JPH11213379A - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体およびその製造方法Info
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Abstract
優れた塗布型の磁気記録媒体およびその製造方法を提供
する。 【解決手段】 非磁性支持体の少なくとも一方の面上
に、電子線硬化性樹脂を含む非磁性層と、該非磁性層上
に鉄(Fe)を主成分とする磁性粉末を含む磁性層を設
けてなる磁気記録媒体であって、前記磁性層のガラス転
移温度(Tg)が65℃以上であり、前記非磁性層は、
電子線硬化性樹脂を含む非磁性層用塗料を非磁性支持体
上に塗布、形成した塗膜を電子線硬化してなるものであ
って、電子線硬化前の塗膜のTgが30〜53℃であ
り、かつ、該電子線硬化性樹脂が、S含有極性基を有す
る電子線硬化性の塩化ビニル系樹脂と、P含有極性基を
有する電子線硬化性のウレタン樹脂とを含有してなる磁
気記録媒体、およびその製造方法。
Description
その製造方法に関する。さらに詳しくは、高周波領域の
電磁変換特性に優れ、かつ生産性に優れた塗布型の磁気
記録媒体およびその製造方法に関する。
磁気記録媒体の高密度化が要望されるようになり、磁性
層の高充填化、薄層化、および平滑化が求められてい
る。しかしながら、磁性層の高充填化、平滑化は、他方
で磁気記録媒体としての物性の劣化をもたらすという問
題がある。これに対する方策として、磁性層の下層とし
て非磁性層を別途設け、上記不具合を防止しようとする
ことが一般に行われている。
は、放射線感応硬化樹脂と充填剤を含有したものを放射
線により硬化させた下層を用いることにより、層間粘着
を防止し、磁性層の高充填化、耐摩耗性向上、媒体の表
面性の向上を図ろうとする技術が開示されている。しか
しながら該公報のものは、下層の分散性、表面性が十分
でなく、また、上・下層の塗膜の物性についても、高温
から低温までの環境で十分に高い信頼性が得られない。
は、下層に放射線や紫外線等の電磁波の照射によって硬
化する樹脂バインダー中に針状比が3より大きい針状粒
子を含有させることによってスティフネスを高め、電磁
特性の向上を図った技術が開示されている。しかしなが
ら該公報のものは、下層の分散性、表面性が十分に満足
すべき程度にまで至っていない。
23号公報では、下層として放射線により硬化する不飽
和二重結合を1個以上含むオリゴマーまたはポリマーの
1種以上に、カーボンブラックを分散させて放射線硬化
したものを用いることにより、帯電性が低く、磁性層の
表面平滑性がよく、接着性の高い磁気記録媒体を得よう
とする技術が開示されている。
極性基をもつ2種類の電子線(EB)硬化性樹脂をバッ
クコートに使用している。極性基をもつ2種類の電子線
硬化性樹脂を組み合わせて用いることにより、カーボン
等の無機顔料の分散性を向上させ、磁性層への裏移りを
少なくし、電磁特性、エラーレートを向上させることを
目的としている。しかし、非磁性下層への適用について
は記載がない。
線硬化性樹脂を利用することにより磁気記録媒体の特性
向上を図るという方策においては種々の方法が提示され
ているが、近年の磁気記録媒体の高密度化の要望に応え
るべく、より一層優れた磁気記録媒体を目指してさらな
る技術開発が望まれている。
みてなされたもので、非磁性層(下層)が分散性、加工
性に優れ、かつ磁性層(上層)が耐久性と高周波領域の
電磁変換特性に優れ、さらに生産性にも優れた磁気記録
媒体を提供することを目的とする。
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、磁性層(上
層)が特定のガラス転移温度(Tg)を有し、かつ、非
磁性層(下層)が特定の2種類の電子線硬化性樹脂を含
有し、しかも該非磁性層の電子線硬化前のガラス転移温
度(Tg)が所定の範囲の温度であるような磁気記録媒
体が、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完
成するに至った。
とも一方の面上に、電子線硬化性樹脂を含む非磁性層
と、該非磁性層上に鉄(Fe)を主成分とする磁性粉末
を含む磁性層を設けてなる磁気記録媒体であって、前記
磁性層のガラス転移温度(Tg)が65℃以上であり、
前記非磁性層は、電子線硬化性樹脂を含む非磁性層用塗
料を非磁性支持体上に塗布して形成した塗膜を電子線硬
化してなるものであって、電子線硬化前の塗膜のガラス
転移温度(Tg)が30℃〜53℃であり、かつ、該電
子線硬化性樹脂が、イオウ含有極性基を有する電子線硬
化性の塩化ビニル系樹脂と、リン含有極性基を有する電
子線硬化性のウレタン樹脂とを含有することを特徴とす
る磁気記録媒体に関するものである。
なくとも一方の面上に電子線硬化性樹脂を含む非磁性層
用塗料を塗布して塗膜を形成する工程、(II)上記塗
膜を電子線硬化させて非磁性層を形成する工程、(II
I)上記非磁性層上に鉄(Fe)を主成分とする磁性粉
末を含む磁性層用塗料を塗布し、磁性層を形成する工
程、を含む、請求項1の磁気記録媒体を製造する方法に
関する。
前にカレンダー加工処理を行うのが好ましい。
する。
少なくとも一方の面上に、電子線硬化性樹脂を含む非磁
性層(下層)と、該非磁性層上に鉄(Fe)を主成分と
する磁性粉末を含む磁性層(上層)が設けられている。
線硬化性樹脂には、イオウ含有極性基を有する電子線硬
化性の塩化ビニル系樹脂と、リン含有極性基を有する電
子線硬化性のウレタン樹脂とを含む。
有するイオウ含有極性基(「S含有極性基」)として
は、特に硫酸基および/またはスルホ基が望ましい。
Y、−SO3Y(YはHまたはアルカリ金属)におい
て、−SO4K、−SO3K(すなわちY=カリウム)の
ものが特に望ましい。これら硫酸基、スルホ基は、いず
れか一方を含有するものであっても、あるいは両者を含
有するものであってもよく、両者を含むときにはその比
は任意である。
中に0.01〜10wt%、特には0.1〜5wt%含
まれていることが好ましい。
は塩化ビニル系樹脂である。塩化ビニル系樹脂は、塩化
ビニル含有量が60〜100wt%、特には60〜95
wt%のものが好ましい。
えば塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
体、塩化ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニ
ル−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール−グリ
シジル(メタ)アクリレート共重合体等が挙げられる。
中でも、塩化ビニルとエポキシ基を含有する単量体との
共重合体が特に好ましい。そして、その平均重合度は1
00〜900程度が好ましい。
性基に加え、不飽和二重結合を有するが、不飽和二重結
合としては、アクリル基CH2=CH−COO−、メタ
クリル基CH2=CHCH3COO−を含有するのが好ま
しい。これらの(メタ)アクリル基は、分子中に平均で
1〜20個、特には2〜10個程度存在することが好ま
しい。また、この(メタ)アクリル基は1つのウレタン
結合を介して塩化ビニル系樹脂骨格に結合するのが好ま
しい。
化性の塩化ビニル系樹脂を得るには、以下のようにする
のが好ましい。
らに水酸基を含有する原料塩化ビニル系樹脂を用意す
る。この原料塩化ビニル系樹脂の水酸基の数は1分子中
に3〜60個、好ましくは2〜30個である。極性基と
しては、S含有極性基のほかに必要に応じ、−OPO3
Y、−PO3Y、−COOY(Yは、Hまたはアルカリ
金属)、アミノ基(−NR3)、−NR3Cl(RはH、
メチル基、エチル基)等を含有させることもできる。こ
れらの中でアミノ基が特に好ましく、中でもジアルキル
アミノ基(好ましくは炭素原子数1〜10のアルキル)
が好ましい。このようなアミノ基は、通常、アミン変性
によって得られる。すなわち、塩化ビニル・アルキルカ
ルボン酸ビニルエステルの共重合体をアルコール等の有
機溶剤に分散あるいは溶解させ、その中にアミン化合物
(脂肪族アミン、脂環状アミン、アルカノールアミン、
アルコキシアルキルアミン等の第1級、第2級もしくは
第3級アミン等)と、容易にケン化反応を進行させるた
めのエポキシ基含有化合物とを加えてケン化反応を行な
うことで得られる。このようなアミノ基を有するビニル
単位を含有させる場合、樹脂中に0.05〜5wt%程
度が好ましい。なお、アンモニウム塩基が結果的に含ま
れていてもよい。
は、例えば、特開昭60−238371号公報、同60
−101161号公報、同60−235814号公報、
同60−238306号公報、同60−238309号
公報等に開示されたものが好適である。
ル、エポキシ基を有する単量体、さらに必要に応じて、
これらと共重合可能な他の単量体を過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸カリウム等のSを含む強酸根を有するラジカ
ル発生剤の存在下に重合して得ることができる。このラ
ジカル発生剤は、単量体に対して通常は0.3〜9.0
wt%、好ましくは1.0〜5.0wt%の割合で用い
られる。
生剤は水溶性のものが多いので、乳化重合あるいはメタ
ノール等のアルコールを重合媒体とする懸濁重合やケト
ン類を溶媒とする溶液重合が好適である。
発生剤に加えて、一般に塩化ビニルの重合に用いられる
ラジカル発生剤を用いてもよい。これらのラジカル発生
剤としては、例えばラウロイルパーオキサイド、ベンゾ
イルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノ
イルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカー
ボネト、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネ
ート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネー
ト、t−ブチル−パーオキシピパレート、t−ブチル−
パーオキシネオデカノエート等の有機過酸化物;2,
2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビ
ス−2,4−ジメチルパレロニトリル、4,4’−アゾ
ビス−4−シアノパレリン酸等のアゾ化合物等が挙げら
れる。また、強酸根を有するラジカル発生剤に、ホルム
アルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウ
ム、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤を組み合わせて用い
てもよい。
安定剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポリ酢
酸ビニルの部分ケン化物、メチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等
のセルロース誘導体;ポリビニルピロリドン、ポリアク
リルアミド、マレイン酸−スチレン共重合体、マレイン
酸−メチルビニルエーテル共重合体、マレイン酸−酢酸
ビニル共重合体等の合成高分子物質;デンプン、ゼラチ
ン等の天然高分子物質等が挙げられる。
ルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等のアニ
オン性乳化剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル
等の非イオン性乳化剤等が挙げられる。
チオグリコール等の分子量調整剤を用いることもでき
る。
は、アリルグリシジルエーテル、メタクリルグリシジル
エーテル等の不飽和アルコールのグリシジルエーテル
類;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、グリシジル−P−ビニルベンゾエート、メチルグリ
シジルイタコネート、グリシジルエチルマレート、グリ
シジルビニルスルホネート、グリシジル(メタ)アリル
スルホネート等の不飽和酸のグリシジルエステル類;ブ
タジエンモノオキサイド、ビニルシクロヘキセンモノオ
キサイド、2−メチル−5,6−エポキシヘキセン等の
エポキシドオレフィン類等が挙げられる。このエポキシ
基を有する単量体は、一般に共重合体中のエポキシ基の
量が0.5wt%以上となる範囲で使用される。
ほかに、必要に応じて用いることのできる単量体として
は、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカルボ
ン酸ビニルエステル;メチルビニルエーテル、イソブチ
ルビニルエーテル、セチルビニルエーテル等のビニルエ
ーテル;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のビニリ
デン;マレイン酸ジエチル、マレイン酸ブチルベンジ
ル、マレイン酸ジ−2−ヒドロキシエチル、イタコン酸
ジメチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)ア
クリル酸−2−ヒドロキシプロピル等の不飽和カルボン
酸エステル;エチレン、プロピレン等のオレフィン;
(メタ)アクリロニトリル等の不飽和ニトリル;スチレ
ン、α−メチルスチレン、P−メチルスチレン等の芳香
族ビニル等が挙げられる。
樹脂は、平均重合度が100〜900、特には200〜
500で、塩化ビニルの含有量が60wt%以上のもの
が好ましい。なお、このような原料塩化ビニル系樹脂
は、例えば「MR−110」(日本ゼオン(株)製)等
として市販されている。
子線変性を施される。
子線硬化型に変性する方法としては、水酸基やカルボン
酸基を有する樹脂に対し、(メタ)アクリル基とカルボ
ン酸無水物あるいはジカルボン酸を有する化合物を反応
させてエステル変性する方法と、トリレンジイソシアネ
ート(TDI)と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート(2−HEMA)との反応物(アダクト)とを反
応させてウレタン変性する方法がよく知られている。
なってしまうため、塩化ビニル系樹脂に適用するのは好
ましくない。また、従来からよく用いられている上記の
イソシアネートとアクリレートとのアダクト(TDI−
2−HEMA)は分子内にすでにウレタン結合を有する
ため、アクリル二重結合を末端にもつ分岐分子鎖中には
ウレタン結合が2個存在してしまう。そして、この2個
のウレタン結合の存在と、長い鎖長とが分散性を低下さ
せてしまうため、高分散性が必要な場合不適である。
電子線変性を行うには、エチレン性不飽和二重結合を1
個以上およびイソシアネート基1個を1分子中に有し、
かつウレタン結合を分子中にもたないモノマーを用いる
ことが好ましい。このようなモノマーとしては、2−イ
ソシアネートエチル(メタ)アクリレート等がある。イ
ソシアネートエチルアクリレートは分子内にウレタン結
合をもたないので、電子線変性した塩化ビニルの分岐分
子鎖中には1つのウレタン結合が存在するのみであり、
分岐鎖も短いので、本来持っている骨格の塩化ビニルの
分散性を低下させない。しかも分子主鎖内にはウレタン
結合が存在するので、塩化ビニル系樹脂の混合比率を上
げても塗膜が脆くなることもない。
有する原料塩化ビニル系樹脂とモノマーとの反応による
ウレタン結合によりエチレン性不飽和二重結合を導入す
るが、原料塩化ビニル系樹脂とモノマーのモル比によっ
て電子線硬化性を自由に設計することができる。しかし
ながら上述したようにウレタン結合濃度を上げすぎると
分散性の低下を生じる。そこで分散性と硬化性のバラン
スをとると、原料塩化ビニル系樹脂1分子あたり1〜2
0個、好ましくは2〜10個のモノマーを反応させるこ
とにより分散性、硬化性ともに優れた電子線硬化性塩化
ビニル系樹脂を得ることができる。
は、必要に応じて反応に関与しない公知の有機溶剤に水
酸基およびその他の極性基を有する塩化ビニル系共重合
体を溶解させ、公知のウレタン化反応触媒を用い、公知
のラジカル重合禁止剤、例えばハイドロキノンを用い、
反応温度60℃以下で行われる。
子線硬化性塩化ビニル系樹脂は、例えば「TB−024
6」(東洋紡績(株)製)等として市販されている。
される電子線硬化性のウレタン樹脂はリン含有極性基
(「P含有極性基」)を含有する。
O3Y、ホスフィン酸基=PO2Y、亜ホスフィン酸基=
POY(YはHまたはアルカリ金属)の中から選ばれる
いずれか1種以上が好ましい。Yとしては特にNaが好
ましい。これらの極性基のうち=PO3Naのみを含む
か、=PO3Naを主成分として含むものが好ましい。
これらのP含有極性基は、P原子換算で分子中に0.0
1〜10wt%、特には0.02〜3wt%含まれてい
ることが好ましい。これらは骨格樹脂の主鎖中に存在し
ても、分岐中に存在してもよい。
は電子線硬化性のウレタン樹脂である。すなわち、分子
内にアクリル系二重結合を少なくとも1個有し、後述の
リン(P)化合物の少なくとも1種を反応させたP含有
電子線硬化性樹脂であって、アクリル系二重結合含有化
合物とウレタン結合を介して結合しているポリウレタン
アクリレート樹脂である。
リル酸、アクリル酸エステル、アクリル酸アミド、メタ
クリル酸、メタクリル酸エステル、メタクリル酸アミド
等の残基(アクリロイル基またはメタクリロイル基)を
いう。
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキサメ
チレングリコール等のグリコールのモノ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパン、グリセリン、トリメ
チロールエタン等のトリオール化合物のモノ(メタ)ア
クリレートおよびジ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトール等の4価以上ポリ
オールのモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリ
レート、トリ(メタ)アクリレート、グリセリンモノア
リルエーテル、グリセリンジアリルエーテル等のヒドロ
キシ基含有アクリル系化合物等が好適である。
に少なくとも1個以上、好ましくは2〜20個存在す
る。
ヒドロキシ基含有樹脂およびヒドロキシ基含有アクリル
系化合物とポリイソシアネート含有化合物との反応によ
り得られる。
レングリコール、ポリブチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール等のポリアルキレングリコール、ビスフ
ェノールAのアルキレンオキサイド付加物、各種のグリ
コールおよびヒドロキシル基を分子鎖末端に有するポリ
エステルポリオール等が挙げられる。
して得られるポリウレタンアクリレート樹脂が好まし
い。
としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル
酸、1,5−ナフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、p−
オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸
等の芳香族オキシカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の
脂肪族ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン
酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等の
不飽和脂肪酸および脂環族ジカルボン酸、トリメリット
酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等のトリおよびテト
ラカルボン酸等を挙げることができる。
ル成分としては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジ
オール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチ
ル−1,3−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール、ビスフェノールA等のエチレンオキサ
イド付加物およびプロピレンオキサイド付加物、水素化
ビスフェノールAのエチレンオキサイドおよびプロピレ
ンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が
挙げられる。
ールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の
トリおよびテトラオールを併用してもよい。
カプロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られる
ラクトン系ポリエステルジオール類が挙げられる。
は、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネー
ト、ビフェニルメタンジイソシアネート、m−フェニレ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、テトラメチレンジイソシアネート、3,3’−ジメ
トキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、
2,4−ナフタレンジイソシアネート、3,3’−ジメ
チル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニレンジイソシアネート、4,4’−ジイ
ソシアネート−ジフェニルエーテル、1,5’−ナフタ
レンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネー
ト、m−キシレンジイソシアネート、1,3−ジイソシ
アネートメチルシクロヘキサン、1,4−ジイソシアネ
ートメチルシクロヘキサン、4,4’−ジイソシアネー
トジシクロヘキサン、4,4’−ジイソシアネートシク
ロヘキシルメタン、イソホロンジイソシアネート等のイ
ソシアネート化合物、あるいは全イソシアネート基のう
ち7モル%以下の2,4−トリレンジイソシアネートの
三量体、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体等の
トリイソシアネート化合物が挙げられる。
用いられるリン(P)化合物としては、下記の化1〜化
5で表される化合物が好ましいものとして例示される。
能基を表す。R1は炭素原子数8〜10の8価の炭化水
素基を表す。R2は炭素原子数1〜12のアルキル基、
シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、シクロ
アルコキシ基またはアリールオキシ基を表す。アリール
基およびアリールオキシ基はハロゲン原子、ヒドロキシ
基、−OM’(M’はアルカリ金属)またはアミノ基が
結合したものでもよい。R3、R4はそれぞれ独立に炭素
原子数1〜12のアルキレン基、シクロアルキレン基、
アリーレン基、−(CH3OR5)mで表される基(ただ
し、R5は炭素原子数1〜12のアルキレン基、シクロ
アルキレン基、アリーレン基を表し;mは1〜4の整数
である)を表す。Yはアルカリ金属原子、水素、1価の
炭化水素基、またはアミノ基を表すが、特にNaが好ま
しい。
特開平6−131652号公報に記載のものが好適に挙
げられる。
リレート樹脂製造において種々の過程で導入させること
ができる。例えば、ポリエステルポリオール、ポリアル
キレングリコールの原料樹脂を製造する際に、その1成
分として用いることができる。特に、ポリエステルポリ
オールを製造する際、上記のリン化合物をポリエステル
ポリオールの重合完結前の任意の段階で添加し、反応さ
せることができる。
ンアクリレート樹脂の原料の1成分として用いることが
できる。例えば、ヒドロキシ基を含有するリン化合物
は、直接イソシアネート化合物やポリエステルポリオー
ルやアクリレート化合物と反応させることにより、ポリ
ウレタンアクリレート樹脂を製造することができる。
電子線硬化性のウレタン樹脂は、公知の方法により、ア
クリル系二重結合含有化合物と特定のリン化合物および
/また特定のリン化合物と反応させた原料樹脂等を含む
原料とを溶剤中、または無溶剤中で反応させることによ
り得られる。得られる樹脂の分子量は500〜100,
000であることが望ましい。なお、これらの製法は特
開昭62−43830号公報、同61−77134号公
報、同62−40615号公報、同62−195720
号公報等に記載されている。
硬化性のウレタン樹脂は、例えば「TB−0242」
(東洋紡績(株)製)等として市販されている。
の塩化ビニル系樹脂とP含有極性基を有する電子線硬化
性のウレタン樹脂は、本発明の十分な効果を得るために
は、前者:後者の混合比が69:31〜10:90(重
量比)の範囲であるのが好ましく、より好ましくは6
0:40〜40:60である。なお、これらの樹脂に加
えて、非磁性層含有成分全体の20wt%以下の範囲で
公知の各種樹脂を含有してもよい。
樹脂の他に、非磁性粉末、導電性物質、溶剤、潤滑剤、
研磨剤等が含有される。
ーボンブラック、グラファイト、酸化チタン、硫酸バリ
ウム、ZnS、MgCO3、ZnO,CaO、γ硫化
鉄、二硫化W、二硫化Mo、窒化ホウ素、MgO,Sn
O2 、SiO2、Cr2O3、α−Al2O3、SiC,酸
化セリウム、コランタム、人造ダイアモンド、α−酸化
鉄、ザクロ石、ガーネット、ケイ石、窒化ケイ素、窒化
ホウ素、炭化ケイ素、炭化モリブデン、炭化ホウ素、炭
化タングステン、チタンカーバイト、トリポリ、ケイソ
ウ土、ドロマイト等が挙げられる。
形状は、球状、粒状、針状等、通常用いられる形状であ
れば特に限定されるものでないが、球状、粒状等の形状
よりも、針状の形状の方が、重層にした場合の平滑性が
高くなり好ましい。具体的には、非磁性粉末の形状が針
状のときは平均長径0.08〜0.40μm、平均軸比
3〜10のものが好ましいが、さらに好ましくは平均長
径0.10〜0.30μm、平均軸比4〜10のもので
ある。平均長径が大きすぎると下層の表面平滑性が劣化
し、一方小さすぎると針状のメリットが見込めない。な
お、粒状の場合は、平均粒径は0.02〜0.05μm
であることが好ましい。
しい。導電性物質としては、平均粒径10〜60nm、
好ましくは15〜40nm、BET法による比表面積1
50m2/g以下、好ましくは20〜150m2/g、さ
らに好ましくは25〜150m2/g、特に好ましくは
30〜130m2/gで、DBP給油量が100ml/
100g以下、さらに好ましくは20〜100ml/1
00g、特に好ましくは30〜80ml/100gのも
のが好ましく、これらを満たすものであればその種類等
に特に制限はない。平均粒径が10nm未満では分散性
が低下し表面性が良好でなくなることがあり、平均粒径
が60nmを超えても表面性が良好でなくなることがあ
る。また、比表面積が150m2/gを超えると分散が
困難になるとともに高充填の塗料の調製が困難になる。
さらに、DBP給油量が100ml/100gを超えて
も同様の不具合が生じやすくなる。ただし、比表面積、
DBP給油量が小さすぎると、いずれにおいても表面性
が悪くなりやすい。
M)観察によって求めればよい。
ボンブラック、SnO2、TiO2、SnO2(Sbドー
プ)、黒色導電性酸化チタン(TiOx;1≦x≦2)
等が挙げられる。
るにはカーボンブラックが望ましく、特にストラクチャ
ーが未発達な非構造性カーボンブラックが望ましい。こ
のような非構造性カーボンブラックは、導電性は比較的
低いが分散性に優れているため、非磁性層における顔料
の充填率を大きくできる。このため非磁性層自体の表面
性が良化し、ひいては磁性層の表面性が良好となり、本
発明の効果が向上する。また、非構造性カーボンブラッ
クの形状には特に制限はなく、球状、薄片状、塊状、繊
維状等のいずれであってもよいが、球状のものが好まし
い。
品をそのまま用いればよく、例えば、商品名♯45B、
MA8B、♯52B、CF9B(いずれも三菱化成工業
(株)製)、REVEN760(コロンビアカーボン社
製)等が挙げられる。
層中の含有量は、目的とする特性および使用するカーボ
ンブラックおよび導電性物質の種類によって決めればよ
いが、カーボンブラックおよび導電性物質以外の非磁性
粉末と併用する場合はその非磁性粉末100wt%に対
して5〜50wt%の範囲で添加するのが好ましい。こ
の範囲で添加することにより表面性と導電性の調節を容
易に行うことができる。
ーの溶解性および相溶性等を考慮して適宜、選択され
る。例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、
ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、
メタノール、エタノール、イソプロパロール、ブタノー
ル等のアルコール類、イソプロピルエーテル、エチルエ
ーテル、ジオキサン等のエーテル類、テトヒドロフラ
ン、フルフラール等のフラン類等、ジメチルホルムアミ
ド、ビニルピロリドン等の希釈剤ないし溶剤を、単一ま
たはこれらの混合溶剤として用いる。これらの溶剤は、
バインダーに対して10〜10000wt%、特には1
00〜5000wt%の割合で用いるのが好ましい。
で、特に脂肪酸および/または脂肪酸エステルを用いる
のが好ましい。
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノー
ル酸、リノレン酸、ステアロール酸等の炭素原子数8以
上の脂肪酸(RCOOH、Rは炭素原子数11以上のア
ルキル基)等が挙げられ、中でもミリスチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノ
レン酸、ステアロール酸等が好ましい。
数10〜22の飽和ないし不飽和の脂肪酸と炭素原子数
4〜22の飽和ないし不飽和のアルコールや、ソルビタ
ン等の環状若しくは多糖類還元アルコール等からなる脂
肪酸エステルが好ましく、例えばステアリン酸ブチル、
オレイン酸オレイル、ソルビタンモノステアレート、ソ
ルビタントリステアレート等が特に好適である。エステ
ルにおける脂肪酸および/またはアルコールの脂肪族鎖
は飽和でも不飽和であってもよく、n−体、i−体等種
々のものであってもよい。
カリ金属またはアルカリ土類金属からなる金属石鹸、シ
リコーンオイル、フッ素オイル、パラフィン、流動パラ
フィン、界面活性剤等も用いることができる。
t%に対して総計20wt%以下、特には0.1〜15
wt%が好ましい。
用できるが、モース硬度6以上のCr2O3、α−Al2
O3、SiC等の材料が好ましい。また、粒径は0.0
5〜0.5μm程度のものを使用することが好ましい。
線硬化前の塗膜のガラス転移温度(Tg)は30℃〜5
3℃である。電子線硬化前の下層塗膜のガラス転移温度
(Tg)を上記範囲とすることによりカレンダー加工が
容易となる。また硬化後のガラス転移温度(Tg)が6
5℃以上である磁性層(上層)と組み合わせることによ
り、低温から高温まで柔軟な磁気記録媒体とすることが
できる。
子線硬化前の塗膜の状態で測定した場合に上記範囲に入
ればよく、下層に含有される種々のガラス転移温度(T
g)の樹脂を混合して調節することができる。ガラス転
移温度(Tg)は粘弾性スペクトルメーターにより測定
することができる。
移温度(Tg)を53℃以下にするには、例えばTgの
低い樹脂、特に電子硬化性ウレタン樹脂のTgの低いも
のを使用すること等により達成し得る。特にポリウレタ
ン樹脂成分のポリエステル部分を変化させることが、分
散性を低下させずにTgを下げることができるため好ま
しい。非磁性層の硬化前のTgが53℃を超えると、下
層そのもののカレンダー加工性が劣ったり、磁性層をそ
の上に形成した後の加工性が劣ったりする。また、上層
(磁性層)の塗膜のTgによっては低温での物性が悪く
なったりしやすい。また、非磁性層の硬化前の塗膜のT
gが30℃未満の場合は、カレンダー加工性は良好なも
のの、磁性層の塗膜のTgをいくら高くしても高温での
物性が劣る問題点が出やすい。なお、上記塗膜のTgを
30〜53℃とするには、例えば上記の方法の他、塩化
ビニル系樹脂とウレタンの比率を調整する、非磁性粉末
や導電性物質等の顔料に対する樹脂の比率を調整する
(樹脂の比率を上げるとTgが低下する傾向となる)、
モノマーを添加する(モノマーの分子量が小さいほどT
gが低下する傾向)等方法など挙げられる。なお、上記
モノマーとしては、例えばトリメチロールプロパン、ジ
ペンタエルスリトール、ペンタエルスリトール、ネオペ
ンチルグリコール等を骨格とするアクリレート系、メタ
アクリレート系の多官能モノマーやオリゴマー等、従来
公知のものを任意に用いることができる。
いて、電子線の照射量は1〜10Mradが好ましく、
特には3〜7Mradが好ましい。またその照射エネル
ギー(加速電圧)は100kV以上とするのがよい。
は、非磁性支持体上に上記樹脂を含む非磁性層用塗料を
塗布して塗膜を形成した後であればいつでもよい。非磁
性層を加工した後に電子線硬化を行うのが、下層の表面
性が出やすく最も望ましいが、非磁性層の加工前や磁性
層の塗布、乾燥後に電子線照射してもよい。また、磁性
層塗布前、後に分けてそれぞれ電子線を照射してもよ
い。
とする磁性粉末を含み、硬化後のガラス転移温度(T
g)が65℃以上である。
成分とし、鉄(Fe)100wt%に対して以下の組成
のものを用いるのが好ましい。
ましい。18wt%未満では磁気エネルギーの向上が期
待できず、一方、40wt%超では磁性粉末の特性が均
一になりにくい。さらに、Alが含まれない場合には、
Fe磁性粉末が焼結したり、強度が低下し保存特性が劣
化したり、また塗料分散性、塗料安定性にも悪影響を及
ぼす。Yまたは希土類元素が含まれない場合には、Al
と同様にFe磁性粉末が焼結し、形状が崩れSFD(Sw
itching Field Distribution;反転磁界分布)の低下を
招くおそれがある。
r、Mn、Ni、Zn、Cu、Zr、Ti、Bi、A
g、Pt、B、C、P、N、S、Sc、V、Mo、R
h、Pd、Sn、Sb、Te、Ba、Ca、Ta、W、
Re、Au、Hg、Sr、Pb等の元素が含まれていて
もよい。
Si、Pまたはこれらの酸化物膜で覆ったものでも、S
i、Al、Ti等のカップリング剤や各種の界面活性剤
等で表面処理したものでも、分散剤、潤滑剤、界面活性
剤、帯電防止剤等で分散前にあらかじめ処理を行ったも
のでもよい。
の可溶性の無機イオンの量は、好ましくは500ppm
以下、より好ましくは100ppm以下である。
ればよいが、結合剤の種類等により最適化させるのが好
ましい。
み合わせにより最適化することが好ましく、その範囲は
7〜11であり、さらに好ましくは8〜10である。
で25〜70m2/gであるのが好ましく、より好まし
くは35〜60m2/gである。
/g以上が好ましく、さらには140〜170emu/
gであることが好ましい。長軸長は0.2μm以下であ
ることが好ましく、さらには0.05〜0.15μmで
あることが好ましい。結晶サイズ(Dx)は200ナ以
下が好ましく、さらには90〜180ナが好ましい。
般的に公知のものが使用できる。例えば熱可塑性樹脂、
熱硬化性ないし反応型樹脂、放射線感応型変性樹脂等が
用いられる。これらは1種あるいは2種以上を組み合わ
せて用いられるが、その組み合わせは磁気記録媒体の特
性、工程条件に合わせて適宜選択使用される。
℃以下、平均分子量5,000〜20,000、重合度
100〜2,000程度のものが好ましい。
様の平均分子量、重合度のものが用いられ、塗布、乾
燥、カレンダー加工後に加熱、および/または電子線照
射することにより、縮合、付加等の反応により分子量は
無限大のものとなる。
溶融しないものが好ましい。
体が挙げられる。具体的には、塩化ビニル−酢酸ビニル
−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−ビニルアル
コール共重合体、塩化ビニル−ビニルアルコール−プロ
ピオン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マ
レイン酸共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルア
ルコール−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−末端OH側鎖アルキル共重合体等が挙げられる。
る。ウレタン化合物の例としては、ポリウレタンエラス
トマーおよびプレポリマーおよびテロマーがあり、ポリ
ウレタンの使用は、耐摩耗性およびPETフィルム等支
持体への接着性が良い点で特に有効である。ウレタンの
合成原料のイソシアネートとして、2,4−トルエンジ
イソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、
4−4’ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、1,3−または1,4−キシレンジイソシアネー
ト、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−または
p−フェニレンジイソシアネート、3,3−ジメチル−
4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3−
ジメチルビフェニレンジイソシアネート、4,4−ビフ
ェニレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジ
イソシアネート、デスモジュールL、デスモジュールN
等の各種多価イソシアネートが挙げられる。
グリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ペンタエリスリット、ソルビート
ル、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール等の多価アルコールとフタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸等の飽和多価塩基酸との縮重合物によるもの)、線状
飽和ポリエーテル(ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等)
やカプロラクタム、ヒドロキシル含有アクリル酸エステ
ル、ヒドロキシル含有メタクリル酸エステル等の各種ポ
リエステル類の縮重合によりなるポリウレタンエラスト
マー、プレポリマーが有効である。
和ポリエステル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ブチ
ラール樹脂、アセタール樹脂、ホルマール樹脂等のポリ
ビニルアルコール系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ
系樹脂、繊維素誘導体、多官能ポリエステル樹脂、ポリ
エーテルエステル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂およ
び誘導体(PVPオレフィン共重合体)、ポリエーテル
樹脂、ポリカプロラクトン等の多官能性ポリエーテル
類、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹
脂、スピロアセタール樹脂、水酸基を含有するアクリル
エステルおよびメタクリルエステルを重合成分として少
なくとも1種含むアクリル系樹脂、アクリロニトリル−
ブタジエン共重合エラストマー、ポリブタジエンエラス
トマー、塩化ゴム、アクリルゴム、イソプレンゴムおよ
びその他環化物、エポキシ変性ゴム、内部可塑性飽和線
状ポリエステル等のエラストマーも使用することができ
る。
ール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿
素樹脂、ブチラール樹脂、ポリマール樹脂、メラニン樹
脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系反応
樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、飽
和ポリエステル樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等が挙
げられる。
とイソシアネート化合物等の架橋剤との混合物;高分子
量ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマーの混
合物;メタクリル酸塩共重合体とジイソシアネートプレ
ポリマーの混合物;ポリエステルポリオールとポリイソ
シアネートの混合物;低分子量多価アルコール/高分子
量多価アルコール/トリフェニルメタントリイソシアネ
ートの混合物等が挙げられる。また、塩化ビニル−酢酸
ビニル(カルボン酸含有も含む)、塩化ビニル−ビニル
アルコール−酢酸ビニル(カルボン酸含有も含む)、塩
化ビニル−塩化ビニリデン、塩化ビニル−アクリロニト
リル、ビニルブチラール、ビニリホルマール等のビニル
系共重合体樹脂と架橋剤との混合物;ニトロセルロー
ス、セルロースアセトブチレート等の繊維素系樹脂と架
橋剤との混合物;ブタジエン−アクリロニトリル等の合
成ゴム系と架橋剤との混合物等が挙げられる。これらの
重合体は、単独あるいは2種以上併用して用いられる。
側鎖に水酸基を有するものがイソシアナートを使用した
架橋や放射線架橋等を容易に利用できるため好適であ
る。さらに、末端や側鎖に極性基として、−COOY、
−SO3Y、−OSO3Y、−OPO3Y、−PO3Y、−
PO2Y、−N+R3Cl-、−NR2(ただし、YはHま
たはアルカリ金属、RはH、メチル基、エチル基)等を
はじめとする酸性極性基、塩基性極性基等を含有してい
てもよく、これらの含有は分散性の向上に好適である。
体を使用して架橋させる場合の硬化剤としては、イソシ
ネートとして、2,4−トルエンジイソシアネート、
2,6−トルエンジイソシアネート、4,4−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート等の各種多価イソシアネートとトリメチロールプ
ロパンのような多価アルコールとのアダクト体を使用す
ればよい。具体的には、コロネートL、HL、3041
(以上、いずれも日本ポリウレタン(株)製)、24A
−100、TPI−100(以上、いずれも旭化成工業
(株)製)、デスモジュールL、N(以上、いずれもB.
F. Goodrich社製)等が挙げられ、上記重合体に対して
1〜50wt%添加して使用する。
脂を硬化するには、加熱オーブン中で50〜80℃にて
6〜100時間加熱すればよい。
磁性粉末100に対して10から100(重量比)が好
ましい。結合剤が少なすぎるとFe磁性粉末の結合性が
悪く、走行耐久で粉落ちによる目詰まりが発生しやす
い。一方、結合剤が多すぎると高い電磁変換特性が選ら
れない。結合剤の量はハード側の要求する特性に合うよ
うに、電磁変換特性と物性のバランスを考慮し、決める
ことが好ましい。
ク、添加剤は非磁性層での説明の中で示したものが同様
に使用できる。
層の塗布性を高め、非磁性層からの潤滑剤の供給しやす
さ等のために、極力薄い方が好ましく、1μm以下が好
ましく、0.2μm以下が特に好ましい。
ス転移温度(Tg)は65℃以上である。磁性層の硬化
後Tgが65℃以上の場合、硬化前Tgが53℃以下で
ある非磁性層と組み合わさったとき高物性の磁気記録媒
体が得られる。一方、磁性層の硬化後Tgが65℃未満
では、高温での耐久性や高温高湿での保存特性に問題を
生じ、好ましくない。なお、磁性層塗膜の熱硬化後Tg
は90℃以下であるのが、塗膜の柔軟性、低温耐久性、
0℃のスチル特性等の点から、好ましい。
理後の層を測定した場合に上記範囲に入ればよく、上層
に含有される種々のガラス転移温度(Tg)の樹脂を混
合して調節することができる。なお、ガラス転移温度
(Tg)は、下層の場合と同様に、粘弾性スペクトルメ
ーターにより測定することができる。
性層を支持体上に塗布後、乾燥し、ついでカレンダー加
工、さらに硬化した後に、この上に塗布するのが好まし
い。なお、磁性層の硬化は、用いる結合剤の種類等に応
じて、熱硬化、電子線硬化等、任意の方法が用いられ得
る。
非磁性支持体としては、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の
ポリエステル類、ポリオレフィン類、ポリアミド、ポリ
イミド、ポリアミドイミド、ポリスルホンセルロースト
リアセテート、ポリカーボネート等の公知のフイルムを
使用することができ、好ましくは、PET、PEN、芳
香族ポリアミドであり、さらに好ましくは、PETない
しPENの2種ないし3種による多層共押出しによる複
合化フイルムまたは芳香族ポリアミドであり、これらの
フィルムを使用すると電磁変換特性、耐久性、摩擦特
性、フィルム強度、生産性のバランスが得やすい。
ーとしてAl、Ca、Si、Ti等の酸化物や炭酸塩等
の無機化合物、アクリル樹脂系微粉末等の有機化合物等
を添加することが好ましく、これらの量と大きさにより
表面性を自由にコントロールすることが可能となり、電
磁変換特性、耐久性、摩擦特性等をコントロールするこ
とが可能である。
じめコロナ放電処理、プラズマ放電および/または重合
処理、易接着剤塗布処理、除塵処理、熱および/または
調湿による緩和処理等を行ってもよい。
磁性層のさらなる帯電防止等のために、非磁性支持体上
にバックコート層が設けられていてもよい。バックコー
ト層は、30〜80wt%のカーボンブラックを含有す
ること好ましい。カーボンブラックの含有量が少なすぎ
ると帯電防止効果が低下する傾向があり、さらに走行安
定性が低下しやすくなる。一方、カーボンブラックの含
有量が多すぎるとバックコート層の強度が低下し、走行
耐久性が悪化しやすくなる。カーボンブラックは、通常
使用されるものであればどのようなものであってもよ
く、その平均粒径は、5〜500nm程度が好ましい。
平均粒径は、通常、透過型電子顕微鏡により測定する。
ク以外に、機械的強度を高めるために、非磁性層の説明
において挙げた各種研磨材等の非磁性無機粉末を含有さ
せてもよい。
剤、高級脂肪酸,脂肪酸エステル、シリコンオイル等の
潤滑剤、その他の各種添加物を添加してもよい。
溶剤等は前述した非磁性層、磁性層に用いるものと同様
のものでよい。結合剤としては、特に塩化ビニル、ポリ
ウレタン樹脂、ニトロセルロース、エポキシ系樹脂、フ
ェノキシ系樹脂等が挙げられる。結合剤の含有量は、固
形分の合計100重量部に対し、好ましくは15〜20
0重量部、より好ましくは50〜180重量部である。
結合剤の含有量が多すぎると、媒体摺接経路との摩擦が
大きくなりすぎて走行安定性が低下し、走行事故を起こ
しやすくなる。また、磁性層とのブロッキング等の問題
が発生する。結合剤の含有量が少なすぎると、バックコ
ート層の強度が低下して走行耐久性が低下しやすくな
る。
後)は、1.0μm以下、好ましくは0.1〜1.0μ
m、より好ましくは0.2〜0.8μmである。バック
コート層が厚すぎると、媒体摺接経路との間の摩擦が大
きくなりすぎて、走行安定性が低下する傾向にある。一
方、薄すぎると、非磁性支持体の表面性の影響でバック
コート層の表面性が低下する。このため、バックコート
を熱硬化する際にバックコート層表面の粗さが磁性層表
面に転写され、高域出力、S/N、C/Nの低下を招
く。また、バックコート層が薄すぎると、媒体の走行時
にバックコート層の削れが発生する。
の片面に設けられても、両面に設けるものでも、磁性層
を複数層設けるものであってもよく、特に磁性層を片面
のみに設けるときには、磁性層とは反対の面にバックコ
ート層を設けることが好ましく、磁性層上に、磁性層の
潤滑、保護のために、潤滑剤、プラズマ重合膜、ダイヤ
モンドライクカーボン膜等の保護潤滑層を設けてもよ
い。
(I)非磁性支持体の少なくとも一方の面上に電子線硬
化性樹脂を含む非磁性層用塗料を塗布して塗膜を形成す
る工程、(II)上記塗膜を電子線硬化させて非磁性層
を形成する工程、(III)上記非磁性層上に鉄(F
e)を主成分とする磁性粉末を含む磁性層用塗料を塗布
し、磁性層を形成する工程、を含む。
硬化前にカレンダー加工処理を行のが好ましい。
程を含んでもよい。
する。
布する。非磁性層の厚さは非磁性支持体の表面粗さや媒
体の要求特性により適宜決めればよいが、一般的には
0.5〜3.0μmである。さらに非磁性層のメリット
を引き出そうとすると、好ましくは0.8μm以上であ
る。非磁性層用塗料を塗布後、乾燥し、好ましくはカレ
ンダー加工処理を施した後、電子線照射により硬化す
る。非磁性層は、硬化前にカレンダー加工した方がカレ
ンダーの温度、加工圧等が低くても良好な非磁性層の表
面が得られ好ましい。また、非磁性層は磁性層塗布前に
カレンダー加工した方が好ましい。
ポリエステル、ナイロン、ポリイミド、ポリアミド、ポ
リイミドアミド等の耐熱性のあるプラスチックロール
(カーボン、金属やその他の無機化合物を練り込んで有
るものでもよい)と金属ロールの組合わせ(3ないし7
段の組合せ)、または金属ロールどうしで処理すること
もできる。処理温度は、好ましくは70℃以上、さらに
好ましくは80℃以上であり、その線圧力は好ましくは
200kg/cm以上、さらに好ましくは300kg/
cm以上であり、その速度は20〜700m/分の範囲
である。
る。
り、磁性層の加工条件を低くでき、物性に有利な媒体を
作りやすい。
ておくと、磁性層中の研磨剤が非磁性層に潜ることが少
ないため、磁性層厚が1.0μm以下、さらには0.5
μm以下の場合、現在存在する研磨能が高い一般的な研
磨剤の粒径が0.1〜0.5μmと膜厚と一致し、研磨
能の高い媒体を作りやすい。すなわち、加工しない非磁
性層に上層を塗布する場合に比べ、研磨剤の粒径は小さ
く、かつ少量で同様の研磨能の媒体ができるため、電磁
変換特性を高くすることができる。
層である磁性層はベースのフィラーの影響を受けづらく
なり、電磁変換特性に有利である。
ルの摩耗の程度を低下させることができる。
硬化させないと、非磁性層が磁性層の溶剤の影響を受
け、上層である磁性層の塗布が難しい。
く、特には3〜10Mradが好ましい。3Mrad未
満では磁性層の塗布面の安定性を得るのに十分でなく、
一方、10Mradを超える照射量で照射しても媒体物
性に差が現れない。
が、磁性層の加工性には電子線照射量の少ない方が、磁
気記録媒体物性としては電子線照射量の多い方が、それ
ぞれ好ましい。そのため、磁性層塗布前後に分けて電子
線を照射するのが最もバランスをとりやすく、好まし
い。
化性樹脂を用いた場合、熱硬化性の硬化剤が必要となる
が、これは一般にTgが高く、上層磁性層の加工性が上
がりにくくなるのに対し、本発明のように電子線硬化性
樹脂を用い、これを電子線で硬化させた場合にはこのよ
うな傾向がなく、磁性層の塗布性と加工性のバランスを
とりやすい。
射、巻き取りまで1工程ですることが好ましい。特にベ
ース厚が7μm以下になると、走行による帯電の影響で
巻き取りが乱れ、生産性が低下してしまうが、巻き取り
前に電子線照射することで帯電量が減少し、巻き取りを
良好に行うことができる。同様に、磁性層塗布、加工、
電子線照射、巻取りも1工程で行った方が巻き取りを良
好に行うことができ好ましい。
に、磁性層用塗料を塗布する。
法に準じ、乾燥、カレンダー加工、バックコート塗布、
乾燥、熱硬化を行う。また、磁性層やバックコート層の
結合剤種によっては複数回電子線照射できない場合もあ
るので注意が必要である。
ロース系樹脂を含む場合には、電子線照射により発火す
るおそれがあるため、バックコート層塗布前に電子線照
射を終らせておくべきである。
することで、バックコート層の接着性が向上するため、
バックコート塗布前に電子線照射することが好ましい。
た後に、必要に応じて表面平滑化処理として好ましくは
カレンダー加工を行う。カレンダー加工の方法は、上記
非磁性層での加工で説明したのと同じように行うことが
できる。
ックコート層の硬化を促進するために、40℃〜80℃
の熱硬化処理および/または電子線照射処理を施しても
かまわない。
テープあるいはディスク形状にし、さらに磁性面および
/またはバックコート面に研磨、クリーニング等の二次
加工を行い、本発明の磁気記録媒体を作製する。
本発明はこれらの実施例に限定されるものでないことは
いうまでもない。
性評価は、下記基準に従った。
−3D(村上色彩研究所)を使用し、入射角60°で測
定した。
ALYSTEPシステム」(テーラーホブソン社製)を
用い、JIS B0601に基づいてRaの測定を行っ
た。ただし測定機の条件としては、フィルター0.18
〜9Hz、触針0.1×2.5μmスタイラス、触針圧
2mg、測定スピード0.03mm/sec、測定長さ
500μmである。また、ベースフィルムのRz(十点
平均粗さ)もこの方法によった。
ラNV−DJ1にて20.96MHz(1/2Tb)の
信号を記録し、この信号を再生したときの19.96M
Hzの再生信号の比を測定した。この時テープポジショ
ンはMPモードで、OdBはTDK DVC−refテ
ープである。
40℃で80%RHの3環境下に松下DVCカメラNV
−DJ1を各3台設置し、60分テープを繰り返し再生
100時間走行させ、走行中のRF出力をモニターし、
各走行ごとのRFの出力変動、出力低下、目詰まり、1
00時間後のテープ状態を調査した。トラブルが発生し
た環境と、状況、巻数を記した。なお、ここでRF出力
が初期値に対し瞬時に3dB以上低下し、かつ15秒以
上復帰しない場合を目詰まりとした。また15秒以内に
復帰した場合は瞬間目詰まりとした。
メラNV−DJ1で各テープにカラーバー信号を記録
し、その再生時に「ドロップアウトカウンターVH03
AZ」(シバソク社製)にて幅5μs、深さ12dBの
大きさのDOを30分測定し、1分間あたりのDO個数
を求めた。
を解除したシャープのDVCカメラVL−DC1を3台
設置してスチル試験を行った。3台のデッキでのスチル
時間の平均を記した。ただし最大60分までの測定時間
とした。
の長さが10000mになるように、塗布幅274mm
で塗布を行い、6.35mm幅に切断後パンケーキを全
数検査し、盛り上がり、しわ、スジ等の調査を行い、以
下の基準に従って良品のパンケーキ長さを求め、全パン
ケーキ長さに対する比率をパーセントで表示した。
察し、盛り上がりが明らかな場合はパンケーキ全長NG
とした。
の磁性層を目視で観察し、スジ、しわのない場合はパン
ケーキ全長OKとした。スジ、しわが1本でもあった場
合はそこから1000m分をNGとし、再度10m目視
で観察し、それを繰り返し、良品のパンケーキ長さを求
めた。
横型のピンミルにて分散し、最後に溶剤で粘度調整を行
った。
型のピンミルにて分散し、最後に粘度調節を行った。
拌後、縦型のピンミルにて分散し、最後に溶剤で粘度調
節を行った。
ナフタレート支持体(帝人PENフィルムQ11:Ra
7nm、Rz100nm、ヤング率700/730kg
/mm2)上に、カレンダー加工後の厚みが1.4μm
になるように、非磁性下層をリバースコーターで塗布し
た。その後カレンダー加工を行い、さらに3Mradで
電子線照射を行った。このとき下層の表面粗さ(Ra)
は3.0nmであった。なお、電子線照射前の下層のガ
ラス転移温度(Tg)は45℃であった。
を、加工後厚みが0.13μmになるようにノズルで塗
布を行い、配向、乾燥、カレンダー加工後、再電子線照
射(4Mrad)を行った。さらにバックコートを0.
5μmの乾燥厚になるようにグラビアシリンダーで塗
布、乾燥した。
8時間熱硬化を行った後、6.35mm幅に切断し、D
VC用テープを作製した。なお、加熱硬化後の上層のガ
ラス転移温度(Tg)は70℃であった。
の樹脂を「TB−0246」(以下「EBCVC
(S)」とも記す場合あり)のみとし、「TB−024
2」(以下「EBCU(P)」とも記す場合あり)を添
加しなかった以外は、実施例1と同様にしてテープを作
製した。なお、加熱硬化後の上層のガラス転移温度(T
g)は70℃、電子線硬化前の下層のガラス転移温度
(Tg)は70℃であった。
の樹脂を「TB−0242」(EBCU(P))のみと
し、「TB−0246」(EBCVC(S))を添加し
なかった以外は、実施例1と同様にしてテープを作製し
た。なお、加熱硬化後の上層のガラス転移温度(Tg)
は70℃、電子線硬化前の下層のガラス転移温度(T
g)は20℃であった。
の樹脂を下記に示すEBCVC(COOH)9.6重量
部とEBCU(COOH)9.6重量部に変更した以外
は、実施例1と同様にしてテープを作製した。なお、加
熱硬化後の上層のガラス転移温度(Tg)は70℃、電
子線硬化前の下層のガラス転移温度(Tg)は60℃で
あった。 [EBCVC(COOH)]塩化ビニル−酢酸ビニル−
ビニルアルコール−マレイン酸共重合体 平均重合度400 COOH基含有量:1wt% アクリル基含有量:10モル/1モル [EBCU(COOH)]ヒドロキシ含有アクリル化合
物−カルボキシ含有化合物−ヒドロキシ含有ポリエステ
ルポリオール−ジフェニルメタンジイソシアネート 平均分子量:2.5万 COOH含有量:1wt% アクリル含有量:6モル/1モル
の塩化ビニル系樹脂/ウレタン樹脂(重量比)を50/
50から70/30に変更した以外は、実施例1と同様
にしてテープを作製した。なお、加熱硬化後の上層のガ
ラス転移温度(Tg)は70℃、電子線硬化前の下層の
ガラス転移温度(Tg)は55℃であった。
ポリエステルポリウレタン「UR8200」を分子量
2.3万のアジピン酸系ポリエステルポリオールとジフ
ェニルメタンジイソシアネートからなるポリウレタン樹
脂に変更し、かつ、塩化ビニル系樹脂/ウレタン樹脂
(重量比)を50/50から70/30に変更した以外
は、実施例1と同様にしてテープを作製した。なお、加
熱硬化後の上層のガラス転移温度(Tg)は60℃、電
子線硬化前の下層のガラス転移温度(Tg)は45℃で
あった。
の塩化ビニル系樹脂/ウレタン樹脂(重量比)を50/
50から60/40に変更した以外は、実施例1と同様
にしてテープを作製した。なお、加熱硬化後の上層のガ
ラス転移温度(Tg)は70℃、電子線硬化前の下層の
ガラス転移温度(Tg)は50℃であった。
「MR110」/「UR8200」(重量比)を50/
50から65/35に変更した以外は、実施例1と同様
にしてテープを作製した。なお、加熱硬化後の上層のガ
ラス転移温度(Tg)は75℃、電子線硬化前の下層の
ガラス転移温度(Tg)は45℃であった。
の樹脂を「TB−0242」(EBCU(P))のみと
し、「TB−0246」(EBCVC(S))を添加せ
ず、かつ、磁性層の「MR110」/「UR8200」
(重量比)を50/50から65/35に変更した以外
は、実施例1と同様にしてテープを作製した。なお、加
熱硬化後の上層のガラス転移温度(Tg)は75℃、電
子線硬化前の下層のガラス転移温度(Tg)は20℃で
あった。
の樹脂を「TB−0246」(EBCVC(S))のみ
とし、「TB−0242」(EBCU(P))を添加せ
ず、かつ、磁性層のポリエステルポリウレタン「UR8
200」を分子量2.3万のアジピン酸系ポリエステル
ポリオールとジフェニルメタンジイソシアネートからな
るポリウレタン樹脂に変更した以外は、実施例1と同様
にしてテープを作製した。なお、加熱硬化後の上層のガ
ラス転移温度(Tg)は50℃、電子線硬化前の下層の
ガラス転移温度(Tg)は70℃であった。
として「UR8200」と同一のポリエステルポリウレ
タンで、アクリル含有量8モル/1モル、P含有量0.
2wt%のウレタンEBCU(P)IIを用いて、非磁
性層のEBCVC(S)/EBCU(P)/EBCU
(P)II(重量比)を20/60/20とした以外
は、実施例1と同様にしてテープを作製した。なお、加
熱硬化後の上層のガラス転移温度(Tg)は70℃、電
子線硬化前の下層のガラス転移温度(Tg)は38℃で
あった。
の顔料を下記に示すα−酸化鉄とカーボンの混合系に変
え、また、磁性層の磁性粉末1を下記に示す磁性粉末2
に変更した以外は、実施例1と同様にしてテープを作製
した。なお、加熱硬化後の上層のガラス転移温度(T
g)は70℃、電子線硬化前の下層のガラス転移温度
(Tg)は45℃であった。 (非磁性層の顔料) 顔料 α−酸化鉄 戸田工業 DPN250BX 80.0重量部 針状α酸化鉄 Al/Si: 0.16/0.28wt% BET値 : 53m2/g pH : 6 可溶性Na量: 30〜100ppm 可溶性Ca量: 2〜10ppm 嵩密度 : 0.7g/ml 長軸長 : 0.15μm 短軸長 : 0.03μm カーボン コロンビアンカーボン R760 20.0重量部 ファーネスカーボン 一次粒径 : 30nm BET値 : 70m2/g 給油量 : 48ml/g (磁性層の磁性粉末) 磁性粉末2 KDK #1171 Co/Al/Si/Sm: 30wt%/2.3wt%/2.0wt%/3.6at% (Fe 100%に対して) Hc:2267Oe δs:148emu/g BET値:54m2/g 長軸長:0.10μm 結晶子サイズ:171ナ
塗布後、カレンダー加工なしで電子線照射を行った後、
磁性層を塗布した以外は、実施例5と同様にしてテープ
を作製した。なお、加熱硬化後の上層のガラス転移温度
(Tg)は70℃、電子線硬化前の下層のガラス転移温
度(Tg)は45℃であった。
のEBCU(P)のリン含有極性基をSO3Na基(こ
れをEBCU(S)と記す)0.2wt%に変更した以
外は、実施例5と同様にしてテープを作製した。なお、
加熱硬化後の上層のガラス転移温度(Tg)は70℃、
電子線硬化前の下層のガラス転移温度(Tg)は45℃
であった。
の樹脂EBCVC(S)を熱硬化(TS)塩化ビニル共
重合体TSVC(S)に、EBCU(P)を熱硬化(T
S)ポリウレタン樹脂TSU(P)に、それぞれ変更し
た。ここでTSVC(S)としてEBCVC(S)の電
子線変性前の日本ゼオン社製「MR110」を使用し
た。また、TSU(P)として分子量2.3万のアジピ
ン酸系ポリエステルポリオールとジフェニルメタンイソ
シアネートからなるウレタン樹脂であって、リン酸基含
有量は0.2wt%のものを用いた。さらに架橋剤とし
て日本ポリウレタン(株)製の「C−3041」を使用
した。
で48時間熱硬化を行った。
バックコート層を形成し(ただし、磁性層側の再電子線
照射は行わなかった)、得られたテープ原反からDVC
用テープを作製した。なお、加熱硬化後の上層のガラス
転移温度(Tg)は70℃であった。
(Tg)は70℃、加熱硬化前の下層のガラス転移温度
(Tg)は50℃であった。
塗料および磁性層用塗料を用いた。まず、非磁性層をリ
バースコーターで加工後の厚みが1.4μmになるよう
に塗布を行い、下層が湿潤状態のうちにノズルで磁性層
を加工後厚みが0.13μmになるように塗布し配向
(ウェット・オン・ウェット法)、乾燥、カレンダー加
工を行った。その後は実施例5と同様にしてテープを作
製した。なお、加熱硬化後の上層のガラス転移温度(T
g)は70℃、加熱硬化前の下層のガラス転移温度(T
g)は50℃であった。
持体をQ11から同じ厚さの帝人製PENベースQ16
(Ra7nm、Rz100nm、ヤング率600/12
00kg/mm2)に変更した以外は、実施例5と同様
にしてテープを作製した。なお、加熱硬化後の上層のガ
ラス転移温度(Tg)は70℃、電子線硬化前の下層の
ガラス転移温度(Tg)は45℃であった。
持体を同じ厚さの帝人製デュアルタイプのPENベース
TQV18(Ra3nm、Rz30nm、ヤング率60
0/900kg/mm2)に変更した以外は、実施例5
と同様にしてテープを作製した。なお、加熱硬化後の上
層のガラス転移温度(Tg)は70℃、電子線硬化前の
下層のガラス転移温度(Tg)は45℃であった。
持体を同じ厚さの帝人製デュアルタイプのPENベース
TQV18(Ra3nm、Rz30nm、ヤング率60
0/900kg/mm2)に変更し、かつ、非磁性層塗
布後カレンダー加工をせずに電子線照射を行った以外
は、実施例5と同様にしてテープを作製した。なお、加
熱硬化後の上層のガラス転移温度(Tg)は70℃、電
子線硬化前の下層のガラス転移温度(Tg)は45℃で
あった。
中、下層(非磁性層)組成において「α」とあるのは
「α−酸化鉄」を意味する。また、重層塗布法において
「W/D」は下層を塗布後、乾燥した後上層を塗布する
ウェット・オン・ドライ法を、「W/W」とあるのはウ
ェット・オン・ウェット法を意味する。
ジタル媒体に必要な高域での高いC/Nをもち、どんな
環境でも目詰まりせず、ドロップアウト(DO)も少な
く、生産性に優れた磁気記録媒体が得られる。特に、本
発明での非磁性層樹脂の極性基の組み合わせは、顔料と
してカーボンを混入したときにも高分散性を保ち、電磁
特性が高く、DOが少ない媒体を提供することができ
る。
られた非磁性層は加工性に優れ、平滑な表面が得られる
ため、Raが7nm、RZが100nm以上の表面性が
悪い単層ベースにおいても高い電磁特性を維持すること
ができ、ベースの走行性に伴う歩留まり低下を抑え、コ
ストが低く、生産性が高い媒体を作製することができ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 非磁性支持体の少なくとも一方の面上
に、電子線硬化性樹脂を含む非磁性層と、該非磁性層上
に鉄(Fe)を主成分とする磁性粉末を含む磁性層を設
けてなる磁気記録媒体であって、 前記磁性層のガラス転移温度(Tg)が65℃以上であ
り、 前記非磁性層は、電子線硬化性樹脂を含む非磁性層用塗
料を非磁性支持体上に塗布して形成した塗膜を電子線硬
化してなるものであって、電子線硬化前の塗膜のガラス
転移温度(Tg)が30℃〜53℃であり、かつ、該電
子線硬化性樹脂が、イオウ含有極性基を有する電子線硬
化性の塩化ビニル系樹脂と、リン含有極性基を有する電
子線硬化性のウレタン樹脂とを含有することを特徴とす
る磁気記録媒体。 - 【請求項2】 電子線硬化性樹脂が、イオウ含有極性基
を有する電子線硬化性の塩化ビニル系樹脂と、リン含有
極性基を有する電子線硬化性のウレタン樹脂とを、6
9:31〜10:90(重量比)の割合で含有してな
る、請求項1記載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】 (I)非磁性支持体の少なくとも一方の
面上に電子線硬化性樹脂を含む非磁性層用塗料を塗布し
て塗膜を形成する工程、(II)上記塗膜を電子線硬化
させて非磁性層を形成する工程、(III)上記非磁性
層上に鉄(Fe)を主成分とする磁性粉末を含む磁性層
用塗料を塗布し、磁性層を形成する工程、を含む、請求
項1の磁気記録媒体を製造する方法。 - 【請求項4】 上記(II)工程において、電子線硬化
前にカレンダー加工処理を行う、請求項3記載の製造方
法。
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