JP2005339610A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】最終調整後(塗布直前)における磁性層用塗料のクリープコンプライアンス値Juと下塗り層用塗料のクリープコンプライアンス値Jsとの比Ju/Jsを0.9〜1.1とする。
【選択図】図1
Description
磁気記録媒体のベースとして使用する可撓性支持体には、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、二軸延伸の芳香族ポリアミドベースフィルム、芳香族ポリイミドフィルム等が好ましい。なお、非磁性支持体の厚さは用途によって異なるが、磁気記録媒体が磁気テープである場合、通常1〜7μmのものが使用される。この範囲の厚さの非磁性支持体が使用されるのは、1μm未満では製膜が難しく、またテープ強度が小さくなり、7μmを越えるとテープ全厚が厚くなり、テープ1巻当りの記憶容量が小さくなるためである。また、非磁性支持体の磁性層形成面の表面中心線平均粗さ(Ra)は2.5nm以上20nm以下がより好ましい。20nm以下がより好ましいのは、20nm以下であれば、磁性層表面の凹凸が小さくなるためである。
下塗り層塗料は、結合剤中に非磁性粉末を分散させてなる。結合剤としては、後述する磁性層用塗料におけるものと同様の結合剤を使用できる。非磁性粉末としては、塗膜の強度を高める目的で非磁性の無機粉末を使用する。この無機粉末としては、金属酸化物、アルカリ土類金属塩等が好ましい。更に下塗り層に添加する無機粉末としては、酸化鉄が好ましく、その粒径は50〜400nmがより好ましく、添加量は、非磁性粉末の重量を基準にして35〜83重量%が好ましい。この範囲の粒径が好ましいのは、粒径50nm未満では均一分散が難しく、400nmを越えると同時重層塗布により形成される下塗り層とその直上の磁性層との界面の凹凸が増加するためである。また、この範囲の添加量が好ましいのは、35重量%未満では塗膜強度向上効果が小さく、83重量%を越えると却って塗膜強度が低下するためである。
磁性層用塗料は、結合剤中に磁性粉を分散させてなる。磁性層用塗料に添加する磁性粉には、強磁性鉄系金属粉を使用するのが好ましく、その平均長軸長Dは、10〜100nmが好ましく、20〜60nmがより好ましい。この範囲が好ましいのは、100nmより大きいと粒子の大きさに基づく粒子ノイズが大きくなり、C/N特性を向上させることが困難になる。また、平均長軸長が10nm未満となると保磁力が低下し、同時に磁性粉の凝集力が増大するため塗料中への分散が困難になる。なお、上記の平均長軸長は、走査型電子顕微鏡(SEM)にて撮影した写真上において粒子サイズを実測し、100個あたりの平均値により求めたものである。強磁性鉄系金属粉のBET比表面積は、35〜85m2 /gが好ましく、40〜80m2 /gがより好ましく、50〜70m2 /gが最も好ましい。
磁性層用塗料および下塗り層用塗料は、以下のようにして調整される。磁性層用塗料の場合は、まず磁性粉と少量の溶剤、結合剤及び適量の分散剤、添加剤とを混合する。下塗り層用塗料の場合は、酸化鉄等の無機粉末、アルミナ、CBと少量の溶剤、結合剤とを混合する。その後それぞれニーダー、二軸連続式混練装置(エクストルーダ)等の強力な混練機を用いて混練する。更に溶剤を加えて固形分濃度35〜45%(重量基準、以下同じ)に調製し、これを攪拌してペースト状のミルベースを得る。上記混練工程において使用される二軸連続式混練機は、その混練部(バレル)に加熱・冷却可能な装置を装備し、該混練部の温度を、20〜50℃、好ましくは25〜35℃に制御することにより混練物が調整される。ここで、上記混練部の温度が20℃未満であると、混練物へのぬれ性アップが図れないだけでなく、分散性向上もねらうことができず、また50℃を越えると、混練物の粘性が低下し、所望の剪断力を作用させることができなくなる。また、上記混練工程において混練する際の混練条件は、混練時間が2〜5分であるのが好ましく、混練物の供給速度が5〜15kg/hであるのが好ましい。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、以下の実施例および比較例における「部」は、特に断らない限り「重量部」を示す。
(1)
・強磁性鉄系針状金属粉 100部
(Co/Fe:30at%、Y/(Fe+Co):8at%、
Al/(Fe+Co):5wt%、σs:125A・m2 /kg、
Hc:188kA/m、pH:9.5、平均長軸長:60nm)
・塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 10部
(含有−SO3 Na基:0.7×10-4当量/g)
・ポリエステルポリウレタン樹脂 4部
(含有−SO3 Na基:1.0×10-4当量/g)
・α−アルミナ 15部
(α化率:50%、平均粒径:120nm)
・カーボンブラック 2部
(平均粒径:75nm、DBP吸油量:72cc/100g)
・メチルアシッドホスフェート 2部
・パルミチン酸アミド 1.5部
・ステアリン酸n−ブチル 1.0部
・テトラヒドロフラン 65部
・メチルエチルケトン 245部
・トルエン 85部
(2)
・ポリイソシアネート 4部
・シクロヘキサノン 67部
・トルエン 90部
(1)
・酸化鉄粉末(粒径:0.11×0.02μm) 68部
・アルミナ(α化率:50%、平均粒径:70nm) 8部
・カーボンブラック(平均粒径:25nm) 24部
・ステアリン酸 2部
・塩化ビニル共重合体 10部
(含有−SO3 Na基:0.7×10-4当量/g)
・ポリエステルポリウレタン樹脂 4.5部
(Tg:40℃、含有−SO3 Na基:1×10-4当量/g)
・シクロヘキサノン 25部
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 10部
(2)
・ステアリン酸ブチル 1部
・シクロヘキサノン 70部
・メチルエチルケトン 50部
・トルエン 20部
(3)
・ポリイソシアネート 4.5部
・シクロヘキサノン 10部
・メチルエチルケトン 15部
・トルエン 10部
・カーボンブラック(平均粒径:25nm) 80部
・カーボンブラック(平均粒径:370nm) 10部
・酸化鉄(平均粒径:400nm) 10部
・ニトロセルロース 45部
・ポリウレタン樹脂(−SO3 Na基含有) 30部
・シクロヘキサノン 260部
・トルエン 260部
・メチルエチルケトン 525部
下塗り層用塗料成分(2)におけるシクロヘキサノンの配合量を120部に変更したことを除き、実施例1と同様にしてコンピュータ用の磁気テープカートリッジを作製した。
磁性層用塗料成分(2)におけるシクロヘキサノンの配合量を167部に、トルエンの配合量を0部にそれぞれ変更したことを除き、実施例1と同様にしてコンピュータ用の磁気テープカートリッジを作製した。
以上の各実施例および比較例において、下塗り層塗料および磁性層用塗料の最終調整後(つまり塗布直前)におけるクリープコンプライアンス値Jsと、同じく磁性層用塗料のクリープコンプライアンス値Juは、既述した方法(先のHAAKE社製コーンギャップ型円筒式粘弾性測定装置RS100を用いた測定方法)により測定した。
以上のようにして得られた各実施例および比較例に係る磁気テープの性能を評価するために、以下のようにして所定の特性について測定を行った。
磁性層と下塗り層の界面変動は以下のようにして測定した。磁気テープをフォーカストイオンビーム(FIB)で断面加工し、走査型電子顕微鏡(SEM)で倍率50,000倍で観察し、その写真撮影を行った。その後、磁性層と下塗り層の界面を目視判断して黒く縁取り、かつ磁性層表面も同様に黒く縁取りをした。この際、界面上に存在する無機フィラーは磁性層に所属しないとして縁取りを行った。その後、OPTIMAS社製の画像解析装置OPTIMASTMで画像解析を行い、磁性層厚みの平均値tを求めた。そして、図2に示すように、長さ4μmの視野中で、前記縁取りをした磁性層と下塗り層の界面が形成する山の頂きと谷の底部のうち、厚さ方向に差が最大であるものを求め、この差(図2中のΔtl)を視野を変えて5ヵ所以上測定し、その平均値を厚み変動Δtとした。
磁性層\下塗り層間の界面の変動と記録再生信号における出力変動(特に波長10μm程度の再生信号の変動)とが対応することから、そのような出力変動量についても測定を行った。測定に際しては、磁気ヘッドとして、記録用電磁誘導型ヘッド(トラック幅25μm、ギャップ長0.2μm)と再生用MRヘッド(トラック幅8μm)とを装着したドラムテスターを用いた。両ヘッドは回転ドラムに対して異なる場所に設置されており、両ヘッドを上下方向に操作することで、トラッキングを合わせることができる。磁気テープは、カートリッジに巻き込んだ状態から適切な量を引き出して廃棄し、更に60cmを切り出して回転ドラムの外周に巻き付けた。出力はファンクションジェネレータにより矩形波を記録電流電流発生器に入力制御し、波長10μmの信号を書き込み、MRヘッドの出力をプリアンプで増幅後、10mmにわたってディジタルオシロスコープに読み込んだ。各孤立波のピーク・トゥー・ピーク値を出力Vppとして、1000点の平均値Vおよび標準偏差σをもとめ、σ/Vをもって出力変動量とした。
Claims (1)
- 可撓性支持体上に、非磁性粉末と結合剤とを含む下塗り層用塗料を塗布し、この下塗り層用塗料が湿潤状態にあるうちにその上に、磁性粉と結合剤とを含む磁性層用塗料を塗布することにより、下塗り層および磁性層を有する磁気記録媒体を製造する方法において、
前記塗布直前における磁性層用塗料のクリープコンプライアンス値Juと下塗り層用塗料のクリープコンプライアンス値Jsとの比Ju/Jsが0.9〜1.1の範囲となるように調整した下塗り層用塗料および磁性層用塗料を用いることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
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JP2004153649A JP2005339610A (ja) | 2004-05-24 | 2004-05-24 | 磁気記録媒体の製造方法 |
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JP2007272955A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Fujifilm Corp | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
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