JPH0452941B2 - - Google Patents

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JPH0452941B2
JPH0452941B2 JP58196598A JP19659883A JPH0452941B2 JP H0452941 B2 JPH0452941 B2 JP H0452941B2 JP 58196598 A JP58196598 A JP 58196598A JP 19659883 A JP19659883 A JP 19659883A JP H0452941 B2 JPH0452941 B2 JP H0452941B2
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JP
Japan
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phthalocyanine
free phthalocyanine
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JP58196598A
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JPS6087337A (ja
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Atsushi Tsunoda
Hiroyuki Oka
Yasuki Mori
Toshikazu Narahara
Shigemasa Takano
Toshio Enokida
Isao Kumano
Manabu Sawada
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Hitachi Ltd
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
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Hitachi Ltd
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6087337A publication Critical patent/JPS6087337A/ja
Publication of JPH0452941B2 publication Critical patent/JPH0452941B2/ja
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/06Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being organic
    • G03G5/0601Acyclic or carbocyclic compounds
    • G03G5/0612Acyclic or carbocyclic compounds containing nitrogen
    • G03G5/0614Amines
    • G03G5/06142Amines arylamine
    • G03G5/06144Amines arylamine diamine

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕 本発明は導電性支持体上に電荷発生物質と電荷
搬送物質を形成してなる長波長域に高感度を有す
る複合型電子写真用感光体に係わり、特に高い解
像度と優れた耐久性を有する複合型電子写真用感
光体に関する。 〔発明の背景〕 電子写真用感光体は導電性支持体上に無機また
は有機の光導電体層を設けたもので、このような
感光体を用いた電子写真複写機においては、先ず
感光体表面をコロナ帯電させた後画像状露光を行
つて静電潜像を作成し、次いで、この静電潜像に
トナーを付着させてトナー粉像を作り、これを紙
などに転写して複写が行われる。 一般に有機光導電体は無機光導電体に比べ光感
度が低いため、各種の増感方法が考案されている
が最も効果的な方法は感光体を光照射によつて電
荷を発生する電荷発生層とこの電荷発生層で発生
した電荷を効率よく搬送する電荷搬送層とで構成
することである。このような複合型電子写真用感
光体は一般に電荷発生物質としてモノアゾ染料、
ジスアゾ染料、スクアリン酸系染料、キノシアニ
ン顔料、無金属または金属フタロシアニン顔料の
ような有機物あるいはテルル〜ヒ素〜セレン系の
ような無機物を用い、電荷搬送物質としては、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ヒドラゾン系化合
物、ピラゾリン系化合物、オキサジアゾール系化
合物、トリニトロフルオレノン、ニトロおよびシ
アノ置換の各種化合物を用い、それぞれを単独あ
るいは樹脂中に分散もしくは溶解させた状態で導
電性支持体上に積層したものが使用されてきた。 ところで、近年、高速プリンタの1種として光
源にレーザを用い、電子写真方式により印字を行
う方式が考案されている。特に、光源に半導体レ
ーザを用いると光源部が非常に小さく出来るため
プリンタが小型となり、しかも、消費電力の大幅
な削減も可能である。しかし、半導体レーザの発
振波長は通常770nm以上の長波長のため、前記の
ような従来の電子写真用感光体では感度が十分で
なく、また、鮮明は画像を得るための解像度や繰
り返し使用した場合の各種電子写真特性の安全性
(耐久性)にも種々問題があつた。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、半導体レーザの発振波長域に
も十分な感度を有し、特に、解像度と耐久性が優
れた複合型電子写真用感光体を提供することにあ
る。 〔発明の概要〕 本発明の電子写真用感光体は、電荷発生物質と
して、τ型、τ′型、η型又はη′型無金属フタロシ
アニンを用い、電荷搬送物質として、下記一般式
(A)で表わされる化合物であることを特徴とする。 (但し、R1は水素、炭素数1〜4のアルキル
基、またはアルコキシ基、Xは−CH2−,−O−,
−S−または−CHR2(R2は炭素数1〜4のアル
キル基)である。) 通常、感光体としての感光波長域は使用する電
荷搬送層が電荷発生物質の吸収する光を妨げない
限り、電荷発生物質の吸収波長域に依存する。長
波長吸収性電荷発生物質についてこれまで数多く
の検討がなされ、例えばSe,CdS等については増
感剤の長波長域での感度を上げる方法が見出され
ているが、このものは温度や湿度に対する耐環境
性が十分でなく、又、毒性の点でも問題がある。
有機光導材料のうちでは各種のフタロシアニン化
合物が比較的長波長域での感度が良好なことが知
られているが、本発明者等はその中でもτ型、
τ′型、η型、η′型無金属フタロシアニンが長波長
域で高い感度を示しτ型無金属フタロシアニンは
次のように定義される。即ち、ブラツク角度(2θ
±0.2度)が7.2,9.2,16.8,17.4,20.4及び20.9に
強いX線回折図形を有するものである。特に、赤
外線吸収スペクトルが700〜760cm-1の間に751±
2cm-1が最も強い4本の吸収帯を、1320〜1340cm
−1の間に2本のほぼ同じ強さの吸収帯を、3288±
3cm-1は特徴的な吸収を有するものが望ましい。 τ′型無金属フタロシアニンは次のように定義さ
れる。即ち、CuKα/Niの1541ÅのX線に対し
て、ブラツク角度(2θ±0.2度)が7.5,9.1,
16.8,17.3,20.3,20.8,21.4及び27.4に強いX線
回折図形を有する新規の無金属フタロシアニン結
晶多形である。特に、赤外線吸収スペクトルが
700〜760cm-1の間に751±2cm-1が最も強い4本
の吸収帯を、1320〜1340cm-1の間に2本のほぼ同
じ強さの吸収帯を、3297±3cm-1に特徴的な吸収
を有するものが望ましい。 η型無金属フタロシアニンは次のように定義さ
れる。即ち、無金属フタロシアニン100重量部と、
ベンゼン核に置換基を有する無金属フタロシアニ
ン、ベンゼン核に置換基を有しても良いフタロシ
アニン窒素同構体若しくは金属フタロシアニンの
1種若しくは2種以上の混合物50重量部以下との
混合物結晶であり、赤外線吸収スペクトルが700
〜760cm-1の間に753±1cm-1が最も強い4本の吸
収帯を、1320〜1340cm-1の間に2本のほぼ同じ強
さの吸収帯を、3285±5cm-1に特徴的な吸収を有
するものである。本発明者の検討によれば、η型
無金属フタロシアニンは特にブラツク角度(2θ±
0.2度)が7.6,9.2,16.8,17.4及び28.5に強いピ
ークを示すX線回折図形を有するものと、7.6,
9.2,16.8,17.4,21.5及び27.5に強いピークを示
すX線回折図形を有するものとが挙げられる。 η′型無金属フタロシアニンは次のように定義さ
れる。即ち、無金属フタロシアニン100重量部と、
ベンゼン核に置換基を有する無金属フタロシアニ
ン、ベンゼン核に置換基を有しても良いフタロシ
アニン窒素同構体若しくは金属フタロシアニンの
1種若しくは2種以上の混合物50重量部以下との
混合物結晶であり、赤外線吸収スペクトルが700
〜760cm-1の間に753±1cm-1が最も強い4本の吸
収帯を、1320〜1340cm-1の間に2本のほぼ同じ強
さの吸収帯を、3297±5cm-1に特徴的な吸収を有
する新規の無金属フタロシアニン結晶多形であ
る。本発明者の検討によれば、η′型無金属フタロ
シアニンは特にブラツク角度(2θ±0.2度)が
7.5,9.1,16.8,17.3,20.3,20.8,21.4及び27.4
に強いピークを示すX線回折図形を有するもの
と、7.5,9.1,16.8,17.3,20.3,20.8,21.4、
22.1,27.4及び28.5に強いピークを示すX線回折
図形を有するものが望ましい。 尚、τ型、τ′型、η型、η′型のいずれの無金属
フタロシアニンも、感光波長域の極大値が790〜
810nmの範囲にある。 本発明に用いるτ型及びτ′型無金属フタロシア
ニンは下記要領で作製される。すなわち、α型無
金属フタロシアニンを50〜180℃、好ましくは60
〜130℃の温度において結晶変換するのに十分な
時間攪拌もしくは機械的歪力をもつてミリングす
ることによつてτ′型結晶形を有する無金属フタロ
シアニンが作製される。 本発明に使用されるα型フタロシアニンはモー
ザーおよびトーマスの「フタロシアニン化合物」
(Moser and Thomes“Phthalocyanine
Compounds”)等の公知方法および他の適当な方
法によつて得られるものを使用する。例えば、無
金属フタロシアニンは硫酸等の酸によつて脱金属
ができる金属フタロシアニン、例えばリチウムフ
タロシアニン、ナトリウムフタロシアニン、カル
シウムフタロシアニン、マグネシウムフタロシア
ニンなどを含んだ金属フタロシアニンの酸処理に
よつて、また、フタロジニトリル、アミノイミノ
イソインドレニンもしくはアルコキシイミノイソ
インドレニンなどから直接的に作られるものが用
いられる。このように既によく知られた方法によ
つて得られる無金属フタロシアニンを望ましくは
5℃以下で硫酸に一度溶解もしくは硫酸塩にした
ものを水または氷水中に注ぎ再析出もしくは加水
分解し、α型無金属フタロシアニンが得られる。 この際無機顔料を硫酸中もしくは再析出溶液中
に溶解又は分散したものを用いると無機顔料を含
むα型無金属フタロシアニンが得られる。この無
機顔料としては、排水溶性の粉末であれば良く色
材充填剤として用いられるもの、例えばチタン
白、亜鉛華ホワイトカーボン、炭酸カルシウム、
等の他、粉体として他方面で用いられる。例えば
金属粉、アルミナ、酸化鉄粉、カオリンなどが挙
げられる。 この無機顔料を含むX型無金属フタロシアニン
は、含まないものと比べて顔料化に際しきわめて
磨砕され易く、微粒子化が容易であり、省力化、
省エネルギー化に効果的である。 このような処理をしたα型無金属フタロシアニ
ンは、乾燥状態で用いることが好ましいが、水ペ
ースト状のものを用いることもできる。攪拌、混
練の分散メデイアとしては通常顔料の分散や乳化
混合等に用いられるものでよく、例えばガラスビ
ーズ、スチールビーズ、アルミナボール、フリン
ト石が挙げれる。しかし分散メデイアは必ずしも
必要としない。磨砕助剤としては通常顔料の磨砕
助剤として用いられているものでよく、例えば、
食塩、重炭酸ソーダ、ぼう硝等が挙げられる。し
かし、この磨砕助剤も必ずしも必要としない。 攪拌、混練、磨砕時に溶媒を必要とする場合に
は攪拌混練時の温度において液状のものでよく、
例えば、アルコール系溶媒すなわちグリセリン、
エチレングリコール、ジエチレングリコールもし
くはポリエチレングリコール系溶剤、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル等のセロソルブ系溶剤、ケ
トン系溶剤、エステルケトン系溶剤等の群から1
種類以上選択することが好ましい。 結晶転移工程において使用される装置として代
表的なものを挙げると一般的な攪拌装置例えば、
ホモミキサー、デイスパーザー、アジター、スタ
ーラーあるいはニーダー、バンバリーミキサー、
ボールミル、サンドミル、アトライター等があ
る。 本発明の結晶転移工程における温度範囲は50〜
180℃、好ましくは60〜130℃の温度範囲内に行な
う。また、通常の結晶転移工程におけると同様に
結晶核を用いるのも有効な方法である。 本発明に係るη型及びη′型無金属フタロシアニ
ンを製造する際使用されるα型フタロシアニンお
よびベンゼン核に置換基を有する無金属フタロシ
アニン、またはベンゼン核に置換基を有してもよ
りフタロシアニン窒素同構体もしくは金属フタロ
シアニンは、前述したモーザーおよびトーマスの
「フタロシアニン化合物」(Moser and Thomes
“Phthalocyanine Compounds”)等の公知方法
および他の適当な方法によつて得られるものを使
用する。例えば、α型無金属フタロシアニンも前
述と同様の処方により得られ、これは他の無機顔
料を含むものであつてもよい。 また、フタロシアニン窒素同構体としては、各
種のポルフイン類、例えばフタロシアニンのベン
ゼン核の一つ以上をキノリン核に置き換えた銅テ
トラピリジノポルフイラジンなどがあり、また金
属フタロシアニンとしては、銅、ニツケル、コバ
ルト、亜鉛、錫、アルミニウムなどの各種のもの
を挙げることができる。 また、置換基としては、アミノ基、ニトロ基、
アルキル基、アルコキシ基、シアノ基、メルカプ
ト基、ハロゲン原子などがあり、さらにスルホン
酸基、カルボン酸基またはその金属塩、アンモニ
ウム塩、アミン塩などを比較的簡単なものとして
例示することができる。更にベンゼン核にアルキ
レン基、スルホニル基、カルボニル基、イミノ基
などを介して種々の置換基を導入することがで
き、これらは従来フタロシアニン顔料の技術的分
野において凝集防止剤あるいは結晶変換防止剤と
して公知のもの(例えば、USP3973981号公報、
同4088507号公報参照)、もしくは未知のものが挙
げられる。各置換基の導入法は、公知のものにつ
いては省略する。また、公知でないものについて
は実施例中に参考例として記載する。 本発明において、α型無金属フタロシアニンと
ベンゼン核に置換基を有する無金属フタロシアニ
ン、またはベンゼン核に置換基を有してもよいフ
タロシアニン窒素同構体もしくは金属フタロシア
ニンとの混合割合は100/50(重量比)以上であれ
ばよいが、望ましくは100/30〜100/0.1(重量
比)とする。この比以上では得られたη型及び
η′型フタロシアニンがブリードし易くなり顔料と
しての適性が低下する。 本発明において上述のような割合で混合するに
は、単に混合してもよいし、α型無金属フタロシ
アニンをアシツドペーステイングする前に混合し
てもよい。このようにして混合された混合物の攪
拌あるいはミリングの方法は通常顔料の分散、乳
化、混合等に用いられるものでよく、攪拌、混練
の分散メデイアとしては例えばガラスビーズ、ス
チールビーズ、アルミナボール、フリント石が挙
げられるが、分散メデイアは必ずしも必要としな
い。 磨砕助剤、混練時の溶媒、結晶転移工程におい
て使用する材料、装置は、前述のτ型及びτ′型無
金属フタロシアニンの場合と同様である。 η型及びη′型無金属フタロシアニンの結晶転移
工程における温度範囲は30〜220℃、好ましくは
60〜130℃の温度範囲内に行なう。より高温では
β型に転移し易く、またより低温ではη型及び
η′型への転移に時間がかかる。また、通常の結晶
転移工程におけると同様に結晶核を用いるのも有
効な方法である。 本発明ではτ型、τ′型無金属フタロシアニンと
η型、η′型無金属フタロシアニンとの使用は勿論
のこと、更にτ,τ′,η型及びまたはη′型無金属
フタロシアニンと他の電荷発生物質を併用するこ
とも含まれる。このような電荷発生物質として
は、例えばα型、β型、γ型或いはX型の無金属
フタロシアニンが挙げられる。勿論τ型無金属フ
タロシアニンとη型無金属フタロシアニンとの併
用も有効である。また電荷発生物質として知られ
る上記以外のフタロシアニン顔料、アゾ顔料、ア
ントラキノン顔料、インジゴイド顔料、キナクリ
ドン顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、スク
アリツク酸メチル顔料等との併用も有効である。 電荷搬送物質はイオン化ポテンシアル(Ip)が
6.6eV以下の化合物であることが望ましい。特に
τ型或いはη型無金属フタロシアニンは発生した
キヤリアが長波長光の低いエネルギによるもので
ある為、従来の電荷搬送物質ではエネルギ障壁に
より阻害されて電子写真用感光体として高感度な
ものは得難い。そこでIpが6.6eV以下の化合物を
電荷搬送物質とすることにより、低エネルギキヤ
リアの輸送が円滑となり、高感度を実現し得る。 本発明には電荷搬送物質としては下記の例示す
る化合物が用いられる。 電荷搬送物質には前記の化合物の他に、光導電
性を示すポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−
9−p−ビニルフエニルアントラセン等のカルバ
ゾール環、アントラセン環を側鎖に有する高分
子、ピラゾリン環、ジペニゾモオフエン環等の他
のヘテロ環、芳香族環を側鎖に有する高分子を併
用し得る。また、更にはシアニン色素ベース、オ
キサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピ
ラゾリン誘導体、ヒドラゾン系化合物、N−ビニ
ルカルバゾール、トリフエニルメタン系化合物、
トリフエニルアミン系化合物、2,4,7−トリ
ニトロフルオレノン等のニトロフルオレノン類等
の既知の光導電性低分子を併用して汎用樹脂中に
混合して電荷輸送層とすることも可能である。 本発明の複合型の電子写真用感光体の作製は、
例えば導電性支持体上に、電荷発生物質の層を形
成し、更にその上に、電荷搬送物質の層を形成す
る。或いはこれとは逆に、電荷搬送物質の層上
に、電荷発生物質の層を形成しても良い。また、
電荷発生物質と電荷搬送物質とを混合し、一層と
して形成しても良い。 電荷発生物質の層の形成方法としては、τ型、
τ′型、η′型及び/またはη型の無金属フタロシア
ニン或いは結着剤樹脂と混合した系をボールミル
やロールミル等で微細(粒径5μm以下、特に1μ
m以下)に分散、混合した塗液を作製して、塗工
により形成できる。電荷発生物質の層の膜厚は、
要求される感度や無金属フタロシアニンと結着剤
樹脂との混合割合で異なるが、通常20μm以下、
特に0.1〜3μmが好ましく、膜厚が大きくなると
感度が低下するばかりでなく、膜としての可撓性
がなくなり剥離を生じたりする。また、無金属フ
タロシアニンと結着剤樹脂の配合割合は、前者1
重量部に対し後者4重量部以下が良く、これ以上
になると感度が次第に低下する傾向を示す。 また、電荷搬送物質の層の形成も塗工により行
われる。電荷搬送物質の層には、膜としての機械
的強度を持たせるために、結着剤樹脂が必要であ
る。電荷搬送物質および結着剤樹脂共に溶解でき
る有機溶剤を用いて、両者を溶解させた溶液を塗
液とする。電荷搬送物質の層の膜厚は、感光体と
して必要な帯電特性により決定されるが、通常5
〜100μm、好ましくは8〜30μmとするのが適当
である。又、電荷搬送物質と結着剤樹脂との配合
割合は、前者1重量部に対し後者0.5〜4重量部
の範囲内とするのが適当である。 電荷発生物質及び電荷搬送物質の層に用いられ
る結着剤樹脂としては、既知の電子写真用結合剤
例えばフエノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹
脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、キシレン樹脂、
トルエン樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル−メタ
クリル共重合体、アクリル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリエステル樹脂、繊維素誘導体等が適
宜選択して用いられる。更には、光導電性を示
す、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−9−
(p−ビニルフエニル)アントラセン等のカルバ
ゾール環、アントラセン環を側鎖に有する高分
子、ピラゾリン環、ジペンゾモオフエン環などの
他のヘテロ環、芳香族環を側鎖に有する高分子も
結着剤樹脂として利用される。尚、これらの光導
電性高分子は電荷搬送物質となり得る。 無金属フタロシアニンと結着剤樹脂の混合割合
は、例えば樹脂100重量部に対し、フタロシアニ
ン20〜200重量部が適当であるが、他の増感剤あ
るいは電荷輸送材料が共存する場合は、これを1
重量部程度まで低減させることも可能である。1
重量部以下では、感度或いは感光波長域に無金属
フタロシアニンの特徴が現れない。一方200重量
部以上では、電子写真用感光体として充分な機械
的強度、暗所帯電保持能力が確保できない。これ
ら無金属フタロシアニンを含む混合層の膜厚は、
5〜50μmが適当である。 本発明の一例に係る電子写真用感光体の光感度
は、特別の増感剤乃至は電荷輸送材料を用いない
場合、即ち無金属フタロシアニンを単に汎用結着
剤樹脂中に混合した感光体の場合で、白色光に対
する半減露光量感度(表面電位を半減させるのに
要する光エネルギー)は4乃至5lux・s(ルク
ス・秒)である。この時、800nm単色光に対する
半感露光量は20mJ/m2以下と極めて高感度が得
られる。 従来、このように800nm等の長波長領域におい
ては、半減露光量は100mJ/m2以上が通例であ
り、本発明による電子写真用感光体が極めて特異
的に半導体レーザに適合することが判る。 本発明で用いるτ型、τ′型、η型或いはη′型の
無金属フタロシアニンは、合成の容易な廉価、無
公害材料であり、かつ結着剤樹脂との併用により
可撓性のあるフイルム、或いは目的に応じてドラ
ム等種々の形状に作製可能で、プリンタ用感光体
として非常に取扱い性に優れる点も指摘できる。 本発明における電荷発生物質の層及び電荷搬送
物質の層には、必要に応じて界面活性剤や可塑剤
を添加することも可能であり、これらの添加によ
り、接着性、耐摩耗性などの機械的性質、成膜
性、可撓性等の物理的性質、素材の分散性向上に
よる電子写真特性の改良ができる。 導電性支持体としては、真ちゅう、アルミニウ
ム、金、銅等が用いられ、これらは適当な厚さ、
硬さ又は屈曲性のあるシート、薄板、円筒状であ
つても良く、プラスチツクの薄層で被覆されてい
ても良い。また、金属被覆、金属プラスチツクシ
ート、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化銅、酸化イン
ジウム又は酸化スズの薄層で被覆されたガラスで
あつても良い。通常支持体は、それ自体導電性か
導電性の表面を持ち、取扱うのに十分な強度のあ
ることが望ましい。 本発明の複合型の電子写真用感光体は、負の帯
電時に高感度を示し、特に著しい特徴は感光波長
域にあり、特に790〜810nmに感度のピークを示
す。この点が半導体レーザ用として本発明の感光
体が好適な理由である。 〔発明の実施例〕 以下、本発明を実施例により、具体的に説明す
る。 実施例 1 α型無金属フタロシアニン(ICI製モノライト
フアーストブルGS)を加熱したジメチルホルム
アルデヒドにより3回抽出して精製した。この操
作により結晶形はβ型に転移した。次にこのβ型
無金属フタロシアニンの1部分を濃硫酸に溶解
し、この溶液を氷水中に注いで再沈殿させること
により、α型に転移させた。この再沈殿物をアン
モニア水、メタノール等で洗浄後70℃で乾燥し
た。次に、上記により精製したα型無金属フタロ
シアニンを磨砕助剤及び分散剤とともにサンドミ
ルに入れ、温度100±20℃で15〜25時間混練した。
この操作により結晶形がτ型に転移したのを確認
後、容器より取り出し、水及びメタノール等で磨
砕助剤、分散媒を十分除去した後乾燥して鮮明な
緑味を帯びたτ型無金属フタロシアニンの青色結
晶を得た。 上記方法で得たτ型無金属フタロシアイン(平
均粒径:φ0.3×1μm)1重量部、メチルフエニル
シロキサン系化合物KP−323(信越化学社製)
0.005重量部と塩化メチレン30重量部をボールミ
ルで約5時間混練し電荷発生層用塗液を調整し
た。この塗液を厚さ100μmのアルミ箔上にオー
トマチツクアプリケータ(東洋精機社製)で塗工
し、80℃で30分間乾燥して電荷発生層を形成し
た。この層の厚さは0.5μmである。次に本発明に
おける電荷搬送物質として下記構造式を有する化
合物 1重量部を用い、これをポリカーボネート樹脂
(GE社製、レキサン141−111)4重量部及びメチ
ルフエニルシロキサン系化合物KP−323 0.004重
量部とともに塩化メチレン10重量部及び1,2−
ジクロルエタン15重量部の混合液に溶解し電荷搬
送層用塗液を調整した。この塗液を上記電荷発生
層の上にオートマチツクアプリケータを用いて塗
工、90℃で30分間乾燥して電荷搬送層を形成し
た。この層の厚さは15μmである。 作製した複合型の電子写真用感光体について電
子写真特性の測定を行つた。測定には静電記録紙
試験装置SP−428(川口電機製)を用い、ダイナ
ミツクモードでコロナ帯電器の電源電圧をマイナ
ス5kVとして10秒間帯電を行い、30秒間暗所放置
後、タングステン灯で10lux(静止時の測定値)を
照射した。この間、感光体の表面電位をレコーダ
で記録し、帯電終了後の電位V0、30秒放置後の
電位V30、半減露光量E50(V30がV30/2に達する
のに要する露光量、単位lux・sec)を読み取つ
た。さらに、同様の測定系において光源にハロゲ
ン灯(600W)を用い、特に問題とする800±1nm
の波長光に対する半減露光量E800 50についても測定
し感度1/E800 50を求めた。光源に800nm単色光を
用いた場合の照度は約20μW/cm2である。結果を
表1に示す。表1から明らかなように、実施例1
のτ型フタロシアニンを用いた感光体は比較例の
α及びβ型フタロシアニンを用いた感光体に比べ
特に800nmの長波長光に対し優れた感度を有して
いる。
【表】 実施例 2 η型無属フタロシアニン0.5重量部とシリコン
樹脂(信越化学社製、KR5240)3.0重量部をテト
ラヒドロフラン8重量部に溶解させた塗液を作製
し、実施例1と同様3.0重量部をテトラヒドロフ
ラン8重量部に溶解させた塗液を作製し、実施例
1と同様な方法で電荷発生層(膜厚、約2μm)
を得た。次に下記構造式の電荷搬送物質1重量
部、飽和ポリエステル樹脂(東洋紡績社製、バイ
ロン300)1重量部、テトラヒドロフラン10重量
部に溶解させた塗液を作製し、実施例1と同様に
して複合型電子写真用感光体(電荷搬送層の膜
厚、約20μm)を得た。本実施例による電子写真
特性は表2の通りである。
〔発明の効果〕
このように本発明の複合型電子写真用感光体は
可視域のみならず長波長光に対する感度が高く、
しかも、耐久性にも優れており、特に半導体レー
ザビームプリンタ用の感光体として適している。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 導電性支持体上に、電荷発生物質と電荷搬送
    物質を含む層を設けた複合型の電子写真用感光体
    において、電荷発生物質はτ型、τ′型、η型又は
    η′型無金属フタロシアニン、電荷搬送物質は下記
    一般式(A)で表わされる化合物である (但し、R1は水素、炭素数1〜4のアルキル
    基、またはアルコキシ基、Xは−CH2−,−O−,
    −S−または−CHR2(R2は炭素数1〜4のアル
    キル基)である。) ことを特徴とする電子写真感光体。
JP58196598A 1983-10-19 1983-10-19 電子写真用感光体 Granted JPS6087337A (ja)

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