JP2018049256A - ペリクル - Google Patents

ペリクル Download PDF

Info

Publication number
JP2018049256A
JP2018049256A JP2017074168A JP2017074168A JP2018049256A JP 2018049256 A JP2018049256 A JP 2018049256A JP 2017074168 A JP2017074168 A JP 2017074168A JP 2017074168 A JP2017074168 A JP 2017074168A JP 2018049256 A JP2018049256 A JP 2018049256A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pellicle
film
frame
less
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017074168A
Other languages
English (en)
Inventor
公幸 丸山
Masayuki Maruyama
公幸 丸山
辰典 中原
Tatsunori Nakahara
辰典 中原
尊 藤川
Takeru Fujikawa
尊 藤川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Publication of JP2018049256A publication Critical patent/JP2018049256A/ja
Priority to JP2021183367A priority Critical patent/JP2022010209A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/62Pellicles, e.g. pellicle assemblies, e.g. having membrane on support frame; Preparation thereof
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/66Containers specially adapted for masks, mask blanks or pellicles; Preparation thereof

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

【課題】FPD用で解像度2.0μm以降の露光機を使用する場合に用いられる面積1000cm2以上のペリクルであって、パターン寸法精度に与える影響が少なく、転写されたパターンに不具合を生じさせないペリクルを提供することを目的とする。【解決手段】面積1000cm2以上の平面視矩形状の開口部を備えるペリクル用枠体と、当該ペリクル用枠体の一方の端面に前記開口部を覆うように展張支持されたペリクル膜と、前記ペリクル用枠体の他方の端面にマスク粘着剤と、を含むペリクルであって、前記ペリクル膜の膜厚が1.0μm以上3.0μm以下であり、前記ペリクル膜面内の膜厚バラツキが80nm以下である、ペリクル。【選択図】なし

Description

本発明は、ペリクルに関する。
従来、半導体回路パターン等の製造に於いては、一般にペリクルと呼ばれる防塵手段を用いて、フォトマスクやレティクルへの異物の付着を防止することが行われている。ペリクルは、例えばフォトマスク或いはレティクルの形状に合わせた形状を有する厚さ数ミリ程度の枠体の上縁面に、厚さ10μm以下のニトロセルロース或いはセルロース誘導体或いはフッ素ポリマーなどの透明な高分子膜(以下、「ペリクル膜」という)を展張して接着し、かつ該枠体の下縁面に粘着剤を塗着すると共に、この粘着剤上に所定の接着力で保護フィルムを粘着させたものである。
上記粘着剤は、ペリクルをフォトマスク或いはレティクルに固着するためのものであり、また、保護フィルムは該粘着剤がその用に供するまで該粘着剤の接着力を維持するために、該粘着剤の接着面を保護するものである。
このようなペリクルは、一般的には、ペリクルを製造するメーカーから、フォトマスク或いはレティクルを製造するメーカーに供給され、そこで、ペリクルをフォトマスク或いはレティクルに貼付の後、半導体メーカー、パネルメーカー、等のリソグラフィーを行うメーカーに供給される。
ペリクル膜としては、露光に使用する光源に対応して最適な材料が選択され使用されている。例えば、KrFレーザー(248nm)以下の短波長の場合は、十分な透過率と耐光性をもつフッ素系樹脂が用いられている。
一方、FPD用では、光源として一般的には高圧水銀ランプや超高圧水銀ランプが用いられ、240nm〜600nmのブロードバンドの波長を用いるため、ニトロセルロースやエチルセルロース、プロピオン酸セルロース等のセルロース系樹脂、シクロオレフィン樹脂、フッ素系樹脂、ポリビニルアセタール樹脂などが用いられている。
また、半導体用でもg&i線などの長い波長を用いる露光もあり、その場合でもフッ素系以外にセルロース系樹脂やシクロオレフィン系樹脂、ポリビニルアセタール樹脂などが既に用いられている。(例えば、特許文献1〜3参照)
FPDにおいても、生産性を向上させる目的からより線幅の細かい回路の要望があり、高い露光波長が要求されるようになってきており、それに対応した大型ペリクル用膜が開発されている。(例えば、特許文献4参照)
特開平04−081854号公報 特開平01−133052号公報 特開平07−199451号公報 特開2012−212043号公報
従来のFPDの露光波長は、あまり解像度を必要としないパターンが多いためブロードバンドにて平均透過率が90%以上あれば問題なくペリクル膜が使用できていた。しかし近年、FPDの世界でも、スマートフォンに代表される、最先端の高機能モバイル機器用、高精細有機ELパネル及び液晶パネル用に、高解像度・高精度アライメントに注力した露光装置が開発されてきている。
そのため、等倍投影露光で、i線単波長、または、i線、g線、j線などの特定波長の混合波長(以下、「特定混合波長」という)を使用し、より高解像度の回路を描画しようとする動きがでてきている。その際、パターン寸法精度(CD)とよばれるマスクパターンと設計パターンの幾何学的形状誤差を小さくするために露光機メーカーやマスクメーカーは、露光機やマスクに様々な工夫をしている。
既に半導体用でg&i線波長等が使用されており、特許文献1〜3のようにg線、i線のどちらも共用できるペリクルとして膜厚を設計することで透過率を高め問題のないペリクルを提供している。
しかし、面積1000cm2以上のFPD(フラットパネルディスプレイ)用で、解像度2.0μm以降(「解像度2.0μm以下」を言う)を目指してi線単波長や特定混合波長で露光する場合、透過率だけを気にしてペリクルを作製しても解像度が低下し、転写されたパターンの線幅が細ったり、パターンとパターンが接触したり、パターンの切れ不良がおこるなど、部分的に不良がおこることが判明した。
従来は、ペリクルはマスクを異物から保護する役目として透過率がある範囲内であれば不具合なく使用できていた。ところが、高精細用になり、パネルメーカー、露光機メーカーでCDを小さくしても最後にペリクルを貼って露光すると予想以上にCDが大きくなり、ペリクルがパターンに悪影響を与えていることを初めて見出した。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、FPD用で解像度2.0μm以下の露光機を使用する場合に用いられる面積1000cm2以上の大型ペリクルであって、パターン寸法精度に与える影響が少なく、転写されたパターンに不具合を生じさせないペリクルを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明者らは、鋭意検討した結果、ペリクル膜面内の膜厚バラツキをある範囲内にすることで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
面積1000cm2以上の平面視矩形状の開口部を備えるペリクル用枠体と、当該ペリクル用枠体の一方の端面に前記開口部を覆うように展張支持されたペリクル膜と、前記ペリクル用枠体の他方の端面にマスク粘着剤と、を含むペリクルであって、
前記ペリクル膜の膜厚が1.0μm以上3.0μm以下であり、前記ペリクル膜面内の膜厚バラツキが80nm以下である、ペリクル。
〔2〕
前記ペリクル膜の365nmの波長に対する透過率が、95%以上である、〔1〕に記載のペリクル。
〔3〕
前記ペリクルを貼り付けたマスクを使用して露光した時に、転写されるL/S(縦縞模様)におけるパターン寸法精度の面内レンジが、200nm以下である、〔1〕又は〔2〕に記載のペリクル。
〔4〕
前記ペリクルを貼り付けたマスクを使用して露光した時に、転写されるコンタクトホールにおけるパターン寸法精度の面内レンジが、300nm以下である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のペリクル。
本発明によれば、FPD用で解像度2.0μm以降の露光機を使用する場合に用いられ得る面積1000cm2以上のペリクルであって、パターン寸法精度に与える影響が少なく、転写されたパターンに不具合を生じさせないペリクルを提供することができる。
実施例1のウェハー上のパターンのSEM写真である。 比較例1のウェハー上のパターンのSEM写真である。 CD測定におけるラインアンドスペース(L/S)パターンを示す図である。 実施例4にて作製したペリクルを使用し露光した時、転写されたコンタクトホールのSEM写真である。 比較例1にて作製したペリクルを使用し露光した時、転写されたコンタクトホールのSEM写真である。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔ペリクル〕
本実施形態のペリクルは、面積1000cm2以上の平面視矩形状の開口部を備えるペリクル用枠体と、当該ペリクル用枠体の一方の端面に前記開口部を覆うように展張支持されたペリクル膜と、前記ペリクル用枠体の他方の端面にマスク粘着剤と、を含むペリクルであって、前記ペリクル膜の膜厚が1.0μm以上3.0μm以下であり、前記ペリクル膜面内の膜厚バラツキが80nm以下である。
(ペリクル膜)
本実施形態におけるペリクル膜は、ペリクル用枠体の一方の端面に前記開口部を覆うように展張支持されたものである。このようなペリクル膜を構成する成分としては、特に制限されないが、例えば、セルロース誘導体(ニトロセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等、あるいはこれら2種以上の混合物)、フッ素系ポリマー(テトラフルオロエチレン−ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレンの3元コポリマー、主鎖に環状構造を持つポリマーであるデュ・ポン社製のテフロンAF(商品名)、旭硝子社製のサイトップ(商品名)、アウジモント社製のアルゴフロン(商品名)等)等のポリマー等が用いられる。
現在用いられている等倍投影露光液晶露光機の光源である超高圧水銀ランプに対しては、耐光性やコストの点から、セルロースアセテートプロピオネートやセルロースアセテートブチレートやサイトップやテフロンAF等のフッ素系ポリマーが好ましく使用される。
上記のポリマーは、夫々に適した溶媒(ケトン系溶媒、エステル系溶媒、アルコール系溶媒、フッ素系溶媒等)により溶解させて、ポリマー溶液として用いることができる。特に、上記のセルロースアセテートプロピオネートやセルロースアセテートブチレートに対しては、乳酸エチル等のエステル系溶媒が好ましい。また、サイトップやテフロンAF等のフッ素系ポリマーに対しては、トリス(パーフルオロブチル)アミン等のフッ素系溶媒が好ましい。ポリマー溶液は必要に応じてデプスフィルター、メンブレンフィルター等により濾過される。
ペリクル膜の厚さは、1.0〜3.0μmであり、好ましくは1.4〜2.8μmであり、より好ましくは1.5〜2.6μmであり、さらに好ましくは1.6~2.5μmである。ペリクル膜の厚さが上記範囲にあることにより、光の光路が短くなり、波長による位相差が小さくなるため、i線単波長や特定混合波長を使用する場合に適する。また、ペリクル膜の厚さが上記範囲にあることにより、より容易に透過率を95%以上に調整できる傾向にある。更に、ペリクル膜の厚さが上記範囲にあることにより、成膜時に基板から膜を剥離するときに膜破れをおこすことなく、きれいに剥離することができるため、歩留まりもより向上する。また、ペリクルのハンドリング時に膜破れをおこすこともなく、更に、ペリクル膜に付着した異物をエアブローで除去するときにも破れることもないため好ましい。
なお、ペリクル膜の厚さは、ポリマー溶液の濃度や塗布条件(例えば、塗布速度、乾燥時間等)を調整することにより減少させることができる。また、ペリクル膜の厚さは、実施例に記載の方法により測定することができる。
ペリクル膜の膜面内の膜厚バラツキは、80nm以下であり、好ましくは70nm以下であり、より好ましくは50nm以下であり、さらに好ましくは45nm以下であり、よりさらに好ましくは35nm以下である。ペリクル膜の膜面内の膜厚バラツキは0nmが理想であるが、ペリクルの場合、ペリクルフレーム外形の面積が1000cm2以上あるため、バラツキを0nmにすることは生産上より一層困難である。このような生産上の問題から、一般的には10nm以上は製造バラツキを含んでいると思われるが、この点については特に制限されない。また、ペリクル膜の膜面内の膜厚バラツキが上記範囲内であることにより、ペリクルの面積が大きくても、CDが所定の範囲に収まり面内のCDバラツキが小さくなるため好ましい。これは、屈折率をn、膜厚をdとした場合、光の光路(光が感じる距離)は、n×dで簡易に表すことができる。実際に光は膜面に対して直角だけではなく位相の角度も関係してくるため、斜めからの入射も含まれてくる。そのため膜厚バラツキを小さくすることが、ペリクル全体で同じようなパターンを描くことができるようになると考えている。特に、投影等倍露光である場合には、この影響をより強く受けると考えられる。
なお、ペリクル膜の膜面内の膜厚バラツキは、スピンコーターやスリットコートにより調整しやすく、回転速度やポリマー溶液の濃度やノズル塗布条件を調整することにより減少させることができる。また、ペリクル膜の膜面内の膜厚バラツキは、実施例に記載の方法により測定することができる。
ペリクルを貼り付けたマスクを使用して露光した時に、転写されるCDの面内レンジは、L/S(縦縞模様)として、好ましくは200nm以下であり、より好ましくは150nm以下であり、さらに好ましくは100nm以下、よりさらに好ましくは80nm以下である。
また、ペリクルを貼り付けたマスクを使用して露光した時にコンタクトホールを形成する場合、転写されるコンタクトホールにおけるCDの面内レンジは、好ましくは300nm以下であり、より好ましくは250nm以下であり、さらに好ましくは200nm以下、よりさらに好ましくは150nm以下である。
L/S及びコンタクトホールにおけるCDの面内レンジが上記範囲にあることにより、解像度が2.0μm以降の等倍投影露光の場合で大面積であっても、ラインとラインの間のスペースが接触することや、所望のホールが確保できないことや、パターンの切れ不良が、発生しない傾向にある。
ペリクル膜のi線(365nm)の波長に対する透過率は、好ましくは95%以上であり、より好ましくは97%以上であり、さらに好ましくは98%以上である。また、ペリクル膜のi線(365nm)の波長に対する透過率の上限は、特に制限されないが、好ましくは100%であり、より好ましくは99.8%以下である。なお、ペリクル膜のi線(365nm)の波長に対する透過率が95%以上であることにより、解像度がより向上する傾向にある。これは、解像度2.0μm、特には1.5μm以降、更には1.2μm以降を達成するためにはi線が使われるためである。また、ペリクル膜のi線(365nm)の波長に対する透過率が99.8%以下であることにより、膜厚バラツキが抑制され、大面積の膜でも生産性良く製造できる傾向にある。特に、透過率が95%以上で、膜厚バラツキを80nm以下にするとCDがより一層安定する傾向にある。
(ペリクル用枠体)
本実施形態におけるペリクル用枠体は、面積1000cm2以上の平面視矩形状の開口部を備える。ペリクル用枠体の形状は、マスク形状と相似の矩形や正方形である。そのため、ペリクル用枠体も同様にマスク形状と相似の矩形や正方形である。
ペリクル用枠体各辺の断面形状としては、矩形、H型、T型等、特に限定は無いが、矩形形状が最も好ましい。断面は中空構造であっても良い。
また、ペリクル用枠体の厚みは、好ましくは下限が3.0mm以上であり、より好ましくは下限が3.5mm以上であり、特に好ましくは4.0mm以上である。一方ペリクル用枠体の厚みの上限は、好ましくは10mm以下であり、より好ましくは8mm以下、さらに好ましくは7mm以下である。
ペリクル用枠体の幅は、好ましくは3.5mm〜30mmの間が好ましい。この範囲にあることで有効露光面積を確保しつつ、ペリクル膜の張力に耐えられるため好ましい。ペリクル用枠体の幅の下限は、より好ましくは4mm以上、さらに好ましくは6mm以上であり、ペリクル用枠体の面積に応じて膜張力に耐えられるように変更することが好ましい。一方ペリクル用枠体の幅の上限は、好ましくは30mm以下、より好ましくは25mm以下、さらに好ましくは19mm以下がよい。尚、幅は長辺、短辺何れの辺の幅とも同じであってもよく、各々独立の幅であっても構わない。
ペリクル用枠体は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金(5000系、6000系、7000系等)、鉄及び鉄系合金、セラミックス(SiC、AlN、Al23等)、セラミックスと金属との複合材料(Al−SiC、Al−AlN、Al−Al23等)、炭素鋼、工具鋼、ステンレスシリーズ、マグネシウム合金、並びにポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂等からなり、平面視において略矩形状を呈している。ペリクルは、マスク粘着剤層を介してマスクに貼り付くため、剛性が高くて比較的重量が小さいものが好ましく、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、樹脂等の素材が好ましい。
本実施形態におけるペリクル用枠体が備える平面視矩形状の開口部の面積は、1000cm2以上であり、好ましくは5000cm2以上であり、より好ましくは6000cm2以上である。ペリクル用枠体が備える平面視矩形状の開口部の面積が1000cm2以上である大型の場合には、本発明の効果がより一層発揮される。なお、FPDの製造に用いるマスク等を考慮すると、平面視矩形状の開口部の面積の上限は35000cm2であれば十分である。
また、ペリクル枠体の長辺の長さは、400mm以上、好ましくは800mm以上であればよく、2100mm以下であればよい。
(内壁、通気孔、フィルター)
必要に応じてペリクル用枠体の内壁面又は全面に、異物を捕捉するための粘着剤(アクリル系、酢酸ビニル系、シリコーン系、ゴム系等)やグリース(シリコーン系、フッ素系等)を塗布しても良い。
また、必要に応じてペリクル用枠体の内部と外部を貫通する微細な穴を開けて、ペリクルとフォトマスクで形成された空間の内外の気圧差がなくなるようにすると、膜の膨らみや凹みを防止出来る。
また、この時、微細な穴の外側に異物除去フィルターを取り付けると、気圧調整が可能な上、ペリクルとフォトマスクで形成された空間の中に異物が侵入することを防げるので好ましい。
ペリクルとフォトマスクで形成された空間容積が大きい場合には、これらの穴やフィルターを複数個設けると、気圧変動による膜の膨らみや凹みの回復時間が短くなり、好ましい。
本実施形態におけるペリクル枠体は、上記の要件を満足することで適度な剛性と柔軟性を兼ね備えることが可能となるため、ペリクル膜を展張することによる枠体の歪がなく、ペリクルを単独でハンドリングする場合の撓みはもちろん、その後の、マスクへ貼り付け後のハンドリングにおけるマスク自身の撓みにも追従することが可能である。その結果、ペリクルにシワが生じず、かつ、マスクの撓みにも追従できるので、エアパスが生じることもないといった優れた効果を奏するものである。
(ペリクル膜の製法)
ペリクル膜は、例えばポリマー溶液から成膜された薄膜が使用されている。この薄膜には張力が存在する。一方、この張力は、ペリクル膜が撓んだりしわが入らないようにするために必要である。
ペリクル膜が撓んだりしわが入ると、ペリクル膜に付着した異物をエアブローで除去する時に、該ペリクル膜が大きく振動し除去し難い。また、ペリクル膜の高さが場所により変わるために、ペリクル膜の異物検査機が正常に機能しない。また、ペリクル膜の光学的高さ測定に誤差を及ぼす等の問題が生じる。
ポリマー溶液の成膜法には、スピンコート法、ロールコート法、ナイフコート法、キャスト法等があるが、均一性や異物の管理の点から、スピンコート法が好ましい。スピンコート法により成膜基板上に成膜した後、必要に応じてホットプレート、クリーンオーブン、(遠)赤外線加熱等により溶媒を乾燥することにより、均一な膜が形成される。この時の成膜基板としては、合成石英、溶融石英、無アルカリガラス、低アルカリガラス、ソーダライムガラス等が利用出来る。
本実施形態に係るペリクルの成膜用の基板のサイズは大きいので、乾燥時の温度斑により成膜基板が割れることがある。これを防ぐために、成膜用基板の熱膨張係数は小さいほど好ましい。特に、0℃〜300℃における線膨張係数が50×10-7m/℃以下であることが好ましい。
また、成膜用の基板の表面には、シリコーン系、フッ素系等の材料により、あらかじめ離型処理を施しておけば良い。また、上記のペリクル膜は単層でも良いが、ペリクル膜の片側、あるいは両側に、該ペリクル膜よりも屈折率の低い層(即ち、反射防止層)を形成することにより、露光光線に対する透過率を高めることが出来、好ましい。
反射防止層の材料としては、フッ素系ポリマー(テトラフルオロエチレン−ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレンの3元コポリマー、主鎖に環状構造を持つポリマーであるデュ・ポン社製のテフロンAF(商品名)、旭硝子社製のサイトップ(商品名)、アウジモント社製のアルゴフロン(商品名)、ポリフルオロアクリレート等)や、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、フッ化バリウム等の屈折率の低い材料が使用される。
反射防止層は、ポリマーの場合、前述と同様のスピンコート法により、無機物の場合、真空蒸着やスパッタリング等の薄膜形成法により形成することが出来る。異物の点からは、ポリマー溶液によるスピンコート法が好ましい。デュ・ポン社製のテフロンAF(商品名)、アウジモンド社製のアルゴフロン(商品名)は、屈折率が小さいので反射防止効果が高く好ましい。
上記により成膜基板上に形成されたペリクル膜は、アルミニウム合金、ステンレススチール、樹脂等に粘着剤を貼り付けた仮枠により、成膜基板から剥がし取って所望のペリクル枠体に貼り替えても良い。また成膜基板上で所望のペリクル枠体を接着後、成膜基板から剥がし取っても良い。
このようにして得られたペリクル膜は、ペリクル枠体に張力を架けて接着剤により貼着される。
(膜接着剤)
ぺリクル膜とペリクル用枠体に接着するための膜接着剤は、ペリクル膜の材質とペリクル枠体の材質によって適宜選択する。たとえば、エポキシ系、アクリル系、シリコーン系、フッ素系等の接着剤が使用される。
また、接着剤の硬化方法は夫々の接着剤に適した硬化方法(熱硬化、光硬化、嫌気性硬化等)が採用される。発塵性、コスト、作業性の面から、アクリル系の紫外線硬化型接着剤が好ましい。
ペリクル用枠体をフォトマスクに貼り付けるためのマスク粘着剤には、それ自身に粘着力のあるホットメルト系(ゴム系、アクリル系)、基材の両面に粘着剤を塗布したテープ系(基材としてアクリル系、PVC系等のシートあるいはゴム系、ポリオレフィン系、ウレタン系等のフォーム等が適用出来、粘着剤としてゴム系、アクリル系、シリコーン系等の粘着剤が適用される)等が使用される。
(マスク粘着剤、ライナー)
本実施形態に係るペリクルでは、マスク粘着剤として、ペリクルをフォトマスクに均一に貼り付け可能で、マスクからペリクルを容易に剥離できるように、比較的柔らかいホットメルト材料やフォームが好適である。フォームの場合は、その断面にアクリル系や酢酸ビニル系の粘着性材料あるいは非粘着性材料で覆うことにより、フォームからの発塵を防ぐことが出来る。
マスク粘着剤の厚さは通常0.2mm以上とされるが、フォトマスクへの均一な貼付のために、好ましくは1mm以上とされる。上記マスク粘着剤の粘着面をフォトマスクに貼り付けるまでの間保護するために、シリコーンやフッ素で離型処理されたポリエステルフィルムが使用される。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
[評価方法]
(1)膜厚バラツキ(nm)
外寸40mm×35mm、長辺幅、短辺幅ともに5mmのアルミニウムの枠体に両面テープを貼付けた。この枠体をペリクル膜の9点の測定対象場所(後述)それぞれに対して貼付け、ペリクルのペリクル膜を切り出した。その後、切り出した膜付枠体を紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所、UV−1800)にセットし測定した(測定波長365nm)。測定した9点の測定対象場所の膜厚のうち、一番厚い膜厚から一番薄い膜厚を引いた値を膜厚バラツキとした。
(2)膜厚(μm)
上記膜厚バラツキと同じ方法で9点の測定対象場所毎の膜付枠体を切り出した。切り出した膜付枠体を測定し、一番厚い膜厚と一番薄い膜厚の中間(平均)を膜厚とした。
(3)透過率(%)
上記膜厚バラツキと同じ方法で9点の測定対象場所毎の膜付枠体を切り出した。切り出した膜付枠体を紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所、UV−1800)にセットし365nmの透過率を測定した。9点の透過率の相加平均値を透過率とした。
(4)CDの面内レンジの測定方法
シリコン基板(12インチ、300mmφ)を成膜基板として、その表面にシランカップリングを行い、離型性を向上させた。次いで、ポリマー溶液や条件はそれぞれの実施例と同じものを用い、膜厚バラツキが同じになるようにして成膜を行った。次いで仮枠に成膜基板から乾燥された膜を引き剥がした。
その後、黒色アルマイトしたアルミ合金製のペリクル枠の一方の端面に、実施例と同じマスク粘着剤を塗布し、保護フィルムとしてポリエステルファイルにて保護した。保護フィルムの厚みは100μmであった。ペリクル枠の他方の端面に、実施例と同じ膜接着剤を塗布し、上記仮枠上のペリクル膜を接着した。ペリクル枠の外径は122mm×149mmであり、内径は118mm×145mmであり、高さは4.8mmであった。
クロム薄膜層を有する合成石英ガラス上(6025)にフォトレジスト(感光性物質)を塗布し、プレベーク後、電子ビーム露光装置を用いて100mm×100mmの領域内でフォトレジストに5列のパターンを描画した。1列に描画形状が図3と同じで、ライン幅を複数変更したパターンの形状とした。1つのパターンは、例えば図3のようなL/Sにし、ライン幅(L)を2.0μm、スペース幅(S)を0.4μmとした。同じ描画形状でライン幅(L)を1.8μm、1.7μm、1.6μmと複数変更した。また、図3のようなL/Sパターンの近くに2.0μmのコンタクトホールを9個ずつ作製し、それぞれの描画形状の近くに同じように作製した。このように作製した1列と同じパターンを5列作製した。現像処理後、レジストのパターンから露出しているクロム層部分をエッチングし、レジストパタンをクロム層に転写した。最後にレジスト残渣を洗浄しレティクルを作製した。
その後、レティクルに前記作製したペリクルを、簡易型マウンターを用い、加重30kgf、加重時間は60secで貼りあわせた。
シリコン基板(φ4インチ)上にフォトレジストをスピンコーターで均一に塗布後、プレベークしフォトレジストを固化させた。次に半導体素子製造装置の一つである縮小投影型露光装置(ステッパー)を用いて、先に作製されたレティクルの微細パターンを縮小投影レンズにより1/5に縮小し、レジストを塗布したウェハー上を移動しながら投影露光した。110℃で90sec加熱し、その後、有機アルカリ現像液に浸し、感光した部分のレジストを除去した。超純水で数回すすぎ、感光した残渣を完全に除去した。
露光条件としては、露光強度500mW/cm2で露光時間を285msec〜445msec、フォーカスが−0.3〜0.7μm条件を振った。露光後現像し、SEMにてL/Sの解像度2.0μmのパターンに対してCDが小さい条件を見つける条件出しを行った。
上記にて決定した条件に対して、露光強度500mW/cm2、フォーカスを一定にし、露光時間を300msec〜320msecに振って、再度露光を行い、現像を行った。なお、フォーカスと露光時間は、求める解像度に対して条件を適宜決めた。
(5)CDの面内レンジ測定
上記(4)にて作製されたウェハー上のパターンをSEM(株式会社日立ハイテクノロジーズ社製 SU8000走査電子顕微鏡)にて、加電圧1.0kV、30000〜35000倍にて観察し、SEM上でL/Sの解像度2.0μmのパターンに対して、9本ラインの中央ラインの長さを任意の三カ所で測定し、平均を出した。それを縦18か所(0.4mmピッチ)行い、各々の平均値から一番長い長さから一番短い長さを算出し、その値を5倍した値を、CDの面内レンジとした。
また、コンタクトホールの解像度2.0μmのパターンに対して、9か所のホールの直径を算出し、「2.0μm−算出結果」の値を5倍した値を、コンタクホールでのCDの面内レンジとした。
[実施例1]
ペリクル膜を構成するポリマーであるセルロースアセテートプロピオネート(CAP 4 80−20、 Eastman Chemical Company製)と、溶媒である乳酸エチルとを混合し、固形分濃度4質量%の溶液を作製した。この溶液を窒素で0.01MPaに加圧し、口径0.1μmのメンブレンフィルターを通してろ過を行った。
成膜用基板を物理研磨し、物理研磨後さらに化学研磨し、純水で洗浄したものを用意した。この成膜用基板をクリーンオーブンで100℃、2時間加熱乾燥した後、室温まで冷却した。次に、この成膜用基板とヘキサメチルジシラザン20ccを導入した直径5cmの上部が開放されたポリエチレンの容器を、清浄な金属製の箱に室温で30分間封入した。成膜用基板を取り出した後、クリーンオーブンで100℃、2時間加熱した。このようにして準備した成膜用基板をクローズドカップ式のスピンコーターにセットし、先に準備したポリマー溶液をガラス基板上に約300g供給し、成膜用基板を330rpmで90sec間回転させた。この成膜用基板を60℃のホットプレート上に15分間載せて、ポリマー溶液中の溶媒を蒸発させることにより、成膜用基板上にペリクル膜を成膜した。
外形の一辺が1396mm、幅が20mm、厚さが6mmのアルミニウム合金(6061)を黒色アルマイトおよび封孔処理した仮枠を用意した。この仮枠に、エポキシ接着剤を塗布し、成膜用基板上のペリクル膜に押圧・固定した。該エポキシ接着剤が硬化した後、この仮枠を静かに起こし、成膜用基板からペリクル膜を仮枠に剥がし取った。
次いで、ペリクル用枠体として、ヤング率70[GPa]のアルミニウム合金(5052)製であって、外寸1150mm×785mm、外側コーナーR10mm、内側コーナーR2mm、長辺幅が11mm、短辺幅が10mm、高さ5.2mmである枠体を用いた。なお、この枠体の各長辺中央部に口径1.5mmの貫通穴(通気口)を4つずつ計8個開け、各長辺端部にアルマイト処理時の把持および電極用として口径2mm、深さ2mmの穴を2箇所ずつ計4箇所開け、さらに、両短辺の高さ方向の中央部に幅1.5mm、深さ2.3mmのハンドリング用溝を切る加工を、短辺の全長に渡り施した。このペリクル用枠体表面をショットブラスト処理したのち、黒色アルマイトおよび封孔処理したものを用意した。
このペリクル用枠体の内壁面に、アクリル製の粘着剤を、厚さ約10μmに塗布した。通気口部には四フッ化エチレン製のメンブレンフィルターをアクリル系粘着剤で取り付けた。ペリクル用枠体の一方の縁面には、マスク粘着剤として、SEBS(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共連合体)製のホットメルト樹脂を、幅6mm、高さ1.6mmになるよう、塗布、成型した。ホットメルト樹脂の表面を保護するための保護ライナーとして、シリコーン離型処理を施した、厚さ0.1mmのポリエステル製フィルムを貼り付けた。
ペリクル用枠体の先に粘着剤を塗布した反対の縁面に、ウレタンアクリレート系の紫外線硬化型接着剤を塗布した。その後、先の仮枠に張設したペリクル膜を載置し、紫外線を照射し該紫外線硬化型接着剤を硬化せしめ、ペリクル用枠体とペリクル膜を接着した。その後、ペリクル用枠体のフレームの外周エッジ部に刃を沿わせて、余分なペリクル膜を切断、除去し、ペリクルを作製した。
このペリクルの中央1ヶ所、ペリクルの対角線を引いた時の中央から300mmの4ヶ所、中央から560mmの4ヶ所の計9か所を膜厚測定の測定対象場所とし、これら各箇所の膜厚を測定し、膜厚バラツキを算出した。また、その時の365nmの波長での透過率を測定した。また、6インチペリクルを作製し、露光条件としてフォーカスを−0.1μm、露光時間を300msec、305msec、310msec、315msec、320msecと変更し露光評価をした。その後、CDの面内レンジを測定した。
[実施例2]
ペリクル用枠体として、ヤング率70[GPa]のアルミニウム合金(5052)製であって、外寸900mm×750mm、外側コーナーR10mm、内側コーナーR2mm、長辺幅が8mm、短辺幅が7mm、高さが5.2mmである枠体を用いたこと以外は、実施例1と同様にペリクルを作製した。また、このペリクルの膜厚バラツキの算出場所を中央1ヶ所、ペリクルの対角線を引いた時の中央から345mmの4ヶ所、中央から690mmの4ヶ所の計9か所の膜厚を測定したこと以外は、実施例1と同様に評価を行った。
[実施例3]
ペリクル膜を構成するポリマーであるセルロースアセテートプロピオネート(CAP 4 80−20、 Eastman Chemical Company製)と、溶媒である乳酸エチルとを混合し、固形分濃度4質量%の溶液を作製した。この溶液を窒素で0.01MPaに加圧し、口径0.1μmのメンブレンフィルターを通してろ過を行った。
成膜用基板を物理研磨し、物理研磨後さらに化学研磨し、純水で洗浄したものを用意した。この成膜用基板をクリーンオーブンで100℃、2時間加熱乾燥した後、室温まで冷却した。次に、この成膜用基板とヘキサメチルジシラザン20ccを導入した直径5cmの上部が開放されたポリエチレンの容器を、清浄な金属製の箱に室温で30分間封入した。成膜用基板を取り出した後、クリーンオーブンで100℃、2時間加熱した。このようにして準備した成膜用基板をクローズドカップ式のスピンコーターにセットし、先に準備したポリマー溶液をガラス基板上に約300g供給し、成膜用基板を320rpmで600sec間回転させた。この成膜用基板を60℃のホットプレート上に15分間載せて、ポリマー溶液中の溶媒を蒸発させて、主膜を作製した。
次に、反射防止層を構成するポリマーとしてフッ素樹脂(旭硝子(株)社製、サイトップ)をフッ素系溶媒であるサイトップCT−SLV(旭硝子(株)社製)の溶液で調製し、孔径0.1μmのメンブレンフィルターでろ過し、そのろ過液を上記主膜の中心層の上に5cc滴下し、320rpmで200秒間回転させた後、風乾し反射防止層を形成したこと以外は、実施例1と同様のペリクルフレームにてペリクルを作製し、実施例1と同様の評価を行った。
[実施例4]
実施例3の成膜基板を100rpmで500sec間回転させ、更に、実施例2と同様のペリクルフレームを使用してペリクルを作製したこと以外は、実施例3と同様にしてペリクルを作製した。更に、実施例1と同様の評価を行った。
[実施例5]
ペリクル膜を構成するポリマーであるフッ素樹脂(旭硝子(株)社製、サイトップ)をフッ素系溶媒(旭硝子(株)社製、サイトップCT−SLV)で希釈後、成膜基板上に塗布し、成膜基板を300rpmで600sec間回転させた。次いで、ホットプレートにより180℃まで加熱して溶媒を完全に除去したこと以外は実施例1と同様にしてペリクルを作製した。更に、実施例1と同様の評価を行った。
[実施例6]
ペリクル膜を構成するポリマーであるフッ素樹脂(旭硝子(株)社製、サイトップ)をフッ素系溶媒(旭硝子(株)社製、サイトップCT−SLV)で希釈後、成膜基板上に塗布し、成膜基板を300rpmで400sec間回転させた。次いで、ホットプレートにより180℃まで加熱して溶媒を完全に除去したこと以外は、実施例1と同様にしてペリクルを作製した。更に、実施例1と同様の評価を行った。
[比較例1]
ペリクル膜を構成するポリマーであるセルロースアセテートプロピオネート(CAP 4 80−20、 Eastman Chemical Company製)と、溶媒である乳酸エチルとを混合し、固形分濃度8質量%の溶液を作製した。この溶液を窒素で0.01MPaに加圧し、口径0.1μmのメンブレンフィルターを通してろ過を行った。
成膜用基板を物理研磨し、物理研磨後さらに化学研磨し、純水で洗浄したものを用意した。この成膜用基板をクリーンオーブンで100℃、2時間加熱乾燥した後、室温まで冷却した。次に、この成膜用基板とヘキサメチルジシラザン20ccを導入した直径5cmの上部が開放されたポリエチレンの容器を、清浄な金属製の箱に室温で30分間封入した。成膜用基板を取り出した後、クリーンオーブンで100℃、2時間加熱した。このようにして準備した成膜用基板をクローズドカップ式のスピンコーターにセットし、先に準備したポリマー溶液を成膜用基板上に約300g供給し、成膜用基板を280rpmで90sec間回転させた。この成膜用基板を60℃のホットプレート上に20分間載せて、ポリマー溶液中の溶媒を蒸発させることにより、成膜用基板上にペリクル膜を製膜した。このこと以外は、実施例1と同様にペリクルを作製した。また、露光条件としてフォーカスを−0.2μmにしたこと以外は、実施例1と同様に評価を実施した。
[比較例2]
ペリクル用枠体として、ヤング率70[GPa]のアルミニウム合金(5052)製であって、外寸900mm×750mm、外側コーナーR10mm、内側コーナーR2mm、長辺幅が8mm、短辺幅が7mm、高さが5.2mmである枠体を用いたこと以外は、比較例1と同様にペリクルを作製した。また、露光条件としてフォーカスを−0.2μmにしたこと以外は、実施例1と同様に評価を実施した。
[参考例1]
参考例としてペリクル無しでの露光評価を実施し、そのときのCDの面内レンジを測定した。その結果を表に記載する。
本発明は、LSI、フラットパネルディスプレイ(FPD)を構成する薄膜トランジスタ(TFT)やカラーフィルター(CF)等を製造する際のリソグラフィー工程で使用されるフォトマスクやレティクルに異物が付着することを防止するために用いられる大型ペリクルとして産業上の利用可能性を有する。特に、本発明は、露光光源として、i線(365nm)、j線(313nm)、h線(405nm)の何れか、あるいはそれらを混合した紫外線を利用するリソグラフィー工程で使用される大型ペリクルとして産業上の利用可能性を有する。本発明のペリクルは、近年開発されてきた高画質、高精細表示が可能な大型のカラーTFTLCD(薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ)のフォトリソグラフィ工程で使用される大型のフォトマスクやレティクルに適用出来る。

Claims (4)

  1. 面積1000cm2以上の平面視矩形状の開口部を備えるペリクル用枠体と、当該ペリクル用枠体の一方の端面に前記開口部を覆うように展張支持されたペリクル膜と、前記ペリクル用枠体の他方の端面にマスク粘着剤と、を含むペリクルであって、
    前記ペリクル膜の膜厚が1.0μm以上3.0μm以下であり、前記ペリクル膜面内の膜厚バラツキが80nm以下である、ペリクル。
  2. 前記ペリクル膜の365nmの波長に対する透過率が、95%以上である、請求項1に記載のペリクル。
  3. 前記ペリクルを貼り付けたマスクを使用して露光した時に、転写されるL/S(縦縞模様)におけるパターン寸法精度の面内レンジが200nm以下である、請求項1又は2に記載のペリクル。
  4. 前記ペリクルを貼り付けたマスクを使用して露光した時に、転写されるコンタクトホールにおけるパターン寸法精度の面内レンジが300nm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のペリクル。
JP2017074168A 2016-04-05 2017-04-04 ペリクル Pending JP2018049256A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021183367A JP2022010209A (ja) 2016-04-05 2021-11-10 ペリクル

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016076101 2016-04-05
JP2016076101 2016-04-05
JP2016183020 2016-09-20
JP2016183020 2016-09-20

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021183367A Division JP2022010209A (ja) 2016-04-05 2021-11-10 ペリクル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018049256A true JP2018049256A (ja) 2018-03-29

Family

ID=60074225

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017074168A Pending JP2018049256A (ja) 2016-04-05 2017-04-04 ペリクル
JP2021183367A Pending JP2022010209A (ja) 2016-04-05 2021-11-10 ペリクル

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021183367A Pending JP2022010209A (ja) 2016-04-05 2021-11-10 ペリクル

Country Status (3)

Country Link
JP (2) JP2018049256A (ja)
KR (2) KR101970059B1 (ja)
CN (1) CN107272327B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017187774A (ja) * 2016-04-05 2017-10-12 旭化成株式会社 ペリクル

Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62261033A (ja) * 1986-05-06 1987-11-13 Mitsubishi Electric Corp ペリクルの光透過率測定装置
JPH0481854A (ja) * 1990-07-25 1992-03-16 Asahi Chem Ind Co Ltd g線、i線共用ペリクル
JPH04366844A (ja) * 1991-06-13 1992-12-18 Asahi Kasei Denshi Kk 大型防塵体
JPH08101497A (ja) * 1994-09-30 1996-04-16 Shin Etsu Chem Co Ltd ペリクル
JP2865347B2 (ja) * 1990-01-12 1999-03-08 信越化学工業株式会社 リソグラフィー用ペリクル
JP2002040628A (ja) * 2000-07-31 2002-02-06 Asahi Glass Co Ltd ペリクルおよびペリクル板とペリクルフレームとの接着方法
JP2002296763A (ja) * 2001-01-26 2002-10-09 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 大型ペリクル
JP2004053817A (ja) * 2002-07-18 2004-02-19 Hoya Corp フォトマスク及びその製造方法
JP2004157229A (ja) * 2002-11-05 2004-06-03 Shin Etsu Chem Co Ltd リソグラフィ用ペリクル及びその製造方法
WO2008001431A1 (fr) * 2006-06-27 2008-01-03 Asahi Kasei Emd Corporation Substrat de formation de large pellicule
JP2009032747A (ja) * 2007-07-24 2009-02-12 Canon Inc 露光装置及びデバイス製造方法
JP2011158814A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Shin-Etsu Chemical Co Ltd ペリクル膜の製造方法および装置
JP2012058400A (ja) * 2010-09-07 2012-03-22 Asahi Kasei E-Materials Corp ペリクルの製造方法
WO2013141325A1 (ja) * 2012-03-21 2013-09-26 旭化成イーマテリアルズ株式会社 ペリクル及びペリクルフレーム並びにペリクルの製造方法
WO2014142125A1 (ja) * 2013-03-15 2014-09-18 旭化成イーマテリアルズ株式会社 ペリクル膜及びペリクル

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01133052A (ja) 1987-11-18 1989-05-25 Mitsui Petrochem Ind Ltd 防塵膜
JP2790850B2 (ja) * 1989-05-10 1998-08-27 旭化成工業株式会社 ペリクル用セルロース薄膜
JPH07199451A (ja) 1993-12-28 1995-08-04 Shin Etsu Chem Co Ltd ペリクル
JP3697426B2 (ja) * 2002-04-24 2005-09-21 株式会社東芝 パターン形成方法および半導体装置の製造方法
JP4345882B2 (ja) * 2003-06-04 2009-10-14 旭化成イーマテリアルズ株式会社 大型ペリクル
CN100545726C (zh) * 2004-11-29 2009-09-30 友达光电股份有限公司 液晶显示装置及其制造方法
KR101390007B1 (ko) * 2008-09-12 2014-04-29 아사히 가세이 이-매터리얼즈 가부시키가이샤 펠리클 프레임, 펠리클 및 펠리클 프레임의 사용 방법
KR101628367B1 (ko) * 2009-08-12 2016-06-08 엘지이노텍 주식회사 펠리 클 막
JP2011059446A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Asahi Kasei E-Materials Corp ペリクル枠体、ペリクル及びペリクル枠体の使用方法
JP5479868B2 (ja) * 2009-12-02 2014-04-23 旭化成イーマテリアルズ株式会社 ペリクル及びその取付方法
EP2592474B1 (en) * 2010-07-08 2015-04-08 Mitsui Chemicals, Inc. Pellicle film
JP2012151158A (ja) * 2011-01-17 2012-08-09 Shin Etsu Chem Co Ltd Euv用ペリクル膜及びペリクル、並びに該膜の製造方法
JP5279862B2 (ja) 2011-03-31 2013-09-04 信越化学工業株式会社 ペリクル膜、その製造方法及び該膜を張ったペリクル
JP6389353B2 (ja) * 2013-08-15 2018-09-12 旭化成株式会社 ペリクル枠体及びペリクル
JP6314519B2 (ja) * 2014-02-10 2018-04-25 セイコーエプソン株式会社 導通構造、導通構造の製造方法、液滴吐出ヘッドおよび印刷装置

Patent Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62261033A (ja) * 1986-05-06 1987-11-13 Mitsubishi Electric Corp ペリクルの光透過率測定装置
JP2865347B2 (ja) * 1990-01-12 1999-03-08 信越化学工業株式会社 リソグラフィー用ペリクル
JPH0481854A (ja) * 1990-07-25 1992-03-16 Asahi Chem Ind Co Ltd g線、i線共用ペリクル
JPH04366844A (ja) * 1991-06-13 1992-12-18 Asahi Kasei Denshi Kk 大型防塵体
JPH08101497A (ja) * 1994-09-30 1996-04-16 Shin Etsu Chem Co Ltd ペリクル
JP2002040628A (ja) * 2000-07-31 2002-02-06 Asahi Glass Co Ltd ペリクルおよびペリクル板とペリクルフレームとの接着方法
JP2002296763A (ja) * 2001-01-26 2002-10-09 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 大型ペリクル
JP2004053817A (ja) * 2002-07-18 2004-02-19 Hoya Corp フォトマスク及びその製造方法
JP2004157229A (ja) * 2002-11-05 2004-06-03 Shin Etsu Chem Co Ltd リソグラフィ用ペリクル及びその製造方法
WO2008001431A1 (fr) * 2006-06-27 2008-01-03 Asahi Kasei Emd Corporation Substrat de formation de large pellicule
JP2009032747A (ja) * 2007-07-24 2009-02-12 Canon Inc 露光装置及びデバイス製造方法
JP2011158814A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Shin-Etsu Chemical Co Ltd ペリクル膜の製造方法および装置
JP2012058400A (ja) * 2010-09-07 2012-03-22 Asahi Kasei E-Materials Corp ペリクルの製造方法
WO2013141325A1 (ja) * 2012-03-21 2013-09-26 旭化成イーマテリアルズ株式会社 ペリクル及びペリクルフレーム並びにペリクルの製造方法
WO2014142125A1 (ja) * 2013-03-15 2014-09-18 旭化成イーマテリアルズ株式会社 ペリクル膜及びペリクル

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017187774A (ja) * 2016-04-05 2017-10-12 旭化成株式会社 ペリクル

Also Published As

Publication number Publication date
KR101970059B1 (ko) 2019-04-17
CN107272327A (zh) 2017-10-20
JP2022010209A (ja) 2022-01-14
CN107272327B (zh) 2021-05-07
KR20190016061A (ko) 2019-02-15
KR20170114977A (ko) 2017-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI830485B (zh) 防塵薄膜組件框架、防塵薄膜組件、附防塵薄膜組件的光阻、曝光方法、圖案的製造方法以及半導體裝置的製造方法
US8582077B2 (en) Pellicle, mounting method therefor, pellicle-equipped mask, and mask
TWI815825B (zh) 防護薄膜框架及防護薄膜組件
JP5285185B2 (ja) フォトマスクユニット及びその製造方法
JP7456526B2 (ja) ペリクルの製造方法、ペリクル付フォトマスクの製造方法、露光方法、半導体デバイスの製造方法、液晶ディスプレイの製造方法及び有機elディスプレイの製造方法
CN107436534B (zh) 表膜构件
US20110081603A1 (en) Pellicle
JP4007752B2 (ja) 大型ペリクル用枠体及び大型ペリクル
JP2022010209A (ja) ペリクル
JP2019066848A (ja) ペリクル
JP2015036791A (ja) ペリクル枠体及びペリクル
JP2016114905A (ja) リソグラフィ用ペリクル容器。
JP4345882B2 (ja) 大型ペリクル
JP7125835B2 (ja) ペリクル
TWM634756U (zh) 防護薄膜框架、防護薄膜、帶防護薄膜的光罩、曝光系統、半導體元件的製造系統及液晶顯示器的製造系統

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210413

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210811

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211110

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20211110

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20211117

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20211118

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20211210

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20211214

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20220712

C13 Notice of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13

Effective date: 20221025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221222

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20230206

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20230301

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20230301