JPH0447526A - 磁性塗料混練物の製造方法 - Google Patents

磁性塗料混練物の製造方法

Info

Publication number
JPH0447526A
JPH0447526A JP2156891A JP15689190A JPH0447526A JP H0447526 A JPH0447526 A JP H0447526A JP 2156891 A JP2156891 A JP 2156891A JP 15689190 A JP15689190 A JP 15689190A JP H0447526 A JPH0447526 A JP H0447526A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
kneading
magnetic
weight
parts
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2156891A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2642221B2 (ja
Inventor
Kazunori Sakamoto
坂本 和徳
Yukihiro Shimazaki
幸博 島崎
Yuji Mido
勇治 御堂
Akira Kisoda
晃 木曽田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2156891A priority Critical patent/JP2642221B2/ja
Priority to US07/714,608 priority patent/US5234614A/en
Priority to KR1019910009821A priority patent/KR960011156B1/ko
Publication of JPH0447526A publication Critical patent/JPH0447526A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2642221B2 publication Critical patent/JP2642221B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/68Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
    • G11B5/842Coating a support with a liquid magnetic dispersion
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S366/00Agitating
    • Y10S366/601Motor control

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は磁気テープ、磁気ディスクなとの塗布型磁気記
録媒体および磁性塗料混練物の製造方法に関するもので
あり、特に、密閉容器内に攪拌部を有する混練機を用い
た製造方法に関するものである。
従来の技術 磁気テープ、磁気ディスクなとの塗布型磁気記録媒体は
、i般に磁性粉と少量の研磨材、帯電防止剤、潤滑剤、
分散剤、硬化剤などを結合剤樹脂中に分散させて構成さ
れている。磁性かあり、しかも形状的に針状て異方性か
あり、なおかつ比較的微粒子である磁性粉を均一に溶剤
を含む結合剤樹脂中に混合し、高分散な磁性塗料を製造
するための塗料化技術には非常に高度なものが要求され
、塗布型の磁気記録媒体の開発において、最も重要な要
素技術である。磁性粉の分散の良し悪しはメディア特性
において、電磁変換特性のみならず耐久性にも多大の影
響を及はすことから、従来より各社とも種々検討を行い
、様々な分散方法を提案してきた。
従来より磁性粉の分散方法としては、まず磁性粉や帯電
防止剤、研磨剤なとの粉体材料を結合剤樹脂溶液中にデ
イシルバーなどの攪拌機を用いて混合し、その後サンド
グラインダー、あるいはボールミルといった分散機を用
いて均一に分散するという方法か取られてきた。しかし
最近では低ノイズ化の要求に対して、磁性粉か微粒子化
され、しかもより高出力化を目的として、ハイバンド8
ミリに代表されるように、磁性粉としてより強磁性の純
鉄粉を用いたメタルメディアが主流になりつつあり、そ
れに対して分散の前処理として、たとえばニーダ−のよ
うな強力な剪断力を発揮する混練機を用いて、強磁性の
磁性粉を少量の結合剤樹脂と混練を行うことか多くなっ
ている。
磁性粉は、それ自体が有する磁気的吸引力と、分子間引
力、さらには磁性粉表面に吸着しているOH基、あるい
は水分子か相互に水素結合を起こすなとして互いに強力
な力て固結凝集している。
特に、磁性粉か小さくなればなるほと、磁性が強くなれ
ばなるほどこの凝集力は強くなり、この力にうちかって
分散させるには強力な力が必要となる。混練の目的は磁
性粉を溶剤で十分に湿潤し、結合剤樹脂を吸着させ磁性
粉表面を均一に被覆させることである。高粘度で磁性粉
と、結合剤樹脂とを混合処理させることて強力な剪断力
か磁性粉にかかるため、強磁性で超微粒子の純鉄粉なと
のような磁性粉を高分散させるためには最も効果的な分
散方法である。
混練による製造方法に関する技術としては、バッチ式の
混練機を用いて混練する技術に関しては、たとえば特開
昭46−3030号公報、特開昭48−104505号
公報、特開昭49− 14537号公報、特開昭539
102号公報、特開昭53−76012号公報および特
開昭55−25406号公報なとに示されている。また
、連続混練機を用いて混練する技術に関しては、特開昭
64−79275号公報、特開昭64−79274号公
報、特開平1−106338号公報、粉体工学会誌Vo
1.25゜344項(+988)および化学工学論文集
Vo1.15.747項(1989)などに記載されて
いる。
発明か解決しようとする課題 しかしこれまでに示されてきた磁性粉の混練方法は、混
練機の有している強い馬力を頼りに、高い剪断力で力の
みによって強引に磁性粉の凝集塊を粉砕し、分散させよ
うとするもので磁性粉表面における溶剤の漏れ、あるい
は結合剤樹脂の吸着といった界面現象を考慮したものは
なかった。強い剪断力を得るためには、混練物中の溶剤
量をできるだけ少なくして、高い粘度で混練することが
必要になる。しかし、外部的な要因、たとえば温度、湿
度、磁性粉のばらつき(水分量、表面の化学的性質、比
表面積なとの様々な物性の変動)によって当然混練状態
は変化するものてあり、あるときには混練か可能となっ
たり、またあるときには不可能になったりして、ただ単
に力をかけて混練するだけでは安定に混練ができないば
かりが、決して目的とする電磁変換特性を満足させるだ
けの分散性は得られない。
磁性粉を高分散させるには、前述したように磁性粉に結
合剤樹脂を均一に被覆しなければならないが、そのため
には磁性粉表面に存在している空気分子を追い出して、
溶剤で十分湿潤させることが非常に重要である。しかし
上述のようにいきなり磁性粉と結合剤樹脂とを、力によ
って強引に混練しただけでは決して、十分な吸着は起こ
らない。
そのため混練を可能とするためには余分な結合剤樹脂が
必要となり、その結果たとえ分散はできたとしても余分
な樹脂が磁性層中に存在し、特にこれがカレンダー工程
時に磁性層表面に浮きでてきて、薄い樹脂層を形成する
。そしてメデイ°rとヘッド間のスペーシングロスにな
り、ひどい場合には数dBにもなる電磁変換特性の劣化
につながる。
また、あまりに溶剤の少ない状態で、強引に強い力で混
練を行うと、磁性粉が分散されるのてはなく逆に固結凝
集し最悪の場合には折れて、メディアとした場合には磁
気特性の劣化を招(。
磁性粉に対する結合剤樹脂の吸着が不十分であると、磁
性塗料製造中に脱落するため、脱落した場所に脂肪酸や
硬化剤といった比較的低分子量の材料が吸着する。その
結果塗膜強度が著しく劣化し、耐久性においても高温高
湿環境下におけるヘッド粉付着の増加、低温スチル特性
の劣化なと様々な面で不具合を生じる。
さらに、特にニーダ−1あるいはインターナルミキサー
といったような、比較的容器内における攪拌ブレードの
占有体積か大きなバッチ式の混練機を用いた場合、高剪
断力をかけて混練を行うと、放熱面積か小さいために発
熱か激しく、結合剤樹脂の分解、あるいは溶剤の蒸発と
いったことも発生し、これも混練不均一の要因となって
いる。特にセルロース系の結合剤樹脂を用いた場合とが
、磁性粉として純鉄粉を用いた場合には、発熱によって
発火する可能性も十分にあり、安全性の面からも問題か
ある。
一方、連続式混練機を用いた混練においては、磁性粉あ
るいは帯電防止剤などの粉体材料と、結合剤樹脂および
溶剤なとの液体材料とを別々に供給しなければならない
。たとえば磁性粉の表面の水分量によって、流動性か微
妙に異なるし、結合剤樹脂は温度によって粘度が変化す
るため、つねに一定組成となるように供給することは非
常に困難である。組成のばらつきは最終的にはメディア
特性のばらつきにつながり、品質管理が困難になる。ま
た密閉系でないため、たとえば磁性粉として純鉄粉なと
のような、空気中に放置してお(と自然発火する恐れの
ある材料を使用する場合には、窒素なとの不活性ガスで
粉体を供給するフィーダーや、投入口をバージできるよ
うに治具を設定しなければならない。
さらに、希釈工程であるが、連続式混練機においても、
混練機のトラフの途中に溶剤の注入口を設けて、一定流
量でトラフ中を混練搬送されてくる混練物に対して溶剤
を注入してやれば、ある程度の希釈は可能である。しか
し密閉容器中で時間をかけて徐々に溶剤を滴下して常に
剪断力を与えつつ希釈を行うバッチ式の混練機と比較す
れば、一定の長さのトラフを通して希釈を行うだけであ
るから、パドル間のクリアランスが小さく高剪断力がか
かってもあまりに急激に短時間で希釈を行うことになり
、十分な希釈は不可能である。特に、本発明者らの検討
によると、混練によって得られる混練物は粘度が通常数
百〜数千刃ボイズになることがしばしばであり、このよ
うな硬い混練物を上記のように連続混練機を用いて希釈
を行っても、十分な希釈を行うことは困難であり、希釈
物中に混練物の小さい塊か残りやすく、均一な希釈物を
得ることができにくいことか明らかとなった。このため
、連続混練機を用いた混練においては、連続混練の後工
程として専用の別の希釈機を用いて希釈をおこなう工程
および設備を設定しなければならず、作業性、生産性、
あるいは設備投資という面においても問題かある。
本発明は上記従来の問題を解決するものて、安定した磁
性粉の混練により磁性粉を高分散させることができる磁
性塗料混練物の製造方法および、それを用いた磁気記録
媒体を提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、密閉容器内に攪拌部を有す
る混練機を用いて磁性粉などの粉体材料を少量の溶剤て
湿潤する湿潤工程と、前記湿潤工程の後、適量の結合剤
樹脂と溶剤を添加して混合混練する前期混練工程と、さ
らに混練続行後、前記混練機の消費電力か最大となるポ
イントを見極めて混練を行う後期混練工程と、さらには
徐々に溶剤を滴下して剪断力を加えつつ希釈を行う希釈
工程とからなる混練方法を用いれば、電磁変換特性に優
れた塗布型磁気記録媒体を製造するための有用な磁性塗
料混練物が、安定して製造てきることになる。
本発明の磁性塗料混練物の製造方法は、上記にも示した
ように大きくは、湿潤工程、前期混練工程、後期混練工
程および希釈工程の4つの工程からなる。ここで本発明
において使用される混練機は、密閉容器内に攪拌ブレー
ドを2本有するもので、なおかつ容器内における攪拌ブ
レードの占有体積か比較的小さく、しかもブレード間の
クリアランスの小さな、第1図に示すような、枠型の攪
拌ブレードを有する混練機、たとえば、プラネタリ−ミ
キサー シンプソンミル、あるいは種々の万能混合攪拌
機が望ましい。第1図はこれらの混練機を側面から見た
断面構造図で、1は容器上部、2は容器下部、3は冷却
ジャケット、4は攪拌プレート、5は混練物、6は結合
剤樹脂および溶剤の注入口を示す。
ニーダ−1加圧ニーダ−、インターナルミキサバンバリ
ーミキサ−なとの双腕型の大きな攪拌ブレードを有する
混練機は、せん断力は大きく強力な混練か可能であるが
、容器中の占有体積が大きく放熱面積か小さいため、高
せん断て混練を行った場合発熱かはげしい。また攪拌ブ
レードの付は値は、死角となり混練か不十分となるため
均一な混練かなかなか難しい。さらに攪拌プレート間の
クリアランスか比較的広いため、常に、均一なせん断力
を混練物に加えつつ希釈することが困難であり、希釈物
中に硬い混練物の小さな塊が残り易く、均一な希釈物を
得ることができにくい。
まず、湿潤工程では、強磁性粉末および帯電防止剤なと
の粉体材料に、少量の有機溶剤を添加して混合攪拌する
。この工程の目的は、凝集固結している磁性粉を微粒子
化し、比表面積を増やすこと、さらに磁性粉表面に存在
している空気分子を溶剤分子で追い出して、十分に湿潤
させて次工程で添加する結合剤樹脂の吸着を促進させる
ことが目的である。磁性粉をある程度解砕し、十分に溶
剤で湿潤させるためには、ある程度のせん断力か必要で
、なおかつ磁性粉にダメージを与えずr二行なうために
は、添加する添加溶剤量を微妙にコントロールしなくて
はならない。
添加溶剤量は磁性粉に対して、5〜15重量部であるこ
とか望ましい。これより添加溶剤量が少なければ、湿潤
させるには不十分であるため攪拌混合して磁性粉にせん
断力をあたえた場合に、逆に磁性粉か固結凝集する。さ
らに磁性粉同志の摩擦により、磁性粉か折れるといった
ダメージが生しる。これか多いと次工程で結合剤樹脂を
添加し、混練状態になった場合に固形分比率が低くなり
すぎて混練物が軟らかくなる。その結果混練物にせん断
力かかかりにくくなり、混練か不十分となる。
本発明において用いられる溶剤としては、メチルエチル
ケトン、ンクロヘキサノン、ジエチルケトン、アセトン
なとのケトン類、トルエン、キシレンなどの芳香族類、
ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジオキサン
なとのエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチルなとのエス
テル類などを挙げることができる。これらは単独であっ
ても、混合しても使用することがてきる。
次ぎに前期混練工程であるが、ここでは溶剤によって湿
潤した磁性粉に徐々に結合剤樹脂溶液を攪拌混合しつつ
添加する。結合剤樹脂を磁性粉に十分に吸着させて、磁
性粉を大きな塊の混練物とする前段階である。大きなせ
ん断力のかかる良好な混練を行うためには、混練物をで
きるだけ硬く、つまり、できだけ磁性粉が固形分比率が
高い状態で、大きな塊となるようにしなくてはならない
そのためには添加する結合剤樹脂の量を磁性粉の種類に
応じて、微妙にコントロールしなくてはならない。本発
明者らの検討によると、それは磁性粉か金属粉末である
か酸化鉄であるかどうかによって、また磁性粉の大きさ
によって大きく影響されることが明らかとなった。
すなわち、長軸が0.16μm以下て抗磁力Hcか12
000 e以上の超微粒子磁性粉、つまり超微粒子金属
粉末については、添加する結合剤樹脂の量を16〜20
重量部とすることが、また抗磁力Heか11000 e
以下の酸化鉄磁性粉については、添加する結合剤樹脂の
量を9〜13重量部にすることか望ましい。
これより樹脂の量が各々の場合において、少なければ磁
性粉同士を結着させて大きな塊とすることが固形分比率
が高い状態では困難となるため、せん断力のかかる良好
な混練か不可能となる。逆に多ければ結合剤樹脂溶液を
全量添加した時点での固形分比率が低(なるため、混練
物が軟らかくなり、これもまたせん断力がかかりに(く
良好な混練にはならない。
金属粉末は酸化鉄に比べて磁性粉の大きさか同等であっ
ても、添加する結合剤樹脂の量は多く必要となる。金属
粉末は酸化鉄を水素ガスなどて還元して製造されるが、
この還元の工程で磁性粉表面から多量の水蒸気ガスか発
生する。水蒸気ガスが抜けた磁性粉表面には、多数のボ
アが生成しており、その結果金属粉末の表面は凸凹が激
しく、たとえ磁性粉の大きさが同等であっても表面積は
酸化鉄に比べて非常に大きくなっている。本発明者の検
討によると、長袖の長さか0.16μm程度の大きさの
磁性粉においては、金属粉末は酸化鉄よりもBET比表
面積でl0rd/mg以上にも大きいことか明らかとな
った。比表面積が大きければ、当然その表面を被覆する
ための結合剤樹脂は多量に必要となる。
また、本発明による磁性塗料混練物の製造方法は、長軸
の長さが0.16μmよりも大きい磁性粉ても、小さい
磁性粉ても適用可能である。すなわち長軸の長さが0,
16μmよりも大きい、つまり比表面積か小さい磁性粉
の場合には添加する結合剤樹脂量を少なくし、逆に長軸
の長さが0.16μmよりも小さい、つまり比表面積が
大きい磁性粉の場合には添加する結合剤樹脂量を多くす
ることによって、良好な混練物をえることかできる。
本発明において用いられる結合剤樹脂としては、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル酢酸ビニル−ビ
ニルアルコール共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン
共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アク
リロニトリル−ブタジェン共重合体、セルロース−アセ
テート−ブチレート、エボキン樹脂、アクリル樹脂、ポ
リビニルブチラール#I脂、ポリビニルブチラール樹脂
などが好適なものとして用いられる。また、本発明にお
いて用いられる強磁性粉末としては、針状形の微細なr
  F e 201. Cr 02 、Co被着γFe
2esのような金属酸化物系の強磁性粉末、或いはFe
、Fe−Co、Fe−Co−Niなとの強磁性金属粉末
を挙げることができる。特にこれら強磁性金属粉末につ
いては、耐候性、または製造時の焼結防止なとを考慮し
て、AI、Cr、Siなとの微量の添加元素を含有した
ものも用いることかできる。
後期混練工程は前期混練工程で結合剤樹脂を吸着させた
磁性粉末に徐々に溶剤を添加し、磁性粉が大きな塊とな
る固形分比率を設定することを目的とする。磁性粉か大
きな塊となってはじめて混練物には十分なせん断力かか
かり、良好な混練が可能となるため、できるだけ高い固
形分比率で大きな塊となるように見極める本工程は、本
発明において最も重要である。しかし混練状態は外部的
な要因、たとえば温度、湿度、磁性粉のばらつき(水分
量、比表面積、化学的性質なと)或いは結合剤樹脂の粘
度などによって微妙に変化するため、同じ組成の材料を
用いて混練を行った場合でも大きな塊となる固形分比率
は、毎回当然微妙に異なってくる。本発明者の検討によ
れば使用する混練機の消費電力を測定すれば、微妙な固
形分比率の変化が見極められ、常に一定した混練が可能
であることが明らかとなった。
第2図に本発明による混練物の製造を行った場合の混練
機の消費電力を示す。すなわち、湿潤工程および前期混
練工程においては、磁性粉が粉末状であるため消費電力
は低く安定しており、この状態では磁性粉にはほとんど
せん断力はかからない。ところが、後期混練工程になっ
て磁性粉に徐々に溶剤を添加し、磁性粉が粉末状から顆
粒状にさらに小さな塊状になるにつれて、消費電力は大
きくなり徐々にせん断力が大きくかかるよ、うになる。
さらに溶剤を添加していけば、小さな塊が徐々に集まっ
て大きな塊になり、そしてついには混練物が大きな1〜
3個の塊となって消費電力かピークを示す。ここて混練
物には最も大きなせん断力がかかり、有効な混練が行わ
れる。このように混練の消費電力を測定し、そのピーク
を示す点て混練を続行すれば、外部的な要因かいかに変
化しようとも常に安定した混練が可能となる。また実験
室レベルでの少量生産に限らず、工場における連続生産
においてもせん断力が最もかかるように混練物の固形分
比率のコントロールを行うことが非常に容易となる。
消費電力が最大となる点を正確に見いだすためには、溶
剤の投入をできるだけ時間をかけて行うことが望ましい
。混練物が大きな塊となるには、溶剤を投入してから一
定の時間が必要であり、余りに短時間で多量の溶剤を投
入すれば消費電力がピークを示す固形分比率よりも低く
なる。その結果混練物が軟らかくなりせん断力が十分に
混練物にかからなくなるため、混練状態か劣化する。本
発明者の検討によれば溶剤の投入速度は、強磁性粉末に
対して1〜2重量部/ h rとすることか望ましい。
これより時間当たりの投入量が多ければ、前述したよう
な理由て混練状態が劣化し、逆にこれより時間当たりの
投入量を少なくすれば、消費電力がピークとなる固形分
比率は正確に見極められ良好な混練状態にはなるが、余
りに混練に時間がかかるため工場における製造を考慮し
た場合に、生産性低下によるコストアップを招く。
また、消費電力がピークを示し最もせん断力のかかる状
態て混練を続行することは、磁性粉に結合剤樹脂を十分
に吸着させて磁性粉の分散を向上させるとともに、磁性
粉表面に存在する空気分子を完全に追い出し磁性粉の充
填率を向上させるために非常に重要である。混練を続行
し磁性粉表面の空気分子が溶剤分子で置き換わり、樹脂
の吸着が進むにつれて混練物は徐々に軟らがくなり、そ
れにともない第2図に示すように消費電力も低下してい
く。本発明者の検討によれば消費電力がピークを示した
後の混練時間は8〜10時間とすることが望ましい。こ
れより混練時間が短ければ、混練不十分となり磁性粉の
分散性の悪化を招く。これより混練時間が長ければ分散
は良好になるが余りに混練に時間かかかりすぎるため、
磁性塗料の生産性の低下を招きコストアップにつながる
希釈工程は固形分比率が高い状態て混練を行った混練物
に徐々に溶剤を添加し、次の分散工程に適した粘度まで
希釈することを目的とする。数百〜数千刃ボイズにも達
するような非常に高粘度で硬い混練物を希釈し、小さな
混練物の塊も残さず均一な磁性塗料とするためには、混
練物に常にせん断力を与えつってきるかけ時間をかけて
溶剤を添加し希釈を行わなければならない。そのために
は混練機としては本発明に用いたような、攪拌ブレード
間、或いは攪拌ブレードとタンク壁面、および底面のク
リアランスの小さいバッチ式の混練機が望ましい。いく
らゆっくりと希釈を行ってもクリアランスの大きさの混
練物の塊は希釈しきれず残るわけであるから、混練機と
してはできるだけクリアランスの小さいものを選択すべ
きである。
また溶剤の投入速度であるが、希釈の最初は混練と添加
する溶剤との粘度の差か非常に大きいため、添加した後
溶剤が高粘度の混練物に均一に混合するには比較的長時
間を有する。そのため希釈の最初は時間当たりの溶剤の
投入量をできるだけ少なくし、一定量の溶剤が投入され
混練物の固形分比率が下がり、粘度が1万ボイズ程度ま
で低くなった後投入量を多くすることが重要である。本
発明者の検討によると最初の1時間は強磁性粉末に対し
10〜15重量部/ h r、その後は20〜30重量
部/ h rであることが望ましい。最初の1時間で強
磁性粉末にたいし10〜15重量部の溶剤を添加するこ
とで、混練物の粘度は1万ボイズ程度まで低下し、その
後は投入速度を前述したように速くしても混練物は均一
に希釈が可能である。
さらに溶剤の全投入量は強磁性粉末に対し、100〜1
50重量部であることが望ましい。これより少ないと希
釈工程終了後、磁性塗料用混練物をサンドグラインダー
、高速インペラー分散機なとによって分散処理を行う場
合に混練物の粘度が高すぎて作業性が悪く、分散効率も
低下する。逆にこれより多いと混練物の粘度が低すぎて
、特にスチールビーズ、ガラスピーズといったような媒
体を用いた分散機によって分散処理を行った場合に、衝
撃が強すぎてビーズの摩耗粉か混入したり、最悪の場合
には磁性粉が折れるなとのダメージが生じる。
本発明による磁性塗料用混練物は希釈工程終了後、さら
に結合剤樹脂、或いは別に用意した研磨材、帯電防止剤
などを添加して上記に示したように分散処理を行うこと
によって磁性塗料とすることができる。
作  用 上記構成により、次工程で添加する結合剤樹脂の吸着を
促進させるために湿潤工程で溶剤によって強磁性粉を十
分に湿潤させ、湿潤した強磁性粉に前期混練工程で結合
剤樹脂を攪拌混合して十分に吸着させ、さらに、後期混
練工程て、混練機の消費電力を測定して消費電力が最大
となるまで、結合剤樹脂を吸着させた強磁性粉末に溶剤
を添加すれば、強磁性粉か大きな塊となる固形分比率の
微妙な変化か見極められ、混練物に十分なせん断力かか
かって常に一定した良好な混練が可能となり、その後、
混練を一定時間続行して強磁性粉を分散させ、さらには
、希釈工程て混練物に溶剤を徐々に添加して次の分散工
程に適した粘度になるまで希釈し、これにより分散工程
における作業性や分散効率か向上し、また強磁性粉が折
れるなとのダメージも起こらない。このように、強磁性
粉を、湿潤、混練、希釈という工程を経ることて高分散
か可能となり、このようにして得られた磁性塗料を用い
ることて優れた磁気記録媒体が得られることになる。
実施例 以下に本発明の実施例及び比較例を記載する。
(実施例1) 強磁性金属粉末          100重量部(長
軸長   0.15μm 抗磁力   15000 e 比表面積  53ゴ/g 水分率   0.5wt% 焼結防止剤 A I *Os  2.5NV t%)カ
ーボンブラック         1重量部(東海カー
ボン■ ジーストGS) メチルエチルケトン        4重量部トルエン
             3重量部シクロへキサノン
         2重量部上記材料を窒素雰囲気下に
おいて、50リットルプラネタリ−ミキサー中に投入し
、1時間攪拌混合する(以上、湿潤工程) SOsNa  基含有塩化ビニル   9重量部酢酸ビ
ニル共重合体 (日本ゼオン■ MR−110) SOsNa基含有ポリウレタン樹脂  9重量部(東洋
紡■ UR−8300) メチルエチルケトン        18重量部トルエ
ン              18重量部シクロへキ
サノン         6重量部さらに、上記材料を
別のタンクからプラネタリ−ミキサー中に2時間かけて
徐々に投入し、投入後さらに1時間攪拌混合する。(以
上、前期混練工程) メチルエチルケトン        1重量部トルエン
             0.5重量部シクロへキサ
ノン        0.5重量部次に上記に示す量の
混合溶剤を2時間かけて徐々にプラネタリ−ミキサー中
に投入し、混練物を大きな塊とじ混練機の消費電力が最
大となることを確認した後、さらに8時間混練をおこな
う。
(以上、後期混練工程) メチルエチルケトン        18重量部トルエ
ン              18重量部シクロへキ
サノン         6重量部次に、上記に示す量
の混合溶剤を最初の1時間は10〜15重量部/hrの
投入速度で、その後は20〜30重量部/ h rの投
入速度て、添加して混練物を希釈する(以上、希釈工程
) 得られた希釈物に対してさらに以下に示すような組成の
材料を添加し、デイシルバーにて攪拌混合した後、サン
ドグラインダーを用いてさらに分散を行って磁性塗料と
した。
希釈物            297.5重量部(X
−A120m  (0,3μm粒状)   7重量部メ
チルエチルケトン        8重量部トルエン 
            8重量部シクロへキサノン 
        2重量部得られた磁性塗料全量に対し
てさらに以下の組成の材料を添加し、塗工を行った。
ステアリン酸           3重量部ステアリ
ン酸−n−ブチル     1重量部コロネー)L  
          5重量部塗工は厚さ15μmのポ
リエステルベースフィルム上に乾燥膜厚が4μmとなる
ように行い、その後配向磁界を印加して配向させ、つい
て熱風によって乾燥させた。さらに、80℃でカレンダ
ー処理を行った後、60℃のオーブン中に24時間保持
して硬化処理を施した。硬化後、バックコート層を0.
6μm塗布し、1/2インチ幅に切断してメタルビデオ
テープとした。
(実施例2) 実施例1において長軸長0.15μm、比表面積53d
/Hの強磁性金属粉末を、長軸長0.13μm、比表面
積60rrf/gの強磁性金属粉末に変えた以外は実施
例1と同様にして磁性塗料を得、これを用いてメタルビ
デオテープを作成した。
(実施例3) 実施例1において水分率0.5wt%、焼結防止剤A 
12o z  2.5w t%の強磁性金属粉末を、水
分率1,1wt% 焼結防止剤A1zOs  1.5w
t% S i O21、Ow t%の強磁性金属粉末に
変えた以外は実施例】と同様にして磁性塗料を得、これ
を用いてメタルビデオテープを作成した。
(実施例4) Co−Fe2e3too重量部 (長軸長   0.13μm 抗磁力   8000 e 比表面積  49rrr/g 水分率   0.5wt% 表面処理  A 120 g  1.5w t%SiO
20,5wt%) カーボンブラック         1重量部(東海カ
ーボン■ ジーストGS) メチルエチルケトン       6.5重量部トルエ
ン             6.5重量部シクロへキ
サノン         2重量部上記材料を50リッ
トルプラネタリ−ミキサー中に投入し、1時間攪拌混合
する。(以上、湿潤工程) 一8O2N a  基含有塩化ビニル  10重量部酢
酸ビニル共重合体 (日本ゼオン■ MR−110) メチルエチルケトン        9重量部トルエン
              9重量部シクロへキサノ
ン         3重量部さらに、上記材料を別の
タンクからプラネタリ−ミキサー中に2時間かけて徐々
に投入し、投入後さらに1時間攪拌混合する。(以上、
前期混練工程) メチルエチルケトン        2重量部トルエン
             1重量部シクロへキサノン
         1重量部次に、上記に示す量の混合
溶剤を3時間かけて徐々にプラネタリ−ミキサー中に投
入し、混練物を大きな塊とじ混練機の消費電力が最大と
なることを確認した後、さらに8時間混練を行う。
(以上、後期混練工程) メチルエチルケトン       18.5重量部トル
エン             18.5重量部シクロ
へキサノン         6重量部次に上記に示す
量の混合溶剤を最初の1時間は10〜15重量部/ h
 rの投入速度で、その後は20〜30重量部/ h 
rの投入速度で、添加して混練物を希釈する(以上、希
釈工程) 得られた希釈物に対してさらに以下に示すような組成の
材料を添加し、デイシルバーにて攪拌混合した後、サン
ドグラインダーを用いてさらに分散を行って磁性塗料と
した。
希釈物            277、5重量部5O
Ja  基含有ポリウレタン樹脂 10重量部(東洋紡
■ UR−8300) a  Al2O3(0,3μm粒状)   7重量部メ
チルエチルケトン        12重量部トルエン
              12重量部シクロへキサ
ノン         4重量部得られた磁性塗料全量
に対してさらに以下の組成の材料を添加し、塗工を行っ
た。
ステアリン酸           3重量部ステアリ
ン酸−n−ブチル     1重量部コロネー)L  
          5重量部塗工は厚さ15μmのポ
リエステルベースフィルム上に乾燥膜厚が4μmとなる
ように行い、その後配向磁界を印加して配向させ、つい
て熱風によって乾燥させた。さらに、80℃でカレンダ
ー処理を行った後、60℃のオーブン中に24時間保持
して硬化処理を施した。硬化後、バックコート層を0.
6μm11布し、1/2インチ幅に切断し゛Cビデオテ
ープとした。
(実施例5) 実施例4において水分率0.5wt%、表面処理A]□
Os  1.5wt%、SiO20,5wt%のCo 
 FezO*を、水分率1.1wt%、表面処理A1□
Og  0.5wt%、5in22.5wt%の(:o
  Fe2Ogに変えた以外は実施例4と同様にして磁
性塗料を得、これを用いてビデオテープを作成した。
(比較例1) 実施例1において、湿潤工程、前期混練工程、後期混練
工程を行わず、以下に示す組成の材料を同時にプラネタ
リ−ミキサーに投入し、攪拌混合を14時間行った。そ
の後は実施例1と同様にして磁性塗料を得、メタルビデ
オテープを作成した。
強磁性金属粉末         100重量部(長軸
長   0.15μm 抗磁力   15000 e 比表面積  53J/g 水分率   0.5wt% 焼結防止剤 Al2O52,5wt%)カーボンブラッ
ク         1重量部(東海カーボン■ ジー
ストGS) SOsNa  基含有塩化ビニル   9重量部酢酸ビ
ニル共重合体 (日本ゼオン■ MR’−110)   9重量部5O
sNa  基含有ポリウレタン樹脂(東洋紡■ UR−
8300) メチルエチルケトン        29重量部トルエ
ン              29重量部シクロへキ
サノン         10重量部(比較例2) 比較例1において水分率0.5wt%、焼結防止剤A1
□Oa  2.5wt%の強磁性粉末を。水分率1.1
wt%、焼結防止剤A 120 $  1.5w t%
、S 102  1 、Ow t%の強磁性粉末に変え
た以外は比較例1と同様にして磁性塗料を得、これを用
いてメタルビデオテープを作成した。
(比較例3) 実施例4において、湿潤工程、前期混練工程、後期混練
工程を行わず、以下に示す組成の材料を同時にプラネタ
リ−ミキサーに投入し、攪拌混合を14時間行った。そ
の後は実施例4と同様にして磁性塗料を得、メタルビデ
オテープを作成した。
Co  Fez()s          100重量
部0.13μm 8000  e 49m/g O,5wt % A I to g    1.5w t%SiO□  
  0.5w t%) カーボンブラック         1重量部(東海カ
ーボン■ ジーストGS) SOsNa  基含有塩化ビニル  10重量部酢酸ビ
ニル共重合体 (日本ゼオン観 MR−110) メチルエチルケトン        21重量部トルエ
ン              21重量部シクロへキ
サノン         7重量部(比較例4) 比較例4において水分率0,5wt%、表面処理A 1
 *Os  1 、5wt%、Sin、  0.5wt
%のCo −F e xosを、水分率1.1wt%、
表面処理Al2o、0,5wt%、5ift  2.5
wt%のCo  Fe20mに変えた以外は比較例4と
同様(長軸長 抗磁力 比表面積 水分率 表面処理 にして磁性塗料を得、これを用いてビデオテープを作成
した。
以上の各実施例、各比較例で得られた混練物の混練状態
と最終的に得られたビデオテープの特性の測定結果を第
1表に示す。ここで測定条件は以下に示すとうりである
消費電力 クランプ式電力積算計(日直電気■)を用い、混練中の
ピーク値を示す。
固形分比率 消費電力がピークを示した点の磁性粉、結合剤樹脂、カ
ーボンブラックなとの固形分との比率を示す。
混練状態 プラネタリ−ミキサーて混練した混練物の目視観察結果
を示す。
O:混練物が大きな塊となり、ゴム状で弾力があり金属
光沢がある。
△;混練は大きな塊にはなるが、軟らかく磁性粉の小さ
な凝集塊がある。
×:磁性粉が粉状のままで混練か不可能である。
Bm(最大磁束密度) 振動試料磁束計(東夷工業■)を用いて5kOeにおけ
るBmの値を示した。
SQ(角型比) 振動試料磁束計(東夷工業■)を用いて5kOeにおけ
るBr(残留磁束密度) /Bm (最大磁束密度)の
値を示した。
Hc(抗磁力) 振動試料磁束計(東夷工業a)を用いて5kOeにおけ
るHcの値を測定した。
表面光沢度 45°−45′ クロスにて測定した値を示す。
RF出カ メタルビデオテープ(実施例1.2.3、比較例1.2
)の場合には市販のMデツキを用い、10MHzにおけ
る出力を、酸化鉄ビデオテープ(実施例4.5、比較例
3.4)の場合には市販のVHSデツキ(松下電器■製
 FS−900)を用いてIOM Hzにおける出力を
測定した結果である。
値 としては各々実施例 実施例4 を Bとして示した。
第1表 磁性粉の混練状態とテープ特性第1表から明ら
かなように、本発明による磁性粉の混練方法を用いた場
合には実施例1.4のように強磁性金属粉末ても酸化鉄
においても、固形分比率が高い状態てせん断力の十分に
かかる良好な混練が可能となり、磁性粉が高分散され磁
性層中に高密度充填される。その結果RF出力の高い優
れたビデオテープか得られる。また材料的要因が多少ず
れて(たとえば実施例2.3.5のように水分率が多い
、あるいは磁性粉表面の処理状態が異なる)、結合剤樹
脂が吸着しにくい状態となっても常にせん断力が十分に
かかるよう固形分比率を調整した混練が可能であり、そ
の結果安定した良好な混練物が得られ、テープ特性も優
れている。
一方、比較例1.3のように材料をいっぺんに混練機中
に投入して混練を行った場合には、過剰な溶剤が存在す
る固形分比率が低い状態でなければ磁性粉が大きな塊に
ならない。そのため混練は可能であるか混練物は軟らか
く、せん断力が十分にかからないため小さな凝集塊が残
る。その結果分散か悪く、RF比出力低い。さらに磁性
粉の水分率が多い、表面状態が異なるなとの結合剤樹脂
が吸着しにくい材料の場合(比較例2.4)には混練が
不可能であり、磁性粉は大きな塊にならず粉状のままで
ある。これをそのまま磁性塗料としてビデオテープを作
成した場合には、磁気特性、RF比出力も著しく劣化す
る。
発明の効果 以上のように、本発明によれば、常に安定して強磁性粉
を混練することが可能であり、これによって磁性粉を高
分散させて特性的に優れた磁気記録媒体を得ることがで
きるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す磁性塗料混練物の製造
方法における混練機の側断面構造図、第2図は第1図に
おける混練機の消費電力を示す図である。 4・・・攪拌ブレード、5・・・混練物。 代  理  人   森  本  義  弘第f 図 4− すシアネ手7”し−ド 5・−混練物 ;*11 ρ (にWン

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、強磁性粉末および帯電防止剤を含む磁性層形成材料
    と少量の有機溶剤からなる磁性材料混合物を、密閉容器
    内に攪拌部を有する混練機の混練槽に投入して混練、湿
    潤を行う湿潤工程と、前記湿潤終了後、前記湿潤工程に
    おいて使用した組成物中の前記強磁性粉末に対して9〜
    20重量部の結合剤樹脂および前記強磁性粉末に対して
    30〜60重量部の混合溶剤からなる結合剤樹脂溶液を
    前記混練槽に連続的に投入して混練を続ける前期混練工
    程と、さらに混練続行後前記強磁性粉末、結合剤樹脂、
    および混合溶剤からなる混練物が大きな塊となり、使用
    する前記混練機の消費電力が最大となるまで有機溶剤を
    前記混練槽内に連続的に投入して、さらに混練を一定時
    間続行する後期混練工程と、有機溶剤を前記後期混練工
    程後の混練物に連続的に添加し適度な粘度になるまで希
    釈を行う希釈工程とを有する磁性塗料混練物の製造方法
    。 2、湿潤工程において使用する有機溶剤の量が強磁性粉
    末に対して5〜15重量部である請求項1記載の磁性塗
    料混練物の製造方法。 3、前期混練工程において使用する結合剤樹脂量が、長
    軸0.16μm以下の超微粒子で、抗磁力Hcが120
    0Oe以上の強磁性金属粉末に対しては16〜20重量
    部、長軸が0.16μm以下の超微粒子で抗磁力Hcが
    1100Oe以下の強磁性酸化鉄に対しては9〜13重
    量部である請求項1記載の磁性塗料混練物の製造方法。 4、後期混練工程において、混練機の消費電力が最大と
    なる混練物の固形分含有率を見いだすための有機溶剤投
    入速度は、強磁性粉末に対し1〜2重量部/hrである
    請求項1記載の磁性塗料混練物の製造方法。 5、後期混練工程において、混練機の消費電力が最大と
    なるよう混合溶剤を投入した後の混練時間を8〜10時
    間とする請求項1記載の磁性塗料混練物の製造方法。 6、希釈工程において、混練物に添加する有機溶剤の投
    入速度を、最初の1時間は強磁性粉末に対し10〜15
    重量部/hr、その後は20〜30重量部/hrとする
    請求項1記載の磁性塗料混練物の製造方法。 7、希釈工程において、混練物に添加する有機溶剤の量
    を強磁性粉末に対して100〜150重量部とする請求
    項1記載の磁性塗料混練物の製造方法。 8、請求項1記載の磁性塗料混練物の製造方法によって
    得られた混練物を用いた塗布型磁気記録媒体。
JP2156891A 1990-06-14 1990-06-14 磁性塗料混練物の製造方法 Expired - Fee Related JP2642221B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2156891A JP2642221B2 (ja) 1990-06-14 1990-06-14 磁性塗料混練物の製造方法
US07/714,608 US5234614A (en) 1990-06-14 1991-06-13 Method for producing magnetic coating composition and magnetic recording medium
KR1019910009821A KR960011156B1 (ko) 1990-06-14 1991-06-14 자성도료 혼련물의 제조방법 및 자기기록매체

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2156891A JP2642221B2 (ja) 1990-06-14 1990-06-14 磁性塗料混練物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0447526A true JPH0447526A (ja) 1992-02-17
JP2642221B2 JP2642221B2 (ja) 1997-08-20

Family

ID=15637656

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2156891A Expired - Fee Related JP2642221B2 (ja) 1990-06-14 1990-06-14 磁性塗料混練物の製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5234614A (ja)
JP (1) JP2642221B2 (ja)
KR (1) KR960011156B1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6258289B1 (en) 1998-10-19 2001-07-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of producing coating composition for magnetic recording
US7297363B2 (en) 2002-06-25 2007-11-20 Fujifilm Corporation Method for producing magnetic recording medium
JP2010265354A (ja) * 2009-05-13 2010-11-25 Nitta Ind Corp ゴムまたは樹脂のコーティング材の製造方法
JP2011118988A (ja) * 2009-12-03 2011-06-16 Hitachi Maxell Ltd 磁気記録媒体の製造方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08239602A (ja) * 1995-03-03 1996-09-17 Toyobo Co Ltd 磁気塗料
DE102006002545A1 (de) * 2006-01-18 2007-07-19 Ewald Dörken Ag Siliziumbasiertes Korrosionsschutzmittel
CN109545492A (zh) * 2018-10-25 2019-03-29 无锡斯贝尔磁性材料有限公司 一种用于制备柔性磁片的组合物及制备方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02107674A (ja) * 1988-10-18 1990-04-19 Fuji Photo Film Co Ltd 磁性塗料の製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4002891A (en) * 1975-08-13 1977-01-11 The B. F. Goodrich Company Mixer control system
US4076220A (en) * 1976-02-10 1978-02-28 Bridgestone Tire Company Limited Method of mixing and kneading control of a rubber kneader
JPS5525406A (en) * 1978-08-11 1980-02-23 Hitachi Ltd Preparation of coating composition for magnetic recording disc
JPH0646453B2 (ja) * 1987-10-19 1994-06-15 富士写真フイルム株式会社 磁性塗料用混練物の製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02107674A (ja) * 1988-10-18 1990-04-19 Fuji Photo Film Co Ltd 磁性塗料の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6258289B1 (en) 1998-10-19 2001-07-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of producing coating composition for magnetic recording
US7297363B2 (en) 2002-06-25 2007-11-20 Fujifilm Corporation Method for producing magnetic recording medium
JP2010265354A (ja) * 2009-05-13 2010-11-25 Nitta Ind Corp ゴムまたは樹脂のコーティング材の製造方法
JP2011118988A (ja) * 2009-12-03 2011-06-16 Hitachi Maxell Ltd 磁気記録媒体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR960011156B1 (ko) 1996-08-21
US5234614A (en) 1993-08-10
JP2642221B2 (ja) 1997-08-20
KR920001567A (ko) 1992-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0447526A (ja) 磁性塗料混練物の製造方法
JPS618726A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JPH03263615A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP3835722B2 (ja) 磁性塗料および磁気記録媒体の製造方法
JPH06163234A (ja) 表面処理磁性粉の製造方法及び磁気記録媒体用塗膜
JPS60138731A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP2002008915A (ja) 磁気記録媒体用複合磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体
JPS618727A (ja) 磁気記録媒体
JPH04278223A (ja) 混練方法と混練装置
JPH10251561A (ja) 磁性塗料の作製方法と磁気記録媒体の製造方法
JP2776880B2 (ja) 磁性塗料の製造方法
US5183686A (en) Method for manufacturing magnetic recording media
JPH04182931A (ja) 磁気記録媒体の製造方法及び混練装置
JPH08273158A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH10330655A (ja) 磁性塗料の製造方法及び磁気記録媒体の製造方法
JPH06236542A (ja) 高記録密度磁気記録媒体
JPH10289439A (ja) 磁気記録媒体
JPH09180157A (ja) 磁性塗料の製造方法
JPH04163718A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
KR0139759B1 (ko) 도포형 자기기록 매체의 제조방법
JPH07121869A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH0363926A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JPH04170718A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH08157752A (ja) 磁性塗料の製造方法
JP2010218654A (ja) 磁気記録媒体の製造方法および磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees