 40重量部 2−ヒドロキシプロピルメタクリレート 50重量部 2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プ ロパノン 5重量部 テルペン−フェノール樹脂 5重量部 パラメトキシフェノール 0.01重量部
ミ製支持枠体に、前記接着剤を塗布し、前記3層膜を密
着し、この接着部分を60秒間加圧した後、超高圧水銀
灯により、紫外線を8000mJ/cm2照射して接着
剤を硬化した。アルミ製支持枠体から外側にあるペリク
ル膜を除去し、3層ペリクルを完成した。得られたペリ
クル膜と支持枠体の接着強度は、耐エアーブロー性で評
価した。耐エアーブロー性の評価は、エアーノズルを用
いたエアーガンを使用し、エアガンと膜面間距離を10
mmとして、ペリクル膜とアルミ製枠体の接着部分に対
して、45°の角度で、内側から各10点ブローして行
い、ペリクルがアルミ支持枠体から剥離しない最大のエ
アー圧を測定した。このペリクルの耐エアーブロー性
は、45psiであった。このペリクルの耐光性は、i
線を120J/cm2照射後に測定した耐エアーブロー
性が、45psiであり、極めて良好であった。i線の
照射量は、露光回数に換算すると、約200万ショット
相当であった。
22」商品名)の溶媒を蒸発乾固させて得られた固形物
を、パーフルオロトリブチルアミンに溶かし、1wt%
の溶液を調整した。前記、実施例1と同様にCAP/N
C膜の上に、上記蒸発乾固したFC−722/パーフル
オロトリブチルアミンの溶液を、孔径0.2μmのメン
ブレンフィルターで濾過し、その濾過液を5cc滴下
し、600rpmで30秒間回転の後、風乾し、さらに
ホットプレート上で乾燥して、反射防止層を形成し、2
層膜を得た。
ーから剥離し、剥離面に前記FC−722/パーフルオ
ロトリブチルアミン溶液を滴下し、600rpmで30
秒間回転の後、風乾し、反射防止層を形成し、3層膜を
得た。接着剤は実施例1と同様のものを使用した。ま
た、耐エアーブロー性、耐光性の評価も実施例1に従っ
た。このペリクルの耐エアーブロー性は45psiであ
った。耐光性は、i照射後も45psiで、良好であっ
た。
を、パーフルオロトリブチルアミンに溶かした溶液で、
CAP/NC上に、反射防止層を形成し、その後、シリ
コンウェハーから剥離し、剥離面にもAF2400の反
射防止層を形成し、3層膜を得た。接着剤組成を、以下
のようにした。 ポリウレタンのアクリル変性オリゴマー 54重量部 イソボロニルメタクリレート 42重量部 ベンゾインエチルエーテル 4重量部 パラメトキシフェノール 0.01重量部 この接着剤を用いて、前記3層膜を、実施例1と同様の
方法で接着し、3層ペリクルを得た。このペリクルの耐
エアーブロー性は、20psiで、耐光性は、i線を1
20J/cm2照射後に測定した耐エアーブロー性が1
0psiまで低下していた。
に、3層ペリクル膜を作製した。接着剤は、実施例1と
同様のものを用い、前記3層膜を、実施例1と同様の方
法で接着し、3層ペリクルを得た。このペリクルの耐エ
アーブロー性は、30psiであった。
ル膜との接着強度が大きく、かつ、耐光性に優れてお
り、異物除去等に行われるエアブロー等の際に、剥離し
難い特徴がある。
Claims (1)
- 【請求項1】 含フッ素(メタ)アクリレート重合体又
は放射線あるいは光照射したフッ素ポリマーからなる反
射防止層及び透明薄膜層を有するペリクル膜と支持枠体
とが、水酸基含有(メタ)アクリレートを含有する紫外
線硬化型接着剤を介して接着されているペリクル。
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