JPH09180157A - 磁性塗料の製造方法 - Google Patents

磁性塗料の製造方法

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JPH09180157A
JPH09180157A JP34013895A JP34013895A JPH09180157A JP H09180157 A JPH09180157 A JP H09180157A JP 34013895 A JP34013895 A JP 34013895A JP 34013895 A JP34013895 A JP 34013895A JP H09180157 A JPH09180157 A JP H09180157A
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JP
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kneading
magnetic
shaft
kneaded
solid content
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Application number
JP34013895A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Suzuki
宏 鈴木
Kazunori Kubota
和典 久保田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性粉末が凝集体を形成することなく粒子レ
ベルに分散した磁性塗料を得ることができる磁性塗料の
製造方法を提供する。 【解決手段】 先ず窒素置換したミキサ(愛光舎製作所
製:50l ケミカルミキサ)内に合金磁性粉末(同和鉱
業製)とカーボンブラック(東海カーボン製:#380
0)及び混合溶剤(メチルエチルケトン:トルエン:シクロヘキサノン=3:3:1 )
を加え、固形分率86%にて2時間攪拌処理を行った
後、固形分率30%のポリウレタン溶液(東洋紡製:U
R−8197)を加えて、固形分率76.9%の状態で
2時間の攪拌処理を行う。この後、固形分率100%の
粉体状の塩化ビニル共重合体(日本ゼオン製:MR−1
10)を加えて固形分率78%に状態で2時間攪拌処理
した後、加圧ニーダ(井上製作所製:10l )にて2時
間の混練処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁性塗料の製造方法
に関し、特に、磁気記録媒体の磁性層に使用される合金
磁性粉末を分散した磁性塗料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塗布型磁気記録媒体、すなわち、支持体
上に磁性塗料の塗膜を形成し、この塗膜を乾燥させるこ
とにより磁性層を形成してなる磁気記録媒体では、磁性
塗料中の磁性粉末の粒子サイズをより小さくし、かつよ
り強磁性にすることによりその特性を向上させてきた。
【0003】現在、前記磁性塗料を構成する磁性粉末の
主流は合金磁性粉末が主流なっている。これは従来から
使用されている酸化鉄粉末に比べて保磁力,磁化量(飽
和磁束密度)を大きくできるためである。近年、かかる
合金磁性粉末の保磁力は1.35×105 A/mを超
え、磁化量は130〜160emu/g程度まで高くな
っており、また、記録密度向上のために粒子サイズは長
軸長で0.15μmを下回る程度まで微細になってきて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな微細粒径の合金磁性粉末を含む磁性塗料では、塗料
中での磁性粉末の粒子間の引き合う力が非常に強いた
め、塗料中で磁性粉末の凝集体が形成されやすく、この
凝集体を破砕することができない。そして、この凝集体
が形成されると、塗料が塗布性の悪い高粘度状態になっ
たり、また、溶剤量を多くする等して塗料の粘度を小さ
くしても、磁性粉の特性を十分に引き出せる塗膜状態、
すなわち、塗工ムラがなく磁性粉が均一かつ一様に分散
した状態の塗膜を形成することができなくなる。
【0005】磁性塗料の製造は概略的に述べると、磁性
粉,溶剤,結合剤樹脂及び必要に応じて配合される他の
添加剤からなる塗料原料を攪拌処理する工程と、攪拌処
理後の混合物を混練機により混練処理する工程、混練工
程よりさらに希釈して小径ビーズ等の衝突運動を用いて
一次粒子に解していく分散工程からなるのが一般的であ
る。磁性塗料における磁性粉末をはじめとする各種材料
の分散性は、分散工程よりも攪拌処理工程の依存性が高
いことから、従来は混練処理工程を強化することで最終
塗料の分散性を高める取り組みがなされてきた。この混
練処理工程の強化とは、塗料の原材料の組成や溶剤量等
によって調整される固形分率で変化する塗料原料の硬さ
を高めることにより、混練機からの剪断力を有効に利用
して磁性粉末を引き剥がそうとするものである。さらに
は、混練処理時の塗料原料に加わる圧力を高めて混練機
から加えられる剪断力を増幅させようとする方法もとら
れている。これらはいずれも、混練処理することで発生
する塗料原料の内部圧力を高め、これによって凝集して
いる磁性粉末を強力に解砕しようとするものである。ま
た、塗料原料に施すこうした混練処理工程の時間を長く
することも、混練強化の一環として検討されている。
【0006】しかしながら、前記したような凝集力の極
めて大きくかつ微細粒径の強磁性粉末においては、混練
処理の前段階において磁性粉末の表面を溶剤で一様に濡
らす湿潤処理が非常に困難になるため、従来の混練処理
工程を強化する処理方法では磁性粉末を粒子レベルに分
散することが現実的に不可能となっていた。それは、前
記したような磁性粉末が原材料時点で形成する凝集体に
おいては、粒子間の磁気的な結合力が極めて高く、かつ
粒子間の隙間が非常に小さいため、粒子レベルまで解砕
・分散するために必要とされる磁性粉末を結合剤樹脂で
被覆した状態が混練処理の強化によっても達成できない
ためである。
【0007】本発明は前記のような課題に鑑みてなされ
たものであり、磁性粉末が凝集体を形成することなく粒
子レベルに分散した磁性塗料を得ることができる磁性塗
料の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明にかかる磁性塗料の製造方法は、少くとも溶
剤と磁性粉末と結合剤樹脂を含む初期原料を攪拌処理し
た後、得られた処理物に固形状の結合剤樹脂を添加して
更に攪拌処理し、しかる後、かかる攪拌処理された処理
物を混練処理するようにしたものである。かかる構成に
したことにより、塗料原料を最初の攪拌処理を加える状
態で小さい固形分率に調整することができ、その後に、
塗料原料に固形状の結合剤樹脂を添加することにより塗
料原料の固形分率を混練処理時に有効に剪断力が作用す
る値まで高めることができる。従って、最初の攪拌処理
では塗料原料中の磁性粉末の各粒子の表面が溶剤によっ
て十分に濡らされて各粒子が凝集することなく分離し、
各粒子間に結合剤樹脂が一様に存在することとなる。そ
して、固形状の結合剤樹脂の添加により塗料原料は剪断
力が有効に作用する状態になり、混練処理によって磁性
粉末の表面を一様かつ緻密に結合剤樹脂で被覆すること
ができる。この結果、混練処理工程に続く分散工程で粒
子レベルに解きほぐすことができる上、磁性粉末表面が
十分に結合剤樹脂で覆われることにより粒子分離後の再
凝集も起こりにくい。このように調整された磁性塗料を
塗工して得られる塗膜は磁性粉末が粒子レベルで均一に
存在するために、充填性が高く表面凹凸の極めて小さい
塗膜に仕上がる。
【0009】また、前記した本発明の磁性塗料の製造方
法においては、初期原料に含まれる結合剤樹脂がポリウ
レタン樹脂であり、固形状の結合剤樹脂が塩化ビニルを
構成単位として含む樹脂であるのが好ましい。このよう
な構成にしたことにより、磁性粉末は、各粒子の表面を
ポリウレタン樹脂が包み、このポリウレタン樹脂を塩化
ビニルを構成単位として含む樹脂が覆った状態で分散さ
れることとなる。従って、かかる磁性塗料を塗工して得
られる塗膜は膜表面に塩化ビニルを構成単位として含む
樹脂が積極的に表出したものとなり、この塗膜を乾燥し
て得られる磁性層は表面摩擦係数が小さいものとなる。
【0010】また、前記した本発明の磁性塗料の製造方
法においては、混練処理を、混練すべき材料を第1方向
へ搬送するスクリュー部と、前記スクリュー部に連結さ
れ前記混練すべき材料を前記第1方向に搬送しながら混
練する第1のニーディング部と、前記第1のニーディン
グ部に連結され前記混練すべき材料を滞留させながら混
練する第2のニーディング部と、前記第2のニーディン
グ部に連結され前記混練すべき材料を前記第1方向とは
逆の第2方向へ搬送しながら混練する第3のニーディン
グ部とからなる混練ブロックを具備する混練軸を備えた
二軸の混練押し出し機を用いて行うのが好ましい。この
ような構成にしたことにより、混練処理時の混練物の組
成及び混練機への供給量を一定にして、混練軸の回転数
を変更することで混練の効果を高精度に制御することが
でき、その結果、磁性粉末を覆う結合剤樹脂の状態が最
適に制御され、分散性,安定性及び流動性に優れた磁性
とりを得ることができる。かかる混練押し出し機を用い
た場合に混練効果を高精度に制御できるのは以下の理由
による。すなわち、混練軸の回転数を増大させると、ス
クリュー部及び第1のニーディング部による第2のニー
ディング部への単位時間当たりの塗料原料の搬送量が大
きくなると同時に、第3のニーディング部による第2の
ニーディング部への単位時間当たりの塗料原料の戻し量
も多くなって、第2のニーディング部での混練圧力が有
効に高めれられると同時に原材料が混練効果が得られる
第1〜第3のニーディング部間を通過する時間は短縮さ
れずに在る一定時間に保たれることとなり、一方、混練
軸の回転数を減少させると、前記混練軸の回転数を増大
させた場合と逆の現象により、第2のニーディング部で
の混練圧力が有効に減じられるためである。
【0011】
【発明の実施の形態】通常、磁性塗料の材料(原料)
は、磁性粉末、溶剤、結合剤樹脂、及び必要に応じて添
加される他の物質からなる。各種材料(原料)の種類、
配合量はもちろん得るべき磁性塗料の特性を考慮して決
定されるが、これとともに混練処理時の混練による剪断
力が十分に作用する固形分率になるように調整する必要
がある。このため、通常は、混練処理時にあるべき塗料
原料の固形分率が目標値として設定されており、各種材
料の添加、攪拌処理を行って行く段階で、塗料原料の最
終的な固形分率が前記した混練処理時にあるべき固形分
率になるよう調整していく。通常、溶剤と磁性粉末を攪
拌処理した後、結合剤樹脂や必要に応じて添加される他
の物質が順次添加され攪拌処理される。これは、原材料
をすべて一度に添加すると、混練処理しても磁性粉末が
だまになってしまい、分散を阻害する凝集塊として残っ
てしまうためである(磁性粉末の粒子間に溶剤や樹脂が
進入せず、粒子塊の外側を覆ってしまう。)。また、こ
こで結合時樹脂を固形状で添加すると、溶解するために
必要な溶剤は表面の濡れを必要とする磁性粉末と分かち
合う状態になり、分子レベルできれいに溶解することが
困難になる。このため、結合剤樹脂はこれを一旦溶剤に
溶かして樹脂溶液にし、この樹脂溶液を塗料原料に添加
する方法がとられる。初期段階における溶剤と磁性粉末
の混合物は固形分率が大きく、これに固形分率が小さい
(5〜40wt%程度)結合剤樹脂の樹脂溶液を添加
し、攪拌処理することにより、塗料原料の固形分率を混
練処理に必要な最終的な固形分率(一般に70〜85w
t%)まで低下させていく。
【0012】本発明は、前記したように、結合剤樹脂が
添加され攪拌処理された初期原料に、新たに固形状の結
合剤樹脂を添加し攪拌処理することを特徴にしている。
これにより、固形状の結合剤樹脂の添加により塗料原料
の固形分率を有効に高めることができるので、1回目の
攪拌処理が行われる初期原料(塗料原料)の固形分率を
混練処理に必要な最終的な固形分率の制約を受けること
なく小さくすることができる。従って、かかる初期原料
(塗料原料)の攪拌処理において塗料原料中の磁性粉末
の各粒子の表面は溶剤によって十分に濡らされて各粒子
が凝集することなく分離し、各粒子間に結合剤樹脂が一
様に存在することとなる。固形状の結合剤樹脂の添加時
は磁性粉末が既に十分に湿潤した状態にあり、粒子間に
介在する溶剤が結合剤樹脂の溶解に有効に働く状態とな
っている。さらに、湿潤によって解きほぐされた磁性粉
末が結合剤樹脂の溶解を促進する攪拌子として作用する
ため、固形状の結合剤樹脂を凝集させることなく効果的
に塗料原料中へ溶解させることとなる。
【0013】本発明において初期原料の攪拌処理は最低
2時間程度行う必要がある。これは、これより少い時間
では攪拌処理による磁性粉末の湿潤、解砕効果が十分に
得られないためである。このとき、1回目の攪拌処理に
おける固形分率は2回目の攪拌及び混練処理のおける固
形分率よりも2wt%低い状態であるのが好ましい。こ
れは、かかる1回目の攪拌処理工程によって磁性粉末を
十分に濡らした後に粒子間に介在している溶剤が、少く
とも2回目の攪拌処理工程で添加される固形状の結合剤
樹脂を溶解するのに必要になるためである。また、初期
原料の固形分率はできる限り72wt%以下であること
が好ましい。これは磁性粉末の粒子表面をできるだ早く
かつ効率よく濡らすためである。
【0014】攪拌処理に使用する攪拌機としては、プラ
ネタリーミキサー、ダブルプラネタリーミキサー、ケミ
カルミキサー、ヘンシェルミキサー、ニーダー等が使用
されるが、このうち、プラネタリーミキサー、ダブルプ
ラネタリーミキサーを使用するのが好ましい。
【0015】また、混練処理に使用される混練機は、加
圧ニーダー、連続ニーダー、押し出し混練機等のそれ自
体公知の混練機を使用することができるが、後述する混
練軸が特別な形態を有する二軸の混練押し出し機を使用
するのが好ましい。混練時間、単位時間当たりの処理量
は特に限定されない。これは、使用する混練機の種類や
塗料原料の固形分率によって適宜決定される。
【0016】本発明は、磁性粉末として、長軸長(粒
径)が0.25μm以下で、保磁力が1.19×105
A/m以上、磁化量が100emu/g以上の磁気特性
を有する、凝集傾向の強い強磁性粉末を使用する場合に
好適である。特に、前記したように、長軸長が0.15
μm以下で、保磁力が1.35×105 A/m以上の合
金磁性粉末(磁化量が130〜160emu/g)は極
めて強い凝集傾向を示す強磁性粉末であり、本発明の製
造方法は、かかる合金磁性粉末を使用する場合に極めて
好適である。この合金磁性粉末は、金属分が75重量%
以上で、金属分の80重量%以上が少くとも一種の強磁
性金属(例えば、Fe,Co,Ni,Fe−Co,Fe
−Ni)であり、金属分の20重量%またはそれ以下、
好ましくは0.5〜5重量%がAl,Si,S,Sc,
Ti,V,Cr,Mn,Cu,Zn,Y,Mo,Rh,
Pd,Ag,Sn,Sb,Te,Ba,Ta,W,R
e,Au,Hy,Pb,Bi,La,Ce,Pr,N
d,B,Pなどの組成を有するものであり、少量の水、
水酸化物、酸化物を含む場合もある。合金磁性粉末以外
の他の強磁性粉末としては、酸化鉄粉末、二酸化クロム
粉末を挙げることができる。酸化鉄粉末は、一般式Fe
Oxで示した場合のx値が1.33≦x≦1.50の範
囲にある、すなわち、マグヘマイト(γ−Fe2 3
x=1.50)、マグネタイト(Fe3 4 ,x=1.
33)及びこれらのベルトライド化合物(FeOx,
1.33<x<1.50)であり、これらに2価の金属
が添加されているものも含む。この2価の金属としては
Cr,Mn,Co,Ni,Cu,Znなどがあり、酸化
鉄に対して0〜10atomic%の範囲で添加され
る。また、二酸化クロム粉末は、CrO2 およびこれに
Na,K,Ti,V,Mn,Fe,Co,Ni,Tc,
Ru,Sn,Ce,Pbなどの金属、P,Sb,Teな
どの半導体、またはこれらの金属の酸化物を0〜20w
t%添加したものである。
【0017】溶剤としては、結合剤樹脂の種類に応じて
適宜選定すればよく、例えばアセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸
エチル、酢酸グリコールモノエチルエーテル等のエステ
ル系;エーテル、グリコールジメチルエーテル、グリコ
ールモノエチルエーテル、ジオキサン等のグリコールエ
ーテル系;ベンゼン、トルエン、キシレン等のタール系
(芳香族炭化水素);メチレンクロライド、エチレンク
ロライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロル
ヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素等を挙
げることができ、これらは一種または二種以上を混合し
て使用される。
【0018】結合剤樹脂としては従来公知の熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂又は反応型樹脂やこれらの混合物が使
用される。具体例としては、塩化ビニル、酢酸ビニル、
ビニルアルコール、マレイン酸、アクリル酸、アクリル
酸エステル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタ
クリル酸、メタクリル酸エステル、スチレン、ブタジエ
ン、エチレン、ビニルビチラール、ビニルエーテル、ビ
ニルアセタール等を構成単位として含む重合体または共
重合体、ポリウレタン樹脂、各種ゴム系樹脂がある。ま
た、熱硬化性樹脂または反応型樹脂としてはフェノール
樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリウレタン硬
化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ア
クリル反応型樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン
樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂と
イソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポ
リオールとポリイソシアネートの混合物、ポリウレタン
とポリイソシアネートの混合物等を挙げることができ
る。これらは1種または2種以上が混合されて使用され
る。前記結合剤樹脂の分子中に以下に例示するような極
性基を導入するのが好ましい。例えば、−COOM,−
SO3 M,−SO4 M,−PO3 2 ,−OPO
2 2 ,アミノ基、アンモニウム塩基、−OH,−S
H,エポキシ基(ここで、Mは水素原子、アルカリ金属
またはアンモニウムを示し、一つの基の中に複数のMが
あるときは互いに同じでも異なっていてもよい。)等が
ある。また、塩化ビニルを構成単位として含む樹脂とポ
リウレタン樹脂を組み合わて使用するのが好ましい。こ
の場合の塩化ビニルを構成単位として含む樹脂としては
塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体等が使
用される。塩化ビニルと他の単量体との共重合体である
場合、塩化ビニルが重合体中10〜90%、好ましくは
50〜90%含有されているのがよい。ポリウレタン樹
脂としては、ポリエステルポリウレタン、ポリエーテル
ポリウレタン、ポリエーテルポリエステルポリウレタ
ン、ポリカーボネートポリウレタン、ポリエステルポリ
カーボネートポリウレタン、ポリカプロラクトンポリウ
レタン等が使用される。ポリウレタン樹脂は溶剤に溶解
した樹脂溶液で市販されており、これを初期原料中に添
加し攪拌処理し、この後、固形状の塩化ビニルを構成単
位として含む樹脂を添加し攪拌処理するのが好ましい。
これは、かかる手順で行うことにより、磁性粉末の各粒
子の表面がポリウレタン樹脂で包まれ、このポリウレタ
ン樹脂に塩化ビニルを構成単位として含む樹脂が結合し
た状態になり、このようにして得られた磁性塗料を用い
て塗膜を形成すると、塗膜は膜表面に塩化ビニルを構成
単位として含む樹脂が積極的に表出したものになり、表
面摩擦係数の小さい磁性層を得ることができるためであ
る。
【0019】また、本発明においては、塗料原料に塗布
型磁気記録媒体の磁性塗料において従来から添加されて
いる分散効果、潤滑効果、研磨効果、帯電防止効果、防
錆効果、可塑効果を付与するそれ自体公知の各種物質を
添加することができる。これらの材料の中には、塗料化
の際に湿潤や分散を助ける作用を持つ反面、磁性層の耐
久性や耐候性に悪影響を及ぼすものもあり、添加する際
には必要最小限に止めることが好ましい。磁性粉末の分
散性を更に向上させる効果を有する物質としては、例え
ばレシチンやその精製物などの界面活性剤、シランカッ
プリング剤、リン酸エステル、脂肪酸、シリコンオイル
等が挙げられる。この分散性向上物質を添加する場合
は、磁性粉末100重量部当たり5重量部以下の範囲で
使用するのが好ましく、3重量部以下の範囲に抑えて使
用するのが特に好ましい。これら各種物質を添加する場
合は、初期原料の調整段階で添加する、固形状の結合剤
樹脂を添加する際に添加する、混練処理前に添加するか
のいずれでもよい。
【0020】ところで、塗料材料を混練処理する際の混
練の強さ、すなわち、混練の程度は、一般に、混練圧力
(剪断力)と混練時間によって制御される。塗布型磁気
記録媒体用の磁性塗料材料の混練処理(捏加処理)は、
塗料材料が粘稠な液体であるので加圧ニーダー等が多く
使用されている。しかしながら、ニーダーはバッチ処理
式で処理効率が低く、処理効率の点からはプラスチック
の成形加工等で多く使用されている二軸の混練押し出し
機を使用するのが好ましい。かかる混練押し出し機によ
る混練圧力(剪断力)の制御は、混練軸の単位時間当た
りの回転数や混練材料の単位時間当たりの供給量等によ
って制御される。しかしながら、塗料材料中の結合剤樹
脂が柔らかい樹脂である場合、塗料材料が低粘度の液体
であることと相俟って、混練軸の回転数を変更しても、
塗料材料(結合剤樹脂)に加わる実質的な剪断力はあま
り変化せず、混練圧力(剪断力)を有効にコントロール
することができない。また、混練材料の単位時間当たり
の供給量により混練圧力(剪断力)を変更し場合、混練
機の構造によっても異なるが、得られる混練物の混練度
合に部分的な差が生じてしまうという欠点がある。特
に、混練の強さを高めるために混練軸の回転数を増大し
ても、塗料材料(結合剤樹脂)の搬送速度が速くなり、
塗料材料(結合剤樹脂)が混練機から早く排出されるた
め、混練軸の回転数増大による剪断力の向上とは逆に混
練処理時間が小さくなり、混練の強さを有効に高めるこ
とができない。
【0021】図1,2は以上の欠点を解消できる押し出
し混練機の一例の構成を示したもので、図1は混練軸の
主要部を示した側面図、図2は混練軸を構成するニーデ
ィングディスクの軸本体へ取り付け状態を示した斜視図
である。これらの図において、1はスクリュー、2〜4
はニーディング軸、10は軸本体、20はニーディング
ディスクで、長軸長が混練軸径よりも大きくかつ短軸長
が混練軸径よりも小さい楕円板の両端を混練軸径とりも
僅かに小さい円で切り取った時に得られるビヤ樽状の断
面形状からなるものである。また、20aはニーディン
グディスクの長軸方向における一方の端面である。ま
た、図中の一点鎖線は軸の中心線で、一点鎖線の先の矢
印がシリンダ内に供給された被混練原料が送られるべき
方向を示している。図中の円環状の矢印が軸の回転方向
を示している。この押し出し混練機の全体構成は従来の
2軸押し出し混練機のそれと同じであるので、ここでは
図を省略している。全体構成を簡単に説明すると、2本
の混練軸をその内部空間に収容するシリンダ、シリンダ
の端部に取り付けられた材料投入用のホッパー、混練軸
を回転させる駆動手段、及びシリンダ内の温度を制御す
るヒーター及び冷却ジャケットを主要構成要素にしてい
る。
【0022】混練軸は、図1(a)に示す螺旋状の送り
羽根1aを有するスクリュー1の後端(図の右端)に、
図1(b)に示すニーディング軸2の前端(図の左端)
が連結され、このニーディング軸2の後端(図の右端)
に、図1(c)示すニーディング軸3の前端(図の左
端)が連結され、このニーディング軸3の後端(図の右
端)に、図1(d)に示すニーディング軸4の前端(図
の左端)が連結されて1つの混練ブロックを形成してい
るものである。この混練ブロックが混練軸全体を構成し
ていてもよく、この混練ブロックが2つ以上接続されて
混練軸全体を構成していてもよい。スクリュー1は螺旋
状の送り羽根1aのピッチがシリンダ内の被混練原料が
送られるべき方向の下流側にいく程小さくなるよう構成
されており、軸の回転により被混練原料を搬送する機能
を有している。ニーディング軸2は、軸本体10に複数
のニーディングディスク20が取り付けられて構成され
ており、複数のニーディングディスクがシリンダ内での
被混練原料が送られるべき方向へ順次その長手方向の中
心軸が軸の回転方向とは逆方向に30度づつずれるよう
に取り付けられた第1セグメント2aと、60度づつず
れるように取り付けられた第2セグメント2bとからな
る。そして、軸の回転により被混練原料をシリンダ内で
の被混練原料が送られるべき方向へ搬送するとともに混
練する機能を有している。ニーディング軸3は、軸本体
10に複数のニーディングディスク20が隣接するディ
スク間でその長手方向の中心軸が90度ずれるように取
り付けられて構成されており、軸の回転により被混練原
料を滞留させながら混練する機能を有している。ニーデ
ィング軸4は、軸本体10に複数のニーディングディス
ク20がシリンダ内での被混練原料が送られるべき方向
へ順次その長手方向の中心軸が軸の回転方向と同方向に
30度づつずれるように取り付けられて構成されてい
る。そして、軸の回転により被混練原料をシリンダ内で
の被混練原料が送られるべき方向とは逆方向に搬送する
とともに混練する機能を有している。なお、図では隣接
するニーディングディスクの間が接触しているが、実際
は隣接するニーディングディスクの間は0.1〜0.5
mm程度の隙間が空いている。図1の斜線部は図2で特
定しているニーディングディスク20の長手方向におけ
る一方の端面20aであり、この端面20aの位置から
前述の各ニーディング軸2〜4におけるニーディングデ
ィスク20のずれ構造が分かる。以上の構成からなる混
練軸がシリンダ内に2本収容され、2本の混練軸は、双
方の同じ機能を有する部分(すなわち、スクリュー1、
ニーディング軸2〜4)が隣接し、かつ、この双方の同
じ機能を有する部分の互いの凹凸が所定の隙間を空けて
噛み合うように配置される。そして、2つの軸を一方の
回転により他方の回転が阻害されることがないように同
方向または逆方法に回転させる。なお、ここではニーデ
ィングディスク20はビヤ樽の断面状の形状からなるも
のであるが、その主面が曲面で全体が三角おにぎり型の
形状からなるものであってもよい。
【0023】かかる混練機では、ニーディング軸3が被
混練原料を滞留させる機能を有し、ニーディング軸4が
被混練原料をシリンダ内での被混練原料が送られるべき
方向と逆方向に搬送させる機能を有するが、ホッパーか
らの単位時間当たりの被混練原料の供給量を多くするこ
とにより、シリンダ内のニーディング軸3及びニーディ
ング軸4が位置している部分に存在する被混練原料は、
被混練原料が送られるべき方向である図1中の一点鎖線
の先の矢印の方向に送られ、外部に排出される。すなわ
ち、シリンダ内のスクリュー1が配置されている領域か
らニーディング軸4が配置されている領域まで混練され
搬送されてきた被混練原料は、一旦ニーディング軸3が
配置されている領域まで戻され、かかるニーディング軸
3の配置領域にてスクリュー1及びニーディング軸2の
配置領域を通過してきた新たな被混練原料と混合されて
新たに混練された後、スクリュー1及びニーディング軸
2の配置領域を通過しニーディング軸3の配置領域に順
次搬送されてくる新たな塗料原料の搬送力によって、ニ
ーディング軸3及びニーディング軸4の配置領域を通過
して次の混練ブロックまたは装置外部に排出されること
になる。
【0024】従って、かかる混練機では、混練軸の回転
数を増大させると、スクリュー1及びニーディング軸2
によるニーディング軸3の配置領域への単位時間当たり
の被混練原料の搬送量が大きくなるとと同時に、ニーデ
ィング軸4によるニーディング軸3の配置領域への単位
時間当たりの塗料原料の戻し量も多くなり、ニーディン
グ軸3の配置領域での混練圧力を有効に高めることがで
き、混練軸の回転数を減少させると、前記混練軸の回転
数を増大させた場合と逆の現象により、ニーディング軸
3の配置領域での混練圧力を有効に減じることができ
る。その際、混練時間はニーディング軸4によってもた
らされる逆方向の搬送能力が回転軸の回転数を変更する
ことによって増減するため、本セグメントを持たない軸
構成では得られな安定した時間を確保することができ
る。
【0025】以上のような混練圧力の増減と安定した処
理時間の相乗作用により、混練処理の強さを高精度に制
御することができる。
【0026】このため、固形分率を70〜85wt%に
して混練による剪断力が作用しやすい状態にされた塗料
原料を、かかる混練機で混練処理することにより、最適
な混練の強さ(混練圧力)で混練処理を行うことがで
き、磁性粉末をはじめとする各種材料が分散性をより一
層向上させることができる。混練軸の回転速度は、単位
時間当たりの処理量によっても異なるが、ニーディング
ディスクの最外部の周速度が一般に5〜50m/mi
n、好ましくは10〜30m/minとなるよう回転さ
せるのがよい。
【0027】
【実施例】以下、実施例及び比較例について説明する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0028】以下に記す実施例及び比較例は1/2イン
チ幅の塗布型メタルテープを作成し、相互の特性を比較
したものである。
【0029】各実施例及び比較例の塗布型メタルテープ
は下記の表1に示す組成材料にて作成した。
【0030】
【表1】
【0031】これらの材料をそれぞれの例で記述する具
体的な手法に則って塗料化し、それらの磁性塗料を用い
て次のようにしてテープを作成した。
【0032】磁性層の形成に当たってはグラビアコータ
ーにて行った。10μm厚のポリエチレンテレフタレー
トフィルムの片面へ乾燥膜厚が2.5〜3.0μmとな
るように形成した。その際、ソレノイド磁石による磁界
を未乾燥状態の塗膜に加えることでフィルム走行方向に
磁性粉末の磁化容易軸が揃うように配向処理し、その後
に乾燥処理を行った。
【0033】上記塗布形成した後に、カレンダ処理・硬
化処理を施し、磁性層を作成した。その後、裏面にバッ
クコート層を塗布して1/2インチ幅に裁断した。
【0034】このようにして作成した各実施例及び比較
例の塗料化手法について詳細な内容を以下説明する。
【0035】(実施例1)先ず窒素置換したミキサ(愛
光舎製作所製:50l ケミカルミキサ)内に合金磁性粉
末(同和鉱業製)とカーボンブラック(東海カーボン
製:#3800)及び混合溶剤(メチルエチルケトン:
トルエン:シクロヘキサノン=3:3:1)を加え、固
形分率86%にて2時間攪拌処理を行った。
【0036】その後に固形分率30%のポリウレタン溶
液(東洋紡製:UR−8197)を加えて、固形分率7
6.9%の状態で2時間の攪拌処理を行った。
【0037】最後に、固形分率100%の粉体状の塩化
ビニル共重合体(日本ゼオン製:MR−110)を加え
て固形分率78%に状態で2時間攪拌処理した後、加圧
ニーダ(井上製作所製:10l )にて2時間の混練処理
を施した。
【0038】こうして調合された材料を、粘度が5〜7
Pa・sとなるような固形分率(およそ35〜40%)
になるまでダブルプラネタリミキサ(井上製作所製:5
0l)にて希釈した後、横型サンドミル(シンマルエン
タープライズ製:15l ダイノミル)を用いて分散処理
を行った。分散処理では、この組成でサンドミル分散の
飽和点まで連続して行っている。分散の飽和点は1パス
毎に作製した磁性塗膜の光沢を光沢度計(日本電触)に
よって測定し、変化が無くなるまでとした。
【0039】これに(表1)に示す量の研磨剤塗料を添
加し、分散処理した。この研磨剤塗料は塩化ビニル共重
合体(日本ゼオン製:MR−100)を研磨剤(住友化
学工業製:HIT−80)100重量部に対して10重
量部の比率で調合し、別途同様の手法で分散処理を施し
ている。
【0040】このようにして分散処理を終えた磁性塗料
を堆積フィルター(日本濾器フィルター製)にて濾過精
製した後、所定量の潤滑剤や硬化剤,粘度調整用の希釈
溶剤を加えて調合を完了した。
【0041】(実施例2)窒素置換を施したミキサ内に
合金磁性粉末とカーボンブラックを加え、これに混合溶
剤と固形分率30%のポリウレタン溶液を混ぜて調整し
た固形分率17.4%のポリウレタン溶液を攪拌しなが
ら加え、全体の固形分率を76.9%にした。この状態
で4時間の攪拌処理を行った。続けて固形分率100%
の粉体状の塩化ビニル共重合体を加えて固形分率78%
の状態で2時間攪拌処理した後、加圧ニーダで2時間の
混練を施した。
【0042】以降は実施例1と同様にして合金磁性塗料
の分散、調合を行った。
【0043】(比較例1)先ず窒素置換を施したミキサ
内に合金磁性粉とカーボンブラック及び混合溶剤を加
え、固形分率94.2%にて2時間攪拌処理を行った。
この後、固形分率30%に調整された塩化ビニル共重合
体溶液を加え、固形分率86.8%の状態で2時間の攪
拌処理を行った。最後に、固形分率30%のポリウレタ
ン溶液を加えて固形分率78%の状態で2時間攪拌処理
した後、加圧ニーダで2時間の混練を施した。
【0044】以降は実施例1と同様にして合金磁性塗料
の分散、調合を行った。
【0045】(比較例2)先ず窒素置換を施したミキサ
内に合金磁性粉とカーボンブラック及び混合溶剤を加
え、固形分率94.2%にて2時間攪拌処理を行った。
この後、固形分率30%のポリウレタン溶液を加えて、
固形分率86.8%の状態で2時間の攪拌処理を行っ
た。最後に、固形分率30%の塩化ビニル共重合体溶液
を加えて固形分率78%の状態で2時間攪拌処理した
後、加圧ニーダにて2時間の混練を施した。以降は、実
施例1と同様にして合金磁性塗料の分散、調合を行っ
た。以上の実施例1,2及び比較例1,2により得られ
たテープについて、以下の諸特性の比較を行った。
【0046】先ず、合金磁性粉の分散状態に関わる特性
として、表面粗さ(WYKO社製光干渉方式非接触3次
元粗さ計:TOPO−3D)及び磁気特性(東英工業
製:加振式磁力計VSMP−13)を測定した。また、
走行特性に関わる特性として摩擦係数を測定した。
【0047】表面粗さについては200倍の対物レンズ
を用いて測定を行い、自乗平方根粗さ(Rrms )につい
て比較した。
【0048】磁気特性に関しては掃印磁場7.96×1
5 A/mでB−Hループの測定を行い、これにより飽
和磁束密度及び角形比を算出して比較した。
【0049】摩擦係数はドローイング方式を用いた。こ
の方法はφ3mmのSUS303ピン(JIS規格)に
およそ30cm長のテープを掛け、片隅に20gの荷重
を加えた状態で反対側の端を10cmのストロークで上
下方向に往復運動させ、このときピンとの接触によって
発生する走行抵抗から算出するものである。上下運動を
50回繰り返した際の摩擦係数(μk50)について比
較を行った。
【0050】また、電磁変換特性として、業務用デジタ
ルVTR(松下電器製D5VTR:AJD−580)に
て記録波長0.65μmにおける出力を測定した。
【0051】これらの比較結果を表2に示す。ここで電
磁変換特性については、相互比較の便宜上比較例1を0
dBとした相対出力で表現した。
【0052】
【表2】
【0053】従来より一般的な塗料化方法として使われ
ている比較例1では94.2%という高い固形分率にて
湿潤処理を行い、その後は溶剤に充分溶解された溶液状
態でバインダ樹脂を添加攪拌しているため、合金磁性粉
末を湿潤させることはできない。このため、78%とい
う比較的高めの固形分率にて加圧混練処理を施している
にもかかわらず磁性粉末の分離,分散の度合いが低く、
その結果として表面粗さや磁気特性が悪い値になってい
る。
【0054】また、摩擦係数は非常に高いものとなって
いるが、これは混練,分散による磁性粉末の被覆が不完
全であるため、走行性を向上させる目的で添加している
潤滑剤が磁性粉末表面の活性な吸着点へ付着してしま
い、潤滑機能を発揮できていないことによる。
【0055】比較例2では塩化ビニル樹脂が後から添加
したことによって磁性粉末を被覆する樹脂層の外側に多
く存在するようなり、比較例1と比べてわずかながら摩
擦係数が下がっている。しかしながら、磁性粉末に対す
る湿潤処理が比較例と同様の満足のいかない状態である
ため、潤滑剤が充分機能せず高めの摩擦係数になってい
る。
【0056】これらの比較例に対し実施例1では、塩化
ビニル樹脂を粉体状態で添加し、これまで樹脂溶液を構
成していた溶剤分を最初の攪拌工程から加えることで、
最初の湿潤処理を比較例よりも8.2%も低い固形分率
で行うことができ、さらにポリウレタン樹脂を添加した
後では10%近く低い状態で実現している。
【0057】このように固形分率の低い状態で攪拌処理
を行うことにより、磁性粉末の凝集構造体の細部にまで
溶剤による濡れを行き渡らせることができ、その結果同
じ固形分率で混練処理を施した比較例1よりも表面粗さ
及び磁気特性を大幅に向上させることができている。
【0058】特に飽和磁束密度では0.03T近く高い
値を示しており、磁性粉末の充填度が高いことが解る。
また、角形比も高く、塗料状態での粒度分布が非常に優
れていることが解る。
【0059】このように優れた表面性及び高い磁気特性
により、D5VTRによる記録再生の結果では比較例1
よりも2dB以上の高い出力が得られている。
【0060】また、摩擦係数が非常に小さい値になって
いるが、これは湿潤が進んだことで混練処理工程にてバ
インダ樹脂の持つ極性基が磁性粉末の活性な吸着点へ効
果的に吸着し、かつ、塩化ビニル樹脂を後から添加する
ことでこれが有効にテープ表層に存在するという2つの
効果をもたらしたものである。
【0061】実施例2では、混練処理前により一層湿潤
効果を高める目的で攪拌の初段階からポリウレタン溶液
を加えたが、実施例例1と比較してもさらに各特性が向
上していることが伺える。次に、二軸混練押し出し機を
用いて混練処理を行った実施例について以下に説明す
る。
【0062】(実施例3)先ず窒素置換を施したミキサ
内に合金磁性粉末(同和鉱業製)とカーボンブラック
(東海カーボン製:#3800)及び混合溶剤(メチル
エチルケトン:トルエン:シクロヘキサノン=3:3:
1)を加え、固形分率87.6%にて2時間攪拌処理を
行った。
【0063】その後に固形分率30%のポリウレタン溶
液(東洋紡製:UR−8197)を加えて、固形分率7
8.2%の状態で2時間の攪拌処理を行った。
【0064】最後に、固形分率100%の粉体状の塩化
ビニル共重合体(日本ゼオン製:MR−110)及び研
磨剤(住友化学工業製:HIT−80)を加えて固形分
率80%の状態で2時間攪拌処理を施した。
【0065】このようにして得られたプレミックス粉体
をホッパーから連続的に供給しながら二軸混練機(栗本
鐵工所製:KEXN−40)へ投入した。ホッパーには
一軸定量供給機(栗本鐵工所製)を用い、供給量は18
0g/minとした。
【0066】ここで使用した二軸混練機は軸長/軸径
(L/D)が42のもので、図1で示した(a)(b)
(c)(d)の連続する混練ゾーンを2回繰り返した
後、溶剤注入しながら混練物を摺り潰して溶解させる希
釈ゾーンを設けている。
【0067】希釈ゾーンの構成はスクリューとニーディ
ングディスクを交互に組み合わせて混練物の搬送・そし
ゃくするセグメントと、摺り潰し・溶解を行うセグメン
トという一般的な構成にしている。この希釈期間を利用
して、混練物の粘度が5〜7Pa・sとなるような固形
分率(およそ35〜40%)まで連続して希釈を行っ
た。
【0068】これら各ゾーンの長さは、図1の混練ゾー
ンに相当するものが軸径の16倍、希釈ゾーンについて
は10倍にて構成した。混練に当たっては軸回転数を1
20・170・220rpmの3条件について検討して
いる。
【0069】その後、横型サンドミル(シンマルエンタ
ープライズ製:15l ダイノミル)を用いて分散処理を
行った。分散処理では、この組成でサンドミル分散の飽
和点まで連続して行っている。分散の飽和点は1パス毎
に作製した磁性塗膜の光沢を光沢度計(日本電触)によ
って測定し、変化が無くなるまでとした。
【0070】このようにして分散処理を終えた磁性塗料
を堆積フィルター(日本濾器フィルター製)にて濾過精
製した後、所定量の潤滑剤や硬化剤,粘度調整用の希釈
溶剤を加えて調合を完了した。
【0071】(実施例4)先ず窒素置換を施したミキサ
内に合金磁性粉とカーボンブラック及び混合溶剤を加
え、固形分率80.6%にて2時間攪拌処理を行った。
この後、固形分率30%のポリウレタン溶液を加えて、
固形分率72.9%の状態で2時間の攪拌処理を行っ
た。最後に、固形分率100%の粉体状の塩化ビニル共
重合体及び研磨剤を加えて固形分率75%の状態で2時
間攪拌処理した。
【0072】このプレミックス粉体を実施例3と同じ供
給量・軸構成にて混練から希釈までの処理を連続して行
った。混練に当たっては軸回転数を120・170・2
20rpmの3条件について検討している。
【0073】以降は実施例3と同様にして合金磁性塗料
の分散調合を行った。
【0074】(実施例5)先ず窒素置換を施したミキサ
内に合金磁性粉とカーボンブラック及び混合溶剤を加
え、固形分率73.8%にて2時間攪拌処理を行った。
この後、固形分率30%のポリウレタン溶液を加えて、
固形分率67.6%の状態で2時間の攪拌処理を行っ
た。最後に、固形分率100%の粉体状の塩化ビニル共
重合体及び研磨剤を加えて固形分率70%の状態で2時
間攪拌処理した。
【0075】このプレミックス粉体を実施例3と同じ供
給量・軸構成にて混練から希釈までの処理を連続して行
った。混練に当たっては軸回転数を120・170・2
20rpmの3条件について検討している。
【0076】以降は実施例3と同様にして合金磁性塗料
の分散調合を行った。
【0077】(実施例6)実施例3と同じ処理を行って
得た固形分率80%のプレミックス粉体を、軸構成を変
えて混練・希釈処理した。
【0078】ここで用いた軸構成は、混練ゾーンを2回
繰り返し、続けて連続的に希釈するゾーンを設ける点で
は実施例3と同じではあるが、混練ゾーンが図1に示す
構成とは以下の点で異なる。
【0079】図1中で混練物の進行方向とは逆に搬送し
ながら混練するセグメントの替わりに、互いの角度が9
0度で構成されたニーディングディスクに置き換え、混
練物を滞留させながら混練するセグメント(c)を長く
するように変更した。
【0080】このような構成の混練機を用い、軸回転数
を120・170・220rpmの3条件について検討
した。
【0081】プレミックス粉体の供給量、溶剤注入によ
る二軸混練機での希釈方法、及びこれ以降の合金磁性塗
料の分散・調合については、全て実施例3と同様に処理
した。
【0082】(実施例7)実施例4と同じ処理によって
得られた固形分率75%のプレミックス粉体を、実施例
6と同じ軸構成で混練希釈処理を行った。混練にあたっ
ては軸回転数を120・170・220rpmの3条件
について検討している。
【0083】プレミックス粉体の供給量、溶剤注入によ
る二軸混練機での希釈方法、及びこれ以降の合金磁性塗
料の分散・調合については、全て実施例4と同様に処理
した。
【0084】(実施例8)実施例5と同じ処理によって
得られた固形分率75%のプレミックス粉体を、実施例
6と同じ軸構成で混練希釈処理を行った。混練にあたっ
ては軸回転数を120・170・220rpmの3条件
について検討している。
【0085】プレミックス粉体の供給量、溶剤注入によ
る二軸混練機での希釈方法、及びこれ以降の合金磁性塗
料の分散・調合については、全て実施例5と同様に処理
した。
【0086】以上の実施例3〜8について、先ず塗料化
工程での比較を次のようにして行った。
【0087】混練・希釈処理の良否の判断材料として、
混練軸の動力が消費する電力をモニタした。無負荷運転
時(被混練物が混練軸内に無い状態)から消費電力が或
る一定値もしくはピーク値を示すまでの時間が、プレミ
ックス粉体の供給を開始してから混練軸内に被混練物が
行き渡るまでの時間に相当する。この時間が被混練物の
混練軸内滞留時間と相関するものとしてチェックした。
【0088】また、軸消費電力が定常状態になった時の
値は、被混練物が混練機より受けた仕事エネルギーに相
当することから、効果的に混練が行われているかどうか
の判断材料としてチェックした。
【0089】これらの具体例として、実施例4及び実施
例7の軸回転数を170rpmにおける消費電力チャー
トを図3に示す。
【0090】また、各実施例及び比較例で最も電磁変換
特性に優れていた混練条件(軸回転数:rpm)におけ
る立ち上がり時間(T:min)と消費電力(kw
h)、各テープの表面粗さ(Rrms)、摩擦係数(μk
0)、飽和磁束密度(Bm )、角径比(Br/Bm)及び
D5VTRでの比較例1との相対出力について比較した
結果を表3に示す。
【0091】
【表3】
【0092】図3から解るように、混練ゾーンが図1に
示す構成からなる二軸混練押し出し機を用いて混練・希
釈処理を行った実施例4では、2か所で消費電力が急激
に増加するのが認められる。さらに、ピークを迎えるま
でに6分近い時間を要している。この変化は、プレミッ
クス粉体がそれぞれの混練ゾーン終端に到達し、進行方
向とは反対の方向に戻される作用によって混練軸への負
荷が高まることによって発生している。
【0093】これに対して、混練ゾーンが図1に示す構
成とは異なり、図1中の混練物の進行方向とは逆に搬送
しながら混練するセグメントを、互いの角度が90度で
構成されたニーディングディスクを有するセグメントに
置き換えて構成した二軸混練押し出し機を用いて、同じ
処理によるプレミックス粉体を同条件で処理した実施例
7では、消費電力はなめらかに立ち上がっており、およ
そ4分でピークに達している。
【0094】また、運転状態が定常化した時点での軸消
費電力を比較してみると、実施例7が3.6kwhであ
るのに対して、実施例4では5.0kwhに到達してい
る。この差は、実施例4では被混練物が混練ゾーンに高
充填されることで混練軸の負荷が高まっていることを示
しており、各混練ゾーン終端部に設けた進行方向とは反
対の方向に戻すディスク構成の作用によって加圧効果が
発生していることによる。
【0095】表3に示した実施例の結果により、次のこ
とが明らかである。
【0096】すなわち、実施例6〜8はいづれも実施例
1の材料添加手順を踏襲してプレミックス本体を作製し
ている。しかしながら、混練処理時の固形分率が70%
という低い状態で混練した実施例8では、被混練物が柔
らかすぎて充分な剪断力が加わらず、かつ、搬送しやす
いことから混練時間も短くなっている。このため少しで
も剪断力を稼いだ回転数(220rpm)が最も良い結
果となったが、それでも加圧ニーダで混練処理を行った
実施例1よりも悪い結果になっている。
【0097】固形分率75〜80%で混練処理を行った
実施例7,実施例8になると軸回転数の増減にともなっ
て剪断力と搬送速度の双方が相反して変化することか
ら、中間の170rpmが最も良い結果を示している。
しかしながら、どちらも混練時間が不十分で実施例1や
実施例2と比較すると摩擦係数が僅かながら高く、表面
粗さも大きい。
【0098】これに対し、混練ゾーンが図1に示す構成
からなる二軸混練押し出し機を用いて混練処理を施した
実施例3〜5では、軸回転数を変化させることによって
それぞれの固形分率に最適な混練条件を得ることができ
ている。
【0099】固形分率80%で混練した実施例3では1
20rpmが最も特性に優れ、220rpmでは過剰負
荷で混練機を運転できない状態であった。この条件下で
実施例6の倍近い混練時間を稼ぎ、高い剪断力のもとで
緻密なバインダ被膜を磁性粉末表面に形成することがで
きている。これにより記録層は非常に充填性の高い状態
であることが飽和磁束密度の値から認められる。
【0100】一般に後工程で混練物を希釈していくと、
これによって剪断力が低下してしまう。従って、実施例
3や実施例6のように高固形分率で混練処理すると、後
工程で解しきれない混練粒が残存して表面粗度が低下す
ることが知られているが実施例3ではそのような状態に
なっていないことが表面粗さから伺える。これは充分な
混練処理を施すことで、磁性粉末が粒子レベルで密度の
高い樹脂被膜を形成し、粒子間の凝集力が大幅に緩和さ
れて希釈しやすい(希釈溶剤が浸透しやすい)状態にな
っているためである。
【0101】一方固形分率が低い実施例8では、軸回転
数を220rpmと高めることで混練時間を損なうこと
なく高剪断処理を受けることができている。これによっ
て、低めの固形分率で作製したテープの特徴を引き出し
て、高固形分率処理のものよりも僅かながら充填性は落
ちる代わりに鏡面加工性に優れている、という作り分け
ができる。
【0102】以上のように、混練ゾーンが図1に示す構
成からなる二軸混練押し出し機を用いて混練処理を施し
た実施例3〜5によれば、混練物の固形分率に見合った
最適混練条件を混練時間を損なうことなく設定すること
ができる。これによって、媒体にもとめられる特性に応
じた精度の高い混練制御をすることが可能になる。この
精度の高い制御方法は、先に実施例1,2で示したよう
に磁性粉末の充分な湿潤状態の確保ができて初めて有効
となるもので、実施例1に準じた従来の攪拌方法で調整
されたプレミックス粉体の混練処理に適用しても、精度
・レベルの高い塗料状態を得るまでには至らない。
【0103】以上の実施例ではD5用塗布型メタルテー
プについて説明してきたが、長軸長0.15μm以下で
保磁力が1.35×105 A/m以上の合金磁性粉末を
用いた高グレードの塗布型磁気記録媒体が要求される機
器であれば、どのような規格であっても本発明の効果を
確認できる。テープであれば1/2インチ幅のD−3、
D−5、W−VHS、ベータカムの各テープ、3/4イ
ンチ幅の業務用VTRテープ、Hi−8用の8mmテー
プ、1/4インチ幅のDVC−Pro用薄層テープ、
3.8mm幅ではオーディオ用テープやDDS−I〜III
用テープ、ディスクであれば3.5インチの2DD〜H
D,米国アイオメガ社が提唱するZipドライバ用3.
7インチディスクなどである。
【0104】また、テープ構成も、実施例で示したベー
スフィルム(原材料及び厚み)や磁性厚み及びバックコ
ート層厚みに限定するものではなく、各塗布層の配合率
や製造方法・製造条件などについても本発明の効果を規
制する要素ではない。同じく、混練処理工程の固形分率
や二軸混練押し出し機の供給量や回転数、希釈ゾーンの
構成やL/Dの値、各ゾーン長さなどの諸条件が本発明
を限定する要素ではない。
【0105】構成上重要であるのは、複数の結合剤樹脂
を用いる場合に、固体状で添加できるものを後から添加
することによって、その樹脂を溶液添加する場合に必要
とする溶剤分を攪拌処理の初段階から投入することがで
ある。さらには、二軸混練押し出し機を用いて混練処理
するにあたって、混練物の進行方向に対して逆方向に搬
送する構成を混練ゾーンに最終セグメントとして設ける
ことである。これら以外の点で、材料構成や塗料化及び
媒体化の方法が実施例で用いたものと同じものである必
要はない。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁性塗料
の製造方法によれば、磁性粉末を含む固形分率70wt
%未満の塗料原料を2〜10時間攪拌処理した後、前記
塗料原料の固形分率を70〜85wt%にしてこれの混
練処理を行うことにより、磁性粉末が凝集することなく
粒子レベルで分散した磁性塗料を得ることができる。従
って、例えば、かかる磁性塗料を用いることにより、磁
性粉末が凝集することなく均一に存在した表面凹凸の小
さい磁性層を有し、S/N特性及び記録密度が向上した
塗布型磁気記録媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁性塗料の製造方法に好適に使用さ
れる押し出し混練機の混練軸の主要部の構成を示した側
面図である。
【図2】 図1に示す混練軸のニーディングディスクの
軸本体への取り付け状態を示した斜視図である。
【図3】 本発明の実施例4及び実施例7における混練
処理工程での二軸混練押し出し機の軸回転数を170r
pmにしたときの軸消費電力チャートである。
【符号の説明】
1 スクリュー 2〜4 ニーディング軸 2a 第1セグメント 2b 第2セグメント 10 軸本体 20 ニーディングディスク 20a ニーディングディスクの長軸方向における一方
の端面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも溶剤と磁性粉末と結合剤樹脂を
    含む初期原料を攪拌処理した後、得られた処理物に固形
    状の結合剤樹脂を添加して更に攪拌処理し、しかる後、
    かかる攪拌処理された処理物を混練処理する磁性塗料の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 初期原料に含まれる結合剤樹脂がポリウ
    レタン樹脂であり、固形状の結合剤樹脂が塩化ビニルを
    構成単位として含む樹脂である請求項1に記載の磁性塗
    料の製造方法。
  3. 【請求項3】 混練処理が、混練すべき材料を第1方向
    へ搬送するスクリュー部と、前記スクリュー部に連結さ
    れ前記混練すべき材料を前記第1方向に搬送しながら混
    練する第1のニーディング部と、前記第1のニーディン
    グ部に連結され前記混練すべき材料を滞留させながら混
    練する第2のニーディング部と、前記第2のニーディン
    グ部に連結され前記混練すべき材料を前記第1方向とは
    逆の第2方向へ搬送しながら混練する第3のニーディン
    グ部とからなる混練ブロックを具備する混練軸を備えた
    二軸混練押し出し機を用いて行われる請求項1に記載の
    磁性塗料の製造方法。
  4. 【請求項4】 塗料原料に含まれる磁性粉末が長軸長が
    0.15μm以下で保磁力が1.35×105 A/m以
    上の合金磁性粉末である請求項1〜3のいずれかに記載
    の磁性塗料の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030052741A (ko) * 2001-12-21 2003-06-27 에스케이씨 주식회사 도포형 자기기록매체

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