JPH07114135A - 感光性写真フイルム - Google Patents

感光性写真フイルム

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JPH07114135A
JPH07114135A JP25807793A JP25807793A JPH07114135A JP H07114135 A JPH07114135 A JP H07114135A JP 25807793 A JP25807793 A JP 25807793A JP 25807793 A JP25807793 A JP 25807793A JP H07114135 A JPH07114135 A JP H07114135A
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JP
Japan
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film
oxide
layer
thin film
laminated
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Application number
JP25807793A
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English (en)
Inventor
Toshinori Machida
敏則 町田
Atsushi Hirokawa
敦 広川
Yukihiko Kido
幸彦 城戸
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は写真フィルム製版用基材フィルム、プ
リント配線基板用原画フィルム等の分野に関し、特に基
材フィルムとして寸法安定性を有し、更にその基材フィ
ルム自体の近紫外域での光線透過性が優れる基材フィル
ムに関する。 【構成】 プラスチックフィルム(A)の片面または両
面に、けい素酸化物ならびに錫酸化物、鉄酸化物、イン
ジウム酸化物およびジルコニウム酸化物から選ばれる1
種または2種以上の薄膜層(B)および感光層(C)を
積層してなる感光性写真フィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真フィルム製版用基材
フィルム、プリント配線基板用原画フィルム等の分野に
関し、特に基材フィルムとして寸法安定性を有し、更に
その基材フィルム自体の近紫外域での光線透過性が優れ
る基材フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】写真フィルム製版用基材フィルム,プリ
ント配線基板用原画フィルム等の基材フイルムには、相
対湿度(以下湿度と略す。)や温度の変化に対して比較
的良い寸法安定性を有するポリエチレンテレフタレート
フィルムが使用されている。これは写真フィルム製版用
基材フィルムの場合は湿度,温度変化により重ね合わせ
たフィルムに露光のずれが生じるためである。またプリ
ント配線基板用原画フィルムの場合は、このフィルムを
露光して得られるプリント配線基板を積層する際に湿
度,温度変化により画像ずれが生じるとドリルでスルー
ホールをあける時に回路を削ってしまう等の理由のため
である。
【0003】ポリエチレンテレフタレートフィルムは高
分子フィルムの中では湿度や温度に対して比較的寸法変
化が少ないフィルムであるが、やはりある程度の寸法変
化は避けられない。そこで、写真フィルム製版用フィル
ム,プリント配線基板用原画フィルム等は、年間を通し
て湿度を約55〜60%RH,温度を20〜27℃にか
なり細かくコントロールされた部屋で使用し、さらに使
用前にフィルムを長時間その使用環境にさらしフィルム
自体を調湿,調温することが必要となっている。先にプ
ラスチックフィルムにけい素酸化物等の金属酸化物を積
層し、特に湿度に対し寸法安定性を有した基材フィルム
を発明した。しかしプラスチックフィルムにけい素酸化
物等を積層した場合、積層されたけい素酸化物自体が褐
色を呈しているため、この基材フィルムは近紫外域での
透過率が低くなっている。そのためこの基材フィルムを
使う分野でよく用いられる近紫外光による露光工程では
透過する光線量が少なく、結果として光源を高出力にす
る必要性が生じたり、又露光スピードが遅いためプリン
ト配線基板等の生産性に問題を生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、プラスチッ
クフィルム(A)の片面または両面に水蒸気バリヤー性
を有し、かつ温度に対する膨張の少ないけい素酸化物お
よび金属化合物の混合物または化合物である薄膜層
(B)を積層し、その薄膜層(B)上に感光層(C)を
積層してなり、さらに必要に応じて感光層(C)を積層
したプラスチックの反対面に導電層(D)を積層する事
により、温湿度変化(特に湿度変化)に対して寸法安定
性があり、さらにこの基材フィルム自体の近紫外域での
光線透過性に優れた感光性写真フィルムを提供するもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、プラスチック
フィルム(A)の片面または両面に、けい素酸化物、な
らびに錫酸化物,鉄酸化物,インジウム酸化物およびジ
ルコニウム酸化物から選ばれる少なくとも1種の金属化
合物の薄膜層(B)を積層し、その薄膜層(B)上に感
光層(C)を積層してなる感光性写真フィルムである。
本発明は、温湿度変化(特に湿度変化)に対して寸法安
定性があり、さらにこの基材フィルム自体の近紫外域で
の光線透過性に優れた感光性写真フィルムである。
【0006】本発明において、プラスチックフイルム
(A)としては、寸法安定性の高いポリエチレンテレフ
タレートフイルムが望ましいが、本発明により寸法安定
性を向上させることができるため、そのままでは若干寸
法安定性に劣るフイルムであっても使用可能となること
から、その他のポリエチレン−2,6−ナフタレートや
セルロースアセテート、ポリカーボネート等のフイルム
でも適用でき、中でも熱固定されたフィルムが望まし
く、二軸延伸フィルム等は好ましい。このプラスチック
フィルム(A)には、あらかじめ界面活性剤系や高分子
電解質系等の有機系や導電性金属酸化物系等の無機系の
導電剤及び易接着剤が塗工されていてるものでも構わな
い。
【0007】プラスチックフィルム(A)の厚さは、用
途により種々であるが、5〜500μ、好ましくは50
〜250μである。薄膜層(B)としては、感光層を露
光する際に使う可視光から近紫外線での透過性がよく、
プラスチックフィルムに対して高い水蒸気バリヤー性
(すなわち低い水蒸気透過率)を有し、また温度膨張の
少なく、かつ薄膜層(B)とプラスチックフィルム
(A)が強固に密着していなければならない。特に薄膜
層(B)がけい素酸化物の場合は上記の特性のほとんど
を有しているが、近紫外域での透過性は悪い(光線透過
率が低い)。そこで高い水蒸気バリヤー性,低い温度膨
張性,高い密着性を有するけい素酸化物を主体とする金
属酸化物に、金属化合物を混合,または化合し、近紫外
域での光線透過性を改善したものである。
【0008】けい素酸化物を主体とする金属酸化物に金
属化合物を混合または化合することにより、近紫外域で
の光線透過性が改善される理由の詳細については不明で
あるが、以下のような仮説を立てる事ができる。けい素
酸化物は完全に酸化されていない状態だと褐色を呈す
る。この褐色は、完全に酸化されていないために、酸素
に比べてけい素が余るために発生する欠陥部が原因して
いると考えられる。つまりこの欠陥部を少なくすれば必
然的に褐色も薄くなっていくはずなので、4価のけい素
の代わりに1〜3価の元素を適当量導入すれば、欠陥部
も少なくなり、褐色も薄くなる。しかしながら1〜3価
の全ての元素が有効でなく、有効な元素とそうでない元
素の差の明確な理由については必ずしも明らかではな
い。
【0009】薄膜層としてはけい素酸化物ならびに錫酸
化物,鉄酸化物,インジウム酸化物およびジルコニウム
酸化物から選ばれる少なくとも1種の金属化合物の混合
物又は化合物であり、高水蒸気バリヤー性,低温度膨張
性,高密着性を有し、かつ近紫外域での光線透過性が悪
いものである。例えば、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムにけい素酸化物を蒸着したフィルムの水蒸気バリ
ヤー性は約1〜2g/m2・24hr・40℃90%RH
であり、またけい素酸化物の蒸着膜としての温度膨張は
(熱膨張係数)は測定が難しいが石英ガラス(Si
2)に例えると5.5×10-7/Kである。
【0010】けい素酸化物と金属化合物との混合比は、
けい素酸化物/金属化合物=99〜80モル%/1〜2
0モル%程度である。金属化合物としては錫酸化物,鉄
酸化物,インジウム酸化物,ジルコニウム酸化物の中か
ら選ばれる1種または2種以上の混合物であり、近紫外
域での光線透過性を良好(高い光線透過率)にするもの
である。プラスチックフィルム上に積層される薄膜層
(B)は結果的に積層状態時に金属酸化物と金属化合物
の混合物は酸化物状態、あるいは複合的化合物状態で有
れば良く、積層される膜の原料は金属酸化物,金属,有
機金属化合物等の無機化合物,有機化合物何れでも構わ
ない。つまり真空蒸着等の方法によりけい素酸化物と金
属化合物の混合物を原料とし、直接プラスチックフィル
ム上に薄膜層(B)を形成させても、また金属または有
機金属酸化物のような金属を含む化合物を酸化させなが
ら真空蒸着し薄膜層(B)としても、また金属をプラス
チックフィルム上に蒸着層として形成させ、後工程でそ
の蒸着層を酸化処理して薄膜層(B)としても構わな
い。酸化処理の方法としてはプラスチックフィルムの使
用可能温度範囲内で処理を行う方法なら特に限定され
ず、蒸着中の酸素ガス導入法、放電処理法、酸素プラズ
マ法、熱酸化法等があげられる。
【0011】積層される薄膜層(B)は化合または混合
状態で形成される事が望ましいが、最終的に得られる層
の必要機能が得られていれば、けい素酸化物上に金属化
合物を積層するような2重積層や多重積層でも構わな
い。けい素酸化物と金属化合物の混合比は、金属酸化物
の高水蒸気バリヤー性,低温度膨張性,高密着性を阻害
しない範囲で、かつ近紫外での光線透過性をあげる金属
化合物を混合添加した方がよい。具体的には、けい素酸
化物/金属化合物は99〜80モル%/1〜20モル%
程度であればよい。本発明において薄膜層(B)を構成
する金属酸化物は酸素欠乏状態である事を指す。酸素欠
乏状態とは、例えばけい素酸化物の場合SiO2が完全
な酸化状態であるが、前記の酸素欠乏状態とはSi
X 、X=2未満のことである。またSiOX 、X=
1.4程度以下であると感光層を露光する際に使う近紫
外線での透過性が大きく失われるため、SiOX 、X=
1.5〜1.9程度が適当である。
【0012】薄膜層(B)は結果として1g/ m2・24
hr・40℃90%RH以下である事が望ましく、また
蒸着膜としての温度膨張は測定がかなり難しいが、けい
素酸化物を主体とする事により5.5×10-7/K程度
となる事が望ましい。プラスチックフィルム(A)に金
属化合物層(B)を形成する方式としては巻き取り連続
方式,枚葉方式どちらでもよく、また形成する方法とし
ては、特に制限はなく、真空蒸着,イオンプレーティン
グ,スパッタリング,プラズマCVD,マイクロウエー
ブCVDなどを用いる事ができる。さらに真空蒸着の加
熱方法としては、その蒸着中にスプラッシュと呼称され
る蒸着飛沫が発生しなければ又、少なければ特に制限は
なく、高周波誘導加熱、抵抗加熱、電子線加熱などの従
来公知の加熱方法を用いることができる。この蒸着飛沫
が多量に発生すると、飛沫が蒸着フィルム上に異物とし
て残り、後工程である乳剤塗工工程や露光工程,現像工
程等で問題が多く発生する。
【0013】薄膜層(B)の厚さは使用するプラスチッ
クフィルム(A)に合わせて選定されるが、本発明にお
いては50〜1000オングストロームが望ましい。ま
たこの積層を2回以上に分けて行ってもよく、その時異
種類の金属化合物を積層しても構わない。感光層(C)
としては、特に制限はないが、ゼラチン含有ハロゲン化
銀乳剤が望ましい。ハロゲン化銀としては塩化銀,塩臭
化銀,ヨウ臭化銀,塩ヨウ臭化銀,等がある。写真乳剤
に用いられる各種添加剤、例えば化学増感剤、カブリ防
止剤、界面活性剤、保護コロイド、硬膜剤、ポリマーラ
テックス、カラーカプラー、マット剤、増感色素、等に
ついては特に制限は無く、例えばリサーチ・クロージャ
ー誌176巻22〜28頁(1978年12月)の記載
を参考にすることができる。また乳剤としては溶剤系,
水性系のいずれでもよい。
【0014】写真乳剤の製造方法、プラスチックフィル
ム上のドライプレーティング層に塗布する方法について
も特に制限はなく、上記リサーチ・クロージャー誌の記
載を参考にすることができる。薄膜層(B)への感光層
(C)の付与方法は、従来公知の方法を適用することが
出来る。又このとき薄膜層(B)と感光層(C)の間に
易接着層を入れても構わない。感光層(C)を積層した
プラスチックの反対面に積層する導電層(D)として
は、導電性金属酸化物単独,導電性金属酸化物と絶縁性
金属酸化物の混合物または金属単独といった無機化合物
や、界面活性剤系及び高分子電解質系のような有機化合
物があるが、特に制限はない。金属単独を導電層(D)
とする場合不透明となるため、所定の導電性が得られる
範囲内でプラスチックフィルム(A)になるべく薄く金
属を付与し、感光層を露光する際に使う可視光から近紫
外線での透過性を向上させなければならない。
【0015】導電性金属酸化物単独,導電性金属酸化物
と絶縁性金属酸化物の混合物または導電性金属単独をプ
ラスチックフィルム(A)に積層する方式・方法として
は、前記の薄膜層(B)をプラスチックフィルム(A)
に積層する方法が適用できる。導電層(D)として、プ
ラスチックフィルム(A)積層する導電性金属酸化物単
独としては、ITO(インジウム・錫・酸化物),イン
ジウム酸化物,錫酸化物等の導電性を示す一種またはそ
れ以上の金属酸化物があげられる。またプラスチックフ
ィルム(A)上に形成される導電層(D)は結果的に酸
化物の状態であればよく、前記金属化合物の積層の場合
と同様の方法が適用できる。
【0016】導電層(D)として、プラスチックフィル
ム(A)に積層する導電性金属酸化物と絶縁性金属酸化
物の混合物としては、ITO,インジウム酸化物,錫酸
化物等の導電性を示す一種またはそれ以上の導電性金属
酸化物とアルミニウム酸化物,けい素酸化物等の絶縁性
を示す一種またはそれ以上の絶縁性金属酸化物の混合物
なら特に制限はない。またその混合比は最終的に必要な
導電性により決められる。当然混合物における導電性金
属酸化物の比率が高い場合、導電層の抵抗値は低下し、
絶縁性金属酸化物の比率が高い場合、その逆になる。ま
たプラスチックフィルム(A)上に形成される導電層
(D)は結果的に酸化物の状態であればよく、前記金属
化合物の積層の場合と同様の方法が適用できる。
【0017】導電層(D)として、プラスチックフィル
ム(A)に積層する金属としては、アルムニウム等の一
般的な金属があげられ、また界面活性剤系及び高分子電
解質系のような有機系の導電性化合物も従来公知のもの
があげられる。さらにそれぞれのプラスチックフィルム
(A)への積層方法も従来公知の方法が適用できる。プ
ラスチックフィルム(A)上に積層される、薄膜層
(B)と導電層(D)の付与は別々に行う事もできる
が、巻取り連続方式の場合一度に両面にそれぞれの層を
設けることも可能である。本発明では、プラスチックフ
ィルム(A)、薄膜層(B)、感光層(C)、導電層
(D)をC/B/A(/D)またはC/B/A/B(/
D)の順に積層する事により、温度や湿度等に対して寸
法安定性があり、なおかつ静電気等の発生による悪影響
のなく又近紫外域での光線透過性が良好な感光性写真フ
ィルムを提供するものであるが、この積層順がC/B/
A/B(/D/B)、C/B/A(/D/B)、C/A
/B(/D)、またはC/A/B(/D/B)に変更し
ても構わない。また必要により感光層(C)の外側に表
面保護層を、感光層(C)、薄膜層(B)、プラスチッ
クフィルム(A)、導電層(D)のそれぞれの間や外側
に下引き易接着層やハレーション防止層を、積層された
感光性写真フィルムの外面に表面保護層を、単独にまた
は2種以上を併用して常法により機能層を設けてもよ
い。
【0018】
【発明の効果】本発明により得られる積層体はプラスチ
ックフィルム(A)の片面または両面に水蒸気バリヤー
性を有し、かつ温度に対する膨張の少ないけい素酸化物
に近紫外域での光線透過性が良好な金属化合物を加えた
薄膜層(B)を設け、その上に感光層(C)を設け、そ
の反対面に必要に応じて導電層(D)を設けることによ
り、温湿度,特に湿度に対して寸法安定性にすぐれた、
また導電層の付与により静電気の発生を抑え、結果的に
感光層の塗工時や感光層の露光時も異物による問題を未
然に防止し、さらに近紫外域での光線透過性に優れた感
光性写真フィルムを得ることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。なお実施例におけ
る試験方法は以下のとおりである。 光線透過性:近紫外域での光線透過性は、分光光度計
(日本分光社製 U-best30)を用い、リファレンスを空
気とし400nmでの透過率を測定したものである。 寸法安定性:温湿度を変化させたときの長さの変化は、
測長器(大日本スクリーン社製,DR−8011−C
U)の測定板上に湿度と温度が調節できる透明な恒温恒
湿槽を設け、その中で試料を入れ温湿度変化させた時の
寸法変化を測定したものである。なおこの寸法変化量は
値が小さいほど優れている。
【0020】薄膜層の組成分析:導電層を蒸着していな
い面についてパーキンエルマー社のESCA PHI−
5400を使用し測定した。 実施例1 連続巻取り式抵抗加熱方式の真空蒸着装置を使い、厚さ
100μの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ム(帝人社製 Oタイプ)の両面に一酸化けい素と酸化
錫の混合物(混合比90モル%:10モル%)を加熱真
空蒸着した。約300オングストロームのけい素−錫−
酸化物の薄膜をポリエチレンテレフタレートフィルムの
両面に形成させた。片方の蒸着表面にITO(インジウ
ム・スズ・オキサイド Snを5重量%添加)を前述の
装置と同じ装置を用いて酸素ガス導入しながら、加熱真
空蒸着を行った(厚み両面共に約500オングストロー
ム)。その時の酸素ガス分圧は2×10-4torrであっ
た。得られた蒸着フィルムについて両面における蒸着膜
の組成、及び蒸着フィルムの光線透過率を測定した。結
果を表1に示す。更にITOを設けた反対面にゼラチン
ハロゲン化銀グラフィックアーツリス乳剤をバーコータ
ーを用いて塗工し、30℃,30分間冷却し乾燥した。
さらに50℃80%RHで20時間熟成した。得られた
感光性写真フイルムについて前記の方法で寸法安定性を
測定した。結果を表1に示す。 実施例2 実施例1で用いた二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フィルム,蒸着方式を使用し、蒸着原料を一酸化けい素
と酸化インジウム(混合比80モル%:20モル%)と
し、両面に酸素雰囲気下(酸素分圧4×10-4torr)で
酸化けい素と酸化インジウムを真空蒸着させ、約200
オングストロームのけい素−インジウム−酸化物の薄膜
を形成させた。あとは実施例1と同様にITOの蒸着を
行った後、蒸着膜の組成と光線透過性を測定した。その
後実施例1と同様な方法で感光層の塗工を行い、得られ
た感光性写真フイルムについて前記の方法で寸法安定性
を測定した。結果を表1に示す。 実施例3 実施例1で用いた二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フィルム、蒸着方式を使い、両面に酸素雰囲気下(酸素
分圧5×10-4torr)で酸化けい素と鉄(混合比80モ
ル%:20モル%)を真空蒸着させ、約500オングス
トロームのけい素−鉄−酸化物の薄膜を形成させ更にそ
の蒸着フィルムを酸素雰囲気下で50℃24時間熟成さ
せた。あとは実施例1と同様にITOの蒸着を行った
後、蒸着膜の組成と光線透過性を測定した。その後実施
例1と同様な方法で感光層の塗工を行い、得られた感光
性写真フイルムについて前記の方法で寸法安定性を測定
した。結果を表1に示す。 実施例4 実施例1で用いた二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フィルム、蒸着方式を使い、両面に一酸化けい素と酸化
マグネシウムと酸化ジルコニア(混合比88モル%:2
モル%:10モル%)の混合物を約200オングストロ
ームを蒸着し、けい素−マグネシウム−ジルコニア−酸
化物の薄膜を形成させた。あとは実施例1と同様にIT
Oの蒸着を行った後、蒸着膜の組成と光線透過性を測定
した。その後実施例1と同様な方法で感光層の塗工を行
い、得られた感光性写真フイルムについて前記の方法で
寸法安定性を測定した。結果を表1に示す。 比較例1 実施例1で用いた二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フィルム、蒸着方式を使い、一酸化けい素単独を両面に
約500オングストローム蒸着し、あとは実施例1と同
様な方法でITOの蒸着、感光層の塗工を行った。得ら
れた蒸着フィルムについて前記の方法で寸法安定性を測
定した。結果を表1に示す。
【0021】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルム(A)の片面また
    は両面に、けい素酸化物、ならびに錫酸化物,鉄酸化
    物,インジウム酸化物およびジルコニウム酸化物から選
    ばれる少なくとも1種の金属化合物の薄膜層(B)を積
    層し、その薄膜層(B)上に感光層(C)を積層してな
    ることを特徴とする感光性写真フィルム。
  2. 【請求項2】 薄膜層(B)を構成するけい素酸化物お
    よび金属化合物の組成比が、それぞれ99〜80モル
    %、1〜20モル%である請求項1記載の感光性写真フ
    ィルム。
JP25807793A 1993-10-15 1993-10-15 感光性写真フイルム Pending JPH07114135A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014122412A (ja) * 2012-11-21 2014-07-03 Toppan Printing Co Ltd 蒸着用材料、ガスバリア性蒸着フィルムおよびガスバリア性蒸着フィルムの製造方法
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